屯田入植地における言語変容の研究 序報 : 旭川市東旭川町での調査をかえりみて
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(2) . 第 24 巻 第 2 号. 北海道教育大学紀要 (第一部A). 昭和49年1月. 屯田入植地における言語変容の研究 序報 -- 旭川市東旭川町での調査をかえりみて -- 小. 野. 米. 一. 北海道教育大学旭川分校国語学国文学研究室. Yoneichi ON( ic Variation ): A Study of Linguist in a Settlement of the Colonia l lmmigrat ion to Hokkaido-- An lntroduction. 目. 1 . 移住と言語変化 2 , 調査対象地およ び対象者 1 ( } 対象地 偶) 対象者 3 , 調査項目 1 { ) 項目の選 定 侶) 項目の排列順序 ( 3 ) 質問形式 4 , 調査方法. 次. 1 ( ) 面接法 優) 質問法 ( 3 ) カー ド法 ④ 記録法 5 . 調査結果 1 ( 2 ) 音韻 { ) アクセント ( 3 ) 文法 ④ 語詞 (印 まとめ 6 , 反省と展望. 1 . 移住と 言語 変化 私はかねがね 「移住と言語変化」 というテーマ1 ) をいだいてい る それは 北海道における言語 。 ,. 研 究 に と っ て, 必 然 的 な 課 題 と言 え よ う 私 は 北 海道 に 住 む 一 学 徒 と して . , , このテ ーマにい きさ か で も と りく ん で み た い.. 和人がはじめて北 海道へ渡っ たのは鎌倉時代初期であり, 開発が始まっ たのは室町末期のこと で ) あるという2 。 だが, それは, 北海道南部地方を中心とする沿岸地 方であっ た。 内陸部まで開拓が す す め られ るよ う に な っ た の は, 主 と して 明 治 以 後 の 近 々 1世 紀 の こ と で あ る , 。. 人々は, 日本全国各地か ら, それぞれの故 郷の方言を持っ て, 新天地北海道に集まっ てきた 移 。 住の当初には, 隣家同士であ りなが ら, 出身県を異にするためにことばが通じない ということも , ) そ こ で は お 互 い に 通 じあ え る こ と ば - - 文 字 ど お り の あ っ た よ う で あ る3 。 , ,. 共通語. 4 ) が求. め られた. その 共通語化 は, 最 近 の 著 しい 学 校 教 育 の 成 果 や, テ レ ビ ・ ラ ジ オ 等 の マス ・ コミ の発達による変化とはちがっ て, 毎日の生活の中で, 必要にせま られて しだいに築きあげ られて , き た も の で あ っ た。. 近年, 過密◎過疎の問題をはじめ, 集団移住および全国諸方言社会での 共通語化. の現象が,. さ ま ざ まに ひ きお こ さ れ て き て い る の で あ る が, 北 海 道 に お け る ほ ど大 が か りに 持 続 的 に しか , ,. も全国的規模で移住がなされたことは, 他にほとん ど類をみないのではあるまいか5 ) 。 また, 北海道においては, 先住民族としてアイヌ民族がいたが, かれ らの絶対数は少なく 文化 , -9 7-.
(3) . i ion (Sect i i f Bducat do Un i on I A) t l of Hokka s ver journa yo. VOI ,2 .24 No. January ,1974. 的にも大和 民族のほう がずっ と高かっ たために, 言語上, アイ ヌ語 の影響を受けるこ とはほとん ど らの方言 を持ちこみあっ て, そこに, ) なかっ た 補1 . 大和民族は, 言わば基層言語のない土地に自. お互いの共有財産としての 共通語 を築 き あ げ よ う と して き て い る の で あ る. の このような事実は, 言語学的にみて, きわめて注目す べ き 一大実験 で あ る. そ の 実験 6 ) 詳密な観察 のためには, まことに遺憾 なことである が, やや時を逸 したという感をい だく . 全国 各府県か ら直接に北海道に移住 した北海道1世 (言語的には, いわゆ る言語形成 期をすぎてのち北. 海道に移住 した人) の, 理想的な話 し手にめ ぐりあえることは, 現在, ほとん ど不可能に近いか ら で あ る.. しかしな が ら, 北海道口世 以後の人々の間に見 られる世代間の言語変化と, 北海道共通語 (=北 海道語) の形成過程および実態については, むしろこれか ら調査を実施 しなくてはな らない し, そ の意義は大きいと思われる. 北海道における言語変化 の様相を明 らかにし, その変化の要因をさぐ ることは, 日本語 の将来に対して, また国語教育のありかたについて, 多く の示唆を提供してくれ る こ と で あ ろ う.. ) は, 屯 田 入 植 地 を え らぶ こ と に した. さ て, 「移 住 と言 語 変 化」 と い う テ ー マ の も とに, 今 回?. そ の 主 な 理 由 は, 次 の よ う な も の で あ る.. ①. ) が, 屯田入植地の言語につい 集団入植地の言語についてとりあげたものはいくつかある8. ) て は 詳 し い 報 告 が ほ と ん どな い9 .. 屯田入植地には, 数百戸 が同時に入地した. このことは, 言語学上の 実験 として特に 注目される. 同一条件下における言語変化・方言混靖 の観察が可能となるか らである. ③ 屯田兵の出身府県が多数にわたっ ている. したがっ て, それ ぞれの出身府県 の方言の変容. ②. と共通語の形成の過程 が比較できる。 ④ 屯田兵は毎日軍事訓練に従 がっ た。 すると, 屯田兵として の共同生活が要求されたわけで 共通語 を築きあげよう とした あ る し 人 々 は 自己 の 方 言 を 捨 て, あ る い は 昇 華 させ て, , は ず で あ る.. 以上のような理由にも とづいて, 屯田入植地 の一つ, 旭川市東旭川町をとりあげ, 主として昭和 7年6月 ~10月に, 調査を実施 した. (昭和48年4月 ~6月に追調査,) 4 2 . 調査対象地および対象者 ) 対 u. 象. 地. 00戸の屯田兵 5年8月に, 4 『東旭川 町史』 (昭和37年) によれば, 旭川市東旭川町には, 明治2 が入地している. その出身府県別戸数は, 第1表 (次頁) A欄のとおりである. o ) 東日本出 身者にく らべて, 西日本出身者 が圧倒的に多いl . 四国の愛媛・香川2県だけで, 全体 の4割5分を占め ている. しか し, 東北 の青森・秋田県出身者も, あわせると約 2割ある. また, 九州の大分県出身者 が約1割あることも注目される, このように, 屯田兵の出身地は11の府県にまた がり, しかもそれ ぞれの府県の戸数も埼玉・鹿児 島2県を除く9府県では, 比較的ま とまっ た数にのぼっ ている. そこでは, 出身県各地の方言 がそ れ ぞれの勢力を保 ちな が ら, しかも互いに接近 しあい, しだいに 共通語 化への道をた どっ てい. っ たであろうことが推測される. 7年6月 1日現在, 東旭川 町に現住 している しか し, このうち, 屯田兵の直系家族として, 昭和4 の 4 戸だけであ 7 っ た. しかも, 屯田兵として入植した第 のは, 確認できた かぎりでは, 第1表B欄 V世の3世代が そろっ てい 1 世 は す で に 1 名 も 生 存 して い な い. そ こ で, こ の 中 か ら, 口 ・ m ・I ,. - 98 州.
