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(1)

平成30年度内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業

(ベトナム社会主義共和国との経済連携に関する調査及び人材育成支援に向けた企画・運営業務)

株式会社エヌ・ティ・ティ・データ経営研究所

先端技術戦略センター 産業戦略グループ

(2)

はじめに

アジア太平洋地域の新興国は成長著しく、未来投資戦略2017(平成29 年6月9日)においても、「日

本企業の活力を海外展開し、新興国を中心に拡大を続ける海外の成長市場を獲得し、その恩恵を我が国の

地域に取り込み好循環の拡大を図る。」とされている。我が国においては、環太平洋パートナーシップに関する

包括的及び先進的な協定(TPP11)を発効させるともに、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)交渉

を進める等、当該地域とのつながりを強化する様々な取組を実施している。しかしながら、こうした戦略を着実に

実現するに当たっては、相手国の抱える個別の課題を的確に把握するとともに、現地における人材育成にも積

極的に携わる必要がある。

本事業では、こうした観点から、ベトナム社会主義共和国における、経済連携協定実施に当たっての課題につ

いて情報収集等の事前調査を行うとともに、各種経済連携協定の相手国であるベトナム政府の政策担当者

を招聘し、東京及び近郊において2日間にわたり研究会を開催した。さらに、当該研究会での議論を踏まえ、

ベトナムにおけるEPA/FTAの導入支援に資するパンフレットの作製を実施した。

(3)

1. ベトナムとの経済連携に関する調査

1.1 ベトナムにおける経済状況

国内総生産(GDP)について

………

5

消費者物価指数(CPI)、為替動向

………

8

貿易動向

………

9

直接投資の動向

……… 13

1.2 ベトナムと他国との間における通商・貿易事情

EPA/FTAに関する状況

……… 20

1.3 ベトナム企業の海外展開状況

ベトナム独資企業の海外進出実態

……… 26

1.4 ベトナム政府の産業政策

……… 36

1.5 その他

ベトナムにおける電子商取引・IT関連企業の市場動向………… 44

2. 研究会の開催

……… 51

3. パンフレットの作成

……… 53

目次

(4)
(5)

国内総生産(GDP)成長率

 越統計総局が発表した速報値によると、2018年の実質GDP成長率は前年比7.1%となり、2008年の世界経済危機以降10年

間で最も高い成長を記録した。四半期ごとでは、第1四半期(1~3月)7.5%、第2四半期(4~6月)6.7%、第3四半期

(7~9月)6.8%、第4四半期(10~12月)7.3%となり、政府の目標値6.5~6.7%を上回った。

 2019年のGDP成長率の目標は6.6~6.8%と定められた(11月23日、第14期第6回国会において決議された「2019年社会・

経済発展計画」より)。 出所:JETRO_2018年12月04日、2019年01月09日ビジネス短信より引用

 ベトナムの産業構造をセクター別に見ると、サービス業が名目GDPの46%、鉱工業・建設業が38%、農林水産業が16%となり、

経済発展に伴い近年は徐々にサービス業のシェアが拡大している。更に特徴的なのは、非国営部門の名目GDPに占めるシェアは

約43%、国有部門が27%、外資が19%の順となる点である。近年では、積極的外資誘致策により、外資の割合が拡大して

いる。

1.1 ベトナムにおける経済状況

7.0 7.1 5.7 5.4 6.4 6.2 5.2 5.4 6.0 6.7 6.2 6.8 7.1 0 1,000 2,000 3,000 4,000 0.0 2.0 4.0 6.0 8.0 2006 2008 2010 2012 2014 2016 Prel. 2018 (VND, Bn) (伸び率,%) 実質GDPと成長率の推移 【全体】 合計 (Trn. ドン)(右軸) 前年比(%)(左軸) データ出所:越統計総局(https://www.gso.gov.vn/default_en.aspx?tabid=775) 農林水産業 16% 鉱工業・建設業 38% サービス業 46% 2018年通期のGDP構成比 農林水産業 鉱工業・建設業 サービス業

(6)

業種別GDP成長率

 業種別では、農林水産業が3.8%(前年比0.9ポイント増)、鉱工業・建設業が

8.9%(0.9ポイント増)、サービス業が7.0%(0.4ポイント減)だった。鉱工業・建

設業は引き続き高い成長率を記録し、中でも製造業が13.0%の伸びを示すなど、経

済全体の成長に大きく貢献した。

 農林水産業は2012年以降、過去6年間で最も高い伸び率となった。農業農村開発

省の担当者によると、2018年は好天に恵まれ、品種改良も進んだことなどを受け、コ

メや果樹をはじめとする農産物の収穫量が増えた。今後は農林水産業の高付加価値

化を目指し、農産物の加工分野へのさらなる外国直接投資も期待していると述べた。

出所:JETRO_2019年01月09日ビジネス短信より引用 データ出所:越統計総局(https://www.gso.gov.vn/default_en.aspx?tabid=775) 2018年GDP成長率(産業別、前年比) 産業 成長率(%) 農林水産業 3.8 農業 2.9 林業 6.0 漁業 6.5 鉱工業・建設業 8.8 工業 8.8 鉱業 -3.1 製造業 13.0 建設業 9.2 サービス業 7.0 商業 8.5 運輸・倉庫 7.8 ホテル・レストラン 6.8 金融業 8.2 不動産業 4.3 2018年GDP成長率(速報値) 7.1 3.84.04.7 1.9 0.5 4.2 2.92.63.42.4 1.42.9 3.8 0 200 400 600 800 1,000 -10.0 -5.0 0.0 5.0 10.0 2006 2008 2010 2012 2014 2016 Prel. 2018 (伸び率,%) (VND,Bn) 【農林水産業】 7.3 7.4 4.1 6.0 -9.9 7.6 7.4 5.1 6.4 9.6 7.6 8.0 8.9 0 500 1,000 1,500 -10.0 -5.0 0.0 5.0 10.0 2006 2008 2010 2012 2014 2016 Prel. 2018 (VND,Bn) (伸び率,%) 【工業・建設業】 8.4 8.5 7.6 6.5 -7.7 7.5 6.7 6.7 6.2 6.3 7.0 7.4 7.0 0 500 1,000 1,500 -10.0 -5.0 0.0 5.0 10.0 2006 2008 2010 2012 2014 2016 Prel. 2018 (VND, Bn) (伸び率,%) 【サービス業】

1.1 ベトナムにおける経済状況

(7)

一人当りGDPと経済成長の質の改善

 一人当りGDP : 2018年の名目GDPは5,535兆ドンに達した。一人当りGDPは5,850万ドンと推定され、これは2,587USド

ルに相当し、2017年と比較すると198USドル増加したことになる。

 経済成長の質の改善: 2018年に、GDP成長率への全要素生産性(TFP)の寄与度は43.50%に達し、2016年~2018年

の3年間の平均は42.29%となり、2011年~2015年の平均値33.58%を大きく上回った。2018年の経済全体の労働生産性

は、1億200万ドン(一人当り4,512USドル、2017年比346ドルの増加)と推定されており、2017年比5.93%の増加となっ

た。これは、 2016年の5.29%よりも急速な増加であり、急速に雇用が増加している点を加味すれば、2017年のおよそ6.02%よ

りも更に強い数値となる。

出所:越統計総局(https://www.gso.gov.vn/default_en.aspx?tabid=622&ItemID=19043)

1.1 ベトナムにおける経済状況

797 2,389 2,587 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 (US$)

【一人当りGDP】

(8)

消費者物価指数(CPI)

 2018年の消費者物価指数(CPI)上昇率は、前年同

様3.5%となり、政府の目標値4%以下に収まった。2019

年のCPI上昇率の目標値も4%以下に設定されているが、

今後は電気料金の引き上げ計画があり、CPI上昇への影

響が懸念される。これに対して政府は、CPIへの影響などを

考慮し、引き上げ計画を慎重に策定するよう事業者に指

示し、目標の範囲内にインフレを抑制する方針である。

出所:越統計総局 (https://www.gso.gov.vn/default_en.aspx?tabid=622&ItemID=1904 3

)

1.1 ベトナムにおける経済状況

3.0 0.0 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0 6.0 2015/1 2015/7 2016/1 2016/7 2017/1 2017/7 2018/1 2018/7

消費者物価指数の推移(対前年同月比, %)

為替動向

 ベトナムは中国と同様に管理変動相場制を採用しており、当

局が発表する対ドル基準レートから±3%以内での取引が認

められている。2018年6月から新興国全般に対する通貨安圧

力を受けて、ドンの実勢レート(銀行間で取引されるレート)

