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みんなと学ぶこと

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Academic year: 2021

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第3学年◯組 学級活動(3)学習指導案

1 題材「みんなと学ぶこと」 活動内容 (3) ウ 主体的な学習態度の形成と学校図書館等の活用 2 題材について (1) 児童の実態 本学級の児童に「学ぶ」という言葉から連想することを尋ねたところ、「勉強」、「授業」、「教えても らう」という言葉が挙がった。そこで、一番多かった「勉強」についてのイメージマップの作成を実 施した。その結果、「算数-計算-役に立つ」や「国語-漢字-難しい」など、各教科の特長や難しさ を示すものがほとんどであった。「得意-教える」や「体育-協力」という人との関わりを記入してい た児童は3名だけであった。児童にとって「勉強」とは、「学校でする授業」であり、そこから発想す るものは、学習内容に対して感じる得手不得手に関するものが多い。また、全員の児童が「勉強する ことは大事」と答えていた。その理由として「大人になったら困る」や「仕事に就けなくなる」など、 ネガティブなものを挙げている児童は 31 名中 23 名であった。これは、「教科の学習内容が身に付いて いれば(テストの点数が良ければ)、将来困ることはない」という考えが児童の中にあるためと考える。 一方、「学校で勉強することのよさ」については、18 名の児童が、「友達や先生と学ぶことのよさ」に ついて答えていた。以上のことから、学校で勉強するときに、友達など人と関わることのよさは実感 しているが、「勉強をする=人と関わる」という意識は少なく、勉強する態度や方法ではなく、教科の 学習内容の定着が将来とつながると考える児童が多い傾向にある。 (2) 題材設定の理由 本題材では、「人は常に他者とともに学ぶ存在である」という学びの本質的な考えに立ち、「学校は 他者と学ぶためにあること」と「それは将来も続くこと」に気付くことができるようにする。『キャリ ア発達にかかわる諸能力の育成に関する調査研究報告書』(平成 23 年文部科学省編)によると、中学年 では、「友達づくりや集団の結束力づくり」が主な発達課題となる。また、少しずつ自分の将来への関 心が芽生えて、「日常生活や学習が将来の生き方に関係することに気付かせ、将来への夢や希望を持っ て生活ができるようにすること」も発達課題として示されている。そこで、人間関係づくりが重要な この時期に、学校で学ぶことの意味を考えることで、教科の内容を身に付けるだけでなく、人との関 わりの中でどのように学ぶのかという学習態度について考えるようにしたい。このことは、児童が学 ぶことによって得られるものの捉えを広げ、将来とのつながりを理解することになり、自ら進んで学 習に取り組むことや見通しをもって学び続ける態度の育成につながると考える。意思決定したことの 実践を通して、本題材における子供にもたせたい「理想」の姿は、学ぶことに興味をもって、みんな と学ぶことを意識して、進んで学習に取り組む姿である。 (3) 本時の指導にあたって 事前の活動では、2学期初めに行った学級目標の振り返りを基に「2学期はみんなのわかった!で きた!をもっと増やす」という共通の課題を想起させ、「学校で勉強するのはなぜか」という問いを投 げかける。それぞれが考える「学校で勉強するよさ」を出し合い、授業への取り組み方に焦点を当て て題材設定をする。本時において児童が、今の学びは、自分の将来へつながる学びであることに気付 くことができるようにするために、「どんな人になりたいのか(理想)」「どんな仕事に就きたいのか」 について「自分発見カード」に記入するようにする。このとき、子供が自分の理想を描くことができ るようにするために、「偉人の生き方」を基に自分を見つめるようにする。その手順は、「①複数の偉 人伝から自分の好きな偉人を選ぶ。②選んだ偉人に惹かれる理由(=自分の理想)を考える。」さらに、 児童が、「学ぶ」という視点で偉人の生き方を捉えることができるようにするために、偉人が偉業を成 し遂げるまでに出会った人々について考えながら読むことを助言する。 本時「つかむ」段階では、児童が自分の願いを自覚し、本時めあてをつかむことができるようにす るために、2学期初めに行った学級目標の見直しを想起させ、「学習」において2学期はどんな学級に していきたいのかを問いかける。その後、勉強に対するマイナスイメージがあることをアンケート結 果から示し、それでも「頑張ろう」とするときに友達の存在があることを引き出すための発問や問い 直しをする。 「さぐる」段階では、偉人が何かを成し遂げるまでには、多くの人と学び、協力したことや偉人の 勉強や活動を支えてきた人がいたことに気付くことができるようにするために、偉人の関わった人が、

