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「ほめ」の内在意味認知の仕方が「ほめ」に伴う感情と効果に及ぼす影響

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Academic year: 2021

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(1)rほめ」の内在意味認知の仕方がrほめ」に伴う感情と効果に及ぼす影響                                  学校教育学専攻                                  学校心理学コース. M070381 国木勇輔. 問題と目的. 28項目が残った。.  ほめる側の意思や意図(「ほめ」の内在意味). 第1因子<成長・努カベの喜び>. とほめられる側が受け取った意思・意図(「ほめ」. 第2因子<他者との比較〉. の内在意味認知)は必ずしも一致しているわけ. 第3因子<取り組みの評価>. ではなく,ほめられる側がrほめ」の内在意味. 第4因子<存在の肯定>. 認知をどのように行ったのかがrほめ」を研究. 第5因子<教育環境の評価>. する上で重要であると考える。しかしrほめ」. 第6因子<コミュニケーションの希求>. の内在意味認知についての先行研究は見当たら. 第7因子<効果の期待>. 【考察】. ない。.  そこで本研究は、rほめ」の内在意味認知がrほ.  “うれしい”という感情と“次も期待してい. め」に伴う感情と効果に及ぼす影響を明らかに. るよ”という意思は同じ因子(第1因子)に含ま. することを目的とする。研究1において「ほめ」. れることが明らかになった。ほめられる側がほ. の内在意味認知尺度を作成し、研究2において. める側の次への期待を感じることは決してネガ. 「ほめ」の内在意味認知と「ほめ」に伴う感情・. ティブなものではないことが考えられる。. rほめ」の効果との関連を明らかにする。.  第4・5・6因子は先行研究に挙げられていな.        研究1. い因子であった。「ほめ」を受けたときに、直接. 【方法】. 的なポジティブなフィードバックだけを受け取. 対象:大学生・大学院生計306名. るわけではなく、ときには「ほめ」として受け. 調査時期:2008年5月∼6月. 取らないような認知の仕方をすることもあると. 質問紙. 考えられる。.  テストでよい点をとり,先生・親にほめられ.         研究2 【方法】. るという仮想場面について回答してもらった。 尺度項目は予備調査をもとに作成した。. 対象:小学5・6年生,有効回答数426名. 【結果】. 調査時期:2008年9月∼10月.  主因子法(プロマックス回転)による因子分. 質問紙. 析を行った結果、7因子解を採択し 最終的に.  研究1で用いたrほめ」の場面を使い、各場. 一94一.

(2) 面で以下の3つの尺度について質問をした。. 期待〉のどちらの「ほめ」の内在意味認知を強. ①児童用「ほめ」の内在意味認知尺度. く感じても,動機づけ・自己評価・成功期待が. ②rほめ」に伴う感情尺度. 高くなった。 【考察】. ③「ほめ」の効果測定尺度 【結 果】. 1「ほめ」の内在意味認知とrほめ」に伴う感. 1児童用「ほめ」の内在意味認知尺度. 情及び効果について.  主因子法(プロマックス回転)による因子分析.  児童期の高学年において,「ほめ」の内在意味. を行った結果、2因子解を採択し、最終的に10. 認知による違いはあまりないが,ほめられる側. 項目が残った。. がほめる側の発した「ほめ」に何かしらの意思・.  第1因子<成長・努力・取り組みへの喜ぴ>. 意図を感じることが,「ほめ」によるポジティブ.  第2因子<効果の期待>. な影響をより生みやすくすることが考えられる。. 2「ほめ」に伴う感情の因子分析. 2「ほめ」の内在意味認知の発達.  主因子法(プロマックス回転)による因子分析.  研究1と研究2の「ほめ」の内在意味認知尺. を行った結果,3因子解を採択し,最終的に7. 度の因子構造の違いから,児童は成人に比べて. 項目が残った. 他者の言動から他者が考えていることを汲み取.  第1因子<驚き感情〉. る能力が未熟であることが考えられる。さらに.  第2因子〈恥ずかし感情〉. <効果の期待>因子を6年生のほうが感じるこ.  第3因子<ポジティブ感情>. とができることから,5年生より6年生のほう. 3「ほめ」の内在意味認知の学年差. が多様な「ほめ」の内在意味認知ができるよう.  5年生より6年生のほうが「ほめ」に対して. になり,「ほめ」の内在意味認知は年齢と共に成. <効果の期待>を感じやすいことが示された。. 長していくと考えられる。. 4学年差・rほめ」の内在意味認知・rほめ」に.  6年生は5年生よりく成長・努力・取り組み. 伴う感情との関連. への喜び>の感じ方による「ほめ」に伴う感情.  <成長・努力・取り組みへの喜び><効果の. の変化が大きかった。6年生はほめる側の純粋. 期待>のどちらの「ほめ」の内在意味認知を強. な喜びやうれしさ・感心している気持ちなどを. く感じても,<驚き感情〉〈恥ずかし感情><. 感じとることがrほめ」による影響をポジティ. ポジティブ感情>が高くなった。<成長・努力・. ブに変化させることが考えられる。. 取り組みへの喜び〉因子において,く恥ずかし. 3今後の課題. 感情>は中群・島群どちらも5年生より6年生. ①発達に応じた「ほめ」の内在意味認知の検討. のほうが有意に高かった。<ポジティブ感情>. ②実際場面での実験計画. は低群で6年生より5年生の得点のほうが有意. ③ほめる側の「ほめ」の内在意味とほめられる. に高かった。.  側の「ほめ」の内在意味認知とのズレ. 5学年差・rほめ」の内在意味認知・rほめ」の. ④吃りの内在意味認知について研究. 効果の関連.           主任指導教員 浅川潔司.  <成長・努力・取り組みへの喜び〉<効果の.             指導教員 藤原忠雄 一g5一.

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参照

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