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「2025年に向けた新しい地域づくり -地域包括ケアシステムの構築を目指して-」

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(1)

【地域包括ケア研究会無料シンポジウム】 2025年に向けた新しい地域づくり− 地域包括ケアシステムの構築を目指して − −

地域包括ケアシステムの基本的考え方

integrated careの視点と構築のための戦略

integrated careの視点と構築のための戦略−

国立保健医療科学院

国立保健医療科学院

統括研究官

筒井孝子

(2)

目次

目次

1.地域包括ケアシステムを必要とした日本の社会的背景

2.地域包括ケアシステム構築のためのキー概念と戦略

3.地域包括ケアシステムの構築に向けた視点

4.まとめ

(3)

1 地域包括ケアシステムを必要とした日本の社会的背景

1.地域包括ケアシステムを必要とした日本の社会的背景

(4)
(5)
(6)

老親扶養の考え方:ヨーロッパと日本の比較

日本

日本

西欧

西欧

「次の世代の

「社会保障制度」

最も基本的な義務」

「次の世代の

しかし、日本介護の方式は昭和

40年代後半から失速

その理由は・・・・

①太平洋戦争で敗け、儒教的な価値観が否定されアメリカ的な個人主義、利己主義が幅を利かすよ うになった。教育による刷り込みと社会の締めつけでやっと保たれてきた社会の仕組みがなくなれば 次世代が親をみなくなるのは当然のことである

その理由は

次世代が親をみなくなるのは当然のことである ②日本経済の高度成長期を経て、長生きをし、他人の助けを必要とする人が増える一方 で、生まれてくる子どもの数が減って核家族化が進み、身内で面倒をみるのが次第に難し で、生まれてくる子どもの数が減って核家族化が進み、身内で面倒をみるのが次第に難し くなってきた ③家庭での介護の力が低下しだした。昔と違い、八十歳で夫が倒れればその妻も七十歳 代の後半で 人では支えきれない 加えて嫁や娘も社会で働き 親の介護どころではな 参考文献:大塚宣夫「人生の最期は自分で決める 60代から考える最後のかたち」ダイヤモンド社2013年3月 代の後半で、一人では支えきれない。加えて嫁や娘も社会で働き、親の介護どころではな くなった。

(7)

補完性原理における三つのケア

Three levels of care: principle of subsidiarity

Self Help

Mutual Help

Public

p

p

y

Self Help

Mutual Help

Assistance

Self care:自 助 Mutual care: 互助 Social solidarity 共助 Govermental care:公助

individual

Informal network Informal network base on locality or Social solidarity based on same goal (Association) Government care:共助 care:共助 co-belongingness (Fürsorge) (Association) Not systematized 海外からは、共助と公助の区 systematized

日本のシステムにおける四つのケア

The Japanese s stem and the fo r le els in the pro ision of care

海外からは、共助と公助の区 別が難しい

The Japanese system and the four levels in the provision of care

T. Tsutsui, T. Matushige,M Otaga,M Morikawa. From ‘care by family’ to ‘care by society’ and ‘care in local communities’: switching to a small government by the shift of long-term care provision. ISA world congress of Sociology ,Gothenburg,

(8)

○自助・互助・共助・公助の役割分担の確立

−家族の介護から社会の介護へ−

家族の介護から社会の介護へ

・地域包括ケアの提供に当たっては、それぞれの地域が持つ「自助・互助・共助・公 助」の役割分担を踏まえた上で 自助を基本としながら互助 共助 公助の順で取 助」の役割分担を踏まえた上で、自助を基本としながら互助・共助・公助の順で取 り組んでいくことが必要。 ・自助は、自らの選択に基づいて自らが自分らしく生きるための最大の前提であり、 互助は 家族・親族等 地域の人々 友人たち等との間の助け合いにより行われ 互助は、家族・親族等、地域の人々、友人たち等との間の助け合いにより行われ るものである。したがって、自助や互助は、単に、介護保険サービス(共助)等を補 完するものではなく、むしろ人生と生活の質を豊かにするものであり、「自助・互 助」の重要性を改めて認識することが必要 ? 介護メニュー ②シーツ交換 ①体位変換し、車いすへ移乗 助」の重要性を改めて認識することが必要。 ? ?? 今日はオムツを変えて シーツを換えて・・・・・・ ②シ ツ交換 ③オムツ交換 ・ ・ ・ ・ 何をすればよいのかしら? 介護サ ビス提供者 家族

8

家族(主たる介護者)

介護サービス提供者 家族

(9)

Three paradigm phases in Japanese long-term care

日本の高齢者介護における三つのパラダイムシフト

日本の高齢者介護における三つのパラダイムシフト

Phase 1 : care by family ( -1999)

• Informal network inside the community or co-belongingness or Fürsorge (by Community)

y y ( )

家族によるケア Mutual Help:

互助

belongingness or Fürsorge (by Community)

Phase 2 : care by society (2000- 2005)

社会によるケア Social

• Social Solidarity based on a same goal(by Association) 社会によるケア Mutual Help: 互助 Social solidarity care:共助

Phase 3 : care by community (2006 - )

地域によるケア Social

solidarity 共助 Mutual

Help: 互助 • SYSTEMATISED Informal network inside the

community or co-belongingness or Fürsorge(in the Community) care:共助 care:共助 System of Mutual care (システムとなっ Systematizing mutual help (システム化されつ Help: 互助

9

T. Tsutsui, T. Matushige,M Otaga,M Morikawa. From ‘care by family’ to ‘care by society’ and ‘care in local communities’: switching to a small government by the shift of long-term care provision. ISA world congress of Sociology ,Gothenburg, Sweden 11 – 17 July 2010,discussion paper

(システムとなっ た互助)

(シ テ さ つある互助)

(10)

老親扶養義務感尺度の経年的変化

(介護保険制度の前後の比較)

