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第1部第Ⅰ章4 第 1 節 世界の漁業の状況 (1) 増加し続ける世界の水産物需要 (1 人当たりの水産物消費量の増加 ) 魚介類は 世界の動物性たんぱく質供給量の16% を担う重要な食料資源です 世界の1 人当たりの食用魚介類の消費量は過去半世紀で約 2 倍に増加しました ( 図 Ⅰ 1 1) 国

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(1)

∼国際的な水産資源の持続的利用を考える∼

∼国際的な水産資源の持続的利用を考える∼

 世界の水産物需要が増大する中で、限りある水産資源を持続的に利用していくこと の重要性はますます高まっています。特に、国際的に利用されている水産資源の科学 的根拠に基づく適切な管理は、世界的な課題の一つです。  こうした中、近年、我が国の漁業と国際的な資源管理との関係は、急激な変化に直 面しています。これまで、我が国の漁業は、我が国を遠く離れて操業する遠洋漁業や 周辺諸国との関わりを持つ沖合漁業等、一部のものを除き、主に国内の枠組みに基づ いて資源管理を実施しながら行われてきました。しかしながら、今、排他的経済水域 (EEZ)と隣接する公海での外国漁船による漁獲の急激な増加や、沿岸で漁獲される 水産資源についての国際的な管理の強化等により、遠洋、沖合、沿岸を問わず、国際 的な枠組みに基づく資源管理の重要性が急速に増しているのです。  この特集では、世界における漁業・養殖業を取り巻く状況を概観するとともに、我 が国の漁業をめぐる国際情勢の変化、国際的な資源管理の枠組みとその最新状況につ いて分析し、責任ある漁業国として、国際的な水産資源の持続的利用を確保するため に必要な方策について考察します。

(2)

第Ⅰ章

(1) 増加し続ける世界の水産物需要

(1人当たりの水産物消費量の増加)  魚介類は、世界の動物性たんぱく質供給量の16%を担う重要な食料資源です。世界の1人 当たりの食用魚介類の消費量は過去半世紀で約2倍に増加しました(図Ⅰ−1−1)。国際 連合食糧農業機関(FAO)は、世界的な魚介類の消費量の増加の要因として、輸送技術等 の発達により食品流通の国際化が進展し、都市人口の増加を背景に国際的なフードシステム とつながったスーパーマーケット等での食品購入が増えていること、また、この結果として 経済発展の進む新興国や途上国では芋類等の伝統的主食からたんぱく質を多く含む肉、魚等 を中心とした食事へと食生活の移行が進んでいることなどを挙げています。さらに、健康志 向の高まりも魚介類の消費を後押ししているものとみられています。  1人当たりの魚介類消費量の増加は世界的な傾向ですが、とりわけ、元来より魚食習慣の 強いアジア地域では、生活水準の向上に伴って顕著な増加を示しています。特に、中国では 過去半世紀に約8倍、インドネシアでは約3倍となるなど、新興国での伸びが目立ちます(図 Ⅰ−1−2)。  一方、動物性たんぱく質の摂取が既に十分な水準にあるヨーロッパ及び北米地域では、そ の伸びは鈍化傾向にあります。我が国の1人当たりの魚介類消費量は、高水準ではあるもの の、50年前と同水準まで減少してきており、世界の中では例外的な動きをみせています。

資料:FAO「FAOSTAT(Food Balance sheets)」

注:粗食料とは、廃棄される部分も含んだ食用魚介類の数量。 資料:FAO「FAOSTAT(Food Balance sheets)」(日本以外の国)及び農林水産省「食料需給表」(日本) 注:粗食料とは、廃棄される部分も含んだ食用魚介類の数量。 30 25 20 15 10 5 0 kg/人年 80 70 60 50 40 30 20 10 0 kg/人年 昭和36 (1961)(1971)46 (1981)56 (1991)平成3 (2001)13 (2013)25 年 (1961)昭和36(1971)46 (1981)56 (1991)平成3 (2001)13 (2013)25 年 図Ⅰ−1−1 地域別の世界の1人1年当た り食用魚介類消費量の推移 (粗食料ベース) 図Ⅰ−1−2 主要国・地域の1人1年当た り食用魚介類消費量の推移 (粗食料ベース) 世界 アフリカ アジア ヨーロッパ オセアニア 南米北米 日本中国 インド 米国 インドネシア ブラジルEU(28か国) (世界人口の増加と水産物需要の増大)  1人当たりの魚介類消費量の増加と並行して、世界の人口も増え続けています。この結果、

第1節

世界の漁業の状況

(3)

