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マイクロウエーブを用いた免疫染色法

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Academic year: 2021

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四国医誌 35巻5号 002 ~220 OCTOBER ,52 7991 (平9 )

技 術 報 告

マイクロウエーブを用いた免疫染色法

天 羽 則 子 , 若 槻 真 吾 , 佐 野 蕎 昭

徳島大学医学部第一病理学教室(主任:佐野蕎昭教授) (平成9年8月8日受付)

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F i r s t tnetmrapeD Pfoolohta 問,loohcS M edfo ,enici Th e Uytisrevin Tfoamhiskuo , Tamhiskuo ( D i r e c t o r : forP ikaihsoT )onaS Key words: yrtsihmeocsitnhomumi , v,erowamci lacinhcet eton 免疫組織化学(免疫染色)におけるマイクロウエーブ 処理は,従来よ り抗原の賦活化の目的でよ く行われてい るが,我々は,マイクロウエーブ照射下に抗原抗体反応 が行える装置(東屋医科器械社製, MI-77 型)を導入 し,ルーチ ンの免疫染色に利用したとこ ろ,染色時間の 大幅な短縮と染色像の鮮明化に有用であったので,紹介 したい。 方法および結果 1 .マイクロウエーブ照射下免疫染色の手順 教室では現在,酵素抗体法のLSAB 法 (DAKO 社 の キ ァト使用)を用いており,染色手順の基本はLSAB 法に準拠し ている。 以下にその概略を 示す。 1 )脱パラフィン :切片を 載せた プレパラー トをあ ら かじめ

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6

℃, 51 分加温し,パラフィンが溶けやす くしておき,型の如く,キシレン,アルコールで 脱パラする 。(計45 分) 2 )内因性ペルオキシダーゼ活性の阻害: 0.3% 過酸 化水素ーメタノール溶液に30分。 3)洗浄:流水5分→PBS にl分ずつ3回。 4)正常ウシ血清による前処理:LSAB キットの血清。 照射条件,反応時間は表

I

の如くに。 5 )一次抗体による反応:ウシ血清を振り切り,洗浄 することなく, 一次抗体による反応を行う 。照射 条件,反応時間は表

1

に。 6)洗浄:PBS にて20 秒×3回。従来法では洗浄を

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分×

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回であった。 7)二次抗体による反応:LSAB キッ トの抗体を用い る。照射条件,反応時間は表 l の通り 。 8 )洗浄: 6 )と同じ。 9 ) SAB (ス トレ プトアビジン ・ピオチン)による反 応:LSAB キ ッ トのSAB を用いる 。照射条件, 反応時間は表 l に。 1 0 )洗浄: 6)と同じ。 1 1 ) DAB によ る発色 :45 mgDAB / 105 CI-HisTrm! b u f f e r に100 倍希釈過酸化水素水2, 3

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商を反応 直前に加える 。発色までの時間は

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分から数分 (検 鏡しながら)。

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)洗浄:流水

l

分。従来法では

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分であった。 1 3 )核染色,封入。 表l 反応過程ごとの所要時間 5秒照射/ 3秒照射/ 3秒 休止 3秒休止 従来の方法 5 ℃上昇 2~3 ℃上昇 正常ウシ血清 6 分 01分 03 分 一次抗体反応 12分 02分 4℃l晩 二次抗体反応 (ピ オ チ ン 化 抗 7 ウス lg ヤギ血 7分 01分 03 分 i青又はピオチン 化抗 ウ サ ギ lg ヤ ギ血清) SAB 反応 7分 8 分 03分

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Microwave m edhot 図l 回転ステージのシェーマ 表2 照射設定規格 照射ワット 150 ~400 ワッ ト,50ワットずつ可変式 照射方法 秒単位,連続照射,間欠照射 資料ステージ 回転(0~06回転/毎分,可変式) 上限温度設定 可 試料温度調jl定 レーザ一式 2 .照射条件 図

l

のように,抗体溶液を載せたプレパラートは装置 の中で回転ステ ージに水平に置かれ,マイクロウエーブ 照射を受けながら抗原抗体反応が進む。ステージの中央 には温度測定用の PB S を滴下 したプレパラートを置く 。 照射の方法には表2 に示したように連続照射と間欠照 射があるが,本法には後者が適しているI。) 4 回の反応 過程(

