• 検索結果がありません。

高齢者の介護予防のための運動療法

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "高齢者の介護予防のための運動療法"

Copied!
4
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

高齢者の介護予防のための運動療法 631 はじめに  高齢者の介護予防を目指した運動療法の実践のためには,ま ず加齢に伴いどのように筋機能や運動機能が変化するのかを理 解したうえで,高齢者の日常生活動作能力や生活活動量と関連 の深い筋機能・運動機能について多面的に評価・介入すること が重要である。  本稿では 1)加齢に伴う骨格筋の筋特性の変化が高齢者の筋 収縮能力に及ぼす影響,2)高齢者の介護予防のためにはどの 下肢筋力をターゲットとして筋力トレーニングすべきである か,3)高齢者の介護予防のための複合運動トレーニングの重 要性の 3 点に焦点をあて,我々の研究結果を踏まえながら解説 する。 加齢に伴う筋特性の変化が高齢者の筋収縮能力に及ぼ す影響 1.加齢に伴う骨格筋の質的変化  運動機能のなかでも筋機能は加齢に伴う低下が著しく,特に 後期高齢者においては加齢に伴う筋力低下が顕在化し,容易に 要介護状態あるいは寝たきりを招く。加齢に伴い筋量が低下す ること(サルコペニア)はよく知られているが,近年,我々は 骨格筋の量的因子だけでなく質的因子も変化することをあきら かにした1)2)。健常若年女性 16 名(20.3 ± 0.49 歳)および健 常高齢女性 34 名(84.2 ± 6.1 歳)の大腿四頭筋を対象として, 筋硬度計を用いて筋組織を圧迫したときの組織の変位量で定量 化された筋硬度値を測定した。若年者と高齢者の筋硬度を比較 すると,安静時の筋硬度では 2 群間で有意差がみられなかった が,収縮時筋硬度および収縮時筋硬度の変化率は高齢者で有意 に低い値を示した(表 1)。さらに骨格筋の質的因子の指標と して大腿四頭筋の超音波画像から筋輝度を測定した。筋輝度は 0 から 255 の 256 段階で表現されるグレースケールで評価され, 値が大きいほど高輝度で筋肉内の脂肪や結合組織などの非収縮 組織が増加していることを意味する3‒5)。大腿四頭筋の筋輝度 を若年者と高齢者で比較すると,若年者と比較して高齢者では 有意に高い値を示し,高齢者においては筋内の非収縮組織の割 合が増加していることが推測された(表 1)。これらのことから, 骨格筋の質的要因も加齢に伴い変化することが示唆された。  また,我々6)はこのような加齢による骨格筋の質的変化は 量的変化(サルコペニア)よりも早期から生じることも報告し た。地域在住の健常中高齢女性 100 名(平均年齢 70.8 ± 6.5 歳) および健常若年女性 28 名(平均年齢 20.5 ± 0.63 歳)を対象と し,大腿四頭筋の超音波画像から筋厚および筋輝度を測定し, サルコペニアと筋内非収縮組織増加(以下,筋内脂肪増加)の 年齢層別発生率を調べた。なお,中高齢者におけるサルコペニ アの定義は若年者の筋量平均値の 2SD 以下とし,筋内脂肪増 加の定義は若年者の筋輝度平均値の 2SD 以上とした。サルコ ペニアおよび筋内脂肪増加の発生率は,後期高齢群ではそれぞ れ 63.0%,66.7%と同程度の発生率であったのに対して,中年 群では 17.6%,35.3%と筋内脂肪増加はサルコペニアの 2 倍以 上の発生率を示した(図 1,2)。このことから,骨格筋の質的 変化はサルコペニアよりも比較的早期の段階から生じているこ とが示唆された。 2.骨格筋の質的変化が高齢者の筋収縮能力に及ぼす影響  我々は筋内脂肪の増加や筋硬度の減少といった骨格筋の質の 低下も高齢者の筋収縮能力低下を招く重要な要因であると考え ている1)2)。健常高齢女性 34 名(84.2 ± 6.1 歳)の大腿四頭筋 における筋硬度・筋輝度と筋力・筋パワーとの関連について表 2 に示した1)。筋厚・筋輝度は筋力との間に有意な相関を認め たが,筋硬度はいずれも筋力との間に相関を認めなかった。一 方,筋パワーとの関連について,安静時筋硬度との間には相関 を認めなかったが,収縮時筋硬度および筋硬度変化率,筋輝度 とは有意な相関を認めた。これらのことから,加齢に伴う骨格 筋の質的変化も高齢者の筋収縮能力に影響を及ぼすこと,特に 筋内の非収縮組織の増加や収縮時の筋硬度(筋スティフネス) の減少によって素早い筋収縮が困難となることが示唆された。  このようなことから,サルコペニアに対する対策のみなら ず,骨格筋の質的要素の改善に対する運動療法の確立も重要な 課題であると考える。 高齢者の介護予防のための筋力トレーニング─どの下肢 筋をターゲットにして筋力トレーニングをすべきか?─  高齢者の生活自立や転倒・骨折予防のためには身体機能,特 理学療法学 第 40 巻第 8 号 631 ∼ 634 頁(2013 年)

