• 検索結果がありません。

アジアにおける景気循環の連動性

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "アジアにおける景気循環の連動性"

Copied!
16
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)研究ノート. . アジアにおける景気循環の連動性. 章   沙 娟 要 旨  近年のアジア域内貿易・投資の拡大によって,アジア諸国間の経済的なリンケージはま すます緊密になっている.実体面での経済統合が一段と深化し,通貨同盟や域内通貨協調 への関心も高まっている.最適通貨圏の理論は通貨同盟形成のための複数の経済的条件を 提示しているが,それら条件の中で最も重視されているのが各国間の景気循環の連動性で ある.これまで数多くの研究が景気循環の連動性という指標を用いて最適な通貨圏の地理 的範囲を特定する実証分析を行っている.さらに,最近注目を集めているのは景気循環の 連動性の決定要因を分析する実証研究である.先行研究では複数の決定要因が分析の対象 となっているが,その中で最も重視されているのが産業間貿易,産業内貿易,産業構造の 類似性,そして金融統合の 4 つである.本論文はアジア諸国を対象として,2 国間の景気 循環の連動性を決定する要因をより全面的に検証するために,従来の要因である産業間貿 易指数,産業内貿易指数,産業構造の類似性指数,と金融統合指数に加えて,為替レート の変動性指数を説明変数として GMM–IV による実証分析を行なっている.本論文の主要 な分析結果は次の 5 つである.第 1 に,産業間貿易は景気循環の連動性に有意なプラスの 影響を与える傾向にあるが,その影響は安定していない.第 2 に,産業内貿易は景気循環 の連動性に常に頑健な正の影響を及ばしている.第 3 に,2 国間の産業構造の類似性は景 気循環の連動性に有意にプラスの影響を与えるが,この結果は安定していないという結果 が得られた.第 4 に,2 国間の金融統合は景気循環の連動性に有意に負の影響を与えている. 最後に,2 国間の為替レートの変動性は景気循環の連動性に常に頑健な負の影響を与えて いる. キーワード:最適通貨圏,景気循環の連動性,産業間貿易,産業内貿易,産業構造の類似 性,金融統合,為替レートの変動性 1.はじめに. を促進することの重要性が指摘されている.特 に 1997 年のアジア通貨危機以降,通貨危機の.  これまでアジア諸国は対外指向の発展政策を. 再発防止や域内の貿易・投資の円滑化のため. とりつつ,急速に経済成長を遂げてきた.この. に,地域的な為替政策協調や通貨同盟への関心. 対外指向のアプローチによって数多くの自由貿. が高まっている.この通貨同盟に関する実証研. 易協定(Free Trade Agreement:FTA)が締結され,. 究の理論的基礎となるのが「最適通貨圏の理論. アジア諸国間に緊密な貿易や投資関係が構築さ. (Optimum Currency Area:OCA) 」である(Mundell,. れてきている.この実体面での経済統合の深化. . 1961). に伴い,金融面での域内連携を深めて通貨統合.  標準的な最適通貨圏の理論によれば,通貨同. 『エコノミア』第 65 巻第 1 号(2014 年 5 月),01-16 頁[Economia Vol. 65 No.1(May 2014),pp. 01-16].

(2) . 盟は加盟国間の貿易における取引費用の低減や. の 2 点にある.第一に,アジア諸国を対象とし. 資源配分の効率化といった便益をもたらす.一. た先行研究では十分に考慮されていない産業構. 方,通貨同盟下では単一の通貨を導入するため,. 造の類似性にも着目して分析を行っている.第. 加盟国の金融政策の独立性が失われる.仮に特. 二に,景気循環の連動性の決定要因として考え. 定の加盟国で固有のマクロ経済ショックが発生. られてきた全ての変数,すなわち産業間貿易,. したとしても,当該国は独自の金融政策によっ. 産業内貿易,産業構造の類似性,金融統合など. てショックに対処することができない.加盟国. をすべて含めて実証分析を行っている.さら. 全体あるいは域内全体で共通の金融政策を行う. に,2008 年まで分析期間を延長することによっ. 以外ないのである.従って,通貨統合の経済的. て,上記の決定要因が景気循環の連動性にどの. なコストは加盟国間の景気循環の連動性が高い. ような影響を及ぼしているかを再検証してい. ほど小さくなる.. る.なお,産業内貿易に着目した従来の研究は.  それでは,2 国間の景気循環の連動性を決定. Nicita and Olarreaga(2001)のデータベースに. する要因とは何であろうか.最適通貨圏の理論. 依拠しており,国際標準産業分類(International. は複数の要因を示唆しているが,その中で最も. Standard Industrial Classification:ISIC)Rev. 2 に. 重視されているのが 2 国間貿易( 産業間貿易と. 基づいて産業内貿易指数を作成している.ただ. 産業内貿易)の拡大,産業構造の類似性,そし. し,Nicita and Olarreaga(2001)が提供するの. て金融統合の 3 つである.これらの決定要因に. は 1999 年までのデータである.本論文は ISIC. 注目する先行研究は数多く存在する.決定要因. Rev. 3 に従って 2008 年までの産業内貿易デー. として域内諸国間の貿易に焦点を当てた研究と. タを新たに構築している.. して,Frankel and Rose(1998) ,Kose and Yi.  本論文の主要な分析結果は次の 5 つである.. (2006),Baxter and Kouparitsas(1998)などの 研究が挙げられる.特に Shin and Wang(2004). 第 1 に,産業間貿易(2 国間貿易 )は景気循環 の連動性に有意なプラスの影響を与える傾向に. は景気循環の連動性の決定要因として産業内貿. あるが,その影響は安定していない.第 2 に,. 易に注目している.また,産業構造の類似性が. 産業内貿易は景気循環の連動性に常に頑健な正. 景気循環に及ぼす影響に着目したものとして,. の影響を及ばしている.第 3 に,2 国間の産業. Imbs( 2001),Imbs(2004),Kalemli–Ozcan. 構造の類似性が景気循環の連動性に有意にプラ. et al .(2001) の 一 連 の 研 究 が あ る. さ ら に,. スの影響を与えるが,この結果は安定していな. Kose et al. (2003)と Imbs(2006)は金融統合. いという結果が得られた.第 4 に,2 国間の金. と景気循環の連動性との関係についての研究を. 融統合は景気循環の連動性に有意に負の影響を. 行っている.これらの研究の多くは OECD 諸. 与えている.最後に,2 国間の為替レートの変. 国を分析の対象としているが,アジア諸国を. 動性は景気循環の連動性に常に頑健な負の影響. 対象とした実証研究も近年数多く発表されて. を与えている.. おり,その代表的なものとして Choe(2001) ,.  本論文の構成は以下のとおりである.まず. Shin and Wang(2004) ,Shin and Sohn(2006). 第 2 節では,先行研究を概観しながら景気循環. などが挙げられる.しかし,これらの研究は主. の連動性の三つの決定要因について論じる.第. に 2 国間貿易や金融統合に焦点を当てており,. 3 節では本論文で使用する各変数の作成方法と. 産業構造の類似性まで考慮した分析は行われて. データについて説明する.第 4 節では実証分析. いない.. の手法を説明し,本論文の分析結果とその含意.  本論文は,アジア地域の 10 ヵ国(地域 )を. を提示する.最後に第 5 節では,本論文の結論. 対象として,1982 年から 2008 年までのサンプ. と残された研究課題をまとめる.. ル期間で分析を行っている.本論文の特徴は次.