が下落し、基準レートとのかい離が広がっている。直近では実

勢レートは取引可能範囲内で最もドン安の水準で推移してい

る。

出所: 大和総研 (https://www.dir.co.jp/report/column/20180827_010103.html) 20,000 21,000 22,000 23,000 24,000

USD/VND為替レートの推移

(9)

貿易収支動向

 2018年の輸出額は2,435億ドルに達し、2017年と比較して13.8%増加し

たと推定されている。輸出額が10億ドルを超える輸出品の数は29品目、50億

ドルを超えるのは9品目、100億ドルを超えるのは5品目となっている。

 特に、電話機とその部品は500億ドル、繊維製品は300億ドル、電子製品・コ

ンピューターとその部品は290億ドルを超えている。

 貿易収支は輸出が輸入を上回る傾向が続いていることから、黒字が継続。

 2019年の輸出成長率が7%ないし8%に達するという目標を設定しており、こ

れまでの成果により、この目標は達成できると楽観視されている。

出所:(https://www.gso.gov.vn/default_en.aspx?tabid=622&ItemID=19043)

1.1 ベトナムにおける経済状況

出所: 越統計総局(https://www.gso.gov.vn/default_en.aspx?tabid=626&idmid=&ItemID=18318) -50,000 0 50,000 100,000 150,000 200,000 250,000 1 9 9 5 1 9 9 6 1 9 9 7 1 9 9 8 1 9 9 9 2 0 0 0 2 0 0 1 2 0 0 2 2 0 0 3 2 0 0 4 2 0 0 5 2 0 0 6 2 0 0 7 2 0 0 8 2 0 0 9 2 0 1 0 2 0 1 1 2 0 1 2 2 0 1 3 2 0 1 4 2 0 1 5 2 0 1 6 2 0 1 7 2 0 1 8 (USD bn)

輸出入合計額と貿易収支の推移

輸出合計 輸入合計 貿易収支 0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 1 9 9 5 1 9 9 7 1 9 9 9 2 0 0 1 2 0 0 3 2 0 0 5 2 0 0 7 2 0 0 9 2 0 1 1 2 0 1 3 2 0 1 5 2 0 1 7 (USD bn)

輸出額の推移(主要相手国)

米国 EU 中国 ASEAN 日本 韓国 0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 60,000 70,000 1 9 9 5 1 9 9 7 1 9 9 9 2 0 0 1 2 0 0 3 2 0 0 5 2 0 0 7 2 0 0 9 2 0 1 1 2 0 1 3 2 0 1 5 2 0 1 7 (USD bn)

輸入額の推移(主要相手国)

米国 EU 中国 ASEAN 日本 韓国

(10)

過去20年の品目別輸出入額の推移の特徴

 輸出入額を産品目別でみると、電話機(スマートフォンなど)の製造輸出が急速に拡大している。

 サムソン(韓)進出の影響で、韓国から部材や機械を輸入し、組立加工輸出を行っている姿が伺える。

 また、FDIによる工場設立に伴い、機械設備の輸入が増加傾向にある。引き続き、高付加価値産業の集積を促し、ベトナムを中

心とした強固なバリューチェーンを創出することが期待されている。

 一方、伝統的産業である布と縫製品の輸出も増加基調も継続している。

 中国、韓国、近隣ASEANから原材料を輸入し、加工した製品を先進国である欧米、中国に輸出する構図が鮮明である。

1.1 ベトナムにおける経済状況

0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000 30,000 35,000 40,000 45,000 50,000 1 9 9 7 1 9 9 9 2 0 0 1 2 0 0 3 2 0 0 5 2 0 0 7 2 0 0 9 2 0 1 1 2 0 1 3 2 0 1 5 2 0 1 7 (US$ m)

主要品目別輸出額推移

海産物 布と縫製品 靴 電気製品・部材・コンピュータとその部材 電話機とその部材 0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000 30,000 35,000 40,000 45,000 50,000 1 9 9 8 2 0 0 0 2 0 0 2 2 0 0 4 2 0 0 6 2 0 0 8 2 0 1 0 2 0 1 2 2 0 1 4 2 0 1 6 2 0 1 8 (US$ m)

主要品目別輸入額推移

機械、機器、電話機部品 電機機器、コンピューター、部品 金属、鉄 プラスチック 布、革、靴の材料類 生地 電話機・携帯電話のパーツ類 出所: 越統計総局(https://www.gso.gov.vn/default_en.aspx?tabid=626&idmid=&ItemID=18782 ) 米国 20% EU 17% 中国 17% ASEAN 10% 日本 8% 韓国 7% その他 21% 輸出先国割合 (2018年) 中国 34% 韓国 25% ASEAN 17% 日本 10% EU 7% 米国 7% 輸入先国割合 (2018年)

(11)

2018年(速報値)にみるベトナムの輸出入動向【品目別】

 輸出品目をみると、縫製品や履物などベトナムの伝統的産業を押さえて、電話機、携帯電話、部品が最大の輸出品目となってい

る。これは、韓国のサムスンが2009年にベトナムで携帯電話製造工場を稼動した事が大きい。サムスンは、ベトナムで製造した携

帯電話を世界各地に輸出しており、2010年以降、ベトナムの輸出の大幅増加に寄与している。

 輸入品目はコンピューター、電子機器、代替部品が最大で、一般機械・部品等が2位、繊維・皮・履物の材料が3位、そして、電

話機・携帯電話・関連部品が4位に続いている。サムスン電子関連の部品輸入が多いほか、製造業がベトナムに工場を建設する

際の設備輸入も多くなっている。

1.1 ベトナムにおける経済状況

2018年輸出ー上位10品目(速報値) 2018年輸入ー上位10品目(速報値) No 輸出品目 2018年合計 (USD million) 前年比 (%) 構成比(%) No 輸入品目 2018年 合計 (USD million) 前年比 (%) 構成比(%) 1 電話機、携帯電話、関連部品等 49,077 8.4 20.2 1 コンピューター、電子機器、代替部品、その他部品 42,198 11.7 17.8 2 繊維、繊維製品 30,489 16.7 12.5 2 一般機械、部品等 33,727 -0.5 14.2 3 コンピューター、電子機器、代替部品、その他部品 29,321 12.9 12.0 3 繊維、皮、履物原料及び関連品 24,885 118.5 10.5 4 靴 16,238 10.6 6.7 4 電話機、携帯電話、関連部品等 15,865 -3.5 6.7 5 一般機械、部品等 16,549 28.2 6.8 5 鉄鋼 9,890 9.0 4.2 6 木材、木材製品 8,909 15.7 3.7 6 プラスチック 9,067 19.6 3.8 7 魚介類 8,795 5.8 3.6 7 その他基礎材料 7,250 23.7 3.1 8 その他輸送用機器、関連部品等 7,964 13.5 3.3 8 プラスチック製品 5,893 7.8 2.5 9 カメラ、ビデオ機器類及び関連部品 5,238 37.8 2.2 9 化学品 5,163 25.3 2.2 10 糸 4,025 12.0 1.7 10 化学製品 5,031 9.3 2.1 その他 66,878 27.5 その他 77,719 - 32.8 合計 243,483 13.2 合計 236,688 11.1 出所:Vietnam Customs https://www.customs.gov.vn/Lists/EnglishStatistics/ViewDetails.aspx?ID=994&Category=Scheduled%20analysis&Group=Trade%20news%20%26%2 0Analysis&language=en-US

(12)

2018年(速報値)ベトナムの輸出入動向【国別】

 国別でみると、日本は輸出・輸入ともにベトナムにとって3番目

の相手国である。日本への輸出品目1位は縫製品、2位は輸

送機器・部品となっており、ベトナムの廉価な労働力を活用し

た縫製品や自動車部品の輸出が多くなっている。

 ASEAN域内への輸出割合が10.07%と小さい一方で、米国

の割合が約2割と高い特徴がある。

1.1 ベトナムにおける経済状況

2018年輸出入相手国(速報値) 対象国・地域 輸出 輸入 金額 (Bil. USD) 前年比 (%) 構成比 (%) 金額 (Bil. USD) 前年比 (%) 構成比 (%) アジア 131.36 16.15 53.95 190.04 9.14 80.29 ASEAN 24.52 13.76 10.07 31.77 12.23 13.42 中国 41.27 16.56 16.95 65.44 11.68 27.65 日本 18.85 11.82 7.74 19.01 11.98 8.03 韓国 18.20 22.85 7.48 47.50 1.14 20.07 ヨーロッパ 46.30 7.68 19.01 17.81 18.65 7.53 EU(28) 41.88 9.42 17.20 13.89 13.95 5.87 オセアニア 4.90 21.05 2.01 4.41 17.10 1.86 アメリカ 58.04 10.95 23.84 20.33 26.66 8.59 米国 47.50 14.18 19.51 11.70 37.95 4.94 アフリカ 2.88 8.18 1.18 4.10 1.14 1.73 合計 243.48 13.19 100.00 236.69 11.12 100.00

