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産科診療所に勤務する看護職の就業継続意志に影響を与える要因

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原  著

慶応義塾大学看護医療学部(Keio University, Faculty of Nursing and Medical Care)

2008年6月16日受付 2008年11月21日採用

産科診療所に勤務する看護職の就業継続意志に

影響を与える要因

Factors related to the intention of nurses to

continue working at maternity centers

田 所 由利子(Yuriko TADOKORO)

* 抄  録 目 的  本研究の目的は産科診療所に勤務する助産師,看護師,准看護師が就業を継続できる要因を明らかに することである。 対象と方法  郵送法による自己記入式質問紙を用いた横断的量的記述研究である。対象は分娩の取り扱いのある 136の産科有床診療所に勤務する看護職1,632人である。就業継続意志と職務満足,職場の要因について のデータを収集し就業継続意志との関連について検討した。 結 果  有効回答は122の診療所に勤務する看護職1,037人(有効回収率63.5%,助産師334人,看護師282人, 准看護師421人)であった。就業継続意志のある者の割合は各職種とも80%以上と高率であった。職務 満足度尺度の合計点数は各職種とも就業継続意志ありの者は就業継続意志なしの者と比べて合計点数が 有意に高かった。各職種において,就業継続意志があることと「生活との両立」に満足していることと の有意な関連が認められ,そのオッズ比は2.2∼2.7倍であった。助産師,准看護師においては医師と看 護職の関係・専門職としての自律・看護管理の内容から構成されている「看護職の尊重」に満足してい ることと就業継続意志があることとの有意な関連が認められ,そのオッズ比は助産師4.5倍,准看護師 3.8倍と,特に助産師において高値であった。看護職全体では他に「助産師が複数いる診療所」に勤務し ていること,「仕事の意義」に満足していることと就業継続意志があることとの有意な関連が認められた。 結 論  産科診療所に勤務する看護職の就業継続意志に関連する職場要因として,「生活との両立」が行え,「看 護職が尊重」され,「仕事の意義」を感じられる職場,「助産師が複数いる」職場であること,助産師にお いては特に「看護職の尊重」が重要であることが示された。 キーワード:助産師,看護師,准看護師,産科診療所,就業継続意志,職務満足度

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産科診療所に勤務する看護職の就業継続意志に影響を与える要因

Abstract Purpose

The purpose of this study was to clarify the factors related to the intention of nurses to continue working at ma-ternity centers.

Methods

In this cross-sectional study, questionnaires were mailed to maternity centers. The prospective sample consist-ed of 1,632 nursing staff—midwives, nurses, and practical nurses—who handle childbirth at 136 maternity centers. The collected data concerned intention to continue, job satisfaction, and employment, and was examined for its rela-tion to intenrela-tion to stay. Dates were statistically analyzed.

Results

Completed questionnaires were returned by 1,037 (63.5%) nursing staff (334 midwives, 282 nurses, and 421 practical nurses) at 122 maternity centers. Among the nursing staff, a high percentage of nurses, 83.0%, intend to continue. Job satisfaction scores for nurses who intend to stay were significantly higher than those for nurses with-out intention to stay. Intention to stay and satisfaction with "balancing work with life" were statistically significant for each type of nursing staff, with odds ratios of 2.2 to 2.7. Intention to stay and satisfaction with "respect for the nursing job" were statistically significant with odds ratios of 4.5 for midwives and 3.8 for practical nurses. Three elements comprised this factor: the nurse-physician relationship, respect for nurses' opinions, and support from nursing administrators. The intention to continue, "multiple midwives in employ," and satisfaction with "work sig-nificance" also were statistically significant for all nursing staff.

Conclusion

The factors related to the intention of nurses to continue working at maternity centers were workplace satis-faction, "balancing work with life," "respect for the nursing job," "work significance," and employment of "multiple midwives." For midwives, "respect for the nursing job" was particularly important.

Keywords: midwife, nurse, practical nurse, maternity centers, intent to continue, job satisfaction

