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中国の対外工事請負と国際労務協力

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(1)中国の対外工事請負と国際労務協力. 上 目. 野. 秀. 夫. 次. はじめに I II III W. 対外工事詰負・労務協力の推進政策 対外工事請負・労務協力の現状 対外工恵請負・労務協力の諸機関 地方省・市の対外工事請負・労務協力 むすび. はじめに 中国の対外経済の開放化は3中全会(中国共産党第11期中央委員会第3回 総会全体会議, 1978年12月)以降大胆に展開され, 稼極的にフレキシプルな 政策がとられはじめた。 この動きは各種貿易方式の展開となってあらわれ, 中国の表現で,. 「霊活貿易」 といわれる弾力的で多様な取引形態が活発化し. た。 いわゆる委託加工. ・. 補償貿易.. リ. ー. ス取り引き, 合作経営. 合作開発,. 合弁事業などがそれである。 これらの方式を中国が強く提唱したのは. もと もと資金不足を解消し, 先進技術の稼極的な導入をはかり, 輸出を促進させ ようとする動機からであった。 こうした各種貿易方式もしくは直接投資方式が進められるなかで. この形 態とは若干異なる範疇ではあるが, 急速に拡大発展してきた事業に, 中国の 海外での工事請負と労務協力がある。中国の対外貿易部門が稼極的に外国の 栢梁, 鉄道, 自動車道路, 空港, 病院, 体育館, ホテル. 国際会議場などの -1. C 619)一.

(2) 公共建築工事, 河川, 港湾の浚渫工事を請け兵うと同時に, 建設工事施工技 術者・労働者のほか, 一部の国の生産, 管理部門に技師, 熟練工, 船員,. コ. ックなどを派遣する労務協力がはじまっている。 外国におけるプラソトある いは各種の公共建設において必要な土木・建築工事の労働者, 一部の技術者 を一 定の条件で輸出する。 これは中国の翌富で安価な労働力や土木工事に対 する中国人の比較的すぐれた経験を活用しようとするものである。 開放体制 の新しいあらわれといえるだろう。 小論では, これら中国の対外工事請負. ・. 労務協力の現状と問題点について若千の考察を試みる。. I. 対外工事請負・労務協力の推進政策. 中国の対外 工事請負と労務 協力は1979年6月にはじまるが,. 82年11月に. は, 北京で「全国対外工事請負および労務協力工作会議」が開催され, そこ で同事業が. 対外経済交流拡大への有効な方法であること, また中国社会主 義近代化建設に有利な新輿事業であることが確認されている。 とりわけ国際 労務 協力の 推進策については,. 『紅旗』誌はかつて つぎのように論じてい. た叫 「人口が多いことは大きな問題ではあるが, うことは最大の強みでもある。. …・・・. 同時に労働力が多いとい. 全世界に向けて国際労務協力を積極的に. 発展させなければならない。 1981 年に17,000人以上の労働力を国外に送った が, しかし, これを外国の需要とくに他の発展途上国と比べるとまだまだ少 なすぎる。 建設業の対外工事請負はすでに成果をあげており. 国産建築資材 の輸出も促した。 この点からも国際 労務協力が前途有望であることがわか る」 ここから中国が対外工事請負, 労務協力事業を推進, 奨励する理由はつぎ に求めることができよう。 第1は. 対外工事請負と海外への建設工事労働者の派遣が, 外貨建資金を (1) 紅旗編輯部「関於我国的対外経済関係問題」「紅旗J 1982年第8期, 7頁。 -2. (620 )-.

(3) 獲得 (2) し, 中国の近代化を 促進させるとい う点である。西側先進国の景気 低迷がつづき輸出に過度の期待がかけられない以上, また中国の輸出余力の 関係からも, 労働力輸出は確実な外貨獲得策となり得よ う。第2は, 対外工 事請負と労務協力を 通じて, 外国の先進技術と経営管理経験を 習得すること ができる (3) 。第3は, 必要とする工場設備, 機械• 電気設備, 建築材料等の 輸出促進, それによる外貨の獲得である (4) 。第4は就業機会の創出である。 国内の高い失業率の緩和策とい うことであるが, もっとも, 海外への労働力 提供と, 大量の未就職者の就業問題とを 結びつける議論については, これが すべて正確なものといい切ることはできないだろ う。「中国の人口は多いが , 4つの現代化の任務はきわめて多く, 重い。国内でやるべきことが山積みし ている」 (5) とい うのが中国の主張である。 ”. 第5は, 対外工事請負と労務協力は , "南南合作 の範疇に属するから相 互援助を 伴 う (6) とい うことである。 すなわち第3 世界との経済・貿易関係 の強化にあるといえる。 曹貫林・中国国際経済協力局副局長は, 「このよ う な国際経済協力はく南南協力〉の範疇に属する。それは関係国の経済発展の 促進に役立つばかりでなく, 不平等な現行国際経済関係を 打破し, 第3世界 諸国との友好, 協力の強化にも役立っている。われわれは第3世界諸国に技 術, 設備, 役務の面のサ ー ビ スを 提供することによって, その民族の独立の 強化と民族経済の発展を 支持することができる。他方, われわれもそのなか (2) 唐志信「進一歩発展我国対外承包与労務合作事業」『国際貿易」(中国対外経済貿 易部国際貿易研究所) 1984年 第7期, 21頁。 黎孝先「対外承包業務」「国際貿易 問題」(北京外貿学院国際貿易問題研究所) 1984年第4 期, 38頁。 卜明・中国銀行 堕事長「努力辮好国際金融業務促進対外 経済貿易発展」「国際貿易J 1984年 第5 期, 6-7頁 。 Terry Cannon "Foreign Investment and Trade; Origins of the Modernization Policy", Stephan Feuchtwang and Athar Hussain(ed.), The Chinese Economic Reform, St. Martin's Press, 1983. pp. 319-320. (3) 黎孝先, 前掲論文, 38-39頁。 (4) 『中国財貿報J 1982年9月12日。 魏玉明「努力阻創我国対外承包工程, 労務合作 的新局面」『国際貿易J 1983年第2 期. 3 頁。 黎孝先, 前掲論文, 38ー39頁。 (5) 曹貫林「対外請負と役務協力」「北京周報J 1984年1月13日, 30頁。 (6) 黎孝先, 前掲論文, 38-39頁。 -3. ( 621)-.

