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ファジィ制御教材作成のためのオペアンプを使用したメンバーシップ関数の合成回路

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Academic year: 2021

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(1)ファジィ制御教材作成のためのオペアンプを 使用したメンバーシップ関数の合成回路 但馬文昭*1. Composition. of fuzzy. Fumiaki. a. function. membership control. TAJIMA*. ・本庄正明*2. uslng. 1. Operational. and. Masaaki. for teaching. material. in. amplifiers. 2. HoNJOU*. 1.緒言 最近,ファジィ制御技術1)を応用した家庭電気製品が数多く普及している2)。このよう な状況に鑑み,工業高校あるいは中学校技術・家庭科の教材にこの技術を取り入れてい く必要があると考えられるが,この種の教材の開発はようやく緒についたところである といえる。. 一方,ファジィ制御は制御しようとする対象に関する専門家の経験や知識を言葉で表 現し,それを制御装置に処理させて制御しようとするものである。したがって,人間と 制御装置をより近いものにする技術とも言え,従来の制御技術よりも人間に理解しやす. い一面を持っている.従って,制御を対象とした教材を作成することを前提としたとき, 従来の制御技術よりも理解しやすい教材を作成できる可能性があると考えられる。 このような制御装置はコンピュータを使用したものがほとんどである。しかし,教材 として安価で,容易に高速な制御が望まれる場合にはアナログ電子回路による方法が過 当であると考えられる。 そこで,本研究では,教材用の簡易なファジィ制御暴を電子回路により構成するため に,その一要素であるメンバーシップ関数を合成する回路をオペアンプ3)を使用して作成 した。その察,メンバーシップ関数の形状は最も多用されている3角形とした。さらに, その人出力特性及び温度特性を実験により調べた。 2.オペアンプによるメンバーシップ関数の合成方法 (1). 3角形メンバーシップ関数とその合成方法. 図1に本研究で合成する3角形メンバーシップ関数を示す。人力電圧Vi([0, *. *2. 1教育学部技術学教室 現,朝日工業社. 2](Ⅴ).

(2) 296. 但馬文昭・本庄正明. 1.0. ′ 、. > ヽ一′. So'5 ・R 記. 1.0. ヱ.0. (V). 入力電圧. 図1. 3角形メンバーシップ関数. を与えることにより出力電圧Vo([0, で, [0, 2]は閉区間を表す。. 1]がグレードとして得られるものである.ここ. この関数は直線と折れ線を合成したものと考えることができる。この様子を図2に示す。 一方,オペアンプは反転増幅券,非反転幅器等に代表される線形増幅各として利用でき るほか,複数のオペアンプを組み合わせることにより種々の関数発生器3)として利用する ことができる。ここでは,. 3つのオペアンプを使用して,直線関数回路,折れ線関数回 路,関数合成回路を構成し,図2に示す手順で, 3角形メンバーシップ関数を合成する。. ヱ.0. ヱ.0. ①+(診. ′ー. {. >. >. 岳1・0. 苗1.0. ・R 壬ヨ. ・R 壬コ. 紳. 1.0. ヱ.0. 辛. 1.0. 入力電圧(V). 入力電圧(V). -1.0. -1.0. -2.0. 一之.0. 図2. ヱ.0. メンバーシップ関数の合成の方法.

(3) ファジィ制御教材作成のためのオペアンプを使用したメンバーシップ関数の合成回路. 297. 図3に3つのオペアンプを組み合わせた3角形のメンバーシップ関数合成回路のブロ ②は折れ線を発生する回 ①は直線を発生する回路であり, ック図を示す。図において, 路である。 ③は2つの関数を合成して3角形のメンバーシップ関数とする回路である。. ①直線関数発生回路 (反転増幅回路). 入力. ③関数合成回路 (差動増俸回路). 出力 Vo. 帆. ②折れ線関数発生回路 ぐ反転増幅回路). 図3. メンバーシップ関数合成回路のブロック図. (2)直線関数発生回路(反転増幅回路) 図4に直線発生関数回路を示す。図において入力電圧Ⅵと出力電圧Vo. lの関係は次式. で表号れる。 Vol-. -. Vi. (1). Rf=10kn. 帆 lらl Rs=10kE2 ヱ00E2. 図4. 直線発生回路(反軽増幅回路). (3)折れ線関数発生回路(バイアスされた反転増幅回路) 図5・に折れ線関数発生回路を示す.図において入力電圧Viと出力電圧Vo2の関係は次式 で表される。.

