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若手社員の職場適応感の理解とその心理学的援助に関する研究
野 田 亜衣子・奇 恵 英
Study for adjustment to job of young emploees
Aiko Noda・Hyeyoung Ki
1 .問題と目的
近年、雇用形態の多様化や成果主義の浸透、業務量の 増大などの企業を取り巻く環境の変化に伴い、ストレス やメンタルヘルス不調に悩む労働者の急増が大きな社会 問題となっている。実際の職場ストレスの現状につい て、定期的に行われている「労働者健康状況調査」(厚 生労働省)によると、自分の仕事や職業生活に関して強 い不安、悩み、ストレスがあると回答している労働者 の割合は1982年調査時の50.6%から徐々に増加し、2012 年には60.9%に至っている。言い換えると、労働者の 約 6 割は強いストレスを感じながら仕事をしていると言 える。 厚生労働省(2002)の「労働者健康状況」では、スト レス等の原因は,職場の人間関係(35.1%),仕事の量 の問題(32.3%),仕事の質の問題(30.4%),会社の将 来性の問題(29.1%)の順で、「人間関係」がもっとも 大きい原因として挙げられている。このような視点を踏 まえて、人間関係は職場適応感の理解において重要な視 点であるといえよう。 一方、年代別の職場でのストレス反応においては29歳 以下が他年代に比べて、下位尺度「抑うつ気分」「不安」 「怒り」「身体反応」で最も高かった(労働政策研究・研 修機構, 2012)。このように若手社員は仕事上でのスト レスのために職場不適応感を感じやすいと言われてお り、若手社員の職場適応感に対する理解とメンタルヘル スにおける心理的援助は今後関心が高まると思われる。 社会経済生産性本部(2006)が新入社員に行なった 調査によると、「仕事を通じて人間関係を広げていきた い」が95.9%に及び、人間関係に対する親和動機が高い 反面、「仕事をしていくうえで人間関係に不安を感じる」 が62.7%である。このように、実際に若手社員の職場不 適応感の主な要因として人間関係が挙げられる中、「仕 事を通じて人間関係を広げていきたい」といったように 対人関係に対する親和動機が高い一方、「仕事をしてい くうえで人間関係に不安を感じる」ことが多いといった、 相反する心理があることは特記すべきことである。 親和動機には「親和傾向」と「拒否不安」の二つの 側面があり、発達的に未熟な段階では,拒否不安と親 和傾向とが未分化であり,親しい関係を維持したいと 思うと,必然的に拒否不安も強くなってしまう(杉浦、 2000)。大平(1995)は ,「拒否されたくない」という気 持ちを強く持っていると, 本音を出しあって深くつきあ うことを避けるようになり, 友達づきあいや人間関係が 希薄になってしまうことを報告している。これらのこと から、親和傾向と対人不安がアンビバレントに存在する 青年期の対人関係の心理特徴に加え、対人不安の高さが 人間関係に大きく影響することを考慮すると、親和動機 と対人不安は若手社員の職場適応感に関連する重要な要 因として考えられる。 さらに、日向野(2007)は対人苦手意識を人間関係の 阻害要因として指摘し、その理由は対人苦手意識のため に、ソーシャルスキルをうまく発揮できないという悪循 環が生じるためとしている。ソーシャルスキルとは、人 間関係を構築したり、維持することを適切かつ効果的に 行なうための「人付き合いの技術」であり(相川, 2000)、 人間関係とソーシャルスキルは強い関連があると考えら れ、人間関係における親和動機と対人不安の心理を背景 に体験される社会的経験や人との関わりの積み重ねが ソーシャルスキルの獲得やその個人差に影響すると思わ れる。 一方、ソーシャルスキルよりも広義な概念でライフス キルがあるが、ソーシャルスキルが人間関係に焦点を当 てたものであるとすれば、ライフスキルは人間関係を含 めて具体的な日常生活場面での課題の処理能力を全体的 にみるものである。