平成21年度「キャリア実践塾」実施報告
概観
第1回 : 「キャリアデザイン概論」
非常勤講師橋本 俊作
「キャリア実践塾」とは、少人数形式で行う計6コマの正課外授業である。社会人塾長の職業観・人生観に 直接触れ、学びや気づきを促すマインド教育を行う。今年度は4塾を開講し、1・2回生を中心とした18名が 受講した。そのうち、私が担当した塾について、以下に報告を行うものとする。 期 間 受 講 者 使 用テキスト 講義日程と内容 : : : : 平成21年6月〜7月 2回生3名(いずれも男子)、心理学部2名、経済学部1名 なし。 随時、資料配布 第1回 6月11日(木)「キャリアデザイン概論」 第2回 6月18日(木)「人生の歩き方」 第3回 6月25日(木)「自己を見つめる」 第4回 7月 2日(木)「企業見学」 第5回 同上 第6回 7月 9日(木)「将来を考える」 受講者は3名と少数であったため、講義形式ではなく、双方向でのディスカッション形式にて実施した。 テーマは、「自ら考え、実践すること」とし、学生同士のグループディスカッションも随時取り入れていった。 1回生時に履修した、「キャリアデザイン論」で学んだことを確認し、改めて、キャリアをデザインすることに ついて考えてみた。 各自の自己紹介の後、キャリア実践塾で何を学ぶのかの確認から始め、キャリアをデザインするとはどの ようなことかを考え、キャリアのプロセスを歩むうえで重要となる、仕事をすることとはどのようなことかに ついても話し合った。 随時、パワーポイントにて作成した資料を投影し、考えるためのトピックを提供した。 提供トピックは ○夢は必要か ○自己実現について ○キャリアデザインの2つの考え方 : 目標設定 ・ 追求型と目前集中型第2回 : 「人生の歩き方」
第3回 : 「自己を見つめる」
第1回での気付き : 価値観、仕事観の相違、を踏まえ、自分の人生をどのようにデザインして行くかについて 話し合った。第1回と同様、パワーポイントで作成した資料を投影し、考えるためのトピックを提供した。 提供トピックは 第1回、第2回において、各自が思いを馳せた、自分の人生において、それを歩んで行く自分とはどのような 人間かを見つめるために、アセスメントツールを使用し、主観的な自分と客観的な自分について考えた。 使用アセスメントツールは 職業興味検査については、1回生時のキャリアデザイン論で経験したこともあり、3名とも意外性を感じる ことはなかったが、それぞれが異なる興味を持つことに発見があったようだ。また、エゴグラムパターンを 3名で比較することによって、ものごとの捉え方、考え方の相違が対人関係にどのように影響するか、 どうすれば、よい対人関係が築けるかについて学ぶことができたと考える。 にっぽん昔話において、先人が残してくれた、人生の成功法則は普遍的であることを学び、社会に出る 前にそれらを身につけることが学生生活において可能であることを認識し、人生をどのように過ごすかを 3つの実例を参考にして、各自のこれからの人生に思いを馳せて行った。 価値観と仕事観については、3名の意見が分かれ、「生活のための収入を得るための手段」とする意見と、 「人生を充実させるためのコアとなるもの」とする意見が出て、双方の考え方を表明し、ディスカッションを 行ったことは意義深かったと考える。 ○にっぽん昔話:先人が教えてくれる成功法則 ○学生生活とは何か ○様々な人生の過ごし方 : 3パターンの人生の実例 ○MI式職業興味検査 (大阪職業カウンセリングセンター提供のMIO職業興味検査の原型) ○SGエゴグラム(交流分析)第4回、第5回 : 「企業見学」
第6回 : 「将来を考える」
受講学生の希望から、エネルギー関連の2社 : 関西電力、大阪ガス(KBI)を訪問し、エネルギー産業に ついて学ぶと同時に、社会で活動する人々は何を考え、また、どのように行動してきたかについて学んだ。 前回の企業見学の振り返りを行い、気づいたこと、学んだことの確認を行った。さらに、過去5回のクラスで、 学び、考えたことを踏まえて、これからの学生生活、ひいては人生をどのようにデザインして行くかについて、 考えるとともに、話し合いを行った。話し合いのための資料として自由記入方式のツールを用意し、各自で 作成のうえ、話し合いに繋げた。 使用ツールは 自分の人生をすごろくに見立てることで、客観的、俯瞰的に将来を考えることができ、また、お互いに見せ 合うことで、どのすごろくが楽しそうか、どのすごろくをしてみたいかについて話し合うことによって、生き方 の多様性、可能性の広がりを実感することができたのではないかと考える。 