(4) から4つの現代化に必要な外貨を得. 進んだ施工. ・. 管理経験と科学技術の知. 識を学びとることができる」 (7) としてその政策を強調している。 発展途上国との経済技術協力関係の新しい原則は. 趙紫陽首相 が 82 年12 月 から83 年 1 月にかけてアフ リ カ10カ国を歴訪した際に発表したアフ リ カ諸国 に対する経済技術協力 4 原則 (83 年 1 月. タンザニア)に見出せるが, これ はかつての周恩来・対外経済技術援助 8原則に比べてコンサルタント. 技術 者・管理者掟成, 科学技術交流. プロジェクト請負い, 共同生産, 合資経営 などさまざまな面での協力項目が新しく強調されている。そしてそこでは中 国の開放経済体制の重要な一 環として南南協力が位置づけられている。周恩 来 8 原則が, 中国が途上国に援助をするうえでのさまざまな姿勢を打ち出し ているのに対して, 趙 4 原則は援助から協力への転換を志向している感があ る。ここから協力の内容がとりわけ国際労務協力の分野に力点をおいている ことをよみとるのである。中国が今日まで第3世界に派遣した技術者. ・. 協力. 要員が 多数に及ぶということ 自体が(世界全体からみれば僅かであるが), 中国の協力が労務協力を主体としていることを意味するのである。今後は従 来の中国の労務 提供がハ ー ドな面ばかりでなく, 技術や管理のソフト分野で の協カ・技術移転に力点がおかれていこう (8) 。 以上が労務協力事業を推進, 奨励する理由であるが, 一方西側企業にとっ ても, 中国人労働者を必要としている事情もある。たとえば労使間のトラプ ルを避けるため, 採用者側からすれば, ひとつの国の労働者にかたよらない ". という 危険度分散策. n. ". が考えられている。. 対外工事請負と労務協力の現状. 中国の対外請負工事公司(対外承包工程公司) が国際請負市場に参入して (7) 曽貫林, 前掲論文,28-29頁。 (8) 西川潤「南南協力と中国」「新時代の中国の対外政策」 日中経済協会, 198-!年3 月,26-28頁。 -4. C 6 2 2)-.

(5) から, 対外工事請負と労務協力は一 定の進展を示している。1979年に対外工 事請負と労働力輸出が開始されたときには, イラクおよびその他少数の国家 にわずかの菜務が行われただけであり,. 対外工事 請負の成約額は5,117万ド. ルにすぎなかった。この業務を担当する中国の関連機関も, 中国土木工程公 司, 中国建築工程総公司など少数の公司があるだけだった。 1980 年以後, この事業は急速に拡大した。契約高は80 年18,513万ド)レ, 8 1 年50 , 326 万ドル, 8 2年50 ,56 9万ドルと伸びた(9) 。売上高をみると, 81年以前 は約1. 6 億ドルであったのが, 82年には約3.5億ドルと倍増している(10) 0 1983年には, 中国のそれぞれの国際経済技術合作公司が結んだ契約額の総 計は424項目(うち工事請負250 項目, 労務協力174項目)で, 億ドル(うち工事請負8.1億ド)レ,. 契約額は9.37. 労務協力1.27億ドル)と過去最高となっ. た。 契約項目は前年に比べて111項目増加し,. 契約総額は前年比85.3形増加. した。この事業が開始されてから83年末までの契約は1,351項目, 21.7133万 ドルに達した(11) 。 また海外で合弁企業6 5を設立し投資総額は 1億ドルに達 している(12) 。 84年 1-6 月期の対外工事諮負契約と労務協力契約額は5.7億 ドル(前年同期比24形増) になり, 同期の売上高は2.6 9億ドル(前年同期比 48.9形増)となった。 対外工事請負と労務協力事業を推進する国際経済技術合作公司(ま, 84年6 月末までに48公司 (13) , 世界の6 7カ国・ 地域と業務提携している。. イラク,. (9) 唐志信, 前掲論文, 21頁。 (10) 瞥貫林. 前掲論文, 28頁。 Ul) 黄文俊「回顧1983年中国対外経済貿易的発展」「国際貿易J 1984年第3期. 6頁。 『経済日報」1984年2月8 日。盾志信「迅速発展的中国対外承包工程和労務合作」 『中国対外貿易J (中国対外貿易雑誌社) 1984年第8期, 14頁。 (12) 「人民日報」(「数字与事実一一対外経済貿易在拡大」1984年8月23日。たとえば 中国建築工程総公司が米国の建設会社(M. J. Kelley社) と合弁企業を設立し, (本社オハイオ州クリープランド), 中東を中心とする中国人による労働力市場を開 拓する。約1万人の中国人労働者が同合弁企業に割り当てられている。 (13) 「国際貿易J C日本国際貿易促進協会) 1984年9月7日。 - 5. (6 23)-.

