• 検索結果がありません。

パーキンソン病とコミュニケーション機能

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "パーキンソン病とコミュニケーション機能"

Copied!
6
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

DOI: http://dx.doi.org/10.14947/psychono.33.10

パーキンソン病とコミュニケーション機能

小 早 川 睦 貴

a

*・鶴 谷 奈 津 子

b

・河  村   満

c

a 東京情報大学総合情報学部・b 金沢工業大学情報フロンティア学部・c 昭和大学医学部

Social cognitive function in Parkinson’

s disease

Mutsutaka Kobayakawa

a

*, Natsuko Tsuruya

b

, and Mitsuru Kawamura

c

a Tokyo University of Information Sciences, b Kanazawa Institute of Technology, c Showa University

Emotional and social cognitive function have been reported to be impaired in Parkinson s disease (PD). Recent studies have revealed that social cognition tasks, such as facial expression recognition, mind-reading, and decision-making, are impaired in PD. PD patients show deficits in recognizing negative facial emotions, such as fear and dis-gust. Theory of mind ability measured by the “reading mind in the eyes” test is impaired in PD patients, and that this finding was is attributable to the visual processing of faces or the verbal comprehension of emotional adjectives. They also show disadvantageous decision-making, which is related to decreased emotional responses, as measured by skin conductance responses. Caution should be exercised because the social cognitive dysfunction is mainly non-verbal and seems to affect at a level beneath patient’s awareness.

Keywords: Parkinson’s disease, emotion, theory of mind, decision making

1. はじめに ∼パーキンソン病研究から 心理学の役割を考える∼ パーキンソン病は脳内の神経伝達物質であるドパミン が不足することによって起こる疾患である。著名な俳優 やスポーツ選手などが罹患しているため,その疾患名は 有名だが,随伴して生じる障害の性質は知られていない 部分も多い。 パーキンソン病の主症状は安静時振戦,固縮,無動, 姿勢保持障害などに代表される運動症状であり,認知機 能には問題がないとされていた(Parkinson, 1817)。しか し近年では,パーキンソン病では運動症状だけではな く,幅広い非運動症状をきたすことがわかっている (Chaudhuri & Schapira, 2009)。パーキンソン病の非運動 症状として知られている症状は,うつやアパシーなどの 精神症状,睡眠障害,自律神経症状,胃腸症状,嗅覚障 害,さらには記憶や遂行機能,情動などの認知機能障害 がある。こうした非運動症状は,病期のごく初期あるい は病前からみられる場合が多く,非運動症状をパーキン ソン病の早期診断に用いるという意味でも注目されてい る(Koyama et al., 2012)。 本稿ではパーキンソン病における非運動症状の中でも 特に,感情の読み取りや意思決定といった日常的なコ ミュニケーションに関わる認知機能や,それに関連する 実験結果を紹介しながら,高齢化社会においてパーキン ソン病を持つ人々が活き活きと暮らすにはどうすればよ いかを考えたい。特に,心理学的な実験結果と脳疾患患 者の実生活上の問題や行動との接点を探ることで,基礎 と臨床までの範囲を含めた心理学の役割を考える。 2. パーキンソン病のコミュニケーション機能 2.1 パーキンソン病における他者心理の読み取り 2.1.1 情動認知 パーキンソン病のコミュニケーション機能について, 比較的古くから問題が知られているのは,他者の情動を 理解する能力である。情動は顔や声,身体動作などさま ざまな情報を通して認知することができ,多くの研究で は基本6情動(驚き,恐れ,嫌悪,怒り,喜び,悲しみ) の分類に基づいて検討がなされている。多数の先行研究 が存在するが,それらの多くをまとめたパーキンソン病 例における情動認知研究のメタ分析が報告されている (Gray & Tickle-Degnen, 2010)。対象となった34の先行研 Copyright 2014. The Japanese Psychonomic Society. All rights reserved. * Corresponding author. Faculty of Informatics, Tokyo

University of Information Sciences, 4–1 Onaridai, Wakaba-ku, Chiba 265–8501, Japan. E-mail: koba@rsch. tuis.ac.jp

(2)