(4) . 第 24 巻 第 2 号. 北海道教育大学紀要 (第一部A) 第1表 東 旭 川 屯 田 入 植 戸 数. \\ 、 、、 、 \\ \. 増 瞳1.㈱ 紳 繍禰. 計. C うち3世代戸数. 48. 8. 4(十1). 27. 2. I. 1. I. 0(十1). 11. 4. O. 28. 7. 3. 16. 2. 1. 2(十1) 6(十4 ) 4(十1). 45. 8. 89. 26. 93. 14. 41. 2. I. 1. O. O. 400. 74. に小学校5, 6年生が含まれている 出身府県. 22(十8). 「移住と言語変化」 を, 世 代差の観点か らと らえてみ る こ と に した。. 園. 対. 象. 者. 東旭川町の屯田直系 家族 の う ち か ら, n o m o wr世. の3世代 がそろっ ている家 庭として抽出 したのは, 第. 1表C欄にかかげる30戸で. ある. 1家庭に ついて各世 代1名ずつ, あわせて3名. を対象とした。 I V世は中学 生以上であることを原則と. した が, じっ さ い に は 一 部 こ れ ま でに 調 査 が で きた の は, 次 の20戸 で あ る 。 難2裏. 屯田番号. る家庭を抽出して調査 し,. 昭 和 47 年 6 月 現 在. \\ \ \ \\ \ \ \. 昭和49年1月. 対 象 者. 口世 (生年o性別). 一 覧. 皿世 (生年o性別) 皿世(. W世 (生年・性別) W世(. 112. 青森. 小沢初太郎 (明288男). 正 一 (大1 ・男) 0・男 0. 0女) 礼 子 (昭23o女. 1 04. ) 岩手 ”①. 太田 フジ (明3 5o女 。女). 啓 一 (昭4 0男). 恵利子 (昭2 9・女). 23 3. 富山. 上田 ふき (明4 10女) 松 田 正義 正義 ( (明2 70 松田 明27 0男). 進 (昭20男) 義 明 (大1 1・男). 香 織 (昭34。女 ・女) 雅 明 (昭270男). 2 8 0. 1② ) 石川 1. 大越 ヤヱ (明3 9も女 。女). 信 子 (昭38女). 良 明 (昭3 1・男). 33 2 33 0. 1⑧ ) 滋賀 1 〃. 久保鎌太郎 (明320男) 堀 ミ ワ (明2 90女). 富美子 (大149女 0女) 喜代治 (大1 1・男). 真里子 (昭3 1。女 9女) (昭2 昭 美 (昭 9・男). 184. 京都. 水無瀬アサヱ(明380女). 昭5o女 喜代枝 (昭5 o女). けい子 (昭2 6・女). 22 1 3 13 2 99 3 1 9. 香川. 梶田 ダイ (明3 2・女) 斎藤 シカ (明3 50女) 佐藤 なつ (明3 30女) 西山 繁治 (明340男 0男) 森 ト メ (明359女) 城下 米吉 (明3 0男 00 男) 吉峰ハルヱ (明3 50女). ヨ シ (大1 5・女) 哲 夫 (大14・男) 敬 一 (大140男 0男) 繁 雄 (昭60男) 定 子 (昭70女) 幸 雄 (昭130男 0男) 桜井和子 (昭4・女) 桜井和子(. 多寿子 (昭250女) 保 子 (昭280女) 敦 子 (昭29o女 。女) 明 範 (昭32・男) 昌 弘 (昭3 20男) 吉 典 (昭 (昭3 60男) 桜井 宰 (昭259男). 6. 3 00 27 3 2 24 29 0 3 53 3 65 27 5 27 0. 〃 〃 〃 〃 〃 〃. 愛媛 〃 〃 〃 〃. 1 1④ ). 0男 石川 友吉 (明350 男) イワ 斎藤 イ ワ (明37・女) 長野 キミ (明3 20女) 林 フサヱ (明3 20女) 三橋清太郎 (明3 0男 00 男). 繁 功. 雄 (昭7 0 男) 一 (昭3 6男) 充 義 (昭3 0 男) 武 男 (大90 男) 利 男 (昭60 男). 渉 (昭3 50男) 和 彦 (昭3 20男) 高 明 (昭299男) 美喜枝 (昭30◎女) 信 雄 (昭3 10男). この他にも, 赤石弘吉氏 (青森) 富 ) , 杉森良蔵氏 (青森) , 飯沼中氏 (埼玉) , 小寺一郎氏 (富山 , ( ( 香川 ) 高橋昇氏 愛媛 ) 佐々木喜生蔵氏 尾形光三氏 (大分) 等のお宅でおせわになっ たが, , , だ, 資 料 を 十 分 に と と の え る に 至 っ て い な い.. -9 9-.
(5) . l Vo ,I .24 No. i i ido Unive i t lof Hokka ty of Educat on I A) Journa r s on (Sec. 3.. 調. 査. 項. january ,1974. 目. 第4節で述べるように, 質問法によっ て, 直接本人に会っ て調査し, 回答を得るこ とに した. そ のため の, 調査項目について略述しておこう. 1 ( ) 項目の選定 調査項目は, 語詞関係だけでなく, 文法や音韻の分野からも選 ぶことに した. アクセ ント部門も 特立させた. 調査項目の選定にあたっ て参考にした主な文献は次のとおりである. 0年) 1 国立国語研究所 『共通語化 の過程--北海道における親子三代のことば--』 (昭和4 2 3 4 5 6 7. 5年) 北海道新聞社 『ほっ かい どう語-その成立と変遷』(昭和4 渡辺茂氏 『北海道方言集』(昭和30年) 九州方言学会 『九州方言の基礎的研究』(昭和44年) 遠藤嘉基氏他 『方言学講座』 (全四巻)(昭和36年) 東条操氏 『全国方言辞典』(昭和26年) 東条操 氏 『標準語引分類方言辞典』(昭和29年). 1年) 日本放送協 会 『全国方言資料』 (一 ~六巻)(昭和4 1年以降) 『 4 ( )( 昭和 9 国立国語研究所 日本言語地図』 既刊五巻. 8. 10 矢作春 樹氏 『山形県方言地図』(昭和43年) 11 馬瀬良雄氏 『信飛国境言語地図』(昭和40年作製分, 未刊) 12 鏡味明克氏 『播備国境言語地 図論集』(昭和43年) 13 広戸惇氏 『中国地方五県言語地図』(昭和40年). 7年) 14 江端 義夫氏 『佐田岬三崎町言 語地図』(昭和4 15 秋山正次氏 『熊本県言語地図集』(昭和44年) 16 藤原与一氏 『方言研究法』(昭和39年) 7年) 17 国語学会 『方言学概説』(昭和3 18 日本方言研究会 『日本の方言区画』(昭和39年) 4年) 19 柴田武氏 『言語地理学の方法』(昭和4 7年) 0 藤原与一 氏 『方言学』(昭和3 2 『 語音調の研究 氏 日本 』(昭和32年) 1 平山輝男 2 0年) 2 2 国語学会 『国語学辞典』(昭和3 7-2(昭和37年) 23 「国文学解釈と鑑賞」2 24. 「国文学解釈と鑑賞」34-8(昭和44年). 25 『東旭川村五十年史』 これ らの他にも, 有形・無形に, 先学の学恩を受けている. また, 自分自身やまわりの人々の日 常語について反省 し, そこか らも数多く の項目を列挙することができた. こう して, 約1500の項目 ) を得た. これ らの諸項目の中か ら, いくつを選 び出して調査するか. 私はこれまでの調査体験 補2 か ら, 1回の調査の所要時間は長く とも3時間とみている. 1時間半以内で終わるような ら最も理 ) 2 想 的 か. い きお い 項 目 数 も150項 目 ほ どに 限 らな く て は な らな く な っ てく る1 .. そ こ で, 音 韻20,. ア ク セ ン ト20, 文 法30, 語 詞80, あ わ せ て 150 項 目 を メ ドと して 選 定 作 業 を す す め, 結 局, 音 韻19 , 1 ) 3 第3 表) 1 0 2 ( 定 6 0項 と した 目 決 ア ク セ ント23, 文 法29, 語 詞89, 計1 . , . p. ) 項目の排列順序 燃. -1 00-.
(6) . 第 24 巻. 第2号. 北海道教育大学紀要 (第一部A). 9年1月 昭和4. 一定の調査項目をえ らんだあとは, それ らをある順序に排列する必要がある。 質問法によるので. はあるが, できるかぎり自然な会話の雰囲気に近い状況で調査をおこなうのがよいであろう. その ため, 関連深い項目は順序をつ づけて排列し, ところどころで話題転換をはかるこ とにした. 項目 の 排 列 順 序 を, 第 4表 (p .103) によ っ て, 仔細 に ご らん い た だ きた い.. はじめに回答しやすいもの, 興味をひきやすいものを排列した。 無理なく回答でき, 調査に興味 を持ち, 以後の調査をなめ らかにはこぶためである。 文法的なことが らなど, いく ぶん回答しにく いと思われる事項は, 中ほ どに置いた。 すでに, 調査者にも調査法にも調査内容にもな じみ, 調査. の雰囲気がしだいにもりあがっ てきている段階と考えたのである. また, 終わりのほうは, 回答者 も調査者も疲れてくるので, 再び回答しやすい項目をな らべるように した。 また, 絵カー ドを適宜 に挿入した. お わ り の15項 目 は, アク セ ン トの 調 査 項 目 をな ら べ た. そ れ ま で に す で に アク セ ン トに つ い て は. き き と り が で き て い る わ け で あ る が, こ こ で さ らに 確 か め を お こ な っ て, 調 査 の き りめ と した の で あ る。. ) 質問形式 倦 どのような質問形式, 質問文によるかが, 回答のえられかたに大きく影響を与える. こ れについ ても, さきに掲げた (p 0) 諸先学の学恩を受けつつ, 私なりにくふうしてみた。 .10 質問形式は, 多く, なぞなぞ式と言われる, 次のような方法を用いた. 子 〔3〕 末. 兄 弟 が 何 人 か い る 場 合, そ の い ち ば ん 下 の 子 の こ と を どう い い ま す か.. 怠け者. 〔33〕. し ご とを ほ と ん ど しな い で, 遊 ん で い る よ う な 人 の こ と を, どう い い ま す か.. 質問が①②と続け られていくこともある。 〔34〕 乞. 食 し ご とを しな い で, ょ そ の 家 を ま わ っ た り, 町 か どに す わ っ て い た り して, 他 の 人 か. ①. らお 金 や 食 べ 物 を め ぐん で も らっ て 生 き て い る 人 の こ と を 何 と い い ま す か.. (ホイ ト と い う こ と ば が 出 な か っ た ら) ホ イ ト とい う こ と ばを き い た こ と が あ り ま す. ②. . ま た, 〔86〕. 煙突掃除 〔エ ン ト ッ〕 に た ま っ た 〔ス ス〕 を 落 と す こ と を 何 と い いま す か.. のよ う に, 〔. 〕 を 使 っ た も の は, そ れ 以 前 に 出 て い る 回 答 の 語 句 を用 い る こ と に した。 こ の 場. 合, 〔84〕 「煙 突」 で エ ソ ト, 〔85〕 「煤」 で ュ ェ ン, と 答 え て いる と す れ ば, 「エ ソト に た ま っ た ュ エ ソを 落 とす こ と を 何 と い い ま す か。」 と 質 問 す る の で あ る。. 質問文によ らないで, 絵カー ドを見ても らっ て回答を求めたものもある。 たとえば 〔23〕. (絵》 キ ャベ ツ (. (絵) 〔62〕 たんぽぽ ( ) な ど。. (絵) 〔9〕 麦粒腫 ( ) (ま ぶ た の ヘ リ に ぷ つ っ と で き る 小 さ な で き も の で す。). は, 絵を見ても らっ ただけでは回答が出にくいとき, ( ) 内のことばで説明するも の, (絵) ) 〔6〕 額 ( -10 1-.