中国における食料消費の変化

コラム

コラム

第Ⅰ章

 世界人口は今後も増加し続け、2040年には90億人、2060年には100億人を突破すると予想 されています(図Ⅰ−1−4)。1人当たりの魚介類消費量が急激に伸びているアジア地域 においては、今後40年間ほどにわたり人口増加が続くとみられています。また、最大の人口 増加が予想されるアフリカ地域でも、経済成長に伴う動物性たんぱく質摂取量の増加が見込 まれます。このため、今後も世界の水産物に対する需要の増大は続くものと考えられます。

資料:FAO「FAOSTAT(Food Supply-Livestock and Fish Primary Equivalent」(日本以外の国)及び農林水産省「食料需給表」(日本) 注:粗食料とは、廃棄される部分も含んだ食用魚介類の数量。

資料:国際連合「World Population Prospects」

1.4 1.2 1.0 0.8 0.6 0.4 0.2 0.0 億トン 120 100 80 60 40 20 0 億人 昭和36 (1961)(1971)46 (1981)56 (1991)平成3 (2001)13 (2013)25 年 1950 1970 1990 2010 2030 2050 2070 2100年 オセアニア 中南米 北米 アフリカ ヨーロッパ アジア オセアニア 北米 ヨーロッパ 中南米 アフリカ アジア 将来予測 図Ⅰ−1−4 世界人口の将来予測 図Ⅰ−1−3 世界の魚介類消費量の推移 (粗食料ベース)  世界人口の約2割を占める中国では、経済成長に伴う食料消費の増加と食生活の変化が続いています。 1人当たりの消費量でみると、伝統的な主食である穀類の消費量がピーク時から2割近く減少し、反対に、 肉類の消費量が大きく伸びています(図)。こうした変化は、飼料としてのトウモロコシや大豆への中国 の需要を大きく増加させ、ブラジルで生産 される大豆の多くが中国に向かうなど、世 界の食料供給にも大きな影響を与えていま す。魚介類についても中国の消費増大は顕 著です。  一方、中国では、いまだに、都市部と農 村部の食生活に大きな違いがあるものとみ られています。今後、経済発展が続けば、 穀物に頼って生活する農村部にも食生活の 変化が及び、魚介類の消費が更に増加する ことも予想されます。また、現在の中国の 魚介類消費量の5割ほどは、手に入りやす

い淡水魚ですが、都市部では、高級品であ 資料:FAO「FAOSTAT(Food Balance Sheets)」

年 200 180 160 140 120 100 80 60 40 20 0 kg/人年 中国の食料消費の推移(粗食料ベース) 昭和50 (1975) (1985)60 (1995)平成7 (2005)17 (2013)25 魚介類 穀物 肉類

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第Ⅰ章 る海水魚へと需要がシフトしていく可能性もあります。  1人当たりの消費量の増加に加え、中国の人口は平成42(2030)年頃までは増加を続けるものと予測 されていることも、今後しばらくの間の中国の魚介類消費量の増加につながると考えられます。  既に、一部の魚種では、中国の流通業者が我が国の流通業者より高い価格で買い付けを行うケースも 生じており、今後とも、中国の食料消費の動向を注視する必要があります。 (国際商材としての水産物)  現代では様々な食料品が国際的に取引されており、多くの国において食料品の輸出入なく しては人々の生活は成り立ちません。中でも水産物は特に国際取引に仕向けられる割合の高 い国際商材であり、世界の漁業・養殖業生産量の3割以上が輸出に仕向けられています。ま た、輸送費の低下と流通技術の向上、人件費の安い国への加工場の移転、貿易自由化の進展 等を背景として、水産物貿易は、量・額ともに大幅に増加してきています(図Ⅰ−1−5)。  多くの国・地域が水産物の輸出入を行っていますが、このうち輸出量では欧州連合(EU)、 中国、ノルウェー、ロシア等が、輸入量ではEU、中国、米国、日本等が上位を占めています。 特に中国による水産物の輸出入量は大きく増加しており、2000年代半ば以降、単独の国とし ては世界最大の輸出国かつ輸入国となっています。ただし、輸出入金額では中国は世界最大 の純輸出国であり、EU、日本、米国等が主な純輸入国・地域です(図Ⅰ−1−6)。 図Ⅰ−1−5 世界の水産物輸出入量の推移

資料:FAO「Fishstat(Commodities Production and Trade)」 注:EUの輸出入量にはEU域内における貿易を含む。 4,000 3,500 3,000 2,500 2,000 1,500 1,000 500 0 万トン 4,000 3,500 3,000 2,500 2,000 1,500 1,000 500 0 万トン 昭和51 (1976)(1980)55 (1985)60 (1990)平成2(1995)7 (2000)12 (2005)17 (2013)25年 (1976)昭和51(1980)55 (1985)60 (1990)平成2(1995)7 (2000)12 (2005)17 (2013)25年 〈輸出〉 〈輸入〉 その他 日本 インドネシア チリ ペルー ベトナム タイ 米国 ロシア ノルウェー 中国 EU(28か国) その他 ナイジェリア ロシア 韓国 タイ 日本 米国 中国 EU(28か国)

