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平成22年度 熱中症とヒートアイランド現象の関係解析調査業務 報告書

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Academic year: 2021

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1.2 熱中症の要因分析 熱中症は気温の影響を受けるが、例えば年齢等、気温以外の要因も関係することが指摘されて いる。本調査では、気温と熱中症の関係について詳細に検討するため、気温以外の要因が熱中症 に関係がある場合は、それらの影響を考慮した上で、気温との関係を検討する必要がある。そこ で、まず既往文献により、関連性があると思われる要因について調査を行った。また、本調査で 収集した熱中症データについて、データの整備状況から検討が可能なものについては検討を行っ た。 1)既往文献の整理 熱中症に関連性があると考えられる要因は、大きく個体要因、社会的要因、熱的要因、情報に 関わる要因に分けられる。分類ごとの要因となる項目を表1-9に整理した。これらの各要因に 関して、既往文献よりその関連性を調査した。 表1-9 熱中症に関連があると考えられる要因 個体要因 ①高齢者 ②幼児・子ども ③性差 ④既往歴の有無 社会的要因 ⑤活動場所 ⑥運動強度 ⑦屋内発生に関連する冷房の設置・使用状況 ⑧冷房室内で過ごす人の割合 熱的要因 ⑨熱環境(気温・湿度・日射量・風速 [当日][当日・夜間][その他]) ⑩長期暑熱順化 ⑪短期暑熱順化 ⑫暑熱が持続することによる影響 情報に関わる要因 ⑬認知 (論文の検索手法) ①検索サイト CiNii(NII 論文情報ナビゲータ) JDreamII(科学技術医学文献データベース) ②検索キーワード 「熱中症 and 要因」「熱中症 and 発生」 (以上の検索ワードより検出された論文から、その引用文献、共著者などを 追って文献を収集した。)

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調査結果の一覧を、表1-10に示す。各要因についての調査結果の詳細は次頁以降に示した。 表1-10 各要因と熱中症との関係に関する既往文献の調査結果 要因 熱中症 (ヒトの生理的要因) ①高齢者 発生率、死亡率、発症患者中の入 院率ともに若年者よりも高い。 熱放散反応の老化特性(発汗・皮 膚血流量反応の減弱)、口渇感の減 弱。 ②幼児・子ども 発生率が高い。 未発達な発汗機能、発汗を補う皮 膚血流量増大による熱放散特性。 ③性差 女性よりも男性の方が、発生率、 死亡率共に高い。 女性は発汗より皮膚血管拡張に依 存した熱放散特性。 ④既往歴の有無 (病歴、持病) 日常生活中の熱中症症例では、既往歴の有無と入院例の比率および熱 中症Ⅲ度の占める割合には有意差がある。 既往歴の疾病は、精神疾患、高血圧、糖尿病等が多い。 ⑤活動場所 (運動場面、労働場面、日 常場面[屋内]、職業) 運動中の発症は 18 歳以下の若年者に多く、屋内の発症及び死亡数は、 高齢者が大半を占める。 職業別では、建設業や運送業、警備業、林業などの屋外作業が職場で の熱中症による死亡災害の 70%以上を占める。 ⑥運動強度 運動場面の熱中症の内、野球、登山、マラソンの運動種目順に発生数 が多く、それぞれの種目中ではランニング時(強度が強い)が最も発 生が多い。 ⑦屋内発生に関連する冷 房の設置・使用状況 屋内発生例中、エアコンを使用していない症例で重症度が高い。 ⑨熱環境 (年最高気温、WBGT、熱帯 夜日数) 年最高気温と死亡率には強い相関関係がある。 WBGT が高いほど患者発生数は増加する傾向にある。 熱帯夜日数と熱中症死亡数には有意な相関関係がある。 ⑩長期気温順化 (居住地域) 同じ日最高気温の時、寒い地域の方が暖かい地域に比べ、熱中症発生 率、死亡率ともに高い。 ⑪短期暑熱順化 夏季(7、8 月)以外に発生した事例では、熱中症発生当日と 1~7 日 前の日最高気温時 WBGT の平均の差が 1.5℃未満の変化に対し、1.5℃ 以上の変化は死亡の危険が有意に高く、暑熱気象条件の急激な上昇が 影響している。 ⑫暑熱が持続することに よる影響 猛暑日が数日続いた後、暑さが収まっても熱中症搬送者数が高いレベ ルにとどまる。強い日射で熱せられ続ける屋内では、暑熱環境が日を 追うごとに悪化している可能性があり、屋内における熱中症増加に関 係している可能性がある。 ⑬認知 (熱中症という語自体、熱 中症の症状などの意味、予 防策の認知度) 年齢層が高いほど熱中症という言葉自体、また熱中症の症状などの意 味ともに知っている人の割合は減少。 住宅内で発生する熱中症の認知度については、熱中症そのものの認知 度と比べて、低い。

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①高齢者 2006 年 7 月~9 月、2007 年 7 月~9 月に名古屋の救命救急センターを熱中症で受診した患者に ついて調査した研究(受診 104 例)では、65 歳以上高齢者の入院率(80%=20 例/25 例)は若年 者(13.9%=11 例/79 例)に比較して有意に高いことがわかった。また、自宅内発症例(16 例) は全例 65 歳以上で入院を必要とし、65 歳以上高齢者の入院熱中症症例(20 例)の 80%を占めた (文献 15)。 1968 年~2005 年の熱中症死亡件数を男女別年齢階級別に累積すると、65 歳以上の高齢者が多 く、高齢者では特に女性の割合が増加することがわかった。65 歳以上の発生数が熱中症発生総数 に占める割合は、1995 年以降平均は 56.2%であるが、年次ごとに増加傾向にあり、2004 年は総 数の 69%、2005 年は 63%に及ぶ1(文献 24) 図1-7 日本における 1968 年~2005 年の男女別年齢階級別熱中症死亡数(文献 24) 高齢者の熱中症死亡率は他の年齢層に比べて高い(文献 27)。 図1-8 年齢階級別にみた熱中症死亡数と死亡率(人口 10 万人対)(1995 年~1999 年) (文献 27) 1 この増加は、環境温度の上昇とともに、高齢者人口の増加も理由にあることを著者は述べている。