Ⅰ.緒   言

 女性にとって妊娠・出産はかけがえのない体験で ある。平成17年度の合計特殊出生率は過去最低の1.26 となり(厚生労働省,2006),出産体験はより貴重なも のとなっている。妊娠・出産の体験が貴重となればな る程,知識や理解不足,それらに伴う不安が増し質の 高いケアがより必要とされる。そのため,妊娠・出産 する女性の援助を自律して行う専門職である助産師の ケアがより求められる。しかしながら,就業助産師の 不足・偏在により助産師のケアが必要な女性へ,ケア を十分に提供できていない現状がある。  2005年度の日本の出産場所は施設内99.8%であ り,その内訳は病院51.4%,診療所47.4%(厚生労働省, 2007)である。つまり出産する女性の半数は診療所を 出産の場として選択している。しかし就業助産師の就 業先は病院69.4%,診療所16.3%であり(厚生統計協会, 2007),診療所に就業する助産師は病院に就業する助 産師の4分の1と病院に偏在している。そのため病院 と比べて診療所に勤務する助産師が少なく,安達&安 積他(2004)の兵庫県における調査においても,病院 と診療所では1ヶ月の分娩件数が同程度であっても診 療所の方が助産師の雇用数が少なかった。妊娠・出産 する女性に1人の介助者や少数の助産師がグループを 組み,継続して支援することは分娩時の医療的介入の 減少や妊娠・分娩体験の満足感を高めることが明ら かにされている(Biro & Waldenstrom et al, 2003; Biro & Waldenstrom et al, 2000; Hodnett & Gates et al, 2003; Homer & Davis et al, 2002; Page & McCourt et al, 1999; Waldenstrom & Brown et al, 2000; Waldenstrom & McLachlan et al, 2001; Waldenstrom & Turnbull, 1998)。 したがって診療所の助産師不足は女性へのケアの質・ 量,女性の心身に影響をもたらすと言える。  一方,診療所において助産師を雇用する意向がない わけではない。意向があっても助産師の応募がなく雇 用できない現状がある(安達&安積他,2004;滋賀県, 2005;下敷領&井上他,2005)。この背景には助産師 の就業先の偏在だけではなく,就業助産師の不足(茅 島&島田,2004)や2万人程いるとされている潜在助産 師(高田,2001)の問題がある。そこで助産師養成数の 増加や潜在助産師の活用・産科診療所への就業サポー ト事業などの調査・研究や対策,提言がされている(遠 藤&葛西他,2006;加藤&片桐他,2005;茅島&島田, 2004;日本看護協会,2006a・b;滋賀県,2005;下敷

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行っているのは助産師だけではない。滋賀県(2005) によると,産科を標榜する有床診療所における常勤の 看護職平均数8.2人に対し,常勤の助産師は1.2人であっ た。つまり産科診療所のケアは助産師,看護師,准看 護師により支えられていた。  日本看護協会(2003)の調査によると診療所に勤務 している看護職は病院に勤務している者と比べて臨床 経験年数が長く,転職経験のある者・子どものいる者 の割合が高いことが明らかになっている。つまり診療 所に勤務している看護職は臨床経験豊かな者が多く, かつ,家庭を持ちながら就業を継続できていると考え られた。  日本の出産の半数を支える産科診療所においてケア を支えているのは助産師,看護師,准看護師である。 今後も産科診療所のケアの質を維持するためには,助 産師の確保と助産師,看護師,准看護師が就業を継続 できる環境が整えられる必要がある。産科診療所に勤 務する助産師の不足に対しては,調査・研究がされて いた。しかし産科診療所に勤務する看護職の就業継続 に関する調査・研究は見当たらなかった。産科に限ら ない診療所の調査・研究も,病院に勤務する看護職の データに統合されているものが殆どであり,診療所に 焦点を当てたものは見当たらなかった。診療所に勤務 する看護職は病院に勤務する看護職と比べ,臨床経験 年数が長く,家庭を持っている者が多いという違いが あり,病院に勤務している看護職とは異なる要因で就 業を継続できていることが考えられた。そこで,産科 診療所に勤務する助産師,看護師,准看護師の就業継 続に関連する職場要因を明らかにすることを目的に研 究を行った。 用語の定義 診療所 医療法が定める診療所の内,本研究では産科を標榜 し分娩の取り扱いのある有床診療所とする。 看護職  助産師,看護師,准看護師の3職種とする。