 近年のベトナムの主要な輸出品目は、伝

統的な繊維製品を抑えて電話機・部

品、コンピュータ電子部品が増加してお

り、ベトナムの貿易収支改善につながって

いる。一方、サムスンに過度に依存する

輸出構造は、サムスンの業績に国の貿易

収支が左右されてしまうリスクをはらんでい

る、という指摘もある。

(環太平洋ビジネス

情報 RIM 2016 Vol.16 No.61より)

出所:越統計総局(GENERAL STATISTICS OFFICE of VIET NAM) https://www.gso.gov.vn/default_en.aspx?tabid=780

47.5 41.3 18.918.2 8.0 7.1 6.9 6.5 5.8 5.3 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 米国 中国 日本 韓国 香港 オ ラ ンダ ドイツ インド 英国 タイ USD bn) ベトナムの輸出相手国上位10カ国 (2018年速報値) 2018 2017 65.4 47.5 19.0 13.212.812.0 7.5 4.9 4.5 4.1 0.0 20.0 40.0 60.0 80.0 中国 韓国 日本 台湾 米国 タイ マレー … イ ンド … シ ンガ … イ ンド USD bn) ベトナムの輸入相手国上位10カ国 (2018年速報値) 2018 2017

(13)

直接投資の動向

 越計画投資庁のコメントによれば、2018年12月20日迄の対ベトナム直接投資(認可ベース)の合計額は前年比1.2%減の

355億ドル。新規投資額が同15.5%減の180億ドルにとどまったのに加え、追加投資も同9.7%減の76億ドルにとどまったが、出

資・株式取得が同59.8%増の99億ドルと大幅に増加した。

 一方、件数ベースでは、新規投資が同17.6%増の3,046件、追加投資が同1.6%減の1,196件、出資・株式取得も同29.9%

増の6,496件だった。また、実行額(推定値)は前年比9.1%増の191億ドルに増加。

出所:越統計総局(https://www.gso.gov.vn/default_en.aspx?tabid=622&ItemID=19043 越外国投資庁(http://www.mpi.gov.vn/en/Pages/tinbai.aspx?idTin=41941&idcm=122 )

1.1 ベトナムにおける経済状況

対越直接投資サマリー(2018年:1月1日~12月20日) 2017年 2018年 伸び率(%) <投資額> 認可額合計 (百万ドル) 35,884 35,466 -1.2 新規 (百万ドル) 21,276 17,976 -15.5 追加 (百万ドル) 8,417 7,597 -9.7 出資・株式取得 (百万ドル) 6,191 9,893 59.8 <件数> 認可件数合計 (件) 8,781 10,711 22.0 新規 (件) 2,591 3,046 17.6 追加 (件) 1,188 1,169 -1.6 出資・株式取得 (件) 5,002 6,496 29.9

出所:計画投資庁(Ministry of Planning and Investment)

(14)

1.1 ベトナムにおける経済状況

2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 認可金額(追加)(左軸) 2,757 2,630 5,428 5,137 1,967 3,360 7,732 7,870 5,418 7,774 6,565 8,417 7,597 認可金額(新規)(左軸) 9,755 18,718 56,292 16,795 17,919 12,238 8,617 14,483 16,504 16,341 15,815 21,276 17,976 認可金額(合計)(左軸) 12,512 21,348 61,720 21,932 19,886 15,598 16,348 22,352 21,922 24,115 22,380 29,693 25,573 認可件数合計(右軸) 1,627 1,946 1,975 1,163 1,639 1,589 1,837 2,120 2,592 3,038 3,862 3,779 4,215 認可件数(新規)(右軸) (1,061) (1,544) (1,557) (946) (1,237) (1,186) (1,287) (1,530) (1,843) (2,120) (2,613) (2,591) (3,046) 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 3,500 4,000 4,500 0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 60,000 70,000 (折れ線グラフ:件) (棒グラフ:百万ドル)

対越直接投資(認可ベース)の推移

直接投資の推移

 韓国サムスン電子による大型投資が行われた2008年を除いても、新規投資額、件数ともに高水準が維持されている。

出所:計画投資庁(Ministry of Planning and Investment)

(15)

1.1 ベトナムにおける経済状況

直接投資の推移

 日本からの直接投資は、第1次~第3次にわたる投資ブームがおきている

(16)

1.1 ベトナムにおける経済状況

直接投資の推移

 韓国からの直接投資も同様に、第1次~第3次にわたる投資ブームがおきている

出所:ITI(ASEANの新輸出大国、ベトナムの躍進課題と展望)2018年3月 Page49

第1次ブーム:労働集約型産業

の進出

韓国の人件費高騰、ウォン高によ

りアパレル、靴・皮革、電子部品

など労働集約型産業の拠点を海

外に移転。移転先は中国山東省

に集中したが、一部はベトナムにも

進出。代表例として、ナイキ・ブラ

ンドのスポーツシューズを生産する

泰光実業

が1994年に進出。

第2次ブーム:資源開発、建

設・不動産も進出

労働集約型の製造業のみなら

ず、金属など資本集約型産業で

の直接投資もみられた。2007年

ポスコ

冷延鋼板工場建設を始

めた。同年に斗山重工業も。

第3次ブーム:中国に代わる生産拠

点、エレクトロニクス産業の集積

2010年台で、現在に至るまでブーム

は継続。中国に代わる生産拠点として

の浮上、エレクトロニクス産業の集積に

より特徴づけられる。

2008年に在中韓国系企業が撤退

し、代替生産拠点として、ベトナムへの

投資が相次いだ。

(17)

1.1 ベトナムにおける経済状況

直接投資の動向(2018年)

 部門別では、製造・加工業が165.9億ドル

(全体の46.8%)、不動産業が66.2億

ドル(同18.7%)、卸売・小売業が36.7

億ドル(同10.4%)となった。

 国別では、合計112カ国・領がベトナムに投

資しており、日本からの直接投資額(証券

投資含む)は、各国・地域別中第1位の

86億ドルとなり、全体の24.2%を占めた。

2位は韓国で、72億ドル、同20.3%を占め

た。3位はシンガポールで、51億ドル、同

14.3%。

 省別では、59の省と都市に投資が行われ、

ハノイ市が最大で、7.5億ドルで全体の

21.2%を占めた。次いで2位がホーチミン市

で、5.9億ドル、同16.7%を占めた。3位は

ハイフォン市で、3.1億ドル、同8.7%だっ

た。

出所:越外国投資庁 (http://www.mpi.gov.vn/en/Pages/tinbai.aspx?idTin =41941&idcm=122 ) 主要分野別外国直接投資動向(2018年:1月1日~12月20日) 合計 シェア 案件数 (件) 金額 (億ドル) 案件数 (件) 金額 (億ドル) 案件数 (件) 金額 (億ドル) 金額 (億ドル) (%) 1 製造・加工業 1,065 90.67 743 50.94 1,528 24.27 165.88 46.8 2 不動産業 92 52.17 31 7.27 147 6.71 66.15 18.7 3 卸売・小売業 757 7.05 119 1.05 2,829 28.63 36.73 10.4 4 専門的、科学的および技術的活動 386 1.83 88 1.44 584 18.20 21.47 6.1 5 電気・ガス・水道・空調機 19 16.31 2 (0.04) - - 16.28 4.6 6 建設 114 2.18 38 0.27 255 9.39 11.83 3.3 7 芸術・娯楽 7 0.06 1 11.25 9 0.02 11.34 3.2 8 宿泊・飲食業 102 0.27 21 0.60 311 4.91 5.79 1.6 9 情報学とコミュニケーション 243 2.74 47 0.91 321 1.96 5.61 1.6 10 倉庫輸送 73 2.06 24 0.53 131 1.46 4.06 1.1 3,046 179.76 1169 75.97 6,496 98.93 354.66 100.0 国別外国直接投資認可額(2018年:1月1日~12月20日) 合計 シェア 案件数 (件) 金額 (億ドル) 案件数 (件) 金額 (億ドル) 案件数 (件) 金額 (億ドル) 金額 (億ドル) (%) 1 日本 429 65.92 201 13.97 585 6.10 85.99 24.2 2 韓国 1,043 36.58 403 22.71 1,899 12.84 72.12 20.3 3 シンガポール 226 14.24 69 18.46 464 18.01 50.71 14.3 4 香港 159 11.29 83 8.08 127 12.95 32.32 9.1 5 中国 389 12.17 90 4.45 1,029 8.02 24.65 7.0 6 英領バージン 42 2.94 28 2.41 81 13.32 18.66 5.3 7 台湾 133 4.86 71 1.93 506 3.95 10.74 3.0 8 タイ 40 8.99 22 (3.11) 108 1.75 7.62 2.1 9 オーストラリア 43 0.33 9 0.03 137 5.73 6.09 1.7 10 フランス 41 5.24 12 0.15 98 0.49 5.87 1.7 3,046 179.76 1169 75.97 6,496 98.93 354.66 100.0 合計

出所:計画投資庁(Ministry of Planning and Investment) http://www.mpi.gov.vn/en/Pages/tinbai.aspx?idTin=41941&idcm=122 合計 No. 分野 新規 追加 出資・株式取得 新規 追加 出資・株式取得 分野 No.