(6) 北イエメン, ヨルダン,)レアンダ,ア)レジェリア,リビア,クウェ ー ト,ナ イジェリアなど中近東,北アフリカが多い。たとえば上海市当局があっせん した労務輸出の比率は,イラク8 8 %. 北イエメン6. 3%, ス ー ダン 3. 3寃,ザ ンビア2鍬 その他 0. 4冤であった(14) 。 中国の代表的公司は大型建築連合企 業である中国建築工程総公司だが,同公司の83年の成約高をみると,82 年を 82 彩上回る2億 4,5 00万ド)レ(15) 余りに達し ,売上高は82年を9. 4彩上回る 1 億 3, 600万ド)レ余りに達した。. また84年 1-6 月期の同公司の対外工事請負. と労務協力事業は93項目, 成約高は2億 7,000万ド)レ余りに辻し, すでに前 年 1年問の成約高を上回った(16) 。 また派遣労働者は 1万人余りだった。同 公司はイラク,イエメン,クウェ ー ト,リビア,エジプト,ア)レジェリアお よび香港・澳門などに 13の営業機構を設置している。 中国が84年末までに 契約した工事請負の対象業種は,道路,t藷 梁,空池, 建物(病院,体育館,ホテル,国際会議場など),掘井,造園(造林),`迷湾, 地質探査,発電所など多種にわたっている。また労務協力では ,工業,股業, 交通,商業サ ー ビスなどの分野で契約が締結されており,その内容もしだい に 多梯化しつつあり,建設工事に技術人員を 派造するほか 一部の国へは生 産,笠理部門に技師や熟練労働者を派遣したり船員やコックを派遣したりす るようになった(17) 0 しかしながら この新興事業の規模はまだ小さく,外囚へ派遣されている中 U4l 「世界経済導報」(中国世界経済学会・上海社会科学院世界経済研究所主糾) 1984 年5月9日。 U5) 別の資料では同総公司の成約高は2. 35億ド)レ,また中国水利電力対外公司1.5低 ドル. 中国北方工業公司0. 82億ドル,中国広東国際経済技術合作公司0.57{t(ドルで ある(庖志信「迅速発展的中国対外承包工程和労務合作」『中田対外貿易J 1984年 第8 期, 14頁。 (16) 『日刊中国通信J 1984年7月18日。 (17) 宏偉「中国的対外承包工程和国際労務合作」「中国対外貿易J 1983年第2期. 頁。「経済日報」1984年2月8 日。魏玉明,前掲論文. 3頁。曹貫林. 前掲論文. 28頁。 - 6. (62 4)-. 8.

(7) 国 の労働者 ・ 技術者は ,83年 末で 3 万1,000 人 である(18) 。 世界 の対外 工事請 負 • 労働力輸出の状況 をみると, 70 年代後半 か ら は 毎 年 約2,000 万人 以 上 の 労働者 が世界各地 に移 動 している。 その労働収入 は 労務輸出国 の外貨収入 の 大 き な 部 分 を占 め ている。 労働者 ・ 技術者が 従事 する国 は 圧 倒 的 に 発 展 途 上 国 が 多 く, と く に中 近東地域 は , 8 2年 の場合をみると外国籍 労働者が5 00 万人 を超 え ているのである。 このうちア ジア の 発 展 途 上 国 ・ 地域か ら 投入される 労働者は 300 万人 余りであり.. バ キ ス タ ン人 120 万.. ピ ン人 5 2 万, タ イ人 20 万, 韓国人 18万, (19). 人5 万となる. インド人 100 万. フ ィ リ. バ ング ラデ シ. ュ 人 7 万, ス リランカ. 。 こう した世界 の 労務 輸出状況 か ら みれば,. 中 国 における. この市場 は ま だ極端 に少 ないといえ よ う。 中 国 の対外 工事請 負 のこれ ま での 契約 金 額は 固際市場 の成 約総額のわずか 1 % 前後 にすぎ ず, 中 東地域 にお け る中 国 の労働者・技師はパ キ ス タ ンの約2.5 %,. ぃ. (20). インドの 約 396 にも就 たな. 。 しか し このことは 今後, ま すま す増 大 する可能性 を も つものといえ. る。 請負項 目 も多様 化 し. 労働者の需要も多 く なるだ ろ う。 工事 請負 の形式 につ いては .. (1)建設 項目に必要 なすべての設 備 ,. 建築材. 料 . 人力の提供 を含 む項目全体 の建設任務の請負, ( 2)工 事項 目 の一部的負 た とえば土木建築 , 設 備 の据 え付 けなど , (3)外国会社 との共同請負' (4)資材 の 提 仇 を含 ま ない 工事だ けの請 負 ,の 4 つが ある。 国際労務協力では 多 く の場 合 . 発注先 の要望 と 工事の種類 に基づ いて技術者. 特殊技術労働者 あるいは 一般熟練 工を提供 し . 時間給制 を実 施 し ているという。 技術者と技術労働者 だ け を派 遠 し.. 工場 . 鉱 山 に生産指埒 . 従 業 員 旋成. 設備修理. 採 作 な ど の 技 術 サ ー ビス を捉供 することも あるという -. •一—.. -. -. -. (21). ・. 保守, 機械. 。 中 国人労 働 者 ・. US) 『世界経済導報J 1984年1月 2 日。 U9l 唐志信「進一歩発展我国対外承包与労務合作事業」「国際貿易』 1984 年第 7期, 20頁。 (20) 唐人 「中国対外労務合作的幾種形式」 『経済逍報 』 (香氾経済導報社) 1983年 5月 2 日 , 1 7頁。 (21) 瞥貫林, 前掲論文, 30頁。 - 7. ( 6 52 )-.