(3) . 2.景気循環の連動性の決定要因. 果として 2 国間貿易(産業間貿易)指数だけが 景気循環の連動性に有意な影響を与えることを.  景気循環の連動性には理論的に複数の決定要. 確認している.Shin and Wang(2004)は産業. 因があるが,一般に貿易,産業構造の類似性と. 間貿易と産業内貿易を厳密に区別して分析を. 金融統合三つの要因が最も重視されている.. 行った結果,産業間貿易は景気循環の連動性に.  標準的な最適通貨圏の理論 によれば,通貨. 有意な影響を与えてないが,産業内貿易は常に. 同盟は同盟国間の貿易における取引費用の低. 有意な正の影響を与えているとの実証分析結果. 減や資源配分の効率化といった便益をもたら. を報告している.. す.そして,近年の実証分析では地域内の貿易.  次に産業構造の類似性が景気循環の連動性に. が増加するほど便益も大きくなることが指摘さ. 及ぼす影響に着目する.理論的には,類似の. れている.それでは域内貿易は加盟国間の景気. 商品を生産する 2 国が共通の産業特有の技術. 循環にどのような影響を与えているだろうか.. ショックを経験すると,両国は同様なマクロ経. Krugman(1993)は,通貨同盟下では,域内貿. 済変動を経験する.つまり,産業構造の類似性. 易の増加によって加盟国間の景気循環の連動性. が上昇するほど,共通の産業特有の技術ショッ. が低くなる可能性を指摘している.域内貿易の. クを受けることになり,その結果,景気循環の. 拡大が各国の生産(貿易)品目構成を変化させ,. 連動性が高まる.Imbs(2001) ,Imbs(2004) ,. その結果,各国が固有の生産品目に特化するよ. Kalemli–Ozcanet al. (2001)の一連の実証研究. うになると,特定の産業で何らかの経済ショッ. は,産業構造の類似性が高い 2 国は景気循環の. クが発生しても,それは加盟国間の景気循環. 連動性が高くなることを指摘している.. の連動性を高めることにつながらない.一方,.  金融統合が景気循環の連動性に及ぼす影響に. Frankel and Rose(1998)は 2 国間貿易におい. ついては見解が分かれている.Imbs(2006)は. て産業内貿易が産業間貿易より大きな割合を占. 国際収支の観点から財市場の統合と資産市場. めている時に,加盟国間の景気循環の連動性と. の統合は緊密に結びついているはずだと指摘し. 域内の貿易統合とが正の相関を持つことを強調. ている.金融統合の進展は両国が貿易を通じた. しており,域内貿易は加盟国間の景気循環の連. 景気循環の連動性を経験していることを反映し. 動性に強い正の影響を与えているとの実証分析. ており,金融統合が景気循環の連動性に正の. 結果を導いている.また,彼らの研究は通貨統. 影響を与えていると主張する.一方,Kalemli–. 合の内生性という重要な問題も提起している.. Ozcans et al . (2001)は,資本市場の統合によっ. すなわち,通貨同盟自体が域内貿易を促進する. て加盟国間での資本フローが拡大し,資金の過. 効果があり,それを通じて加盟国間の景気循環. 不足が円滑に調達される結果,加盟国はそれぞ. の連動性がさらに高まることによって,当初は. れ固有の生産に特化し,非対称のショックを誘. 最適通貨圏の基準を満たしていなかった国々が. 発して景気循環の連動性を低下させることを指. 通貨統合に加わった結果,最適通貨圏の基準を. 摘している.Kose et al . (2003)と Imbs(2006). 満たすようになる可能性がある.Kose and Yi. は金融統合が景気循環の連動性を高めるとい. (2006)は Backus et al . (1993)の標準的な 2 ヵ. う実証研究の結果を提示しているが,Shin and. 国の International Real Business Cycle(IRBC). Sohn(2006)は金融統合が景気循環の連動性の. モデルを拡張した 3 ヵ国 IRBC モデルを用いて. 決定要因として機能していないと報告している.. Frankel and Rose(1998)と同様の分析結果を.  また,以前は OECD 諸国を対象とした研究. 得ている.また,Baxter and Kouparitsas(2005). が盛んであったが,近年はアジアを対象とした. は広範な横断面の経済変数を用いて景気循環の. 実証研究も数多く発表されている.その代表. 連動性に及ぼす影響の頑健性を検証し,その結. 的なものとして Choe(2001) ,Shin and Wang.

(4) . Fig. 1 Real GDP Growth Rate 0.6 0.4 0.2 0.0 -0.2 -0.4 -0.6 -0.8 -1.0. 82. 84. 86. 88. 90. 92. China India Malaysia Thailand. 94. 96. 98. Hong kong Japan Philippines. 00. 02. 04. 06. 08. Indonesia Korea Singapore. 注:年次データより対前年同期比の変化率を計算. 出所:IMF, International Financial Statistics, CD–ROM から作成.. (2004), Shin and Sohn(2006)などが挙げられる. Choe(2001)はアジア 10 ヵ国を対象とした実. 3.変数の定義とデータ. 証分析によって,貿易を通じた景気の国際的波.  本論文の分析対象となるのは東アジア 4 カ国・. 及効果の存在を確認しているが,その効果の. 地域(中国,香港,日本,韓国) ,ASEAN5 カ国(イ. 大きさには一定の留保を付している.Shin and. ンドネシア,マレーシア,フィリピン,シンガポー. Wang(2004)は韓国とアジアの 11 ヵ国を対象. ル,タイ) ,そしてインドを加えた合計 10 カ国・. として,産業間貿易と産業内貿易が景気循環に. 地域である.インドは一部の東アジア,東南ア. 及ぼす影響の違いに着目した研究を行ない,産. ジア諸国の重要な貿易パートナーになりつつあ. 業間貿易は有意な影響を与えていないが,2 国. る.また,分析対象国の経済規模や対外貿易関. の貿易に占める産業内貿易の比率が高いほど景. 係に一定のばらつきを持たせる目的から,イン. 気循環に正の影響を与えることを報告してい. ドを分析対象国に含めている.サンプル期間は. る.これらの研究は主に 2 国間(産業間)貿易. 1982 年から 2008 年である.周知のとおり,本. や金融統合に注目しており,産業構造の類似性. 論文の対象国の一部はアジア通貨危機の時期に. は考察の対象としていない.本論文では,説明. 激しい生産の落ち込みを経験しており,通貨危. 変数の欠落によって生じるバイアスを軽減し,. 機の時期をサンプル期間に含めると,景気循環. 景気循環の連動性の決定要因をより全面的に検. の連動性を過大評価してしまう.そこで,アジ. 証するために,産業間貿易,産業内貿易,産業. ア通貨危機の一時的な影響を軽減するために,. 構造の類似性,金融統合などのすべてを説明変. 1997 年と 1998 年のデータを除外する(Fig. 1) .. 数に含めて推定を行うことにする.. 本論文の分析で特に注目する変数は景気循環の.