究では,表情と声による情動認知を,弁別やマッチン グ,評定などさまざまな種類によって検討した結果が含 まれている。メタ分析の結果,パーキンソン病患者では 課題の違いにかかわらず,健常者と比べて情動認知能力 が有意に低いことが明らかとなった。さらに,表情と比 較して声による情動認知がより困難であることがわかっ た。また情動の種類によっても認識の難易度が異なり, ポジティブな情動よりも怒りや嫌悪,恐怖といったネガ ティブな情動のほうがより健常者との差が大きいという 結果が報告されている。 2.1.2 まなざしの認知 他者の心的状態(思考や感情)を推測する能力である 「心の理論」は,これまで自閉症スペクトラムのコミュ ニケーション上の問題を説明する概念として用いられて きた(Baron-Cohen, Leslie, & Frith, 1985)。近年は,パー キンソン病においても心の理論に関する検討がなされる ようになってきた(Peron et al., 2009; Poletti, Enrici, Bo-nuccelli, & Adenzato, 2011)。この理由として,この疾患 における皮質・皮質下の病巣が心の理論に関与する脳内 ネットワークと重なる部分が多いという点が挙げられる (Bodden, Dodel, & Kalbe, 2010)。これまでのパーキンソ ン病を対象とした心の理論能力の検討としては,誤信念 課題(Mengelberg & Siegert, 2003; Saltzman, Strauss, Hunter, & Archibald, 2000),失言課題(Peron et al., 2010),まなざ し課 題(Roca et al., 2010; Tsuruya, Kobayakawa, & Kawa-mura, 2010), Yoni 課題(Bodden, 2010)を用いた報告が ある。

著者らは「まなざし課題」を用いてパーキンソン病に おける心の理論機能を検討した。この課題は Baron- Cohenらによって開発された心の理論課題である(Baron-Cohen, Jolliffe, Mortimore, & Robertson, 1997)。Figure 1に 示されるように,目とその周辺領域の写真を見て「他者 が何を考えているのか」「どんな気持ちでいるのか」を 推測し,4つの情動語が書かれた選択肢から選ぶ課題で ある。結果として,パーキンソン病例は健常高齢者に比 べ,目とその周辺の領域から心理状態を推測することが 困難であることが示された。対照課題では,選択肢に用 いられた情動語の弁別が可能であることが示されている ことから,パーキンソン病における問題は,目周辺領域 から心理を推測するために必要な情報を分析することの 問題であることが考えられる。 他者の心理を推測する際には,相手の思考を認知的に 分析する側面と,感情を共感的に理解する側面がある が,前者は「認知的〈Cognitive〉心の理論」,後者は「感 情的〈Affective〉心の理論」と呼ばれ,それぞれ異なる 脳内情報処理が関与するとされる(Kalbe et al., 2010; Shamay-Tsoory, Harari, Szepsenwol, & Levko vitz, 2009)。ま なざし課題は感情的心の理論に該当する機能を主に測定 していると考えられる。パーキンソン病例を対象とした 心の理論の検討では,主に認知的心の理論の障害を示す 知見が多く報告されてきたが,まなざし課題における結 果からは,感情的心の理論にも問題が生じることが示さ れたといえる。 2.1.3 心理の読み取り 障害 と実生活上の問題 パーキンソン病例において他者心理の読み取りが困難 であるとする結果が存在する一方で,実際の生活でパー キンソン病を持つ人々はコミュニケーション上のトラブ ルを起こしているだろうか? 著者が調査し得た範囲で は,認知症あるいはドパミン調節異常症候群(後述)を 伴わないパーキンソン病患者において,コミュニケー ションの問題が生じたケースは報告されていない。この 乖離には何か意味があるのだろうか。 可能性の一つは,実験的検討で用いられている課題の 感度の問題である。まなざし課題を始めとする心の理論 課題や,表情認知課題などの課題は,心理状態の読み取 りについて難度が高い可能性があり,日常では問題にな らない程度の軽度の心理読み取り障害を検出していると いうことが考えられる。 もうひとつの可能性として,心理の読み取り機能がい Figure 1. An example of the reading mind in the eyes test.