(7) . vo l .2 .24 NO. january ,1974. i i i f Bducat ido Uni on IA) lof Hokka ty o s on (Sect ver Journa. 第3表 調 査 項 目 分 類 一 覧 表 A. 73 1 駅( 〃 ) 112 2 i 先生 (e かeeか) 1 09 3 鈴( 2 6 4 suとzu) i 寿司 ( 4 6 suとs) 月 (cu と ki 138 5 ). iとe) 1 息( 2. 3 4 5 6. iとz i 7 知事 ( ) 5 c iとzu) 111 8 地図 (c 9 茎 (k か g か) 65 10 釘 ( 5 g か り か) 14 11 鏡 ( 〃 ) 1 2 12 旗 ( tか d か) 1 4 0 13 窓 (d か n d か) 90 14 蛇 ( bか mb か) 68 15 ひげ ( iかs h iか) 8 16 低い ( 〃 ) 1 3 4 17 宿題 ( j iか) 11 s uかs 9 18 手術 ( ju j s 4 0 u) ,z 19 授業 ( iか) 11 j z uかz 0 B 1 飴 2 柿. アク セ ント 関 係. (1類) ( 〃 ). 3 鼻. ( 〃 ). 4 紙. (2類). 5 月1. ( 〃 ). 6 橋. ( 〃 ). 7 泡. (3類). 8 雲. ( 〃 ). 9 花. (〃 ). 10 粟. (4類). 11 肩. ( 〃 ). 12 箸. ( 〃 ). (5類) 14 蜘蝶 ( 〃 ) 15 鶴 ( 〃 ) 16 振る (1類) 17 降る (2類) 18 厚い (1類) 19 熱い (2類) 13 雨. 20 サイ ロ 21 ポ プラ 22 すず らん 23 云 こんをま0ま. 9 しも や け. 文法関係. C. 音韻関係. 2 寒く(形容詞連用形)7. 10 同 郷 人 11 日や と い. 高ければ(〃仮定形)125 12 乞 食 2 6 カッテ(動詞連用 形)1 13 怠け者 来れば (力変動詞 132 14 カ マ ドモチ 仮定形) 15 小休憩 起きよ(一段動詞 1 04 16 夜 業 命令形) 6 行かない (打消) 133 17 み ぞれ 7 居ない ( 〃 ) 122 18 雪 か き 19 氷 柱 8 見なかった (打消 137 20 ス ト ーブa 過去) 13 0 21 煙 突 9 行こう (勧誘) 10 ください (依頼) 129 22 煙突掃除 51 23 煤. 1 1 ~てくれ ( 〃 ) 12 来させる (使役) 52 24 石炭灰 べ 5 25 薪 灰 13 食 させよ う (〃) 5 26 か た い ご は ん 1 4 起きなくてはなら 1 05 27 鮭 ない (義務) 28 白樺 1 5 書くことができる 11 5 29 とげ (可能) 16 書くにエエ, イイ 30 と う も ろ こ し ( 〃 ). 116 31 キ ベ ツ ャ. 1 5 6 17 起きられない 32 お 金 (不可能) 1 06 33 そ り 157 へ く 17 34 146 18 書かサラない(〃) 1 栓 5 35 × じ る し 158 19 笑わサ ッた (自発) 1 1 07 36 152 20 行っている(進行態) 最下位 2 0 37 ワ ヤ 1 行っている(完了態)1 153 2 <以上名詞> 1 59 22 魚なら (仮定条件)124 149 23 行くなら ( 〃 ) 131 38 漏 る i順接理由)1 02 39 かぎをかける 147 24 やるか ら( 9 40 水に浸す 1 55 25 寒いけれども(逆接)7 11 26 本を読む(格助) 154 27 こ こ へ ( 〃 ). 114 41 お ん ぶ する 103 42 ぐず る. 1 08 43 ダハ ソコク 1 50 28 学校サ ( 〃 ) ( 文 2 ベヤ 9 ~ベサ 末詞) 44 責任を転嫁する 14 , 8 136 45 育 つ 7 0 46 ひ っ か く 1 60 D 語詞関係 47 ノ・ソ ソスノレ 1 51 1 1 父 48 動 く 1 13 2 2 母 49 帰る 83 3 3 末子 0 ひどく冷えこむ 24 5 4 額 6 ) 5 1 手ぬくいが凍る@ 66 5 眉毛 7 52 池の水が凍る囚 63 6 麦粒腫 95 3 手袋をはめる 62 10 5 7 腕 4 持ち上げる 8 腫. 13 55く す ぐる. -1 02一. 76 56 捨 て る 4 57 ご は ん を よ そ う 17 58 か じ か む. 61 47 75. 33 60 仲間に加える. 25 1 00. 16 61 チ ヨ ス. 101. 34 59 馬があばれまわる. 21 62 ご は ん が 腐 る 30 6 3 交換する 71 64 身じたくをする. 48. 128 8 0. 92 65 に お いを か ぐ. 49. 89 82 66 エ ズィ 84 67 愚 鈍 な. 20. <以上動詞>. 8 6 68 ハ ソカ ク サイ 85 69 粗 末 な 87 70 ヤ バ チ イ 1 容易でない 88 7 45 72 ア ズ マ シイ 69 73 や わ らか い 67 74 冷 た い 64 75 情 しい. 22 76 か わ い い 23 77 コ ワイ. 27 78 小 さ い 28 79 大 き い 144 80 アカイ 8・ 塩 辛 い 39 82 す っ ぱ い. 37 59. <以上形容詞>. 35 36 127 121. 29 50 44 42 58 93 19 142 141 139 56 57. 83 ハ ッ チ ヤ キ. 31. 84 て い ね い に 41 85 た く さ ん 81 86 タ イ シタ. 32 54 ー35. 94 87 ・ タ ラ シ 95 88 シ タ ッ テ 96 <以上接続詞>. 134. 43. <以上副詞>. 53. 123 3 8 89 こんばんわ <あいさつことば> 99 98 60 97. 以上の他に 表紙カー ド1枚 メモ1 (外住経験の有無) メモ2 (父母の出身地) メモ3 (対象者の特徴) メモ4 (対象者の言語の特 徴) メモ5 (調査の印象). 11 8 7 8 77 9 1 74 18 <注>末尾の数字は排列順 による通し番号を示す. 14.