(5) . 連動性,産業構造の類似性,2 国間の相互(産 業間)貿易,産業内貿易,金融統合,為替レー. この CoYijt を t 期における i 国と j 国の間の景気 循環の連動性として定義する.この指数は両国. ドの変動性の 6 変数である.2 国間の為替レー. 間の GDP ショックの対称性を表すものと解釈. トの変動性を計算するには一定の期間が必要で. されている.もし 2 国間で常に同規模かつ同. あり,産業毎の生産量データは年度によって入. 方向のショックが生じているとすれば,当然. 手可能な場合と可能でない場合とがある.また,. GDP の動きは似通ったものになる.. 分析サンプル数を増やすため,全サンプル期間. したがって,CoYijt が高い時に t 期における i 国. を 5 分割して,為替レートの変動性指数以外の 各変数は期間毎の平均値を取る.サブサンプル. と j 国の間の景気循環の連動性が高いと判断さ. れる.. 期間は 1982 ∼ 1986 年( 第 1 期 ) ,1987 ∼ 1991.  景気循環の連動性指数を作成する時に,自然. 年( 第 2 期 ),1992 ∼ 1996 年( 第 3 期 ) ,1997. 対数値の一階の階差によって実質 GDP 成長率. ∼ 2003 年(第 4 期) , そして 2004 ∼ 2008 年(第. を求め,さらにそれが 2 階の自己回帰過程に従. 5 期)となる.従って,本論文の実証分析のサ. うと想定しているため,3 期のデータを失うこ. ンプルサイズは 10 カ国で形成される 2 国間の. とになる.本論文では,すべての推定において. ペアの数(45 ペア)とサブサンプルの 5 期間を. 同じサンプル期間を確保するために,GDP デー. 考慮して,225( = 45×5)となる.ただし,産. タの期間は 1979 年から 2008 年までとなっている.. 業内貿易指数には一つの欠損値があるため,サ.  地域内の貿易が景気循環の連動性にどのよう. ンプルサイズは 224 になる.. な影響を与えるかを明らかにするため,本論文. 3.1 変数の定義 1). て検証する.. では,産業間貿易指数と産業内貿易指数を用い  景気循環の連動性指数は Shin and Sohn (2006).  産業間貿易指数(2 国間貿易指数)について. に従い,以下の 2 階の自己回帰モデルを用いて. は,Frankel and Rose(1998)に従って,総貿. 推定した.なお,Y は実質 GDP であり,データ. 易額に占める両国間の産業間貿易額の比率を示. は年次データを用いている.推定する前に,ま. すものであり,次のように定義される.. ず実質 GDP を Hodrick–Prescott(HP)フィター によってトレンド系列(trend series)と循環系 列(cyclical series)に分解する.次にこの循環 系列を ∆ ln (Yit)として, (1)式と(2)式の手順. で 2 国間の景気循環の連動性指数を作成する.. [LMW PLMW [ MLW P MLW ;LW 0 LW ; MW 0 MW. (3). xijt と mijt はそれぞれ i 国の t 期における対 j 国. の輸出額と輸入額を,Xit と Mit はそれぞれ i 国. 6 OQ <LW

(6) < 6 OQ <MW

(7)  D  D  6 OQ <LW<

(8) < 6 OQ <MW<

(9)

(10). D  6 OQ <LW<

(11) <. ,7LMW . (1). 6 OQ <MW<

(12)

(13) XLMW\. 表している.xjit と mjit はそれぞれ j 国の t 期に おける対 i 国の輸出額と輸入額を,Xjt と Mjt は. 次に毎期の残差 u ijty の絶対値に−100 を掛ける.. &R<LMW  < XLMW\ =. の t 期における対外的な総輸出額と総輸入額を. それぞれ j 国の t 期における対外的な総輸出額 と総輸入額を表している 2)..  産業内貿易指数は Grubel and Lloyd(1975). (2) 2)本論文では輸出額に着目した. 1)本節の説明変数の構築については,主として 吉見(2008)から多くを学んだ.. ,7LMW . [LMW. ; LW ; MW. ,輸入額に着目した.

(14) . に従っている.産業内貿易指数を構築する際に, どのような産業分類を使うかが重要である.例 えば同質性のより高い商品の産業内貿易を測定 したい場合には,より細分化された詳細な産業 分類を用いる必要がある.しかし,産業が細分 化されるほど,産業内貿易に該当する部分が. 1. 6,LMW   < - _ VLNW < V MNW _. (7). N .  ここで,Sikt は i 国第 k 産業生産額の対名目 GDP シ ェ ア を,N は 本 論 文 で 扱 う 産 業 分 類. 縮小し,最終的にゼロに近づく.従って,本論. の総数を表している.Ng(2010)に従って, United Nations National Accounts Main Aggregates. 文では国際標準産業分類により,2 桁,3 桁,4. Database を用いて,産業構造の類似性指数を作. 桁の産業分類を用いて指数を作成する.産業内. 成した.このデータベースにおいて,GDP を. 貿易指数は次のように定義する .. 次の 7 産業に分けられた. (1) 農業, 狩猟,林業,. 3). 漁業, (2)鉱業とユーティリティ, (3)製造, (4). 1. ,,7LMW   <. - [LMWN < PLMWN N  1. [LMWN PLMWN N. 建設, (5)卸売,小売業,レストラン,ホテル, (6). .  x x はそれぞれ i 国の t 期に k 産業におけ k ijt・. k ijt. (6)輸送,保管,通信, (7)その他の活動:金融, 保険,不動産など.i 国と j 国の産業構造が全 く同じ時,つまりすべての N について Sikt = Sjkt. が成立する時,SIijt の値は 1 になる.逆に両国. る対 j 国の名目輸出額と名目輸入額を表してい. が完全に異なる財の生産に特化しているときに. 第 2 項の値が小さくなり,それを 1 から差し引. 産業構造は SIijt が産業内貿易指数のように 1 に. る.産業内貿易が増加する時に, (6)式の右辺. くので,(6)式全体の値が高くなる.つまり, IITijt の値が 1 に近ければ近いほど,産業内貿易. はゼロの値をとる.したがって,i 国と j 国の. 近い値をとるほど類似しており,ゼロに近い値 をとるほど異なっていると言える 4).. が盛んに行われていることを意味する.IITijt は.  周知のとおり,金融統合の指数を作るのは容. 2 桁の産業内貿易を用いて作成している.. 易ではない.2 国間の金融統合の指数を作るた.  産業構造の類似性は景気循環の連動性を決定. めには,例えば両国間の資本フローを示すデー. する重要な要因の 1 つであり,その指数につい. タが必要であるが,一部を除いてそのような. て様々な研究が行われてきた.本論文の分析で. データは公表されていない.本論文は Ito and. は,Imbs(2003)と Clark and van Wincoop(2001). 5) Chinn(2005) により作成された資本勘定の開. に従って,産業構造の類似性指数を作る.それ. 放性指数を用いて,2 国間の金融統合指数を作. は 2 国間における各産業の名目 GDP シェアの. 成する.この開放性指数は年次データとして国. 差の絶対値をとり,その総和を 1 から引いたも. ごとに報告されている.開放性指数が大きいほ. のである.. ど,この国の資本勘定は開放性の度合いが大き. PLMW などの産業間貿易指数も作成 ,7  LMW  0 LW 0 MW して分析を行った.ただし,この 3 つの産業間 指数は相関がとても高いため(Corr (IT, IT1) = 0.97,Corr (IT, IT2) = 0.93),分析には IT のみを 採用した. 3)2 桁の産業内貿易指数 (IIT) と 3 桁の産業内 貿易指数 (IIT1),4 桁の産業内貿易指数 (IIT2) とは 相関が高い上に,分析結果にも大きな相違がない ため(Corr(IIT,IIT1)=0.98),実証分析で 2 桁の産 業内貿易指数 (IIT) のみを採用している.. いことを意味している.本論文ではこの指数を. 4)産業構造類似性指数として,他にも Baxter and Kouparitsas (2005) により作成された 2 国間の 毎期の産業シェアの相関係数に着目する指数があ る.その定義は次の通りである.. 6, . -N1. V V.  LNW MNW. 1. -N. V.   LNW. 1. -N. . V MNW.