(3)

くつかの要素から構成されており,保たれている要素に よって日常生活に問題が生じないということが考えられ る。たとえば著者らの検討では,心の理論課題である 「失言課題」をパーキンソン病例に対して行った(鶴谷, 小早川,2013)。失言課題では,様々な社会的状況場面 における複数名の会話から構成された文章が提示され, その中で失言を生じた人物がいるか否かを判断する (Figure 2)(Baron-Cohen, O’Riordan, Stone, Jones, & Plaist-ed, 1999)。この課題における失言とは「言わない方が良 いことをうっかり言ってしまう」ことであり,失言を検 出するには,文脈を理解し発言が他者に与える感情的影 響について認知する必要がある。 この失言課題において,パーキンソン病例は有意な成 績低下を示さなかった。しかし一方で,失言と判断した 「理由」について,健常者と差がみられた。理由の例と して,「言い方が悪い」とか,「(料理を)まずいなんて 言ってはいけない」などのように,ネガティブな単語や 言い回しがあれば,それを失言と判断する回答がみられ た。すなわち,パーキンソン病例が失言を検出できたの は,必ずしも他者心理をその場面の文脈との比較で推測 したわけではなく,発言自体の意味が表すネガティブさ や,社会一般のモラルに依拠して判断を行っていた可能 性がある。パーキンソン病は後天的に発症する疾患であ ることから,情動や心理状態の推測において,疾患によ り機能が低下していても,それまでの経験で学習された 知識が判断に利用できるということが考えられる。 2.2 パーキンソン病における行動の異常 2.2.1 意思決定 パーキンソン病のコミュニケーション機能について, 心理推測の他に研究報告が多いのは意思決定に関するも のである。意思決定とは,過去の経験や現在の状態に基 づいて未来を予測する行動選択の基盤となる認知過程と 定義する。パーキンソン病において意思決定が検討され ている大きな理由は,ドパミン調節異常症候群がパーキ ンソン病例においてみられるからである。 ドパミン調節異常症候群とは,パーキンソン病患者に おいて投薬治療の影響により生じた異常行動の総称であ る。異常行動の性質は強迫的で衝動的なものであり,薬 物依存,病的賭博,性的亢進,punding(物品をコレク ションしたり,棚の整理をしたりするなどの,ある行動 の固執的な反復),買い物依存,摂食亢進などが生じる (Merims & Giladi, 2008; Voon, Potenza, & Thomsen, 2007)。

近年では危険運転やインターネットギャンブル,さらに は強迫的に歌い続けるという症例など,その内容は多様 化しつつある(Avanzi et al., 2008; Bonvin, Horvath, Christe, Landis, & Burkhard, 2007; Wong, Cowen, Allen, & Newman, 2007)。自動販売機の“当たり”に夢中になるという例 (藤本,2008)も報告されており,「病的」か否かという 枠組みが数字を低くしている可能性は考慮する必要があ る。こうした背景には近年の技術発達によるライフスタ イルの変化なども関連しており,運動障害が存在しても 多様な活動に参加することを可能になった現代では,新 たな異常行動が生じる可能性も考えられる。 意思決定の能力を調べる代表的な課題としてギャンブ リング課題が利用されている。ギャンブリング課題では カードを選択し,なるべく多くの賞金を獲得していくこ とが求められる(Figure 3)。カードの山はあらかじめ賞 金と罰金の割合が決められているが,被験者には知らさ れない。そのため被験者は賞金を増やすために不確実な 状況の中で試行錯誤しながら意思決定をしなくてはなら ない。このような課題の性質から,ギャンブリング課題 は知能や過去の経験・知識によらない意思決定機能を測 り,より実生活状況に近い意思決定機能を知ることがで きると考えられている。健常者の場合,ギャンブリング 課題を進めるにしたがって得をするカードの山をより多 く選ぶようになる。しかしパーキンソン病例ではそのよ うな有利な選択の増加が認められず,最終的な獲得賞金 も健常者を下回る結果が得られている(Kobayakawa,

Koyama, Mimura, & Kawamura, 2008; Mimura, Oeda, & Kawamura, 2006)。すなわちパーキンソン病例は,長い Figure 2. An example of the faux-pas test.