(8) . 第 24 巻 第 2 号. 北海道教育大学紀要 (第一部A). 昭和4 9年1月. 第4表 調 査 項 目 排 列 順 序 一 覧 1 父. ゴ1. 48 ご は ん が 腐 る. 2 母. ゴ2. 49 に お い を か ぐ. 3 末子. ゴ3. 50 ア ズ マ シイ. 4 同郷人. ゴ10. 51 取 っ て く れ. 5 知事. オ7. 6*額. ゴ4. 53 ・ シタ ラ. ゴ87. 7共眉毛. ゴ5. 54 た く さ ん. ゴ85. 8 * ひげ. オ15. 55 食 べ さ せよ う. 9弄麦粒腫. ゴ 6 56 塩辛い. 52 持って来させる. 57 すっ まい. ゴ62 95 ぐず る ” ゴ65 96 夕 ノ、ソコク や コ 72 97 動 く ブ11 98 ひ っ か く. ブ12. ゴ8 1 102 や る か ら. ブ24 143*低 い. オ16. ゴ82 103 こ こ へ 来い. ブ27 144* 栓. ゴ34. ゴ75 104 起 きよ ゴ37 1. ブ 5 145※ 釘. オ10. 58-惜 しい. オ11. 59 ワ ヤ. 13* 腫. ゴ8. 60 ノ・ソ ソスノレ. 14 くすぐる. ゴ55 61 捨 て る ブ19 62葵 た んを笑お契. フ23. 63* すず らん. ァ22. 64*と げ. ゴ29. ゴ54 65* 茎. 20 エ ズイ. や コ 77 や コ66. 2 1 小休憩. ゴ15 68美 へ び. 22軽 と う も ろ こ し. ゴ30. 19 コ ワイ. 23* キ ヤ ベ ツ 24※ トイ ロ. ゴ31 フ20. 66共 ポ プ ラ 67 白樺. ゴ56. アクセント調査注意カ. 05 起きなくては な らない. ブ14. ア 3. 107 行っている<進> ブ2 0 147 花. ァ9. 109 先 生 オ9 1 ア21 10 授業. ブ28 148 蜘 妹 オ 3 149 堕÷. ア 8. オ19 150 雨. ア13. ゴ28 111 地 図. オ 8 151 降る. ア17. オ14 112, 駅. オ 2 152 月¥. ア5. ア18 153 橋. ア6. 108 学 校サ. 70沖 鶴. ァ15 114 本を読む ブ2 6 ゴ17 115 書くことが できるブ1 5 ブI 116 書くにエエ,イイ ブ1 6 オ1 117 書かサラない プ18. 71 み ぞれ. オ4. 27※お金. ゴ32 74 手袋をはめる. 28 へ そ く り. ゴ33. 75 か じ か む. 29 容易 でな い. ゴ71. 76 しも や け. 30 夜業. ゴ16 77 凍る( B ) ゴ83 7 8 ひどく冷えこむ. 73 息. 79 寒いけれども. ード. ブ17 146 鼻. 106 起 き られ ない. ゴ27 113※ 厚い. 26*鈴. ゴ84. ゴ47. 100 仲間に加える. 69 鮭. 25, 馬があばれまわる ゴ59 72 寒 く. 31 ハ ッ チ ヤ キ 32 て いね い に. オ12 ゴ79. ア11. 18 持ち上げる. ゴ80. ゴ45 140* 旗. ゴ78. 12* 鏡. 17 日べ Pとし・. オ6. ゴ46 139 アカイ. ゴ61 142* 小さ い. 11弄 肩. や コ 14 み コ11. ゴ48 138*月. ブ13 101 チ ョス. ゴ7. 16 プ リマ ドモラ. ブ29. ブ8. ゴ60 141* 大 きい. 10発腕. 15 笑わサッた. 99 育 つ. ゴ42 136 ~ ベ サ, ベ ヤ コ43 137 見なかった. ゴ53. ゴ58 118 帰る. 154 箸. ア12. 155 粟. ァ10. 156 飴. ァ1. 157 柿. ア 2. ゴ4 9 158 紙. ゴ 9 119 宿題 オ17 159 泡 ゴ5 1 120 行っている<完> ブ2 1 160 振 る. ゴ5 0 121 ヤ バ チイ ブ25 122 居 ない ゴ64 123 こ ん ば ん わ ゴ39 124 魚なら や コ 20. ブ22. ア19 125 高ければ. ブ2. ゴ70. ア14. ア4 ア 7 ア16. 表紙カード. 61 外住経験の有無メモ 1 ブ71 1 ゴ89 62 父母の出身地 メモ 2. 34 乞食. ゴ13 80 身じたくをする ゴ12 8 1 かぎをかける. 35 愚 鈍 な. ゴ67. 82発 ス ト ー ブ. 36 ハ ソカ ク サイ. ゴ68. 83 熱 い. 3 7 最下位 38 責任を転嫁する. ゴ36 84共煙突 ゴ44 85 煤. ゴ2 1 126 カ ッ テ 来 た. ブ3. ゴ23 127 粗 末 な. 39※ × じる し. ゴ35. ゴ69 <注>番号のあとに*をつ. 40 手術. オ18 87 石炭灰. 41 漏 る. ゴ38. 88 薪灰. ゴ22 128 交 換 する ゴ24 129 ください. 42 冷 たし・. ゴ74. 89※氷 柱. 43 水に浸す. ゴ4 0 90* 窓、. 33 怠け 者. 44 や わ らか い. 86 煙突掃除. ゴ25 ゴ19. ォ13. 164 〃 言語の特徴 メモ 4 165 調査の印象. メモ 5. ゴ63. けたものは絵図化 した項. ブ10. 130 行 こ う. ブ9. 目である。 また末尾のカ タカナと数字は分類番号. 13 1 行くなら. ブ23. 132 来れ ば. ブ4. を示す. (オニ音韻, ア. ゴ73. 91 凍 る 凶. 45 かた い ご は ん. ゴ26. 92* 雪 か き. ゴ18 133 行かない. ブ6. 46* 寿 司. オ5. 93 か わ いい. ゴ76 134 シタ ッ テ. ゴ88. 47 ご は んをよ そ う. ゴ57. 94※ お ん ぶ する. ゴ41 135 タイ シタ <副 >. ゴ86. ゴ52. 163 対象者の特徴 メモ 3. -1 03-. ニ アク セ ン ト,ブ ニ 文 法,. ゴニ語詞).
(9) . I VO .24 No .2. i ido Univer ion (Sect lo i f Hokka Journa ty of Educat on I A) s. January ,1974. こ の あ た り の こ と を, 何 と い い ま す か. は, 必 ず, 絵 の く 額 > の 部 分 を さ して, こ う きく の であ る.. 見出し語句をカタカナで示したものは, その語句の使用・不使用を確かめようとするものであっ. て, 次 の よ う な 質 問 文 に よ っ て 構 成 さ れ て い る. 〔 36〕 ハ ソカ ク サイ ①. ②. ハ ソカ ク サイ と い う こ と ば を 使 い ま す か.. (使うといっ た ら) それはどんなときに使うことばですか. (-具体的にわかりやす く.). 文法関係の項目は, とくに, 質問文をくふう した. たとえば, 〔104〕 起きよ. 朝, 子 ども (あるいは弟, 妹) を起こすときに, 「早く~」 , あとを どう言いますか. ※ オ キ レ と い う 言 い か た の 有 無 に 注 意 す る.. 〔130〕 行こう<誘い> 仲 の い い 友 だ ち を 映 画 に 誘 う と き に, どう 言 っ て 誘 い ま す か.. ※ 「行クベ」 の有無に注意する.. 〔133〕. 行かない. 友 だ ち に 〔行 こ う〕 と 誘 わ れ た と き に, そ れ を こ と わ る に は どう 言 い ま す か.. な ど, 煩墳にな らないかぎり, できるだけ詳 しく場面設定をおこなっ たのである. アク セ ント の調 査 で は, 〔11〕. (絵) 肩( ). 〔24〕. (絵) サイ ロ( ). (絵) 〔62〕 たんぽ ぽ ( ) (絵》 〔63〕 すず らん ( のように, 絵を見て回答 しても らっ たほか, 調査のおわりの部分で短文を読んでも らう調査をおこ な っ た. た と え ば, 〔150〕 雨. 雨 が降る. 〔158〕 紙. 紙に絵をかく. な ど. このような短文を書 いてある文字カー ドをみせて, 意味を考えながら読みあげてもらった. 4 .. 調. 査. 方. 法. Q ) 面 接 法 0戸をえ らんだ. それ らの家庭1戸1戸を訪問 し, 予定された口世・m 先に屯田系家族74戸の中3 世 ・l v世の, 3人に直接に会っ て, 質問 し, 回答をえた. 調査は, 必ず, 3人別々の時間におこな た っ . できるだけ本人1人だけに面接 し, それ以外の同席者を避けるように したのである が, 同席. 者 があっ た場合にも, あくまでも対象者本人の回答を尊重して, それを記録した. ただし, 同席者 〕 の中につつんで, あわせて記録した. が有力な参考意見を述べたときには, それを 〔 団. 質 問 法. 質問法によっ て調査を した. あか らさまに質問をたずさえて, ことばづかいについて聞くのでは まっ た. 調査項目の排 ある が, 質問-答, 質問-答, というような調子にな らないように, 心をくむ. 列順序をできるだけ連関の深いもの どう しとりまとめたのも, そのためである. 質問のことばづかいも, 基本的にはあ らかじめ定め られたとおりの質問文によるのであるが, ま -1 04一.
(10) . 北海道教育大学紀要 (第一部A). 第 24 巻 第 2 号. 昭和49年1月. のとりかた, 強弱のっけかたなどによって,,できるだけ自然な会話の調子を出すくふうを した. 質問法ではあるが, 精神としては, できるかぎり自然会話の 雰囲気に近 づけ, 日常語の実態を, ) そ の 限 られ た 一 部 に つ い て で は あ る が, 自 然 な 状 態 に 近 い中 で と らえ よ う と した の で あ る. 補3 圏. カ ー ド法. 4 ) 調 査 の た め に は, カ ー ド法 を用 い た1 . 調 査 票 (調 査 簿) と は しな か っ た. の ち の, 分 析 の こ と を考 え て の こ と で あ る。. カ ー ドの 大 き さ は, 西 洋 紙 の 8 分 の 1 で, タ テ 長 (タ テ18 ,5cm, ヨ コ6.5cm) で あ る。 表 紙 カ ー ドお よ び 一 般 カ ー ドの 様 式 は 次 の よ う に な っ て い る。 ド. 表 紙 カ ー 屯 田 番 号 ‐. b. ) -- (. (. 調査期日. ). 月. 年. 三. 日. 調査時刻. 鍋. 時間. d. m 一 g. ・ 1. 時 分. 時 分~ 綴. 実質所要時間. c. 代. 世. -. 分. 調査場所. 屡繋 葦 替. 叢. 旭 氏. STM. 家. 峯 歳 掴 業 計. 年 ). 噸. 川 市. 名. -. 捧 町. 月 日 濡. ( 男. 3. ). 8. 一 般 カ ー ドは, 上 o 中o下3段に分け られている. 上段はコー ド, 中段は本欄, 下段は参考事項欄. である。 a~kの符号をあてて説明すれば,. a= 屯 田 番 号。 明 治25年 入 地 の さ い, 屯 田 兵400名 に 与 え られた 1 ~400の 番 号を こ こ に 記 入 す ’. る。. b コ 世 代. n 世 o m世 o w世の区別を記入する. c =生年。. M (明治) oT (大正) oS (昭和) に○をつけ, 何年生まれであるかを数字で記. 入す る。 d = 性 別。 m (男) o f (女) の い ず れ か に ○ を つ け る。. 9 調査項目一覧表に掲げた160項目について, オ (音韻) 1~1 , ァ (アクセ ン する。 ゴ 分類番号を記入 9 1~ 8 ブ ( 語詞 ) の略号で 1~ 9 (文法) 2, ト) 1~23 , , モ1か f =通 し番号 。 調査項目の順序である. 表紙のほかに, 1~160の調査項目, それにメ. e =分類番号。. -1 05-.
