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地方創生におけるオフィス誘致に関する考察 南伊豆町での試行的サテライトオフィスの実践から

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Academic year: 2021

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(1)地方創生におけるオフィス誘致に関する考察 南伊豆町での試行的サテライトオフィスの実践から 1563371 指導教員 1.. 研究の概要. (1) 背景と目的. 大原一興教授. 西田. 雄登. 藤岡泰寛准教授. フィスを構えることで地域との繋がりも作りやす く、企業の営業も行いやすい。. 2018 年に働き方関連法が成立し、働き方改革に. b)循環型サテライトオフィス:実際にオフィスは. より働き方の選択肢が増加した。働き方の変化に伴. 構えずに地方で設置されているコワーキングオフィ. い、従来の集約するオフィスから分散するオフィス. スなどを利用しながら、東京と地方を行き来する形. に変化している。多様な働き方が注目される中で、. 態。主には短期間の社員研修や集中的なプロジェク. 都会と地方での働き方の一つとしてサテライトオフ. トの進行などに用いられる。. ィスに関心が集まっている。しかし、各自治体が企. (2) オフィスの設置の意義と条件に関する調査. 業の誘致に対して様々な取組を行う中で、なかなか. 鎌倉や高知に SO を構える東京映画社と南伊豆に. 成果を出すことが難しいのが現状である。. SO を構える株式会社ジェイアンドユーの 2 社を対. 本研究では、サテライトオフィスを導入する自治. 象にヒアリング調査を行った。. 体を比較・考察し、企業誘致から導入までの課題を. まず東京と南伊豆では考え方に違いが出ることが. 明らかにすることを目的とする。. 分かった。東京のオフィスで会議をするより、実際. (2) 調査概要. に現地で地元住民と話すほうがアイデアも出る。実. 総務省が平成 28〜29 年度で実施したお試しサテ. 際にオフィスを構えるだけではなく現地に出向き地. ライトオフィス(以下 SO)事業のモデル団体のひと. 域を向き合うことが前提条件である。SO 事業の特. つ(全 18 か所)である南伊豆町を対象地とする。理. 徴でもある地域課題の解決においては、まずは地元. 由としては、自然や地域資源に恵まれており、東京. 住民の信頼を得ることが必要であると考える。ジェ. 圏からは距離もそれほど離れていないため企業を誘. イアンドユーは地元の漁師に着目したフリーペーパ. 致する条件としては最適と考え選定した。また、お. ーを作成することで、地域との交流も図れ新たなビ. 試し SO 事業での各自治体の結果に着目し、その結. ジネスにも繋がっている。外部の企業が内側に入っ. 果をもとにお試し SO 後の現状について各自治体に. ていくためには、まずは地域との交流を第一優先に. ヒアリング調査(10 か所)を行った。同様にサテラ. 考える必要がある。. イトオフィスを構える企業(2 企業)と、各自治体か. (3) 再委託事業者による誘致戦略. ら業務を再委託された企業(再委託事業者)にもヒア. SO 事業に先進的で有名な徳島県美波町に本社を. リング調査(1 企業)を行った。. 構える株式会社あわえにヒアリング調査を行った。. 2.. 再委託事業者は、行政と企業の中間に入り企業誘致. サテライトオフィスについて サテライトオフィスとは東京に本社を置きなが. に関して様々な支援を行う。再委託事業者が中間に. ら、地方などの離れた場所に設置されたオフィスで. 入り行う事は、大きく 3 つに分けられる。. 支社とは異なり小規模なオフィスのことを指す。. 1)誘致戦略の作成:地域へのヒアリング調査を行. (1) サテライトオフィスの形態. い、地域課題の抽出をする。その後、各企業にプレ. SO には 2 種類の形態が見られた。. ゼンを行い、課題を解決する企業の選別を行う。. a)滞在型サテライトオフィス:スタッフが常駐. 2)プロモーション:HP,PR 動画の作成、東京での. し、地方にオフィスを構える形態。実際に企業がオ. マッチングイベントを実施。その結果をもとに現地.