Ⅱ.研 究 方 法

 自己記入式質問紙を用いた横断的量的記述研究であ る。対象は産科を標榜し,分娩の取り扱いのある有床 1.研究対象者の選定・データ収集方法  分娩の取り扱いのある有床診療所は全国に1,783施 設ある (日本産科婦人科学会,2006)。しかし診療所名 は公表されていない。そこで都道府県からの情報提供 と,都道府県から情報を得られなかった都道府県につ いては独立行政法人福祉医療機構(2006)が管理して いる病院・診療所情報を基に分娩の取り扱いの有無を 各診療所などが作成しているホームページ等から確認 し,分娩の取り扱いのある有床診療所のリストを独自 に作成した。作成したリストの診療所数は1,787であっ た。このリストから無作為に444施設を抽出し研究協 力を依頼した。  研究協力の了承を得られたのは136施設であり,協 力の了承を得られた診療所に勤務する看護職1,632人 を対象にした。質問紙は診療所へ郵送し,診療所の院 長または,看護管理職を通して看護職へ配布した。看 護職には文書にて本研究の意義や目的を説明し,研究 参加を得られる場合,質問紙に記入後,個別に返信用 封筒に封入し郵送にて返信してもらった。診療所の特 性については別に管理職用質問紙を作成し,診療所の 看護管理職に回答してもらった。  データ収集期間は2007年6月末∼同年10月であった。 2.質問紙作成過程・分析に用いた変数  1)職務満足度尺度  就業継続意志は職務満足度との関連が指摘されて いる(Coomber & Louise, 2007 ; Irvine & Evans, 1995 ; 宮本&林他,2004;中山&野嶋他,1994;西川,1984)。 職務満足度尺度は,職場の人間関係や看護管理などの 項目から構成されている。そこで,就業継続意志と職 務満足度の構成要素との関連を見ることで診療所に勤 務する看護職が就業を継続できる要因を明らかにする こととした。  看護職対象の研究において日本で最も使用されてい る職務満足度尺度はStamps & Piedmont et al(1978)作 成の「看護婦の職務満足度尺度」尾崎日本語版(1988) である(中川&林,2004)。構成要素は給与,職業的 地位,医師と看護婦間の関係などの7要素48項目であ り,7段階尺度で満足が高いほど高得点となる。この 尺度はテスト・再テスト法,項目分析等により,信頼 性,妥当性共に確保されている。助産師の産科診療所 での就業時希望条件,就業・離職理由として挙げられ

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産科診療所に勤務する看護職の就業継続意志に影響を与える要因 た要因(遠藤&葛西他,2006;加藤&片桐他,2005; 日本看護協会,2006a;滋賀県,2005;下敷領&井上他, 2005)の多くは含まれているが,労働条件の要素は含 まれていなかった。そこで労働条件の要素を研究者が 作成し追加した。  しかし,表面妥当性の確認過程において問題が挙 がった。それは「看護婦の職務満足度尺度」の7段階尺 度は段階が多く回答しづらいこと,複数の条件を含む 質問項目があること,作成されてから年月が経ち現在 にそぐわない表現があること,労働条件の要素も追加 したため質問項目が多いことである。そのため「看護 婦の職務満足度尺度」の質問項目を一部修正・削除し, 労働条件に関する質問項目も含んで計47項目5段階尺 度の職務満足度尺度へ変更して使用することとした。 なお,質問項目の修正においては中山&野嶋他(1994) が作成した「看護職の仕事に対する価値のおき方と満 足度」の質問紙,日本労働研究機構(2003)の雇用管理 の状況に関する質問紙を参考にした。 2 )職務満足度尺度の因子分析結果(表1)  職務満足度尺度の構成概念の確認のため,得られた データにて主因子法・プロマックス回転による因子分 析を行った。固有値の変化から妥当と考えられた6因 子にて主因子法・プロマックス回転による因子分析を 繰り返し,項目を精選した。そして,因子負荷量が0.3 未満の項目,同一の因子と内容が不一致である項目, 因子負荷量が2因子に0.35以上ある項目の計9項目を 削除し38項目とした。  第1因子は「看護婦の職務満足度尺度」では医師・看 護婦間の関係,看護管理,専門職としての自律に含ま れていた項目から構成されており,「看護職の尊重」と 命名した。3つの要素が含まれたのは,診療所は病院 と比べて小規模な組織であるため,診療所の院長であ る医師の方針に医師と看護職の関係や看護管理の方向 性,専門職としての自律性が影響を受けるためと考え られた。第2因子は追加した労働条件についての項目 から構成されており「生活との両立」と命名した。第3 因子は「看護婦の職務満足度尺度」では看護婦間相互 の影響に含まれていた項目から構成されており,「看 護職間の関係」と命名した。第4因子は「看護婦の職務 満足度尺度」では給与に含まれていた項目で構成され ており,「給与」と命名した。第5因子は「看護婦の職 務満足度尺度」では看護業務に含まれていた項目から 構成されており,「業務量」と命名した。第6因子は「看 護婦の職務満足度尺度」では職業的地位に含まれてい た項目から構成されており,「仕事の意義」と命名した。  尺度全体のCronbach's α係数0.918であった。各因 子のCronbach's α係数では,第5因子と第6因子は0.6 であったが,第1∼第4因子は0.7以上を満たしており 信頼性は確保された。 3 )その他の変数  就業している診療所における就業継続意志,妊娠期 ∼産褥・新生児期において行っているケア(妊婦健診, 妊婦指導,分娩第1期・第2・3期・第4期の産婦のケア, 褥婦のケア,新生児のケア,入院中の母乳育児の援助, 退院後の外来での母乳育児の援助),ケアにおいて独 自に判断する割合,継続教育,また,臨床経験年数や 子どもの有無などのデモグラフィックデータについて の項目を作成した。  診療所の分娩方針や助産師の雇用数など診療所の経 営方針については管理職用質問紙に項目を作成した。 3.分析方法  収集されたデータは看護職全体での基本統計量を求 めた。その後,就業継続意志を反応変数,就業継続 に関連すると考えられた職務満足度尺度や勤務状況 を説明変数として看護職全体と職種ごとに2項ロジス ティック回帰分析を行った。平均値の差の検定では対 応のないt検定,一元配置分散分析・Tukeyの多重比 較,割合の比較ではχ2検定・Cramerの連関係数を使 用した。統計処理にはSPSS15.0 for windowsを使用した。 4.倫理的配慮  研究協力の依頼にあたっては,研究協力は自由意志 であること,研究協力者の匿名性は守られること,協 力者のプライバシーが守られるよう個別郵送回収とす ること,収集したデータは学術目的以外には使用しな いことを文書にて説明を行った。質問紙の返送をもっ て研究協力の了承が得られたこととした。本研究は聖 路加看護大学研究倫理審査委員会の承認を得た(承認 番号06-074)。