(15) . 2 国間のペア(45 ペア)で合計し,その合計値. Database である.. を 2 国間の金融統合指数として用いる.この金. Standard Inter national Trade Classification. 融統合指数が大きい(小さい)ほど,両国間の. (SITC) Rev.3 の分類に従うと 1992 年からのデー. 金融市場の統合度が高い(低い)ことを意味し. タが利用可能である.入手した SITC Rev.3 の. ている.. データは,ISIC Rev. 3 への変換ルールを用いて.  最近,特にアジアを対象とした論文は為替. ISIC 基準の産業別貿易データに変換した.も. レートの変動が両国の貿易にマイナスの影響を. う一つのデータベースは Nicita and Olarreaga. 与えることを示している.そして,両国の貿易. (2001)が公表している産業別貿易のデータで. は 2 国間の景気循環の連動性にプラスの影響を. ある.このデータベースは,製造業部門の貿易. 与えるという結果が多くの研究によって導かれ. データを ISIC Rev. 2 に基づいて 2 桁(9 産業) ,. ている.この面から考えると, 2 国間の為替レー. 3 桁(28 産業) ,4 桁(81 産業)に分類して提供. トの変動は 2 国間の景気循環の連動性にマイナ. している.本論文は ISIC Rev. 3 を使っている. スの影響を当たる可能性が高い.その影響を検. ため,ISIC Rev. 3 と ISIC Rev. 2 の変換ルール. 証するために,本論文では 2 国間の為替レート. に基づいて,Nicita and Olarreaga(2001)から. 変動を標準偏差で測り,分析を行った.なお,. 入手した 1982 年から 1991 年までのデータを. 為替レートは自然対数値をとり,その上で各サ. ISIC Rev. 3 基準の産業別貿易データに変換して. ブサンプル期間の標準偏差を計算している 6).. いる 7).産業分類の詳細は表 A1 に示されている.  Table 1. は各主要変数の統計量を表してい. 3.2 データと変数の概観. る.サンプルサイズは 225 だが,IT と IIT にお.  景気循環の連動性指数の作成のために使. いて,それぞれ 4 つと 1 つの欠損値がある.. う 実 質 GDP, 為 替 レ ー ト の デ ー タ は IMF,.  Fig. 2 は本節で定義する各変数の平均値をプ. International Financial Statistics ( I F S ) , C D –. ロットしたものである.期間ごとに計算される. ROM から,国毎の輸出・輸入データは IMF,. 45 のペアについて平均値をとり,それをトレ. Direction of Trade Statistics (DOTS),CD–ROM. ンドに回帰して得られた Fitted Value が直線と. から入手した.金融統合指数を作るためのデー. して表されている.また,各図中にその回帰式. タは Ito and Chinn(2005)のデータベースか. を報告している.. ら得た年次データで,産業構造の類似性の指.  Fig. 2 で示したとおり,景気循環の連動性は,. 標 を 作 成 す る た め の デ ー タ は United Nations. 第 4 期(1997 年∼ 2003 年 )にはやや下落して. National Accounts Main Aggregates Database か. いるが,全体的には上昇トレンドを示してお. ら取ったものである.為替レートは月次データ,. り,特に近年その傾向が強くなっている.つま. 金利は月次データ,そして他のデータはすべて. り,サンプル期間内でアジア諸国間の景気循環. 年次データである.. の連動性は上昇傾向にあったと言える.産業間.  産業内貿易指数は ISIC の製造業を構成する 各部門のシェアに基づいて算出した.産業別貿 易データの作成には,次の二つのデータベース を 利 用 し た. 一 つ は United Nations Comtrade 5)I t o a n d C h i n n (2005) は,I M F, A n n u a l Report on Exchange Arrangements and Exchange Restrictions (AREAER) によって報告された資本フ ロー制限に関する指標に基づいて開放性指数を作 成している.. 6)為替レートは実質と名目の二種類の為替レー トがある.直感的には実質為替レートを使って 2 国間の為替レートの変動性指数を作ったほうがい いと思われるが,実際には名目為替レートに基づ く変動性指数と実質為替レートに基づく指数との 間の相関係数は 0.97 と非常に高い.本論文の分析 においては,実質為替レートと名目為替レートが 景気循環の連動性に与える影響に大きな違いはな いことを示唆している.従って,本論文では名目為 替レートにより作成した同指数を採用している..

(16) . Table 1 Summary for key variables Variables Obs. Mean Std. Dev. Min Bilateral Business Cycle Co-movement (COY1_Growth rate) 225 –7.776 3.525 –20.149 Bilateral Trade (IT) 221 0.035 0.044 0.001 Bilateral Intra-industry Trade (IIT) 224 0.420 0.154 0.071 Bilateral Financial Integration (FI) 225 0.730 1.035 –1.496 Similarity in Industrial Structure (SI) 225 0.543 0.192 –0.029 Bilateral Exchange Rate Volatility (VOL) 225 0.108 0.074 0.000. Max –0.963 0.307 0.887 2.478 0.851 0.452. 貿易に対しては,第 1 期から第 4 期の間(1982. 金融統合指数下落の理由だと考えられる.最後. 年∼ 2003 年)に顕著な上昇を示しているが,近. に,2 国間の為替レートの変動性は第 1 期から. 年(第 5 期:2004 年∼ 2008 年)では上昇傾向が. 第 4 期(1982 年∼ 2003 年)までは下落傾向(ト. 弱くなっている.全体として強い上昇傾向にあ. レンドでの推定係数は 5%の水準で有意 )を示し. ることはトレンドの推定値が 1%水準で有意で. ているが,第 5 期(2004 年∼ 2008 年 )にはや. あることから明らかである.一方,産業内貿易. や上昇している.Fig. 2 のこの 6 つの変数を概. は全体的に上昇傾向( トレントでの推定係数が. 観すると, 第 1 期から第 3 期(1982 年∼ 1996 年). 10%の水準で有意 )にあるが,第 2 期(1987 年. までは景気循環の連動性指数,産業間貿易指数,. ∼ 1991 年 )から第 3 期(1992 年∼ 1996 年 )に. 産業構造の類似性指数,そして 2 国間の金融統. かけて下落している.この期間はちょうど産業. 合指数は同様の上昇傾向を示しており,互いに. 内貿易のデータが ISIC. Rev2 から ISIC. ev3 に. 正の相関を持っている.2 国間の為替レートの. 切り替わる時期でもある.ISIC. Rev3 の分類は. 変動性はこの間に下落しており,上記の 4 つの. ISIC. Rev2 の分類よりさらに詳細であり,分類. 変数と負の相関を持っている.第 4 期から第 5. の変換に際して強い仮定も置かれるため,上記. 期(1997 年∼ 2008 年 )までは景気循環の連動. のような産業内貿易指数の低下が観察されたと. 性指数,産業間貿易指数,産業内貿易指数,2. 考えられる.また,産業内貿易は第 3 期(1992. 国間金融統合指数,そして 2 国間の為替レート. 年∼ 1996 年 )から強い上昇傾向を示しており,. の変動性指数が顕著な上昇を示す一方で,産業. 特に第 5 期(2004 年∼ 2008 年 )にその傾向が. 構造の類似性指数は下落しており,前者と後者. 強まっている.次に産業構造の類似性の推移に. 2 つとの間に負の相関がみられる.サンプル期. 着目する.産業構造の類似性は第 1 期(1982 年. 間全体で見た場合,6 つの変数の関係は明確で. ∼ 1986 年 )から第 4 期(1997 年∼ 2003 年 )ま. はない.しかしながら,Fig. 2 で示したのは平. で上昇傾向を示しているが,第 5 期(2004 年∼. 均された各変数の動きである.2 国間ベースで. 2008 年)に入って急落している.2 国間の金融. みると各変数の動きは大きく異なっている可能. 統合指数は第 1 期から第 3 期 (1992 年∼ 1996 年). 性がある.こうした違いを考慮して分析を行うた. までは上昇しているが,第 4 期(1997 年∼ 2003. めに,次節で操作変数を用いて実証分析を行う.. 年)に急落している.第 4 期はアジア通貨危機. 4.実証分析の手法と分析結果. の直後であり,同危機の直後には多くの国が資 本取引制限などの為替管理強化に転じたことが. 4.1 ベンチマーク結果.  本論文の推定には以下の回帰方程式を用い 7)ISIC. Rev 2 から ISIC. Rev 3 に変換する時に, ISIC. Rev 2 の 1 つのコードが ISIC. Rev 3 の多数の コードに対応している場合,平均の割合でウェイ トを付けるという仮定を置いてある.. る.. &2<LMW  F F ,7LMW F ,,7LMW F ), LMW. F 6,LMW 92/LMW D W XLMW . (13).