(11) . l Vo .24 No .2. i lof Hokka i ion (Sect ido Univer Journa t t s on I A) y of Educa. january ,1974. ら メ モ 5 の161~16 5が あ る.. g =見出 し語句. 漢字ひ らがなまじりで示 してある. その事象の使用・ 不使用を直接に質問す る項目はカタカナで示 した. (前節質問形式の項 p.104参 照.) h =質問文. (説明は質問形式の項 p 1以下参照.) .10 i =注意事項. . ※を付す.. j =回答記入欄.. . 予想される方言事象の主なものを掲げた. たとえば, 〔9〕「麦粒腫」 ではメ ッ. k =参考事項. パ ・メ ッ パ チ ・ メ ポ ・メ イ ポ ・ モノ モ ライ, 〔74〕 「手 袋 を は め る」 で は ハメ ル ・ ハ ク ・ カ ケ. ル ・ ス ル, 〔58〕 「惜 しい」 で はイ タ ワ シイ ・イ タ マ シイ ・ モ ッ タイ ナイ, な ど. ま た, 〔96〕 「ダハ ソコ ク」 で は ”)赤 ん 坊 が 泣 い て泣 き や ま な い ・ 同 4, 5 才 の 子 ども が だ だ を こ ね る ・. “大人が酒を飲んで傍若無人のふるまいをする・というふうに, 語句の意味用法を示 したも i i /と/ / の発音, c z のもある. 音韻関係では注目点を示 した. たとえを , 〔5〕「知事」 では /. i〕 か 〔”〕 か. 〔ge〕 か 〔りe〕 か, な ど. 〔8〕 「ひ げ」 で は 〔c. ) 記 録 法 柊 ). た だ し, 音 韻 関 カ タ カ ナ を 発 音 記 号 と して用 い た. カ タ カ ナ で十 分 だ と考 え た か らで あ る 補4. 係の調査などでは, 音声記号を補助的に使用 した.. ) 5 アク セ ント は, 高 音 部 位 の 右 が わ (タ テ 書 き) に 傍 線 を ひ い て 示 した1 . 5 .. 結. 査. 調. 果. 6 ) 1例として, 石川友吉氏宅 (愛媛県宇摩郡出身) の例について報告する1 .. こ と が らを や や 一 般 的 に 述 べ る こ と が あ っ て も, と く に こ と わ らな い か ぎ り, そ れ ら は す べ て,. 調査 した項目について言えば, という, 限定された範囲内でのことである. u) 音 韻 ロ ・ln ・I V世 と も, ほ と ん ど一致 す る.. i i / / / / は 〔i〕〔e〕 であっ て, 両者が混同されることはない./ 母音 / / / ともに 〔i〕 〔u〕 で, e u i i / は長母音 〔e:〕 に発音された. 連母音 / / の同 化 は お こ らな 中舌化はみ られない. 連母音 / e u し、.. i / / / が無声化する現象がいく らかみとめ 母音の無声化はさほど耳だたないが, 無声子音間の / u. られ る.. i i i k i / の混 同 は さ れ て い な い, た だ し / i hi / と/ /と / //zju/ / / と/ / / s iu zu z s c su / と/ / s ,/ ,/ ,/ / / て i がみ 〕 で e 〕 う i あ っ , 〔f のよ に は 発 とめ られる. s e は 〔se 〕 と発音されやすい傾向 は〔 f〕〔3. 音されない.. 〕, 「旗」 は 〔hata〕 で あ 力 ・ タ 行 頭 子 音 の 語 中 尾 に お け る 有 声 化 は お こ らな い. 「茎」 は 〔kuki. 〕 〔hada〕 と は な らな い. 語 中 尾 の ガ ・ ダ・ バ 行 音 の 前 に 鼻 音 が は い る こ と も な い. 語 っ て, 〔kugi. 7 ) 〕 であっ て, 通鼻音の 〔9 〕 ではない1 中尾のガ行頭子音は破裂音の 〔g . / が じであっ 〕 らなし 点を除いてはほぼ全国共通語と同 以上を要するに, 語中尾の / 〔 とな ・ g D ) 8 て, こ の こ と は ま た, 愛 媛 東 部 方 言 と共 通 して い る1 . セ ト ア ク ン 燃). アク セ ン ト の面 で も, ロ ・ 皿 ・ W 世 間 に は ほ と ん ど 差 異が な く, ほ ぼ 同 一 の 型 を 示 す,. すなわち, 2音節名詞では,. <愛媛東部>. 石川家. -1 06-. <東京式>.
(12) . 北海道教育大学紀要 (第一部A). 第 24 巻 第 2 号. ○◎△. 第1類. 第2類 傷暮 翻. 然公. ○◎魚. 0◎△ ◎○ △. ○◎△. 第3類. 0◎豊. 禦繋. ◎○△ 駕蟹 }. 昭和49年1月. 0◎象. }伽 } ◎○△. という型を示 していて, ほぼ東京式である。 (◎が高音, 0が低音, 象△はガな どの助詞を示す.) 第2類のみ, 第2音節の母音の広狭によっ て, 型が分かれる. 広母音の場合は0◎△で, 東京語と 同 じであるが, 狭母音の場合はアクセ ントの山の位置 が一つ前にずれて, ◎○△となる. また, 第 1類のうち, 第2音節が広母音のものは, 0◎△の傾向のあることが観察される。 第1, 2類にお ) いて, 第2音節の母音の広o狭によっ て型が分かれるのは, 北海道語の特色の一つである。 補5 「 降る も 」 も第2類の 「 」 振る がなく 第1類の 1世で2類の型の区別 次に, 2音節動詞では, 1 , とも に ◎ ○ と 答 え て いる. m o w世は両者を区別 し, 「振る」 ○◎, 「降る」 ◎○で, 東京語と同 じ で あ るo 2類 の 区 別 を しな い の が 北 海 道 式 で あ るo した が っ て, 江 世 に お い て 北 海 道式 とな り,. m o w世は東京 式へと変化 したことになるo ここに世代差がうかがわれるo. 3音節形容詞は, R o 皿 olv世ともに, 2類の区別を失なっ て, 第1類の 「厚い」 も 第 2 類 の 「熱い」 も, ともに中高型の0◎○だけの一型となっ ているo これは北海道語の特色である。 北海. 道では, ことに形容詞において, 一型化の傾向が顕著であるo 3音節名詞の 「サイ ロ」 「ポプラ」 は, 頭高型の◎○○であっ て, 平板型0 ◎◎を示 してはいな ) いo (ただ し, m世のみ, 「ポプラ」 を0◎○と中 高に答えたo 4音節名詞の 「たんぽぽ」 は頭高型の◎○○○ (m世のみ0◎◎◎と回答) である が, 「すずら ん」 は中 一高型の0◎○○であるo 「たんぽぽ」 が中 一高型に変化 しなかっ たのは, 第2音節が撒 音 ソで あ る か らであ ろ う。. 世 代 差 は ほ と ん どみ られ な い の であ る が, ア ク セ ン ト関 係23項 目 の う ち, 18項 目 (78%). D =m = N 口 /m =I V. I 項 目 (4 %). u =m/ W. I項 目 (4 %). n = W/m. 3 項 目 (13%). 9 ) であ っ て, しい て 言 え ば, m 世 の み がn o w世 にく らべ て わ ず か な 差 異 を 示 して い る1 o m世にお. いては, 調査 したかぎりの語について言えば, 第1音節めが高いか, 第2音節め が高 いか, という 2種の型に統合される傾向がみ られるo (「たんぽぽ」 のみ○◎◎◎と発音されたo) 口世において はほ ぼ東京式を示 しなが らも, 「箸」 を0◎畠, 「雨」 を0◎△, 「蜘妹」 を0◎象とも発音する と い っ た, いく ぶ ん の ゆ れ が み られ た。 N 世 で は ゆ れ が ほ とん どな く, 2音節名詞第2類で 「紙」. ◎○△, 「橋」 ◎○△を示すほかは, 第3類 「雲」 を◎○△と言うな ど, 東京語式に き わ め て 近 い。 「粟」 に つ い て 0 ◎ △ と 答 え た の は, 粟 そ の も の を 知 らな い か らでは あ る ま い かo. 以上を要するに, 大勢としては東京式であるが, 部分的には変種も しくは一型化の傾向をみせて 1世が東京式か お り 東 京 式 アク セ ン トか らの 派 生 型 の 一 つ であ る こ と が わ か るo しい て言 え ば, 1 ,. ら北海道式へのう ごきをみせ, 皿世が北海道式, さ らには二型化の傾向をみせ, W世が北海道式か ら東京語式への傾向を みせる, とでも言えようかo 0 )の な ご り は ほ と ん どみ と め られ な いo い ず れ に も せ よ, 母 地 の 京 阪 式 ア ク セ ント2 圏. 文. 法 -1 07-.
