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平成 25 年度新潟薬科大学薬学部卒業研究 Ⅱ 論文題目 ROCK1 Rho-kinase の核局在メカニズム解明を 目的とした ROCK1 発現プラスミドの構築 Construction of ROCK1 expression plasmid to clarify Nuclear Localiza

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平成

25 年度新潟薬科大学薬学部卒業研究Ⅱ

論文題目

ROCK1 Rho-kinase の核局在メカニズム解明を

目的とした

ROCK1 発現プラスミドの構築

Construction of ROCK1 expression plasmid to clarify Nuclear Localization

Mechanism of ROCK1 Rho-kinase

薬品製造学研究室 6 年

08P066 平岡 詩織

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要 旨

Rho-associated coiled coil kinase (ROCK) は低分子量 GTP 結合タンパク質の

一種でありRho-kinase とも呼ばれ、Rho の標的として同定されている。ROCK は

細胞質内に局在し、種々の機構によりストレス線維の形成を促進することで細胞運 動に関与している。近年、ROCK が核内にも細胞質と同程度の濃度で存在するこ とが報告された。一般に、核内に存在するタンパク質はその配列中に核移行シグナ ルと呼ばれる特徴的な配列を有しているが、ROCK の配列中にそのような配列は 存在しない。そこで、ROCK の 2 種類あるサブタイプ (ROCK1、ROCK2) のうち、 ROCK1 の核移行メカニズムの解析を目的としたプラスミドの構築を行った。 プラスミドの構築を行うためGateway®システムを用いた。attB1 配列を含むプ

ライマーであるattB1_h_ROCK1_1243-1263_FW、attB1 配列及び STOP コドン

を含むプライマーであるattB1_ROCK1_STOP_3309-3286_RV を用いて、PCR を

行った。PCR 産物を電気泳動したところ、目的の PCR 産物 ROCK1 (415-1103) で

あると予想された。作製したPCR 産物 ROCK1 (415-1103) を用いて BP 反応を行

い、sequencing を行い、エントリークローン ROCK1 (415-1103) /pDONR221 の

構築を確認した。

今後、この エントリークローンを用いてLR 反応、核移行の確認を行う予定で

ある。Gateway®システムで様々な欠損変異体を作製できれば、ROCK1 の核移行 に関与する遺伝子領域を明らかにしていくことが可能である。

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キーワード

1 . Rho-associated coiled

coil kinase(ROCK) 2.Rho

3.低分子量 GTP 結合タ ンパク質

4.分子スイッチ 5.ROCK1 6.ROCK2

7.ROCK 阻害剤 8 . nuclear localization

signal (NLS) 9.欠損変異体 10.Gateway®システム 11.部位特異的組み換え 12.エントリークローン 13.クローニング 14.PCR 15.BP 反応 16.形質転換 17.プラスミド 18.制限酵素 19.アガロースゲル電気 泳動 20.sequencing

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目 次

1. はじめに ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 1.1.Rho ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 1.2.Rho-kinase ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 1.3.ROCK 阻害薬の現状 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 1.4.本研究の目的 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 2.実験 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 2.1.材料 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 2.1.1.大腸菌株 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 2.1.2.プラスミド ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 2.1.3.プライマー ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 2.1.4.ベクター ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 2.1.5.制限酵素 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 2.1.6.培養液 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 2.2.実験操作 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5 2.2.1.プラスミドの決定 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5 3. 結果 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9 3.1.PCR ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9 3.1.BP 反応 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10 4. 考察 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12 謝 辞 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 13 引用文献 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14

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1 1. はじめに 1.1. Rho Rho は分子量 2 万~3 万の低分子量 GTP 結合タンパク質であり、Rho サブファ ミリーの1 つに分類され、分子スイッチとして機能している。低分子量 GTP 結合 タンパク質は、GDP 結合型の不活性型と GTP 結合型の活性型があり、非刺激下で はGDP 結合型の不活性型として存在するが、特定の細胞外シグナルが細胞に作用 することにより GTP 結合型の活性型に変換される[1]。この GTP 結合型が標的タ ンパク質に結合することで様々な生理作用を引き起こす (Fig. 1)。Rho は細胞増殖 因子等の細胞外シグナルを受けてアクチン系の細胞骨格を制御しており、ストレス 線維の形成、平滑筋の収縮、細胞骨格の再構築・細胞遊走能に深く関与している[1] この他にも冠動脈攣縮、動脈硬化症、遺伝子発現制御、胚の発生・分化への関与が 示唆されている。このようなRho の生理作用の多くは ROCK を経由して発現して いる[1] 1.2. Rho-kinase