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以上のように、高齢者に熱中症発生のリスクが高い理由として、井上(2004)(文献 32)によ ると、熱放散反応の老化特性が、高齢者に高頻度の熱中症を導く主要因であると考えられている。 老化に伴い、発汗・皮膚血流量反応は減弱すること、皮膚血管拡張機能の低下が汗腺への酸素供 給を制約し、それが汗腺を委縮させ、汗腺の不活動化につながる、という順に機能が低下するこ と、が明らかにされている。また、高齢者の発汗・皮膚血流量反応は、皮膚の温度センサーの鈍 化により、運動開始および暑熱曝露初期の応答が鈍化している。 図1-9 熱放散反応の老化過程(下肢→躯幹後面→躯幹前面→上肢→頭部と老化進行) (文献 32) また、高齢者は口渇感についても減弱しているために、夏季のスポーツ活動時においても水分 補給が少ない(文献 25)。 ②幼児・子ども 乳幼児も高齢者とともに熱中症死亡率が高い(文献 27)(図1-7)。 その原因となる子どもの熱放散特性について、井上(2004)(文献 32)は、思春期前の子ども の発汗機能は未発達であり、少ない発汗量を代償するために、前額や胸の皮膚血管をより拡張す ることで皮膚血流量を増大し、熱放散を促進するが、環境温が皮膚温より高い条件では、子ども の大きな体表面積/質量比が熱獲得を促進するとともに、未発達な発汗機能が大きく影響し、子 どもの深部体温上昇は若年成人より大きくなると述べている。 28℃環境下での 35%、50%、65%VO2max 運動における子ども(11 歳)と若年成人の発汗量を 調査した実験の結果、35%VO2max 運動ではいずれの測定部位(前額・胸・背・前腕・大腿)でも 子どもと若年成人には年齢差がみられなかったが、50%VO2max では胸・大腿で、65%VO2max では 前額・胸・大腿で子どもの発汗量が若年成人より少ないことがわかっている(文献 32)。 CVD:皮膚血流量 SGO:単一汗腺あたりの汗出力 ASGD:活動汗腺数

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図1-10 65%VO2max 運動時の直腸温(左図)と 運動開始後 25~30 分のインターバルにおける皮膚血流量(右図)(文献 32) 図1-11 子どもの熱放散特性(文献 32) (子どもの活動汗腺密度は高いが、汗腺(Sweat gland)のサイズおよび機能が未発達であるために汗 量が少なく、これを代償するため、頭や躯幹部の皮膚血流量(SkBF)を増大して暑熱・運動に対処 する) また、スポーツ活動時における子どもの深部体温は、皮下脂肪厚とより強く関連するため、肥 満児ほど夏季スポーツ活動時に高体温になりやすい、こともわかっている(文献 25)。 Boys:思春期前男子 Men:若年成人

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③性差

いずれの年齢層の場合も男性の方が女性よりも発生率が高いが、後期高齢者では男女同様発生 している(文献 10)。

図1-12 千葉市における熱中症の活動別・年齢階級別発生率(2000~2004 年)(文献 20) (T:5~19 歳、A:20~64 歳、YO:65~74 歳、OO:75 歳以上、S:スポーツ、L:労働、D:日常活動)

また、星、稲葉(2002)(文献 40)は、1959 年~1999 年の暑熱障害の死亡率を調査した結果、 5 歳~64 歳では、男性に比べ女性の死亡率が有意に低値を示したが、0~4 歳及び 65 歳以上では、 暑熱障害の死亡率の男女差が小さいことから、少・青・壮年期における男女間の生活スタイルや 職業などの差異が暑熱障害の発生に大きく影響している、と推察している。 日本における 1970 年から 1990 年までの熱中症死亡数(総数 1,450 件)と気象条件の関係を検 討した調査では、21 年間の平均で、男女別の熱中症死亡数は、男性が女性の 2.1 倍であり、100 件を越す熱中症死亡数がみられた年においてもこの性比は変わらないが、年次別にみると、1970 年~1979 年までは男性が女性の 1.6 倍であるが、1980 年以降は男性の割合が多くなり 2.5 倍であ る(文献 48)。 図1-13 年齢階級別死亡数(1970 年~1990 年の 21 年間の累積合計)(文献 48)

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統計では、男性の方が熱中症の発生率や死 亡率が高いが、熱放散特性からみた性差とし て、井上(2007)(文献 25)は、女性は男性 に比べ、発汗よりも皮膚血管拡張に依存した 熱放散特性を示し、これが性周期により修飾 されるため、黄体期の女性は、体温調節上、 弱者的立場にあると指摘している。すなわち、 黄体期のプロゲステロン(女性ホルモン)の 増加が熱放散反応の始まる深部体温閾値を 上昇させ、熱放散反応を減弱させるというこ とである。 図1-14 性周期に伴う女性ホルモン濃度 および熱放散能力2 (●:一般女性、○:女性長期間運動トレーニング者) ④既往歴の有無 2006 年の日常生活中の熱中症症例について、既往歴の有無と治療のための入院例の比率および Ⅲ度の占める割合には有意差が認められた。既往歴の傷病名では、屋内例(65 例)では多いもの から、精神疾患 16 例、高血圧9例、糖尿病 8 例、屋外例(77 例)では、高血圧 11 例、脳梗塞 4 例、糖尿病 3 例となっていた。その理由は、高血圧の治療のために降圧薬や利尿薬を内服してい る場合、心機能の抑制は体深部の熱を体表に移し放熱させる能力を減じることとなり、利尿薬に よる脱水傾向は発汗の抑制と血管内容量の低下による熱の運搬効率を阻害することや、内精神薬 を内服している場合、抗コリン作用により発汗が抑制され、気化熱による体温調節の効果が低下 すること、糖尿病のため、高血糖に伴う浸透圧利尿による脱水を招きやすいことなどが挙げられ る(文献 12)。 表1-11 日常生活における熱中症発生の特徴(屋内 vs 屋外)(文献 12) 2 井上芳光:「暑熱、汗、運動」(第 12 章)田口貞善、矢部京之助、伊坂忠夫編『スポーツサイエンス入門』(丸 善株式会社、2010 年)

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⑤活動場所 平成 20 年度国立環境研究所熱中症患者情報速報によると、19~39 歳、40~64 歳は屋外作業を 筆頭に比較的多様な場所で発生しているのに対し、7~18 歳は運動中 50.5%、学校 15.4%、65 歳 以上は自宅(居室)43.7%、道路(および駐車場)24.6%で発生が多く見られた3 図1-15 年齢階級別・発生場所別患者数割合4 発生場面別に、1990 年~1994 年までの新聞記事による熱中症事故の発生状況(5 年間で全 159 件)を分類した調査では、運動場面で 52 件、生活場面 61 件、労働場面 46 件であった。WBGT と 熱中症発症の関連性は、労働場面、生活場面では 27℃以上で発生し、運動場面では 24℃から発生 し、28℃以上でさらに発生頻度が高くなった(文献 46)。 図1-16 WBGT と熱中症発生件数の度数分布(文献 46) 3 「発生場所別患者数割合」(第 1 部 7)『平成 20 年度国立環境研究所熱中症患者情報速報』(国立環境研究所、 2009 年) 4 『平成 20 年度国立環境研究所熱中症患者情報速報』(2009 年)