,

4

,

5

7

,

9

)に行う照射はいずれも同じ間欠 照射法である 。具体的には,

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秒照射/

3

秒休止と

3

秒 照射/ 3 秒休止のいずれかを用いるが,温度上昇は後述 するように

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秒照射/

3

秒休止の方がやや高くなる。免 疫反応促進効果は加温作用によるものではなくむしろマ イクロウエーブの持つ振動作用によるものと考えられて おり2),我々の経験では温度上昇の低い

3

秒照射/

3

秒 休止の方が染色結果はより良好のようである 。

4

回それぞれの反応過程における照射必要時間は表

l

のように,最も長くて一次抗体の反応の20 分である 。表 l には従来の方法での反応時間も併記した。 照射設定条件として,表

2

の規格のうち,出力コント ロールは250 ワッ トとし 温度上昇 をl分でl℃上昇を 目安とする 。5 秒照射/ 3 秒休止では 5 ~ 6 分で 5 ℃上 20 1 昇, 3 秒照射/ 3 秒休止では01 分で2 ~ 3 ℃上昇・し,ど ちらもその後は変わらない。なお,照射上限温度は37 ℃ に設定しておく 。

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.

従来の免疫染色との所要時間比較 表

l

のように

4

回の反応過程で時間短縮され,さらに 洗浄時間も短縮可能である 。脱パラ開始から封入までの 全行程に要する時間は2時間13分(5秒/3秒間欠)- 2 時間30 分 (3 秒/ 3 秒間欠)である。ちなみに従来法 では,一次抗体反応以外の過程に約4 時間を要し,これ に一次抗体反応時間 (

2

時間~一晩)を加えると,少な くとも6時間を必要としていた。 なお,洗浄時聞が短縮可能な理由としては, 1 )染色 液温の上昇により洗い出しが容易となる,

2

)染色時間 の大幅な短縮のため組織との非特異的結合が生じにくく なる,の2 点が考えられる 。 4 . 染色像の比較 本法による免疫染色の染め上がり標本はパックグラウ ンドが非常に少なく, D A B 液に多少長く浸し過ぎても パックグラウンドはほとんどない。この染色像は4 ℃, 一晩での一次抗体反応の染色像に匹敵し,室温2時間の 一次抗体反応の場合より明らかに鮮明で、あった。

5 .

留意点 照射時の抗体の乾燥を防ぐため回転ステ ージのくぼみ に蒸留水を入れておき,装置内に十分な湿度を保つ。 6 . その他の組織処理におけ るマイクロ ウエーブの活用 免疫染色以外に,組織の固定,抗原性の賦活,反応時 間 (H E ,PAS, Azan-Ma l oryl , PA M などの一般染色にも) の迅速化,術中迅速診断時への免疫染色応用などにマイ クロウエーブの活用が期待できる 。 このうち,本装置による抗原性の賦活化の設定条件 は, 1)設定温度:95 ℃, 2)照射出力:400 ワット, 3) 照射方式 :連続照射,

4

)温度上昇 :設定温度に達した ら35 0 ワットに切り換え る, 5 )照射時間: 設 定温度到 達 後8分~01 分,であ る。 なお,蒸発による溶液の減少 による トラブルを防止するために,我々は増田社の染色 パッ トと 染色トレイを使用している 。照射終了後は30 分 ほど自然に冷ました後,免疫染色に進む。

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7 . 学内での利用 第 一 病 理 に 導 入 後 臨 床 検 査 医 学 医 学 部 総 研 に も 同 じ装置が入っている。照射時間などは器械固有の特性が 多少あるようなので,それぞれの担当者と相談の上,至 適条件を設定すべきである。 天 羽 則 子 他

献 1 . 森 吉臣:マイクロウエーブを用いた迅速免疫染色 臨床検査, 39 : 1,63 9591

2

.

森吉臣:マイクロウエーブの能率的利用 電子顕 微鏡基礎技術と応用,,6991 60-3.3pp

参照

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