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第Ⅰ章

*1 FAOによる評価は、推定資源量、産卵親魚量、漁獲動向、漁獲物の年齢構成等の入手可能なデータを用い、FAO 独自の基準に基づき実施。 504 157 192 38 37 29 4 32 1 4 9 13 84 312 21 57 1 20 44 40 71 46 52 69 104 197 E U︵ 28か 国 ︶ 韓 国 ︿ 輸 入 額 ﹀ ︿ 輸 出 額 ﹀ 香 港 米 国 カナ ダ イ ン ド ネ シ ア タ イ 日 本 イン ド チ リ ベト ナ ム ノ ル ウ ェ ー 中 国 600 400 200 0 200 400 億ドル 資料:FAO「Fishstat(Commodities Production and Trade)」(平成 26(2014)年)に基づき水産 庁で作成 注:EUの輸出入額にはEU域内にお ける貿易を含む。 図Ⅰ−1−6 主要国・地域の水産物輸出入額及び純輸出入額 純輸出入額  水産物の多くは、冷凍の状態で輸出入されていますが、生鮮や、缶詰等の加工品の輸出入 量も、貿易量全体の増加に伴って増えています(図Ⅰ−1−7)。また、漁獲国から第三国 へ輸出され、カットや調理等の加工を経て、再び元の漁獲国や、あるいは更に別の国へ輸出 されるといった加工貿易も、盛んに行われています。

資料:FAO「Fishstat (Commodities Production and Trade)」に基づき水産庁で作成 注:グラフ内の( )の数値は各年の貿易量に 占める各品目の割合(%)。 80 60 40 20 0 百万トン 昭和58 (1983) (2013)平成25年 その他(海藻類、魚油等) 塩蔵・乾製品等 調理品 食用魚粉 缶詰 冷蔵(生鮮) 冷凍品 図Ⅰ−1−7 世界の製品形態別の食用水産物貿易量の変化 39.0 (55.3%) 8.6 (39.5%) 3.9 (17.8%) 11.2 (15.8%)

(2) 世界の水産資源の動向

 FAOは世界の海洋水産資源の状況をまとめています*1。これによれば、生物学的に持続 可能なレベルで漁獲されている資源の割合は漸減傾向にあります(図Ⅰ−1−8)。昭和49 (1974)年には90%の水産資源が適正水準又はそれ以下の低・未利用の水準で利用されてい ましたが、平成25(2013)年にはその割合は69%まで下がってきています。反対に、過剰に 利用されている資源の割合は、10%から31%まで増加しています。また、平成25(2013)年 時点で、世界の資源のうち、適正レベルの上限まで漁獲されている資源は58%、低・未利用 状態であり生産量を増大させる余地のある資源は11%となっています。

(6)

第Ⅰ章

資料:FAO「The State of World Fisheries and Aquaculture 2016」に基づき水産庁で作成

100 80 60 40 20 0 % 昭和49 (1974)(1978)53 (1982)57 (1986)61 (1990)平成2(1994)6 (1998)10 (2002)14 (2006)18 (2013)25 年 生 物 学 的 に 持 続 可 能 な レ ベ ル に あ る 資 源 の 割 合 69% 適正又は低・未利用状態の資源 (適正レベルよりも漁獲量が少なく、生産量増大の余地がある。) 満限利用状態の資源 (適正レベルの上限近くまで漁獲されており、これ以上の生産量増大の余地がない。) 過剰利用又は枯渇状態の資源 (適正レベルを超えて漁獲されているか、既に資源が枯渇している。) 図Ⅰ−1−8 世界の資源状況  資源状況は海域によっても異なります(図Ⅰ−1−9)。FAOによれば、地中海及び黒海、 南西大西洋、中西部及び中東部大西洋等の海域においては、適正レベル以下まで減少した資 源が4割以上を占め、資源の枯渇が深刻です。しかしながら、資源管理の強化により、回復 しつつある資源も一部にはみられます。我が国周辺水域を含む北西太平洋海域では、24%が 生物学的に持続不可能、76%が持続可能な資源状態にあると評価されています。

資料:FAO「The State of World Fisheries and Aquaculture 2016」に基づき水産庁で作成

50% 50% 47% 54% 59% 41% 21% 79% 31% 69% 44% 56% 9% 91% 14% 86% 41% 59% 24% 76% 23% 77% 15% 85% 32% 68% 生物学的に 持続可能 生物学的に持続不可能 図Ⅰ−1−9 海域ごとの資源状況   ただし、こうした評価は、過去の漁獲や環境条件の影響を受けた現在の資源状態を表した ものです。資源の利用状況や管理によって、現在は適正水準にあっても過剰漁獲状態に陥る ことや、過剰漁獲状態から適正水準に回復することもあります。適正水準にある資源を増加 させていくには、将来にわたって適切な漁業管理を実施することが重要です。また、資源を 適正な水準で維持することにより、将来的に漁獲量の増加を図っていくことも期待されます。