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室内における熱中症による死亡数について、1982 年~2007 年の 15 年間の人口動態調査を集計 した結果、家庭での発生割合は、1995 年以降 15%程度であったものが、近年 30~50%程度に上 昇しつつあることが明らかとなっている。また、家庭における熱中症死亡数は、65 歳以上が 70% を占めており、家庭においては高齢者による死亡数が大半であることが示された5 図1-17 家庭における死亡数と発生割合(右図)と 年齢別死亡数と年齢別死亡率(1995~2007 年)(左図)11 労働場面での熱中症について、2006 年~2008 年の3年間の職場での熱中症による死亡災害は 52 名、2007 年の休業4日以上の業務上疾病者数は 299 名に上った。職場での熱中症による死亡災 害の内、建設業、運送業、警備業、林業などの屋外作業が 70%以上を占めた(文献 9)。前田ほか (2005)(文献 31)によると、林業については、林業従事者の 3 名に 1 名が山林労働中に熱中症 的症状を有し、50 歳以下の年齢で多く発症している実態が明らかとなった。 ⑥運動強度 運動場面における熱中症を新聞記事で分析した結果、運動種目は 315 件中、野球が 65 件、登山 29 件、マラソン大会 26 件であり、それぞれの種目においてランニング時の発生が多い(107 件/314 件)。野球について発生が多いことは、着衣条件や環境条件の影響が考えられる(文献 24)。 運動場面の熱中症発生状況の検討では、運動種目について、野球が最多であり、登山、マラソ ン大会、サッカー、ラグビー、柔道、ランニング等多くの種目で発生がみられ、また屋内におい ても発生がみられる。運動強度については、強度の強いランニング時の発生数が多いことが特徴 である(文献 35)。 北海道でのスポーツ活動時における熱中症事故発生に関しても、同様に、マラソン、ランニン グ、野球で全発生件数の 60%、全死亡数の 55%を占めている(文献 47)。 5 澤田晋一、桑原浩平:「室内で起こる熱中症」(F.住)彼末一之『からだと温度の辞典』(朝倉書店、2010 年)

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⑦屋内発生に関連する冷房の設置・使用状況 2008 年 6 月~9 月に全国の病院等で熱中症と診断された患者(913 例)のうち、屋内発症 123 例について、エアコンを使用していない症例で重症度が高かった。また、扇風機を使用している 場合、窓を開放している場合でも重症度割合が少なかった(文献 5)。 図1-18 重症度別のエアコン設置・使用状況(文献 4) 暑熱障害が発症している部屋ではないが、高齢者(55~87 歳)にエアコンおよび扇風機の設置 状況をアンケートした調査6では、居間のエアコン設置率は 94.6%、扇風機 80.9%、台所では、 エアコン 49.0%、扇風機 47.1%、寝室では、エアコン 82.4%、扇風機 66.7%であった。また、居 間、台所、寝室の 3 室以外の場所の設置率は 10%前後と低い結果であった(文献 2)。 図1-19 エアコンの使用実態と設置率(文献 2) 6 アンケート調査は京都府内の生涯学習講座の受講生を対象に 2006 年 9 月に実施された。著者は、調査対象が比 較的健康に関心が高いため、一般の高齢者の実態については幅広い対象を調査する必要があると断っている。

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⑨熱環境(気温・湿度・日射量・風速) 当日・日中 都道府県における年最高気温と熱中症死亡率との関係は、強い有意な相関を示す。年齢調整死 亡率と最高気温との関係も同様な結果を示す(文献 7)。 図1-20 各県庁所在地における 1975~2007 年の各年度の年最高気温と都道府県の死亡率 (文献 7) 沖縄県における 2001 年~2006 年、6 月~9 月の沖縄本島地方の熱中症患者発生日数と那覇の気 象観測値を調査した研究では、日最高気温について、30~31℃に患者発生の閾値があることが示 唆されるが、日最低気温については 24~26℃と閾値は明瞭でないことがわかった。日照時間につ いては、関連がみえなかった(文献 19)。 図1-21 那覇の日最高・最低気温と沖縄本島地方熱中症患者発生の関係(文献 19) WBGT との関連では、患者発生数は日最高 WBGT30℃まではほぼ 0 であるが、31℃以上から増加し 始め WBGT が高いほど患者発生数は増加する傾向にある。発生率(=熱中症患者発生日数/階級内 全日数)についても同様に、日最高 WBGT30℃まではほぼ 0 であるが、31℃以上になると急増し、 33℃で 50%を超えるようになる(文献 19)。

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図1-22 WBGT 階級毎の度数分布図(2001~2006 年)(文献 19) 発生時間別搬送件数については、長崎市の 2004 年~2006 年の 3 年間の熱中症発生による救急 車の出動データの調査結果より、10 時~18 時の発生が全体の約 80%を占め、中でも 16 時~18 時 の間が 42 件と最も多かった(文献 22)。 当日・夜間 夜間の熱環境については、中井(1993)(文献 48)によると、東京、大阪ともに、年次ごとの 熱帯夜日数7と熱中症死亡数には有意な相関関係が認められ、それは、真夏日との関係よりも高い 相関関係であった。 図1-23 年次ごとの熱帯夜日数、真夏日数と熱中症死亡数の関係 (左:東京、右:大阪)(文献 48) 7 熱帯夜は「日最低温度が 25℃の日」、真夏日は「日最高温度が 30℃以上の日」

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その他 2003 年~2007 年の 5 カ年の多数の熱中症発生(発生数:10 人以上、発生率:0.08 人以上)に 及ぼす気象要因の影響の大きさについて多重ロジスティックモデルを用いて検討した結果、10 人 以上の熱中症発症が単発で発生あるいは連続発生した初日においては、発症前 3 日間の全天日射 量の平均が≧14.0MJ/㎡では発生する危険性が有意に低かった。10 人以上の熱中症発症が連続 4 日間以上発生した日においては、発症前 3 日間の日最高 WBGT の平均が≧28.0℃、発症前 3 日間の 全天日射量の平均が≧14.0MJ/㎡では発生する危険性が有意に高かった(文献 13)。 ⑩長期暑熱順化 長期の暑熱順化とは、発汗量を減少させ、発汗蒸発効率を高め、暑熱環境下での生存を可能と する型の順化をいう8。例えば、熱帯地住人は、温帯地住人とは異なる様式で対暑反応を強化し、 高い耐暑能を獲得している。長期暑熱順化による適応的変化は、機能的な変化に加えて遺伝的な 形質変化に基づく体格・体型の変化も伴っている。熱帯地住人は、暑熱負荷に対して発汗の発現 は遅く、発汗発現後の発汗量は少ない9 温帯に住む日本人と熱帯地住民であるタイ人の発汗反応の比較を行った結果は、タイ人の発汗 潜時は日本人より長く、局所発汗量は日本人の約 1/2 であった。多くの日本人では無効発汗がみ られたが、タイ人ではほとんどみられなかった。また、日本人では発汗開始とともに、気化熱を 失うため皮膚温が低下したが、タイ人では逆に皮膚温の上昇がみられた。発汗中に皮膚温が高く 保たれることにより、非蒸散性熱放散を高めるとともに、汗の蒸発効率を高め、少量の汗で効率 よく体温を調節できる14 図1-24 日本人とタイ人の典型的1例の下肢温浴時の局所発汗量と口腔温、皮膚温の変化14 8 松本孝朗「民族差と暑熱順化による修飾作用」(第 4 章Ⅲ)平田耕造、井上芳光、近藤徳彦(編著)『体温』(ナ ップ、2002 年) 9 菅屋潤壹「暑熱順化」(A.基礎医学18)彼末一之(監修)『からだと温度の辞典』(朝倉書店、2010 年)