32

33

34

30

31

32

27

28

29

25

26

27

22

23

24

夫 妻

20

21

22

息子 娘 嫁 嫁の老親扶養義務感が低下 介護保険制度実施前 介護保険制度実施後

10

引用文献:T. Takako, S. Higashino, M. Otaga.Changes in the Filial Obligations of Family Caregivers under the Public Long-Term Care Insurance System in Japan.the 19th IAGG World Congress, p.298 , paris,France, July 5-9,2009

(11)

世界各国における自助・互助・共助・公助のバランス

低福祉 低負担 高福祉 高負担 • 自助システムを 基礎とする社会 保障 • 自助・互助を中心 とする社会保障 • 自助・互助を中心 としながらも、共 助システムを整え • 自助・互助・共助 に加えて、公助シ ステムを整備する 保障 米国 フランス、イタリ ている社会保障 ドイツ型 を 備す 社会保障 北欧諸国型 米国 ラン 、イタリ ア、イギリス型 ドイツ型 北欧諸国型 日本はこれまでここ 日本はこれまでここ に位置していた。 互助システムを中核とする地域ケ アシステムの構築を目指す方向性 税収をあげ、国家による公助システムを手厚くしていく方向性 アシステムの構築を目指す方向性 今後どちらに舵を大 きく取るのか?? テムを手厚くしていく方向性

11

きく取るのか??

(12)

ドイツの介護を巡る状況(データ)

2007年ドイツの介護制度に関するデータ 要介護高齢者 在宅ケア 154万人(68%) フォーマルケア 50万4千人 施設 70万9千人(32%) インフォーマルケア 103万人 50万4千人 要介護高齢者と介護者の将来予測 ケアレベル ケアレベル 103万人 ケアレベル ケアを必要 要介護高齢者と介護者の将来予測 施設数:11,000件 職員数:574,000人 在宅ケアサービス: 11,500 職員数:236,000人 ケアを必要 としている 人々 ケアギバ― ケアギバ

引用:ISA world congress of Sociology ,Seoul, Korea 2013.[symposium] Promoting Access, Quality and Cost Containment in Japan‘s Long Term Care System: Current Policies and Future Directions. Thomas Klie氏資料を参考に筆者作成。

(13)

ドイツの介護を巡る状況

ドイツの介護保険は、在宅ケアやケアを行う身内の人の状況を考慮していない介護保険 、 う 考 介護施設におけるケアは過大に推定されている 介護保険制度は ケアセクターにおける官僚制度となってしまった 介護保険制度は、ケアセクタ における官僚制度となってしまった 介護保険は、未だに医療に焦点が当てられ、身体的なニーズに特化している 市町村 ベ の介護保険は 考慮され な 市町村レベルでの介護保険は、考慮されていない 扶養高齢者一人当たりのインフォーマルケアラーの割合が減少 家族によるケアは 未だにケア提供の中心だが 徐々に減少している(社会構造的変化 家族によるケアは、未だにケア提供の中心だが、徐々に減少している(社会構造的変化、 子が遠くに住む、女性の労働市場への参加増、家族の「ケアの責任」感の低下) 専門的ケアを担う労働者の不足(今後50万人ほど不足)

政府関係者の認識(改革すべき)

– 家族の介護者を支援 – 家族の介護者を支援 検討されている解決策 日本の状況と 日本の状況と 家族の介護者を支援 – 互換性のある仕事・ケアの創造 – ケア提供の仕事をより魅力的にする – ケースマネジメント・ケアマネジメントによって地域ケアをサポート、 市町村の役割を強化 隣人との助け合い ケア概念の混合 家族の介護者を支援 – 互換性のある仕事・ケアの創造 – ケア提供の仕事をより魅力的にする – ケースマネジメント・ケアマネジメントによって地域ケアをサポート、 市町村の役割を強化 隣人との助け合い ケア概念の混合 共通点がある 共通点がある 市町村の役割を強化、隣人との助け合い、ケア概念の混合 – 「地域でケアを行う」という目標を掲げる 市町村の役割を強化、隣人との助け合い、ケア概念の混合 – 「地域でケアを行う」という目標を掲げる

引用:ISA world congress of Sociology ,Seoul, Korea 2013.[symposium] Promoting Access, Quality and Cost Containment in Japan‘s Long Term Care System: Current Policies and Future Directions. Thomas Klie氏資料を参考に筆者作成。

(14)

日本で地域包括ケアシステムが求められる理由

日本で地域包括ケアシステムが求められる理由

2025年の高齢社会を踏まえると、

①高齢者ケアのニーズの増大、②単独世帯の増大、③認知症を有する者の

①高齢者ケアの

ズの増大、②単独世帯の増大、③認知症を有する者の

増加が想定される。

そのためには、

ため は、

介護保険サービス、医療保険サービスのみならず、見守りなどの様々な生活

支援や成年後見等の権利擁護 住居の保障 低所得者への支援など様々な

支援や成年後見等の権利擁護、住居の保障、低所得者への支援など様々な

支援が切れ目なく提供されることは必要

だが・・・・・

有機的な連携とは?

現状では、

各々の提供システムは分断され、

有機的な連携

がみられない。

有機的な連携とは?

そこで、地域において

包括的、継続的につないでいく仕組み

「地域包括ケアシ

ステム」が必要

14

H21年度地域包括ケア研究会報告書

ステム」が必要

包括的・継続的とは?