Ⅲ.結   果

1.質問紙の回収率  研究協力の了承を得られた診療所に勤務する看護 職1,632人と各施設の看護管理職へ看護職用と管理職

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用の質問紙を配布した結果,返信があったのは122施 設に勤務する看護職1,064人,管理職113施設であっ た。分析に使用したデータは回答に不備のない看護 職1,037人(有効回収率63.5%,助産師334人,看護師 282人,准看護師421人),管理職113施設(有効回収率 83.1%)である。 2.診療所の概要  標榜している診療科は,産科以外では婦人科が106 施設(93.8%)と最多であり,他に多かったのは小児科 19施設(16.8%),内科16施設(14.2%)であった。産 科のみの標榜は6施設(5.3%)と少数であった。病棟 を構成している診療科は,産婦人科病棟が65施設 (57.5%),産科単独病棟は46施設(40.7%)であった。 病床数の平均は14.3 4.4床,この内産科病床にあてて いるのは平均13.6 4.5床であった。  助産師外来の設置に関する考えでは,「設置の予定 がない」のは57施設(50.4%),「既に設置している」28 Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅴ Ⅵ 看護職の 尊重 32 医師の指示に関しても,看護職として意見を述べることができる .786 .075 ­.058 ­.157 ­.127 ­.166 .892 6 診療所では,看護職自身の判断や意見が尊重されている .750 ­.099 .045 .054 .049 .041 3 私の診療所では,看護職と医師の間で十分なチームワークがとれている .696 ­.153 ­.042 .128 .044 .125 27 医師は看護職員が行っていることを理解し,評価している .689 ­.024 ­.067 .070 .000 .133 16 患者ケアや仕事に関する意思決定を自由に行うことができる .674 .159 .127 ­.233 ­.063 ­.156 42 診療所の問題解決にスタッフの意見が取り入れられている .625 ­.017 .204 .010 ­.052 ­.081 5 私は診療所の方針・計画などに賛同できる .595 ­.145 .061 .152 .092 .164 14 私の診療所では,医師は看護職員に協力的でない* .588 ­.078 ­.260 .083 .048 .143 35 私は診療所の方針・計画などに間接的に参与ができる .584 .028 .088 .017 ­.119 ­.111 25 医師の態度にかなり気を使わなければならい* .575 .075 ­.227 ­.044 .122 ­.088 41 仕事をしていて,こんなことまで医師の指示を受けなければならないの かと思う .442 .050 ­.196 ­.059 .261 .127 4 助けが必要なときには上司は支援してくれる .423 .028 .247 .074 .016 .036 45 上司は,日々の諸問題や諸手続きに対して相談にのっている .407 .198 .227 ­.008 ­.037 ­.069 15 上司は私のことを肯定的に評価してくれている .340 .234 .132 .008 ­.060 .012 生活との 両立 29 勤務は仕事と生活が両立するよう,十分配慮されている ­.044 .764 ­.028 .066 .037 .042 .723 44 残業も含めて今の労働時間は適切といえる .025 .706 ­.120 .009 .150 .064 9 自分の予定に合わせて勤務態や休みの希望を受け入れられる ­.082 .607 ­.025 ­.044 ­.020 .074 21 有給休暇は希望どおりにとることができる .094 .527 ­.047 .026 ­.013 ­.071 34 仕事をしていて,体に悪いと思うようなことは,特にない .005 .348 .008 .135 .137 .013 13 育児休暇や介護休暇等の支援制度は整備されており,利用しやすい .137 .347 .034 .155 ­.014 ­.055 看護職間 の関係 26 看護職員の間で良好なチームワークがある ­.138 ­.069 .856 .037 .075 .013 .774 47 診療所のスタッフは,お互いに気付いたことを率直に話すようにしてい る .111 ­.051 .671 .041 .023 ­.016 30 看護職員は忙しい時,お互いに助け合い,協力し合っている ­.104 .037 .645 .009 .113 .135 37 看護職員はケアの質を高めるような努力をしている .145 ­.103 .382 .070 .035 .128 8 仕事で困ったことがあっても,スタッフ同士で気楽に話し合いができない* ­.045 ­.077 .379 ­.127 .122 .056 19 看護職員は,私のことを肯定的に評価してくれている .032 .209 .353 ­.050 ­.104 .147 給 与 39 他の診療所・病院と比較しても,この診療所の給料は適切である ­.005 .092 ­.007 .863 ­.112 ­.102 .822 20 この診療所では給料をあげることが必要である* ­.075 ­.076 ­.046 .760 .114 ­.099 24 この診療所での昇給の方法は適切である .031 .033 .065 .688 .005 ­.103 11 私は仕事に見合った給料をもらっている .013 .178 ­.035 .669 ­.084 .051 業務量 28 私がやりたいと思っているような患者ケアをするためには時間が足りない* ­.016 .068 .145 ­.083 .788 ­.196 .665 17 もっとたくさんの時間がそれぞれの患者に対してあったなら,もっと良 いケアができるだろう* ­.083 ­.052 .095 .058 .636 ­.121 36 忙しすぎて,看護職としての仕事が十分にできない* .087 .122 .083 ­.060 .551 .029 40 診療所では看護以外の事務作業などが多すぎる* ­.052 .052 .019 .110 .349 .208 仕事の 意義 1 自分が行っている仕事は本当に大切なことをしている ­.116 ­.065 .108 ­.064 ­.066 .676 .657 22 診療所の仕事は社会に貢献する,意義あるものである ­.082 .118 .068 ­.012 ­.059 .607 10 他の人に,私がどんな仕事をしているか誇りを持って話せる .045 .152 .070 ­.064 ­.117 .525 23 私の仕事はいろいろな技術とか知識を必要としない* .060 ­.014 .058 ­.181 ­.039 .485 因子抽出法:主因子法 回転法:Kaiserの正規化を伴うプロマックス法 *逆転項目 因子間相関 Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅴ Ⅵ 尺度全 体のα .918 Ⅰ ­ .574 .441 .629 .326 .570 Ⅱ ­ ­ .456 .564 .310 .366 Ⅲ ­ ­ ­ .305 .033 .446 Ⅳ ­ ­ ­ ­ .375 .418 Ⅴ ­ ­ ­ ­ ­ .174 Ⅵ ­ ­ ­ ­ ­ ­