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横山、福岡(2006)(文献 30)によると、全国各地の熱中症の発生頻度は34℃台で地方ごとの 顕著な違いが見られ、同じ気温であれば北日本、東日本、西日本の順に高い。 図1-25 気温別にみた各地方ごとの 100 万人あたりの熱中症救急搬送数 (2005 年 7 月~8 月)(文献 30) 同じ日最高気温であっても、寒い地域のほうが暖かい地域に比べて死亡率が高い。文献 44 の図 1-26より、日最高気温が 28<=<33 においては、北海道、東京、福岡、沖縄の順で死亡率が 少なくなっていることがわかる。 図1-26 日最高気温と死亡率の関係(65 歳以上女性、1972 年~1990 年)(文献 44)

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⑪短期暑熱順化 短期暑熱順化とは、短期間の暑熱曝露や運動訓練後にみられる、発汗量を増大させ、耐暑性を 獲得する型の順化をいう10。短期の暑熱順化で獲得される耐暑性は主として発汗能の増大による。 また、暑熱順化により汗中塩分濃度が低下する11 1970 年~2002 年までの 32 年間の熱中症発生の夏季と夏季以外の季節に発生した熱中症の発生 要因の差異について検討した調査では、夏季(7、8月)以外に発生した事例は、夏季よりも低 い暑熱気象条件で発生した。他季節の発生事例では、発生当日までの WBGT の上昇は夏季よりも著 しく大きく、当日の日最高気温時 WBGT と1~7日前の日最高気温時 WBGT の平均の差が、1.5℃未 満の変化に対し、1.5℃以上の変化は死亡の危険が有意に高いことが認められ、急激な暑熱気象条 件の悪化が熱中症発生に影響していることが認められた。(文献 38)。 ⑫暑熱が持続することによる影響 東京の熱中症搬送者数を、日最高気温が 35℃を超える猛暑日について検討した調査では、2010 年 7 月 20 日~26 日の期間、熱中症患者数自体の増加、重症度の患者数の割合増加が見られ、暑 さがやや収まった 25 日以降も熱中症搬送者数が高いレベルにとどまった理由として、強い日射で 熱せられ続ける屋内では、猛暑の期間、暑熱環境が日を追うごとに悪化している可能性があり、 屋内における高齢者の熱中症増加に関係している可能性があると述べている(文献 1)。 10 松本孝朗「民族差と暑熱順化による修飾作用」(第 4 章Ⅲ)平田耕造、井上芳光、近藤徳彦(編著)『体温』(ナ ップ、2002 年) 11 菅屋潤壹「暑熱順化」(A.基礎医学18)彼末一之(監修)『からだと温度の辞典』(朝倉書店、2010 年)

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⑬認知 高齢者(55~87 歳)について、熱中症の認知度をアンケートした調査12では(回答数 204、うち 男性 139、女性 65)、熱中症の「言葉、意味ともに知っている」は、89.7%と高いが、年齢層別で みた場合、年齢層が高いほど、言葉、意味ともに知っている人の割合が低くなっている。また、 住宅内で発生する熱中症の認知度となると、65.7%と、熱中症そのものの認知度と比べて低い(文 献 2)。 図1-27 年齢層別の熱中症の認知度と男女別の住宅内で発生する熱中症の認知度 (文献 2)

(左図のmiddle-age は 55~64 歳、young-old は 65~74 歳、old-old は 75~87 歳を指す。Understand: 熱中症の症状などの意味も理解している、know:熱中症という言葉自体は知っている、don’t know: 知らない、N.A:無回答) 熱中症事故の争点という観点から、朝山(2007)(文献 26)は、平成 16 年度に愛知県で起こっ た中学 2 年生の熱中症による死亡事故の争点について、(財)日本体育協会の「スポーツ活動中の 熱中症予防ガイドブック」の要諦8カ条が守られたか否かが争われていること、また、1990 年代 頃の事故が関係者の「無知」が主因であったのが、最近は熱中症を知っていても「その予防策に 対する知識が不十分」なことが要因となっている、と述べている。 12 アンケート調査は、京都府内の生涯学習講座の受講生を対象に 2006 年9月に実施された。著者は、調査対象 が比較的健康に関心が高いため、一般の高齢者の実態については幅広い対象を調査する必要があると断っている。

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2)熱中症データを用いた要因分析 ここでは、表1-10で示した要因のうち、データの整備状況により検討することが難しい⑥ 運動強度と⑧冷房室内で過ごす人の割合、⑬認知を除く要因について、収集した熱中症データを 用いて、その関連性を分析し、熱環境との関連性を検討する際の対処について検討した。なお、 ⑨熱環境(気温)との関係については、1.3 で示す。検討した要因について、表1-12に整理す る。 表1-12 本調査で検討した要因 検討を行った要因 検討できなかった要因 ①高齢者 ②幼児・子ども ③性差 ④既往歴の有無 ⑤活動場所 ⑦冷房の設置・使用状況 ⑨熱環境 ⑩長期暑熱順化 ⑪短期暑熱順化 ⑫暑熱が持続することによる 影響 ⑥運動強度 ⑧冷房室内で過ごす人の割合 ⑬認知 使用データ概要  熱中症救急搬送データ (各都道府県の気象台が設置されている市区町村37 都市の消防局から提供、計 20,492 データ) ※検討対象都市一覧 札幌市 青森市 仙台市 秋田市 福島市 水戸市 宇都宮市 さいたま市 千葉市 東京都23 区 横浜市 新潟市 富山市 金沢市 福井市 甲府市 長野市 岐阜市 静岡市 名古屋市 彦根市 京都市 和歌山市 鳥取市 松江市 広島市 下関市 徳島市 高松市 高知市 福岡市 佐賀市 長崎市 熊本市 宮崎市 鹿児島市 那覇市  HeatstrokeSTUDY2008(日本救急医学会)