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偉人にとってどのような存在であったのかを出し合い、共通点を分類整理する。さらに、「偉人」も「偉 人と共に学んだり、支えたりした人々」も、どちらも同じ思いをもつ「仲間」であることに気付くこ とができるようにするために、偉人の頑張りや活躍を見た人々の思いはどうであったかを想像するよ うに促す。その後、子供が偉人の生き方を身近に感じることができるようにするために、身近な人物 として学級担任から「子供のころからの学びと人との関わり」についての話を聞き、偉人の生き方と 比較する。そして、偉人にも身近な人物にも、いっしょに勉強したり、支えてくれたりした「仲間」 がいることを共通点として捉えることができるようにする。 「見つける」段階では、自分の行動の価値を自覚し、事後の活動への見通しをもつために、ペアで の話合いを位置付ける。話合いの視点は、「自分の行動は、みんなや自分にとってどんなよいことがあ るか」と「くじけそうになったら、どうするか」である。 「決める」段階では、自分の意思を自覚できるようにするために、ワークシートに、全員に共通の 目的である「①みんなのわかった!できた!を増やすために(目的意識)」と、「②どのようにするか (方法)」「③それはなぜか(理由)」を示すようにする。 事後の活動では、児童が自分の成長を実感できるようにするために、意思決定したことをやり抜く 姿や新たな課題を見つけて行動する姿を捉え、承認の言葉かけをする。また、児童が感じたことを自 覚したり、行動の調整を行ったりすることができるようにするために、振り返りの時間の設定やキャ リア・カウンセリングを行う。 3 評価規準 ◯ 学校で勉強することは、「人から学ぶ」「人と学ぶ」という意味があり、それは将来にもつながる ことに気付いている。 【知識・技能】 ◯ 「みんなといっしょに学ぶ」視点で学習への取り組み方を考え、自分の行動の価値を自覚して意 思決定し、自らを律して実践している。 【思考・判断・表現】 ◯ 自分の理想を自覚し、意思決定したことをやり抜いたり、新たな課題を見いだし取り組んだり、 学ぶことに喜びを感じて、進んで行動している。 【主体的に学習に取り組む態度】 4 活動計画 活動過程 児童の活動 教師の支援 事前の 活動 ◯ 自分の理想を「自 己発見カードに」に 記入する。 ◯ 「どんな人になりたいのか」や「どんな仕事に就きたいのか」 を考えることができるようにするために、自分の選んだ偉人の 生き方を基に考えることを助言する。 ◯ 児童が自分の理想や将来像を具体的に描けるようにするため に、「なぜ、◯◯な人になりたいのか」や「仕事を通してどんな ことをやってみたいのか」を質問するキャリア・カウンセリン グを行う。 ◯ これまでの自分の 授業への取り組み方 を振り返る。 ◯ これまでの授業への取り組み方を振り返るために、授業ノー トの振り返りを見たり、2学期の個人めあてを振り返ったりす ることを助言する。 ◯ これまでの授業を振り返り、「わかった!できた!」と感じた ときの友達との関わり方や自分の授業への取り組み方を見つ け、全員で共有できるように掲示していくようにする。 ◯ 「学ぶ」という視 点で偉人伝を読む。 ◯ 児童が、「学ぶ」という視点で偉人の生き方を捉えることがで きるようにするために、偉人の成し遂げたこと、偉人が偉業を 成し遂げるまでに出会った人々について考えながら読むことを 助言し、気付いたことを「あこがれのマイ偉人カード」に書く 活動を位置付ける。 本時の 活動 ◯ 学習への取り組み 方を意思決定する。 ◯(学習指導案本時活動) 事後の 活動 ◯ 意思決定したこと を実践し、振り返り を行う。 ◯ 児童が、意思決定したことに進んで行動したり、自分の成長 を実感したりすることができるようにするために、振り返りの 設定や承認の言葉かけ、行動の調整などキャリア・カウンセリ ングを行う。

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5 本時活動 (1) 主眼 ◯ 偉人が人生の中で他者に影響を受けて学んだことや身近な人物の経験談を基に話し合うことを 通して、他者との関わりの中で学ぶことの大切さやそれは自分の将来にもつながることに気付き、 授業への取り組み方を意思決定することができるようにする。 (2) 展開 展開 児童の学習活動 教師の支援(◯) 評価(★) つ か む / さ ぐ る 1 一人一人が、学級の一員としての願いを自覚し、本 時のめあてをつかむ。 (1) 1 学期の振り返りを基に、学級全体で共通理解して いる「2学期目指したい学級」について、確かめる。 【2学期目指したい学級に向けて(学習)】 (2) 「自分やみんなのわかった!できた!を増やすクラ ス」に向けて、一人一人が授業の中で何を意識して頑 張るのかを話し合うことを確認して、本時めあてを考 える。 2 偉人の生き方から、人と関わって勉強するよさについ て考える。 (1) それぞれの憧れの偉人が、偉業を成し遂げるまでに 出会った人々やその人々が偉人にとってどんな存在 であったのかを出し合い、共通点をキーワードにまと める。 いっしょに勉強した人 支えてくれた人 (2) 担任の先生の話を聞き、偉人の生き方と比較する。 ◯ 本時学習の目的を明確にするこ とができるようにするために、2 学期初めに行った学級目標の振り 返りを想起させ、「学習」において 2学期はどんな学級にしていきた いのかを問いかける。 ◯ 課題をつかむことができるよう にするために、勉強に対するマイ ナスイメージがあることをアンケ ート結果から示し、それでも頑張 ろうとするときに友達の存在があ ることを引き出す発問や問い直し をする。 ◯ 偉人が一人で偉業を成し遂げた のではないことに気付くことがで きるようにするために、「偉人が出 会った人々は偉人にとってどんな よいことを与えてくれた人か」と 発問し、次の二つに分類整理する。 ① いっしょに勉強した人 ② 支えてくれた人 ◯ 偉人も偉人に影響を与えた人々 も、どちらも思いは同じであるこ とに気付くことができるようにす るために、偉人の頑張りや活躍を 見た人々の思いについて、想像す るように促す。 ◯ 「仲間」がいたから困難も乗り 越えられたことに気付くことがで きるようにするために、偉人が人 と関わったときの背景に触れる。 ◯ 「他者とともに学ぶことは将来 にも続くこと」に気付くことがで きるようにするために、下線部― の内容について取り上げ、「人とと もに勉強することに終わりは来る のか」と問いかける。