高齢者の介護予防のための運動療法

─グローバル・スタンダードの確立を目指して─

池 添 冬 芽

**

専門領域研究部会 生活環境支援理学療法 特別セッション「特別講演」

Exercise for Preventing Physical Disability in Elderly People

**

京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻 (〒 606‒8507 京都市左京区聖護院川原町 53)

Tome Ikezoe, PT, PhD: Human Health Sciences, Graduate School of Medicine, Kyoto University

キーワード:高齢者,介護予防,運動トレーニング

Japanese Physical Therapy Association

(2)

理学療法学 第 40 巻第 8 号 632 に筋機能の維持向上が重要であり,高齢になっても筋力トレー ニングを実施することによって,筋機能を向上させることが可 能であることがエビデンスとして証明されている7)。しかしな がら,高齢者の身体活動量や動作能力の向上にはどのような筋 力トレーニング法がもっとも効果的であるかについてはあきら かではないのが現状である。  筋量は加齢による退行性変化のみならず,不活動によっても 低下する。たとえば起居移動動作をまったく行わないベッドレ スト状態にすると,ベッドレスト7日後という早期から大腿四 頭筋の筋萎縮がみられることが報告されている8)。一方で,高 齢者でも運動によって筋量は増加することも知られている7)。 このように筋量は日常のメカニカルな負荷によって異なり,高 齢者で特に筋量の個人差が拡大することも,この日々のメカニ カルな負荷,すなわち身体活動の程度が影響していると考えら れている。実際に歩数や外出頻度などの生活活動量は高齢者の 下肢筋量に影響を及ぼすことが報告されている9)10)。我々11) は超音波診断装置によって測定した筋厚を筋量の指標として用 いて,高齢者の生活活動量には下肢筋のなかでもどの筋との関 連が強いのかについて調べた結果,下肢筋のなかで中殿筋の筋 量のみ高齢者の生活活動量と関連性を認めた。歩行の安定性や 立位バランスが崩れたときの側方姿勢制御には中殿筋の機能が 非常に重要である12)13)。高齢者においては中殿筋の筋量低下 による立位歩行時の側方不安定性によって,容易に生活活動量 の減少や行動範囲の縮小を招き,それによってさらに中殿筋の 筋量が低下するという悪循環が生じていることが考えられる。 また,若年者の筋厚平均値を 100%としたときの高齢者の筋厚 若年比を求めた結果,下肢筋のなかでもっとも低い値を示した のは大腰筋(若年比 47.2%)であり,大腰筋は加齢による筋萎 縮が著しいことが示唆された(図 3)。  さらに我々14)は健常若年女性 20 名(平均年齢 19.8 ± 0.8 歳)と高齢女性 34 名(平均年齢 85.3 ± 6.5 歳)を対象に加齢 による下肢筋萎縮と歩行自立度との関連について検討し,ヒラ メ筋は若年者と比較して歩行不可群(歩行困難で半年以上歩行 を実施していない高齢者)では有意に低いが,若年者と高速歩 行群(歩行が自立しており,最大歩行速度が 1 m/ 秒以上であ る高齢者)および若年者と低速歩行群(最大歩行速度 1 m/ 秒 未満であるが歩行が自立している高齢者)との間には有意差が みられないことを報告した(表 3)。すなわち,下肢筋のなか でもヒラメ筋は歩行が自立している高齢者では速く歩行できる かどうかにかかわらず加齢による筋萎縮が少ないことが確認さ れた。一般的に加齢による筋萎縮は Type Ⅰ線維よりも Type Ⅱ線維の方が著しく15)16),ヒラメ筋は type Ⅰ線維の割合が 86.4%と下肢筋のなかでも非常に多い17)。そのため,type Ⅰ 線維が多いヒラメ筋は比較的加齢の影響を受けにくく,日常生 活において立位歩行動作を行っている高齢者においてはヒラメ 筋の筋量を維持できていたと考えられる。さらに,若年者の筋 厚平均値に対する高齢者の筋厚低下率を求めると,歩行不可群 においては特に外側広筋,大腿直筋,中間広筋の筋厚低下率が 78.2 ∼ 83.0%と著しく高い値を示した(表 4)。すなわち,歩行 が困難となり長期間歩行を実施していない高齢者では,下肢筋 のなかでも特に抗重力筋の大腿四頭筋の廃用性筋萎縮が著しく 進行していることが示唆された。  高齢者の日常生活動作能力の維持向上や介護予防を目的とし 図 1 サルコペニアの発生率 図 2 筋内脂肪増加の発生率 表 1 若年女性および高齢女性における筋硬度・筋輝度および筋収縮能力 若年女性 高齢女性 筋硬度 安静(N/mm) 1.47 ± 0.19 1.40 ± 0.32 収縮(N/mm) 2.30 ± 0.83 †† 1.54 ± 0.56 ** 変化率(%) 55.1 ± 38.4 12.1 ± 33.3 ** 筋輝度 56.0 ± 10.7 96.2 ± 11.7 ** 筋力(Nm/kg) 2.85 ± 0.41 1.06 ± 0.58 ** 筋パワー(立ち座りテスト;s) 4.69 ± 0.60 11.4 ± 4.25 ** **;p < 0.01 :若年女性との有意差を示す,††;p < 0.01 :安静時との有意差を示す 表 2 高齢女性における筋特性と筋力,筋パワーとの関連 筋力 筋パワー 筋硬度 安静時 0.331 ‒ 0.215 収縮時 0.058 ‒ 0.537 ** 変化率 0.305 ‒ 0.382 * 筋輝度 ‒ 0.354 * 0.362 * *;p < 0.05 **: p < 0.01 でピアソンの相関分析にて有 意な相関がみられたことを示す