ROCK は Rho-kinase とも呼ばれ、分子量約 160 kDa のセリン/スレオニンリン 酸化酵素であり、線虫、ショウジョウバエのような下等生物からマウス、ヒトのよ

うな高等真核生物まで広く保存されている遺伝子である[3]。ヒトでは ROCK1 と

Fig. 1 低分子 GTP 結合タンパク質 Rho の分子スイッチモデル[2]

不活性型のGDP 結合型が GDP/GTP 交換反応促進タンパク質 (GDP/GTP exchange protein: GEP) の作用により、活性型である GTP 結合型に変換され、エフェクターと結合してシグナル伝達を開始 する。その後、GTP 活性促進タンパク質 (GTP activating protein: GAP) により GDP 結合型に変化 し、シグナル伝達が終了する。

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2

ROCK2 という 2 つのアイソフォームが存在する[3]。構造は N 末端部に kinase

domain、中央部に Rho-binding domain (RBD) を含む coiled-coil domain、C 末

端部にcysteine-rich domain (CRD) を含む pleckstrin-homology (PH) domain が

存在する (Fig. 2) [3]RB domain と PH domain は直接キナーゼドメインに結合

し、活性を抑制する[1]。ROCK1 と ROCK2 は全体で 65%の相同性があり、特に

kinase domain では 92%という高い相同性がある。ROCK1 は全身に発現している

が、ROCK2 は脳や筋肉での発現レベルが高いことがわかっているため、ROCK1

とROCK2 は Rho の細胞内シグナル伝達経路においてそれぞれ異なる役割を果た

している可能性が考えられる[3]

近年、細胞質に局在しているとされていたROCK2 は、核にも細胞質と同程度の

濃度で存在することが明らかになった[6]。さらに、p300 アセチルトランスフェラ

ーゼやMLH1 (MutL homologue1) のような核内で ROCK2 と相互作用するタン

パク質も報告され、ROCK2 の細胞内全域に亘る機能について研究が進められてい る[7] 1.3. ROCK 阻害薬の現状 ROCK を標的とした薬に、ファスジル塩酸塩 (商品名:エリル○R) がある (Fig. 3)。 ファスジル塩酸塩はROCK を阻害し、くも膜下出血後の脳血管攣縮および脳虚血 症状を改善する。ファスジル塩酸塩のような、臨床現場で使用されているROCK 阻害剤はまだ多くないが、ROCK が仲介するシグナル伝達経路は平滑筋の収縮や

Fig. 2 マウス ROCK1 および ROCK2 のドメイン構造と相同性 (引用文献 5 Fig. 1 よ

り改変)

数字はアミノ酸の番号を、割合はROCK1 と ROCK2 相同性を表す。なお、ROCK2 の RBD のアミノ酸番号は確定していない。

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3 細胞遊走、細胞の分化など様々な生理機 能を制御しており、医薬品の標的として 非常に有力である。特に、ROCK が関与 する平滑筋収縮機構は細胞内Ca2+濃度に 依存しないため、ROCK 阻害剤は新しい 作用機序の高血圧治療薬となりうる。ま た、ROCK が関与する細胞遊走は癌細胞で 多く確認されており、癌の浸潤・転移を引き起こしていることから、ROCK 阻害 剤は癌の転移を抑制する薬となる可能性を秘めている[8,9] 1.4. 本研究の目的 一般に、核へ移行するタンパク質は、核局在シグナル (nuclear localization signal: NLS) と呼ばれるアミノ酸配列を持つか、NLS を持つタンパク質と相互作 用して核へ移行することが知られている。NLS の代表的なものに一次配列中に塩 基性アミノ酸のリジンとアルギニンを複数含んでいるclassical NLS (cNLS) モチ ーフが知られている。cNLS としてシミアンウイルス 40 (simian virus40: SV40) large T 抗原の持つ (126PKKKRKV132) や、アフリカツメガエルの核質タンパクに 存 在 す る 配 列 (155KRPAATKKAGQAKKKK169)、Y 染色体性決定領域遺伝子

(Sex-determining region Y: SRY) の 持 つ (59KRPMNAFIVWSRDRRK75

130RPRRK135) などが報告されている[11]。このほかに、塩基性アミノ酸に加えプロ リンとチロシンも含む PY-NLS モチーフや、核内のタンパク質、ウイルス由来の タンパク質に特異的なNLS 配列[10]、一次配列上では分散していた塩基性アミノ酸 がタンパク質として三次構造をとった時に集合して NLS の役割を果たす散在性 NLS も報告されている[11] ROCK2 は核に存在することは前述で述べたが、ROCK2 の配列中に NLS の配 列やNLS と類似の配列は存在しない。そこで、本研究では、ROCK2 と相同性の高