(6)

産科診療所に勤務する看護職の就業継続意志に影響を与える要因 施設(24.8%),「設置したい」25施設(22.1%)であった。  年間の分娩件数は,300∼399件が25施設(22.1%) と最多で,次いで400∼499件と200∼299件が共に18 施設(15.9%)であり,300∼399件前後の診療所が多 かった。600件以上も20施設(17.7%)あった.推進して いる分娩方針は,自然分娩のみ推進しているのが93 施設(82.3%)と多くを占めていた。年間の帝王切開率 は11.6 7.5%であり,18%未満が98施設(86.7%)と多 くを占めていた。  勤務している看護職員数の平均は15.3人であった。 職種別では助産師5.1人,看護師3.8人,准看護師6.3 人であった。助産師が2人以上勤務している施設は89 施設(78.8%)あった。各勤務帯における助産師の配置 人数については,考慮していないのが49施設(43.4%), 助産師が「1人」はいるようにしているのは48施設 (42.5%),「2人以上」は7施設(6.2%)であった。 3.基本属性  看護職の平均年齢は38.6 10.5歳であった。婚姻状 態は既婚664人(65.0%),未婚358人(35.0%)であり, 既婚者が半数以上を占めていた。子どもの有無は,子 どもがいる623人(60.9%),いない400人(39.1%)であっ た。健康状態は健康747人(73.2%),「何らかの症状は あるが治療はしていない」136人(13.3%),治療中137 人(13.4%)であった。通勤時間は,30分未満が788人 (76.7%),30分以上1時間未満210人(20.4%),1時間 以上30人(2.9%)であり,自宅から近い診療所で働い ている者が多かった。  臨床での平均経験年数は14.1 9.0年であった。転職 の経験は,経験あり819人(79.9%),経験なし206人 (20.1%)であり,多くの者に転職経験があった。  基本属性は職種による差は小さいものであった。 4.就業継続意志(表2)  看護職の内,勤務している診療所において今後も働 き続ける意志がある(以下継続意志あり) のは827人 (83.0%),働き続ける意志がない(以下継続意志なし) のは169人(17.0%)であった。これは職種による差は 認められなかった。  職務満足度尺度の合計点数の平均は,継続意志あ りの者は129.0 17.6点,継続意志なしの者は106.9 18.2点であった。継続意志意ありの者は,継続意志な しの者と比べて合計点数が有意に高かった(t=13.876 p=.000)。各職種においても同様に,継続意志ありの 者は継続意志なしの者と比べて有意に合計点数が高 かった(助産師 t=8.484 p=.000,看護師 t=6.543 p=.000, 准看護師 t=8.819 p=.000)。継続意志と各期のケアにお いて自分自身が判断に関わる割合との関連は認められ なかった。  継続意志との関連を変数間の影響を除いて検討する ために2項ロジスティック回帰分析を変数強制投入法 により行った。反応変数を継続意志とし,説明変数を 分娩方針,助産師の複数雇用の有無,各勤務帯の助産 師の配置人数,助産師外来の設置に関する考え,継続 教育を活用できる体制,妊娠期∼産褥・新生児期にお いて行っているケア数,職務満足度尺度の各下位尺度 得点,役職の有無,夜勤の有無とした。助産師の複数 雇用の有無に関しては助産師が複数雇用されていない 診療所は113施設中24施設であり,助産師が複数雇用 されていない診療所に勤務している助産師は303人中 7人のみであったが,他職種・看護職全体の傾向を見 るために投入することとした。 表2 就業継続意志と関連のあった変数 分析1.職務満足度尺度合計点との関連(点) 全体(n=825) 助産師(n=273) 看護師(n=236) 准看護師(n=316) 平均値 SD/平均値 SD 平均値 SD/平均値 SD 平均値 SD/平均値 SD 平均値 SD/平均値 SD 継続意志あり/継続意志なし 129.0 17.6/106.9 18.2*** 130.3 18.1/105.0 16.8*** 128.8 16.3/110.5 18.7*** 128.1 18.0/105.7 18.7*** 分析2.診療所勤務状況との関連(継続意志あり=2/継続意志なし=1) 全体(n=750) 助産師(n=250) 看護師(n=214) 准看護師(n=286)