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要因分析結果の一覧及び、熱環境との関連性を検討する際の対処を表1-13に整理した。な お、次頁以降に要因分析結果の詳細を示したが、本文では一定の関係性が得られた、①高齢者、 ③性差、⑩長期暑熱順化、⑪短期暑熱順化について記載を行い(①及び③については、1.1 基礎集 計結果参照)、それ以外については参考資料1-13に掲載した。 表1-13 熱中症に関係する各要因の要因分析結果と対処法の整理 要因 要因分析結果概要 対処法 個体 要因 ①高齢者 本データでも年齢や性別による人 口あたりの熱中症搬送数の違いが 認められた。 年齢・性別により層別化して人口あたりの 熱中症搬送数を算出する。 ②幼児・ 子ども 明確な関係は見えなかった。(デー タ数が少なく、関係性の十分な検討 が行なえなかった。) 対処しない。 (温度指標との関係性に影響が出ないか確 認を行った上で、0-19 歳の年齢区分に含め る) ③性差 本データでも年齢や性別による人 口あたりの熱中症搬送数の違いが 認められた。 年齢・性別により層別化して人口あたりの 熱中症搬送数を算出する。 ④既往歴 高齢者熱中症患者の既往歴の保有 割合が高かった。既往歴保有者の割 合は、地域人口当たりよりも熱中症 患者当たりの方が高かった。 人口あたりの熱中症搬送数に既往歴の有 無で何らかの処理をすることはできない。 (年齢、性別及び長期暑熱順化を考慮した、 地域ごとの層別化によりある程度考慮で きると考えられる。) 社会 的 要因 ⑤屋外従 業者割合 涼しい地域では、屋外従事者割合が 高い地域で搬送数が多い傾向が見 られた。 対処しない。 (長期暑熱順化を考慮した、地域ごとの層 別化によりある程度考慮できると考えら れる。) ⑦エアコ ン普及率 涼しい地域の高齢者では、エアコン 普及率が低い地域で搬送数が多い 傾向が見られた。 対処しない。 (長期暑熱順化を考慮した、地域ごとの層 別化によりある程度考慮できると考えら れる。) 熱的 要因 ⑩長期暑 熱順化 基準温度※)が、低い地域で搬送数 が多い傾向が、高齢者において見ら れた。(地域の基準温度の違いによ るライフスタイルの違いも含むと 考えられる点に留意) 地域ごとの基準温度※)を用いて、地域グ ループで層別化する。 ⑪短期暑 熱順化 同じ気温及び WBGT 下においても、 7月よりも9月の搬送者が少なか った。 人口あたりの熱中症搬送数を短期順化の 効果で何らかの処理をすることはできな い。 ⑫暴露期 間(熱ス トレスの 蓄積) 高齢者は高い気温が数日続いた後 に、気温が低くなっても搬送者が発 生していた。 人口あたりの熱中症搬送数を曝露時間の 多寡で何らかの処理をすることはできな い。 ※)基準温度:日最高気温(365 データ)の1年間の 80 パーセンタイルを求め、2000~2009 年までの 10 年間について平均したもの

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要因分析結果:⑩長期暑熱順化 熱中症の発生の多寡には、様々な要因が関係すると考えられるが、年間を通した気温の高低に よっても熱ストレスに対する適応性が異なることが推察される。すなわち、年間を通じた地域の 熱環境(ここでは、「基準温度」と呼ぶ。)の違いが、当該地域の夏季の熱中症の発生の多寡に影 響を及ぼしている可能性が考えられる。 解析対象とした 37 都市について、日最高気温(365 データ)の1年間の 80 パーセンタイル13 求め、2000~2009 年までの 10 年間について平均したものを各都市の「基準温度」とした。基準 温度は以下の式であらわすことができる。

年間

基準温度

10

80

max

2009 2000 y

y

T

各都市の基準温度を表1-14に示す。 表1-14 各都市の基準温度※ 市区 基準温度(℃) 市区 基準温度(℃) 札幌市 22.86 福井市 27.97 青森市 23.46 東京23区 27.98 仙台市 24.05 鳥取市 28.17 秋田市 25.06 徳島市 28.45 水戸市 25.83 福岡市 28.58 新潟市 26.16 長崎市 28.60 福島市 26.88 和歌山市 28.81 金沢市 27.06 宮崎市 28.89 横浜市 27.07 広島市 28.90 宇都宮市 27.07 高知市 29.16 長野市 27.10 甲府市 29.17 千葉市 27.14 名古屋市 29.18 富山市 27.17 高松市 29.35 松江市 27.41 岐阜市 29.44 彦根市 27.64 京都市 29.70 静岡市 27.65 鹿児島市 29.92 下関市 27.68 熊本市 30.31 佐賀市 27.68 那覇市 30.61 さいたま市 27.82 都市ごとに基準温度と1万人あたりの熱中症搬送数を算出して全地域をプロットし、その分布 を年齢ごとに比較した。 ここで、ΣCASE:ある都市の 2008~2010 年(6~9 月)の熱中症搬送数合計、POP:夜間人口である。

13 Yasushi HONDA, Michinori KABUTO, Masaji ONO and Iwao UCHIYAMA:Determination of Optimum

Daily Maximum Temperature Using Climate Data, Environmental Health and Preventive Medicine 12, 209–216, September 2007 により、日最高気温の年間 80 パーセンタイル値と集団の死亡状況の関連性が指摘さ れている。 ここで、Tmax80y:y年における日最高気温(365 データ)の 80 パーセンタイルである

1,000,000

3

POP

CASE

))

9

(6

/

(

1

夏季

送数

万人あたりの熱中症搬

人口

(20)

青年では基準温度が高くになるにつれて熱中症搬送数が増加する傾向にあるのに対し、高齢者 では必ずしも基準温度が高くなるにつれて熱中症搬送数が増加する傾向にはない。 図1-28 各都市の基準温度と熱中症搬送数の関係 ※基準温度:1 年間の日最高気温の 80 パーセンタイルを求め、2000~2009 年までの 10 年間について平均したもの そこで、以下の検討では、おおよそ各分類の都市数が均等になるよう、各都市を基準温度が、 27℃未満、27℃以上 28℃未満、28℃以上 29℃未満、29℃以上の 4 つに分類して集計を行った。 表1-15 基準温度の分類 基準温度分類基準 該当都市 分類Ⅰ 27℃未満 北海道地方、東北地方、長野市、新潟市など 7 地域 分類Ⅱ 27℃以上 28℃未満 金沢市、長野市、さいたま市など 12 地域 分類Ⅲ 28℃以上 29℃未満 東京都、鳥取市、広島市、福岡市など 9 地域 分類Ⅳ 29℃以上 名古屋市、京都市、鹿児島市、那覇市など 9 地域 0 2 4 6 8 10 12 14 22 24 26 28 30 32 1万人あ た り 熱中症搬送者数(人 /夏季( 6 ~ 9 月)) 地域の基準温度(℃)※ 65歳以上 男女計 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 22 24 26 28 30 32 1万人あ た り 熱中症搬送者数(人 /夏季( 6 ~ 9 月)) 地域の基準温度(℃)※ 20-64歳 男女計 0 1 2 3 4 5 22 24 26 28 30 32 1万人あ た り 熱中症搬送者数(人 /夏季( 6 ~ 9 月)) 地域の基準温度(℃)※ 全年齢 男女計