いROCK1 の様々な欠損変異体を用いて、transfection を行い、ROCK の核移行に

関与する領域の探索を行うことにした。transfection に用いる発現プラスミド構築

のため、Gateway®システム Invitrogen (USA) を使用し、今回は、RBD を含む coiled-coil domain の配列を解析するための発現プラスミド構築を行った。

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4 2. 実験 2.1. 材料 2.1.1. 大腸菌株 形質転換にはJM109 タカラバイオ (滋賀) の菌株を用いた。 2.1.2. プラスミド

Homo sapiens ROCK1 ORF 全長を含むプラスミドである GC-Q0129 は Gene Copoeia (USA) より購入した。

2.1.3. プライマー

Gateway®システム及び sequencing に用いるプライマーは Invitrogen (USA) に合成を依頼した。

2.1.4. ベクター

pDONR221 Invitrogen (USA) を使用した。 2.1.5. 制限酵素

EcoRⅤ、HpaⅠはタカラバイオ (滋賀) より購入した。 2.1.6. 培養液

使用した主な培養液の組成を以下に示す。

LB 培地:1% bactotryptone,0.5% bacto yeast extract,1% NaCl

SOC 培地:1% bactotryptone,0.25% bacto yeast extract,0.025% NaCl,

2.5 mM KCl,10 mM MgCl2,20 mM glucose

TE:10 mMTris-HCl (pH 8.0), 1 mM EDTA (pH 8.0)

LB 培地には、必要に応じて Ampicillin (Amp) の場合終濃度 0.01%となるよ

うに、Kanamycin (Kana) の場合終濃度 0.02%となるようにそれぞれ加えた。

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5 2.2. 実験操作 2.2.1. プラスミドの作成 2.2.1.1. Gateway®システムの利用 Gateway®システムは、目的遺伝子を持つエントリークローンを構築すれば、部 位特異的な組み換え反応を利用して、目的遺伝子をさまざまなGateway®対応の発 現ベクター (ディスティネーションベクター) に移入することが可能であり、タグ の導入も容易に行うことが可能といった特徴をもつ。特に、制限酵素やリガーゼを

用いずに部位特異的な組み換え反応 (attB x attP・attL x attR) を利用しているた

め、制限酵素によるクローニングの制限をうけることがない (Fig. 4)。本研究では、

最終的に発現クローンを標識タグと融合させて、哺乳動物細胞に発現させることを

想定しているため、発現クローンを効率的に構築することが可能なGateway®シス

テムを用いることとした。

2.2.1.2. プライマーの設計

Homo sapiens ROCK1 の RBD を含む coiled-coil domain 配列解析を行うため、

Gateway®システムに対応するプライマーとして、末端に attB 配列を付加し、

Fig. 4 Gateway®システムの流れ

両端に attB 配列を付加した遺伝子を、部位特異的な組み換え反応である BP 反応と LR 反応によって、目的に合わせたベクターへ移入できる

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6

attB1_h_ROCK1_1243-1263_FW、attB1_h_ROCK1_STOP_3309-3286_RV はそ

れぞれROCK1ORF の 1243~1263 塩基、3286~3309 塩基とアニーリングするよ うに設計した。 BP 反応物の sequencing 結果で読み取れない個所があったため、その個所をは さむように h_ROCK1_1905-1925_FW、h_ROCK1_2822-2802_RV はそれぞれ ROCK1ORF の 1905~1925 塩基、2802-2822 塩基とアニーリングするように設計 した (Table 1)。 名称 塩基配列(5'→3')