(15)

地域包括ケアシステムとは

日本で用いられている地域包括ケアには、二つの独立したコンセプト:Community

日本で用いられている地域包括ケアには、二つの独立したコンセプト:Community

based care(地域を基盤としたケア)とintegrated care(統合型のケア)がある。

近年、この二つの方針をケアの中で統合させて組み込もうという議論が世界的に 活発化している。しかしながら、この両者を同時に試みている国は少なく、その一つ 活発化している。しかしながら、この両者を同時に試みている国は少なく、その つ であるオランダにおいては、地域包括ケアは神話か必須のもの1)か、あるいはバベ ルの塔をたてる試み2)かという議論がなされている。 •Community-based careには、地域の健康上のニーズに応えるという 点から運営されると う性質がある さらに れは地域における信仰 Community-based care 点から運営されるという性質がある。さらに、これは地域における信仰 や好みや価値観などに合わせて構築することができ、それは一定レ ベルの「地域参加」によって保障されている。 I t t d には 医療ケアにおける分断を減らし 異なる組 Integrated care

•Integrated care careには、医療ケアにおける分断を減らし、異なる組 織のサービス提供の間の継続性や調整を高めるという目的を持つ体 制であると定義づけができる。

15

1) T. Plochg、NS. Klanzinga:Community-based integrated care: myth or must? International Journal for Quality in Health Care 14:91-101:2002

2) T. Plochg:Building a Tower of Babel in health care? Theory & practice of community-based integrated care、International Journal of Integrated Care. 6、e21:2006

(16)

医療技術の革新 専門性の増大

Integrated careの背景①

医療技術の革新、専門性の増大

医療技術

専門職とし

それぞれに

の進歩

て分化

責務も分化

個々の患者の完全なケアの受給のためには、

サービス間のコーディネーションが必要

※典型的な患者は 診断のためのアセスメント 薬局 その他のサ ビスを受けるた ※典型的な患者は、診断のためのアセスメント、薬局、その他のサービスを受けるた めに、年に5人の専門職と2人のプライマリケアを担う内科医に会うとされている。 また、いくつかの慢性疾患を持つ患者は、1年に16もの内科医を受診するという研 究もある 究もある。

Bodenheimer T. Coordinating Care -- A Perilous Journey through the Health Care System. New England Journal of Medicine 2008 March 6;358(10):1064-71.

16

Pham HH, Schrag D, O'Malley AS, Wu B, Bach PB. Care patterns in Medicare and their implications for pay for performance. New England Journal of Medicine 2007 March 15;356(11):1130-9.

(17)

高齢化による疾病パタ

ンの変化

Integrated careの背景②

高齢化による疾病パターンの変化

疫学的な位相と 社会人口学的な勢力は 半世

• 疫学的な位相と、社会人口学的な勢力は、半世

紀において人口配分の変化をもたらした。

それは慢性疾患を抱えながら しかも複数の疾

• それは慢性疾患を抱えながら、しかも複数の疾

患を抱えながら生活するものが顕著に増加した

ことを意味していた。

ことを意味していた。

• 慢性疾患が要求するものは、エピソード由来の、

短期的な介入に特徴づけられる急性期状態に

短期的な介入に特徴づけられる急性期状態に

ある者に対するケアではなく、長期的な、普遍的

な、かつ継続的なケアニーズである。(

=ケア

継続

あ 。(

ニーズのパラダイムシフト

17

(18)

社会資源を巡る分断化の状況

Integrated care

の背景③

社会資源を巡る分断化の状況

多くの西欧諸国や日本も同じ状況であるが、高齢者のための社会資

源やサービスは ケア提供主体が違うことや所属機関の属性(営利・

源やサ ビスは、ケア提供主体が違うことや所属機関の属性(営利

非営利、医療・介護・福祉)が異なっていることなどを原因として、十

分な連携がとられておらず、組織が断片化されており、こうした構造

の下では、社会資源やサービスも、いわゆる縦割り構造になっている。

ケアの分断は、次のような

4つの断層による問題が認められるとされ

ている。

①保健 医療セクタ と福祉セクタ の間

①保健・医療セクターと福祉セクターの間

②自治体職員と医療機関の間

③民間企業と

NPO,公的機関の間

④家庭環境と施設環境の間

④家庭環境と施設環境の間。

Vaarama, M., Pieper, R.(eds.) (2006). Managing integrated care for older people. STAKES, Helshinki.

Somme, D., Trouvé, H. (2009). Implanter et évaluer une politique d'intégration des services aux personnes âgées: l’expérimentation PRISMA F I L’é l i d 385 395 L'H P i

18

France. In L’évaluation des 385-395, L'Harmattan, Paris.

Couturier, Y., Trouvé, H., Ganon, D., Etheridge, F., Carrire, S.& Somme, D. (2009). Réceptivité d'un modèle québécois d'intégration des services aux personnes âgées en perte d'autonomie en France. Lien social et politiques, n.62

(19)

integrated careは、新しい万能薬という認識と実証する難しさ

ヘルスケアサービスの事業者は、今日のヘルスケア環境において、多くの

課題に直面している。

それによって、より統合化されたヘルスケアサービスの提供は

1970年代か

1990年にかけて世界各国で導入され始め システムによって低いコスト

1990年にかけて世界各国で導入され始め、システムによって低いコスト

での高い質、一方で健康の維持と改善、そして患者満足度の向上を提供

するものと信じられている。

WHOとECは共に、integrated careの重要性を指摘し、 2010年のIntegrated

careの国際ネットワーク会議においては、「ケア制度自体がIntegrated care

原則 従 始めた と

の原則に従い始めた」としている。

しかし・・・・

根拠もまだ乏しく、これを支えるヘルスケア提供機関の既存の文化や専門

職の領域間の役割を大幅に変えるには不十分であるとしている。

19

職の領域間の役割を大幅に変えるには不十分であるとしている。

Goodwin, N. (2010) Integrated care as a scientific discipline: the need for more theory and new analytical methods, International Journal of Integrated Care, Vol 10.