(8) 技術者の国外へ の赴任期間は.. 一. 般 に 最 短 1 年間, 最長数力 年間である。 毎. 年 1 カ 月問の休暇があり. 休 暇期問の給料と往復の旅費は所属公司 から支給 されている。 労働賃金は一般 に 国内 より高い。 公司は住宅. 医 療 な どを無 料 で提 供している (22) 0 中国 の対外工事・労務請負の指導思想と基本方針は, 保証し, 薄利で, 正義を重んずる (守約. 保質,. 「約束を守り, 質 を. 薄利. 重義)」 と「平等互. 利. 実効重視, 多様な形式, 共同発展」 という原則 (23) である。 第 3 世界の 国 々 との経済合作関係を発展させると同時に, 外国の先進的生産技術および 科学的管理方法を学んで中国の設備. 材料の輸出を 促進し. 4つの現代化の ための資金を蓄積する ことである。 また中国には比較的に豊かな 物資, 技 術 的な 甚礎があり, 労働者の技術熟練度が高 く , 道徳心が高くこれらを総合す れば, 中国の対外工事. 労務0) 請負は. あらゆる点で社会主義中国の特色を 備えたものという ことができる (2() 。 たしかに中国の工事請負,. 労務協力の. 急速な増大は上述の 「守約, 保質. 購利. 菫義」 の基本方針を 維持して国 際 信用 を 得た ことの 結果とみてよい。 中国 の対外工事請負, 労務輸出のいくつかの事例を掲 げてお こう。 中国機 械対外経済技術合作総公司がパ キ ス タンで請け負った 21万キ ロ ワ ットの火力 発電所. 中国公路橋梁工程公司 がプ)レ ン ジで請け負った 自動車道路 (世界 鍛 行借款) ,. 中国建築工程総公 司 が イ ラクで請け負った 5 つの乳牛場とイ エ メ. ンで請け負ったサ ヌ ア国際空港拡張工事. 中国航空技術進出口公司 が ヨ ル ダ ンで請け負ったガラス 工場の建築工事な どで, いずれも82 年の請け負い分で ある。 そのほ かク ウ ェ. ー. トのプ ー ビ ヤ ー ン大栢, イ ラク. ・. ナ シ リ ヤ 毛紡絨エ. 四 曹貫林, 前掲論文, 30頁。 閾 陳 関亭「発展 中的 中国海外承包業」 「固際毀易」 1984年第 7 期, 25頁。 決文俊, 前掲論文, 6 頁。 唐人, 前掲論文, 17頁。 黎孝先, 前掲論文, 44頁。 居志信「迅速 発展的 中国対外承包工程和労務合作」 「 中国対外貿易J 198,1年第 8期, 14頁。 (24) 魯建華 ・温再興 「受到歓迎的人一ー 中国的承包工程和労務力羅在 国外」 『中国対 外貿易」 1984年 1月, 22頁。 唐志信・菫敏林 「我対外承包工程和労務合作賓有 中国 特色深受国外歓迎」「経済日報」 1983年 5月 3 日。 -8. C 6 26 )-.

(9) 場,. 北 イ エ メ ンのア)レ. ・. ムカ~ マ フラク間 自動車道路など (25) 。 また中国 プ. ラ ソ ト輸出公司 が イ ラクとナ イ ジ ェ リ アに派遣した技術サ ー ビ ス・グル ー プ は設備をテスト生産の段階から計画生産の操業へと進めた。 技術 労働力のサ ー ビ スが 全請負 業務 に 占 める 割合はそれほど大き く はな い。 日本の企業が関連する中国の労働力の 提供は 80- 8 2 年に集中している。 つぎ に掲げるいくつかの事例がある。 新洞鉄工所が香浩顧問有限公司 とイ ラ クのプラント工事に 中国人 労働者を雇用 することで合意した件 (26) , フジタ 工業がイ ラクの高速道路建設 プ ロ ジ ェ クトに中国人労働者を雇用 する件 (27) ' 三菱電器がイ ラクに建設する変圧器工場, 重電機器の現地据え付 け工事 向 け などに一部中国人技術者を採用 する件 (28) , 東海 電気工事が イ ラクでの製油 所, 病院建設関連工事に中国人労働者を採 用 する件 (29) などがあった。 また 大成建設が中国建築工程総公司 江蘇省分公司 との間でイ ラクにおける病院建 設のための労務 提供 の契約を実現させている (30) 。 1, 000人近くの中国人労働 者を採用 する。 同社はまたク ウ ェ ー トでも中国人労働者を雇っている。 さらに 日 系香港法人の筒井商事が天津市対外経済技術服務総公 司 , 江蘇省 国際経済技術合作公司 と業務提供し, 中国人技術者, 労働者の人材派遣業務 にのり出している (31) 。 機械土木大手の 山崎建設は 海外工事 に中国人労働者 を活用 するため, わが国での研修を開始している。 労働者受け入れの契約を 結んでいるのは 西安市の土木.. 建築両工事を 統括する 同市基本建設委 員会. で, 安い労働力の確保と将来の中 国市場をめ ざしており, 工事現場の監督者 から建設機械オ ペ レ ー タ ー までひとつのエ区を委託できるチ ー ム 編成を 11 襟 因 凶 (Zl) ⑳ (29) OO (31). 華晶 「 中国的対外承包工程和労務合作」 「 経済沖報」 1 983年 1 月 24 日 , 1 9頁。 「 日 本経済新聞」 1980年6 月 25 日 。 「 日 本経済新聞J 1980年11月 20 日 。 「 日 本工業新聞J 1980年8 月 26 日 。 『毎 日新聞」 1981年12月 9 日 。 「 国際貿易J 1 982年11月 9 日 。 r 日 経産業新聞』 1982年 6月 9 日 。. -9. ( 627 ) -.