(13) . VOI .24 No .2. ion (Sec lo ido Univer i i f Hokka Journa ty of Educat t s on I A). January ,1974. 文法面については, 1 1世において, 西部方言 (母地愛媛東部方言) のな ごりがみ られる. 1 1世. 1. 寒く なっ た. m世. サ ブーナッタ. / /. l v世. サ ムク. 〃. 3. 買っ て. コープ. カッテ. 〃. 6. 行かない. イ カ ソ, イ ケ ソ/. イ カ ナイ. 〃. 14. 起 きな く て は な らな い. ~イ カ ソ. ~ ナ ラ ナイ. 〃. 17. 起 き られ な い. オ キラ レソ. /. オ キ ラ レナイ. 〃. 18. 書 く こ と が で きな い. カケ ソ. /. カ ケ ナイ. 〃. /. 7. 居ない. オラ ソ. /. イ ナイ. 〃. 8. 見 な かっ た. ミ ナ ソダ. /. ミ ナカ ッタ. 〃. 行っ て いる く 完 了 態 >. イ ッ トル. /. イ ッテ ル. 〃. 21. このように, 文法面では口世まで受けつ がれた母地の方言 が, 皿世に至っ て変化 している. ただ. 一つの例外は, 20. 行っ て いる < 進 行 態 >. イ ッキョル イ キヨ ル. イ キヨ ル. イ キョ ル. で あ る.. 北海道語化のすすんでいる部分もある.. 口世. 5. 起 きよ. オキ レ. 4. 来れば. コエバ. ′世 口. 皿世 〃. 〃. コイ バ. 〃. /. イクベ. 〃. 15. 書く こ とが で きる. カケル. /. カ ケ レル. 〃. 28. 学 校 行く < 無 助詞 >. 言 わない. /. 言う. 〃. 29. ~ベサ<文 末詞 >. 使 わない. /. 使う. 〃. ~ ベヤ <文 末詞 >. 使 わない. /. 使う. 〃. 11. 持っ て来させ る. ~ コ サス. 9. 行こう. ~ コ サス ~コラス. ~コラス. 3世代全体で北海道語化 しているのは, 5のオキレである. このように, 一段活用動詞の命令形 が- し型となるのは, 北海道語の大きな特色である. 北海道では, もともとオキロをもつ人々であ っ て も, オ キ レの ほ う を よ い こ と ば と して 受 け い れ よ う と して い る ほ ど で あ る2D. 4 は n 世 コ エ バ, m ・I V世 コイ バ と な っ て い る が, こ れ は 同 一 と み て よ い で あ ろ う. こ の, ヵ 変 動 詞 仮 定 形 の コ. エバ ・コイ バも北海道語の特色の一つである.. 11で は, 口 ・皿 世 に コ サス が あ り, l u・ W 世 に コ ラ ス が あ る. 皿 世 は ロ 世 の コ サス を 受 け つ く と. ) 2 V世 に 受 け つ が れ て い る わ け で あ る2 と も に, 転 回 点 とな っ て, コ ラ ス が 新 しい 形 と してI .. こう して, 文法面においては しだいに北海道 語化がおこりつつある. しか し, それは口世と皿世. の 間 に お い て で あ り, I V世 は皿 世 と ほ ぼ 同 じ 状 態 を み せ て い る.. 非北海道語化の現象も観察される. これは全国共通語化ということでもある. ロ世. m世. W世. 16. 書く にイイ. 言 わない. ″. ″. 19. 笑 わサッた. 言 わない. ″. ″. 22. 魚 ダラ. 言わない. 〃. ″. -108-.
(14) . 第 24 巻 第 2 号. 23. 行 く (ソ) ダラ. 北海道教育大学紀要 (第一部A) n世. m世. I V世. 言わない. 〃. 〃. 25. 寒 い ドモ. 言わない. 〃. ″. 26. 本バ読む. 言 わない. ″. ″. ″. 〃. 28. 学校 サ行く. 言 わな い. 18. 書 かサラ ない. 言う. /. 言 わない. 昭和4 9年1月. 〃. これらの言いかたは, 北海道語としても, 一時代前の北海道共通語という べきものであっ て, し だいに全国共通語化へのう ごきをみせているものである. 石川家では, 早く北海道語を受けいれた か, あ る い は 受 け い れ な い ま ま で, 全 国 共 通 語 化 して い っ た も の と思 わ れ る. . . . 語詞の面では, 全国共通語化 しているものが, 多数にのぼる. 3世代ともに全国共通語化 しているものは,. 7 ウデ (腕) , 8 カ ガ ト (瞳), 9 シモ ヤ ケ (しも や け), 12コ ジ キ (乞 食), 17ミ ゾ レ (み ぞ れ), 23ス ス (煤), 29ト ゲ (と げ), 32オ カ ネ (お 金), 56ス テ ル (捨 てる), 57ツ グ o モ ル (ご は ん を よ そう), 60イ レル (仲 間 に 加 え る), 62イ タ ソダ (ごは ん が 腐 っ た), 69ワ ル イ (粗 末 な), 74 ツメ タイ (冷 た い), 78 チイ サイ (小 さ い), 79 オ オ キイ (大 き い), 81 シ ョ ッ パ. イ (塩 辛 い), 82ス ッ パ イ (す っ ぱ い), 85タ ク サ ソ (た く さ ん) な どで あ る. 7, 8, 12, 29, 32, 56, 57, 60, 62, 78, 81, 82, 85な どは, 西日 本 的 な 語詞 の な ご. 1世において早くも全国共通語化 してしまっ ている。 り が どこ か に あ っ ても よ さ そ う で あ る が, 1. 全国共通語化 が, m世に至っ てはじめてあ らわれるもの, W世であ らわれるものは, ごくわずか. で あ る. m世. 口世. W世. マ ヒゲ. /. マュゲ. 〃. 54 持 ちあ げ る. モ チ ャ ゲル. /. モ チ ア ゲル. 〃. 76. かわいい. メ ソ コイ. 〃. /. カ ワイ イ. こ ん ばん わ. オ バ ソ~. 〃. /. コ ンパ ソワ. 5. 89. 眉毛. した がっ て, 全国共通語化すべ き語は早くもn世においてすでに変化 しており, それ以外のもの は全国共通語化はほとんどすすまないものと思われる. 次に, 北海道語化のすすんだ語詞 がまた多い。 これもほとん ど3世代ともに共通 している.. 11デメ ソ (日 や と い 労 務), 18ュ キハ ネ (雪 か きの 道 具), 22エ ソ トソ ー ジ (煙 突 掃 除), 24ア ク (石 炭 灰), 25アク (薪 灰), 28ガ ソ ビ (白樺), 30ト ー キ ピ (と う も ろ こ し), 36ゲ レ ッ パ (最 下 位), 37ワ ヤ (す っ か り だめ) , 46カ , 40ウ ル カス (水 に 浸 す), 41オ ブ ル (お ん ぶ す る) ッ チ ャ ク (ひ っ か く), 50シ バ レル (ひ どく 冷 え こむ), 51シ バ レル (手 ぬ ぐい が 凍 る), 53ハ ク (手袋 を は め る), 56ナ ゲ ル (捨 て る), 61チ ョ(-)ス (さ わ る ・ い じる), 63バ ク ル (交 換 す る), 68ハ ソカ ク サイ (ば か げ て い る), 76メ ソコイ (か わ い い), 77コ ワイ (疲 れ た), 79デ V世 デ ッ カイ), 86タ イ ツ夕 (た い そ う), 87シタ ラ (そ した ら), 88シタ ッ テ カイ (大 き い, I (だ っ て). 1世と1 V世とに北海道語がみ られる例もある. な ど で あ る。 1 ロ世. 34 栓 55. く す ぐる. ツッペ コチョバス. D I世. ー コソバス. -109一. N‐世. ツッペ コチ ョバス.