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基準温度の4つのグループごとに、日最高気温ランクと人口百万人あたりの熱中症搬送数(資 料 2-2 で定義)の関係を見ると、基準温度 27℃未満の地域で最も熱中症搬送数が多くなっていた。 27℃以上 28℃未満と 28℃以上 29℃未満、29℃以上のグループでは大きな違いは見られないもの の、日最高気温 36℃の場合には、27℃以上 28℃未満で搬送者数が多くなっている。 図1-29 地域を基準温度別に分けた場合の熱中症搬送者数 0 10 20 30 40 50 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 人口 100 万人当たり 熱中症搬送数 (人 / 日 ) 日最高気温ランク(℃) 65歳以上 男女計 基準温度が27℃未満の地域 27~28℃の地域 28~29℃の地域 29℃以上の地域 0 10 20 30 40 50 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 人口 100 万人 当た り 熱中 症搬 送数 (人 / 日 ) 日最高気温ランク(℃) 20-64歳 男女計 基準温度が27℃未満の地域 27~28℃の地域 28~29℃の地域 29℃以上の地域 0 10 20 30 40 50 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 人口 100 万人 あ たり 熱中 症搬 送数 (人 / 日 ) 日最高気温ランク(℃) 全年齢 男女計 基準温度が27℃未満の地域 27~28℃の地域 28~29℃の地域 29℃以上の地域

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ただし、夏季全体の熱中症搬送データを用いて基準温度の異なる地域間を比較する場合、地域 間における短期的な暑熱への順化の程度の違いが含まれている可能性があることに留意する必要 がある。例えば、日最高気温 34℃のときの日平均搬送数を求める場合、基準温度の低い北海道や 東北地域などでは、その夏のわずか1日もしくは2日程度が対象となっており、逆に四国や九州 などでは数十日程度が対象となっている可能性がある。そうした場合、短期的な暑熱順化による 影響で見るように、暑さに慣れるまで数日間は熱中症搬送数が多く、その後安定することを考え ると、前頁の図では基準温度の低い地域は短期的な暑熱への順化が起こる前の搬送数の高い状況 が表れている可能性がある。そのため、熱中症に対する長期的な順化の程度を検討するには、個 別の熱中症救急搬送データの搬送時の短期的な暑熱順化の状況を分けて比較する必要がある。 そこで、熱中症搬送時の短期的な暑熱順化について、「順化日数」を定義し、短期的な暑熱に対 する順化の状況を定量的に把握しつつ、長期的な暑熱順化の影響を検討した。「順化日数」とは、 ある地域において、搬送日を含みそれ以前に、搬送当日の日最高気温以上の日最高気温をもつ日 数の積算値とした。例を表1-16に示す。 表1-16 順化日数の例 上記で定義した順化日数について、熱中症搬送数の増加が著しく、かつ出現日数の多い日最高 気温ランクである 33℃以上 34℃未満の日を抽出し、年齢階級別に熱中症搬送数との関係を図1- 30に示した。これを見ると、グラフの変動が大きいものの、未成年を除き、全体的に順化日数 が増加するにしたがい熱中症搬送数が低下する傾向にあることが分かる。 月/日 8/1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 最高気温(℃) 31 33 32 34 31 30 35 36 33 34 32 34 順化日数 31℃ 順化 日数 1 日 33℃ 順化 日数 1 日 32℃ 順化 日数 2 日 34℃ 順化 日数 1 日 31℃ 順化 日数 5 日 30℃ 順化 日数 6 日 35℃ 順化 日数 1 日 36℃ 順化 日数 1 日 33℃ 順化 日数 5 日 34℃ 順化 日数 4 日 32℃ 順化 日数 7 日 34℃ 順化 日数 5 日 30℃ 順化日数 1 日 2 日 3 日 4 日 5 日 6 日 7 日 8 日 9 日 10 日 11 日 12 日 31℃ 順化日数 1 日 2 日 3 日 4 日 5 日 5 日 6 日 7 日 8 日 9 日 10 日 11 日 32℃ 順化日数 0 日 1 日 2 日 3 日 3 日 3 日 4 日 5 日 6 日 7 日 7 日 8 日 33℃ 順化日数 0 日 1 日 1 日 2 日 2 日 2 日 3 日 4 日 5 日 6 日 6 日 7 日 34℃ 順化日数 0 日 0 日 0 日 1 日 1 日 1 日 2 日 3 日 3 日 4 日 4 日 5 日 35℃ 順化日数 0 日 0 日 0 日 0 日 0 日 0 日 1 日 2 日 2 日 2 日 2 日 2 日 36℃ 順化日数 0 日 0 日 0 日 0 日 0 日 0 日 0 日 1 日 1 日 1 日 1 日 1 日

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図1-30 順化日数と熱中症搬送数(日最高気温ランク 33℃以上 34℃未満) 次頁以降に、全年齢、高齢者、青年について、順化日数の多寡により分類した熱中症搬送数を 示す。順化日数の分類については、東北などで 1 日~2 日程度の猛暑日が多数の熱中症搬送につ ながっていることや、図1-30で順化日数 10 日までは増加傾向、30 日以上は減少傾向にある ことなどから、3 日、10 日、30 日を順化日数の分類の際の目安とした。 したがって、ここでは以下のように順化日数を 4 つに分類した。 ・順化日数 3 日未満 ・順化日数 3 以上 10 日未満 ・順化日数 10 以上 30 日未満 ・順化日数 30 日以上 各都市における日最高気温ランクに対する百万人あたりの熱中症搬送数を、基準温度のグルー プごとに集計し、順化日数の分類ごとにグラフを作成した。 順化日数を分ける前(図1-29)と同様、やはり基準温度 27℃未満の地域の熱中症搬送者数 が最も多くなる傾向が見られた。この影響は、高齢者、青年ともに見られるが、高齢者において、 地域の基準温度の違いによる影響がより強くあらわれている。 また、順化日数の増えることが熱中症搬送数に及ぼす影響については、順化日数 30 日以上で熱 中症搬送者数が減少する傾向にあった。 日最高気温ランク 33℃以上34℃未満 0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 0 5 10 15 20 25 30 35 40 順化日数(日) 人口百万人あ た り 熱中症搬送数( 人/ 日) 全年齢 未成年 青年 高齢者

