ポリオレフィン産業−将来の技術開発の方向性ー
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(2) は、我々の生活に欠くことの できない重要素材となっている。その世界生産量は. ければならない。事業性の観点で言い換えるならば、. 今や 億 万トンを超えており
(3) 、さらに成長を. 収益性の高い「高付加価値 32」へのシフトが一つの. 続けている。. 戦略だと考えている。すなわち、ユーザー各位に魅 力を持っていただける特徴ある製品を創出すること. 本発表では、32 産業の現状を概観し、将来の技術. であり、高価で、貴重な原料を使っても収益が得ら. 開発の方向性を探ってみる。. れるような高性能、高付加価値の製品を目指す必要. . があると考える。このような高付加価値製品として. 32 産業の現状. は、これまでの物性を大きく超えた 32、あるいは、. 国内 32 産業の情勢をみると、今後のあり方を占う. 本来 32 では持ちえない性能・機能を付与した材料、. うえで認識すべきことが 点あると考える。. あるいは、リサイクル性にも配慮した材料などが想. まず、国内市場の規模と成長である。日本国内需 要はポリエチレン 3(
(4) 、ポリプロピレン 33
(5) いずれ. 定される。. も 万トン程度で、 世界の ないし にすぎない。. . また、 年までの成長予測をみると、世界的には、. 技術開発の方向性. 3( で年率 、33 で年率 の需要の伸びが予測. これまで世界トップクラスの技術力が、国内 32. されている。一方、日本市場に目をむけると、今後. 産業を支えてきた。国内ユーザーの高品質への強い. はゼロ成長の見込みとなっており.
(6). 要望も技術力を向上させる大きな要素であった。前. 、世界の動向と. 節で述べた高付加価値製品の具現化には、さらに高. は様相を異にしている。. い技術力が必要とされるはずである。ここでは、32. また、世界ではオレフィン原料の多様化が進んで. 産業の将来を技術の側面から考える。. いる。北米・中東・中国を中心に、低コストな天然. 32 製品が生み出されるまでには、触媒・重合から、. ガスや石炭、バイオマスなど幅広く利用する状況に
(7). 配合・混練、成形加工まで、多くの要素技術を必要. ある 。. とする。高付加価値 32 創製のためには、それぞれの. 点目は、環境問題への配慮の必要性である。こ れは上記 点と異なり、国内 32 産業のみならず、全. 要素技術を進歩させ、統合することが重要といえる。 . 世界のプラスチック産業に携わる者の共通課題であ. まずオレフィン重合触媒技術について述べる。. る。例えば、6'*V(持続可能な開発のための . 1950 年代に、エチレン重合用の Cr 系触媒、ならび. アジェンダ)では、地球規模での資源・廃棄物規制. に、いわゆる Ziegler-Natta 触媒が相次いで発見さ. や海洋プラスチック問題への対応、すなわち、プラ. れた。以来、飛躍的な触媒性能の向上を経て、現在、. スチック資源循環社会の構築が強く求められている. 3( 生産では &U 系触媒と 0J 化合物担持型 7L 触媒が、.
(8). また 33 生産では 0J 化合物担持型 7L 触媒が、それぞ. 。32 製造メーカーとしては、リサイクルへより積. れ主に使われている。しかし近年、 年代初頭に. 極的に取り組む必要性を強く感ずる。 以上、国内 32 産業は生産規模・将来需要、ならび. .DPLQVN\6LQQ らによって発見されたメタロセン触. に、原料コストに関わる諸事情と、世界共通のプラ. 媒の性能も大きく向上し、工業使用も次第に増加し. スチックリサイクル問題という課題を抱えている。. てきている。. -27-.
(9) 触媒に関しての今後について考えると、まず、メ. た。その結果、自動車用途において、金属やエンプ. タロセン触媒に代表される有機金属錯体の構造設計. ラから 33 への置き換えなど、軽量化の実現にも寄与. の進歩が著しい。メタロセン触媒は、従来型. してきた。将来技術としては、ナノコンポジットや. Ziegler-Natta 触媒とは異なり、活性点が均一な触媒. 長繊維強化などにより、さらに高い物性発現とその. であり、均質のポリマーだけが生成する利点がある。. 適用を目指した検討が盛んである。 最後に、プラスチックリサイクル関連の技術動向. その反面、成形性など材料物性に必要な成分の全て を補うことは難しい。そこで、生成ポリマーの性質. について述べる。. がそれぞれ異なる複数の錯体を用い、必要成分を足. プラスチックのリサイクルは、マテリアルリサイク. し合わせるような触媒設計研究が世界中で盛んに行. ル、ケミカルリサイクル、サーマルリサイクルの3.