(20)

平成20・21年度地域包括ケア研究会

における地域包括ケアシステムの定義

における地域包括ケアシステムの定義

地域包括ケアシステムの定義

地域包括ケアシステムは、「ニーズに応じた住宅が提供されることを基本

とした上で、生活上の安全・安心・健康を確保するために、医療や介護の

みならず 福祉サービスを含めた様々な生活支援サービスが日常生活の

みならず、福祉サ ビスを含めた様々な生活支援サ ビスが日常生活の

(日常生活圏域)

で適切に提供できるような地域での体制」と定義。

・権利侵害からの保護や金銭・財産管理、服薬管理・食 事摂取の確認のための巡回型の訪問サービスの利用 等。 たとえば、認知症で独 居の場合は・・・ 等。 ・認知症の原因疾患の特徴を適切に理解した訪問看護 の提供、デイ・サービスにおいて認知症対応の個別的 サービスの提供。 ・生活に必要な様々なサービスのコーディネート。 ・24時間365日を通じて常に提供される生活の保障 ・24時間365日を通じて常に提供される生活の保障。

20

出典:平成20年度「地域包括ケア研究会報告書」 P6 出典:平成20年度「地域包括ケア研究会報告書」 P6

(21)

2 地域包括ケアシステム構築のためのキー概念と戦略

2.地域包括ケアシステム構築のためのキー概念と戦略

(22)

Integrated careの主要な概念と各要素の9カ国比較

**は、主要な政策によって実施されており、最も重要な概念。 オーストラリア ドイツ デンマーク ギリシャ フランス フィンランド イタリア オランダ イギリス 公衆衛生 ** ** ** * ** ** Integrated careの主要な概念の比較 は、主要な政策によって実施されており、最も重要な概念。 **は、部分的に実施されている重要な概念。 *は、議論中、あるはモデル事業等によって実施中の概念。 オーストリア マネジドケア(ヘルスシステム) ** ** * * * * * *** 水平的統合 (多様な提供主体) ** ** ** * * * * * 垂直的統合 ** ** ** 切れ目のないケア/一貫したケア * *** ** * 切れ目のないケア/ 貫したケア 高齢分野における社会心理的なアプロー チによる協働/ネットワーク * * *** * 全体システムアプローチ * パーソンセンタードアプローチ *** ** *** ** パ ソンセンタ ドアプロ チ *** ** *** ** オーストラリア ドイツ デンマーク ギリシャ フランス フィンランド イタリア オランダ イギリス ジ ジ Integrated careの各要素の導入状況の比較 ***は、主要な方法として適応・認知されている要素。**は、地域・地区レベルにおいてい部分的に実施されている要素。 *は、モデル事業等によって実験的に導入されている要素。 オーストリア ケースマネジメント(ケアマネジメント) * * *** ** * ** *** 中間ケア * * ** ** * ** ** 学際的チームによるニーズアセスメント ** ** ** ** ** *** 利用者中心サービス (介護保険/パーソナルバジット) *** *** * ** *** * 作業 共同作業 * * *** * ** * ** ** 予防的な取り組み * *** ** ** ** 統合的な住居(ケア付き住宅、等) * * *** * * ** * ** * 家族ケアの統合 (レスパイトケアの観点) * ** * ** ** * * 独立したカウンセリング * ** * ** * デ 会議

22

ケアのコーディネーション会議 * ** * ** 質の管理/質の保証 * ** * ** ** ** * **

Leinchsering K.(2004). Developing integrated health and social care services for older persons in Europe. International Journal of Integrated Care, Vol.4, e01-e15

(23)

統合的活動のレベルの

3段階

キー概念① システム統合 • 国や県など地理上の区分における、戦略的な計画・資金管理・購買システ ム・プログラムの有効性・サービスのカバー率などの活動を統合すること。 • 急性期・リハビリテーション・地域ケア・一次的医療・サービス提供事業所 組織的統合 • 急性期・リハビリテ ション・地域ケア・ 次的医療・サ ビス提供事業所 (者)などの活動を調整、管理すること。 臨床的統合 • 看護・介助者が高齢者に提供する、直接的な支援やケアに関わること。 臨床的統合 ※一つのレベルでも統合が不十分だと他のレベル全体が行き詰ってしまうとされている。 ※システムによるサービス範囲の決定、利用しやすさ・有資格の条件・資金調達機能・望

23

範囲 決定、利用 す 有資格 条件 資 調 機能 まれている質などが、組織同士(特に医療と福祉)の協力の度合いに影響を与えていると もいえる(Banks,2004;Kodner and Kyriacou,2000) 。

(24)

垂直的統合と水平的統合

キー概念②

直的統合

水平的統合

•様々なサービス分野を一つの組織で行うというものである 垂直的統合(vertical integration) •様々なサービス分野を つの組織で行うというものである。 水平的統合(horizontal integration) •様々なケアの連携を改善していくものとされている。リハビリテーション サービスへのアクセスを調整することや、あるいは癌のケア等。 急性期入院医療 A居宅介護支援事業所 B訪問看護ステーション 同一 回復期におけるリハビリテーション 訪問看護 機関に て ケアのための連携 介護等の生活維持期のケア C在宅療養支援診療所 て 提供 ケ 連携

24

例1)カナダのケベック州に新設された95の地域サービスネットワークは、病院・長期的ケア施設・リハビリテーションや地域に根差した組 織、などが合併して、地理的区分に基づいた医療サービスのための一つの大きな組織を作った。

例2)アメリカのHealth Maintenance Organization(HMOs) 。これはHMOが、会員のために幅広い医療サービス(医療ケア・病院・リハビリ テーションサービスや継続的ケアなど)の所有・運営・資金管理をまかなっている。

(25)