よって、産業関連で用いられること があり、「成人の職業スキル・生活スキル・職業意識の 調査」(労働政策研究・研修機構, 2013)では若年層の ライフスキルが低いことが示された。そのため、本研究 ではソーシャルスキルの指標としてライフスキルを取り 入れ、若手社員の職場適応感との関連を検証する。 以上のことから、本研究では、若手社員の職場適応感 と対人不安、親和動機及びライフスキルとの関連を検証 し、若手社員の職場適応の心理を理解することで、職場 メンタルヘルスの支援に一助することを目的とする。2 .方法
( 1 )調査対象 各種企業に勤めている正社員を対象にした。10社に調 査を依頼し、300名に質問紙を配布し、回答の得られた 276名(回答率92%)を分析対象とした。 【若手社員の定義】 年代別の職場でのストレス反応においては29歳以下 が他年代に比べて高いこと(労働政策研究・研修機構, 2012)、本研究の対象の職歴を分析したところ、29歳以 下の職歴が平均 2 年 7 か月と概ね職務内容の理解や職場 に馴染むに必要な期間と考えられること、さらに、30歳 以上の職歴が平均 6 年 3 か月と29歳以下と 3 年以上の差 があること等から、本研究では若手社員を29歳以下と定 義した。 ( 2 )調査内容 質問紙調査を実施した。内容は以下の通りである。 A. フェースシート 対象者の理解のため、性別・年齢・職種・職歴・役職 の有無・モチベーション(給料・出世や昇進など・社会 や他の人々に貢献できること・自分の成長を実感するこ と・仕事自体の面白さ・その他から選択)を記入しても らった。 B.〔職場適応感尺度〕 大久保(2005)の「青年用適応感尺度」を参考にして、 文頭に「職場において」等の文をつけて提示した。青年 用適応感尺度は、『居心地の良さの感覚』(11項目)、『課 題・目的の存在』( 7 項目)、『被信頼・受容感』( 6 項目)、 逆転項目で『劣等感の無さ』( 6 項目)によって構成さ れる。回答形式は「全くあてはまらない」から「非常に よくあてはまる」までの 5 件法である。 C.〔状況別対人不安尺度〕 毛利・丹野(2001)の「状況別対人不安尺度」は職場 を想定した場面による対人不安を取り上げているため、 本研究ではこれを用いる。状況別対人不安尺度は、『発 表・発言不安』( 8 項目)、 『親しくはない相手不安』( 8 項目)、 『異性への不安』( 5 項目)、 『会話のない不安』 ( 5 項目)、『目上への不安』( 4 項目)によって構成され ている。本研究では『異性への不安』の下位尺度は省略 した。回答形式は「全く当てはまらない」から「非常に 当てはまる」までの 5 件法とする。 D.〔日常生活スキル尺度〕 島本・石井(2006)の「日常生活スキル尺度(大学生 版)」を参考にして、「課題」は「仕事」、「友人」は「周 りの人」に変更して提示した。日常生活スキル尺度(大 学生版)は『親和性』( 3 項目)、『リーダーシップ』( 3 項目)、『計画性』( 3 項目)、『感受性』( 3 項目)、『情報 E.〔親和動機尺度〕 杉浦(2000)の「親和動機尺度」を使用する。親和動 機尺度は、『拒否不安』( 9 項目)、『親和傾向』( 9 項目) によって構成される。回答方法は、「あてはまらない」 から「あてはまる」までの 5 件法である。3 .結果
( 1 )各尺度の因子分析 〔職場適応感尺度〕 主因子法による因子分析(バリマックス回転)を行なっ た。その結果、第一因子は『良好な人間関係』、第二因 子は『課題 ・ 目的の存在』、第三因子は『被信頼 ・ 受容 感』、第四因子は『劣等感のなさ』、第五因子は『職場安 心感』とした。(Table 1) 〔状況別対人不安尺度〕 主因子法による因子分析(バリマックス回転)を行なっ た。その結果、第一因子は『個別対面状況』、第二因子 は『集団内状況』とした。(Table 2) 〔日常生活スキル尺度〕 主因子法による因子分析(バリマックス回転)を行なっ た。