(15) . I VO .24 No .2. i i i ido Uni lof Hokka Journa t on (Sect ver s on I A) y of Educat. 1 1世 73. 皿世. .. や わ らか い. ヤ ッ コイ. 惜 しし・. イ タ ワ シイ. January ,1974. I V世 ヤ ッ コイ. ま た, 75. イ タ ワ シイ イ タ マ シイ. イ タ マ シイ. のような例もある. イタワシイ・イタマ ツイ ともに北海道語である が, 漸進的な変化がみ られる. 語詞面 でも, 非北海道語化 (一--そういう形での全国共通語化) が観察される. これには, 口・. m世に北海道語形が使われていてW世で全国共通語形になったものと, 口世のみが北海道語形 でm ・I V世は全国共通語形のものとがある.. m世. 口世. W世. ク ニ シュ ー. 〃. /. NR. 14 カ マ ドモ チ. 使う. 〃. /. 使わない. 21. 煙突. エ ソト ー. 〃. /. エ ソトッ. 26. かた い ごはん. ネ ッ コメ シ. /. -. 27. 鮭. アキ アジ. /. NR. 10. 同郷人. メ ッ コメ シ 〃. 31. キャベツ. カイ ベ ツ. 〃. /. キャベ ツ. 43. ダ ハ ソコ ク. 使う. 〃. /. 使わない. 45. 育つ. オ ガル. 〃. /. オ オ キク ナル. 52. 池の水が凍る. シ バ レル. 〃. /. コオ ル. 62. ごは ん が 腐 る. アメ ル. 〃. /. イタム. 66 イ ズイ. ,. 〃. /. 使 わない. ヤ バ チイ. /. 使 わない. 使う. 〃. /. 使 わない. オ バ ソデ ス. 〃. オ バ ソデ シタ. 〃. /. コ ソ ミソ ワ. 使う. 70. ヤ バ チイ. ヤ ワ シイ. 72. ア ズ マ シク ナイ. 89. こん ばん わ. 13. 怠け者. カ ラ ッ ポヤ ミ. /. ナ マケ モノ. 〃. 20. ス トーブ. ス トフ. /. ス トー ブ. 〃. 54. 持 ち上 げる. タナク. /. 言 わない. 〃. 59. 馬 があ ばれま わる. ジ ャ ベ ル, ジ ャ メ ル /. ア パ レル. 〃. 64. 身 じたく を す る. マカ ナ ウ. /. 言 わない. 71. 容易でない. ュ ルク ナイ. /. 言 わない. 83. ハ ッチ ャキ. 使う. /. 使 わない. 84. ていねい に. マテーニ. /. ,. -. 〃 ・. 〃 〃 -. さて, 西部方言 (母地愛媛東部方言) の残存かと思われる語詞もあるが, その語例は多くない. まず, 3世代に共通 しているのは, 1 1世. m世. W世. 6. 麦粒 腫. メボ. ″. ″. 16. 夜業. ヨナベ. ″. ″. く らい の も の で あ る が, 73. や わ らか い. 60. 仲 間に加 える. ヤ ワイ. カテル. 〃. カテル ー110-.
(16) . 第 24 巻 第 2 号. 北海道教育大学紀要 (第一部A). 9年1月 昭和4. も 同 様 の 例 とみ て よ い で あ ろ う。. 1 1 o m世に残存 していてN世で変化 しているのも,. 78. 小さい. 口世. l n世. ゴ マ カイ. 〃. N世 チ ッ チ ャイ. /. ぐ らい の も の で あ っ て, あ と は 口 世 の み に西 部 方 言 形 の 残 存 が み られる. そ の 例 は, m世. 口世 19. 氷柱. ツ ヅラ. 33. へ そく り. ホ マ チ ガネ. IV世. /. ツララ. 〃. /. ヘソク リ. 〃. 35. X じる し. カ ケ ル, カ ケ. /. バツ バ ッテ ン r〃 ,. 38. 漏る. ムル. /. モ レ ル, モ ル ′. 〃. 動く. イノク. /. ウ ゴク. 49. 帰る. イ ヌル. /. カエル. 〃. 53. 手袋 を はめ る. カケル. /. ハク. 〃 〃. 〃. 48. 65. に お いを かく. ニオー. /. カグ. 80. アカイ (明 る い). 使う. /. 使 わない. カ ライ. /. 81 塩 辛 い. 〃. -. -. ・クだけは北海道語形であるが, 他は全国共通語形である. す などである. これらにおいては, 53ノ なわち, 西部方言形の語詞は口世までその残存をみせる が, m世以後は急速に全国共通語化 してき て い る の で あ る. ◎. ま と め. 以上にみるとおり, 愛媛県宇摩郡出身の屯田系家族石川家においては, 音韻面では東北方言の影. 響 を 受 け る こ となく, 全 国 共 通 語 と 一致 した 形 に な っ て い る。 アク セ ント に お い て は, い わ ゆ る 甲. 1世においてすでに乙種アクセ ント (東京 種 アク セ ン ト (京 阪 式) の な ご り は ほ と ん どみ られ ず, 1. 式) とな っ て お り, 皿 世 で は いく ぶ ん ゆ れ が み られ る も の の, W 世 では 東 京 式 アク セ ン ト が ほ ぼ 確 立 さ れ て い る,. 文法面では, 西部方言的要素をとどめつつ, 北海道語化 o 全国共通語化 がすすむ過程にある. 多. く m 世 で変 化 して い る.. 語詞面でも, 皿世で著 しく変化 している が, 全国共通語化とともに, 北海道語化の現 象 がかなり 多くみとめ られることは, 注意される。 しか し, その北海道語形は, また多く, しだいに全国共通 3 ) 語形 へ と移 り変 わ っ て い く も の と 思 わ れ る2 . 6 ,. 反. 省. と. 展. 望. 一個人の言語は単に 一家族の内部のみで変化 してゆくものではない。 言語変化には, 個人的側面 と社会的側面とがあると考え られる. 今回は, 各家庭について, 言わばそれぞれの家庭のタテの関 ) 4 係を, しかも各世代 1名ずつについて調査 したにすぎない2 . そこで, 次のような反省 点が挙げ られよう。 ”) 同じ世代でも配偶者の言語と比較 してみる必要 があろう.. ) 子どものことばを観察するとき, 片親だけでなく, その両親のことばづかいとの比較をお 中 こ な う 必 要 が あ ろ う.. “. したがっ て, 各世代の夫婦や兄弟がそろっ ている家庭で, その家族全員について調査 して み る こ と が 必 要 で あ ろ う。. -111-.
(17) . I VO .24 No .2. ido Un i lof Hokka iver i i Journa t t s on (Sec on I A) y of Educat. ‐nuar 1974 j a y ,. 同一家族内だけでなく, 親戚関係, 近隣関係との比較も必要となるであろう. 5 ) かく して, 現在実施 している, 屯田入植地深川市納内町 (明治28・29年, 200戸入地) の 調 査2 持. では, できるだけ多人数の家庭をえ らび, その家族の中学生以上の全員について調査 す る と と も 屯田入 に, 同町内の親戚関係にある家庭についても調査をすすめている. これによっ て, 屯田入植地にお ける言語変容の様態を, より動的に把握することが できるであろう. なお, 旭川市東旭川町での言語変容についての, 全体的な考察の詳細は, 別稿として, 近く発表 す る つ も り で あ る 補6) .. (1973. 8.2 8 ). 注 1) 東京大学教授柴田武氏のご教示による. 2 ) 高倉新一郎氏著 『北海道小史』 p 0 .2 . 3 ) 屯田入植地の一つである, 旭川市永山町 (明治24年入地) を訪ねたとき, 屯田1 1世の後藤武市氏 (父は徳島 県出身) は, 山形県・宮城県な どの出身家族との, 言語・風俗・生活習慣のちがいな どからくる違和感につい て, 語ってくれた. (昭和46年6月) 4) 全国共通語というものとは, 必ずしも一致しない. むしろ, “地域共通語” というようなものである. 5) 『言語生活』2 16号 (昭和44年9月) には, 「千葉県に来た九州弁-君津町の小学校を訪ねて」 の記事がみえ る.『言語生活』2 39号 (昭和46年8月) には, 野林正路氏の 「少年・少女期の二重言語生活÷う過密・過疎現象 のもた らした新たな問題」 という好論がある. 6) 早く柳田国男氏の 「北海道の方言」(『方言』 3-10 , 昭和8年) に, すでに同趣のご指摘がある. 7 ) さきには, 集団 移住地の例と して 「北海道の集団移住地における言語変容について-十勝中川郡豊頃町二宮 農場の場合-」(『日本方言研究会第15回研究発表会発表原稿集』 昭和47年10月) を発表し, また混・ 住地の例と して 「北海道3世小・中学生の言語÷士別市立川西小中学校の事例-」(『語学文学』 9, 昭和4 6年4月) , 「移 住による言語変化の一報告-北海道士別市川西町の事例一」(『国語の研究』 6, 昭和47年6月) を報告した.. 1 『人 文 論究』 }÷北海道虻田郡洞爺村香川部落の場合-」( 8 ) 佐藤誠氏「団体移住部落と其の言語の実態調査(. 18 3年) , 同氏 「団体移住部落とその言語の世代的変容[北海道における方言の共通語化の過程として , 昭和3 の一考察」(『人類科学』14 7年) 等. , 昭和3 9) 国立国語研究所 『共通語化の過程-北海道における親子三代のことば一』 (昭和4 0年) には, 屯田入植地美 唄市と旭川市永山町の例がとりあげ られている. 10 ) 北海道における言語変容の研究にとって, このことは大事な要素である. 東北 方言, 東 京語などからの影響 と父祖からの影響とを, なるべく区別できるほうがよいからである. 1 1) じっさいに調査に出 ・かけて行ってきいたところ, 『東旭川町史』 に書かれてある屯田兵の出身県とちがいの あったもの. 同町史には, ①青森県, ②秋田県, ⑨京都府, ④青森県, となっている. 12 ) 項目数は多いにこしたことはないであろうが, 1回の調査所要時間を長く しすぎないための配慮も必要だと 思う. 同じ人のもとに何度も出かけていくのも一案であるが, 今回は1人につき1回きりの調査とした. 13) 項目の選定にあたっ ては, 音韻・アクセント・文法・語詞という部門観のほかに, 日常基本語桑, 西日本方 言的な事項, いわゆる北海道語的事象についても加味し, また世代差の予想される項目をもと り い れ た. ま た, アクセント関係の項目については, 2音節名詞を中心にし, 2音節動詞, 3音節形容詞, その他をつけ加 えた. 2音節名詞は第1類~第5類の各類3語ずつを選んだ. 第2音節の母音の広狭にも注意した. 14 ) 瀬戸内海言語調査に従事させていただいたことが, 大きな支えとなっている. (補注2参照.) 15) 本文中では, 図示の便宜を考えて, 高音節を◎, 低音節を0で示 した. 16) 調査項目は青森県以下大分県出身者の家族を想定して作られたものであるため, 特に 「愛媛県」 なら愛媛県 の出身者の家族について, 愛媛県方言との詳細な比較をおこなうのには, 資料が不十分である. 17) 東京地方で 〔 9〕 が衰退してきていることは有名だが, 北海道でも同様の傾向がみられる. 国立国語研究所 『共通語化の過程』 p 6 にも, 同趣の指摘がある. .3 18) ここで調査した事項に関して言えば, ということであっ て, 全国共通語と愛媛東部方言の関係をイクオール とみるのでもなく, 愛媛東部方言の特色をすべて指摘しているのでもないことは, 先述のとおりである. ま た, 亘世の母親は富山県の出身であるが, その影響は全くみられない. 1・W世にくらべて皿世が差異を示すことが多い. 亘世は1世の継承, W世は新しい世代と 9) 石川家以外でも1 1 して北海道式あるいは東京式アクセ ントの確立, そして皿世はその中間にあってかえって不安定な様相を示し ているのかも しれない. 0) 愛媛県のうち宇摩郡を含む東部地方は京阪式のいわゆる甲種アクセントの地域である. 2 2 1) たとえば, 福島県相馬地方からの団体移住地十勝国豊頃町二宮では, 若年層を中心に, オキロからオキレヘ の傾斜がみとめられる. 一112【.