(4) 298. 但馬文昭・本庄正明. Vo2. 0. (0≦Vi≦1のとき). -2Ⅵ+2. (1≦Ⅵ≦2のとき). (2). -. ただし,上式において,回路図中のダイオードは理想特性であることが仮定されてい る。. 氏 f=ヱOk E2. Vi Vo2 Rs=10kE2. 十. ZOO E2. C:. さ. C;. 玉. 貞. 也. C: .王d ■■■■■■l. A. 也. +15V. 5kS2. 図5. 折れ線発生回路(バイアスされた反転増幅回路). (4)関数合成回路(差動増幅回路) 図6に関数合成回路を示す。この回路は(2),. (3)で示した回路で発生する関数を人力と しその差をとるために差動増幅回路を使用している。 (1)の出力はこの回路の反転入力に 接続されているので,. (3)の出力Vo2から(2)の出力Volを引いたものとなる。したがって,. 次式で表される。 Vi. (0≦Vi≦1のとき). -Ⅵ+2. (1≦Ⅵ≦2のとき). Vo-. (3). (5)各回路の実験結果と考察 図4から6に示した回路について実験を行い,入出力特性を調べた,. 実験の方法は次. のとおりである。各回路に基準電源を接続し,入力電圧Ⅵを[0, せ,出力電圧Vol,. 2] の範囲で変化さ Voを測定した。入力電圧及び出力電圧の測定にはそれぞれタケ. Vo2,. ダ理研製TR6855,三和製U-700の電圧計を使用した。直流電源としては高砂製作所製 GPO25-. 5,. GPO50-. 2を使用した。.

(5) ファジィ制御教材作成のためのオペアンプを使用したメンバーシップ関数の合成回路. 299. Rf=10kE2. Vi1 Ⅴ¢ Rs=10k. E2. VL2 ヱ〔カE2 Rl=10kE2 C;. さ. 玉 出. 図6. 関数合成回路(差動増幅回路). 図7は図4の回路の実験結果である。また,図8は図5の実験結果である。図7は理. 想的な直線性を示している。これに対し,図8の結果は理想的な折れ線特性(点線)か らずれている。特に折れ点(入力電圧1.OVのところ)で,ずれが最も大きくなっている。. これは図5の回路中のダイオードの順方向特性に起因するものである。理想ダイオード 特性は順方向電圧が印可されたときに順方向の抵抗が零となるものであるが,実際には. -2.0. [. :> ]. -1.5. 壁-,・o ヨヨ. ー0.5. o,5. 1.0. 1,5. 入力竃圧[Ⅴコ 図7. 直線関数発生回路の入出力特性. 2.0.

(6) 300. 但馬文昭・本庄正明. そうならず,電圧降下が生ずる。実験回路では入力電圧が2.OVのときに出力電圧が2.0 Vになるように図5中の半固定抵抗を調整し,図8の結果を得ている。 図9は図6の回路により,図4,. 5の回路の出力を合成した結果である。これによる と目的の3角形メンバーシップ関数(点線)から項点付近が少し低い山形の特性が得ら れている。ファジィ制御等で使用されているメンバーシップ関数の形状は3角形が最も 多いが,釣り鐘形のものが使用されている例1)もあり,厳密に3角形である必要はなく, 凸形であることのみが必要条件である。従って,図9に示す関数形でも十分であると考 えられる。. 入力電圧 0.5. F. I.0. [Ⅴ] 1.5. 2D. -o・5. ]. 壁-.・o. ㌔. -1.5. 一2.0. 図8. ∩. 折れ線関数発生回路の入出力特性. I一o. > ]. 璽o・5 /. P. 0.5. 1.0. 1.5. 入力電圧[Ⅴ] 図9. 3角形メンバーシップ関数回路の入出力特性. 2.0.

