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目次 1. 計画策定の背景 背景と目的 地域公共交通の活性化及び再生に関する法律の概要 江戸川区地域公共交通活性化協議会設置要綱 江戸川区地域公共交通活性化協議会委員構成 5 2. 魅力ある区内南北基幹公共交通軸の整備実現に向けて 江戸川区

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江戸川区地域公共交通総合連携計画

平成20年3月

(2)

目 次

1.計画策定の背景

1

1-1 背景と目的

1

1-2 地域公共交通の活性化及び再生に関する法律の概要 2

1-3 江戸川区地域公共交通活性化協議会設置要綱 3

1-4 江戸川区地域公共交通活性化協議会委員構成

5

2.魅力ある区内南北基幹公共交通軸の整備実現に向けて 6

2-1 江戸川区地域公共交通連携計画の位置づけ

6

2-2 基本的な方針

7

2-3 計画区域

7

2-4 目標

7

2-5 計画期間

8

2-6 目標を達成するために行う事業

8

3.計画の進め方 11

3-1 計画推進のための協議・調整体制

11

3-2 推進方策

11

3-3 進行管理・評価・定期的な見直し

12

参 考

4.これまでの取組み 13

4-1 江戸川区シャトルバス導入調査委員会構成

13

4-2 江戸川区シャトルバス導入調査委員会開催経過 14

5.区内公共交通の現状と課題

15

5-1 区内公共交通の現状

15

5-2 問題点及び課題の整理

17

6.課題解決に向けた取り組み 18

7.シャトルバス導入可能性の検討 19

7-1 走行環境実態調査 19

7-2 シャトルバスの走行環境整備の検討 29

7-3 シャトルバスの運行内容の検討 34

7-4 事業性の検討 45

7-5 シャトルバス運行による効果の検討 46

7-6 シャトルバス導入の実現方策について 48

8.実証運行に向けた企画

50

8-1 実証運行に向けた企画提案 50

8-2 利用者からみた魅力づくりの検討 55

8-3 PR、周知活動に向けた企画提案 56

9.実証運行調査(1年目)の結果

62

9-1 実証運行結果について 62

9-2 利用実態の把握について 64

9ー3 走行環境実態について 72

9ー4 実態調査結果を踏まえた課題 73

(3)

1.計画策定の背景

1-1 背景と目的

江戸川区内における公共交通網は東西方向(放射方向)に5本の鉄道が走り、区内 12 駅を 利用して、都心方面には便利な状況にある。反面、南北方向(環状方向)には鉄道がなく、鉄 道駅間や鉄道駅と主要拠点を結ぶ形で整備されているバス路線に頼っている状況にある。 しかし、地形が南北方向に長いことから、南北間の移動にはケースによって複数回の乗り継 ぎが必要となり、時間的にも費用的にも負担が大きくなっている。 区では鉄軌道による南北交通の実現を目指し、平成6年より関係区とともにメトロセブン構 想に取り組んでいる。平成 12 年1月 27 日に出された運輸政策審議会答申第 18 号において「今 後整備について検討すべき路線」と位置付けられて以来、区部周辺部環状公共交通の実現を目 指し、東京都及び関係9区が一体となって活動しているが、厳しい経済状況下、課題も大きく、 中長期的な取り組みを強いられている。 このような状況の中、今後もメトロセブン構想の実現に向けて関係区とともに取り組んでい く一方で、南北交通改善に向けた短期的な取り組みも求められている。 このような状況を踏まえ、平成17年度においては、「江戸川区シャトルバス導入調査委員 会」を設置し、バス交通システムの工夫・活用という観点から、環状七号線等を走行空間とす る、人と環境にやさしい、違法駐車の無い安全な走行環境づくりに効果のある、速達性と定時 性に優れたシャトルバス導入可能性と走行環境整備手法の検討を行い、実現化に向けた具体的 な取り組み提言の策定を行った。 その結果、江戸川区シャトルバス導入調査委員会から区に提出された答申において、シャト ルバス導入は区内南北交通の課題解決に効果が期待でき意義のある取り組みと示され、環状七 号線への導入についても交通施設現況や交通量等からみて物理的に可能であり、交通処理上支 障はないものと判断された。ただし、実際の運行に際しては利用者需要を十分考慮すべきであ り、実証運行を通して、事業性の確認を行う必要があるとの指摘を受けたところである。 それを受けて区では、江戸川区シャトルバス導入調査委員会の場で実証運行に向けた企画を 検討するとともに、運行に向けて区内運行バス事業者との調整を行った。 平成19年4月1日よりバス事業者との協働により実証運行を開始し、本格運行に向けて課 題整理と解決策の検討を行っている中、平成19年10月1日に「地域公共交通の活性化及び 再生に関する法律」が施行され、新制度に基づいた公共交通施策の進め方について検討する機 会を得た。 以上をふまえ、魅力ある区内南北基幹公共交通軸としてのシャトルバスの本格運行に向けて、 その推進を図るために、前述の法律に基づく「江戸川区地域公共交通活性化協議会」を設置し た。本計画は、江戸川区シャトルバス導入調査委員会で検討してきた内容を、受け継ぐもので あり、魅力あるシャトルバスの実現を進めていくために策定するものである。

(4)