オッズ比 95%CI オッズ比 95%CI オッズ比 95%CI オッズ比 95%CI

看護職の尊重 2.879 *** 1.839 ­4.505 4.465 ** 1.897 ­10.512 1.856 0.778 ­4.427 3.779 ** 1.775 ­8.135 生活との両立 2.289 *** 1.608 ­3.259 2.653 ** 1.276 ­5.515 2.735 ** 1.286 ­5.816 2.249 ** 1.301 ­3.891 仕事の意義 1.671 * 1.077 ­2.593 1.425 0.588 ­3.457 1.850 0.857 ­3.994 1.299 0.608 ­2.778 助産師の複数雇用2=あり/1=なし 2.223 * 1.162 ­4.255 0.000 0.000 ­0.000 1.161 0.300 ­4.498 2.341 0.970 ­5.651 分析1.t検定  分析2.2項ロジスティック回帰分析 強制投入法(看護職全体・各職種において有意であった変数を示す) *p<.05,**p<.01,***p<.001

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活との両立」(オッズ比 2.653倍 p=.009)に,看護師で は「生活との両立」(オッズ比 2.735倍 p=.009)に,准看 護師では「看護職の尊重」(オッズ比 3.779倍 p=.001)と 「生活との両立」(オッズ比 2.249倍 p=.004)に満足して いることであった。看護職全体では他に,「助産師が 複数雇用されている診療所」に勤務していること(オッ ズ比 2.223倍 p=.016),「仕事の意義」に満足しているこ と(オッズ比 1.671倍 p=.022)についても,継続意志が あることとの関連が認められた。  上記より,各職種とも「生活との両立」に満足して いる者,助産師と准看護師では「看護職の尊重」に満 足している者において有意に継続意志があることが認 められた。特に助産師は「看護職の尊重」が4.5倍と高 値であった。 5.実施しているケア,職務満足度,勤務状況 1 )実施しているケア  看護職の内,妊娠期∼産褥・新生児期の各種ケア を行っている者の割合は,妊娠期では妊婦健診67.7%, 妊 婦 指 導48.0% で あ っ た。 分 娩 期 で は 分 娩 第1期 74.3%,分娩第2・3期69.1%,分娩第4期71.9%であっ た。産褥・新生児期では褥婦のケア89.3%,新生児の ケア91.3%,入院中の母乳育児の援助86.1%,退院後 の外来での母乳育児の援助48.4%であった。  褥婦のケアや新生児のケア,入院中の母乳育児の援 助は,診療所に勤務する看護職の約9割と殆どの者が 実施していた。各期9つのケアを種類数として換算し た結果,平均6.5 2.4種類のケアを行っていた。 2 )職務満足度  職務満足度尺度の各項目は逆転項目の処理後1∼5 点の配点で,職務満足が高いほど点数が高くなるよ うに配点されている。尺度を合計した点数の取り得 る範囲は38∼190点である。尺度の合計点数の平均は 124.7 19.7点であった。  各下位尺度の得点は「看護職の尊重」45.3 9.6点,「生 活との両立」18.9 4.9点,「看護職間の関係」22.2 3.8点, 「給与」10.0 3.6点,「業務量」10.5 3.0点,「仕事の意義」 17.7 2.1点であった。 3 )勤務状況  夜勤の有無は,夜勤あり759人(74.0%),夜勤なし た。病棟での勤務をしているのは886人(86.0%),し ていないのは144人(14.0%)であった。外来と病棟の 両部署に勤務しているのは525人(51.0%),外来,病 棟のどちらかのみに勤務しているのは505人(49.0%) であった。診療所では,半数の看護職は外来と病棟を 行き来しながらケアにあたっていた。役職については, 師長・副責任者110人(10.7%),スタッフナース922 人(89.3%)であった。継続教育を活用できる体制であ るか「全くそうではない」1点∼「全くそうだ」5点の5 段階尺度で尋ねたところ,その平均は3.3 1.3点であっ た。  これらは職種による差は小さいものであった。