Japanese Physical Therapy Association

(3)

高齢者の介護予防のための運動療法 633 た下肢筋力トレーニングを処方するうえでは,特に移動動作能 力や生活活動量と関連の深い筋や加齢による萎縮が著しい筋を 中心に筋力トレーニングを実施することが重要であると考え る。これらの研究結果より,高齢者の介護予防のためには,大 腿四頭筋やヒラメ筋,中殿筋,大腰筋の筋力トレーニングが重 要であることが示唆された。 高齢者に対する複合運動トレーニングの重要性  高齢者の日常生活動作自立のためには筋力単独の因子を向 上させるだけでは十分とはいえないことがコクランシステマ ティックレビューで示されている7)。  我々の研究18)においても,在宅高齢者を対象とした運動ト レーニング教室において,筋力トレーニングのみを実施するグ ループと多面的な運動機能要素を含んだ複合運動トレーニング を実施するグループとで効果を比較した結果,複合運動トレー ニングの方が運動機能や心理機能,動作能力向上に対する効果 が高いことが確認されている。地域在住高齢者 35 名(男性 4 名, 女性 31 名,平均年齢:69.9 ± 4.1 歳)を対象とし,筋力トレー ニングのみを実施するグループと筋力トレーニングやバランス トレーニング,筋パワートレーニングなどを組み合わせた複合 運動トレーニングを実施するグループに分類し,各群のトレー ニング効果を検証した。なお,トレーニングはいずれも 1 回に つき約 40 分,7 種類の運動プログラムを週 1 回,10 週間実施 した。トレーニング後,筋力トレーニング群では膝伸展筋力の 図 3 高齢女性における下肢筋厚の若年比(%) 表 3 若年者と高齢者の下肢の筋厚 (mm) 若年者 高速歩行群 低速歩行群 歩行不可群 大殿筋 25.0 ± 2.98 14.9 ± 3.56 ** 14.7 ± 4.46 ** 8.60 ± 2.42 ** 中殿筋 22.9 ± 5.80 15.0 ± 4.16 ** 14.6 ± 3.97 ** 9.69 ± 2.23 ** 小殿筋 19.3 ± 6.47 12.8 ± 4.08 ** 12.3 ± 4.36 ** 9.54 ± 1.76 ** 大腰筋 28.7 ± 4.11 13.0 ± 5.58 ** 15.0 ± 2.93 ** 10.9 ± 4.07 ** 大腿直筋 22.9 ± 3.39 16.7 ± 3.50 ** 15.4 ± 5.42 ** 4.08 ± 1.36 ** 外側広筋 22.0 ± 3.25 14.1 ± 3.76 ** 12.2 ± 3.08 ** 3.73 ± 1.26 ** 中間広筋 21.5 ± 3.52 16.9 ± 2.99 ** 12.8 ± 4.68 ** 4.69 ± 2.39 ** 大腿二頭筋 36.5 ± 4.87 17.9 ± 5.01 ** 17.1 ± 3.83 ** 11.2 ± 4.40 ** 腓腹筋 16.3 ± 2.31 10.8 ± 2.63 ** 10.5 ± 4.01 ** 7.04 ± 1.67 ** ヒラメ筋 34.5 ± 6.11 29.8 ± 8.25 27.1 ± 4.93 17.6 ± 6.26 ** **;p < 0.01 若年者との有意差を示す 表 4 高齢者 3 群における下肢の筋厚低下率 (%) 高速歩行群 低速歩行群 歩行不可群 大殿筋 40.3 ± 14.8 41.0 ± 17.9 65.5 ± 10.2 **†† 中殿筋 34.7 ± 18.9 36.1 ± 17.3 57.7 ± 10.2 **†† 小殿筋 33.9 ± 21.9 36.4 ± 22.6 50.6 ± 9.51 大腰筋 54.8 ± 20.1 45.9 ± 10.2 62.3 ± 14.8 大腿直筋 26.9 ± 15.9 32.8 ± 23.7 82.2 ± 6.19 **†† 外側広筋 36.0 ± 17.7 44.3 ± 14.0 83.0 ± 6.00 **†† 中間広筋 21.3 ± 14.5 40.3 ± 21.8 78.2 ± 11.6 **†† 大腿二頭筋 51.0 ± 14.3 53.1 ± 10.5 69.4 ± 12.6 *† 腓腹筋 34.0 ± 16.7 35.4 ± 24.6 56.8 ± 10.7 **† ヒラメ筋 13.5 ± 24.8 21.6 ± 14.3 49.1 ± 18.9 **† ** ;p < 0.01,* ;p < 0.05 高速歩行群との有意差を示す †† ;p < 0.01,;p < 0.05 低速歩行群との有意差を示す