(10) にしてい る 。 わが国建設各社は. 上述した よ う に80-8 2 年に中近東地域での 工事で中国人労働者を稼極的に雇用 してきたが. 研修不足から効果が上がら ず83年以降やや下火になってい る 。 山崎建設は国内で 1 年間の研修を行い. 中 国人労働者を新戦力として活用 する 道をさらに開こ う としている (32) 0 米中間の対外工事請負・ 労務協力事業としては, 1 983年 9 月に中国建築工 程総公司 が. サ イ パン島 で病院と住宅建設の基礎工事に係わ る 建築契約を 結 ん でおり, これは中国が米国と取り交わした初めての建築契約である 。 また 83年12月, 中国建築工程総公司 は . 米国建設企業 M . J . Kelley 社と合弁企 業を設立してい る (注12参照)。 新会社は中東を含む第3世界諸困 での労働力 市場を開拓す る 。 中国側は同総公司 が抱 え る 150万人の熟練・ 半熟練労働力 と6 , 000人の 専 門 技術者を,. 米国以外の外国人労働者を受け入れてい る 諸国. に送り込み, 韓国などと競争する ことに関心をもっており. 新会社に建設労 働者を 派遣す る ことになってい る (33) 。 この よ う に みてくる と. 発展途上国 中 心の中国の対外工事請負と労務協力事業が, 先進国へと間口 を広げつつあ る といえ よ う 。 今後は対外開放政策の進展とともに, 同事業は広範囲 に国際 市場に参入しつづけていくであろ う 。. 直. 対外工事請負 と 労 務 協 力 の 諸機関. 対外工事諮負と労務協力の事業 に従事 し てい る 対外請負公司は, 上辿した よ う に48に達しており,. 凪外の鉄道,. 自 動車道路,. 栢 梁,. 池湾, 空湛, 病. 院, 体育餡, ホ テ ル, 国際会議場などの公共建築工事を詰負い, 同時に技師 • 技術者, 管理要員を送って技術サ ー ビ ス を, また技術労働者, 船員, クなどを送って労務サ. ー. コ. ッ. ビ スを提供している 。 48の う ち主な対外諮負公 司 を. 列 挙する とつ ぎのものがあ る (34) 0 図 『日経産業新聞』 1983年5月10 日 。 閲 『サ ン ケ イ 新聞』 1984年1月 6 日。 ⑳ 陳関亭, 前掲論文, 26頁。 -10. ( 6 28) -.

(11) 中 央公 司 : 中 国建築工程総公 司 , 中 国 公路栢梁工程公 司 , 中 国航空技術進 出 口 公 司 , 中 国土木工程公 司 , 中 国 港湾工程公 司 , 中 国 成套設備 出 口 公 司, 中 園 水利電力 対外公 司, 中 国石油工程建設公 司 , 中 国機械対外経済技術合作 総 公 司 , 中 国 化工建設総公 司 , 中 国 冶金建設公 司 , 中 国 農牧漁業対外工程公 司 , 中 国 地質 勘探和打井工程公 司 , 中 国 北方工業公 司 , 中 国 軽工対外経済技 術合作公司, 中 国 林業対外工程公司, 中 国 国 際工程諮詢公 司 , 中 国船舶工業 貿易公司, 中 国 中 原対外工程 公 司 . 中 国 有色金属工業対外工程公司, 中 国建 材工業対外経 済技術合作公 司 , 中 国紡織工業対外経済技術合 作 公司。 地方公司 : 中 国 四 川 国 際経済技術合作公司, 中 国 江蘇国 際経済技術合作公 司 . 中 国吉林国 際経済技術合作公 司 , 中 国 黒龍江国 際経済技術合作公 司 , 中 国遼寧国 際経済技術合作公 司 . 旅秦国 際経済合作公 司, 中 国 天津 国 際経済技 術 合 作 公 司 . 中 国 北京国 際経済技 術 合作公 司 , 中 国 上海対外経済技術合作公 司 . 中 国 福建国 際経済技術合作公 司 , 中 国広東国 際経済技術合作公 司 , 中 国 安徽国際経済技術合作公 司, 中 国 河北国 際経済技術合作公司, 中 国 湖 北 国 際 経済技術合作公 司 . 中 国 浙江国 際経済技術合作公 司 , 中 国 山 西 国 際経済技術 合作公司.. 中 国河南国際 経済技術合作公司.. 中 国 江西 国 際経済技術合作公. 司 , 中 国 雲南国 際経済技 術合作公司, 中 国 湖南国 際経済技術合作公司, 中 国 山東国 際経済技 術合作公 司 , 中 国 重炭 国 際経済技術合作公司。 以上の ほ か84 年 に 入 っ て か ら 中 央 公 司 と し て 新た に , 中 国 海員対外技術服務公司, 中 国 対 外承包工事材料供給公 司 な ど が 設 立 さ れ, こ の 種 の 公 司 は 全 部 で48公 司 に な っ た (35) 。 こ れ ら の 公 司 は ,. いずれ も 独立 採算制 の 国 営企 業で あ り , 中 国銀. 行が対外侶用 保証を 行 っ て い る 。 そ れぞ れ 2 億元か ら 4 億元の資金を有 し , 国 内 外です で に 多 く の 大, 中 型公共施設 の建設や住宅プ ロ ジ ェ ク ト の 測蜃調 査, 設計 お よ び施工を行 っ て い る 。 ま た 軽工業 ・ 紡織業, 建材, 石油 化学, 冶金. 機械製造. 水利電力. 交通連輸. 農牧漁業 な ど の プ ロ ジ ェ ク ト の建設 (35) 「 日 刊 中国通信J 1984年 7 月 27 日 。 -11. C 629 ) -.