その結果、第一因子は『仕事能力』、第二因子は『対 人マナー』、第三因子は『感受性』、第四因子は『自尊 心』、第五因子は『親和性』、第六因子は『前向きな思 考』とした。(Table 3) 〔親和動機尺度〕 主因子法による因子分析 (バリマックス回転) を行 なった。その結果、第一因子は『親和傾向』、第二因子は 『拒否不安』、 第三因子は 『孤独不安』 とした。(Table 4) ( 2 )各尺度間の相関 職場適応感尺度、状況別対人不安尺度、日常生活スキ ル尺度、親和動機尺度の関連をみるために、尺度間の相 関を求めたところ、「職場適応感尺度」は、「状況別対人 不安尺度」(p<.000)において有意な負の相関がみられ た。「日常生活スキル尺度」 (p<.000)、 「親和動機尺度」 (p<.000)において有意な正の相関がみられた。「日常生 活スキル尺度」は、「状況別対人不安尺度」(p<.000)に おいて有意な負の相関がみられた。「親和動機尺度」(p <.000)において有意な正の相関がみられた。(Table 5) ( 3 )正社員全体の職場適応感とその関連要因の因果関係 それぞれの尺度間には因子ごとに相関がみられた。そ若手社員の職場適応感の理解とその心理学的援助に関する研究 65 Table 1 職場適応感尺度の因子分析結果(主因子法、バリマックス回転後) 㡯┠ 㻲㻝 㻲㻞 㻲㻟 㻲㻠 㻲㻡 ඹ㏻ᛶ ⫋ሙ㐺ᛂឤ㻞 ⫋ሙ䛷࿘ᅖ䛸䛺䛨䜑䛶䛔䜛 㻚㻤㻞㻞 䠆 䠆 䠆 䠆 㻚㻤㻟㻝 ⫋ሙ㐺ᛂឤ㻝 ⫋ሙ䛷࿘ᅖ䛻⁐䛡㎸䜑䛶䛔䜛 㻚㻣㻥㻢 䠆 䠆 䠆 䠆 㻚㻤㻝㻤 ⫋ሙ㐺ᛂឤ㻡 ⫋ሙ䛷⮬ศ䛸࿘䜚䛿䛛䜏ྜ䛳䛶䛔䜛 㻚㻣㻝㻞 䠆 䠆 䠆 䠆 㻚㻢㻥㻣 ⫋ሙ㐺ᛂឤ㻟 ⫋ሙ䛻䛚䛔䛶࿘䜚䛾ே䛸ᴦ䛧䛔㛫䜢ඹ᭷䛧䛶䛔䜛 㻚㻢㻣㻠 䠆 䠆 䠆 䠆 㻚㻢㻠㻟 ⫋ሙ㐺ᛂឤ㻢 ⫋ሙ䛷䛒䜚䛾䜎䜎䛾⮬ศ䜢ฟ䛫䛶䛔䜛 㻚㻢㻞㻥 䠆 䠆 䠆 䠆 㻚㻡㻢㻝 ⫋ሙ㐺ᛂឤ㻣 ⫋ሙ䛻䛚䛔䛶࿘䜚䛻ඹឤ䛷䛝䜛 㻚㻢㻞㻟 䠆 䠆 䠆 䠆 㻚㻡㻣㻡 ⫋ሙ㐺ᛂឤ㻠 ⫋ሙ䛿⮬⏤䛻ヰ䛫䜛㞺ᅖẼ䛷䛒䜛 㻚㻡㻤㻝 䠆 䠆 䠆 䠆 㻚㻡㻟㻣 ⫋ሙ㐺ᛂឤ㻝㻝 ⫋ሙ䛷࿘䜚䛸ຓ䛡ྜ䛳䛶䛔䜛 㻚㻡㻜㻜 䠆 䠆 䠆 䠆 㻚㻡㻞㻟 ⫋ሙ㐺ᛂឤ㻝㻟 ⫋ሙ䛷䛿䛣䜜䛛䜙䛾⮬ศ䛾䛯䜑䛻䛺䜛䛣䛸䛜䛷䛝䜛 䠆 㻚㻤㻤㻜 䠆 䠆 䠆 㻚㻤㻠㻥 ⫋ሙ㐺ᛂឤ㻝㻞 ⫋ሙ䛷䛿ᑗ᮶ᙺ䛻❧䛴䛣䛸䛜Ꮫ䜉䜛 䠆 㻚㻤㻜㻣 䠆 䠆 䠆 㻚㻣㻠㻞 ⫋ሙ㐺ᛂឤ㻝㻢 ⫋ሙ䛷ᡂ㛗䛷䛝䜛䛸ឤ䛨䜛 䠆 㻚㻣㻤㻟 䠆 䠆 䠆 㻚㻣㻟㻜 ⫋ሙ㐺ᛂឤ㻝㻠 ⫋ሙ䛻䛚䛔䛶䜔䜛䜉䛝┠ⓗ䛜䛒䜛 䠆 㻚㻣㻣㻠 䠆 䠆 䠆 㻚㻣㻜㻢 ⫋ሙ㐺ᛂឤ㻝㻣 ⫋ሙ䛿ᐇ䛧䛶䛔䜛 䠆 㻚㻢㻠㻤 䠆 䠆 䠆 㻚㻣㻡㻟 ⫋ሙ㐺ᛂឤ㻝㻤 ⫋ሙ䛷⇕୰䛷䛝䜛䜒䛾䛜䛒䜛 䠆 㻚㻡㻣㻠 䠆 䠆 䠆 㻚㻡㻟㻜 ⫋ሙ㐺ᛂឤ㻝㻡 ⫋ሙ䛷䛿ዲ䛝䛺䛣䛸䛜䛷䛝䜛 䠆 㻚㻡㻜㻡 䠆 䠆 䠆 㻚㻢㻜㻢 ⫋ሙ㐺ᛂឤ㻞㻜 ⫋ሙ䛷䛿࿘䜚䛛䜙ᮇᚅ䛥䜜䛶䛔䜛 䠆 䠆 㻚㻤㻠㻞 䠆 䠆 㻚㻤㻜㻞 ⫋ሙ㐺ᛂឤ㻞㻝 ⫋ሙ䛻䛚䛔䛶࿘䜚䛛䜙ᚲせ䛸䛥䜜䛶䛔䜛䛸ឤ䛨䜛 䠆 䠆 㻚㻤㻞㻢 䠆 䠆 㻚㻤㻟㻤 ⫋ሙ㐺ᛂឤ㻝㻥 ⫋ሙ䛻䛚䛔䛶࿘䜚䛛䜙㢗䜙䜜䛶䛔䜛䛸ឤ䛨䜛 䠆 䠆 㻚㻣㻣㻝 䠆 䠆 㻚㻣㻝㻜 ⫋ሙ㐺ᛂឤ㻞㻞 ⫋ሙ䛷࿘䜚䛛䜙㛵ᚰ䜢ᣢ䛯䜜䛶䛔䜛 䠆 䠆 㻚㻣㻠㻟 䠆 䠆 㻚㻣㻝㻜 ⫋ሙ㐺ᛂឤ㻞㻠 ⫋ሙ䛷Ⰻ䛔ホ౯䛜䛥䜜䛶䛔䜛䛸ឤ䛨䜛 䠆 䠆 㻚㻢㻢㻤 䠆 䠆 㻚㻢㻜㻝 ⫋ሙ㐺ᛂឤ㻞㻟 ⫋ሙ䛷Ꮡᅾ䜢Ẽ䛻䛛䛡䜙䜜䛶䛔䜛 䠆 䠆 㻚㻢㻢㻠 䠆 䠆 㻚㻢㻟㻟 ⫋ሙ㐺ᛂឤ㻞㻡 ⫋ሙ䛷࿘䜚䛻㏞ᝨ䜢䛛䛡䛶䛔䜛䛸ឤ䛨䜛 䠆 䠆 䠆 㻚㻤㻠㻡 䠆 㻚㻡㻠㻜 ⫋ሙ㐺ᛂឤ㻞㻣 ⫋ሙ䛷ᙺ䛻❧䛳䛶䛔䛺䛔䛸ឤ䛨䜛 䠆 䠆 䠆 㻚㻣㻡㻞 䠆 㻚㻣㻜㻜 ⫋ሙ㐺ᛂឤ㻟㻜 ⫋ሙ䛷⮬ศ䛜ሙ㐪䛔䛰䛸ឤ䛨䜛 䠆 䠆 䠆 㻚㻣㻝㻡 䠆 㻚㻢㻡㻥 ⫋ሙ㐺ᛂឤ㻞㻢 ⫋ሙ䛻䛚䛔䛶⮬ศ䛰䛡䝎䝯䛰䛸ឤ䛨䜛 䠆 䠆 䠆 㻚㻢㻡㻠 䠆 㻚㻣㻥㻜 ⫋ሙ㐺ᛂឤ㻞㻤 ⫋ሙ䛷᎘䜟䜜䛶䛔䜛䛸ឤ䛨䜛 䠆 䠆 䠆 㻚㻡㻟㻢 䠆 㻚㻠㻡㻡 ⫋ሙ㐺ᛂឤ㻞㻥 ⫋ሙ䛻䛚䛔䛶࿘䜚䛛䜙ᣦ♧䜔௧䜢䛥䜜䛶䛔䜛䜘䛖䛻ឤ䛨䜛 䠆 