(17) . Fig. 2 Time Series of Averages of Variables in each period (2) Bilateral trade (IT). (1) Bilateral B.C. Co-movement (COY2_HP-filtered) -4.5. .042. -5.0. .040. -5.5. .038. -6.0. .036. -6.5 .034. -7.0 .032. -7.5. COY2 COY2=0.63** trend-8.47. -8.0. IT IT=0.003*** trend+0.03***. .030 .028. -8.5 1. 2. 3. 4. 1. 5. (3) Bilateral intra-industry trade (IIT). 2. 3. 4. 5. (4) Similarity in industrial structure (SI) .64. .52. .60 .48. .56 .44. .52 .40. .48. .36. IIT IIT=0.03** trend+0.32***. .44. SI SI=-0.02 trend+0.44***. .40. .32 1. 2. 3. 4. 5. 1. 2. 3. 4. 5. (6) Bilateral exchange rate volatility (VOL). (5) Bilateral financial integration (FI) .90. .18. .85. .16. .80. .14. .75. .12. .70. .10 .08. .65 FI FI=-0.05 trend+0.89***. .60. VOL VOL=-0.02** trend+0.18***. .06 .04. .55 1. 2. 3. 4. 5. 1. 2. 3. 4. 5. 注:Fig.2 は第 3 節で定義された変数を期間毎に全 45 のペアについて平均し,プロットしたも のである.それをトレンドに回帰して得られた Fitted Value が直線として表されている.添字 *** と ** と * はそれぞれ 1%,5%,10%の有意水準を表している.. CoYijt は景気循環の連動性,ITijt は産業間貿易指. GMM–IV の推定手法を用いる.操作変数とし. 数,IITijt は産業内貿易指数,SIijt は産業構造類. ては,重量変数の(1)共通の国境ダミー, (2). 似性指数,FIijt を 2 国間の金融統合指数,VOLijt. 共通語ダミー, (3)2 国間の距離の対数値など. は 2 国間の為替レート変動性,at は期間ダミー,. の変数を採用する.また,実証分析を行う前に,.  Frankel and Rose(1998)は,最適通貨圏に. 間貿易と産業内貿易とは内生的であるかどうか. 関する実証研究では説明変数と被説明変数の内. をテストする.C–statistics の p–value が 10%,. そして uijt は誤差項をそれぞれ表している.. C–statistics を用いて,説明変数としての産業. 生性の可能性があり,OLS を用いると推定値. 5%,1%より小さければ,それぞれ 10%,5%,. を過大評価してしまうこと,したがって操作変. 1%の有意水準で変数が内生的であるという. 数を用いて推定することを提案している.本論. 帰無仮説を棄却する.そして,すべての操作. 文では Ng(2010)とそのほかの論文に従って,. 変数が外生的であるかどうかを検証するため,.

(18) . Table 2 Effects of deterninants of business cycle co-movement: GMM-IV estimation results. Dependent Variable: Bilateral Business Cycle Co–movement (COY1_Growth rate) (1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) Bilateral Trade(IT) 12.21* 6.944 10.99 13.24** 14.84** 5.418 (6.70) (6.06) (7.00) (5.91) (6.40) (4.63) Bilateral Intra–industry Trade(IIT) 10.25*** 3.784** 4.265*** 3.786** 4.032*** 2.559** (2.89) (1.54) (1.55) (1.50) (1.51) (1.28) Bilateral Financial Integration(FI) –0.381 –0.241 –0.475** (0.27) (0.26) (0.21) Similarity in Industrial Structure(SI) 4.908*** 4.631*** 2.206** (1.35) (1.34) (1.05) Bilateral Exchange Rate Volatility(VOL) –28.75*** (2.87) Period fixed effect Yes Yes Yes Yes Yes Yes Yes Endogeneity test of regressors C statistics(p–value) 0.000 0.000 0.000 0.000 0.000 0.000 0.001 Over–identification test 0.684 0.982 0.659 0.746 0.858 Hansen J statistics(p–value) 0.451 0.153 Sample size 221 224 221 221 221 221 221 R–squared 0.048 0.064 0.102 0.091 0.136 0.132 0.411. Explaining Variables. 注:表中の括弧の中の数字は t 統計量を表している.添字 *** と ** と * はそれぞれ 1%,5%,10%の有意水準を表し ている.為替レートの変動性以外の変数はすべて期間の平均値である.. Overidentification Test(Hansen J statistic)を. 2 国間の為替レートの変動も入れている.. 用いている.Overidentification Test の帰無仮.  Table. 2 の推定結果は以下のように整理する. 説はすべての操作変数が外生的であるという. ことができる.第 1 に産業間貿易がアジア諸国. 仮説であるため,Hansen J statistic の P–value. の景気循環の連動性に与える影響は頑健でな. は 10%より大きい( つまり統計的に有意でな. い. 産業間貿易のみを説明変数とした場合には,. い)方が望ましい.Table. 2 によると,内生性. 係数が 10%の有意水準で有意に正の影響を与. テストの帰無仮説は,1%の有意水準で棄却さ. えているのに対して, (3)の説明変数の中に産. れて,産業間貿易と産業内貿易の変数は,内. 業内貿易を加えると,産業内貿易が景気循環の. 生的な変数であることを示している.さらに,. 連動性に有意に正の影響を与えるのに対して,. Overidentification Test の帰無仮説は棄却され. 産業間貿易は統計的に有意な影響を与えなくな. ていなくて,使っている変数は適切であること. る.Frankel and Rose(1998)は 2 国間貿易が. を示している.. 景気循環に有意にプラスの影響を与えていると.  Table. 2 の推定結果は実質 GDP の成長率ベー. の分析結果を導き出しているが,それは彼らが. スの 2 国間の景気循環連動性の指標に基づいて. 産業間貿易と産業内貿易を厳密に区別していな. いる.為替レートの変動以外の変数はすべて期. いためである.また,金融統合と産業構造の類. 間の平均値である.推定結果を先行研究と比較. 似性を説明変数に加えると,産業間貿易がアジ. するために,各列に違う説明変数を入れている.. ア諸国の景気循環の連動性に与える影響は有意. (1)から(6)には,2 国間の景気循環に与え. になるのに対して,すべての変数(5 つ)を説. る四つの伝統的な要因,すなわち,産業間貿易,. 明変数とすると係数は有意でなくなってしま. 産業内貿易,金融統合と産業構造の類似性を用. う.. いた分析結果を示している. (7)では,この四.  第 2 に,産業内貿易がアジア諸国の景気循. つの要因に加えて,もう一つ重要な要因である. 環の連動性に常にプラスの影響を与えている..