(12) 任務 を請け 負 っ て い る. ( 36) 0. 中 国 の 対外請負公 司 が行 う 業務 の 方式 は 多 種 多 様で あ る 。 工事を単独 で請 け 負 う 方式, 外 国 · 華僑企業 ・ 現地企業 と 連合 し て 請け 負 う 方式, ま た は 現 地 の 政府部門 ・ 民間 経済組織 と の 合 作 で エ鉱業 な ど 各種企業を 開設す る 方 式, あ る い は技術 お よ び労務合作を行 う 方式 な ど が あ る 。 中 国 の 各対外請負 公 司 の 業 務 は , 対外経済貿易部が統一 し て 管理 し , 調 整 を行 っ て い る (37) 中 国 の 対外工事請負 と 労務協力 の 機 関 と し て重要 な 地位を 占 め る 代表 的 な 公 司 は 中 国建築工程総公 司 で あ る 。 同 公 司 は 1982 年 6 月 , 国 家建築工程総局 の 6 つ の 直属工程局 と , 4 つ の 調査設計院, 2 つ の材料公司 と 中 国建築工程 公 司 が 合併 し て 設立 さ れ た 国 内 外 一体化経営の 国 営 大型建築連合企業で あ る 。 国 内 工業 と 民間 用 建築工事 の 実地調査, 設計, 施行を業務 と し , ま た対 外 的 に は 工事請負 と 労 働合作業務を展開 し , さ ら に は都市農村建設環境保護 部 (1982 年 5 月 に 国 家基本建設委員会, 国 家都市建設総局, 国家建築工程総 局, 国家測量総局の 4 つ の 委員会 ・ 総局が統合 し た も の) 関連 の プ ロ ジ ェ ク ト の 組織 と 実施 も 行 っ て い る 。 同 総公 司 は ,. 「国際的 に. 一. 般的 な請負 い 方式. で 設計 か ら 探査, 施工に い た る ま で全而請負, 部分請負, 合作経営請負を含 む請負業務 と 労働者 ・ 技術者の 提供」 (38) を取 り 扱 っ て い る 。 総公司 に は分 公 司 が各地 に 設立 さ れ, そ れぞれ単独で 海外で の 工事請負や労務提供 な ど が 実施さ れて い る 。 ま た 同公 司 は 6 , 000名 余 の 建築士 と 技術者,. 15万名 の労働. 者 を 擁 し , 自 力 で 実地調査, 設計施工 と 科学研究が実施 さ れて い る 。 国 内 経 営 の 面 で は , 29の 地方分公 司, 公 園 建設 ・ 彫刻壁画芸術公 司 と 連合経営を実 施 し て い る (39) 0 �)-罰 「現代中国経済事典」 日 本語版, 日 本総研 出版, 中国社会科学出版社, 1982 年, 515頁。 閲 『北京周報J 1980年10月 28 日 , 22頁。 閾 雀光星 「中国建築 工程総公司ー一国内外 一体化経営的 大型企業」 「経済 日 報」 1984年 6 月 15 日 。 齋方 「高質快速的 承包工程隊伍—記中国 建築工程総公司二三 事」 「中国対外貿易J 1983年第 6 期, 50一51頁。 ー12. ( 630 ) -.

(13) 中国建築 工程 総公司が国際市場へ の進出を開始 し た のは1979 年初め であっ たが, 83年まで にイラ ク, 北 イエ メ ン , イエ メ ン民主人民共和 国 (南 イエ メ ン) , クウ ェ ー ト ,. ョ ルダ ン,. ア ラ プ首長 国連邦,. リ ビ ア, ア ル ジ ェ リ ア,. 立 し , 国際建築請 スー ダ ン , タ イ, 香港 ・ 澳門 など の国 ・ 地域 に営業所を設 負市場 で新 し い局面 をきりひ らい た。 そ し て79 年以来 5 年 間 で, 海外で契約 し た プロ ジ ェ ク ト は420項 目 , 成約 額 6 億2 , 500 万ド)レ, 完 成によ る収入 額は. 3 億5 , 000 万ドル に達 し た 。 派遣労働者も 2 万人 にのぽ った 。. このう ち 83年. に契約された プ ロ ジ ェ ク ト は148項 目 , 成約 額 2 億4 , 600 万 ド ル, 完 成による 収入 額は 1 億4 , 000 万ド)レ,. 83年 末時 に 海外にい た 同公司 派遣 の労働者は. 8 , 500人 であった 。 また 中国全 体 の 対外工事請負公司の83年 の対外 成約 総額 が 9 億1 , 000 万ドル であった から, 同 総司 のシ ェ ア は37% である(40) 。 1984年. 8 億2 , 000 万ドルに達 し た 。. にはそ の成約高 は飛躍的 に増大 し ,. 請負業務 には, 工業用 建物, 会議 ホ ー ル, 事務所ビル, 住宅, 画館,. 劇場,. 体 育館,. 駅,. ホテル, 映. 空港, 港, 埠頭, 発電所, 高圧送電網, 道路,. 橋, ダ ム など 水利施設 の建設 お よび技術者の派遣, 技術 コ ン サ ル タ ン ト ・ サ ー ビ ス,. 設備資材 の 提供 など がある(41) 。 完工 し た 主 なプ ロ ジ ェ ク ト には,. 澳門 国際銀行 ビ ル ,. 日 本 の企 業 との 共同 で 完 成し た イラク ・ ペ イ チ 精油工. 場, ア マ ラ 病院 など の工事や ア )レ ジ ェ リ ア. ・. ア イ イン ウ ペ ラ ・ ニ ュ ー タ ウ ン. の第 1期工事 があり, 最大規模 のプ ロ ジ ェ ク ト は, 84年 にイラクでの水利灌 漑 工事 の設 計施 工の請負がある。. 契約金 額は 1 億 7 , 500 万ドル,. 工期は 3 年. で ある。. IV. 地方省 • 市の対外工事請負 ・ 労務協力. 中国 の対外工事 請負 ・ 労務 協力は中央政府 が先鞭 をつ け, 79年 末 からは広 囮 雀光星, 同上論文o. !41l. r北京周報」. 1985 年1 月 22 日 , 30頁。 -13. ( 631 ) -.

