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温泉の緩慢給湯法によるネットメロン施設加温法の開発

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Academic year: 2021

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(1)

温泉の緩慢給湯法によるネットメロン施設加温法の

開発

著者

福留 紘二

雑誌名

鹿児島大学農学部農場技術調査報告書

2

ページ

5-6

URL

http://hdl.handle.net/10232/10020

(2)

温 泉 の 緩 慢 給 湯 法 に よ ネ ッ トメ ロ ン 施 設 加 温 法 の 開 発 福 留 紘 二 緒 言 温 泉(地 熱 水)に よる栽 培 施 設 の加 温 は,主 にス トレー トパ イ プ また はフ イ ンパ イプ を利 用 した パ イ ピ ング法 お よ び温 泉-空 気 ま た は温 泉-水 熱 交 換 器 に よ り造 成 した 温 水-空 気 熱 交換 法等 に よ り行 な わ れ て い る 。指 宿 市 地 方 で は,熱 源 と して 温 泉 が 施 設 栽 培 で 利 用 され て い る が,温 泉 の廃 湯 の温 度 は30∼60℃ で熱 の利 用 効 率 は30∼60%と 非 常 に低 い 。 しか し,自 然 湧 出 に よる大 量 の 未利 用 廃 湯 が あ り,熱 源 と しての 開発 が 望 まれ て い る。 作 物 栽 培 上 の必 要 温 度 に は作 物 に よ る変 異 が あ る が,ネ ッ トメ ロ ン栽培 で は,昼 間25∼32℃,夜 間18∼20℃,地 温20∼25℃ で あ る。 本 実 験 で は,低 温 期 に 栽培 施 設 内 の,特 に夜 間 の気 温 お よ び地 温 を確 保 し維 持 す るた め に,栽 培 して い る 作 物 の 条 間 に 薄厚 の 広 幅 ポ リエ チ レ ンチ ュ ー ブ(以 下 広 幅 チ ュ ー ブ)を 敷 設 し,廃 湯 され て い る低 温 の 温 泉 を極 少 量 給 湯 した 。 以上 の加 温 シ ス テ ム に よ る ハ ウ ス 内の 熱 収 支 を明 らか に し,未 利 用 及 び 廃 湯 温 泉 の 栽 培 施 設 へ の利 用性 を検 討 した 。 材 料 及 び 方 法 実 験 は指 宿 植 物 試 験 場 内 の ビニ ー ル ハ ウス100㎡(間 口4.6m,サ イ ドの み 二 重 張 り)で,1991年 11月 よ り1992年3月 まで 行 った 。 ネ ッ トメ ロ ン(ア ー ル スセ イ ヌ)を 供 試 して,床 幅100cm,長 さ20 mの 地 床 に2条 植 え した 温 泉 区 と対 照 区 を設 定 した(第1図)。 温 泉 区 で は,直 径30cm,厚 さ0.1mm の薄 厚 広 幅 チ ュー ブ を条 間 の 床 土 上 に 敷 設 して,熱 交 換 器 に 供 用 され た 後 の 温 泉1.4∼2.44/min を流 量 を変 え て 圧 送 した 。 栽 培 期 間 中 に 温 泉 の 温 度,室 内 の気 温 お よび床 土 の地 温(深 さ5cm)を 測 定 し,作 物 の 生 育 お よ び 果 実 品 質等 の調 査 を行 っ た 。 栽 培 管 理 は すべ て慣 行 法 で行 っ た 。 降霜 ま た は そ れ に近 い外 気 温 の低 下 が 予 想 され た と き には, 温 泉-水 熱 交換 器 に よ り造 成 した温 水 利 用 の温 水-空 気 熱 交 換 器 に よ り室 温5℃ 相 当 の補 助 加 温 を 行 った 。 結 果 及 び 考 察 本 実験 期 間 中 は低 温 期 で あ り,夜 間 に は ほ ぼ毎 日補 助 加 温 を行 っ た 。 補 助 加 温 を 行 わ な か っ た 1992年2月10日 に は,6℃ 以 上 の気 温 差 を温 泉2.6l/minの 供 給 量 で 維 持 した(第1表)。 温 泉 供 給 量 が 多 い ほ どハ ウ ス 内温 度 差 は大 き く得 られ た。 本 実 験 は地 床 栽培 で あ り,温 泉 量 の増 加 に よっ て25℃ 以 上 の地 温 上 昇 が 認 め られ,栽 培 期 間 後 期 に一 部 に地温 に よる 高温 障害 が み られ た 。 したが っ て,ベ ッ ドの長 さ20m位 で 広 幅 チ ュ ー ブ床 上 表 面 敷 設 に よ る加 温 の場 合,42∼52℃ の温 泉 で は2 l /min以 下 の供 給 が適 量 で あ る と思 われ た。 ネ ッ トメ ロ ンの 生 育 お よ び果 実 品 質 に 及 ぼ す 影 響 を み る と,地 上 部,地 下 部 乾 物 重 及 び果 実 の 重 さ と も に温 泉 区 が対 照 区 よ り大 で あ っ た(表2)。 各 、 形 質 の変 動 係 数 は対 照 区 よ り小 で あ り,広 幅 チ ュ ー ブ利 用 の加 温 に は生 育 及 び果 実 品 質 の 均 一 性 が 認 め られ た。 果 実 は重 さの み で な く,糖 度 ・品 質 評価 と もに 温泉 区 で対 照 区 に比 べ 優 れ て い た 。 今 後 は,ネ ッ トメ ロ ン よ り低 温 で栽 培 可 能 な作 物 に対 して,低 温 期 に広 幅 チ ュ ー ブ に よ る低 温 温