(7)

第Ⅰ章

(3) 世界の漁業・養殖業生産

(漁業・養殖業生産量の推移)  水産物に対する需要の拡大と呼応して、世界の漁業・養殖業生産量は増加し続けています。 平成27(2015)年の漁業・養殖業生産量は前年より3%増加して1億9,977万トンとなりま した(図Ⅰ−1−10)。このうち漁船漁業は、長年にわたり世界の魚介類供給の過半を支え 続けてきましたが、1980年代後半以降は横ばい傾向で、平成27(2015)年には、9,377万ト ンとなっています。一方で、過去20年ほどの間に養殖生産量が爆発的に伸び、平成27(2015) 年には1億601万トンと、全体の53%を占めるまでになりました。

資料:FAO「Fishstat (Capture Production、Aquaculture Production)」(日本以外の国)及び農林水産省「漁業・養殖業生産統計」(日本)

20,000 18,000 16,000 14,000 12,000 10,000 8,000 6,000 4,000 2,000 0 万トン 昭和35 (1960) (1970)45 (1980)55 (1990)平成2 (2000)12 (2010)22 (2015)27 年 海面漁船漁業 内水面漁船漁業 海面養殖業 内水面養殖業 図Ⅰ−1−10 世界の漁業・養殖業生産量の推移 (頭打ちとなった漁船漁業生産)  世界の漁船漁業生産量は、全体としては、1980年代後半以降頭打ちとなっています。その 背景には、前述のように、多くの海洋水産資源が適正レベルの上限まで、又はそれを超えて 利用されるようになっていること、また、新たな資源の開発が困難となっていること等があ るものと考えられます。  世界の漁獲量の上位を占める魚種をみると、ペルーカタクチイワシ(アンチョビー)やマ サバ等の多獲性浮魚類は、環境変動により資源水準が大幅な変動を繰り返すことから、漁獲 量も増減を繰り返しています(図Ⅰ−1−11)。スケトウダラ及び大西洋タラの漁獲量は回 復傾向にありますが、ピーク時と比べれば低水準となっています。カツオ及びキハダの漁獲 量は、増加傾向で推移しています。FAOによれば、世界の漁獲量において10位までを占め る資源の多くが既に満限まで利用されているか過剰漁獲となっており、今後、これらの魚種 の漁獲量を持続的に大きく増やす余地はありません。

(8)

第Ⅰ章

資料:FAO「Fishstat (Capture Production)」

万トン 昭和35 (1960) (1980)55 (2000)平成12(2015)27 年 1,400 1,200 1,000 800 600 400 200 0 ペルーカタクチイワシ 大西洋ニシン 太平洋マサバ カタクチイワシ カツオ キハダ スケトウダラ プタスダラ (ブルーホワイティング) 大西洋タラ 万トン 万トン 800 700 600 500 400 300 200 100 0 350 300 250 200 150 100 50 0 〈浮魚類〉 昭和35 (1960) (1980)55 (2000)平成12(2015)27 年 〈タラ類〉 昭和35 (1960) (1980)55 (2000)平成12(2015)27 年 〈カツオ・マグロ類〉 図Ⅰ−1−11 世界の主要魚種の漁獲量の推移  主要漁業国・地域別の漁船漁業生産量をみると、EU、米国、我が国等の先進国・地域の 漁獲量は過去20年ほどの間おおむね横ばいから減少傾向で推移してきています(図Ⅰ−1− 12)。これに対し、中国、インドネシア、ベトナム等といったアジアの新興国をはじめとす る開発途上国による漁獲量の増大が続いています。特に中国の漁獲量は、1980年代から急激 に増加し、平成11(1999)~13(2001)年に一旦減少しましたが、その後再び増加に転じ、 平成27(2015)年には1,785万トンと世界の漁獲量の19%を占めるに至っています。 資料:FAO「Fishstat(Capture Production)」(日本以外の国)及び農林水産省「漁業・養殖業生産統計」(日本) 注:先進国及び開発途上国の別は国際連合による。 1,400 1,200 1,000 800 600 400 200 0 万トン 昭和35 (1960) (1970)45 (1980)55 (1990)平成2 (2000)12 (2010)22(2015)27年 昭和35(1960) (1970)45 (1980)55 (1990)平成2 (2000)12 (2010)22(2015)27年 2,000 1,800 1,600 1,400 1,200 1,000 800 600 400 200 0 万トン EU(28か国) 米国 ロシア 日本 ノルウェー 〈先進国〉 〈開発途上国〉 中国 インドネシア ペルー ベトナム 図Ⅰ−1−12 世界の主要漁業国・地域の漁獲量の推移 (拡大する養殖業生産)  過去20年ほどの間、世界の漁業・養殖業生産量の増大を担ってきたのは養殖業であり、養 殖業生産量は海面及び内水面の双方で大きく増加してきました(図Ⅰ−1−13)。平成27 (2015)年の世界の養殖業生産量のうち、54%が海面養殖業、46%が内水面養殖業によるも のとなっています。