(14) 東省, 上海市 な ど地方当 局も, 工事請負や建設労働者の海外派遣計画を推進 し ている。 上海市が派遣する技術者や労働者は, 西アジア, 南アジア, 東南アジア, アフ リ カ, 西 ヨ ー ロ ッパ な ど10数力 国の国営や民営の工業企業, 料理店 な ど でそれぞれ技術指導, 技術サ ー ビ スに携わっており, 達 し ている. (4. 2). その数は2 , 000 余人に. 。 上海の 輸出貿易に 新たな )レ ー トを開拓するとともに外貨獲. 得に貢献 し ている (43) 。 労務協力は さ まざ まで紡織,. 染色, 縫製, 製靴, 製. 薬, たばこ, 家庭用 電気機器, 各種機械製造, 船舶, 建築, 医療, 中華料理 な ど100種以上にわたっている。 とりわけ上海が イ ラクに派遣 し ている技術 サ ー ビ スは, 同国のナ シ リ ア毛織紡績工場をはじめと し て, 自動車製造, 電 線電緻 ア)レ ミ 合金, 鋼 管, 縫製な どの企業で各種の技術サ ー ビ スに従事 し ている。 またス リ ラ ンカの淡水魚掟殖場では, 技 術 協力を し ている中国の漁 業専門家が同地の技術者と協力 し て, 稚魚数百 万 匹 の人 工ふ化に成功 し た。 さらにイ エ メ ン 共和国の紡績工場で従事する上海の技術者は, 技術改造を援 助 し てテトロ ン と綿の混紡布やプ リ ン ト布の生産を増や し た し , 同国のメ リ ャ ス工場でも派遣技術者が技術指導 し ている。 )レ ー マ ニアの首都プカ レ スト の「南京酒楼」 やロサ ン ゼルス, 神 戸 な どの中華料理の技術指導をするコ ッ クが派遣された。 上海は このように労務協力を積極的に進めるほか, 工事請 負業務の推進にも努め, ト, ザ ン ビ ア, デ ン マ る 山). ー. イ ラン,. リ ビア,. °. フィ リ ヒ ン ,. モ ロ ッコ, エ ジプ. クな ど10数力 国の業者と工事請負の商談を行ってい. ゜. 労働力輸出の拡大は上海経済の発展にとって必要性が大きい。 上海市の建 設工事労務協力は発展途上国ばかりで な く, 先進工業国への派遣も多くな ろ う。 し か し 現状では. 上海の労働力輸出はまだ規模が小さ < . 派遣 し た労働 (幼 『解放日鞍』 1984年 1 月 7 日。 (43) 「解放日報J 1982年 1 月 10日。 (44) 『日刊 中国通信」 1984年 2 月 28日。 -14. ( 632 ) -.

(15) 者の数は,. 1980-8 2年の 2 年 間 に約 2, 000人,. 全 国の17分の 1. 労務提供に. よ る 収入は全 国 の わ ず か100分の 1にすぎな い。 総生産額.. 輸 出 額 な ど経済. 指椋に 占 め る 上海の役割 を 考え る と き わ め て少 な いといわ ざ る を え な い。 上 海は翌応な 労働力と技術を 備えてい る 半面. 豚料,. エ. ネ ル ギ ー の不足に直而. してい る ことから, 労働力輸出が局面 打 開のひとつの糸口にな ってこよう。 こうしたな かで上海市の対外経済貿易 自 主権拡大のひとつとして, 1983年 5月に上海対外経済技術合作公司 が成立した。 同公司 は上海が海外へ労務を 提供し, 外国で建設工事を 請け負い. 合弁企業 を 興す企業であり, また政府 間の取り決めにしたがって外国企業と共同または合弁で工事建設を引 き 受け る 。 従来の労働力輸出は. 主に中央の対外経済貿易部成密(プラント)設備 公司が外国と契約 し, そ の後, 中央の関 係部門ある いは上海対外経済連絡部 門を通じた指令に基づ いて計画が立てられていたから, 上海が[直接国際市場 に乗り出したことはな かった。 これを 改善して上海市が独 自 に労務輸出を積 極的におこな う目的で設立されたのである (45) 。 すでに この公司 に 所属 す る 労働者・ 技術者は発展途上国.. 西 ヨ ー ロ ッ パ の32カ国で 203のプロジェクト. に参加してい る 。 同公司 の設立を機に上海の労務輸出の合理的な 拡大が期待 されよう(46) 0 広 束省の場合, 中国広東国際経済技術合作公 司が設立されてい る が. 同 公 司 は未熟練労働者からエ ンジニアまで各技能段階の建設労働者を 諸外国に提 供してい る 。 広 東省が国 際労働協力を奨励する 理 由 は, 中央による 推進策と 同じ < ' 海外派遣労働者の送金す る 外貨を 自 省の収入とする ことがで き る う え, 屈用機会 の創 出にあ る 。 また派遣労 働者にとっても, 国 内 で得られ る 賃 金よりもはる かに高額 な ことや. 技 術 を 習得して帰国する ことで技能労働者 として扱わ れ る ことな ど 魅力が大 き いからであ る 。 広 東省の労務輸出の公司 (45) 「上海労務出 口要有個新発展」「世界経済甜報.J 1983年 5月 9 日。 (46) こ の部分の叙述は拙稿「 中国上海市の対外 経済関係 と 貿易制度改革」 『世界経済 研究年報J C 近畿大学世界経済研究所) 第5 号, 1984年7月, 22-24頁参照。 -15 C 633 ) -.