(3)

泉 を利 用 した 加 温 シス テ ム を開発 した い 。 要 約 ネ ッ トメ ロ ンの 栽培 で は,広 幅 チ ュ ー ブ を施 設 加 温 に利 用 す る場 合,50℃ 位 の 温 泉 約2l/min を供 給 す る と,気 温 及 び 地温 が 適 温 に維 持 され,対 照 区 よ り地 上 部 及 び地 下 部 と も生長 は促進 され, 果 実 生 産量 及 び果 実 品 質 と も優 れ た 。 補 助 加 温 ○ ダ ク ト ネ ッ ト メ ロ ン 広 幅 チ ュ ー ブ 補 助 加 温 ダ ク ト○ 対 照 区 温 泉 区 第1図 栽 培 施 設 の広 幅 チ ュ ー ブ加 温 及 び補 助 加 温 装 置 第1表 温 泉 を熱 源 と した広 幅 チ ュ ー ブ利用 ネ ッ トメ ロ ンの条 間加 温 効果(1992) 月 日 時 温 泉 区 対 照日 区 外 気 温 20℃ 保 温 の ベ ッド当た り 必 要 熱 量 備 考 温 泉 室 内 温 度 量 入 出 熱量 気 温 地温 気温 地温 l ℃ ℃ ℃ ℃ ℃ ℃ ℃ 2 3 6 1.4 42.8 26.6 1411 23.0(10.9) 27.0 20.6 21.8 5.0 2599 補助加温 2 10 6 2.6 50.3 36.5 2153 13,0(18.4) 25.6 12.0 17.0 6.5 2339 2 17 6 1.4 47.0 31.5 1302 21.5(8,7) 25.3 21.0 19.5 2.8 2981 補助加温 2 21 6 2.0 52.0 32.0 2400 23。0(17.3) 27.1 21.0 17.0 4.0 2773 〃 2 23 6 2.4 50.7 30.8 2866 22.5(17.0) 26.2 21.5 19.8 0.5 3379 〃 2 26 6 2.0 50.0 30.5 2340 22.5(14.4) 26.5 21.5 20.0 1.2 3258 〃 注()は 計 算 値 第2表 温 泉 を熱 源 と した 広幅 チ ュ ー ブ利 用 条 間 加 温 が ネ ッ トメ ロ ン の 生 育 及 び 果 実 品 質 に 及 ぼ す 影 響 地 上 部 葉 面 積(基部 より) 地下部 乾物重 果 実 茎長 乾物 重 5枚 10枚 15枚 20枚 重 さ 縦茎 横茎 糖 度 評価 cm g c㎡ c㎡ c㎡ c㎡ g g cm cm 加 温 区 162.8 99.3 407.2 560.9 6962 724.9 15.8 1310 13.4 12.6 14.0 4.8 変動 係 数(%) 2.2 22.2 28.5 27.2 16.6 14.8 28.1 7.9 4.6 4.1 8.0 10.1 対 照 区 156.9 89.1 332.1 493.9 581.4 709.7 15.1 1180 13.3 12.5 13.1 4.6 変動 係 数(%) 5.3 26.5 25.3 26.3 17.9 15.4 35.1 9.5 5.9 4.4 8.0 11.3

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