つなげよう 子供の育ち 子供の学び
~スムーズな接続を目指して~
中央市立玉穂南小学校・中央市立玉穂保育園
1.地域紹介
<玉穂南小学校> 本校は,田園風景が広がる地域にある22年目を迎えた学校である。北部には環状線が走り甲府市近 郊の市とあって山梨大学医学部附属病院の西側及び南側には,新しく造成された住宅街が広がり,中央 市内でも数少ない児童数増加の学校となり現在に至っている。1年生の三分の一の人数の子供たちが玉 穂保育園から入学してくる。 <玉穂保育園> 中央市にある6つの公立保育園の内の一つである。玉穂南小学校と玉穂保育園は徒歩10分程の位置 にある。保育園の周りには川や畑が広がる一方,市役所の庁舎や図書館,消防署などの公共施設や,車 で数分のところには大型商業施設や山梨大学医学部附属病院もある。園で独自の給食室を持っており, 食物アレルギー対応ができる保育園になっている。2.活動のねらい
<子供同士の交流> ・交流活動を通して学校を身近に感じられるようにし,小学校生活への理解と期待感を持たせるとと もに入学に対する不安を軽減する。(園児) ・園児との交流を通して,年下の子への関わり方を学んだり,自分自身の成長に気付いたり,思いや りの気持ちを育む。(児童) <保育士と小学校教諭との交流・連携> ・参観や懇談会の機会を通じて教育や子供の育ちについて話し合い,指導に生かす。 ・交流活動を通して相互理解・情報共有を図り,園児や児童の実態を把握し,入学前後の適切な指導 に生かす。3.活動のポイント
・行事や生活科などの授業へ就学前の園児が参加し,または小学生が保育園を訪問し一緒に活動する。 ・保育参観や授業参観を相互に行い,小学校職員と保育士の意見交換を行う。 ・保育園から小学校へスムーズに移行するためのスタートカリキュラムを入学して1ヶ月実施する。 ・保育園から小学校へスムーズに移行するためのアプローチカリキュラムを年長の10月頃から実施 する。4.活動の計画
月日 就学前園児・児童の交流 保育士と小学校教員の交 流・連携 スタートカリキュラム・ アプローチカリキュラム 4月 学校に慣れるための取組 (スタートカリキュラム) 2 年生と仲良くする会 1 年生だけの学校探検 5月 学校の周りのレンゲ畑で 遊ぶ 給食試食会と親子レク 6月19日 授業参観・懇談会 7月27日 保育参観・懇談会 8月 1年生の保護者への入学 に関するアンケート 9月 運動会の宝袋とお手紙の 作成(1・2年生) 11月の学校開放日の案 内発送(年長保護者へ) 10月3日 10月29日 小学校運動会への参加(宝 拾い) 年長児との交流会 入学するに当たっての心 構えの啓蒙(保育園で保護 者へ,懇談会などで)(ア プローチカリキュラム) 11月26日 1年生だけの授業開放日 (年長保護者) 1月 保育園・幼稚園との入学に 関する情報交換会・懇談会 2月4日 新入学児保護者説明会と 新入学児の体験入学(1年 生と年長児)5.これまでの取組
①1年目の活動の様子 (1)H27/6/19 小学校の学校開放日に保育園の先生が授業を参観 (2)H27/7/27 小学校の先生が保育園に保育参観 (まとめ) ・保育園から小学校へスムーズに移行できるように,保護者に入学についての心構えなどを啓発し ていく。保育園では,保育参観後の懇談会,小学校では入学説明会などで。 ・保育園と小学校が連携をより深めていく。今までもあったが,3学期の新1年生を迎える会と保 育園への聞き取りくらいだったので,年間を通して負担のない範囲で交流ができるとよいと思 う。(教師間の交流・子供同士の交流) ・入学して間もない頃は,環境に慣れるだけで精神的に疲れてしまうため,子供の様子を見ながら, 手遊び歌などを取り入れ,楽しく学校生活になじめるよう,教師も授業の工夫をする。 ・近年,家庭環境の複雑な家庭が多くなっており,保育園からの引き継ぎと関係機関との連携がさ らに重要になると思われる。 (3)H27/10/29・・・年長児との交流会。4つのゲームを行った。(年長児・1年生) ・仲間集めゲーム ・ごろごろドッカーン ・しっぽとり ・ころがしドッヂボール 司会,ゲームの説明は実行委員が,得点付けは1年生が交代で行った。 最後はアーチで見送りました。 しっぽとり 1 年生対年長さん必死で逃げています ころがしドッジボール 当てるの難しいね。 ごろごろどっかん みんなどきどきしました。活動の様子と感想 ゲーム終了後,1年生手作りのポップコーンを年長さんにプレゼントした。終わりの会の感想 発表では,1年生からは,「年長さんと交流会ができて楽しかった。」