attB1_h_ROCK1_1243-1263_FW GGGGACAAGTTTGTACAAAAAAGCAGGCT

ATATGAGAACTAGCTCCAATGCAGAT

attB1_h_ROCK1_STOP_3309-3286_RV GGGGACCACTTTGTACAAGAAAGCTGGGT

GTCAAATGTCACTGTCCTTACTGTC

h_ROCK1_1905-1925_FW AGAGGAGGTGAAGCATCTCAA

h_ROCK1_2822-2802_RV AGCCGACTAACAGTGTGAGATTCT

2.2.1.3. PCR

今回の実験ではKOD (TOYOBO) を用いて PCR を行った。氷上で 10×Buffer

for KOD Plus ver.2 5 μL、2mM dNTPs 5 μL、25mM MgSO4 5 μL、プライマー

として5 pmol/μL のattB1_h_ROCK1_1243-1263_FW、

attB1_h_ROCK1_STOP_3309-3286_RV それぞれ 9 μL、鋳型 DNA として

GC-Q0129 2 μL、KOD-Plus 1 μL、dH2O 12 μL を混和し、Predenature を行っ た後、Denature、Annealing、Extension の 3 つの段階を繰り返し 35 サイクル行 った (Table 2)。 反応 温度、時間 Predenature 94℃、2分 Denature 98℃、10秒 Annealing 60℃、30秒 Extension 68℃、4分 Table 1. 設計したプライマーの名称と配列 Table 2 KOD を用いた PCR の条件

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7

2.2.1.4. BP 反応

1.5 mL チューブにattB-PCR 産物 7 μL、pDONR vector221 を 1 μL、TE Buffer

(up to 8 μL ) を加えて混和し、さらに氷上で溶解させた BP ClonaseⅡ enzyme mix を 2 μL 加えて 25℃で 1 時間静置した。ここに Proteinase k を 1 μL 加え、37℃ で10 分間静置した。 2.2.1.5. 形質転換 氷上で溶解させたコンピテントセルJM109 50 μL にプラスミド溶液 1 μL を加 え、軽く混和した後30 分間氷上で静置する。その後、42℃の温浴で 30 秒間加温 し、すぐに2 分間氷上で冷却した。この液に溶解しておいた SOC 培地を加え、37℃、 200 rpm で 30 分間振盪培養した。培養液を 1 分間遠心分離し、上清を 170~450 μL 捨て、残液を再懸濁した。この懸濁液を、LB (Amp+) または LB (Kana) 平地培 地にプレーティングして、37℃で一晩静置させコロニーを形成させた。 2.2.1.6. 培養 一晩静置して形成したコロニーを爪楊枝で取り、LB (Amp+) または LB (Kana) 液体培地2 mL にコロニーを懸濁して、37℃、200 rpm で一晩振盪培養した。 2.2.1.7. プラスミドの精製

プラスミドはQIAprep mini Spin Column (QIAGEN) 又は、Hispeed Plasmid

Midi Kit (QIAGEN) を用いて精製した。大量精製時のみ、280 nm の吸光度測定する

ことによりDNA 濃度を測定した。

2.2.1.8. 制限酵素処理

精製したプラスミドにEcoR V の場合 10× H Buffer、Hpa I の場合 10× K Buffer を

それぞれ 1.5 μL、制限酵素 0.7 μL、dH2O を加え全量 15 μL にしたものを 37℃、1 時

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8

2.2.1.9. アガロースゲル電気泳動

電気泳動に使用するゲルは、1×TAE 150 mL に 0.8%の Agarose-ME を溶解し固めた

ものを使用した。サンプルと10×Loading Buffer を混ぜた物とマーカーとして 1kb DNA

Ladder を泳動させた。エチジウムブロマイド溶液にゲルを入れ、振盪させた。 2.2.1.10. Sequencing

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3. 結果 3.1. PCR

attB1 配列を含むプライマーである attB1_h_ROCK1_1243-1263_FW、attB1

配列及びSTOP コドンを含むプライマーである attB1_ROCK1_STOP_3309-3286

_RV を用いて、Homo sapiens ROCK1 ORF 全長を含むプラスミドである

GC-Q0129 Gene Copoeia (USA) を鋳型 DNA として PCR を行った (Fig. 5)。そ

の結果、目的とするPCR 産物 ROCK1 (415-1103) が構築したと予想され、電気泳

動で目的の遺伝子が増幅されていることを確認した (Fig. 6)。

Fig. 5PCR で用いたプライマーの位置と PCR 産物

今回はRho 結合ドメイン (RBD) を含む coiled-coil ドメインの配列を解析するため Kinase Domain と Coild-coil Domain の間からと Coild-coil Domain と PH Domain の 間から設計した。 Fig. 6 PCR 産物の制限酵素による切断部位 作製したROCK1 (415-1103) は理論上 2.1 kbp であり、 結果から2.1 kbp 付近にバンドが確認できた。 ROCK1 (415-1103) (AA)

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3.2. BP 反応

目的とする PCR 産物 ROCK1 (415-1103) が得られたので、ドナーベクター

pDONR221 を 用 い て 2.2.1.4. の 手 順 で BP 反 応 (Fig. 7) を 行 い 、 ROCK1 (415-1103) /pDONR221 プラスミドを構築した。ROCK1 (415-1103) /pDONR221