Ⅳ.考   察

1.就業継続意志  本研究において継続意志のある者の割合は職種に よる差は認められず,全職種の内83.0%に継続意志が あることが認められた。300床以上の総合病院に勤務 する看護職501人を対象にした塚本&野村(2007)では, 近い将来(1∼2年)における継続意志を尋ね,勤務し ている病棟での継続意志がある者は44.1%,勤務して いる病院での継続意志がある者は21.8%と半数を切っ ていた。したがって診療所に勤務している看護職は病 院に勤務している看護職と比べ,働き続けたいと考え ている者が高率であった。 2.就業を継続できる要因  既存研究において離職・離職意志は個人的要因 よりも職場環境に影響を受けると指摘されている (Coomber & Louise, 2007; Irvine & Evans, 1995; Muel-ler & Price, 1990; Strachota & Normandin et al, 2003)。 つまり診療所に勤務する看護職が就業を継続できる要 因を考える時,以下で述べる継続意志と関連が認めら れた職場の要因が重要と言える。 1 )生活との両立  本結果において継続意志がある者は「生活との両立」 に満足している者であることが認められた。これは 本結果における看護職の内,子どものいる者が60.9% と,病院に勤務している看護職の50.9%(日本看護協会, 2003)と比べても高いことが影響していると考えられ る。なぜなら「生活との両立」は,休暇のとりやすさ

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産科診療所に勤務する看護職の就業継続意志に影響を与える要因 や労働時間が適切か否かといった項目から構成されて いる。これらは子育てをしている者にとって,子ども の急な発熱や学校行事などによる休み,子育てに費や す時間を確保できるかどうかであり,仕事を続けられ るか判断する上での重要な要因だからである。  ところで生活と両立する上で夜勤との兼ね合いは重 要な課題である。本結果において夜勤を行っている者 は74.0%と高率であったが継続意志がある者は83.0% と高率であった。つまり診療所に勤務する看護職の継 続意志は夜勤の影響を受けていないと推察される。  上記より,看護職が就業を継続できる要因は子ども を育てながらでも働くことのできる,「生活との両立」 ができる職場,適切な労働時間であり,希望の休みが 確保される職場と言える。 2 )看護職の尊重・仕事の意義  本結果において継続意志がある者は「看護職の尊重」 に満足している者であることが認められた.

 中川&林(2004)は,Stamps & Piedmont et al(1978) の「看護婦の職務満足度尺度」尾崎日本語版(1988)を 使用した96の文献レビューを行っている。この際レ ビューされた文献の研究対象は病院に勤務する看護職 が殆どである。それによると,継続意志がある者は特 に「医師・看護婦間の関係」,「看護婦相互の影響」に満 足している者であった。「医師・看護婦間の関係」を構 成する質問項目は,本研究で使用した尺度においては 「看護職の尊重」に含まれている。したがって診療所 に勤務する助産師,准看護師は病院に勤務する看護職 と同様に,就業継続を判断する際に医師との関係が影 響していると言える。  また,看護職全体の分析において「仕事の意義」に 満足している者は継続意志があることも認められた。 つまり,診療所に勤務する看護職が働き続けられる要 因は,生活と両立できるだけではなく仕事の大切さや 求められていることを感じられるかといった点も重要 であると推察される。  「看護職の尊重」は他に,看護職の判断や意見が尊 重される,ケアの意志決定を行えるといった「専門職 としての自律」,上司の支援があるといった「看護管理」 に関する質問項目を含んでいる。そして特に助産師に おいて「看護職の尊重」への満足と継続意志とのオッ ズ比が4.5倍と大きかった。このような結果となった のは,助産師においては医師と看護職の関係以外に専 門職としての自律が影響したためと考えられる。