Integrationの三つの区分

キー概念③

Leutz(1999)は、先の1.を説明するために。 Integrationについて、「Linkage」、

Coordination」、 「Full integration」の三つの区分する重要性を説いた。

•システムの中で個人がゆるやかにヘルスケアのニーズに対処してもよい。

Linkage

情報は・・・? システムの中で個人がゆるやかに ルスケアの ズに対処してもよい。 それは特定の決まりや全体的調整はなく全員へサービスを提供するよう なシステム。 •⇒これまでバラバラだったシステムを統合し、相互理解、例えば他の団体 に照会するときなどに役立つ。 情報は必要なときに 尋ねれば与えられる。 •急性期やその他のケアに調整されたケアを配置するための明確な構造を

Coordination

持つシステム。Coodinationは、Linkageよりもより構造化された形態の Integrationであるが、共に別々の構造によって行われている状態。 •⇒それぞれの個人や団体が既存のシステムの中で個々に調整の責任を 持つことである。 情報は定期的な報告 によって共有される。 •多様なシステムから、様々な要素があつまり新たなプログラムや体系をつ くり出す

Full integration

日常的に使われる共通 くり出す。 •⇒様々なシステムの資源が一つの場所に集まったときに発生する。

25

常 使わ 共通 の情報システムがある。

(26)

統合ケアの三つの段階における各要素の比較

Linkageg Coordination Full integrationg

スクリーニング ニーズの発現を特定化 するための調査やスク リーニング 特別に配慮すべきキーポイン トについてのスクリーンフロー 特に重要でない(特記事項が ない限り) 臨床実践 特別なニーズを理解し、 対応する キーパーソンを特定し、活用で きる 学際チームが全てのケースを 管理 移送/送迎 問い合わせや、要求に 応じて提供 担当機関の円滑な移行(責任 領域の委譲) あらゆる現場でケアをコント ロール、または直接実践する 情報 事実関係の照会・フォ ローアップ 重要事項の定義・事例報告を 双方向に実施 共通の情報管理ツール(日常 の業務の一環として) ケ スマネジメ なし ケースマネジメント 調整担当 学際チ ムまたは困難事例担 ケースマネジメ ント なし ケースマネジメント,調整担当 のスタッフの配置(例:ケースマ ネジメントチームに医師を配 置) 学際チームまたは困難事例担 当者が全てのケースを管理 財政 それぞれのサービスに おいて費用負担者を把 握 ガイドラインを設定し、事例内 容ごとの費用負担者を決定 あらゆるプロバイダーから新し いサービスを購入するための 資金をプール

26

(27)

Suterによるintegrated care導入に係る10の原則

1.包括サービスと連続したケア提供 2.患者中心 3.カバーされている領域と対象者の特定 4 学際的なチ ムとケア提供の標準化 4.学際的なチームとケア提供の標準化 5.パフォーマンス管理 6.情報システム 7. 組織の共通の文化と指導力組織の共通の文化と指導力 8. 医師の統合 9. 統治体制 10. 財務管理

27

Suter, E., Oelke,ND., Adair, CE., Armitage, GD. (2010). Ten Key Principles for Successful Health Systems Integration Healthc Q. 2009 October; 13(Spec No): 16–23.

(28)

参考:イギリス保健省の

ICP( Integrated Care

Pilots )に対する全国的評価結果

Pilots )に対する全国的評価結果

評価の主要な結果 政策担当者への主な示唆

統合ケアには様々な規模と形がある

個別に設定された目標を評価

すべきである

ケアの改善として指摘されたのは、プロセ スに由来する改善が多い

統合のアプローチを開発する

際に工夫を凝らす必要がある

由来する改善 多 サービス受給者は、著しい改善を感じて

際に工夫を凝らす必要がある

サービス利用者のニーズと好

サ ビス受給者は、著しい改善を感じて いない

みを見失わないことが重要

予想外のものを予想する必要

病院で提供されているケアの利用とそれにか かわる費用を削減することは可能と考えられる が、緊急入院減らすことは非常に難しい

予想外のものを予想する必要

がある

28

RAND Europe (2012).National Evaluation of the Department of Health’s Integrated Care Pilots FINAL REPORT: FULL VERSION

(29)

Integrated careの成功のための基準の例

高齢者のための柔軟で革新的な統合型サ ビスがあるか • サービスを支えている政策は高齢者自身の決定などの権限を与えているか、 また個人のニーズに応えられる柔軟性を備えているか? 高齢者のための柔軟で革新的な統合型サービスがあるか また個人の ズに応えられる柔軟性を備えているか? 説明責任をもち、責任の所在を明らかにしているか • 現在の政策は、統合型サービスの中で、どの程度説明責任をもち、責任の 所在を明らかにしているのか?つまり決定が透明性をもって行われるかどう か、あるいはサービス利用者や利害関係者、幅広いコミュニティへの説明責 任はどうか? 任はどうか? • 行政は高齢者や彼らの家族介護者に対してきちんと責任をとっているか? (例えば彼らの役割を果たすための金銭的補償を受ける権利など。) • 統合は 全ての問題の解決策ではない 政策はあらゆるニーズに最も効率 対象を適切に定めた統合型ケアが提供されているか • 統合は、全ての問題の解決策ではない。政策はあらゆるニ ズに最も効率 が良く適切な方法で応えるために、それぞれの場合で異なる支援をする必 要がある。 • 政策によって対象を絞った反応(サービス)は公平なアクセスができ、差別は

29

政策 対象を絞 反 ( ) 公平なアク 、 別 ないか?