䠆 䠆 㻚㻟㻥㻡 䠆 㻚㻞㻢㻟 ⫋ሙ㐺ᛂឤ㻝㻜 ⫋ሙ䛷Ᏻᚰ䛩䜛 䠆 䠆 䠆 䠆 㻚㻢㻟㻡 㻚㻤㻜㻡 ⫋ሙ㐺ᛂឤ㻤 ⫋ሙ䛿䝸䝷䝑䜽䝇䛷䛝䜛 䠆 䠆 䠆 䠆 㻚㻢㻞㻝 㻚㻣㻟㻝 ⫋ሙ㐺ᛂឤ㻥 ⫋ሙ䛷ᖾ䛫䛷䛒䜛 䠆 䠆 䠆 䠆 㻚㻡㻡㻞 㻚㻤㻝㻜 ᅛ᭷್ 㻝㻞㻚㻥㻣㻞 㻟㻚㻢㻜㻣 㻞㻚㻟㻣㻟 㻝㻚㻢㻞㻡 㻝㻚㻝㻝㻣 ᐤ⋡㻔䠂䠅 㻝㻣㻚㻤㻡㻠 㻝㻢㻚㻥㻠㻢 㻝㻡㻚㻝㻠㻥 㻝㻜㻚㻢㻤㻝 㻢㻚㻡㻞㻢 ⣼✚⋡㻔䠂䠅 㻝㻣㻚㻤㻡㻠 㻟㻠㻚㻤㻜㻝 㻠㻥㻚㻥㻡㻜 㻢㻜㻚㻢㻟㻝 㻢㻣㻚㻝㻡㻣 Table 2 状況別対人不安尺度の因子分析結果(主因子法、バリマックス回転後) 㡯┠ 㻲㻝 㻲㻞䚷 ඹ㏻ᛶ ≧ἣูᑐேᏳ㻞㻡 䛾ே䛯䛱䛜ヰ䛧䛶䛔䜛ᡤ䛻ධ䜜䛺䛔䛸䛝䛾⥭ᙇឤ䛿䚸䛾ே䜘䜚⚾䛾᪉䛜ᙉ䛔䛸ᛮ䛖 㻚㻣㻤㻥 䠆 㻚㻢㻣㻝 ≧ἣูᑐேᏳ㻝㻣 ༢䛺䜛▱䜚ྜ䛔䛷ྠᖺ௦䛾ே䛸୍⥴䛻䛔䜛䛸䛝䛾⥭ᙇឤ䛿䚸䛾ே䜘䜚⚾䛾᪉䛜ᙉ䛔䛸ᛮ䛖 㻚㻣㻡㻝 䠆 㻚㻢㻠㻥 ≧ἣูᑐேᏳ㻞㻠 ヰ䛜䛿䛪䜎䛺䛔䛸䛝䛾⥭ᙇឤ䛿䚸䛾ே䜘䜚⚾䛾᪉䛜ᙉ䛔䛸ᛮ䛖 㻚㻣㻞㻣 䠆 㻚㻣㻣㻢 ≧ἣูᑐேᏳ㻞㻟 ≉ูぶ䛧䛟䛿䛺䛔ே䛻ヰ䛧䛛䛡䜛䛸䛝䚸⚾䛿䛸䛶䜒⥭ᙇ䛩䜛 㻚㻣㻞㻟 䠆 㻚㻢㻤㻠 ≧ἣูᑐேᏳ㻝㻞 䛒䜎䜚ぶ䛧䛟䛿䛺䛔ྠᖺ௦䛾ே䛻ฟ䛳䛯䛸䛝䚸⚾䛿Ᏻ䜢ឤ䛨䛶䛧䜎䛖 㻚㻣㻝㻠 䠆 㻚㻡㻣㻤 ≧ἣูᑐேᏳ㻣 ⚾䛿䚸ே䛸ヰ䛧䛶䛔䛶⮬ศ䛾䛴䛔䛶䛔䛡䛺䛔ヰ㢟䛻䛺䜛䛾䛜ᛧ䛔 㻚㻢㻤㻝 䠆 㻚㻡㻜㻜 ≧ἣูᑐேᏳ㻞㻝 ึ䜑䛶䛳䛯ே䛸㞧ㄯ䛧䛶䛔䜛䛸䛝䚸⚾䛿䛾ே㐩䜘䜚ⴠ䛱╔䛛䛺䛔Ẽ䛜䛩䜛 㻚㻢㻣㻠 䠆 㻚㻢㻡㻟 ≧ἣูᑐேᏳ㻝㻤 䛟Ẽ䛾ྜ䜟䛺䛔ே䛸㞧ㄯ䛧䛶䛔䜛䛸䛝䚸⚾䛿䛸䛶䜒⥭ᙇ䛩䜛 㻚㻢㻢㻜 䠆 㻚㻡㻟㻜 ≧ἣูᑐேᏳ㻞㻞 ⚾䛿䚸┠ୖ䛾ே䛸䛖䛾䛜䛣䜟䛔 㻚㻢㻟㻣 䠆 㻚㻢㻜㻠 ≧ἣูᑐேᏳ㻠 ⚾䛿䚸䛒䜎䜚䜘䛟▱䜙䛺䛔ே䛸ே䛰䛡䛻䛺䜛䛾䛜䛣䜟䛔 㻚㻢㻟㻜 䠆 㻚㻡㻠㻥 ≧ἣูᑐேᏳ㻝㻟 ᎘䛔䛺ே䛜ヰ䛧䛛䛡䛶䛝䛯䛸䛝䚸⚾䛿䛾ே㐩䜘䜚ⴠ䛱╔䛛䛺䛔Ẽ䛜䛩䜛 㻚㻢㻞㻤 䠆 㻚㻡㻞㻢 ≧ἣูᑐேᏳ㻢 ヰ䛜㏵ษ䜜䛜䛱䛺䛸䛝䚸⚾䛿Ᏻ䜢ឤ䛨䜛 㻚㻢㻜㻣 䠆 㻚㻠㻡㻤 ≧ἣูᑐேᏳ㻝㻢 ┠ୖ䛾ே䛸ே䛰䛡䛻䛺䜛䛸䛝䚸⚾䛿Ᏻ䜢ឤ䛨䜛 㻚㻢㻜㻣 䠆 㻚㻢㻢㻠 ≧ἣูᑐேᏳ㻝㻠 ⮬ศ䛰䛡䛜ヰ䛾㍯䛾እ䛻䛔䜛䛸䛝䚸⚾䛿Ᏻ䜢ឤ䛨䜛 㻚㻡㻥㻤 䠆 㻚㻠㻜㻞 ≧ἣูᑐேᏳ㻡 䛸䛶䜒ⱞᡭ䛺ே䛸അ↛䛳䛯䛾⥭ᙇឤ䛿䚸䛾ே㐩䜘䜚⚾䛾᪉䛜ᙉ䛔䛸ᛮ䛖 㻚㻡㻤㻠 䠆 㻚㻡㻣㻡 ≧ἣูᑐேᏳ㻝㻡 ໃ䛾๓䛷⮬ᕫ⤂䛩䜛䛸䛝䚸⚾䛿䛾ே㐩䜘䜚ⴠ䛱╔䛛䛺䛔Ẽ䛜䛩䜛 䠆 㻚㻣㻢㻡 㻚㻢㻤㻡 ≧ἣูᑐேᏳ㻝㻥 ⚾䛿䚸ே䛜䛯䛟䛥䜣䛔䜛ᡤ䛷Ⓨ⾲䛩䜛䛾䛜䛣䜟䛔 䠆 㻚㻣㻢㻜 㻚㻢㻤㻟 ≧ἣูᑐேᏳ㻞㻜 ㆟୰䛻⮬ศ䛾⪃䛘䜢⪺䛛䜜䛯䛸䛝䚸⚾䛿䛸䛶䜒⥭ᙇ䛩䜛 䠆 㻚㻣㻟㻥 㻚㻢㻢㻤 ≧ἣูᑐேᏳ㻝㻜 ከ䛟䛾ே䛾๓䛷ཎ✏䜢ㄞ䜐䛸䛝䚸⚾䛿䛸䛶䜒⥭ᙇ䛩䜛 䠆 㻚㻣㻟㻟 㻚㻡㻣㻣 ≧ἣูᑐேᏳ㻞 ⚾䛿䚸ヰ䛧ྜ䛔䛾ሙ䛷⮬ศ䛾ពぢ䜢㏙䜉䜛䛾䛜䛣䜟䛔 䠆 㻚㻣㻝㻝 㻚㻢㻞㻡 ≧ἣูᑐேᏳ㻤 ே๓䛻ฟ䛶ఱ䛛䜢䛩䜛䛸䛝䚸⚾䛿Ᏻ䜢ឤ䛨䜛 䠆 㻚㻣㻜㻥 㻚㻢㻝㻡 ≧ἣูᑐேᏳ㻝㻝 䝭䞊䝔䜱䞁䜾୰䛻ఱ䛛䜢ᥦ䛩䜛䛸䛝䚸⚾䛿䛾ே㐩䜘䜚ⴠ䛱╔䛛䛺䛔Ẽ䛜䛩䜛 䠆 㻚㻣㻜㻜 㻚㻢㻣㻢 ≧ἣูᑐேᏳ㻥 ⮬ศ䜘䜚❧ሙ䛜ୖ䛾ே䛻ヰ䛧䛛䛡䜙䜜䛯䛸䛝䛾⥭ᙇឤ䛿䚸䛾ே䜘䜚⚾䛾᪉䛜ᙉ䛔䛸ᛮ䛖 䠆 㻚㻢㻡㻡 㻚㻢㻡㻢 ≧ἣูᑐேᏳ㻟 ⮬ศ䜘䜚❧ሙ䛜ୖ䛾ே䛸୍⥴䛻䛔䜛䛸䛝䚸⚾䛿䛾ே㐩䜘䜚ⴠ䛱╔䛛䛺䛔Ẽ䛜䛩䜛 䠆 㻚㻢㻜㻝 㻚㻠㻥㻝 ≧ἣูᑐேᏳ㻝 ே๓䛷ヰ䛩䛸䛝䛾⥭ᙇឤ䛿䚸䛾ே䜘䜚⚾䛾᪉䛜ᙉ䛔䛸ᛮ䛖 䠆 㻚㻡㻤㻡 㻚㻠㻜㻤 ᅛ᭷್ 㻝㻟㻚㻤㻜㻥 㻝㻚㻤㻥㻝 ᐤ⋡㻔䠂䠅 㻟㻝㻚㻣㻢㻞 㻞㻣㻚㻤㻡㻤 ⣼✚⋡㻔䠂䠅 㻟㻝㻚㻣㻢㻞 㻡㻥㻚㻢㻞㻜