(4)

目で見て損な行動を選択する傾向があり,このような意 思決定能力の問題は,前述した病的賭博などの社会的行 動障害の背景となっている可能性がある。 意思決定の問題の背景には,情動的な処理の問題が疑 われる。例えばギャンブリング課題中の情動反応を発汗 によって測定した研究では,パーキンソン病例におい て,意思決定において報酬や罰に対する情動反応が低下 していることが報告されている(Euteneuer et al., 2009; Kobayakawa, 2008)。罰に対する情動反応が低いことは, 罰から得られる抑制のシグナルが低下している可能性が 考えられる。また,確率的な報酬/罰の学習課題におい て,パーキンソン病例が罰による学習が困難であること が報告されている(Bodi et al., 2009; Cools, Altamirano, &

D’Esposito, 2006)。ギャンブリング課題では報酬の大き い行動が一見良い選択に見えるが,罰の大きさに応じて 異なる行動へ選択を変化させることが求められる。この ような逆転学習について,パーキンソン病例では,予期 せぬ罰による逆転学習が困難であることが報告されてい る(Cools, 2006)。情動認知に関して既に述べたように, パーキンソン病例では恐怖表情などのネガティブな表情 の認知に困難が見られ,意思決定における罰の認知困難 は,共通した基盤の機能低下が関与している可能性が考 え ら れ る(Braak et al., 2006; Ibarretxe-Bilbao et al., 2009; Masaoka, Satoh, Kawamura, & Homma, 2008; Yoshimura, Kawamura, Masaoka, & Homma, 2005)。

2.2.2 意思決定 障害 と実生活上の問題 パーキンソン病における意思決定の問題,とくに罰の 認知に関しては日常生活との関連が深い。例えば最近で は,そのような行動特徴について「懲りない症候群」と 呼ばれる概念が提起されている(岩田,2012)。岩田は, パーキンソン病例の姿勢保持困難に伴う転倒や打撲が, 同じ場所,同じ動作で何度もみられる事例を挙げ,その 転倒の理由について患者本人が「(過去に失敗したこと を)覚えているが,今度はうまくいくと思った」という 内観を有していることを指摘している。このことは,前 に失敗したのと同じ行動によって生じるリスクを避けな いことによる結果と考えられる。 実験結果から考えられる情動認知およびそれに基づく 行動制御の問題は,意識しないレベルの行動選択に関与 していることが推察される。著者らの経験した症例で は,病前は興味がなかったパチンコに興じるようになっ た症例がみられた。その時点での内観を尋ねると,「な んとなくいきたいから,楽しいから」とのことであっ た。一方,この症例は投薬の調整によりその傾向が消失 したが,その時点での本人の内観は,「座りっぱなしで 体に悪いし,うるさいし,なんで行きたかったのかわか らない」と一転している。意識的な内観については環境 に応じたある程度のリスクを認知している(していた) 部分があると考えられないだろうか。 3. 心理学の役割は何か? 高齢化社会において,心理学の役割は何か。ここまで で述べてきた範囲で考えてみたい。パーキンソン病例に おける,心理推測能力と意思決定に関する問題からは, Figure 3. Setting of the Iowa gambling task.

(5)

情動あるいは非言語的な,意識下とみられる処理の問題 が共通している一方,知識・言語的な意識上の機能が保 たれていることが推察される。心理学の社会に対する役 割についても,情動/知識といった区分によって異なる アプローチが可能かもしれない。 情動的側面について,パーキンソン病ではネガティブ な情動が認知困難だが,そうした困難に対して,保たれ ている知識的側面から働きかけができないだろうか。実 験心理学的な検討結果を患者本人にフィードバックする ことや,社会一般にアウトリーチを行うことで,疾患に 伴う行動特徴を知識として広めることは着実かつ有効な 方法と思われる。臨床的場面で多く用いられる,症状に 対する「気付き」の向上につながるものと考えられる。 また,ドパミン調節異常症候群のような症状は家族の偏 見や本人の不安をもたらすことが多いが,症状やそれに 伴う行動の意味づけを科学的に示すことは,そうした心 理的負担を軽減することにも役立つと考えられる。著者 らの研究は疾患を対象とした研究であり,心理学全般に 対して同じ研究姿勢を提案することは難しい部分がある ものの,存在する問題意識に対し少しずつ着実な知見を 広めていくことが社会に資するのは間違いがないものと 考えられる。 謝   辞 本 稿 の 内 容 の 一 部 は,MEXT 科 研 費 若 手 研 究 B (25860727),MEXT科研費基盤研究C(23591283),玉川 大学グローバルCOEプログラムのサポートを受けた。 引用文献

Avanzi, M., Baratti, M., Cabrini, S., Uber, E., Brighetti, G., & Bonfa, F. (2008). The thrill of reckless driving in patients with Parkinson’s disease: An additional behavioural phe-nomenon in dopamine dysregulation syndrome?

Parkinson-ism & Related Disorders, 14, 257–258.