(19) . Table 3 Effects of deterninants of business cycle co-movement: GMM-IV estimation results Explaining variables. Dependent variable: Bilateral Business Cycle Co–movement(COY2_HP–filtered) (1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) Bilateral Trade(IT) 13.37** 8.596* 13.17** 11.44** 14.53** 8.811* (5.24) (5.09) (5.75) (5.28) (5.71) (5.02) Bilateral Intra–industry Trade(IIT) 9.756*** 3.645*** 4.160*** 3.669*** 4.052*** 3.150*** (2.32) (1.26) (1.21) (1.25) (1.20) (1.15) Bilateral Financial Integration(FI) –0.467** –0.409** –0.540*** (0.21) (0.20) (0.18) Similarity in Industrial Structure(SI) 2.284** 1.832 0.376 (1.10) (1.12) (0.96) Bilateral Exchange Rate Volatility(VOL) –16.45*** (2.52) Period fixed effect Yes Yes Yes Yes Yes Yes Yes Endogeneity test of regressors C statistics(p–value) 0.000 0.000 0.000 0.000 0.000 0.000 0.001 Over–identification test 0.506 0.328 0.877 0.444 0.838 0.563 Hansen J statistics(p–value) 0.153 Sample size 221 224 221 221 221 221 221 R–squared 0.057 0.064 0.124 0.119 0.127 0.127 0.281 注:表中の括弧の中の数字は t 統計量を表している.添字 *** と ** と * はそれぞれ 1%,5%,10%の有意水準を表し ている.為替レートの変動性以外の変数はすべて期間の平均値である.. (1)から(7)まで,産業内貿易の係数はすべ. Imbs(2004)などの多くの先行研究は産業構造. てプラスで有意である.この結果は Frankel. の類似性が景気循環の連動性に正の影響を与え. and Rose(1998)の理論分析と一致している.. ると指摘しており,産業構造が似通った 2 国で. Frankel and Rose(1998)は 2 国間の貿易が景. は産業特有の技術ショックが対称的となるため. 気循環の連動性にプラスの影響を与えるかどう. 景気循環の連動性に正の影響を与えると解釈し. かは 2 国間の貿易に占める産業内貿易の割合に. ている.. よると強調している.彼らの実証分析では相互.  第 4 に,2 国間の金融統合は景気循環の連動. 貿易が景気循環の連動性に有意なプラスの影響. 性にマイナスの影響を与える傾向にあるが,そ. を与えているとの結果を報告しているが,理論. の影響は安定していない.従来の 4 つの要因を. 的には産業内貿易が同連動性にプラスの影響を. 説明変数とすると,金融統合が景気循環の連動. 与えることを強調している.ただし,彼らの実. 性に有意な影響を与えないのに対して,為替. 証分析では産業間貿易と産業内貿易を区別して. レートの変動性を説明変数に加えると,金融統. いない.その後,多くの実証研究は産業内貿易. 合指数は景気循環の連動性に 5%の有意水準で. が景気循環の連動性に正の影響を与えていると. マイナスの影響を与えるようになる(列(7)) .. の分析結果を出している.. Kalemli–Ozcans et al . (2001)の分析によると,. Shin and Wang(2004)はその代表的な実証研. 資本市場の統合によって 2 国間での資本フロー. 究である.. が拡大し,資金の過不足が円滑に調達される結.  第 3 に,産業構造の類似性は景気循環の連動. 果,国はそれぞれ固有の生産に特化し,非対称. 性に有意にプラスの影響を与えている.Table. 2. のショックを誘発して景気循環の連動性を低下. の(5)から(7)にある産業構造の類似性の係. させることを指摘している.. 数の推定値はすべて有意にプラスである.この.  第 5 に,2 国間の為替レートの変動性指数は. 結論は先行研究と一致している.Imbs(2001) ,. 有意に負の影響を与えている. (7)の結果から.

(20) . Table 4 Effects of deterninants of business cycle co-movement: Pooled OLS estimation results. Dependent Variable: Bilateral Business Cycle Co–movement (COY1_Growth rate) (1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) Bilateral Trade(IT) –8.473 –10.18* –9.219 –4.707 –4.303 –4.354 (5.31) (5.57) (5.78) (5.71) (5.84) (4.00) Bilateral Intra–industry Trade(IIT) 3.940** 4.387*** 4.589*** 4.444*** 4.553*** 2.770** (1.54) (1.60) (1.60) (1.55) (1.56) (1.32) Bilateral Financial Integration(FI) –0.195 –0.107 –0.420** (0.26) (0.25) (0.21) Similarity in Industrial Structure(SI) 3.575*** 3.496*** 1.542 (1.31) (1.30) (1.08) Bilateral Exchange Rate Volatility(VOL) –28.59*** (2.90) Period fiexed effect Yes Yes Yes Yes Yes Yes Yes Sample size 221 224 221 221 221 221 221 R–squared 0.115 0.133 0.147 0.149 0.179 0.180 0.424 Explaining Variables. 注:表中の括弧の中の数字は t 統計量を表している.添字 *** と ** と * はそれぞれ 1%,5%,10%の有意水準を表し ている.為替レートの変動性以外の変数はすべて期間の平均値である.. わかるように,2 国間の為替レート変動性は 1%. 解している.この循環系列を用いて, (1)式と. の有意水準で同連動性に有意にマイナスの影響. (2)式と同様の方法で新しい景気循環の連動性. を与えている.このように 2 国間の為替レート. 指数(COY–HP–filtered)を作成した.次に,異. 変動指数の係数が有意に負の値をとるという結. なる推定手法として Pooled OLS を使う.最後. 果は,他の条件が一定の場合,為替レートの変. に,異なるグループのサンプル国で,すなわ. 動が大きければ大きい程,アジア諸国の景気循. ち ASEAN + 1(ASEAN+China,ASEAN+Japan,. 環の連動性が弱くなることを示している.為替. ASEAN+Korea)の組み合わせによって推定を行. レート変動性を説明変数に加えると,決定係数. う.. は 0.28 で前のケースよりずいぶん大きくなっ.  Table. 3 で示している結果は HP–filter に基づ. ている.そして,産業内貿易と産業構造の類似. いて作成した被説明変数の 2 国間の景気循環の. 性は依然としてプラスで有意な影響を与えてい. 連動性指数を使っている.この推定結果は,ベ. るが,その係数はやや小さくなっている.この. ンチマークの結果とは若干異なっている.ベン. 結果は,為替レートの変動が景気循環の連動性. チマークの結果と比較して,産業間貿易,産業. の適切な決定要因の一つであることを示唆して. 内貿易と金融統合が 2 国間の景気循環の連動性. いると言えよう.. に与える影響は非常に安定しており,産業間貿. 4.2 頑健性分析. 準で有意であるに対して,産業内貿易の推定し.  ベンチマーク結果の頑健性を検証するため. た係数はすべて 1%水準で有意である.また,. に,本節で三つの頑健性分析を行なった.. 為替レートの変動の係数の推定値はベンチマー.  まず,1 つ目は景気循環の連動性指数を作成. クと同じ,マイナスで 1%水準で有意であり,. 易と金融統合の推定した係数はほとんど 5%水. する GDP データの違いである.ベンチマーク. ただし,その大きさはベンチマーク結果より小. では,同指数を作成する時,GDP データの対. さくなっている.産業構造の類似性の結果は安. 数値の一階の階差(Log–dif ference) (∆ ln(Yit) ). 定しておらず,金融統合をコントロールすると. をとったが,本節では GDP データを HP フィ. 有意でなくなる.. ルターによってトレンド系列 と循環系列に分.  Pooled OLS の推定手法を使った推定結果は.