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第Ⅰ章

資料:FAO「Fishstat (Capture Production、Aquaculture Production)」

6,000 5,000 4,000 3,000 2,000 1,000 0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 万トン 昭和35 (1960) (1970)45 (1980)55 (1990)平成2 (2000)12 (2010)22(2015)27 年 甲殻類 貝類 藻類 魚類 〈海面養殖業〉 〈内水面養殖業〉 その他の水産動物 図Ⅰ−1−13 世界の海面養殖業及び内水面養殖業生産量の推移  海面養殖業で特に生産量を大きく増加させているのは藻類養殖で、平成27(2015)年の海 面養殖業生産量の約5割を占めています。なお、養殖されている海藻類のおよそ半分は、ゲ ル化剤、増粘剤等を抽出するための工業用原料となる種のものです。また、アサリ、ハマグ リ、カキ等の貝類養殖、エビ等の甲殻類養殖、サケ・マス類を中心とした魚類養殖も大幅な 増加傾向で推移していますが、特に、給餌の必要のない二枚貝の養殖業の伸びが大きくなっ ています(図Ⅰ−1−14)。  内水面養殖業では、魚類養殖が全体の約9割を占めており、そのうちの約6割はコイ・フ ナ類です。コイ・フナ類には、ハクレンやコクレン等、水中のプランクトンを食べて育つた め給餌の必要がない魚類も含まれており、このこともこれらの魚種の養殖の拡大を後押しし ているものと考えられます。また、ティラピア類やサケ・マス類といったその他の魚類養殖、 エビ等の甲殻類の養殖も増加してきています。

(10)

第Ⅰ章

資料:FAO「Fishstat (Aquaculture Production)」

3,500 3,000 2,500 2,000 1,500 1,00 500 0 万トン 昭和35 (1960) (1970)45 (1980)55 (1990)平成2 (2000)12 (2015)27年 3,500 3,000 2,500 2,000 1,500 1,00 500 0 万トン 海藻類 アサリ・ハマグリ類 カキ類 エビ類 サケ・マス類 〈海面〉 〈内水面〉 コイ・フナ類 ティラピア類 淡水性甲殻類(淡水エビ等) エビ類 サケ・マス類 図Ⅰ−1−14 世界の養殖業における主要魚種の生産量の推移 22 (2010) 昭和35(1960) (1970)45 (1980)55 (1990)平成2 (2000)12 (2010)22(2015)27年  養殖生産においても、開発途上国のシェアが大きく拡大しており、近年では世界の養殖業 生産量の9割以上を開発途上国による生産が占めています。特に中国は、海面養殖及び内水 面養殖の双方において突出した生産量を上げており、平成27(2015)年には6,154万トンと 世界全体の養殖業生産量の58%を占めるまでになっています(図Ⅰ−1−15)。中国の養殖 生産のうち、海面養殖においてはコンブ等の海藻類が生産量の約5割を、また、内水面養殖 においてはコイ・フナ類が約6割を占めています。  また、このほか、海面養殖においては工業用原料となる海藻類を多く生産するインドネシ アやフィリピン、サケ・マス類で大きなシェアを持つノルウェー、チリ等が生産量を増加さ せています。一方、我が国及びEUの海面養殖業生産量は、2000年代前半以降横ばいから漸 減傾向で推移しています。内水面においては、中国のほか、インド、インドネシア、ベトナ ム等がコイ・フナ類等の魚類養殖で生産量を伸ばしています。

資料:FAO「Fishstat (Aquaculture Production)」(日本以外の国)及び農林水産省「漁業・養殖業生産統計」(日本)

3,000 2,500 2,000 1,000 500 0 万トン 昭和35 (1960) (1970)45 (1980)55 (1990)平成2 (2000)12 (2010)22(2015)27年 昭和35(1960) (1970)45 (1980)55 (1990)平成2 (2000)12 (2010)22(2015)27年 中国 インド インドネシア ベトナム バングラデシュ エジプト 中国 インドネシア フィリピン 韓国 ノルウェー 日本 チリ EU(28か国) 〈海面〉 〈内水面〉 3,000 2,500 2,000 1,000 500 0 万トン 図Ⅰ−1−15 世界の主要養殖国・地域の生産量の推移 (今後の世界の漁業・養殖業)  養殖業生産量が大幅に増加してきた結果、平成25(2013)年にはついに養殖業生産量が漁 船漁業生産量を上回りました。世界の水産物生産の主力は漁船漁業から養殖業に移りつつあ

