2 3
小
石
川
適
性
Ⅲ
適 性 検 査 Ⅲ
1 問題は 1 と 2 で、7ページにわたって印刷してあります。 2 検査時間は45分間で、終わりは午後0時15分です。 3 声を出して読んではいけません。 4 計算が必要なときは、この問題用紙の余白を利用しなさい。 5 答えはすべて解答用紙に明確に記入し、解答用紙だけを提出しなさい。 6 答えを直すときは、きれいに消してから、新しい答えを書きなさい。 7 受検番号を解答用紙の決められたらんに記入しなさい。 注 意1
2
1 ようこさんとお母さんがヨーグルトを作っています。 40℃に温めておいた1ℓパックの 牛ぎゅうにゅう乳を開けてすぐに、熱湯につけておいた スプーンで、知人にもらった手作りのヨーグルトを3杯ばいすくって入れ、パックの 口を閉と じて保温器に入れます。40℃に保ち12時間おくと、牛乳はヨーグルトに なります。できたヨーグルトは冷れい蔵ぞう庫こ に入れておきます。 次の日、ようこさんは学校へヨーグルトを持ってゆき、理科の先生にけんび鏡 を借りて観察してみました。 ようこさん : どうして牛乳がヨーグルトになるの。 お母さん : もともとヨーグルトの中に乳にゅう酸さん菌きんという大きさが100分の1mm 以下の小さな生き物がいて、それが牛乳をヨーグルトに変え るのよ。 ようこさん : それじゃあ、ヨーグルトをけんび鏡で見ると、生き物が見え るのかしら。 ようこさん : どれが乳酸菌なのかしら。 先 生 : 乳酸菌は色がないから見えにくいんだよ。 薬品で色をつけて見せてあげよう。 ようこさん : この 紫むらさき色いろの細長いものが乳酸菌ですか。 先 生 : そうだよ。 ようこさん : 乳酸菌って、菌という字が使われているけれど、保健で習った 「細菌」と同じような生き物なのでしょうか。 先 生 : よいところに気がついたね。そのとおりだよ。 ようこさん : 細菌も生き物だから増えるのですね。 先 生 : そうだよ。時間がたつと増えていくんだ。 ようこさん : 私たちと同じ生き物なら、増えるということ以外の性質も同じ なのかしら。
1
けんび鏡で見た乳酸菌[問題1] ようこさんは、牛乳が乳酸菌によってヨーグルトになるということ をもとにして、「増える」ということ以外の生き物の性質を確かめたい と思いました。 ① どのような実験をすればよいですか。 ② どのような結果になるはずですか。理由も説明しなさい。 [問題2] この乳酸菌は、40℃に保っておくと、30分たつごとに数が2倍に増 えるものとします。 (1) ① 1時間後から5時間後まで、30分ごとに乳酸菌の数は最初の数 の何倍になりますか。解答用紙の表をうめなさい。 ② ①で書いた表のうち、最初から3時間後までを折れ線グラフに しなさい。 (2) ① 5時間後には、最初の数のおよそ何倍になるといえますか。上 から2けたのがい数で答えなさい。 ② ①の結果を使うと、乳酸菌の数は、15時間後には、最初の数の およそ何倍になりますか。 (3) はじめに乳酸菌が10000個あったとします。10000は5けたの数で す。はじめから30時間後までの乳酸菌の数の変化について、そのけ た数を5時間ごとに求め、折れ線グラフにしなさい。 (4) 乳酸菌1個をたて0.001mm、横0.001mm、高さ0.01mmの直方体と します。 ① 同じ割わり合あいで増えていくとすれば、10000個の乳酸菌が20時間後 には何mm3になりますか。1つの式で表しなさい。 ただし、乳酸菌どうしのすき間はないものとします。 なお、たて1mm、横1mm、高さ1mmの立方体の体積を1mm3 (立方ミリメートル)と言います。1000mm3=1cm3となります。 ② ①をくふうして計算すると、答えは何ℓになりますか。 [問題3] ヨーグルトに入っている乳酸菌の実際の大きさは[問題2](4)で 考えたものとほぼ同じで、数は1mm3中に10000個以上あります。また、 増える速さも[問題2]で考えたものとほぼ同じです。しかし、現実