関西電力においては、電源開発が日本の高度経済成長に果たした役割、特に黒部第4発電所が建設 された背景、困難な工事をいかに完成させたかについての話を伺い、3名ともに感銘を受けた。また、 現在の電力自由化の時代にあって、会社がどのように変化しなければならないか、また、働く個人がどの ように変化しなければならないかについて学ぶことができたと考える。 関西ビジネスインフォメーションにおいては、世界、そして日本のエネルギー事情、同じエネルギー産業の 一員としての関西電力との関係について学び、産業界に対する視野を広げることができたと考える。 今回の企業見学は、エネルギー産業のみであったが、一見異なる2社が、実は密接な関係を持つこと、 さらにエネルギー自由化の時代にあっては、両者がライバル関係にもなり得ることを学べたことは意義 深かったのではないだろうか。 ○関西電力株式会社 ○人生すごろく ○関西ビジネスインフォメーション株式会社(大阪ガスグループ会社) 訪問先 : 教育・メディア事業部 部長 教育・メディア事業部 ビジネス研修室 室長 武政 英次氏 豊口 真二氏 訪問先 : 企画室 調査グループ チーフマネジャー 部長 人生で起きることをすごろくに見立て、どのようにクリアしていくかを考える。 北村 雅昭氏総括
添付資料
キャリア実践塾 感想(橋本担当クラス) 全6回を通して、テーマとした、「自ら考え、実践すること」を体験することで、その大切さ、楽しさを実感して もらえたのではないかと考える。これからの学生生活、ひいては社会に出てからも、このテーマを忘れる ことなく歩んでもらえることを期待したい。 このキャリア実践塾を受けている時、はじめはずっと戸惑っていました。というのも、CさんやBさんが しっかりと自分の意見を持っており、しっかりとディスカッションしていたからです。そこまで自分の意見と いうものがはっきりとしていなかった僕は素直にすごいと思いました。 はじめは自分はこれで良いのかと思っていましたが、終盤に近づくにつれ、僕も意見を少しずつですが 言えるようになり分かったことがあります。 二人のようにはっきりとした自分の意見を持つというよりは、色々な意見が自分の中にあり、そのなかから 納得できるものを何個も抜き出して折り合いをつけるような考え方でした。それが分かった事でまた少し ずつ意見を言えるようになっていきました。三者三様の意見の交換ができ、とても自分のプラスになる時間 でした。 キャリア実践塾をとって本当に良かったと思っています。ありがとうございました。 今回の授業ではいろいろなことを学べました。同時に深く考えさせられるところもいろいろありました。 職業見学を経て、企業の人たちの意見に直接触れることが出来たのは僕にとって大きな収穫になったと 思います。そして何より先生に教えていただいたプランドハップンスタンスや「わらしべ長者」の観点 からみた現在の就職、その事についてのディスカッションも大変貴重な体験だったと思います。 Cくんと僕の考え方はほとんど逆転していてなかなか話が合いませんでしたが、確かに自分でも 納得できて、自分が間違っているなと認められる部分がありました。自分の考えを持ちつつ他人の 意見をとり入れることの大切さを教えてくれたことと、そういう場を設けてくださった先生や本気で 意見してくれたCくんには大変感謝しています。 もし、また違った内容でこういった授業ができるなら是非受けたいと思いました。最後になりましたが、 約2ヶ月の間大変お世話になりました。 ○受講者感想 A(心理学部) B(心理学部)キャリア実践塾の感想ですが… 誰に誘われた訳ではなく、なんとなくで参加した実践塾でした。三人しかいなかったのにもびっくりして 最初は不安に思ったこともありました。 しかし、いざ始まってみると自分と他の人との考え方の違い、先生のお話、見学先の企業の方のお話と、 ただただ新鮮なことばかりだったように思います。 自分の中で考えを自問自答しているだけでは見えてこないもの、他の人と意見を交えることで自分 の考えが明確になったり、見えなかったものに気づいたり。 そんな自分の中での発見が実践塾の中ではたくさんありました。 就職のこと、これからの大学生活のこと、こうして考える機会を得られたことが大変為になったのでは ないかと思います。 これからの大学生活をこの先にある偶然に備えるという意識を少しでも心に留めて生活出来たらと 思います。 短い期間でしたが、とても有意義なキャリア実践塾でした。 これで終わってしまうのは少し残念ですが、また機会があれば是非参加したいと思いました。 ありがとうございました。 以上 C(経済学部)