(2) 表1. お試しサテライトオフィス事業での各自治体の結果 98. H. 536. 7. 7. 7. 7. 7. 7. . 7. 7. 7. 7. 0 214. 表2 2. お試しサテライトオフィス事業後の各自治体の現状. 5. 0. SO. H H 41. H. 3. での視察を行い、SO の体験を行う。. 制を作らなければならない。そのためには、地域の. 3)人材育成:行政での担当者は定期的な会議で集. 特色や課題の認識、地域と交流できる体制を作り、. 会されるため、担当者が不在の際でも対応ができる. 企業にとって進出するメリットを全面的に押し出し. 人材を育成する必要がある。. ていく必要がある。. お試し SO 事業では、各自治体は業務の再委託を企. 4.. 南伊豆町での今後の展開. 業に行っている。しかし、企業の誘致に関しては再. 南伊豆町は他の自治体と比べて、再委託事業者と. 委託事業者の働きも重要となってくる。企業と地域. 共に作成した誘致戦略が明確になっている。そのた. との交流を円滑に進めるためにも再委託事業者が中. め、地域課題を明確にし、誘致企業に対してプロモ. 間に入り、事前に誘致の体制を整えて置くことが必. ーションを行った。また SO での地方創生の方法と. 要である。. しては、まずは情報を広げることが第一段階であ. 3.. る。例えば、地域への学習講座を開くなど、SO を. お試しサテライトオフィスに関する調査. 2 年間のお試し SO 事業において、総務省から業務. 企業について地域に認知して貰う必要がある。第二. を委託された 18 のモデル団体に調査を依頼し、10. 段階では行政が主体となるのではなく、民間が主体. 団体の協力を得た。(表 1、2) 結果としては、お. となって事業を行う体制づくりが必要となる。. 試し時の企業数は多いが、進出企業数には大差がな. 5.. 結論. いことがわかる。これは行政側の人材に限りがある. 本研究では、SO の誘致に関して南伊豆町の観点. ため、対応が間に合ってなく、広く浅くの状態であ. から調査を行った。各自治体へのヒアリング調査に. る。また、循環型である南伊豆町では、地域課題解. より事業自体の特徴はそれぞれ違うが、誘致ビジョ. 決に重点をおいているため、進出企業数は少ないも. ンが明確ではなく、地域住民・企業への説明が不十. のの課題解決のために地域と連携を図っている企業. 分な団体が多く、結果として地域課題の解決や地域. を獲得している。お試し SO 事業が終了し、どの自. との交流に結びついていないケースが多く見られ. 治体も自力で取組を行う中で、補助金など国の援助. た。そのため、まずは誘致戦略の作成と地域課題を. が無くなったことにより、勤務地の減少など事業の. 明確にし、民間主体の誘致を行っていく必要がある. 規模が縮小していることがわかる。オフィスは、建. と考える。. 物の一室などを利用するケースが多く、企業間交流. 参考文献: 1)総務省地域力創造グループ地域自立応援課「お試しサテライトオフィス」モデ ル事業(平成 28,29 年度)調査報告書 (2017,2018) 2) 総務省 南伊豆るプロジェクト「南伊豆サテライトオフィス誘致戦略」(2018) 謝辞:本研究に際しては、総務省よりお試しサテライトオフィスを委託された 10 の モデル団体、株式会社あわえ、株式会社ジェイアンドユー、株式会社東京映画社にヒ アリング調査に協力していただきました。また、総務省及び南伊豆町で作成された資 料 1)2)も参照した。あわせて感謝申し上げます。. 等を行いやすいよう、コワーキングスペースなどが 必要となる。その中で、単独で事業を行うためには 企業誘致の際に補助金を使わなくても誘致できる体.

(3)

参照

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(※1) 「社会保障審議会生活困窮者自立支援及び生活保護部会報告書」 (平成 29(2017)年 12 月 15 日)参照。.. (※2)

学生は、関連する様々な課題に対してグローバルな視点から考え、実行可能な対策を立案・実践できる専門力と総合