(30)

自治体における介護保険事業への取組み状況の評価項目

(保険者機能の評価項目)

(1)介護保険事業計画の進捗管理等の状況 7項目 (2)地域連携の仕組みづくり 5項目 (3)自治体としての地域包括支援センター職員への支援 4項目 (4)介護支援専門員への支援 5項目 (5)介護サ ビス事業者への支援 6項目 (5)介護サービス事業者への支援 6項目 (6)サービスの苦情・相談体制 4項目 (7)高齢者虐待対応・権利擁護対応等 9項目

・・・・・計

40項目

55.9  57.9  (6)サービスの苦情・相談体制 (7)高齢者虐待対応・権利擁護対応等 (7)高齢者虐待対応 権利擁護対応等 9項目 50.9  52.2  (4)介護支援専門員への支援 (5)介護サービス事業者への支援 50点台 2極 33.3  35.7  38.7  (2)地域連携の仕組みづくり (3)自治体としての地域包括支援センター職員への支援 (1)介護保険事業計画の進捗管理等の状況 極 化 0.0  10.0  20.0  30.0  40.0  50.0  60.0  70.0  30点台

30

平成21年度老人保健健康増進等事業.「包括的支援事業と地域包括支援センターにおける総合評価に関する研究」事業報告書.立教大学;2010,P84-151

(31)

共分散構造分析による保険者機能の因子モデル

保険者機能保険者機能 0.649 0.522 0.699 0.379 保険者機能 0 695 0 541 0 358 0 378 0 737 0 614 0 334 0 6350 388 0 586 ζ1 ζ2 ζ3 0 607 0 727 ζ4 介護サービス事業者 ケアマネジャー支援 介護保険制度の点 検・指導・監査 中長期的な展望 地域包括支援センターの評 価・支援 地域包括支援セン 機能強化への支援 地域包括支援セン ターの評価および 機能強化への支援 長期的な展望に基 づいた基盤整備 介護サービス事 ジャー支援 介護サービス事 業者・ケアマネ ジャー支援 介護保険事業の 点検・指導・監督 Q5_1 ε Q5_2 ε Q5_3 ε Q3_3 ε Q4_4 ε Q1_1 ε Q1_2 ε Q4_8 ε Q4_2 ε Q4_6 ε 0.695 0.541 0.358 0.378 0.737 0.614 0.334 0.6350.388 0.586 Q1_3 Q1_4 0.607 0.727 ε1 ε2 ε3 ε4 ε6 ε7 ε8 ε9 ε5 ε10 ε11 ε 12 尺度の因子構造(標準化解) N=534, GFI=0.966,AGFI=0.951, RMSEA=0.040 因子名 設問名 Q5-1)自治体(保険者)として、高齢者虐待の対応マニュアルや方針を作成していますか。 Q5-2)高齢者虐待や権利擁護に関する関係機関との連絡・連携組織を設置していますか。 Q5 3)高齢者虐待の通報があったケースについて 地域包括支援センターと連携して 事実確認・カンファ 地域包括支援センターの評価および Q5-3)高齢者虐待の通報があったケースについて、地域包括支援センターと連携して、事実確認・カンファ レンスを実施していますか。 Q3-3)自治体として、地域包括支援センターの評価を行っていますか。 Q1-1)介護保険事業計画の進捗状況を定期的に点検していますか。 Q1-2)介護保険給付状況の分析を行っていますか。 Q4-8)自治体(保険者)として、地域密着型(介護予防)サービス事業所に対する指導・監査を行っていま 機能強化への支援 介護保険事業の点検・指導・監督 すか。 Q4-2)自治体(保険者)として、介護支援専門員(ケアマネジャー)を対象とした研修会を定期的に主催し ていますか。 Q4-4)介護支援専門員(ケアマネジャー)から相談のあった「支援困難ケース」について、地域包括支援セ ンターは関係機関を集めた地域ケア会議やカンファレンスを開催していますか。 Q4-6)自治体(保険者)として 介護サービス事業者を対象とした研修会を定期的に主催していますか 介護サービス事業者・ケアマネジャー 支援

31

Q4 6)自治体(保険者)として、介護サ ビス事業者を対象とした研修会を定期的に主催していますか。 Q1-3)2025年に向けた中長期的な高齢者人口、高齢化率、要介護高齢者の推移を推計していますか。 Q1-4)2025年に向けた中長期的な要介護高齢者増に対応する自治体(保険者)としての介護基盤整備方針 を検討していますか。 長期的な展望に基づいた基盤整備 • 筒井孝子,東野定律.地域包括ケアシステムにおける保険者機能を評価するための尺度の開発.保健医療科学2012

(32)

選定された項目を用いた傾向分析

保険者機能 分類 答傾向を偏差値化 数値を臨床的なグ プ 保険者機能5分類24項目の回答傾向を偏差値化し、その数値を臨床的なグループ 区分に倣い、4分類した。 類型 スコア N % 19.75 1 0.2 24.67 1 0.2 27.13 1 0.2 29.59 5 0.8 32.05 6 0.9 34.51 9 1.4 36 97 15 2 3 グループ④ グループ③ 36.97 15 2.3 39.43 15 2.3 グループ④計 53 18.3 41.89 23 3.6 44.35 19 2.9 46.81 23 3.6 49.27 32 5 グ プ③計 97 33 4 グループ③ グループ② 40以 上 50以 グループ④ グループ③計 97 33.4 51.73 26 4 54.19 29 4.5 56.65 17 2.6 59.11 17 2.6 グループ②計 89 30.7 61 57 19 2 9 グループ② グループ① グループ① 50未 満 上 50未 満 60未 満 50以 上 60未 満 グループ④ 61.57 19 2.9 64.03 17 2.6 66.49 10 1.6 68.95 2 0.3 73.87 2 0.3 78.79 1 0.2 グループ①計 51 17.6 グル プ① グループ① 40以 下 60以 上 有効計 290 45 欠損値 355 55  合計 645 100 臨床的な グループ区分 ④地域包括ケアシステム を推進しようとしない自治 体(三大業務∼要介護認 ③地域包括ケアシステム を推進しようとして、努力し ているが 保険者機能の ②地域包括ケアシステム を一部の行政職員や、特 定の法人等の力で運営し ①地域包括ケアをシステ ムとして実施している自治 体(武蔵野市 和光市等)

32

グル プ区分 体(三大業務∼要介護認 定、保険料の設定、保険 給付に介護保険に関わる 業務を限定) ているが、保険者機能の 内容がわかっていない自 治体 定の法人等の力で運営し ている自治体 体(武蔵野市、和光市等)

(33)

地域住民の価値をつかむには?