(18)

1.1 ベトナムにおける経済状況

直接投資の動向(2018年の大型案件)

2018年に行われた大型案件として、越外国投資庁のサイトには、以下のプロジェクトが記載されている。

1. 日本:スマートシティープロジェクト: 7月14日に認可され、新規投資額は41.38億ドル、日本の住友商事や経済産業省が参画

(参考:https://www.nikkei.com/article/DGXMZO26889260U8A210C1MM8000/)

2. 韓国:Hyosung Corporation によるベトナムのポリプロピレン(PP)製造工場および液化石油ガス(LPG)倉庫プロ

ジェクト: 2018年5月30日に認可され、新規投資額は12.01億ドル。

(参考: https://www.digima-news.com/20180904_38668)

3. シンガポール:Laguna(Vietnam)Company Limitedプロジェクト

:2007年3月7日に認可されたLaguna

(Vietnam)Company Limitedプロジェクトは、シンガポールの投資家によってThua Thien - Hueに投資され、2018年5月

25日に11.22億ドルの追加投資が決定された。

(参考: https://www.vir.com.vn/vietnam-reports-first-billion-dollar-fdi-projects-of-2018-60562.html)

4. 韓国:LG Innotek Hai Phong工場プロジェクト

:カメラモジュールの製造を目的として2016年9月1日にライセンス供与され

た(韓国が投資)、2018年2月23日に5億1000万ドルの追加投資が決定。

(参考: http://fdi-vietnam.com/foreign-investment-activities-in-vietnam/lg-innotek-increased-capital-by-half-a-billion-dollarskorea-continues-to-hold-the-top-fdi-in-vietnam.html)

5. 韓国:LG Display Hai Phongプロジェクト

:2016年4月4日にハイフォンでライセンス供与、2018年9月8日に5億ドルの追

加投資を決定。

(19)

1.1 ベトナムにおける経済状況

直接投資の動向(投資認可額累計)

 2018年迄の累計額でみると、分野別では製造・加工業が圧

倒的に多く、57.4%を占めており、次いで、不動産業が次ぐ。

 国別累計額では、韓国が第1位で625億ドルで全体の

18.4%を占め、日本は第2位で570億ドル、同16.8%、シン

ガポールは466億ドルで同13.7%。

 単年では2016年は韓国が69億ドルとダントツの投資を行い、

1位となった(日本は25億ドル)が、2017年は韓国は78億

ドル、日本が87億ドル、2018年は韓国が72億ドル、日本が

86億ドルと、この2カ国が上位1、2位を占める傾向が続いて

いる。

出所:越統計総局 (https://www.gso.gov.vn/default_en.aspx?tabid=622&ItemID=19043) サイトからデータを抽出 No. 案件数 (件) 累積投資認可額 (億ドル) 全体に占める 割合(%) 1 製造・加工業 13,265 1,954 57.4 2 不動産業 757 579 17.0 3 電気・ガス・水道・空調機 118 231 6.8 4 宿泊・飲食業 732 120 3.5 5 建設 1,589 101 3.0 6 卸売・小売業 3,504 68 2.0 7 倉庫輸送 736 49 1.5 8 鉱業 108 49 1.4 9 教育と訓練 455 43 1.3 10 情報学とコミュニケーション 1,879 36 1.1 合計 27,353 340,159 100.00 No. 国名 案件数 累積投資認可額 (億ドル) 全体に占める 割合(%) 1 韓国 7,459 625.67 18.4 2 日本 3,996 570.18 16.8 3 シンガポール 2,159 466.23 13.7 4 台湾 2,589 314.44 9.2 5 英領バージン 793 207.91 6.1 6 香港 1,422 198.29 5.8 7 中国 2,149 133.49 3.9 8 マレーシア 586 124.78 3.7 9 タイ 528 104.39 3.1 10 オランダ 318 93.58 2.8 合計 27,353 340,159 100.00 累積分野別直接投資額(2018年迄の累計)

出所:計画投資庁(Ministry of Planning and Investment)

http://www.mpi.gov.vn/en/Pages/tinbai.aspx?idTin=41941&idcm=122

(20)

RCEP交渉参加国

EPA/FTAに関する交渉進捗状況

 ベトナムは、CPTPP、AFTA(ASEAN FTA)、VN-EEU FTAなどを通じて、貿易の障壁等の削減・撤廃や、経済連携の取り組

みを進めている。

 交渉中(交渉妥結を含む)はEUを含む3カ国・経済圏。

 2019年のCPTPP発効により、新規にEPAを締結したのは、カナダ、メキシコ、ペルーの3カ国。現在は、RCEP交渉が継続されて

いる。

1.2 ベトナムと他国との間における通商・貿易事情

ASEAN

FTA

中国 韓国 日本 インド チリ EEU オーストラリア ニュージーランド カナダ メキシコ ペルー タイ フィリピン カンボジア ミャンマー インドネシア ラオス マレーシア ブルネイ シンガポール

CPTPP

(TPP11)

ベトナム

EFTA EU イスラエル

FTA発効済

FTA交渉中

EPA

ベトナムのEPA/FTA連携状況

出所:JETRO資料ならびに、経済産業省、外務省HPを参考にNTTデータ経営研究所作成

(21)

既決EPA/FTAの締結・活用・見直し状況

 既決EPA/FTAの締結状況を年代別にみると、1986年の第6回党大会にて採択された市場経済システムの導入と対外開放化

を柱としたドイモイ(刷新)以降、

1995年7月のASEANに正式加盟

、1998年11月APECへの正式参加など、積極的外交政

策を繰り広げた。

 この後、2000年代に入り、中国・ASEAN自由貿易協定(ACFTA、2005年発効)、韓国・ASEAN自由貿易協定(AKFTA,

2007年)が結ばれ、

2009年10月に越経済連携協定(JVEPA)が発効した。JVEPAはベトナムにとっては初めての二国間

EPA

であった。

 その後、2010年代に入り、ASEANオーストラリアニュージーランド自由貿易地域(AANZFTA, 2010年)、ASEANインド自由貿

易地域協定(AIFTA, 2010年)、チリ・ベトナム自由貿易協定(2014年)、韓国・ベトナム自由貿易協定(VKFTA, 2015

年)、ベトナム・EEU自由貿易協定(2016年)など連続して自由貿易協定を発効し、2018年に環太平洋パートナーシップに関

する包括的および先進的な協定(CPTPP)の発効に至った。

 現在交渉中の協定は、EFTA・ベトナム自由貿易協定、EU・ベトナム自由貿易協定(EVFTA)、東アジア地域包括的経済連携

(RCEP)、ベトナム・イスラエル自由貿易協定、 EU・ASEAN自由貿易協定などがあり、トルコ・ベトナム自由貿易協定も構想・提案段

階にある。

 各協定の詳細に関しては、次項に記載の通りである。

1.2 ベトナムと他国との間における通商・貿易事情

出所:JETRO資料ならびに、経済産業省、外務省HPを参考にNTTデータ経営研究所作成

(22)

既決EPA/FTAの締結・活用・見直し状況(日越EPA・AJCEPなど日本を含む協定のほか、ASEAN域内・中国・

韓国・インド・米国・チリ・豪州・NZ等との既決協定の直近活用状況について)