(18) . 第 24 巻 第 2 号. 北海道教育大学紀要(第一部A). 昭和4 9年1月. 22) 北海道 ではコラス, コラセルがさかんである これ らは全国的に散見する 愛媛県にもある 。 。 。 23) 第5節では石川家についてのみ略述した。 このことが他のすべての家についてもあてはまるわけではない 。 たとえば, 青森県出身の小沢家では事情を異にする 詳細は別稿にゆずる (補注6参照 ) 。 . 。 24) とはいえ, 各家庭の資料をヨコに見広げていくこともできる 。 25) 昭和48年6月以降, 3 0戸余について, 臨地調査をおこなっている。 ちなみに, 屯田入植は 明治8年の琴似 , , 士族屯田 (札幌市) に始まり, 明治32年の士別 (士別市) まで続いた 。 補 注 1) 金田一京助氏 「アイヌ語と国語」 (『国語科学講座』 昭和8年) にょれば アイヌ語から日本語にな , っ たものと して3 1語を挙げてある。 橘正一氏は 『方言学概論』 (昭和11年) で, ケリ (靴)。トF ‐(湖)・ワ ッカ (水) など,11語を挙げてある。 2 ) 昭和36年ごろの広島大学における瀬戸内海言語調査に参加させていただいたことがいちばん大きい その 。 後, 九州北東部言語調査 (昭和3 7~39年) 1年) , 大分県日田地方言語調査 (昭和40・4 , 九州地方言語調査 (昭和4 1042年) などに従がった。 3 ) 自然 傍受法による女本位の記録法を調査法の正道だと考えている たとえ質問法であ ても 自然調査の精 っ . , 神で一貫 したいのである。 4 ) 藤原与」÷氏 『方言研究法』 (昭和39年)p 9その他に, これに関する論があり, また, 青柳精三氏に 「音 。20 韻と音素」(『言語学論叢』10 , 昭和45年) がある。 糸井寛一 氏には 「カタカナによる方言音の表記」(『大分大 学学芸学部研究紀要』6 7年) という詳論がある. , 昭和32年) , 「国語の表音符号試案」(同上2ー1 , 昭和3 5) 平山輝男氏 『日本語音調の研究』(昭和32年)p 7 によれば, 札幌や旭川では2音節名詞のうち第4 。 5 . 39 類が第2音節の母音の広狭によって尾高下型/00「/と頭高型 /○「 0/とに分かれるという なお 野元 。 , 菊雄氏に 「北海道方言のアクセ ント」(『計量国語学』15 昭和35年) があり また小稿 「北海道方言の語アク , , セ ント」(『語学文学』7 , 昭和44年) がある。 6 ) 大分大学国語国交学会 『国語の研究』 第8号 (未刊) に, 「旭川市東旭川屯田兵村における言語変容」 と し て 発 表 した。. (1973・11。18). 付 記 今回の調査に関して, 旭川市役所東旭川支所の協力を得た 松田義明氏には懇切なご助力をいただいた 芦原 。 。 厳夫氏, 斎藤玉次氏にも, 屯田関係のことについて 種々ご教示をいただいた また本文中にかかげた方々に , 。 , 調査の上で格別のご協力をいただいた. 記して, 心からお礼申しあげます 。. 一113-.
(19) . Vol .2 .24 No. i i do Univer i t i on 工 A) lof Hokka t on (Sect s journa y of Educa. janua ry ,1974. 文 学 作 品 と そ の 理 解 cた -- -- 素 材 : MoもγDi 部. 綾. 夫. 史. 北海道教育大学札幌分校英文学研究室. rorks Fumio AYARB: Understanding Literary W A Text: &ある ツーD鷲た. 継母 の世界 〔注〕 〔引用〕. 存在 と意味 言 葉の水路 作品と 理解. 存. 在. -. と. 意. 味. ぞれ, 事物, 意識, 現象, 関係な ど, すべての存在は, 人間 の関与の有無にかかわ りなく, それ 紙を見 事実として自足している. 紙は紙, 不安は不安, 地震は地 震, 親子は親子である. しかし, ) を 読 ん で い る こ と も あ り, 相 手 の 話 を 音 楽 と して 聞 く こ と も あ る. て い る の に < 生 と死 の 問 題 >i. の事実である. 自足し しかも, こういう経験は, 一杯の水に渇を 癒やすのに似て, ごく普通の人生 ど当 ているものが単なる事 実でありな が ら, 思わぬものに変 身するということは, しかし, それほ さ も な く ば, 然 な こ と で は な い. しか も, く す べ て の も の に は, な ん らか の 意 味 が ひ そ ん で お り,. が意味を機縁として価値 ) すべ てのものは二束三文の価値もない>2 。 それ自体 で安 らっ ている存在 て受け取っ てい を生ずる とは, いかなる事情によ るのか。 人間は存在を意味に翻訳することによっ の と う の が, 難問 中 の 難 問 に る が, こ の 両 者 の 対 応 関 係 は どう な っ て い る の か. く ごく 普 通 こ と い ) 存 在 と意 味 を 思 弁 的 論 理 で 説 明 しよ う と して も, < せ い ぜ 思 え る こ と が あ る 〉3 , とい う こ とば, ) こ と を 示 す も の で あ る. い, 皮 膚 を 掠 る 程 度 であ る >4. て意 文学作品 とその意味との関係も, この例に漏れない. 紙上のイ ンクは, いかなる秘儀によっ の画像の速度に解 味を顕在化 するのか. 印象の断片を集めても解説にはな らないのだ し, 千変万化 作品 説の筆 が追いつくはずもない. 意味を 伝えるのはあくまでも作品自体 であることを忘れる と, のめがねに適わないも のが作品を詐称したり紹 介の役を 買っ て出るという事態が 生ずる. く世間と ) の だ >5 . い う も の は, 熱 心 な 聴 き手 に な っ てく れ る の だ か ら, あ り が た い も. しか し, 作 品 は, 窓. の側か らの片思 意的解釈が世間を 毒 している間にも, いわば恋人を求めてこの世を遍歴する. 人間 の内奥を探 る資格を得 いは結局は不毛に帰する. それゆ え, 作品に魅入 られた人間のみが, 作品 の す べ て 形 が な い の だ が, 対 象 る. だ が, 作 品 か らの さ さ や きは 眼 に は見 え な い. < こ う い う も は. 6 ) だから, 物と して形がないだけであっ て, 働きかける行為の主体として形がないのではない> . 14」 一1.
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