学会・研究会抄録
第 37 回吉岡彌生記念講演会
(第 364 回東京女子医科大学学会例会)
開催方法:オンデマンド配信 動画配信開始予定日:2021 年 5 月 22 日(土) 動画配信サイト:東京女子医科大学学会ホームページ内 http://www.twmu.ac.jp/gakkai/meeting/yayoi_lecture.html 令和 3 年度吉岡彌生研究奨励賞授与式 ※動画の配信はいたしません. 1.人工知能(AI)を使用した手術教育と術中ナビゲーション 消化器・一般外科 准講師 番場嘉子(平 12 卒) 2.塞栓源不明脳梗塞患者での長時間心電図モニターによる不整脈監視の有用性 脳神経内科 准講師 遠井素乃(平 8 卒) 令和 3 年度吉岡博人記念総合医学研究奨励賞授与式 ※動画の配信はいたしません. 選考中 平成 30 年度吉岡博人記念総合医学研究奨励賞受賞グループ研究発表 もやもや病疾患感受性遺伝子 RNF213:Genotype-phenotypecorrelation~臨床から病理まで~ (代表)八千代医療センター脳神経外科 助教 野村俊介 第 37 回吉岡彌生記念講演 吉岡彌生先生の精神から学ぶ<一般社団法人至誠会共催> 学校法人東京女子医科大学 理事長,一般社団法人至誠会 代表理事会長 岩本絹子先生(昭 48 卒) エンパワーメントの旅~わたしの仕事と生活~ (特活)GenderActionPlatform 理事 大崎麻子氏 〔平成 30 年度吉岡博人記念総合医学研究奨励賞 受賞グループ研究発表〕 もやもや病疾患感受性遺伝子 RNF213:Genotype-phenotype correlation~臨床から病理まで~ (1八千代医療センター脳神経外科,2統合医科学 研究所,3先端生命医科学研究所,4脳神経外科) 野村俊介1・赤川浩之2・ 北原秀治3・山口浩司4・川俣貴一4 もやもや病疾患感受性遺伝子 RNF213 と創始者変異 p.R4810K が同定され,ホモ変異は若年発症や脳梗塞発症 に有意に関連することが示されている.近年,RNF213 遺伝子変異は,もやもや病だけでなく,類もやもや病・ 非もやもや病頭蓋内血管狭窄性疾患や,さらには一部の 冠動脈や腎動脈狭窄との関連も示唆されている.本発表 では,数年の当院からの報告をまとめ,新たな知見とと もに報告する.当施設の症例においても,長期コホート におけるもやもや病患者のgenotype-phenotypecorrela-tion を解析し,p.R4810K は有意に若年発症に関連してい た(CerebrovascDis,2019).さらに,p.R4810K 以外の レアバリアントに関連する重症例もあることを初めて症 例提示した(J Neurosurg, 2018).また,甲状腺機能亢 進症関連類もやもや病においても,RNF213 の p.R4810K と他のレアバリアントも有意に病態に関連し(World Neurosurg,2019),冠動脈狭窄,腎動脈狭窄と p.R4810K ホモ変異が関連している可能性を報告した(JStroke CerebrovascDis,2020).現在,一定数の母集団の中で, p.R4810K 以外のレアバリアントがどの程度臨床経過へ 影響を及ぼすかはわかっておらず,p.R4810K 単独でバイ オマーカーにすることは一定のリスクがあると考えてい 東女医大誌 91(2):158-159,2021.4 ―158―る(JChildNeurol,2020).今回,我々は全変異の臨床ア ウトカムへの影響を調べるために,小児もやもや病患者 63 人において RNF213 p.R4810K と他のレアバリアント を含むすべての変異に関しての genotype-phenotype correlation を解析した.発症年齢 15 歳以下のもやもや 病患者 63 例において,RNF213 遺伝子全コーディングエ クソンの Target Reseqence を行った.脳梗塞発症と長 期脳卒中リスクは,p.R4810K ヘテロ変異単独/全変異な しに比較し,p.R4810K ホモ変異と他のレアバリアントで 有意に高かった.従来言われていた RNF213p.R4810K ホ モ変異だけでなく,一部の他の RNF213 のレアバリアン トも臨床経過に影響を与える可能性が示唆された.また, 臨床アウトカムだけでなく,遺伝子変異と血管病理との 関係についても報告する. ―159―