(21) . Table 5 Effects of deterninants of business cycle co–movement: Pooled OLS estimation results. Dependent variable: Bilateral Business Cycle Co–movement(COY2_HP–filtered) (1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) Bilateral Trade(IT) –3.256 –4.830 –3.260 –3.191 –2.065 –2.094 (4.59) (5.03) (5.30) (5.02) (5.25) (4.18) Bilateral Intra–industry Trade(IIT) 3.746*** 4.048*** 4.378*** 4.065*** 4.369*** 3.360*** (1.24) (1.32) (1.28) (1.32) (1.27) (1.22) Bilateral Financial Integration(FI) –0.319 –0.297 –0.475*** (0.20) (0.20) (0.18) Similarity in Industrial Structure(SI) 1.071 0.850 –0.256 (1.07) (1.06) (0.96) Bilateral Exchange Rate Volatility(VOL) –16.18*** (2.55) Period fixed effect Yes Yes Yes Yes Yes Yes Yes Sample size 221 224 221 221 221 221 221 R–squared 0.126 0.159 0.168 0.180 0.173 0.183 0.305 Explaining variables. 注:表中の括弧の中の数字は t 統計量を表している.添字 *** と ** と * はそれぞれ 1%,5%,10%の有意水準を表 している.為替レートの変動性以外の変数はすべて期間の平均値である.. Table. 4 と Table. 5 に提示している.この二つ. 変動性指数はほとんどのケースで景気循環の連. の表の違いは被説明変数にある.Table. 4 にあ. 動性にマイナスの影響を及ぼしている.一方,. る被説明変数の 2 国間の景気循環の連動性指標. 産業間貿易と産業構造の類似性の係数は統計的. は実質 GDP の成長率に基づいて計算したもの. に有意でなくなっている.. であるのに対して,Table. 5 は HP–filter に基づ.  頑健性分析から分かることは,産業内貿易と. いて作成したものである.結論から言うと,産. 2 国間の為替レート変動性は景気循環の連動性. 業内貿易,金融統合と為替レートの変動の推定. に強い頑健な影響を与えており,2 国間の金融. 結果はベンチマークの結果とほぼ同様である.. 統合もかなり頑健な影響を与えている. しかし,. 一方,産業間貿易と産業構造の類似性に対して. 産業間貿易と産業構造の類似性は景気循環の連. は,すべて推定係数が有意でなくなっている.. 動性に有意に正の影響を与えていない.. つまり,産業間貿易と産業構造の類似性が 2 国 間の景気循環の連動性に与える影響は産業内貿. 5.終わりに. 易ほど頑健ではない..  本論文は GMM–IV という分析手法を用いて,.   最 後 に, 異 な る サ ン プ ル 国 の 組 み 合 わ せ. 景気循環の連動性の決定要因として従来重視さ. で,すなわち ASEAN+China,ASEAN+Japan,. れてきた各変数の影響を検証してきた.結論は. ASEAN+Korea の組み合わせで再推定した.そ. 以下の 5 つである.第 1 に,Frankel and Rose. の結果は Table. 6 に示されている.被説明変. (1998)の実証分析とは異なり,2 国間の産業. 数の COY1 は実質 GDP に基づいて計算した 2. 間貿易は景気循環の連動性にプラスの影響を与. 国間の景気循環の連動性指標であり,COY は. える傾向にあるが, その影響は安定していない.. HP–filter に基づいて計算したものである.表. 通貨統合の採用を検討する上で, 「通貨同盟が. の全体を見ると,ベンチマークの結果はほとん. もたらす地域内貿易促進効果によって,事前的. ど変わらない.産業内貿易指数が 2 国間の景気. に最適通貨圏でない国々が事後的に最適通貨圏. 循環の連動性に及ぼす影響は依然として頑健. になる」と考えるべきではない.少なくとも産. で,少なくても 5%の有意水準でプラスの影響. 業間貿易の拡大が景気循環の連動性を高めると. を与えており,金融統合と 2 国間の為替レート. いう結果は得られなかった.第 2 に,産業内貿. 2.

(22)  Table 6 Robustness check: using different sub–sample countries(GMM–IV) ASEAN+CHN ASEAN+JPN ASEAN+KOR Explaining Variables COY1 COY2 COY1 COY2 COY1 COY2 Bilateral Trade(IT) –3.424 –1.213 4.467 1.818 7.238 5.555 (6.629) (7.024) (6.74) (5.99) (6.73) (5.95) Bilateral Intra–industry Trade(IIT) 13.87*** 14.03*** 8.418*** 10.41*** 9.294** 8.530** (4.542) (4.437) (2.12) (1.98) (3.28) (3.23) –1.060** –0.925** Bilateral Financial Integration(FI) –0.766* –0.670* –1.021*** –0.949*** (0.419) (0.384) (0.25) (0.22) (0.36) (0.33) Similarity in Industrial Structure(SI) 1.726 –0.0202 1.429 0.733 0.816 –0.140 (1.403) (1.252) (1.22) (1.02) (1.20) (1.08) Bilateral Exchange Rate Volatility(VOL) –17.84*** –8.886** –14.59*** –2.709 –14.19 ***–4.856 (4.580) (4.117) (3.96) (3.04) (3.74) (3.13) Period fixed effect Yes Yes Yes Yes Yes Yes Endogeneity test of regressors 0.005 0.004 0.007 C statistics(p–value) 0.000 0.000 0.015 Over–identification test Hansen J statistics(p–value) 0.298 0.511 0.0743 0.125 0.433 0.303 Sample size 137 137 137 137 137 137 R–squared 0.077 –0.105 0.471 0.401 0.281 0.131 注:表中の括弧の中の数字は t 統計量を表している.添字 *** と ** と * はそれぞれ 1%,5%,10%の有意水準を表 している.為替レートの変動性以外の変数はすべて期間の平均値である.. 易は景気循環の連動性に頑健な正の影響を与え. 2 国間自由貿易協定が締結され,経済統合が加. ている.つまり,2 国間で産業内貿易が盛んに. 速している.この経済統合の進展は各国間の景. 行われるほど,他の条件が一定の場合,その 2. 気循環の連動性を高める効果もあり,アジアに. 国間の景気循環の連動性が高まる.第 3 に,先. おける通貨統合成立のための条件が満たされつ. 行研究と一致して,2 国間の産業構造の類似性. つあると考えられる.ただし,通貨統合に参加. が景気循環の連動性に有意にプラスの影響を与. するすべての国が最適通貨圏の条件を満たさな. えるが,この結果は安定していないという結果. い限り,為替レートの廃止によって生じる非対. が得られた.第 4 に,2 国間の金融統合は景気. 称的なショックを解消するための経済的なコス. 循環の連動性に有意なマイナスの影響を与えて. トが発生することを認識しなければならない.. いる.この結果から,通貨同盟を構築すべきで.  残された課題として,本論文では第三国(例. ないと考えることも可能であろう.確かに通貨. えば米国)の影響を考慮していない.本論文の. 同盟の構築とともに金融統合の度合が高まり,. 分析対象となる東・東南アジア諸国では近年域. それによって景気循環の連動性に負の影響が出. 内貿易額が増加しているものの,米国や欧州な. てくるかもしれない.しかし,その負の影響が. ど域外の先進諸国への輸出依存度も依然として. 他の要因(例えば産業内貿易拡大による正の効果). 高い.従って,アジア諸国間の景気循環の連動. と比べてどれほど強く作用するかは明確でな. 性が高い理由は,当該 2 国が同時に第三国(例. い.これは本論文の取り扱う範囲を越えた課題. えば米国)との景気循環と高い連動性を有して. であるが,今後の研究課題として取組む必要が. いるためかもしれない.景気循環の連動性の分. あると思われる.第 5 に,為替レートの安定は. 析でこの第三国の影響をどのように考慮するか. 各国間の景気循環の連動性を高める効果がある. は本論文の今後の課題である.もう一つの課題. ことが実証分析によって強く支持された.. は,本論文で分析の対象とした期間が 2008 年.  近年,アジア域内で地域的な経済連携協定や. までであり,直近のデータを含めた分析を行っ.