−価値法則とマイケル・ポーターの競争戦略との比較−

主な共通点

価値法則の構成要件はマイケル・ポーターの競争戦略の5条件にほぼ類似する要件と考えられる イケル ポ タ の イケル ポ タ の

比類のない顧客価値

独自の価値提案

マイケル・ポーターの 競争戦略 価値法則の構成要件

比類のない顧客価値

業務モデル

独自の価値提案

バリューチェーン

三つの顧客価値のどれ

か一つに卓越すること

トレードオフ

(やらないことを決める)

よく調整された

業務モデルを構築

(やらない とを決める)

適合性

年々、選択したタイプの

顧客価値の提供と改善に

継続性

顧客価値の提供と改善に

集中してこれを高める

継続性

参考資料:関山 昌人.顧客価値創造のための行政マネジメント.第4回経営学者等から学ぶ経営管理(中)地方財務7月号,2013

(34)

主な共通点②

戦略の基本方針となる顧客価値は、マイケル・ポーターの基本戦略に照らし合わ 戦略の基本方針となる顧客価値は、マイケル ポ タ の基本戦略に照らし合わ せれば、ともに品質と低コストを狙いとしている。 トレードオフを意味し 独自の

基本

差別化

トレ ドオフを意味し、独自の価値提案をもたらし品質の確 保に繋がる

基本

戦略

コスト リーダーシップ

低コストへと繋がる

集中

価値法則の構成要件に

組み込まれている

最低の総 スト

価値法則の三つの顧客価値

コスト

マイケル・ポーターの基本戦略

最低の総コスト

最高の製品

リーダーシップ コスト リーダーシップ

差別化

最良の総合的な解決策

差別化

参考資料:関山 昌人.顧客価値創造のための行政マネジメント.第4回経営学者等から学ぶ経営管理(中)地方財務7月号,2013

(35)

3 地域包括ケアシステムの構築に向けた視点

3.地域包括ケアシステムの構築に向けた視点

(36)

社会資源を巡る分断化の状況

Integrated care

の背景③

再掲

社会資源を巡る分断化の状況

多くの西欧諸国や日本も同じ状況であるが、高齢者のための社会資

源やサービスは ケア提供主体が違うことや所属機関の属性(営利・

源やサ ビスは、ケア提供主体が違うことや所属機関の属性(営利

非営利、医療・介護・福祉)が異なっていることなどを原因として、十

分な連携がとられておらず、組織が断片化されており、こうした構造

の下では、社会資源やサービスも、いわゆる縦割り構造になっている。

ケアの分断は、次のような

4つの断層による問題が認められるとされ

ている。

①保健 医療セクタ と福祉セクタ の間

①保健・医療セクターと福祉セクターの間

②自治体職員と医療機関の間

③民間企業と

NPO,公的機関の間

④家庭環境と施設環境の間

④家庭環境と施設環境の間。

Vaarama, M., Pieper, R.(eds.) (2006). Managing integrated care for older people. STAKES, Helshinki.

Somme, D., Trouvé, H. (2009). Implanter et évaluer une politique d'intégration des services aux personnes âgées: l’expérimentation PRISMA F I L’é l i d 385 395 L'H P i

36

France. In L’évaluation des 385-395, L'Harmattan, Paris.

Couturier, Y., Trouvé, H., Ganon, D., Etheridge, F., Carrire, S.& Somme, D. (2009). Réceptivité d'un modèle québécois d'intégration des services aux personnes âgées en perte d'autonomie en France. Lien social et politiques, n.62

(37)

地域包括ケアシステム(

integrated care system)

を各地域で構築するために・・・

分断化

統合化

• 原因の特定

• 原因の特定

•あるべき目標

•戦略の設定

•あるべき目標

•戦略の設定

•戦略の設定

•方法論の選択

•戦略の設定

•方法論の選択

地域で困って

どうすべきか?

どのように?

どのように?

いること、

分断化は?

あるべき目標の

戦略と方法

原因の特定

ある

設定

目標

戦略と方法

の選択

(38)

・日本の在宅介護は本当に望ましいものなのか

(ヨーロッパと日本の比較)

(ヨ ロッパと日本の比較)

ヨーロッパ式

在宅介護

日本式

在宅介護

在宅介護

在宅介護

高齢者単身、又は夫婦で暮ら

していることが基本。身動きで

家族や身内が同居している、あ

るいは誰かが手伝う とを前提

していることが基本。身動きで

きなくなった人に毎日誰かが

来て世話をするという方法。

るいは誰かが手伝うことを前提

にしている。

終末期になっても外部からの

介護 看護が来る

4 5時間以

看護師やヘルパーは

24時間

介護、看護が来る

4∼5時間以

外は一人で過ごし、一人で死ん

で行くのを良しとする社会。

365日付き添うわけではないの

で、

訪問時以外は誰かが世話

をしなければならない。

身体の状態に変化があった際の判断や手配は家族が行うため

結果として

家族の精神肉体的疲労が大幅に軽減されることはない

結果として

家族の精神肉体的疲労が大幅に軽減されることはない。

参考文献:大塚宣夫「人生の最期は自分で決める 60代から考える最後のかたち」ダイヤモンド社2013年3月

(39)