Japanese Physical Therapy Association

(4)

理学療法学 第 40 巻第 8 号 634

み有意な改善がみられたのに対して,複合トレーニング群では 膝伸展筋力のみならず,ファンクショナルリーチ,ステッピン グテスト,TUG,立ち座り速度,歩行速度で有意な改善がみ られた(表 5)。さらに Fall Effi cacy Scale(FES)を用いて転 倒恐怖感の程度を評価した結果,複合トレーニング群において のみ有意な改善がみられたことから,複合運動トレーニングは 転倒恐怖感の減少といった心理機能の改善にも有効であること が示された。このことから高齢者を対象として運動トレーニン グを実施する場合,筋力トレーニング単独で実施するよりも, バランストレーニングや筋パワートレーニング等,多面的な運 動機能要素を含めた複合的な運動トレーニングを実施すること で,より機能向上効果が得られると考えられた。 おわりに  虚弱高齢者や要介護高齢者が急増している我が国において は,高齢者の日常生活自立を保ち,生活の質(QOL)を向上 させるための対策を確立することが急務である。高齢者の自立 支援・介護予防のためには,運動機能や筋機能の維持改善をは かることが大切であり,その運動療法を処方・実施する理学療 法士の役割はきわめて重大である。高齢者の介護予防のために は,どのような運動療法が効果的であるかについては,まだ検 討すべき課題が多く残されている。健康寿命の延伸に有効で, かつ高齢者に安全に実施できる運動療法の確立に向けてさらな る研究が必要であると考える。 文  献

1) Ikezoe T, Asakawa Y, et al.: Associations of muscle stiff ness and thickness with muscle strength and muscle power in elderly women. Geriatr Gerontol Int. 2012; 12(1): 86‒92.

2) Fukumoto Y, Ikezoe T, et al.: Skeletal muscle quality assessed by echo intensity is associated with muscle strength of middle-aged and elderly persons. Eur J Appl Physiol. 2012; 112(4): 1519‒1525. 3) Pillen S, Tak RO, et al.: Skeletal muscle ultrasound: correlation

between fi brous tissue and echo intensity. Ultrasound Med Biol. 2009; 35(3): 443‒446.

4) Heckmatt JZ, Leeman S, et al.: Ultrasound imaging in the diagnosis of muscle disease. J Pediatr. 1982; 101: 656‒660. 5) Reimers CD, Schlotter B, et al.: Calf enlargement in

neuro-muscular diseases: a quantitative ultrasound study in 350 patients and review of the literature. Neurol Sci. 1996; 143(1-2): 46‒56. 6) 池 添 冬 芽, 福 元 喜 啓, 他: 加 齢 に よ る 筋 力 低 下 に 対 す る

Sarcopenia と筋内脂肪増加の影響 Sarcopenia と筋内脂肪増加の影 響.体力科学.2011; 60(6): 720.