(10). つに大別される。この中で、マテリアルリサイクル. われている 。. が、エネルギー・CO2削減効果が最も高い
(11) 。. メタロセン触媒に続く後周期遷移金属錯体触媒、 いわゆるポストメタロセン触媒の研究開発も着実に. マテリアルリサイクルにおいては、リサイクル後. 進んでいる。これまでに、3((鎖状及び分岐)やエ. の物性低下抑制が技術開発のポイントとなる。この. チレンオリゴマー(α―オレフィン) 、さらにはエチ. 技術は、異なる素材を組み合わせて使用することが. レンと極性モノマーとの共重合体が得られる結果が. 多い 32 ではとくに重要である。そこで、3( に異種.
(12).
(13). 報告されている 。これは、32 への極性の付与とい. 樹脂を高分散できるような相溶化剤の開発. う、全く新規な高付加価値製品分野への道を切り開. 層フィルムのバリア材の使用量を極限まで削減する. くものであり、今後の研究の進展が注目される。. ための蒸着加工技術開発などが進められている. 触媒の進歩にともない、プロセス技術も進歩して. や、多.
(14). 。. いずれも、実質的にモノマテリアル(オール 3( ある. きた。有機溶剤中で重合するスラリー重合から、低. いは、オール 33)として扱えるようにすることで、. コストで多様な構造の樹脂を大量生産するためのバ. リサイクルによる物性低下を最小限に抑制すること. ルク重合 33 の場合
(15) 、気相重合、それらを組み合わ. を狙っている。このように、リサイクルを可能とす. せた多段重合へと変遷した。今後は、生産能力を最. る取り組みが活発化してきている。. 大限に引き出すための従来からの改良研究の継続に. すなわち、リサイクル性の付与も 32 高付加価値化. 加え、高付加価値品製造に特化した生産技術開発も. の一環であり、これからの大きなビジネスチャンス. 活発化するものと思われる。. とも考える。. また、多岐にわたる要求物性を実現するために 32. 以上、32 の技術動向について述べてきた。. 以外の材料との複合技術や成形加工技術も進歩して. 32 産業は、幾多の革新的な要素技術の開発に支え. きた。特に 3( においては、パッケージング分野を中. られ大いなる発展を遂げた。今までの技術開発の主. 心に多層化の技術が発展した。機能の異なる素材の. 目的は、品質の高い多様の製品を大量に効率的に生. 組み合わせにより、外観、強度、耐熱性、ガスバリ. 産することであった。しかし、今後は、リサイクル. ア性などの品質を向上させた。さらに将来に向けて、. までを考慮に入れた高付加価値化 32 の創製を可能. 高齢者にも配慮した易カット性付与のための材料開. とする技術開発へ軸足が移りつつあると感じる。. 発と多層化など将来の社会ニーズに目を向けた高付. なお、本発表では、今後を担う技術開発の具体例. 加価値化を目指す動きがある。. を紹介する予定である。. 33 では、複合材分野において、配合による分子量. . 分布や組成分布の制御、エラストマーや無機フィラ. まとめ. ーとの複合化、それらの分散や配向を制御するため. 国内 32 産業が置かれている現状に照らし、今後は. の混練・成形加工技術などが進歩した。これらによ. 「32 の高付加価値化」を狙った技術開発が重要と考. り、エンプラの物性領域にまで用途範囲を広げてき. える。しかし、高付加価値 32 創製に結びつく要素技. -28-.
(16) 術の開発競争は世界中で活発に繰り広げられている。 我々は、この開発競争の先頭を走る必要がある。そ のためには、産・官・学の連携、豊富な FKHPLVWU\、 HQJLQHHULQJ の知恵を有する異業種との連携、IT ベンチャーの活用など、多くの施策を講じて、32 製 造技術の総合力を高める必要があると考える。 . 5HIHUHQFHV
(17) 経済産業省「世界の石油化学製品の今後の需給動向(対象期間 ~ 年) 」
(18) 経済産業省「石油化学産業の市場構造に関する調査報告」
(19) 環境省「プラスチック資源循環戦略」
(20) 分子量分布制御;特開平 、特表 、特表 、特表 など 組成分布制御;特表 、特表 、特表 など 長鎖分岐制御;特開 、特開 、特開 、特開 など
(21) $1DNDPXUD.1R]DNL&KHP5HY
(22)
(23) プラスチック循環利用協会「年プラスチック製品の生産・廃棄・再資源化・処理処分の状況」
(24) 森泰正食品と容器92/12
(25)
(26) 日本経済団体連合会「6'*Vに資するプラスチック関連取組事例集<第三版>」㻌 . -29-.
(27)
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