1.2 ベトナムと他国との間における通商・貿易事情

出所:JETRO資料ならびに、各国Webサイト 名称 加盟国・地域 区分 形態 段階 発効年月 経緯 ①協定の内容、②締結による影響、③参考情報 途上国間貿易特恵関税制度 (GSTP) GSTP加盟国・地域 地域横断 特恵貿易 協定 発効済 1989年4月 ・1988年4月署名 ・1989年4月発効 ①加盟国は、アルジェリア、アルゼンチン、バングラデシュ、ベニン、ボリビア、ブラジル、カメルーン、 チリ、コロンビア、キューバ、エクアドル、エジプト、ガーナ、ギニア、ガイアナ、イン ド、インドネシア、イラン、イラク、韓国、北朝鮮、リビア、マレーシア、メキシコ、モロッコ、モザンビーク、ミャンマー、ニカラグア、ナイジェリア、パキスタン、ペルー、フィリピン、シンガ ポール、スリランカ、スーダン、タンザニア、タイ、トリニダード・トバゴ、チュニジア、ベネズエラ、ベトナム、ジンバブエ、メルコスール。 ③参考URL:UNCTAD http://unctad.org/en/Docs/ditcmisc57_en.pdf http://unctad.org/en/Pages/PressRelease.aspx?OriginalVersionID=65 ASEAN物品貿易協定 (ATIGA) (旧:ASEAN自由貿易地域 (AFTA)形成のための共通効果 特恵関税(CEPT)協定) シンガポール、タイ、マ レーシア、インドネシア、 フィリピン、ブルネイ、ベ トナム、カンボジア、ラオ ス、ミャンマー アジア・ 大洋州 自由貿易 協定 発効済 1993年1月 ・1993年1月CEPT発効 ・2009年2月署名 ・2010年1月発効 ①ATIGAは、従来のAFTA-CEPT協定に盛り込まれていなかった事項やルール、措置などを一本化したもの。域内の関税・非関税障壁撤廃による自由貿易圏作りを目 指す。ASEAN製品を順次、CEPT適用品目リストに組み込み、一定期間内に関税引き下げを完了。 ②自動車・同部品産業、家電産業では、域内での完成品や部品相互補完など事業再編が進められてきた。 ③ATIGAの下、原産地自己証明に関するパイロット事業が実施されている。2010年11月に開始された第1パイロット事業には、シンガポール、マレーシア、ブルネイ、タイ、 ミャンマーが、2014年1月に開始された第2パイロット事業には、フィリピン、インドネシア、ラオス、ベトナム、タイが参加(タイは両方のパイロット事業に参加)。カンボジアは 2015年10月より第1パイロット事業を実施。自己証明制度は2つのパイロット事業を統合する形で2015年末までの導入が目指されていたが、2015年8月のASEAN経 済大臣会合では、導入目標を2016年中と1年後ろ倒しすることが決定され、2016年8月の同会合では導入までより時間が必要であることが確認された。 ③参考URL:ASEAN事務局 http://www.asean.org/storage/images/2013/economic/afta/atiga%20interactive%20rev4.pdf シンガポール国際企業庁 http://www.iesingapore.gov.sg/~/media/IE%20Singapore/Files/Publications/Brochures%20Free%20Trade%20Agreements/IE_AFTA_ Mar2012.pdf 中国・ASEAN自由貿易協定 (ACFTA) 中国、ASEAN アジア・ 大洋州 自由貿易 協定 発効済 2005年7月 ・2002年11月枠組協定署名 ・2004年11月物品貿易協定署名 ・2005年7月物品貿易協定発効 ・2007年1月サービス貿易協定署名 ・2007年7月サービス貿易協定発効 ・2009年8月投資協定に署名 ・2010年1月投資協定発効 ・2016年1月枠組協定等の高度化協 定発効 ①2002年11月に締結した「包括的経済協力枠組協定」により、アーリーハーベスト措置(特定品目の関税率の先行引き下げ措置)として農産品8分野の関税引き下 げを2004年1月開始、現在までに農産 品の関税は撤廃されている。物品貿易協定では、2005年7月から関税引き下げを開始、中国とASEAN先行加盟6カ国(ブルネイ、インドネシア、マレーシア、フィリピン、 シンガポール、タイ)は物品貿易の 90%について2010年までに関税を撤廃する(ASEAN新規加盟4カ国(カンボジア、ラオス、ミャンマー、 ベトナム)は2015年まで)ことを目指した。 センシティブ品目は、400品目以内でかつ総輸入の10%以内。高度センシティブ品目は、センシティブ品目の40%もしくは100品目のいずれか少ない方を指定可能。セ ンシティブ品目は2010年末まで、高 度センシティブ品目は2014年末まで現行関税を維持でき、以降段階的に引き下げ。サービス貿易協定では、2007年7月から相互に一部サービス市場(第1パッケー ジ)を開放。また協定発効日から1年以内 に自由化の第2パッケージを作成するとの条項も盛り込まれた。投資協定では、双方の投資者に対し、内国民待遇、最恵国待遇、投資に当たっての公平・公正な待遇を 与えるほか、投資に関連する法律法規の透明度を向上させ、投資者に対し、自由で利便性が高く、透明で公平な投資環境を創造する ことが謳われている。2010年1月からASEAN先行加盟6カ国と中国との間で約89%の品目で関税が撤廃された。2012年1月からセンシティブ品目の関税が20%以下 に削減された。高度センシティブ品目は 2015年1月から50%以下に削減。2016年1月、ACFTA高度化協定が発効。 ③参考URL: 中国商務部 http://fta.mofcom.gov.cn/topic/chinaasean.shtml (中国語) http://fta.mofcom.gov.cn/dongmeng/dongmeng_special.shtml 中国・ASEAN自由貿易協定事務局 http://www.asean-cn.org/ ベトナムの発効済FTA/EPA

(23)

1.2 ベトナムと他国との間における通商・貿易事情

名称 加盟国・地域 区分 形態 段階 発効年月 経緯 ①協定の内容、②締結による影響、③参考情報 韓国・ASEAN自由貿易協定 (AKFTA) 韓国、ASEAN アジア・大 洋州 自由貿易 協定 発効済 2007年6月 ・2004年3月専門家会議開始 ・2005年2月交渉開始 ・2006年4月物品貿易交渉妥結 ・2006年8月物品貿易署名 ・2007年6月物品貿易協定発効 ・2007年11月サービス貿易署名(タ イ除く) ・2009年2月タイが物品貿易、サービス 貿易に署名 ・2009年5月サービス貿易協定発効 ・2009年6月投資協定署名 ・2009年9月投資協定発効 ・2010年1月タイとの物品・サービス貿 易協定発効 ・2009年10月~2017年8月第1~ 16回の履行委員会開催 ①物品貿易では、双方は原則として2010年1月までにそれぞれ輸入の90%にあたる品目(輸入金額、品目数ベース、ノーマルトラック)について関税撤廃。2016年ま でには残りの7%(センシティブ品目)について関税を0~5%に引き下げ、残りの3%(高度センシティブ品目)については、当該品目に対する各国の状況を考慮して除 外、長期間の関税引き下げ、関税割当設定などAからEまで5つのグループを設定。2009年9月に発効した投資協定は投資家の保護水準が高く、サービス分野の投資 保護も強化された。 またCLMV諸国のノーマルトラックの関税引き下げスケジュールについては、品目数の少なくとも50%を0~5%に(ベトナム:2013年1月1日まで、CLM諸国:2015年 1月1日まで)、品目数の90%を0~5%に (ベトナム:2016年1月1日まで、CLM諸国:2018年1月1日まで)、全品目の関税の完全撤廃(ベトナム: 2018年1月1日まで、CLM諸国:2020年1月1日まで)という段階を踏んで削減された。 ②共同研究報告書によると、韓国は関税撤廃のみの効果で0.05%のGDP増加、資本蓄積の効果を含むと0.6%の増加と分析。2007年6月1日からの1年間の韓国 の対ASEAN貿易は前年比23%増加。 ③参考URL:

韓ASEAN FTAホームページ http://akfta.asean.org/

韓国産業通商資源部(韓国語) http://www.fta.go.kr/main/situation/kfta/lov5/asean/1/2/ 日本・ASEAN包括的経済連携 協定(AJCEP) 日本、ASEAN 日本 自由貿易 協定 発効済 2008年12月 ・2005年4月交渉開始 ・2007年8月交渉妥結 ・2008年4月署名 ・2008年12月より順次発効 ・2018年3月全加盟国で発効 ①物品貿易では、日本側は10年以内に輸入額の93%を無税化。農産品はこれまでの二国間で関税撤廃に応じた品目をそのまま譲許。ASEAN6(タイ、インドネシ ア、フィリピン、マレーシア、シンガポール、ブルネイ)は10年以内に貿易額の90%(品目ベースで90%)を無税化。CLMV(カンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナム)は 関税撤廃・削減のスケジュールについて、それぞれの経済発展に応じて ASEAN6との差を設ける。また、ASEAN側は累積原産地規則の裨益する効果が大きい薄型テレ ビや 薄型テレビパネル、自動車部品などについて十分な関税撤廃・削減を約束。2015年11月にサービス交渉の終了、2016年11月に投資交渉の終了をそれぞれ首脳会 議で確認。 ②特徴のひとつは累積原産地規則の導入。ASEAN諸国との二国間によるFTAでは、FTA締結国で加工して他のASEAN諸国へ輸出をする際、日本から輸入した部品 の割合が大きければ原産地規則を満たすことができず、特恵待遇が与えられなかった。マルチの枠では累積原産地規則が導入されたた め、この問題を解決できる。これに よりこれまで二国間で進めてきたASEAN各国との経済連携と並行して、複数国にわたる工程における活用も可能となった。 ③参考URL:日本外務省 http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/fta/j_asean/index.html 日越経済連携協定 (JVEPA) 日本、ベトナム 日本 経済連携 発効済 2009年10月 ・2008年9月大筋合意 ・2008年12月署名 ・2008年10月発効 ①貿易額の約88%が発効後10年以内に自由化(日本側) 貿易額ベースの約95%が発効後10年以内に自由化(ベトナム側) 往復貿易額で92%を10年以内に自由化 ③参考URL: 日本外務省 https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/fta/j_asean/vietnam/pdfs/gaiyo.pdf ASEANオーストラリアニュージーラ ンド自由貿易地域 (AANZFTA) 豪州、ニュージーラン ド、ラオス、カンボジア、 インドネシア、マレーシ ア、ミャンマー、フィリピ ン、シンガポール、タイ、 ベトナム アジア・ 大洋州 自由貿易 協定 発効済 2010年1月 オーストラリア (2010/01/01発効: ニュージーラ ンド、シンガポール、ミャンマー、 ブルネイ、フィリピン、ベトナム、 マレーシア 2010年03/12発効: タイ 2011年01/01発効: ラオス 2011年01/04発効: カンボジア 2012年01/10発効: インドネシア) ③参考URL:https://dfat.gov.au/trade/agreements/in-force/aanzfta/Pages/asean-australia-new-zealand-free-trade-agreement.aspx https://www.jetro.go.jp/theme/wto-fta/asean_fta.html https://www.jetro.go.jp/ext_images/theme/wto-fta/procedure/pdf/aanzfta_customs_clearance.pdf 出所:JETRO資料ならびに、各国Webサイト

(24)

1.2 ベトナムと他国との間における通商・貿易事情

名称 加盟国・地域 区分 形態 段階 発効年月 経緯 ①協定の内容、②締結による影響、③参考情報 ASEANインド自由貿易地域 (AIFTA) インド、ラオス、カンボジ ア、インドネシア、マレー シア、ミャンマー、フィリピ ン、シンガポール、タイ、 ベトナム アジア・ 大洋州 自由貿易 協定 発効済 2010年1月 インド(10/01/01発効) シンガポール(10/01/01発効) マレーシア(10/01/01発効) タイ(10/01/01発効) インドネシア(10/09/07発効) ブルネイ(10/06/01発効) フィリピン(11/05/17発効) ベトナム(10/06/01発効) ラオス(2011/1/24発効) カンボジア(2011/04/13 発効) ミャンマー(2010/01/15発効) ①インド、ブルネイ、シンガポール、タイ 2013年撤廃(一部品目は2016年)   フィリピン 2018年撤廃(一部品目は2019年)   CLMV 2018年撤廃(一部品目は2021年)   *センシティブ・高度センシィブ品目を除く ③参考URL:https://www.jetro.go.jp/theme/wto-fta/asean_fta.html チリ・ベトナム自由貿易協定 チリ、ベトナム 地域横断 自由貿易 協定 発効済 2014年1月 ・2011年11月 署名 ・2014年1月発効 ①2008年1月に交渉開始し、8回目の交渉で合意。9,000品目以上が対象。チリにとっては、豚肉や乳製品などベトナムが高関税をかけている品目を関税削減の対象 品目としたことは大きい。 ③参考URL: 米州機構貿易情報システム(SICE) http://www.sice.oas.org/TPD/CHL_VNM/CHL_VNM_e.ASPチリ外務省国際経済関係総局(スペイン語) http://www.direcon.gob.cl/detalle-de-acuerdos/?idacuerdo=11857 韓国・ベトナム自由貿易協定 (VKFTA) 韓国、ベトナム アジア・ 大洋州 自由貿易 協定 発効済 2015年12月 ・2010年6月共同研究開始 ・2011年11月共同研究終了 ・2012年8月交渉開始宣言 ・2012年9月交渉開始 ・2014年12月交渉妥結" ・2015年5月署名 ・2015年12月発効 ③参考URL: 韓国産業通商資源部(韓国語) http://www.fta.go.kr/main/situation/kfta/lov5/vn/1/ 大 韓 貿 易 投 資 振 興 公 社 (KOTRA) http://www.investkorea.org/en/fta_vietnam01.do ベトナム・EEU自由貿易協定 ベトナム、EEU加盟国 地域横断 自由貿易 協定 発効済 2016年10月 ・2015年5月署名 ・2016年10月発効 ①ロシア、ベラルーシ、カザフスタンが加盟する関税同盟の超国家機関であるユーラシア経済委員会が2012年8月、ベトナムとの自由貿易交渉の開始を決定。9月には同 委員会とベトナム商工省が共同研究を完了、2013年3月に交渉を開始。2014年12月に妥結。2015年5月に協定署名。2016年10月5日に発効。 ②ユーラシア経済委員会は、FTA発効後数年でEEUとベトナムの貿易額が80億~100億ドルに拡大すると分析している(発効前の2015年の貿易額は43億ドル)。 ③参考URL: ベトナム商工省(ベトナム語) http://www.moit.gov.vn/tin-chi-tiet/-/chi-tiet/hiep-%C4%91inh-thuong-mai-tu-do-giua-viet-nam- va-lien-minh-kinh-te-a-au-viet-nam-eaeu-fta--5973-72.html ユーラシア経済委員会 (2015年5月29日) http://www.eurasiancommission.org/en/nae/news/Pages/29-05-2015-5.aspx (2016年8月19日) http://www.eurasiancommission.org/en/nae/news/Pages/19-08-2016.aspx (2016年10月6日) http://www.eurasiancommission.org/en/nae/news/Pages/06-10-2016-1.aspx (協定文、英語) http://www.eurasiancommission.org/ru/act/trade/dotp/sogl_torg/Documents/EAEU-VN_FTA.pdf 環太平洋パートナーシップに関する 包括的および先進的な協定 (CPTPP) ニュージーランド、シンガ ポール、チリ、ブルネイ、 豪州、ペ ルー、ベトナム、マレー シア、メキシコ、カナダ、 日本 日本 自由貿易 協定 発効済 2018年12月 ・2016年2月TPP署名 ・2017年1月米国がTPPからの離脱を 表明 ・2017年11月CPTPP大筋合意 ・2018年3月署名 ・2018年10月6カ国の国内手続きが 終了 ・2018年11月ベトナム国内批准完了 ・2018年12月発効 ・2019年1月ベトナム発効 ①元の協定であるTPPは太平洋を囲む12カ国による包括的な自由貿易協定として2016年2月署名に至ったものの、2017年1月にトランプ大統領がTPPからの離脱に 関する大統領令に署名。米国を除く11カ国で TPP11の発効に向け交渉を進めていたが、2017年11月11日に、米国離脱に伴い凍結する20項目が発表され、新協定 「環太平洋パートナーシップに関する包括的および先進的な協定(CPTPP)」の中核について合意に達したことを閣僚声明で公表した。2018年3月にチリで署名。 2018年6月メキシコ、7月日本、シンガポール、10月ニュージーランド、カナダ、オーストラリアが国内手続き完了を通知したため、TPP11の発効要件を満たし、2018年12 月30日に上記6カ国に対して本協定の発効が確定した。その後、2018年11月にベトナムが国内手続きの完了を通知している。 ③参考URL:日本外務省 http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/tpp/index.html内閣官房:TPP政府対策本部 http://www.cas.go.jp/jp/tpp/index.html カナダ・グローバル連携省 https://international.gc.ca/trade-commerce/trade-agreements-accords-commerciaux/agr- acc/cptpp- ptpgp/index.aspx?lang=eng&utm_campaign=cptpp&utm_source=canada&utm_medium=media-en&_ga=2.133139086.1006003816.1528728707-665947646.1513352493 カナダ議会 https://www.parl.ca/LegisInfo/BillDetails.aspx?Language=E&billId=9970461 出所:JETRO資料ならびに、各国Webサイト

(25)