め なぜ、友だちと勉強することが大事なのかについて 考え、どのようにじゅ業に取り組むのかを決めよう。 どう取り組むのかを決めよう。 クラスみんながもっと笑顔で楽しいと思えるクラスにする! → みんなの「わかった!できた!」を増やす。 ★ 学校で勉強するよさは、仲間ととも に学ぶことであること、それは将来に もつながることに気付いている。 【発言、意思決定の記述】 【担任の先生の話】 ① 算数や数学が好きで勉強することが楽しかったこと。 ② 一人で勉強もしたけど、一番力になったことは人と話すこと。 ③ 中学では、生徒会の役員としても頑張ったとき、学校がもっと よくなるようにどうしたらいいか、仲間といっしょに考えること でいい方法を思いつくことができた。 →だから、今、みんなが見つけたように、人のいいところを見 たり、人と考えを出し合ったりすることで、私たちは勉強し ている。 ④ 今、大人になり、先生という仕事をするようになっても同じで、 日々誰かを見て真似したり、尋ねたり、ときには話し合い、勉強 し続けていること。 ・ 家が貧しかった自分が勉強する ために、お金を出してくれた。 ・ どんなに苦しくても、自分の生 活を支えてくれた。 ・ 自分の活動を応援してくれ、い つも励ましてくれた。 ・ 勉強を教えた。 ・ 分からないことは、いっしょ に考え、教えてくれた。 ・ 何度も失敗したが、いっしょ に考えて頑張った。 ・ 意見を出し合った。 【予想される児童の発言】 偉人と思いが同じ=仲間 偉人

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/ 見 つ け る / 決 め る 3 授業への取り組み方について、自分がしようと思う ことを話し合う。 (1) 自分がしようと思うことを考える。 【予想される児童の考え】 (2) 自分がしようと思うことについて、ペアで話し合う。 ① 自分がしようと思うことを伝える。 ② それをすることで、みんなや自分にとってどんな よいことがあるのか話し合う。 ③ もし、くじけそうになったらどうするか話し合 う。 ④ 交代する。 4 授業への取り組み方について、することを意思決定 する。 (1) 意思決定したことを学習カードに書く。 【予想される児童の意思決定】 (2) 意思決定したことを学級の全員の前で宣言する。 (3) 教師の話を聞く。 ◯ 一人一人が、自分がしようと思 うことを見付けることができるよ うにするために、これまでの自分 の授業への取り組み方を振り返る ことを助言する。 ◯ 自分の行動の価値を自覚するこ とや事後の活動のイメージをもつ ことができるようにするために、 自分の行動がどんなよいことにつ ながるのか(行動を選んだ理由)に ついて話し合うことを助言する。 ◯ くじけそうになったらどうする かを考えることができるようにす るために、「偉人はどうやって困難 を乗り越えたのか」や「これまで の学級活動等での振り返り」を想 起するよう助言する。 ◯ 具体的な数値目標や行動目標が 示された意思決定になるようにす るために行動目標の作り方を掲示 で示し、必要に応じて助言する。 ◯ 意思決定に、自分の思いを表現 し、自分の意思を自覚できるよう にするために、ワークシートに、 ① クラスみんなや自分のわかっ た!できた!を増やすために (目的意識) ② どのようにするか(方法) ③ なぜするのか(理由) を示す。 ◯ 意思決定したことを自覚し、こ れから頑張ろうとする意欲を高め るようにするために、みんなの前 で、自分の意思決定を宣言する場 を設定する。 ◯ 今後の見通しをもつことができ るようにするために、再度、学級 目標達成への意思を確認し、3週 間の実践期間を知らせる。 ① 何のために…「クラスのみんなや自分のわかっ た!できた!を増やす」ために、 ② 何をする…「授業の始まる合図の前に、授業準 備をしたり、教科書やノートを見たりして待つ」 ③ どうして…「授業の始まりに気持ちを切りかえ て、集中する雰囲気をつくることが大事だと思 った」から。 ★ 自分の行動が、どんなよいことにつ ながるのかやくじけそうになったら どうするかについて、具体的にイメー ジすることができる。 【発言、意思決定の記述③】 発表するときに友達の考えにつなげて話すようにする・枕詞を つけて話すようにする・友達の話を頷きながら聞いて反応を返 す・立腰で授業を受ける・授業の準備は必ずチャイムの前にする …

参照

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