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㻚㻜㻜㻜 㻚㻜㻜㻜 㻚㻜㻜㻜 Table 4 親和動機尺度の因子分析結果(主因子法、バリマックス回転後)若手社員の職場適応感の理解とその心理学的援助に関する研究 67 職場適応感とその関連要因との関係をより明らかにする ために重回帰分析を行なった。結果は、重相関係数(R) は.569(F=43.310、p<.01)、決定係数(R2)は.323であった。 有意な標準偏回帰係数(β)は、日常生活スキル(β=.489、 p<.01)、親和動機(β=.125、p<.05)である。(Figure 1) Figure 1 職場適応感とその関連要因の重回帰分析 ②日常生活スキルの下位尺度と職場適応感の重回帰分析 結果 上記で有意差の出た日常生活スキルの下位尺度と職場 適応感との関係をより明らかにするために、重回帰分 析を行なった。結果は、重相関係数(R)は .574(F= 22.014、p<.01)、決定係数(R2)は.329であった。有意 な標準偏回帰係数(β)は、仕事能力(β=.147、p<.05)、 対人マナー(β=.116、p<.05)、感受性(β=.188、p <.01)、親和性(β=.177、p<.01)である。(Figure 2) Figure 2 職場適応感と日常生活スキルの下位尺度の重回帰分析 ③親和動機の下位尺度と職場適応感の重回帰分析 上記で有意差の出た親和動機の下位尺度と職場適応感 との関係をより明らかにするために、重回帰分析を行 なった。結果は、重相関係数(R)は .386(F=15.878、 p<.01)、決定係数(R2)は.149であった。有意な標準 偏 回 帰 係 数( β ) は、 親 和 傾 向( β=.368、p<.01)、 孤独不安(β=-.166、p<.05)である。(Figure 3) Figure 3 職場適応感と親和動機の下位尺度の重回帰分析 (ただし、矢印の実線は正のβ係数を、点線は負のβ係数を示す) ( 4 )職場適応感とその関連要因の関係 職場適応感の高低群がどのような特徴をもつのかをみ るため、職場適応感の高低群と各要因の平均の比較を行 なった。 ①職場適応感と状況別対人不安との関連 職場適応感の高低群による状況別対人不安の相違をみ るため、職場適応感の高低群の状況別対人不安の平均の 比較を行なった結果、低群が高群よりも状況別対人不安 が有意に高かった。(t(274)=4.311,p<.01)(Table 6、 Figure 4) Table 6 職場適応感高低群の状況別対人不安の平均の比較 㻺 ᖹᆒ್ ᶆ‽೫ᕪ 䡐್ ⫋ሙ㐺ᛂឤప⩌ 㻝㻠㻜 㻟㻚㻜㻝㻟㻞 㻚㻢㻠㻟㻥㻝 㻠㻚㻟㻝㻝㻖㻖 ⫋ሙ㐺ᛂឤ㧗⩌ 㻝㻟㻢 㻞㻚㻢㻠㻝㻥 㻚㻣㻤㻞㻠㻢 㻖㻖䡌㻨㻚㻜㻝 ⫋ሙ㐺ᛂឤᑻᗘ ≧ἣูᑐேᏳᑻᗘ ᪥ᖖ⏕άࢫ࢟ࣝᑻᗘ ぶືᶵᑻᗘ 3HDUVRQࡢ┦㛵ಀᩘ 㻙㻚㻞㻤㻝㻖㻖 㻚㻡㻡㻢㻖㻖 㻚㻞㻤㻞㻖㻖 ᭷ព☜⋡୧ഃ 䇷 㻚㻜㻜㻜 㻚㻜㻜㻜 㻚㻜㻜㻜 1 㻞㻣㻢 㻞㻣㻢 㻞㻣㻢 3HDUVRQࡢ┦㛵ಀᩘ ᭷ព☜⋡୧ഃ 䇷 1 3HDUVRQࡢ┦㛵ಀᩘ ᭷ព☜⋡୧ഃ 䇷 1 3HDUVRQࡢ┦㛵ಀᩘ ᭷ព☜⋡୧ഃ 䇷 1 **䡌<.01䠄୧ഃ䠅䚷*䡌<0.5䠄୧ഃ䠅 ぶືᶵᑻᗘ ⫋ሙ㐺ᛂឤᑻᗘ ≧ἣูᑐேᏳᑻᗘ ᪥ᖖ⏕άࢫ࢟ࣝᑻᗘ Table 5 尺度間の相関係数
職場適応感の高低群による日常生活スキルの相違をみ るため、職場適応感の高低群の日常生活スキルの平均の 比較を行なった結果、高群が低群よりも日常生活スキル が有意に高かった。(t(273)=-9.177,p<.01)(Table 7、 Figure 4) Table 7 職場適応感高低群の日常生活スキルの平均の比較 ③職場適応感と親和動機との関連 職場適応感の高低群による親和動機の相違をみるた め、職場適応感の高低群の親和動機の平均の比較を行 なった結果、高群が低群よりも親和動機が有意に高かっ た。(t(271)=-5.014,p<.01) (Table 8、Figure 4) Table 8 職場適応感高低群の親和動機の平均の比較 Figure 4 職場適応感高低群による関連要因の平均の比較 ( 5 )対象の属性による職場適応感の相違 属性による職場適応感の相違をみると、年齢、役職の 有無、職歴の属性による職場適応感の相違はみられず、 性別とモチベーションにおいて相違がみられた。 ①性別 性別によって職場適応感に相違があるかをみるため、 性別の職場適応感尺度における平均値の比較を行なった 結果、女性が男性よりも職場適応感が有意に高かった (t(272)=-2.155,p<.05)。(Table 9) Table 9 性別における職場適応感の平均の比較 㻺 ᖹᆒ್ ᶆ‽೫ᕪ 䡐್ ⫋ሙ㐺ᛂឤప⩌ 㻝㻠㻜 㻞㻚㻠㻡㻜㻟 㻚㻟㻢㻞㻢㻞 㻙㻥㻚㻝㻣㻣 㻖㻖 ⫋ሙ㐺ᛂឤ㧗⩌ 㻝㻟㻢 㻞㻚㻤㻟㻥㻢 㻚㻟㻠㻞㻜㻟 㻖㻖䡌㻨㻚㻜㻝 㻺 ᖹᆒ್ ᶆ‽೫ᕪ 䡐್ ⫋ሙ㐺ᛂឤప⩌ 㻝㻠㻜 㻟㻚㻝㻠㻞㻟 㻜㻚㻢㻞㻤㻣㻣 㻙㻡㻚㻜㻝㻠 㻖㻖 ⫋ሙ㐺ᛂឤ㧗⩌ 㻝㻟㻢 㻟㻚㻠㻥㻤㻣 㻜㻚㻡㻡㻜㻡㻥 㻖㻖䡌㻨㻚㻜㻝 ሙ 㻺 ᖹᆒ್ ᶆ‽ㄗᕪ 㼠್ ⏨ᛶ 㻝㻡㻟 㻟㻚㻟㻝㻣㻣 㻚㻢㻣㻞㻤㻢 㻙㻞㻚㻝㻡㻡 㻖 ዪᛶ 㻝㻞㻟 㻟㻚㻠㻢㻥㻥 㻚㻠㻥㻥㻡㻟 仕事のモチベーションの種類によって職場適応感に相 違があるかをみるため、モチベーション別の職場適応感 尺度における平均の比較を行なった。「その他」群は個 々人によって内容が異なったため今後の精査が必要を考 え省略した。平均の比較の結果、有意差がみられた。(F (4,216)=3.245,p<.05)(Table10) Table10 モチベーションにおける職場適応感の平均の比較 また、この結果からTukey 法を用いた多重比較を 下 位 検 定 と し て 行 な っ た。Tukey 法を用いた多重比 較によると、「自分の成長」群の平均が「給料」群の 平均よりも有意に大きかった(p<.05)。(Table11、 Figure 5) Table11 Tukey 法を用いた多重比較 Figure 5 モチベーションにおける職場適応感の平均の比較 ( 6 )若手社員と年長社員の職場適応感とその関連要因 の因果関係 ①若手社員 ⅰ)若手社員の対人不安、日常生活スキル、親和動機 と職場適応感の重回帰分析結果 若手社員の職場適応感とその関連要因との関係をより 明らかにするために重回帰分析を行なった結果、重相関 係数(R)は .715(F=33.528、p<.001)、決定係数(R2) せᅉ 㻿㻿 䡀䡂 㻹㻿 㻲 䜾䝹䞊䝥㛫 㻠㻚㻢㻝㻞 㻠 㻝㻚㻝㻡㻟 㻟㻚㻞㻠㻡㻖 䜾䝹䞊䝥ෆ 㻣㻢㻚㻣㻡㻢 㻞㻝㻢 㻚㻟㻡㻡 య 㻤㻝㻚㻟㻢㻤 㻞㻞㻜 㻖㼜㻨㻚㻜㻡 䝰䝏䝧䞊䝅䝵䞁 ⤥ᩱ䠘ᡂ㛗 䠆 㻔㼀㼡㼗㼑㼥㻌㻴㻿㻰㻩㻚㻟㻣㻝㻠㻥㻕 ⤥ᩱ㻩ฟୡ 㼚㼟 㻔㼀㼡㼗㼑㼥㻌㻴㻿㻰㻩㻚㻜㻣㻟㻠㻣㻕 ⤥ᩱ㻩㈉⊩ 㼚㼟 㻔㼀㼡㼗㼑㼥㻌㻴㻿㻰㻩㻚㻟㻥㻡㻤㻤㻕 ⤥ᩱ㻩㠃ⓑ䛥 㼚㼟 㻔㼀㼡㼗㼑㼥㻌㻴㻿㻰㻩㻚㻜㻥㻠㻢㻡㻕 ฟୡ䠙㈉⊩ 㼚㼟 㻔㼀㼡㼗㼑㼥㻌㻴㻿㻰㻩㻚㻟㻞㻞㻠㻝㻕 ฟୡ䠙ᡂ㛗 㼚㼟 㻔㼀㼡㼗㼑㼥㻌㻴㻿㻰㻩㻚㻞㻥㻤㻜㻞㻕 ฟୡ䠙㠃ⓑ䛥 㼚㼟 㻔㼀㼡㼗㼑㼥㻌㻴㻿㻰㻩㻚㻜㻞㻝㻝㻤㻕 ㈉⊩䠙ᡂ㛗 㼚㼟 㻔㼀㼡㼗㼑㼥㻌㻴㻿㻰㻩㻚㻜㻞㻠㻟㻥㻕 ㈉⊩䠙㠃ⓑ䛥 㼚㼟 㻔㼀㼡㼗㼑㼥㻌㻴㻿㻰㻩㻚㻟㻜㻝㻞㻟㻕 ᡂ㛗䠙㠃ⓑ䛥 㼚㼟 㻔㼀㼡㼗㼑㼥㻌㻴㻿㻰㻩㻚㻞㻣㻢㻤㻠㻕 㻖䡌䠘㻚㻜㻡 㼥
若手社員の職場適応感の理解とその心理学的援助に関する研究 69 Figure 6 若手社員の職場適応感とその関連要因の重回 帰分析 ⅱ)若手社員の日常生活スキル下位尺度と職場適応感 の重回帰分析結果 上記で有意差の出た日常生活スキルの下位尺度と職場 適応感との関係をより明らかにするために重回帰分析を 行なった結果、重相関係数(R)は .728(F=17.458、p <.001)、決定係数(R2)は.530であった。有意な標準 偏回帰係数(β)は、感受性(β=.293、p<.01)、自 尊 心( β=.301、p<.01)、親和性(β=.190、p<.05) である。(Figure 7) Figure 7 若手社員の職場適応感と日常生活スキルの下 位尺度の重回帰分析 ⅲ)若手社員の親和動機の下位尺度と職場適応感の重 回帰分析 上記で有意差の出た親和動機の下位尺度と職場適応感 との関係をより明らかにするために重回帰分析を行なっ た結果、重相関係数(R)は .449(F=8.102、p<.001)、 決定係数(R2)は.202であった。