(11)

第Ⅰ章

(図Ⅰ−1−16)。  しかしながら、FAOは、今後、①水質の良い水、②養殖適地、③十分な量・質の養殖用 種苗と餌料が入手できるかどうか等が制限要因となり、世界の養殖生産量の増加のスピード はこれまでより落ちると予測しています。また、漁船漁業は、技術的あるいは経済的な理由 から養殖の対象とはならない魚種を含め多くの水産物の供給を担っています。さらに、養殖 用餌料・飼料として用いられる魚粉の原料となるのは、主に漁船漁業で漁獲される多獲性浮 魚類であり、漁船漁業なくして成り立たない養殖業種は数多くあります。こうしたことから、 今後とも、世界の水産物供給においては、引き続き漁船漁業と養殖業の双方が重要な役割を 果たしていくであろうと考えられます。

資料:FAO「Fishstat (Capture Production、Aquaculture Production)」(日本以外の国)及び農林水産省「漁業・養殖業生産統計」(日本)

12,000 10,000 8,000 6,000 4,000 2,000 0 万トン 60 50 40 30 20 10 0 % 昭和35 (1960) (1970)45 (1980)55 (1990)平成2 (2000)12 (2010)22 (2015)27 年 世界の漁船漁業生産量(左目盛) 世界の養殖業生産量(左目盛) 養殖業の割合(右目盛) 図Ⅰ−1−16 世界の漁業・養殖業生産量に占める養殖業生産量の割合の推移

(4) 世界の漁業生産構造

(世界の漁業生産構造)  FAOによれば、平成26(2014)年時点で、世界全体には推定約461万隻の漁船が存在して おり、このうち、動力船が64%、無動力船が36%を占めています。また、全動力船の85%は 全長12m以下の小型船であり、全長24m以上の大型船は2%に過ぎません(図Ⅰ−1−17)。  平成26(2014)年時点の世界の漁業・養殖業従事者は、約5,700万人です。このうち、3 分の2に当たる約3,800万人が漁船漁業の従事者、約1,900万人が養殖業の従事者です(図Ⅰ −1−18)。漁業・養殖業従事者は増加してきていましたが、近年、その増加には頭打ちの 傾向がみられます。

(12)

世界の遊漁

* 1

コラム

コラム

第Ⅰ章

資料:FAO「The State of World Fisheries and Aquaculture」 資料:FAO「The State of World Fisheries and Aquaculture

2016」 6,000 5,000 4,000 3,000 2,000 1,000 0 万人 24 (2012)(2013)25 (2014)26 平成2 (1990) 388 2,707 2,817 805 3,421 1,263 3,630 1,512 3,916 1,851 3,941 1,886 3,796 1,882 3,788 1,875 7 (1995)(2000)12 (2005)17 (2010)22 年 図Ⅰ−1−18 世界の漁業・養殖業従事者数の 推移 図Ⅰ−1−17 世界の漁船の規模別の 割合 養殖業者 漁業者 12∼24m 8.3% 24m以上 1.3% 動 力 漁 船 平成26年 (2014) 460.6万隻 12m未満54.4% 無動力漁船 36.0%  釣りをはじめとする遊漁は、世界中で親しまれている余暇の楽しみです。遊漁に関してはデータが乏 しいため、世界中でどのくらいの人々が遊漁を行っているのかを推定するのは困難ですが、統計が入手 できる国々ではそれぞれの人口の4.5~16.7%が遊漁を行っているとの報告があります。また、フィンラ ンドでは人口の4割に当たる約200万人が、少なくとも年に1回は遊漁を楽しんでいるそうです。ちなみ に、我が国の遊漁人口は約750万人、総人口の6%程度に当たると推定されています*2。  FAOによれば、一般的に、遊漁は経済発展に伴い発達します。これは、経済が発展するにしたがって、 生きるためあるいは必要な栄養を満たすためではなく、楽しむことを目的として水生生物の採捕を行う 余裕が出てくるからです。実際に、遊漁は、アジアや南米、アフリカ等の経済発展が進む国々において、 急速に発達しつつあるそうです。また、経済の発展に伴い、水産資源の利用主体は、自給的漁業者から 商業漁業者へと変わり、更に遊漁者が加わります。特に、先進国の内水面においては、遊漁者が資源の 主な利用者となっている場合もよくみられます。しかしながら、経済発展に伴う遊漁の発達は、ずっと 続くわけではありません。都市化が進んで自然と触れ合う機会が減ると、人々の釣りや魚への興味は薄 れていくためです。  遊漁は、自然体験学習の機会でもあり、人々が魚やその生息環境への関心を深める貴重なきっかけと なります。一方で、遊漁者により放流された外来魚が在来の魚種を脅かしたり、遊漁者が軽い気持ちで 捨てた釣り糸や釣針が海洋生物に思わぬ影響を与えたりといった問題も生じています。さらに、遊漁者 と漁業者の間の軋あつれき轢や、水産資源への影響も課題となり得ます。資源管理ルールの啓発・普及と実施の 徹底等を通じ、遊漁を含めて持続的な漁業を実現していくことが重要です。