7) Latham N, Anderson C, et al.: Progressive resistance strength training for physical disability in older people. The Cochrane Library. 2009, Issue 3, CD002759.

8) Ferrando AA, Stuart CA, et al.: Magnetic resonance imaging quantitation of changes in muscle volume during 7 days of strict bed rest. Aviat Space Environ Med. 1995; 66: 976‒981.

9) Park H, Park S, et al.: Yearlong physical activity and sarcopenia in older adults: the Nakanojo Study. Eur J Appl Physiol. 2010; 109: 953‒961.

10) Yazawa A, Watanabe K, et al.: Relationship between physical activity measured by accelerometer and muscle mass, physical fi tness and blood test values in middle-aged and elderly people. J Analytical Bio-Science. 2007; 30: 279‒285.

11) Ikezoe T, Mori N, et al.: Age-related muscle atrophy in the lower extremities and daily physical activity in elderly women. Arch Gerontol Geriatr. 2011; 53: e153‒e157.

12) Maki BE, McIlroy WE: Control of rapid limb movements for balance recovery: age-related changes and implications for fall prevention. Age Ageing. 2006; 35: ii12‒ii18.

13) Tirosh O, Sparrow WA: Age and walking speed eff ects on muscle recruitment in gait termination. Gait Posture. 2005; 21: 279‒288. 14) Ikezoe T, Mori N, et al.: Atrophy of the lower limbs in elderly

women: is it related to walking ability? Eur J Appl Physiol. 2011; 111(6): 989‒995.

15) Lexell J, Taylor CC, et al.: What is the cause of the ageing atrophy? Total number, size and proportion of different fiber types studied in whole vastus lateralis muscle from 15- to 83-year-old men. J Neurol Sci. 1988; 84: 275‒294.

16) Doherty TJ, Vandervoort AA, et al.: Effects of Ageing on the Motor Unit: A Brief Review. Can J Appl Physiol. 1993; 18: 331‒358. 17) Johnson MA, Polgar J, et al.: Data on the distribution of fibre

types in thirty-six human muscles. An autopsy study. J Neurol Sci. 1973; 18: 111‒129. 18) 池添冬芽,市橋則明:地域在住高齢者に対するトレーニングが運 動機能に及ぼす影響─筋力トレーニングと複合トレーニングとの 効果の違いについて─.健康科学.2010; 6: 15‒19. 表 5 筋力トレーニング群と複合トレーニング群における運動機能の変化 筋力トレーニング群 複合トレーニング群 介入前 介入後 介入前 介入後 握力(kg) 24.4 ± 3.7 24.1 ± 3.6 22.4 ± 2.9 22.0 ± 2.7 膝伸展筋力(kg) 21.5 ± 5.4 23.6 ± 5.3** 21.3 ± 4.5 27.8 ± 4.7** 片脚立位保持時間(s) 36.7 ± 21.9 41.2 ± 20.5 51.3 ± 12.4 56.2 ± 5.8 FR(cm) 32.7 ± 4.5 30.9 ± 3.2 35.5 ± 4.3 38.3 ± 4.1* 長座体前屈(cm) 32.9 ± 5.5 31.8 ± 4.0 30.8 ± 5.2 31.6 ± 6.1 ステッピング(回) 30.2 ± 1.7 31.6 ± 2.3 28.0 ± 3.7 31.5 ± 3.4** Timed Up & Go(s) 6.06 ± 0.71 5.97 ± 0.67 5.70 ± 0.59 5.49 ± 0.61* 10 m 歩行時間(s) 5.23 ± 0.49 5.22 ± 0.45 4.91 ± 0.60 4.71 ± 0.55** 立ち座り時間(s) 7.22 ± 1.8 6.99 ± 1.7 9.72 ± 2.1 8.02 ± 1.3*

*:p < 0.05,**:p < 0.01 にてトレーニング前後で有意差があったことを示す.

Japanese Physical Therapy Association

参照

関連したドキュメント

Key words: Short Physical Performance Battery, physical performance test, older people receiving long-term care 要旨: 〔目的〕 Short Physical Performance Battery (

 少子高齢化,地球温暖化,医療技術の進歩,AI

ホーム &gt;政策について &gt;分野別の政策一覧 &gt;福祉・介護 &gt;介護・高齢者福祉

活動の概要 炊き出し、救援物資の仕分け・配送、ごみの収集・

地区住民の健康増進のための運動施設 地区の集会施設 高齢者による生きがい活動のための施設 防災避難施設

北区の高齢化率は、介護保険制度がはじまった平成 12 年には 19.2%でしたが、平成 30 年には

[r]