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図1-31 地域を基準温度別に分けた場合の熱中症搬送者数(全年齢層) 0 5 10 15 20 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 人口 100 万人 あ た り 熱中 症搬 送数 (人 / 日 ) 日最高気温ランク(℃) 全年齢 男女計 順化日数3日以上10日未満 基準温度が27℃未満の地域 27~28℃の地域 28~29℃の地域 29℃以上の地域 0 5 10 15 20 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 人口 100 万人 あ た り 熱中 症搬 送数 (人 / 日 ) 日最高気温ランク(℃) 全年齢 男女計 順化日数3日未満 基準温度が27℃未満の地域 27~28℃の地域 28~29℃の地域 29℃以上の地域 0 5 10 15 20 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 人口 100 万人 あ た り 熱中 症搬 送数 (人 / 日 ) 日最高気温ランク(℃) 全年齢 男女計 順化日数10日以上30日未満 基準温度が27℃未満の地域 27~28℃の地域 28~29℃の地域 29℃以上の地域 0 5 10 15 20 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 人口 100 万人 あ た り 熱中 症搬 送数 (人 / 日 ) 日最高気温ランク(℃) 全年齢 男女計 順化日数30日以上 基準温度が27℃未満の地域 27~28℃の地域 28~29℃の地域 29℃以上の地域

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図1-32 地域を基準温度別に分けた場合の熱中症搬送者数(65 歳以上) 0 10 20 30 40 50 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 人口 100 万人あ たり 熱中症搬送数 (人 / 日 ) 日最高気温ランク(℃) 65歳以上 男女計 順化日数3日未満 基準温度が27℃未満の地域 27~28℃の地域 28~29℃の地域 29℃以上の地域 0 10 20 30 40 50 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 人口 100 万人あ たり 熱中症搬送数 (人 / 日 ) 日最高気温ランク(℃) 65歳以上 男女計 順化日数10日以上30日未満 基準温度が27℃未満の地域 27~28℃の地域 28~29℃の地域 29℃以上の地域 0 10 20 30 40 50 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 人口 100 万人あ たり 熱中症搬送数 (人 / 日 ) 日最高気温ランク(℃) 65歳以上 男女計 順化日数3日以上10日未満 基準温度が27℃未満の地域 27~28℃の地域 28~29℃の地域 29℃以上の地域 0 10 20 30 40 50 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 人口 100 万人あ たり 熱中症搬送数 (人 / 日 ) 日最高気温ランク(℃) 65歳以上 男女計 順化日数30日以上 基準温度が27℃未満の地域 27~28℃の地域 28~29℃の地域 29℃以上の地域

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図1-33 地域を基準温度別に分けた場合の熱中症搬送者数(20 歳以上 64 歳以下) 0 5 10 15 20 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 人口 100 万人 あ た り 熱中 症搬 送数 (人 / 日 ) 日最高気温ランク(℃) 20-64歳 男女計 順化日数3日未満 基準温度が27℃未満の地域 27~28℃の地域 28~29℃の地域 29℃以上の地域 0 5 10 15 20 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 人口 100 万人 あ た り 熱中 症搬 送数 (人 / 日 ) 日最高気温ランク(℃) 20-64歳 男女計 順化日数10日以上30日未満 基準温度が27℃未満の地域 27~28℃の地域 28~29℃の地域 29℃以上の地域 0 5 10 15 20 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 人口 100 万人 あ た り 熱中 症搬 送数 (人 / 日 ) 日最高気温ランク(℃) 20-64歳 男女計 順化日数30日以上 基準温度が27℃未満の地域 27~28℃の地域 28~29℃の地域 29℃以上の地域 0 5 10 15 20 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 人口 100 万人 あ た り 熱中 症搬 送数 (人 / 日 ) 日最高気温ランク(℃) 20-64歳 男女計 順化日数3日以上10日未満 基準温度が27℃未満の地域 27~28℃の地域 28~29℃の地域 29℃以上の地域

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要因分析結果:⑪短期暑熱馴化 2010 年6月~9月の熱中症搬送者数速報データを用いて、日最高 WBGT 及び日最高気温との関 連性を調べた。対象とした地域は、搬送者数が多く、環境省が WBGT の計測を実施している東京 23 区と名古屋市とした。 時系列で日最高気温、日最高 WBGT と日搬送者数との関係を示した(図1-34)。 両都市ともに、7月後半、8月中旬に搬送者数のピークがあり、9月の前半まで暑い日が続い ていた。 日最高気温で 30℃、日最高 WBGT で 28℃を超えるあたりから搬送者数が徐々に増加し、日最高 気温 33℃、日最高 WBGT で 30℃を超える日の搬送者数が著しく増加している。 ただし、同程度の気温や WBGT の日では、日を追うごとに搬送者数が少なくなる傾向がうかがえ る。 図1-34 東京23区と名古屋市における熱中症搬送者数の推移 20 22 24 26 28 30 32 34 36 38 40 1 23 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 1 2 3 4 5 6 7 8 910 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 311 2 3 4 5 6 7 8 910 11 12 13 14 15 16 17 18 1920 21 22 23 24 25 26 2728 29 30 7 8 9 気 温 、W B G T (℃ ) 0 10 20 30 40 50 60 70 日 搬 送 者 数 ( 人 ) 搬送者数 日最高WBGT 日最高気温 20 22 24 26 28 30 32 34 36 38 40 1 2 3 4 5 67 8 9 1011 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 1 2 3 4 5 6 78 9 10 1112 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 1 2 3 4 5 6 7 89 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 7 8 9 気 温 、W B G T (℃ ) 0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 200 日 搬 送 者 数 ( 人 ) 搬送者数 日最高WBGT 日最高気温

東京 23 区

名古屋

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東京 23 区の熱中症搬送データを用いて、気温と WBGT の両指標が同程度の日(最高気温 33~ 34.5℃、最高 WBGT29~31℃)を抽出して並べた(図1-35)。7 月に搬送者数の山があり、その 後は比較的安定しており、様々な要因による暑熱への順化が起きていることが考えられた。一方 で、7 月 19、20 日、8 月3、4、5日のように連続して暑い日が続くことによって搬送者数が増 加するといった状況も見られた。 図1-35 東京 23 区における同程度の熱環境の日における熱中症搬送者数の推移 以下では、搬送者数の比較的多い東京 23 区と名古屋市について、日単位のばらつきを抑え、週 単位のデータに集計して搬送者数の推移を検討した。 東京 23 区における週単位の熱環境と熱中症搬送者数の推移を図1-36に示した。そのうち、 日最高気温で 34℃以上の日と 34℃未満の日を抽出して並べると明確に減少していることが分か る(図1-37)。また、図1-38には、同様にして重症度割合を比較した。週の日最高気温平 均値が 34℃以上となった第 1 週目に重症の割合が少し高くなっているが、明確な傾向は見えなか った。 次に、年齢別に順化の影響を見ると、未成年、青年、高齢者のいずれにおいても徐々に熱中症 搬送者数が減少する傾向にあった。 名古屋市においてもその傾向はほぼ同様であった(図1-40~1-43)。 東京23区日最高気温 33~34.5℃ & 日最高WBGT 29~31℃ 20 22 24 26 28 30 32 34 36 38 19 20 25 26 27 1 3 4 5 6 19 24 25 27 29 7 8 気温、 W B G T (℃) 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 日搬送者数(人) 搬送者数 日最高WBGT 日最高気温