*1 このコラムは、主に、FAO「FAO Technical Guidelines for Responsible Fisheries 13: Recreational Fisheries」 及び「The State of World Fisheries and Aquaculture 2010、2012」を参考に記述した。

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第Ⅰ章

(世界の地域・国ごとの漁業生産構造の違い)  漁業生産構造は、それぞれの国や世界における地域の自然環境的及び社会経済的条件によ り様々です。  一般的に、中・低緯度地域は高緯度地域と比べて生物多様性が高いことが知られています。 また、沿岸や海底の地形、水深、海流等の様々な環境要因により、各海域の生態系は異なり ます。世界の海域ごとの漁獲物の大まかな組成をみると、世界の中でも生物多様性が高いと される我が国周辺水域を含む太平洋北西部海域では、底魚及び浮魚をはじめとして甲殻類、 軟体類等様々な分類群に属する魚介類が漁獲物を構成しています(図Ⅰ−1−19)。一方、 ペルーカタクチイワシが大量に漁獲されるペルー沖等の太平洋南東部では浮魚が、北米大陸 の西側の太平洋北東部では底魚が漁獲物の大半を占め、ノルウェー沖等の大西洋北東部では 浮魚と底魚が漁獲物のおよそ半分ずつを占めるなど、漁獲物の魚種構成には海域による特色 があります。  さらに、主要な漁業国について、漁獲量の8割を構成する魚種の数を緯度帯ごとに比較す ると、高緯度地域に位置するアイスランド及びノルウェーではそれぞれ5魚種及び8魚種で あるのに対し、中緯度地域に位置する我が国及び韓国ではそれぞれ16魚種及び20魚種、低緯 度地域のインドネシアでは43魚種となっており、各海域における魚種の多様性がその漁獲物 にも反映されているものと考えられます(図Ⅰ−1−20)。

資料:FAO 「Fishstat(Capture Production)」(平成27(2015)年)に基づき水産庁で作成

底魚類 浮魚類 軟体類 頭足類 甲殻類

(頭足類を除く) 海藻類 その他の海水魚 淡水魚

又は両側回遊魚 その他の水生動物 その他

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第Ⅰ章 資料:FAO「Fishstat(Capture Production)」 (平成27(2015)年)に基づき水産庁 で作成 100 80 60 40 20 0 % 首都の 緯度 アイスランド北緯64.1度 ノルウェー北緯59.9度 北緯35.7度日本 北緯37.5度韓国 インドネシア南緯6.2度 高緯度国 中緯度国 低緯度国 5 魚 種 8 魚 種 16魚種 20魚種 43魚種 図Ⅰ−1−20 漁獲量の8割を占める魚種の数  こうした自然環境上の条件に基づく資源の特性に加えて、沿岸のコミュニティの在り方、 歴史的に育まれたそれぞれの食文化、経済的・技術的な発展度合い、政策等が複合的に関わ り、各国・地域で営まれる漁業の規模や特性は様々です。  世界の漁業者数、漁船数及び漁獲量のそれぞれに占める世界の各地域の割合を比較すると、 アジアは漁業者数及び漁船数では約8割と圧倒的な割合を占めていますが、漁獲量に占める 割合は5割程度です(図Ⅰ−1−21)。これは、沿岸域を中心として、多数の漁業者が、多 様な資源を対象とする小規模な漁業に携わっているからだと考えられます。このような地域 において、漁業は、沿岸のコミュニティの食料供給、食文化や経済活動を支える重要な役割 を果たします。  一方、ヨーロッパと北米はわずかな漁業者と漁船で世界全体の漁獲量の合わせて2割ほど を生産しています。特に高緯度地域においては、単一資源を対象とした大規模な漁業が営ま れており、主に輸出産業として重要な地位を占めています。