1.2 ベトナムと他国との間における通商・貿易事情

名称 加盟国・地域 段階 発効年月 経緯 ①協定の内容、②締結による影響、③参考情報 EFTA・ベトナム自由貿易協定 EFTA加盟国、ベトナ ム 交渉中 2012年5月交 渉開始 ・2010年5月 共同研究開始 ・2011年2月 共同研究終了 ・2012年5月~2018年6月までに計 16回の交渉 ①2018年5月29日~6月1日にかけてオスロで第16回交渉が開催された。同交渉では知的財産保護や公共調達が重点課題として話合われたほか、財の貿易やサービ ス、原産地規則、衛生と植物防疫のための措置など広域にわたるトピックスが話し合われた。 ③参考URL: EFTA事務局 http://www.efta.int/free-trade/ongoing-negotiations-talks/vietnamベトナム財務省 http://www.mof.gov.vn/webcenter/portal/mof/r/lvtc/htqt/hnhttc/ftas/vnefta/vneftagtc/vneftagtc_ chitiet?showFooter=false&showHeader=false&dDocName=BTC074546&_afrLoop=17786428175485342 #!%40%40%3F_afrLoop%3D17786428175485342%26dDocName%3DBTC074546%26showFooter%3Dfalse% 26showHeader%3Dfalse%26_adf.ctrl-state%3D1b05zil1zy_75 EU・ベトナム自由貿易協定 (EVFTA) EU、ベトナム 交渉妥結 ・2015年12月 最終合意 ・2012年6月交渉開始 ・2015年8月大筋合意 ・2015年12月交渉終了 (発効日未定) ①2010年3月、FTA交渉開始に政治合意。交渉の対象範囲などを定めるスコーピング作業を経て、 2012年6月に正式に交渉開始を発表した。なお、EUは同5月の 外相理事会で、欧州委員会への交渉権限付与を承認している。9回の交渉を経て、2015年8月に大筋合意。投資章における投資保護および紛争解決については論点 が残っており議論を継続していたが、2015年12月に交渉を終了。当初は 2018年中の発効を目指すとしていたが、2017年5月にEU司法裁判所が、EUシンガポールFTAについて、投資保護等の分野はEUと加盟国が権限を共有しているとの 意見書を発表(EUシンガポールFTAの項目を参照)。これを受け、ベトナムとのFTAについても自由貿易協定と投資保護協定に分け、2018年10月に欧州議会に提 出、署名準備を進めている。自由貿易協定部分については2019年中の発効を目指すとしている。 ②欧州委員会によれば、EU・ベトナム貿易協定により最終的に双方の貿易に課されている関税の 99%が撤廃される。ベトナム側は、同協定の発効と同時にEUからの輸出のうち65%の関税を即時撤廃、その他の品目についても段階的に軽減され、10年程度の期間 で撤廃される見通し。ベトナムのEUへの主要輸出品目は革靴製品、繊維製品、コーヒー、木工製品で、FTA締結により、さらなる輸出拡大に期待している。一方、EUか らの主要輸出品目は機械・薬剤・鉄・肥料などで、ベトナム経済の潜在性に期待している。 ③参考URL:欧州委員会 http://ec.europa.eu/trade/policy/countries-and-regions/countries/vietnam/ (2015年12月、交渉終了について) http://trade.ec.europa.eu/doclib/press/index.cfm?id=1409 (自由貿易協定、投資保護協定テキスト案(2018年)8月時点) http://trade.ec.europa.eu/doclib/press/index.cfm?id=1437 http://trade.ec.europa.eu/doclib/docs/2006/december/tradoc_118238.pdf 東アジア地域包括的経済連携 (RCEP) ASEAN10カ国、日中 韓印、オーストラリア、 ニュージーランドの合計 16カ国 交渉中 ・2013年5月交 渉開始 ・2019年秋の妥結を目標 ③参考URL: https://www.bloomberg.com/news/articles/2018-11-13/china-backed-asia-trade-deal-pushed-back-to-2019-amid-delays 日中韓やインドなど16カ国が参加する東アジア地域包括的経済連携(RCEP)交渉は、2018年内妥結が見送られた。東南アジア諸国連合(ASEAN)議 長国を今年務めるシンガポールなどが年末までの実質妥結を目指していたが、中国とオーストラリアは2019年中の合意への期待を表明した。  シンガポールで11月12日遅くまで続いた閣僚会合に参加したバーミンガム豪貿易相は13日、「豪州が期待する類いの実質的かつ有意義で商業的に意味のある市場ア クセスの決定を確実に得るには、若干長めの時間が必要になる」と記者団に語った。   中国の李克強首相はシンガポールでの13日の演説で、RCEP交渉が来年完了することを期待すると述べるとともに、「保護主義の逆風があり、自由貿易は幾らか 困難に直面している」と指摘した。 ベトナム・イスラエル自由貿易協定 ベトナム、イスラエル 交渉中 2016年3月交 渉開始 ・2016年3月交渉開始 ③参考URL: 在ベトナムイスラエル大使館 http://embassies.gov.il/hanoi/NewsandAnnouncement/BilateralNews/Pages/Vietnam-and-Israel- Negotiates-for-FTA.aspx EU・ASEAN自由貿易協定 EU、ASEAN 交渉中 (中断) 2007年7月 ・2007年7月交渉開始 ・2009年5月交渉凍結、ASEAN諸 国との個別交渉に移行 ・2013年3月交渉再開の可能性向け 検討開始 ・交渉中断中 ①ASEAN・EUビジョングループ報告書では、以下を提言。協定は、貿易のみならず、投資、サービスも含む包括的なものにする。品目数および貿易額の90%について、7 年以内の関税撤廃。交渉開始2年内に締結。だが、2007年5月に交渉入りすると、ASEAN全体と交渉するには、ミャンマーの人権問題などが障害となり交渉難航。 2009年3月には交渉が凍結された。その後水面下でASEAN各国との個別交渉が模索されていたが、2009年12月のEU閣僚理事会で個別交渉の開始が正式に承 認され、シンガポール(2018年10月署名)、ベトナム(2015年12月交渉妥結)とは妥結済。その他、現在インドネシアと交渉中。マレーシア、タイとは交渉中断中。 なお、2014年1月からのEUの一般特恵関税(GSP)改革により、マレーシアは2014年1月1日から、タイは2015年1月1日から、GSPの適用対象国から外れた。この こともASEAN内でのEUとのFTA交渉に対する温度差に繋がっている。一方、最終的には地域間のFTAを目指すとしていたが、ミャンマーの状況が改善してきたことを受け 14年7月の第20回EU・ ASEAN閣僚会合では、2015年末のAECの実現に合わせたFTA交渉再開可能性の検討を含めた地域間連携強化のコミットメントを再確認した。マニラで2017年3月 10日に開催された「ASEAN経済相・欧州委通商担当委員(AEM・EU)会合」で採択された共同宣言によれば、ASEANとEUの双方がFTA交渉の再開に向けて、 「政府高官に対して、同協定の交渉の要素を整理し、2018年に開催予定の次回の AEM・EU会合において報告するよう指示」。2018年3月、シンガポールで開催されたEU・ASEANビジネスサミットにおいて、閣僚レベルで引き続き将来のEU・ASEAN間 の枠組み構築に向けた政府高官レベルでの作業を継続することを確認。 ③参考URL: 欧州対外行動庁 http://eeas.europa.eu/asean/index_en.htm欧州委員会 http://ec.europa.eu/trade/policy/countries-and-regions/regions/asean/ http://trade.ec.europa.eu/doclib/docs/2006/december/tradoc_118238.pdf (2017年3月共同宣言) http://trade.ec.europa.eu/doclib/docs/2017/march/tradoc_155416.%20AEM-EU%2015%20-%20Draft%20JMS%20-9%20March%20-cln.pdf ASEAN事務局 http://www.asean.org/asean/external-relations/european-union トルコ・ベトナム自由貿易協定 トルコ、ベトナム 構想・提 案段階 ③参考URL:トルコ商業省 https://www.trade.gov.tr/free-trade-agreements 地域横断 地域横断 地域横断 ベトナムの交渉中及び交渉予定のFTA/EPA 地域横断 区分 地域横断 地域横断 出所:JETRO資料ならびに、各国Webサイト

(26)

ベトナム独資企業の海外進出実態(特に製造業・サービス業について)