終の棲み家の3条件

終の棲み家の3条件

快適な

生活の場

終の棲み家の3条件

生活の場

行き届いた

必要な時には

必要な時には

いつでも出動

介護

してくれる医療

してくれる医療

いつでも出動

現行で想定されている終の棲み家を上記の3条件からみてみると

病院

医療中心で介護が不十分であると考えられ、生活の場と

しての空間や潤いが貧弱である

現行で想定されている終の棲み家を上記の3条件からみてみると・・・・

特別養護

老人ホーム

医療提供体制が手薄。このため、重症になった際に病院

や診療所に移されることがある。

有料

老人ホーム

入居時の費用などが高い割に、重症化した際の医療や介

護などの対応に不安が残る。

自分の最期に関心をもち 自らの最晩年をシミ レ シ ンするなどして 参考文献:大塚宣夫「人生の最期は自分で決める 60代から考える最後のかたち」ダイヤモンド社2013年3月 自分の最期に関心をもち、自らの最晩年をシミュレーションするなどして、 すまいを含めた生活環境を主体的に整えることが重要ではないか。

(40)

平成24年度地域包括ケア研究会

地域包括ケアシステムの「

5つの構成要素」

地域包括ケ シ テ

構成要素」

○ 地域包括ケアシステムを構成する要素として、これまで「介護」「医療」「予

防」「生活支援サービス」「住まい」という5つの構成要素を掲げてきた。こ

れをより詳しく表現するならば 「介護・リハビリテーション」「医療・看護」

れをより詳しく表現するならば、「介護・リハビリテ ション」「医療・看護」

「保健・予防」「福祉・生活支援」「住まいと住まい方」となる。

∼中略∼

○ 従来は並列関係で5要素が理解されてきたが このように捉え直すことに

○ 従来は並列関係で5要素が理解されてきたが、このように捉え直すことに

より、地域包括ケアシステムにおいては、「介護」「医療」「予防」という専

門的なサービスの前提として「住まい」と「生活支援・福祉サービス」の整

備があることが理解できる。

日本がこれから地域包括ケアシス テムを構築していくためには、医 テ を構築して くためには、医 療・介護・看護・福祉の各種サービ スの充実も重要であるが、 社会の変化に応じて、自らの人生 の最期をどのようにつくっていくか ということを国民一人一人が考え、 意識していくことも重要ではないか。

40

平成24年度老人保健健康増進等事業「<地域包括ケア研究会>地域包括ケ アシステム構築における今後の検討のための論点」,P2

(41)

スマートコミュニティという考え方

スマートコミュニティとは

住民同士がお互いに快適に生活する空間

資源の節約

環境に優しく

情報通信技術

(ICT)の活用

賢い時間の使い方をして

人と人とのつながり方を環境と ミ

ケ シ ンの側面から見直す考え方

環境に優しく

賢い時間の使い方をして

人生を豊かに

人と人とのつながり方を環境とコミュニケーションの側面から見直す考え方

コンパクトシティと表裏一体

表裏

コンパクトシティとは、都市的土地利用の郊外への拡大を抑制すると同時に中心市 街地の活性化が図られた、生活に必要な諸機能が近接した効率的で持続可能な 都市 もしくはそれを目指した都市政策のこと

41

参考資料:細野助博「まちづくりのスマート革命̶主張する まち だけが生き残る」時事通信出版局 ,201 都市、もしくはそれを目指した都市政策のこと。

(42)

4.まとめ

• 日本の地域包括ケアシステムの本格的な展開は2005年の制度

改革により行われ、介護サービスと医療サービス提供の両側面か

ら行われた

ら行われた。

• 医療サービスは地域医療連携(連携パス)、介護サービスは、多

職種連携によって、その推進が図られている。

包括

際的

「統合

• 地域包括ケアシステムは、国際的には「統合ケア」として、その促

進が図られているが、

Community-basedな展開と同時進行を標榜

する政策はまれであり、国際的に注目されている。

• 地域包括ケアシステムの導入の背景には、社会保障費用の増大

やマンパワーの不足などがあり、介護保険制度では

3つの観点

(給付・認定・ケアマネジメントの適正化、質の向上、予防の促進)

から改革が進められてきたが 十分な成果をあげておらず 国民

から改革が進められてきたが、十分な成果をあげておらず、国民

の意識を変えるほどの抜本的な改革を行わざるを得ない状況に

ある。

地域包括ケ シ テム 導入

成否は 地域圏 新たな枠組み

• 地域包括ケアシステムの導入の成否は、地域圏の新たな枠組み

つくり、地域固有の状況に応じた専門職の支援ネットワーク等、そ

の方法論は多様であり、現在、その標準化が諸外国を含め、求め

られている

られている。

42

(43)

「地域包括ケアシステム」に関する参考文献

研究論文

研究論文

• 『保健医療科学』 第61巻 第2号 (2012年4月)ISSN 1347-6459 • 特集:地域包括ケアシステムを巡る諸課題と国際的な動向 •http://www.niph.go.jp/journal/data/61-2/j61-2.html

調査研究報告書

調査研究報告書

調査研究報告書

調査研究報告書

• 高橋紘士先生のホームページ ⇒ 研究報告書http://takahato.com/report.html • 平成20年度 地域包括支援センタ の評価に関する研究 実施主体 立教大学 研究代表者 • 平成20年度 地域包括支援センターの評価に関する研究 実施主体 立教大学 研究代表者 髙橋紘士 • 平成21年度 包括的支援事業と地域包括支援センターにおける総合評価に関する研究 実施 主体 立教大学 研究代表者 髙橋紘士 主体 教大学 研究代表者 髙橋紘 • 平成22年度 地域包括支援センターの機能強化および業務の検証並びに改善に関する調査 研究事業報告書 実施主体 国際医療福祉大学 研究代表者 髙橋紘士 • 平成23年度地域包括ケアシステム構築のための保険者と地域包括支援センターの関係性に 関する調査研究事業 主任研究者 川村仁弘 分担研究者 髙橋紘士 筒井孝子

書籍

書籍

43

• 高橋紘士編「地域包括ケアシステム」オーム社2012年 • 第3章 筒井孝子「地域包括ケアシステムに関する国際的な研究動向」

参照

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