(23) . Table A1 ISIC.Rev3 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35. Industry Classification Food and Beverage Tobabcoo Textiles Wearing Appeal, Fur Leather, Footwear Wood products (excl. furniture) Paper and Paper products Printing and Publishing Coke, Refined Petroleum product Chemicals and Chemical products Rubber and Plastics products Non-metallic Mineral products Basic Metals Fabricated Metal products Machinery and Equipment n.e.c. Office,Accounting and Computing Machinery Electrical Machinery and Apparatus n.e.c. Communication Equipment and Apparatus Optical Instruments Motor Vehicles, Trailers and Semi-trailers Other Transport Equipment. 注:Table 1 には産業構造の類似性の指数の作成に用いられた産業分類が示されている.産業の 定義は ISIC. Rev3 の 2 桁分類に従っている.N は本論文における産業番号を示している.. ていない点である.本論文は 2008 年 9 月のリー. Backus, David, Patrick J. Kehoe and Finn E.. マン・ショック後に広がった世界金融危機の影. Kydland,(1993),“Inter national business. 響を取り除くために,サンプル期間には 2009. cycles:theory vs evidence,”Quarterly Review ,. 年以降のデータを含めていない.しかし,2009. 17, pp. 14–29.. 年以降の期間も含めた分析は重要であり,世界. Choe, Jong–Il,(2001),“An Impact of Economic. 金融危機発生から現在まで景気循環の連動性が. Integration Through T rade:on Business. どのような影響を受けてきたかを分析すること. Cycles for 10 East Asian Countries,”Journal of. が今後の課題である.. Asian Economics , 12, pp. 569–586.. 参考文献 Anderson, James Eric van and E. Wincoop,(2003), “Gravity with Gravitas:A Solution to the Border Puzzle,”American Economic Review , 93, pp. 170–192. Baxter, Marianne and Michael A. Kouparitsas, (2005),“Deter minants of Business Cycle Comovement:A Robust Analysis,”Journal of. Monetary Economics , 52, pp. 113–157.. Frankel, Jeffrey A. and Andrew Kose,(1998),“The Endogeneity of the Optimum Currency Area Criteria,”The Economic Journal , 108, pp. 1009– 1025. Gruben, William C., Jahyeong Koo and Eric Millis, (2002),“How Much does Intenational Trade Af fect Business Cycle Synchronization?” Research Depar tment Working Paper 0203, Federal Reserve Bank of Dallas. G r u b e l , H e r b e r t . G . a n d P e t e r. J . L l o y d ,.

(24) . (1975), Intra–Industr y Trade:the theor y. andmeasurement of inter national trade in differentiated products , London:MacMillan. Imbs, Jean,(2004),“Trade, Finance, Specialization,. International Economics , 55, pp. 107–137. Kalemli–Ozcans, Sebnem, Bent E. Sor ensen a n d O v e d Yo s h a ,(2003),“R i s k S h a r i n g and Industrial Specialization:Regional and. and Synchronization,”Review of Economics and. International Evidence,”American Economic. Statistics , 86, pp. 723–734.. Review , 93, pp. 903–918.. Imbs, Jean,(2006),“The Real Effects of Financial. Mundell, Robert A.,(1961),“A Theory of Optimum. I n t e g r a t i o n , ” Journal of International. Currency Areas,”American Economic Review ,. Economics , 68, pp. 296–324.. 51, pp. 657–665.. Kose, M. Ayhan and Kei–Mu Yi,(2006),“Can. Nicita, Alessandro and Marcelo Olarreaga,(2001),. the Standard International Business Cycle. “Trade and Production, 1976–1999,”Working. Model Explain the Relation between Trade a n d C o m o v e m e n t ?”Journal of International. Economics , 68, pp. 267–295. Krugman, Paul.,(1993),“Lessons of Massachusetts for EMU”in Francisco Torres and Francesco G i a v a z e i f , e d s . , Adjustment and Growth in. the European Monetary Union , N e w Y o r k : Cambridge University Press, pp. 241–261. Kose, M. Ayhan, Eswar S. Prasad and Marco E. Terrones,(2003),“How Does Globalization Affect the Synchronization of Business Cycles?”. American Economic Review , 93, pp. 57–62. Kalemli–Ozcans, Sebnem, Bent E. Sorensen and. Paper, WPS2701, The World Bank. Shin, Kwanho and Chan–Hyun Sohn,(2006),“Trade and Financial Integration in East Asia:Effects on Co–movements,”The World Economy , 29, pp. 1649–1669. S h i n , K w a n h o a n d Yu n j o n g Wa n g ,(2004), “Trade Integration and Business Cycle Co– movements:the Case of Korea with other Asian Countries,”Japan and the World Economy , 16, pp. 213–230. 吉見太洋 ,(2008), 「 景気循環同調整の決定要因― パネルデータ分析 」,『 金融経済研究』, 27, pp. 25–45.. Oved Yosha ,(2001),“Economic Integration industrial Specialization and the Asymmetr y. (横浜国立大学大学院国際社会科学研究科). of Macroeconomic Fluctuations,”Journal of. (査読付投稿論文 2014 年 10 月受理).

(25)

Table 1  Summary for key variables
Fig. 2  Time Series of Averages of Variables in each period
Table 2  Effects of deterninants of business cycle co-movement: GMM-IV estimation results Explaining Variables Dependent Variable: Bilateral Business Cycle Co–movement ( COY1_Growth rate )
Table 3  Effects of deterninants of business cycle co-movement: GMM-IV estimation results
+4

参照

関連したドキュメント

But when we try to state the theorem, the problem is the existence of amalgams (in other words, fibered coproducts) of profinite groups and that of affine group schemes (which is

One of these classes is known as the quasiprimitive permutation groups of twisted wreath type and consists precisely of those quasiprimitive permutation groups G whose socle is

Using notions from Arakelov theory of arithmetic curves, van der Geer and Schoof were led to introduce an analogous zeta function for number fields [GS].. In [LR] Lagarias and

We define higher categorical invariants (gerbes) of codi- mension two algebraic cycles and provide a categorical interpretation of the intersection of divisors on a smooth

We show similar characterizations of the Choquet boundary and the space of maximal measures for the projective limit of function spaces under some additional assumptions and we

We then prove the existence of a long exact sequence involving the cohomology groups of a k-graph and a crossed product graph.. We finish with recalling the twisted k-graph C

To define the category of sets of which this type of sets is the type of objects requires choosing a second universe of types U 0 and an element u of U 0 such that U = El(u) where El

Our main result is a rough structural characterisation theorem for Cartesian products with bounded Hadwiger number.. It implies that if the product of two sufficiently large graphs