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図1-36 東京 23 区における週単位の熱中症搬送数の推移 図1-37 東京 23 区における日最高気温(週平均値)の温度帯別の熱中症搬送数の推移 図1-38 東京 23 区における日最高気温(週平均値)の 温度帯別の熱中症搬送者の重症割合の推移 東京23区 最高気温34℃以上 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 4週 3週 4週 1週 7月 8月 8月 9月 死亡 重症 中等症 軽症 東京23区 最高気温34℃未満(31℃以上) 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 5週 1週 2週 2週 7月 8月 8月 9月 死亡 重症 中等症 軽症 東京23区 最高気温34℃以上 22 24 26 28 30 32 34 36 第4週 第3週 第4週 第1週 7月 8月 8月 9月 気温 、 W B G T ( ℃ ) 0 20 40 60 80 100 120 140 日搬送者数 ( 人 ) 東京23区 最高気温34℃未満(31℃以上) 22 24 26 28 30 32 34 36 第5週 第1週 第2週 第2週 7月 8月 8月 9月 気温 、 W B G T ( ℃ ) 0 20 40 60 80 100 120 140 日搬送者数 ( 人 ) 東京23区 週ごとの平均値 20 22 24 26 28 30 32 34 36 38 第1週第2週第3週第4週第1週第2週第3週第4週第5週第1週第2週第3週第4週第1週第2週第3週第4週 6月 6月 6月 6月 7月 7月 7月 7月 7月 8月 8月 8月 8月 9月 9月 9月 9月 気温、 W B G T (℃) 0 20 40 60 80 100 120 140 日搬送者数(人) 搬送者数 日最高WBGT 日最高気温

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図1-39 東京 23 区における日最高気温(週平均値)の 温度帯別の熱中症搬送数の推移(年齢階層別) 東京23区 最高気温34℃以上 22 24 26 28 30 32 34 36 第4週 第3週 第4週 第1週 7月 8月 8月 9月 気温 、 W B G T ( ℃ ) 0 10 20 30 40 50 60 70 日搬送者数 ( 人 ) 未成年(~20) 東京23区 最高気温34℃未満(31℃以上) 22 24 26 28 30 32 34 36 第5週 第1週 第2週 第2週 7月 8月 8月 9月 気温 、 W B G T ( ℃ ) 0 10 20 30 40 50 60 70 日搬送者数 ( 人 ) 未成年(~20) 東京23区 最高気温34℃以上 22 24 26 28 30 32 34 36 第4週 第3週 第4週 第1週 7月 8月 8月 9月 気温 、 W B G T (℃ ) 0 10 20 30 40 50 60 70 日搬送者数 (人 ) 青年(20~65) 東京23区 最高気温34℃未満(31℃以上) 22 24 26 28 30 32 34 36 第5週 第1週 第2週 第2週 7月 8月 8月 9月 気温 、 W B G T ( ℃ ) 0 10 20 30 40 50 60 70 日搬送者数 ( 人 ) 青年(20~65) 東京23区 最高気温34℃以上 22 24 26 28 30 32 34 36 第4週 第3週 第4週 第1週 7月 8月 8月 9月 気温 、 W B G T (℃ ) 0 10 20 30 40 50 60 70 日搬送者数 (人 ) 高齢者(65~) 東京23区 最高気温34℃未満(31℃以上) 22 24 26 28 30 32 34 36 第5週 第1週 第2週 第2週 7月 8月 8月 9月 気温 、 W B G T ( ℃ ) 0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 55 60 65 70 日搬送者数 ( 人 ) 高齢者(65~)

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図1-40 名古屋市における週単位の熱中症搬送数の推移 図1-41 名古屋市における日最高気温(週平均値)の温度帯別の熱中症搬送数の推移 図1-42 名古屋市における日最高気温(週平均値)の 温度帯別の熱中症搬送者の重症割合の推移 名古屋市 最高気温34℃以上 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 4週 3週 4週 1週 7月 8月 8月 9月 死亡 重症 中等症 軽症 名古屋市 最高気温34℃未満(31℃以上) 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 5週 1週 2週 7月 8月 9月 死亡 重症 中等症 軽症 名古屋市 週ごとの平均値 20 22 24 26 28 30 32 34 36 38 第1週第2週第3週第4週第1週第2週第3週第4週第5週第1週第2週第3週第4週第1週第2週第3週第4週 6月 6月 6月 6月 7月 7月 7月 7月 7月 8月 8月 8月 8月 9月 9月 9月 9月 気温、 W B G T (℃) 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 日搬送者数(人) 搬送者数 日最高WBGT 日最高気温 名古屋市 最高気温34℃以上 22 24 26 28 30 32 34 36 38 第4週 第3週 第4週 第1週 7月 8月 8月 9月 気温、W B G T ( ℃) 0 10 20 30 40 日搬送者数( 人) 名古屋市 最高気温34℃未満(31℃以上) 22 24 26 28 30 32 34 36 38 第5週 第1週 第2週 7月 8月 9月 気温 、W B G T ( ℃) 0 10 20 30 40 日搬 送者 数( 人)

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図1-43 名古屋市における日最高気温(週平均値)の 温度帯別の熱中症搬送数の推移(年齢階層別) 名古屋市 最高気温34℃以上 18 23 28 33 38 第4週 第3週 第4週 第1週 7月 8月 8月 9月 気温 、 W B G T ( ℃ ) 0 5 10 15 20 日搬送者数 ( 人 ) 未成年(~20) 名古屋市 最高気温34℃未満(31℃以上) 18 23 28 33 38 第5週 第1週 第2週 7月 8月 9月 気温 、 W B G T ( ℃ ) 0 5 10 15 20 日搬送者数 ( 人 ) 未成年(~20) 名古屋市 最高気温34℃以上 18 23 28 33 38 第4週 第3週 第4週 第1週 7月 8月 8月 9月 気温 、 W B G T ( ℃ ) 0 5 10 15 20 日搬送者数 ( 人 ) 青年(20~65) 名古屋市 最高気温34℃未満(31℃以上) 18 23 28 33 38 第5週 第1週 第2週 7月 8月 9月 気温 、 W B G T ( ℃ ) 0 5 10 15 20 日搬送者数 ( 人 ) 青年(20~65) 名古屋市 最高気温34℃以上 18 23 28 33 38 第4週 第3週 第4週 第1週 7月 8月 8月 9月 気温 、 W B G T ( ℃ ) 0 10 20 日搬送者数 ( 人 ) 高齢者(65~) 名古屋市 最高気温34℃未満(31℃以上) 18 23 28 33 38 第5週 第1週 第2週 7月 8月 9月 気温 、 W B G T ( ℃ ) 0 5 10 15 20 日搬送者数 ( 人 ) 高齢者(65~)

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