 Lake & Friese(2006)は,専門性が活かせる職場で は看護職の定着が促されると指摘している。遠藤& 葛西他(2006)の調査では,病院に勤務している助産 業務経験5年以上と想定される助産師800人の内,「助 産師と医師とのチームワーク」,「助産師の専門職とし ての判断や意見の尊重」に満足しているのは,それぞ れ60%,70%であった。つまり,病院で就業を継続し ている助産師の多くが,助産師と医師は良好な関係を 築けており,助産の専門性を発揮できていると捉えて いた。これは,診療所に勤務している助産師において, 医師との関係,専門職としての自律の内容を含む下位 尺度「看護職の尊重」が就業継続意志と関連していた ことと合致している。  したがって助産師は,病院に就業している者と同様 に,医師との関係が良好で,助産の専門性を発揮でき る,ケアに関して自律して意志決定できる職場におい ては,働き続ける意志をより強く持つことが示された。 これは日本看護協会(2006a)の調査において助産師が 診療所を離職した理由として,経営(看護)理念や方 針が多く挙がっていることからも納得できる結果であ る。更に診療所は小規模の組織であるがゆえに院長で ある医師の方針によって医師と看護職の関係,助産の 専門性を発揮できる職場であるかが決まってくる。こ の背景も本結果の助産師において,「看護職の尊重」と 継続意志との関連が強く出た理由の1つと考えられる。 上記より,看護職が就業を継続できる要因は医師との 関係が良好な職場,特に助産師については助産の専門 性を発揮できるような自律してケアを行える職場と推 察される。 3 )助産師の複数雇用  本結果では助産師が複数雇用されている診療所に勤 務する助産師が少なかったことから「助産師の複数雇 用」に関する分析には限界がある。しかし看護職全体 の分析において,継続意志があることと「助産師が複 数雇用されている診療所」に勤務していることでは有 意な関連が認められた。遠藤&葛西他(2006);日本 看護協会(2006a)において,助産師が診療所に勤務す る場合の希望条件として助産師の複数雇用が挙がって いる。つまり「助産師が複数いること」は助産師が診 療所に就業する場合の希望条件のみではなく,看護職 全体において就業を継続できる要因であることが示さ れた。

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職の有無や夜勤の有無,年齢などの基本属性・勤務 状況(宮本&林他,2004;中川&林,2004)については, 職種による差は小さいものであった。したがって,先 に述べた継続意志,継続意志と関連のあった変数に対 して職種間の差は影響していないと言える。 4.今後の課題 本研究では就業継続意志と診療所に勤務する助産師, 看護師,准看護師の3職種の職務満足度等を検討した。 今後,診療所の病床数や分娩件数,病棟の診療科など 診療所の概要から検討していく必要がある。

Ⅴ.結   論

1.分娩の取り扱いのある産科診療所に勤務する看護 職の内,現在勤務している診療所での就業を継続す る意志がある者は83.0%と高率であった。 2.職務満足度尺度の下位尺度「生活との両立」と就業 継続意志とのオッズ比は,助産師2.653倍(p=.009), 看護師2.735倍(p=.009),准看護師2.249倍(p=.004) であり,「生活との両立」に満足していることと就業 継続意志があることとの関連が認められた。 3.職務満足度尺度の下位尺度「看護職の尊重」と就業 継続意志とのオッズ比は,助産師4.465倍(p=.001), 准看護師3.779倍(p=.001)であり,「看護職の尊重」 に満足していることと就業継続意志があることとの 関連が認められた。 4.各職種において就業継続意志と有意であった変数 以外に看護職全体において,就業継続意志と「助産 師が複数いること」とのオッズ比2.223倍(p=.016), 職務満足度尺度の下位尺度「仕事の意義」とのオッ ズ比1.671倍(p=.022)であり,「助産師が複数いる診 療所」に勤務していること,「仕事の意義」に満足し ていることと就業継続意志があることとの関連が認 められた。 謝 辞  研究にご協力いただいた看護職・診療所管理職の 方々,ご指導いただいた聖路加看護大学堀内成子教授, 柳井晴夫教授に心より感謝申し上げます。本研究は 2007年度聖路加看護大学大学院修士論文の一部である。 の産婦人科を標榜する診療所および病院における助産 師の需要調査, 神戸市看護大学紀要, 8, 31-36.

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産科診療所に勤務する看護職の就業継続意志に影響を与える要因

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参照

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