のプラスミドを制限酵素処理後、電気泳動行った結果、それぞれ理論上1.9 kbp と

2.6 kbp との断片とプラスミドの全長である 4.6 kbp の断片が確認された (Fig. 8)。

Fig. 7 BP 反応の機構

PCR 産物 ROCK1 (415-1103) とドナーベクターpDONR221 を BP 反応させるとエントリークロ ーンと副生成物が構築される。

(15)

11 構築したプラスミドをsequencing した結果、C,N 末端側に変異は見られなかった が、間の配列の約0.9 kbp が読み取れなかった。そのため、読み取れなかった配列 を確認するために、h_ROCK1_1905-1925_FW、h_ROCK 1_2822-2802_RV を設 計し、再度 sequencing を行った。その結果、変異なく読み取れていたので、BP 反応により目的のプラスミドROCK1 (415-1103) /pDONR221 の構築が確認でき たと予想される。 Fig. 8 BP 反応産物の制限酵素による切断部位 理論上1 ヵ所で切断する EcoRⅤで処理したサンプルでは 4.6 kbp、理論上 2 ヵ所で切断する HpaⅠで処理したサンプルでは 1.9 kbp と 2.6 kbp の断片が確認された。

(16)

12 4. 結論 設計したプライマーから作製した PCR 産物を用いて電気泳動した結果、目的の ROCK1 (415-1103) が得られたと予想された。その後、BP 反応によりできた生成 物のsequencing を行ったところ変異が見られず、読み取れていたので、エントリ ークローンROCK1 (415-1103) /pDONR221 を構築することに成功したと考えら れる。 今回構築したエントリークローンROCK1 (415-1103) /pDONR221 を用いて、N 末端にGFP タグが標識されているディスティネーションベクターpcDNA-DEST 53 で LR 反応を行い、発現クローン構築し、核移行について調べる予定である。 そして、ROCK1 全長の核移行についてまだ行われていないので、発現クローンを 構築し、それを用いてコントロール実験も可能となる。今後、Gateway®システム を利用して他のROCK1 欠損変異体を作成し、その結果とコントロールを比較する ことで、ROCK1 の核移行に関わる領域の特定が可能になるのではないかと考えら れる。

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謝 辞

本卒業研究の終わりに、随時有益なご助言とご指導を賜りました新潟薬科大学薬 学部薬品製造学研究室 北川 幸己 教授に心より感謝申し上げます。 本卒業研究を進めるにあたり、直接のご指導とご鞭撻を賜りました新潟薬科大学 薬学部薬品製造学研究室 浅田 真一 助教に深く感謝申し上げます。 本卒業研究を始めるにあたり、ROCK1 プラスミドを供与いただきました新潟薬 科大学応用生命学部食品科学コース栄養生化学研究室 西田 浩志 准教授に深 く感謝申し上げます。 本卒業研究を進めるにあたり、実験操作の丁寧なご指導を賜りました新潟薬科大 学薬学部薬品製造学研究室卒業生 髙橋 重行、大田 理沙 両氏に深く感謝申し 上げます。 本卒業研究を進めるにあたり、実験操作にご協力頂きました新潟薬科大学薬学部 薬品製造学研究室 山木 聡 氏、橋本 翠 氏、小出 絵梨 氏に深く感謝申し 上げます。 最後に、本卒業研究を進めるにあたり、多大なるご協力をいただきました研究室 の皆様に感謝申し上げます。

(18)

14

引 用 文 献

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2. Hattori S., シグナル伝達がわかる, 26-35 (2001).

3. Tahara S., Shimomura H., YAKUGAKUZASSHI, 127(3),501-514(2007).

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FEBS Lett., 392, 189-193 (1996).

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6. 山田優希, 「平成 23 年度 新潟薬科大学 薬学部 卒業論文Ⅱ」, (2011).

7. Ishizaki T., Folia Pharmacol. Jpn.121,153-162 (2003)

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N., Yokoyama S., Utsunomiya-Tate N., Mikoshiba K., Kigawa T., Aruga J.,

Fig. 1  低分子 GTP 結合タンパク質 Rho の分子スイッチモデル [ 2 ]
Fig. 3 ファスジル塩酸塩の構造
Fig. 4 Gateway®システムの流れ
Fig. 5PCR で用いたプライマーの位置と PCR 産物
+2

参照

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