Baron-Cohen, S., Jolliffe, T., Mortimore, C., & Robertson, M. (1997). Another advanced test of theory of mind: Evidence from very high functioning adults with autism or asperger syndrome. Journal of Child Psychology and Psychiatry, 38, 813–822.

Baron-Cohen, S., Leslie, A. M., & Frith, U. (1985). Does the autistic child have a “theory of mind”? Cognition, 21, 37– 46.

Baron-Cohen, S., O’Riordan, M., Stone, V., Jones, R., & Plaist-ed, K. (1999). Recognition of faux pas by normally develop-ing children and children with Asperger syndrome or high-functioning autism. Journal of Autism and Developmental

Disorders, 29, 407–418.

Bodden, M. E., Dodel, R., & Kalbe, E. (2010). Theory of mind

in Parkinson’s disease and related basal ganglia disorders: A systematic review. Movement Disorders, 25, 13–27.

Bódi, N., Kéri, S., Nagy, H., Moustafa, A., Myers, C. E., Daw, N., Gluck, M. A. (2009). Reward-learning and the novel-ty-seeking personality: A between- and within-subjects study of the effects of dopamine agonists on young Parkin-son’s patients. Brain, 132, 2385–2395.

Bonvin, C., Horvath, J., Christe, B., Landis, T., & Burkhard, P. R. (2007). Compulsive singing: another aspect of punding in Parkinson’s disease. Annals of Neurology, 62, 525–528. Braak, H., Bohl, J. R., Muller, C. M., Rub, U., de Vos, R. A., &

Del Tredici, K. (2006). Stanley Fahn Lecture 2005: The stag-ing procedure for the inclusion body pathology associated with sporadic Parkinson’s disease reconsidered. Movement

Disorders, 21, 2042–2051.

Chaudhuri, K. R., & Schapira, A. H. (2009). Non-motor symp-toms of Parkinson’s disease: Dopaminergic pathophysiolo-gy and treatment. Lancet Neurolopathophysiolo-gy, 8, 464–474.

Cools, R., Altamirano, L., & D’Esposito, M. (2006). Reversal learning in Parkinson’s disease depends on medication sta-tus and outcome valence. Neuropsychologia, 44, 1663–1673. Euteneuer, F., Schaefer, F., Stuermer, R., Boucsein, W.,

Tim-mermann, L., Barbe, M. T., Kalbe, E. (2009). Dissocia-tion of making under ambiguity and decision-making under risk in patients with Parkinson’s disease: a neuropsychological and psychophysiological study.

Neuro-psychologia, 47, 2882–2890.

藤本健一(2008).病的賭博とパーキンソン病.Brain

and Nerve, 60, 1039–1046.

(Fujimoto, K.)

Gray, H. M., & Tickle-Degnen, L. (2010). A meta-analysis of performance on emotion recognition tasks in Parkinson’s disease. Neuropsychology, 24, 176–191.

Ibarretxe-Bilbao, N., Junque, C., Tolosa, E., Marti, M. J., Valldeoriola, F., Bargallo, N., & Zarei, M. (2009). Neuroana-tomical correlates of impaired decision-making and facial emotion recognition in early Parkinson’s disease. European

Journal of Neuroscience, 30, 1162–1171.

岩田 誠 (2012).行動選択障害の神経内科学 懲りな

いパーキンソンと恐れ知らずのデメンチア.Brain and

Nerve, 64, 1097–1102.

(Iwata, M.)

Kalbe, E., Schlegel, M., Sack, A. T., Nowak, D. A., Dafotakis, M., Bangard, C., Kesslerb, J. (2010). Dissociating cogni-tive from affeccogni-tive theory of mind: A TMS study. Cortex, 46, 769–780.

Kobayakawa, M., Koyama, S., Mimura, M., & Kawamura, M. (2008). Decision making in Parkinson’s disease: Analysis of behavioral and physiological patterns in the Iowa gambling task. Movement Disorders, 23, 547–552.

Koyama, S., Kobayakawa, M., Tachibana, N., Masaoka, Y., Homma, I., Ishii, K., & Kawamura, M. (2012). Neuropsy-chological & radiological assessments of two cases with ap-parent idiopathic rapid eye movement sleep behaviour dis-order. European Neurology, 67, 18–25.

(6)

Respiratory responses to olfactory stimuli in Parkinson’s disease. Respiratory Physiology & Neurobiology, 161, 136– 141.