有意な標準偏回帰係 数( β ) は、 親 和 傾 向( β=.367、p<.001) で あ る。 (Figure 8) Figure 8 若手社員の職場適応感と親和動機下位尺度の 重回帰分析 ②年長社員 ⅰ)年長社員の対人不安、日常生活スキル、親和動機 と職場適応感の重回帰分析結果 年長社員の職場適応感とその関連要因との関係をより 明らかにするために重回帰分析を行なった結果、重相関 係数(R)は .475(F=16.500、p<.001)、決定係数(R2) は.226であった。有意な標準偏回帰係数(β)は、日常 生活スキル(β=.386、p<.001)である。(Figure 9) Figure 9 年長社員の職場適応感とその関連要因の重回 帰分析 ⅱ)年長社員の日常生活スキル下位尺度と職場適応感 の重回帰分析結果 上記で有意差の出た年長社員の日常生活スキルの下位 尺度と職場適応感との関係をより明らかにするために重 回帰分析を行なった結果、重相関係数(R)は .495(F =9.044、p<.001)、 決 定 係 数(R2) は.245で あ っ た。 有意な標準偏回帰係数(β)は、仕事能力(β=.174、 p<.05)、対人マナー(β=.146、p<.05)、親和性(β =.205、p<.01)、前向きな思考(β=.198、p<.01)で ある。(Figure10) Figure10 年長社員の職場適応感と日常生活スキルの下 位尺度の重回帰分析 ( 7 )年齢と職場適応感からみられる特徴 年齢(若手社員・年長社員)と職場適応感(高群・低 群)による関連要因の相違から、特徴をみるために 2 要 因の分散分析を行なった結果、日常生活スキルにおいて 交互作用がみられた。(Figure11)
Figure11 年齢と職場適応感による日常生活スキルの相違
4 .考察
( 1 )職場適応感と関連要因 職場適応感の関連要因の相関関係において、日常生活 スキルが身につくほど状況別対人不安が低くなると考え られる。また、親和動機が高いと、人と接する機会が増 えるために、日常生活スキルが身についていくものと考 えられる。 職場適応感と関連要因すべてに相関がみられたことか ら、状況別対人不安、日常生活スキル及び親和動機は職 場適応感の関連要因として検討の意義があるものと考え られた。 そこで、職場適応感に対する関連要因の影響について 正社員全体の重回帰分析を行なったところ、職場適応感 と状況別対人不安間に因果関係がみられなかったことに ついては、状況別対人不安は高いとしてもそのことが積 極的な行動に表れるわけではないので、意識レベル程度 であれば、職場適応感には影響が見られないと考えられ る。一方、日常生活スキルについては、日常生活スキル が仕事や人間関係に直接関係するために、職場適応感と 強い影響がみられたと考えられる。さらに、親和動機は 仕事内容には直接関係しないものの、親和動機が人間関 係には大きく関係するため、職場適応感に影響するもの と考えられる。 職場適応感の高低からみると、職場適応感が高い場 合、職場適応感が低い人より状況別対人不安が低く、日 常生活スキル及び親和動機が高いことから、職場適応感 において、人間関係を軸にした状況別対人不安、日常生 活スキル及び親和動機は重要な関連要因であり、若手社 員の職場適応の状態を判断する際にも有用な指標になる と思われる。 ( 2 )正社員の属性による職場適応感の相違 年齢、役職の有無、職歴の属性による職場適応感の相 違はみられず、性別とモチベーションにおいて相違がみ られた。このことから、職場適応感には経験値や年齢よ りも個人固有の特性が反映されていると考えられる。 モチベーションにおいては、「自分自身の成長」にモ チベーションがある群が「給料」にモチベーションがあ る群より職場適応感が高かった。自分自身の成長を望ん でいる人は、仕事で出会う課題を乗り越えることで成長 を実感するので、仕事を充実したものとして感じられる のではないかと思われる。 ( 3 )職場適応感における若手社員の特徴 ①職場適応感とその関連要因にみられる特徴 年長社員の場合、職場適応感との因果関係は日常スキ ルのみがみられたのに比べ、若手社員は全体の傾向と同 様の結果がみられた。 各関連要因における若手社員の特性をそれぞれ考察す ると、まず、日常生活スキルの下位尺度と職場適応感の 因果関係をみたところ、年長社員の場合、『仕事能力』 『対人マナー』『前向きな思考』といった仕事関連のスキ ルや仕事に対する姿勢が職場適応感と強く関連している こととは対比的に、若手社員は『感受性』『自尊心』『親 和性』といった個人特性が職場適応感に影響を与えてい ることが示された。若手社員は年長社員に比べて仕事の 能力を厳しく求められる立場で、組織や職業に対する適 応の過程にいるため、個人の特性が強く反映されやすい ことがうかがえる。 親和動機に関しては、年長社員において因果関係がみ られなかったことに比べ、若手社員は『親和傾向』のみ の影響が示された。この様相から、基本的に職場の人間 関係に対して親和的な関わりの有無は職場適応感に大き く関連しており、特に若手社員の場合、新たな環境での 人間関係作りが職場適応感に大きく影響することが考え られる。 ②年齢による職場適応感と関連要因の相違 職場適応感とそれに関連する各尺度において若手社員 と年長社員の相違をみたところ、状況別対人不安は若手 社員が年長社員より高く、日常生活スキルは年長社員が 若手社員より高いことが明らかになった。経験が少ない 若手社員にとってある程度の日常生活スキルを身につけ るまでの時間が必要で、その間は自ずと状況別対人不安 が高くなってしまうことは容易に推測できる。 親和動機及び職場適応感に有意差がみられなかったこ とについては、親和動機が個人のパーソナリティを反映 する部分が大きいことから、年齢による差異がみられな かったと推察する。さらに、職場適応感に年齢の差異が なかったことを加えて考えると、職場適応感には年齢や 職歴よりも、職場適応感に関連する要因の個人差が大き く影響すると考えられる。5 .総合考察
若手社員の職場適応感の理解とその心理学的援助に関する研究 71 で一定期間不安を抱えざるを得ない若手社員にとって、 職場での人間関係形成にかかわる要因が重要であること が示唆された。本研究では様々な業種を対象に調査を行 なったため、一定の条件でまとまったデータを収集する ことができず、調査結果にはいろんな変数が含まれてい ることを考慮しなければならない課題をもっているが、 全体的に職場適応感において人間関係が重視されること は了解でき、さらに初めて社会人になってそれまでとは まったく違う職場環境に適応していくには人間関係の形 成が適応感に大きく影響するであろうということは、現 代青年の心理特性も考慮し、納得できる結果になったと いえる。 一方、若手社員と年長社員の間に職場適応感に差異は 認められなかったことから、単に経験や職歴によって職 場適応感が影響されるわけではないことが示唆された。 若手社員は若手社員で、年長社員は年長社員でそれぞれ の立場や視点を持っており、その年代によって職場で求 められていることが異なっていることから、職場適応感 の程度ではなく、内容において質的違いがあるのではな いかと思われる。 言い換えれば、若手社員の職場適応に関わる人間関係 には年長社員との関係も含まれており、若手社員の職場 適応感の改善または向上のためには、年長社員の職場適 応感も重視することが必要と思われる。このようなこと から、若手社員と年長社員が相互に理解し、それぞれの 立場に合った職場適応感向上において肯定的な影響を与 え合える職場環境が望ましいと思われる。 よって、今後の研究課題としては、職場適応感と人間 関係の関連を中心に、若手社員と年長社員間の意識や理 解の相違等について検証したい。 謝辞 今回、本研究を作成するにあたり、ご指導いただきま した奇恵英教授に心より感謝申し上げます。ならびに、 研究にご協力くださった企業の方々に厚く御礼申し上げ ます。