ベトナムの産業構造の特徴として、国有企業の存在が大きい点があげられる。現状の代表的産業の中心は輸出加工型産業であり、低廉で豊富な労働力

を求めて進出してきた外資系企業により、牽引されている。

ベトナムの主な産業は、

①伝統的繊維産業、②韓国勢により急速に成長した電話・関連部品産業、③依然、内需向けが中心で発展途上にある自動

車産業

があげられる。

更に、輸出の7割を外資企業に依存しており、合弁企業が少ない点も指摘されている。ベトナムの経済成長は、FDI 主導型成長であったと言われている。

問題は、FDI 主導型成長が持続的であるかどうか、つまり、FDI 依存度の高いそのような経済が中所得の罠を回避し、高所得への発展を実現できるかどう

かである。

ベトナムは世界第4位の縫製品輸出国で、日系の背印に企業も多数進出している。一方、電話機・部品産業は韓国のサムスンがベトナムを携帯電話のグ

ローバル輸出拠点と位置づけ、生産を開始したことで輸出が急速に拡大し、2013年には方製品を抜いて、ベトナムの最大の輸出品目となった経緯がある。

自動車産業については、ASEAN最大の自動車輸出国であるタイに隣接している点や、裾野産業の未成熟さから発展途上にある。

1.3 ベトナム企業の海外展開状況について

出所:Nikkei Asian Review(https://asia.nikkei.com/Business/Vinatex-leads-Vietnam-s-push-to-export-textiles)等、各種資料を参考にNTTデータ経営研究所作成

(27)

①ベトナム独資企業の海外進出実態(製造業)

1.3 ベトナム企業の海外展開状況について

 繊維産業

 繊維産業は伝統的にベトナムで盛んであり、縫製品はベトナムの輸出額の12.5%(2018年速報値)を占める重要な輸出品であり、世界でも中

国に次いで世界で2位の繊維調達国である。

 元々は、ドイモイ政策の中で、重要な外貨取得手段として、国有企業であるVINATEX(Vietnam National Textile and Garment Group:

ベトナム繊維公団)を核として、政策的に繊維産業は育成されてきた。その後、VINATEX傘下の企業が次々と民営化され、ベトナムの繊維産業

の中核を担っている。

 ベトナムの低賃金を狙い、外資系の繊維企業の進出も盛んである。日系では、ワコール、グンゼ、伊藤忠商事、米国系ではGAP、履物のNikeなど

が進出している。他に、中国、韓国台湾などの繊維企業も(製造拠点として)多数進出している。この背景には、低賃金の他に、TPP交渉に

2010年から米国とベトナムが参加したこともある。

ベトナムの繊維製品の輸出の約半分は米国向け

であるため、関税ゼロへの期待は大きかったた

め、米国離脱後の外資系企業の動向が注目されている。

 インドシナ・ニュースサイトによれば、ベトナムの製造能力に詳しい専門家らは、ラスベガスで開催されたSourcing at Magicという貿易見本市で講演

し、ベトナムは米国がTPPから離脱したことに影響を受け、その勢いが削がれたことは認めたものの、同国は依然として世界のアパレル・繊維生産にお

いて主要な役割を担っていると述べている。(http://apparelresource.asia/news/item_2993.html)

 伊藤忠商事は、2018年4月子会社であるITOCHU Textile Prominent (ASIA) Ltd. を通じ、

VINATEXの株式を追加取得し、ベトナム政

府に次ぐ筆頭株主となった。EUとの自由貿易協定の発効などを視野に繊維産業への設備投資が活発化しており、中国に次ぐ繊維製品の生産

地として注目。所得水準の向上などを背景に衣料品の需要も高まっている点、関税メリットを活用したトレードの拡大、アセアン市場獲得を狙っ

ている。

会社名 Vietnam National Textile and Garment Group(略称VINATEX) 代表者 Mr.Tran Quang Nghi(会長)

本社所在地 25 Ba Trieu Street,Hoan Kiem District,Hanoi,Vietnam 会社設立 1995年

資本金 約221百万米ドル(約237億円) URL http://www.vinatex.com/

(28)

Vinatex leads Vietnam's push to

export textiles

https://asia.nikkei.com/Business/Vinatex-leads-Vietnam-s-push-to-export-textiles

①ベトナム独資企業の海外進出実態(製造業)

1.3 ベトナム企業の海外展開状況について

ベトナムの大手繊維・織物メーカー

会社名

Vietnam National Textile and Garment Group(略称VINATEX)

代表者

Mr.Tran Quang Nghi(会長)

本社所在

25 Ba Trieu Street,Hoan Kiem District,Hanoi,Vietnam

会社設立

1995年

事業概要

アパレルメーカー最大手のベトナム繊維・衣料グループ。

主要輸出先国は、アメリカ・EU・日本・台湾・韓国。商工省が53%の株式保有。他に工業団地開発大手

のVIDGroup14%, 大手財閥VIN Group10%の株式を保有。

資本金

約221百万米ドル(約237億円)

URL

http://www.vinatex.com/

会社名

Sông Hồng Garment JSC

代表者

General Director : Mr. Pham Van Duong

本社所在

105 Nguyen Duc Thuan Street, Nam Dinh City, Nam Dinh Province

会社設立

1988年

事業概要

- Garment manufacturer, exporter and vendor

- Beddings manufacturer and retailer

- Garment retailer

資本金

US$15,000,000

従業員

6200 persons

主な輸出先

日本、韓国

Gap, Old Navy, Columbia Sportswear, Kohl, Kellwood, Russell, New York and

Company (US) and Bugatti, C&A, LCWaikiki (EU).

(29)

①ベトナム独資企業の海外進出実態(製造業)

1.3 ベトナム企業の海外展開状況について

会社名

TCG

(ベトナム語:CONG TY CO PHAN DET MAY DAU TU THUONG MAI THANH CONG)

(英語:THANH CONG TEXTILE GARMENT INVESTMENT TRADING JOINT STOCK COMPANY)

代表者

本社所在地

36 Tay Thanh Str., Tay Thanh Ward, Tan Phu Dist., Ho Chi Minh City

会社設立

事業概要

紡績・生地・フットウエア・縫製品の生産・販売・輸出入、電気製品・建設資材の販売・輸出入、不動産事業、一般用・工業用・工業団

地のインフラ・観光地の開発・投資建設ほか。

資本金

542,300,550,000 VND ( 2019年02月17日 現在)

従業員

主な輸出先

na

URL

https://www.viet-kabu.com/data/outline.php?id=TCM

http://www.thanhcong.com.vn

会社名

HANOI TEXTILE AND GARMENT JOINT STOCK CORPORATION

代表者

General Director: Mr. Duong Khue

本社所在地

No.25/13, Linhnam Str., Hoangmai District, Hanoi, Vietnam

会社設立

1978年

事業概要

■製造業 - 貿易業

次のものを含むテキスタイルおよびアパレルの輸入および輸出:綿、ポリエステル繊維、糸、ニット生地およびニットなどの原材料。織物、タオ

ル、備品、エンジンおよびスペアパーツ、エレクトロニクス、染料および化学品、その他の消費財。

■倉庫業、運輸業、オフィス賃貸業、工場賃貸業、レストラン業、ホテル業、スーパーマーケット業、娯楽業。

資本金

(State holds 57% of charter capital)

従業員

General Corporation Hanoi textiles including 13 member units (8 companies shares, Ltd.-MTV 1 and 4

factories members), with nearly 4,500 employees staff with annual production capacity of approximately:

主な輸出先

na

(30)

①ベトナム独資企業の海外進出実態(製造業)

1.3 ベトナム企業の海外展開状況について

会社名

TNG Investment and Trading JSC

代表者

NguyễnVănThời

本社所在地

So 434/1 duong Bac Kan, P. Hoang Van Thu THAI NGUYEN

会社設立

1979年

事業概要

衣料産業に従事するベトナムの会社です。ジャケット、コート、ズボン、ショートパンツ、シャツなどの衣料品を製造、取引、輸出している。

紙袋、ビニール袋製造用のプラスチック材料、ナイロン製のレインコートなどの衣料品製造用の材料も製造。さらに、住宅用、商業用および

工業用建物の建設、ならびに道路貨物輸送およびスペースリースにも関わっている。火災警報装置、コンピュータおよび周辺機器、事務機

器および電気通信機器の取引も行って下り、コンピュータや事務機器の修理や保守サービスも提供している。

資本金

493,401,800,000 VND

従業員

12600人

主な輸出先

米国向け:34%、フランス向け:49%、ドイツ向け:10%、その他ロシア、スペイン、カナダなど。

http://www.tng.vn/linh-vuc-hoat-dong

URL

http://www.tng.vn

その他、同業他社(上場企業)

GIL

Apparel Accessories and Other Apparel Manufacturing

Binh Thanh Import - Export Production & Trade JSC

GMC

Cut and Sew Apparel Manufacturing

Saigon Garmex Manufacturing Trade Joint Stock

Company

EVE

Apparel Accessories and Other Apparel Manufacturing

Everpia JSC

TET

Apparel Knitting Mills

Northern Textiles & Garments Joint Stock Company

X20

Cut and Sew Apparel Manufacturing

X20 JSC

TDT

Cut and Sew Apparel Manufacturing

TDT Investment and Development Joint Stock Company

MPT

Apparel Accessories and Other Apparel Manufacturing

Truong Tien Group JSC

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