(7) ファジィ制御教材作成のためのオペアンプを使用したメンバーシップ関数の合成回路. 301. 3.メンバーシップ合成回路の温度特性 3角形メンバーシップ関数合成回路は教材として使用することを前提に作成されてい る。ここではこの回路の周囲温度に対する出力電圧の変化量を実験により調べる。 (1)実験の方法 作成した回路を恒温室に入れ,恒温室の温度を-20℃から+50℃まで10℃毎にメンバ ーシップ関数合成回路の入力電圧と出力電圧の関係を測定する. (2)結果および考察 図10に温度を-20℃から十50℃まで変えたときの入力電圧と出力電圧の関係を示す。 これによると,入力電圧が0.7Vを越えた付近から温度が高くなるに従い,出力電圧が小 さくなっている。これは図5の回路に使用しているダイオードの温度特性に起因するも のである。すなわち,ダイオードは温度が高くなるに従い順方向電流は指数関数的に増 加する4)。従って,図5の回路において出力電圧が負の方向に増加するので図6の回路に (Ⅴ)のときに減少することが説明できる。また, ょり合成した出力電圧は1≦Ⅵ≦2 (1 ≦Ⅵ≦ 2 Vのとき). 実験結果から温度に対する出力電圧の変化量は-0.0016V/℃. であることが知られた。これらの回路は教材用に使用することを目的としているので, この程度の温度特性は許容できると考えられる。. 1.0 -20●c [. -10●C. >. 0●c. L +. 10'c. 50o C. 宙o・5 ・R 召. /. //. 4ODc. So℃. /. 詔℃`. /● 0.5. 1.0. 1.5. 2.0. 入力電圧【Ⅴ〕 図10. #. 4.. 温度を変えたときの出力電圧の変化. %. 教材用の簡易なファジィ制御券を作成するためのオペアンプを使用した3角形メンバ.

(8) 302. 但馬文昭・本庄正明. -シップ関数合成回路を作成し,実験により特性を評価した。得られた結果は次のよう に要約できる。 (1). 3角形メンバーシップ関数合成回路を3つのオペアンプを使用した直線関数発生回 路,折れ線関数発生回路,関数合成回路より構成できることを示した。. (2). 3角形メンバーシップ関数合成回路を作成し,直線関数発生回路,折れ線関数発生. 回路およぴ全体の回路の入力電圧と出力電圧の関係を実験により調べた。その結果, 折れ線関数発生回路の特性が設計値から負の側にずれた曲線となっていることが知ら れた。これは折れ線関数発生回路で使用しているダイオードの順方向特性が理想ダイ オード特性からずれていることが原因であることも分かった。 (3)周囲温度-20℃から50℃における3角形メンバーシップ関数合成回路の温度特性を 実験により調べた。その結果,出力電圧の温度に対する変化量は-0.0016V/℃. (1 ≦. 人力電圧≦2Vのとき)であることが知られたoこれにより,このメンバーシップ関 数合成回路は教材用として十分使用できる温度特性であることが確認された。 (参考文献) 1) 菅野道夫(1986) :ファジィ制御,日刊工業新聞社, P.183,東京. 2) ファジィ学食(1991) :ファジィ応用製品・技術特集,ファジィ学会誌,Vol.3,No.2,PP.154211.. 3)剛す姐夫(1990) :オペアンプ回路の設計, CQ出版札P.422,東京. 4 )米国半導体電子工学教育委貞全編,牧本次生訳(1976) :トランジスタの物理と回路モデル, 産業図書, PP.29-50,東京..

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