「また,交流会をしたい。」 「仲良くできてよかった。」などの感想が聞かれた。年長さんからも「楽しかった。」「1年生 と遊べてよかった。」などの感想が聞かれた。また,小学校では,一番下で面倒を見てもらうば かりの1年生だが,この日ばかりは,しっぽとりゲームの時に年長さんにしっぽをつけてあげて いる面倒見のよい1年生の姿が見られた。ほんの1時間ぐらいの間だったが,お兄さん・お姉さ んらしい気分が味わえた1年生だった。 (4)H28/2/4・・・新入児説明会と体験入学を同じ日に行った。 体験入学では,1年生が,学校の様子を寸劇で演じたり,大型紙芝居を読んだり,学習の様子 を説明したりするなどグループに分かれて学校生活をわかりやすく発表した。1年生を8つのグ ループに分け,実行委員会を作り,子供たちが司会・進行をした。会の中では,校歌を歌ってあ げたり,下記のようなグループに分かれて発表したり,年長さんと手をつなぎ学校案内をしたり した。 ・ ドッジボール大会グループ(1くみ) ・ なわとびグループ(1くみ) ・ おんがくしゅうかいグループ(1くみ) ・ べんきょう(ワールド・おんどく・けいさん)グループ(1くみ) ・ かみしばいグループ(2くみ) ・ とうこうはんグループ(2くみ) ・ うんどうかい(はながさ)グループ(2くみ) ・ 学校クイズグループ(2くみ) ⅰ)活動名・・・・新入児体験入学 ⅱ)目標・・・・・新1年生に学校の様子を知ってもらい,入学する前の不安を少しでも取り 除くようにする。また,1年生は新1年生に学校の様子を教えることで, 進級に対する意識を高める。 ⅲ)当日の流れ・・校歌を歌って聴かせてあげた。 8つのグループに分かれて学校紹介をした。 新1年生と手をつないで,教室の案内をした。 感想発表をした。(1年生と新1年生)
運動会にした花笠音頭を発表しています。 登校班の様子を劇にしています。 11月に行った音楽集会の発表をしています。 大型絵本を読んでいます。 成果と課題 ・体験入学を保護者の入学説明会と同時に行うようになり,1 日で済むのでよかったが,保育園の先生 も,保護者もいないため,お行儀が悪くなってしまう子供や逆に初めての環境で不安そうにしている 子供もいた。 ・3 年前までは,体験入学を学校開放日にやっていたので,1 年生の保護者や,園児を引率してきた保 育園の先生に,発表や 1 年生の成長した様子を見てもらうことができた。体験入学の様子を保護者や 保育園の先生に見てもらう機会を作ってもよい。 ・新しい 1 年生が入学してくるということで,この行事を通して自分たちが 2 年生に進級する喜びやひ とつ上のお兄さんお姉さんになる自覚ができつつあると思う。 ・毎年体験入学を行っているが,入学する前に学校の様子がわかり,よかったという声が多い。また, 学校側としても,どんな 1 年生が入学してくるのか,様子がわかるので指導の参考になる。 ②2年目の活動の様子 (1) H28/4月 ⅰ)入学式での5,6年生によるパフォーマンス(歌や呼びかけ,玉穂南小のキャラクター登場, ダンスの披露) ⅱ)6 年生による,1年生の教室のお手伝い(朝の支度や本の読み聞かせ,給食のお手伝い,掃除の お手伝いなど) ⅲ)1年生を迎える会(全校児童で1年生とじゃんけんをして,花びらの首飾りを完成させるゲー ムや1年生の自己紹介を6年生がフォローしたり,2~4年生による校歌のプレゼントや,5, 6年生によるダンスのプレゼントをしたりした。)
(2)1,2年生の仲良くする会(4/21) 2年生は,「1年生と仲良くする会実行員会」を作り,何日も前から司会や会の運営の仕方など を準備・練習してきた。実行委員だけでなく,自己紹介担当グループ・学校探検グループ・ゲーム 担当グループなど全員が一人一役をした。自己紹介の進行をしたり,学校探検で教室の説明をした り,ゲームの説明や手本を示したりするなど責任をもって仕事をした。 会の最初に1,2年生で仲良しペアを作って行動したので,1年生も隣に頼れるお兄さん・お姉 さんがいて安心して活動できたようだった。最後に2年生から1年生にお手紙を渡し,1年生はと ても喜んでいた。2年生からは「1年生と仲良くできてよかった。」「喜んでもらえてよかった。」 1年生からは,「楽しかった。」「2年生と仲良くできてよかった。また,遊びたい。」といった感想 が出された。会の最後は実行委員の「何か困ったことがあったら,何でも言ってください。これか らも仲良くしていきましょう。」の言葉で締めくくった。