(16) は, 西側先進国の 建設会社お よび中近東諸国との交渉を香地 のクロニクル. ・. コンサルタン ツ 社(春源顧門有限公 司 ) に委嘱 し ている。 同社は広東省の労 働者を イ ラ ク,. リ ビア, 北 イ エ メ ンの 外国企業 向 けに 提供するの を 請け負っ. ている。 江蘇省国際経済技術合作公司 は,. 世界銀行が5 75万 ドルを 投資 し た ‘ノ マ リ. ア牧畜省の工事を 請け負った。 首 都 の 事務所 ビルと首都外の事務所 ビル10カ 所, 計5 7の 建物 の 建築工事が それであり,. すでに 完工 し ている。 同公司は. 1984年末 ま でに ソ マ リ アで3つの プロジ ェ クトを 請け負い, 総額は1. 637万 ドルに達 し ている (47) 0. む. す. び. 対外工事請負と労務協力業務は, 新興 国益事業である。 そ こでは, (1)外貨 を 得て中国近代化建設の資金を蓄積できる, (2)各国との友好協力関係の 発展 に寄与できる, (3)第3世界の民族経済の 発展に貢献できる. (4)必要人員 の 派 遣にともなって材料設備の 輸出ができるの である <48) 。 中国の論調では, 「一 部の 外国人は中国の 対外工事請負と役務協力に対する無理解から, 中国人が 再び19世 紀 の 海外く華エ〉になりさがるの ではないかと心配 し ている。 その よ うな時代は とっくに過ぎ去っており.. この心配は不必要である」 (49) とい. う。 労働力移出には2つのもの があり, ひとつは以前中国人が米国. フラ ン ス . オ ー スト ラ リ アで労働者となったように第 3 世界から第 1 , 第 2 世界へ 労働力を移出するもの で, 苦力となり. 専らきつい肉 体労働に従事するもの である。 し か し この数年, 中国が第3世界に労働者を派遣 し , 工場の 建設や 水稲栽培 を援助 し たり医療隊を 送ったり し たの は, それとは 当 然別 の もの で, (47) 『 北京周報」 1985年 1月 8 日, 38頁。 (48) 悟光星, 前掲論文 。 (49) 曹貫林, 前掲論文, 30頁。 16. ( 634)-.

(17) 「苦力 と し て の 身 克 り 」 <SO) では な く ,技術労 働 力 の 移 出 である。 中 国 の 労 働 者 は 仝 醐利 をカバ ー でき るし ,機械採作の 習 得 も 早 く 熟度 も 高 い 。 作 業能率 も よ く , 質 が 高 く 責任 感 も 強 い 。 一般 に 技 術水 準 は 低 い が勤 勉であり ,低 い 待 遇でも よ く 耐 えて お り ,有力 な外貨獲得源 に なり 得 よ う 。 中 国 の 労 働 力 輸 出 は ますます活 発 化 し て く るであろ う が , そこに は さまざ まな問 題点が 柚 たわ っ て い る。 まず中 国側 か ら みて つぎ の も の が あると い ぅ. (51). 。 (1)股l係指遥部が 外国 と 結 ぶ労務 あるい は技術 契 約の 内容が現実 か ら. 遊離 し て い る (たと えば 上海皮 靴 工場 は 契 約に 基 づ い て 靴職人 を外国 に 派遣 し たが ,現地の 靴製造工場 は 機械 化 されて 分業度が高 く , 識人 が腕 を振 う余 地が 全 く なか っ た ) 。 (2)計画性 が欠如 し て い る。. これまで労働 力 輸 出 は 国家. 計 画 に 組 み込まれて い なか っ たため計画経済の なかで軽視されて い た。 (3) 労 働力 輸 出 の 利 益 分 配が合罪的でない 。 中 間搾取や留保金が 多 い 。 また事務手 続 き お よび準備が 煩雑で囚 家 ,地方 の 利 益 に なると 認識 し つつも企業は 労 働 カ の 輸 出 に 削 極 的 に なる。 (4) 輸 出 する 労 働 者 に 対する 要求が非現実的であ る。 実 際 に 必 要 と する労 働者が 出 園でき ず ,役 に 立 たない 人 員 が 派遣され る ケ ー ス も 多 い 。 (5)従来の対外援助 と ,利 益 追 求 の 労 務輸 出 を区 別できない 側 面が ある。 し か し これ らの 問 迎点 は し だい に 是正されて こよ う 。 一方労 働 力 輸 出 に つい て ,悔外の 雇 用 者 側 か らみた場合の 問 題点 も 横 たわ っ て い る。 そこでは ,(l)j崩外派造 の 中 国 人 労 働 者 は 総じ て技術水準が低 く 訓 線に手間 ど る,(2)組紙的 に 屈 える点 は 契 約に あたっ て 効率的 だが ,個人個人 を解仰 し に く い 面 が ある, など が指摘 されて い る。 また中 国 人 の プ ラ イ ド (い わ ゆ る中 箪思想) が 人 間 関 係 に 軋 礫 を生 む こと に ならない か と い う懸念 も の こされて い る。. 団. 「 日刊中国通信 J 1984 年12月 5 日。. (5]J. 「世界経済導戟J 1983年5 月 9 日。. -17. C 635 ) -.

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