資料:FAO「The State of World Fisheries and Aquaculture 2016」(漁船漁業者数及び漁船数)及び「Fishstat (Capture Production)」(平成27 (2015)年、漁獲量)に基づき水産庁で作成 0 20 40 60 80 100% 1.9 漁船漁業者数 漁船数 漁獲量 1.5 2.1 アジア アフリカ 中南米 ヨーロッパ 北米 オセアニア 0.8 0.9 78.4 14.2 5.5 6.0 14.7 75.1 54.6 9.4 12.6 15.3 6.6 図Ⅰ−1−21 漁業者数、漁船数及び漁獲量に占める世界の地域ごとの割合

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第Ⅰ章

 主要国別に漁業構造をみてみると、アジアの新興国であるインドネシアや中国は多数の漁 業者と漁船を抱え、生産量は多いものの、漁業者1人当たりの生産量でみれば漁業の生産性 は概して低いものとなっています(表Ⅰ−1−1)。これらの国々では大規模漁業も発達し つつあるものの、沿岸の零細漁業に従事する圧倒的多数の漁業者が存在しているものと考え られます。  これに対し、ノルウェーやアイスランドでは、高度に産業化された漁業が非常に高い生産 性を実現していますが、それに携わる漁業者の数は多いものではありません。  我が国や韓国の漁業の生産性は両者の間に当たります。これは、多様性に富む海域特性や 沿岸のコミュニティに根ざした小規模な漁業と、沖合・遠洋における比較的大規模な漁業の 双方が営まれていることによるものと考えられます。 漁業者数 (千人) 国名 漁船数(隻) 平均総トン数漁船の (トン) 12m未満の 漁船の割合 漁業・養殖業 生産量 (千トン) 漁業者1人 当たり生産量 (トン/人) インドネシア 6,011 639,600 20,884 3.5 中国 14,161 1,065,319 9 87% 76,149 5.4 日本 173 152,998 4 94% 4,769 27.6 韓国 109 71,287 9 89% 3,313 30.3 ノルウェー 18 5,939 66 80% 3,788 214.5 アイスランド 5 1,394 153 71% 1,104 225.2 資料:農林水産省「2013年漁業センサス」(日本:漁船数)、「漁業就業動向調査」(日本:漁業者数)、「漁業・養殖業生産統計」(日本:生産 量)、FAO「The State of World Fisheries and Aquaculture 2016」(中国及びインドネシア:漁業者数)、中国農業部漁業局「中国漁業年 鑑」(中国:漁船数)、OECD「OECD Review of Fisheries:Country Statistics 2015」(上記以外の漁船数及び漁業者数)及びFAO 「Fishstat (Capture Production)」(日本以外の生産量)に基づき水産庁で作成

注:1) 12m未満の漁船の割合について、日本は10トン以下、中国は12m以下の漁船数を使用。 2) 日本の漁業者数は平成26(2014)年、日本の漁船数は平成25(2013)年のデータ。日本以外の国の漁業者数及び漁船数について、 アイスランドは平成24(2012)年、インドネシア及び韓国は平成25(2013)年、中国及びノルウェーは平成26(2014)年のデータ。 3) 漁業・養殖業生産量について、全ての国で平成26(2014)年のデータ。 4) 漁船のトン数について、日本の無動力漁船及び船外機付漁船は1隻1トンと仮定して計算。 表Ⅰ−1−1 各国の漁業構造の比較

(5) 世界の漁業の持続的な発展と国際的な資源管理

 漁業は動物性たんぱく質の供給源として世界の食料供給に重要な役割を果たしています。 また、世界中の多くの地域で漁業が人々の生活を支えています。漁業がこうした役割を今後 とも十分に果たしていくためには、水産資源の持続性を確保しつつ適切な利用を図っていく ことが不可欠です。  水産資源は、自然の再生産システムの中で成長し世代交代を繰り返す資源です。このため、 適切な管理の下では永続的に利用が可能です(図Ⅰ−1−22)。一方、適切な管理が欠如し て過剰漁獲に陥れば、水産資源は枯渇し、安定的な食料供給に支障を来すだけでなく、漁業 を基盤とする地域の生活に深刻な影響が及びます。

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第Ⅰ章 資料:(研)水産研究・教育機構の資料に基づき水産庁で作成 他の生物に 食べられる 生き残り 生き残り 生き残り 生き残り 図Ⅰ−1−22 水産資源の再生産システム  世界人口の増加とともに食料需要が増大し、とりわけ動物性たんぱく質に対する需要の高 まりが予想されています。こうした需要の高まりに適切に応えていくためには、適切な管理 により、自然の生態系が育む水生生物を水産資源として持続的かつ有効に利用していくこと が重要です。  特に、複数の国々によって国際的に利用されている水産資源の適切な管理は世界的な課題 であり、長年にわたり、国際的な資源管理の枠組みの整備が図られてきました。現在、我が 国にとって、こうした国際的な資源管理が重要性を増しつつあります。次節では、我が国の 漁業を取り巻く国際的な情勢の変化についてみていきます。

参照

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