Mengelberg, A., & Siegert, R. J. (2003). Is theory-of-mind im-paired in Parkinson’s disease? Cognitive Neuropsychiatry, 8, 191–209.

Merims, D., & Giladi, N. (2008). Dopamine dysregulation syn-drome, addiction and behavioral changes in Parkinson’s disease. Parkinsonism & Related Disorders, 14, 273–280. Mimura, M., Oeda, R., & Kawamura, M. (2006). Impaired

decision-making in Parkinson’s disease. Parkinsonism &

Related Disorders, 12, 169–175.

Parkinson, J. (1817). An essay on the shaking palsy. London: Whittingham and Rowland.

Péron, J., Le Jeune, F., Haegelen, C., Dondaine, T., Drapier, D., Sauleau, P., Vérin, M. (2010). Subthalamic nucleus stim-ulation affects theory of mind network: A PET study in Par-kinson’s disease. PLoS ONE, 5, e9919.

Péron, J., Vicente, S., Leray, E., Drapier, S., Drapier, D., Cohen, R., Vérin, M. (2009). Are dopaminergic pathways in-volved in theory of mind? A study in Parkinson’s disease.

Neuropsychologia, 47, 406–414.

Poletti, M., Enrici, I., Bonuccelli, U., & Adenzato, M. (2011). Theory of mind in Parkinson’s disease. Behavioural Brain

research, 219, 342–350.

Roca, M., Torralva, T., Gleichgerrcht, E., Chade, A., Arévalo, G. G., Gershanik, O., & Manes, F. (2010). Impairments in social cognition in early medicated and unmedicated

Par-kinson disease. Cognitive and Behavioral Neurology, 23, 152–158.

Saltzman, J., Strauss, E., Hunter, M., & Archibald, S. (2000). Theory of mind and executive functions in normal human aging and Parkinson’s disease. Journal of the International

Neuropsychological Society, 6, 781–788.

Shamay-Tsoory, S., Harari, H., Szepsenwol, O., & Levkovitz, Y. (2009). Neuropsychological evidence of impaired cognitive empathy in euthymic bipolar disorder. The Journal of

Neu-ropsychiatry and Clinical Neurosciences, 21, 59–67.

Tsuruya, N., Kobayakawa, M., & Kawamura, M. (2010). Is “reading mind in the eyes” impaired in Parkinson’s

dis-ease? Parkinsonism & Related Disorders, 17, 246–248. 鶴谷奈津子・小早川睦貴(2013).パーキンソン病にお

ける失言の認知 日本心理学会第77回大会発表論文

集,306.

(Tsuruya, N., & Kobayakawa, M.)

Voon, V., Potenza, M. N., & Thomsen, T. (2007). Medication-related impulse control and repetitive behaviors in Parkin-son’s disease. Current Opinion in Neurology, 20, 484–492. Wong, S. H., Cowen, Z., Allen, E. A., & Newman, P. K. (2007).

Internet gambling and other pathological gambling in Par-kinson’s disease: A case series. Movement Disorders, 22, 591–593.

Yoshimura, N., Kawamura, M., Masaoka, Y., & Homma, I. (2005). The amygdala of patients with Parkinson’s disease is silent in response to fearful facial expressions. Neuroscience, 131, 523–534.

Figure 3. Setting of the Iowa gambling task.

参照

関連したドキュメント

などから, 従来から用いられてきた診断基準 (表 3) にて診断は容易である.一方,非典型例の臨 床像は多様である(表 2)

心臓核医学に心機能に関する標準はすべての機能検査の基礎となる重要な観

に時には少量に,容れてみる.白.血球は血小板

(注妬)精神分裂病の特有の経過型で、病勢憎悪、病勢推進と訳されている。つまり多くの場合、分裂病の経過は病が完全に治癒せずして、病状が悪化するため、この用語が用いられている。(参考『新版精神医

「心理学基礎研究の地域貢献を考える」が開かれた。フォー

前章 / 節からの流れで、計算可能な関数のもつ性質を抽象的に捉えることから始めよう。話を 単純にするために、以下では次のような型のプログラム を考える。 は部分関数 (

Keywords." Decision making with limited information, Optimal control theory, Hyperbolicity of dynamic rules, Generalized dynamic systems, Markov Chain approximation..

経済学研究科は、経済学の高等教育機関として研究者を