[問題4] お母さんは、ヨーグルトを作るときに、熱湯につけておいたスプー ンで知人にもらった手作りのヨーグルトをすくいました。熱湯につけ なかったスプーンを使うと、うまくヨーグルトにならないことがあり ます。なぜ熱湯につけておくのでしょうか。その理由を考えて説明し なさい。 [問題5] くさりにくくするためにいろいろなくふうがされている食品があり ます。例えば、缶かん詰づめ、梅うめ干ぼ し、ジャム、乾かんパンなどです。食品を1つ 選んで、なぜくさりにくくなるのかを考えて説明しなさい。缶詰、梅 干し、ジャム、乾パン以外の食品について説明してもかまいません。 ようこさん : 小さな生き物がヨーグルトを作っているなんてふしぎね。 お母さん : いろいろな食品に小さな生き物が利用されているのよ。 ようこさん : ヨーグルトのほかにはどんなものがあるの。 お母さん : 味み 噌そ や納なっ豆とうなどもそうよ。納豆は独特のにおいがあるし、 ねばねばしているけれども、くさっているわけではないの。 細菌には病気をおこすものや人間に有害な物質を作るものも あれば、人間の役に立つものもあるのよ。人間に有害な物質 を作る小さな生き物が増えた状態を、「くさる」というのよ。 ようこさん : 今は冷蔵庫があるから食品がくさりにくいわね。 お母さん : 今ほど電気冷蔵庫が家庭に広まっていなかった時代は、 食品を長持ちさせるさまざまなくふうをしていたのよ。 今でもそのくふうは生かされているわね。 ようこさん : 冷蔵や冷れい凍とうをしなくても、生き物が増えないようにすれば、 くさりにくくなるのね。
ひろしくんは、川原で拾った小石でお父さんとゲームをしています。それ は、皿の上に置いた小石を2人で交こう互ごに取っていくゲームで、進め方のルールは 次のとおりです。 [問題1] (1) 最初にある小石の数が10個とします。この とき、先手のひろしくんが最初に何個か取れ ば、後手のお父さんがどう取っても、先手の ひろしくんが勝つことができます。ひろしく んは最初に何個取ればよいですか。 ゲームの進め方のルール ① ひろしくんから先に小石を取り始める(ひろしくんが先せん手て、 お父さんが後ご 手て )。 ② 1回に取れる小石の数は5個までで、最低1個は必ず取る。 ③ 最後に小石を取った方が勝ち。 お父さん : 皿が1枚まいで、最初にある小石の数が1 個から5個までの場合、先手は全部取 れば必ず勝てるね。 ひろしくん : 最初にある小石の数が6個の場合は、 先手は5個までしか取れないから、残 りを後手が全部取ってしまえば、後手 が必ず勝てるよ。 お父さん : そうだね。最初にある小石の数によっ て、先手が勝てるか、後手が勝てるか が決まるようだね。
2
(2) 最初にある小石の数が6個の場合以外にも、先手のひろしくんが どう取っても、後手のお父さんが必ず勝つことができる場合があり ます。それは、最初にある小石の数が何個の場合ですか。その例を 1つ答えなさい。 [問題2] 1枚の皿に10個ずつ、2皿で合計20個の小石を置きます。この場合 は、先手がどう取っても、後手がうまく取れば、後手が必ず勝つこと ができます。後手はどのような取り方をすれば必ず勝つことができる か、その方法を説明しなさい。 ゲームの進め方のルール(追加) ④ 1回に取れるのは1枚の皿からだけとする。 ひろしくん : 皿を2枚にしてみたらどうなるかなあ。 お父さん : このときは、1回に取れるのは1つの皿からだけにし ないと2つの皿に分けた意味がないので、そういうル ールにしないといけないね。
[問題3] 20個の小石を3枚の皿に分けてゲームをします。 (1) 先手がどう取っても、後手がうまく取れば、後手が必ず勝てる ようにすることができます。そのためには、それぞれの皿の小石の 数をどのようにすればよいですか。分け方の例を1つ挙げなさい。 ただし、空からの皿はないものとします。答えは、3枚の皿それぞれに 置く小石の数を書きなさい。 (2) (1)のように分けたとき、後手が必ず勝つためにはどのような取 り方をすればよいか説明しなさい。 [問題4] あなたがこのゲームをするとします。ゲームをおもしろくするため に、ゲームの進め方のルール①~④のうち1つを変えるとすれば、ど のルールをどのように変えますか。また、あなたが、そのように変え た方がおもしろいと考える理由を書きなさい。 ひろしくん : もう1枚、皿を増やして3枚の皿に分けたらどうなるか なあ。 お父さん : ルールは、これまでと同じ①~④で考えよう。この場合も、 先手が勝てるか、後手が勝てるかは、最初の小石の分け 方で決まるんだ。
解答用紙 適性検査Ⅲ
受検番号 得 点 [問題1] (1) (2) [問題2] [問題3] (1) (2) [問題4] どのルールをどのように変えるか その方がおもしろいと考える理由個
( )個と( )個と( )個に分ける
個
2
[問題1] ① 実験 ② 結果と理由 [問題2] (1)① ② (2)