1-2 地域公共交通の活性化及び再生に関する法律の概要

(1)目的 この法律は、①地域住民の自立した日常生活及び社会生活の確保、②活力ある都市活動の実 現、③観光交流の促進、④環境への負荷の低減を図る観点から地域公共交通の活性化・再生が 重要となっていることにかんがみ、地域公共交通活性化・再生のための地域における主体的な 取組及び創意工夫を総合的、一体的かつ効率的に推進することを目的として、平成19年10 月1日に施行された。 (2)法定協議会と地域公共交通総合連携計画 地域公共交通活性化・再生策を実施するにあたり、区市町村は関係主体(区市町村・公共交 通事業者・道路管理者・港湾管理者・公安委員会・住民等)による協議会を設け、基本方針に 基づいた地域公共交通活性化及び再生を総合的かつ一体的に推進するための「地域公共交通総 合連携計画」を策定することができる。この計画に沿って行われる各事業を対象に、国の補助 制度の拡充などが図られることになっている。 この法定協議会では、多様な主体が最適なあり方について総合的に検討し、合意形成を行う。 合意がなされた取組みを実施するため、各主体間の意見調整を図り、地域の関係者が一体とな って推進する上での中心的な役割を担う。 (3)江戸川区における取組み 江戸川区においては、この地域公共交通の活性化及び再生に関する法律第6条に基づく協議 会「江戸川区地域公共交通活性化協議会」が、地域公共交通活性化・再生総合事業による支援 を活用し取り組むこととする事業について、江戸川区地域公共交通活性化・再生総合事業計画 としてまとめ、計画的かつ効率的・効果的な実行を確保することを目的としている。

(5)

1-3 江戸川区地域公共交通活性化協議会設置要綱

(目的) 第1条 この要綱は、江戸川区が、地域公共交通の活性化及び再生に関する法律(平成19年法律第5 9号。以下「法」という。)第6条第1項の規定に基づき、地域公共交通総合連携計画(以下「連携 計画」という。)の作成に関する協議及び連携計画の実施に係る連絡調整を行うため、江戸川区地域 公共交通活性化協議会(以下「協議会」という。)を組織するに当たり、必要な事項を定めることを 目的とする。 (事業) 第2条 協議会は、前条の目的を達成するため、次の業務を行う。 (1) 連携計画の策定及び変更の協議に関すること。 (2) 連携計画の実施に係る連絡調整に関すること。 (3) 連携計画に位置づけられた事業の実施に関すること。 (4) 前3号に掲げるもののほか、協議会の目的を達成するために必要な事項 (構成) 第3条 協議会は、官公署、バス運行事業者及び学識経験者からの選出者等の中から、区長が委嘱する 委員をもって構成する。 (役員) 第4条 協議会に次の役員を置く。 (1) 会 長 1名 (2) 副会長 1名 (3) 会計監事 1名 2 会長、副会長及び会計監事は、前条の規定に基づき、委嘱された委員の中から、これを選任する。 3 会長は、協議会を代表し、その会務を総理する。 4 副会長は、会長を補佐し、協議会の業務を掌理し、会長に事故があるとき又は会長が欠けたときは、 会長の職務を代理する。 5 会計監事は、協議会の経理を監査し、結果を会長に報告する。 (会議) 第5条 協議会の会議(以下「会議」という。)は、会長が招集し、会長が議長となる。 2 会議は非公開とする。 3 会議の議事録は原則として、公開とする。ただし、議事録の記載内容のうち江戸川区情報公開条例 (平成13年3月江戸川区条例第19号)の規定により非公開としなければならない事項については、 この限りでない。 4 協議会は、必要があると認めるときは、会員以外の者に対して、資料を提出させ、又は会議への出 席を依頼し、助言等を求めることができる。

(6)

(協議結果の尊重義務) 第6条 協議会で協議が整った事項については、協議会の構成員はその協議結果を尊重しなければな らない。 (幹事会) 第7条 協議会に提案する事項について、協議又は調整をするため、必要に応じ協議会に幹事会を置く ことができる。 2 幹事会の組織、運営その他必要な事項は、会長が別に定める。 (分科会) 第8条 第2条各号に掲げる事項について専門的な調査、検討を行うため、必要に応じ協議会に分科会 を置くことができる。 2 分科会の組織、運営その他必要な事項は、会長が別に定める。 (事務局) 第9条 協議会の業務を処理するため、協議会に事務局を置く。 2 事務局は、江戸川区都市開発部地域整備第二課に置く。 3 事務局に事務局長、事務局員を置き、会長が定めた者をもって充てる。 4 事務局に関し必要な事項は、会長が別に定める。 (経費の負担) 第10条 協議会の運営に要する経費は、原則として協議会の運営に係る江戸川区予算で定める額をも って充てる。 (財務に関する事項) 第11条 協議会の予算編成、現金の出納その他財務に関し必要な事項は、会長が別に定める。 (協議会が解散した場合の措置) 第12条 協議会が解散した場合には、協議会の収支は、解散の日をもって打ち切り、会長であった者 がこれを決算する。 (委任) 第13条 この要綱に定めるもののほか、協議会の事務の運営上必要な事項は、会長が別に定める。 付 則 この要綱は、平成20年3月14日から施行する。

(7)

1-4 江戸川区地域公共交通活性化協議会委員構成

学識経験者 東京海洋大学海洋工学部流通情報工学科教授

学識経験者 慶應義塾大学総合政策学部准教授

国 国土交通省関東運輸局自動車交通部旅客第一課長

〃 国土交通省関東運輸局東京運輸支局首席運輸企画専門官

東京都 東京都都市整備局都市基盤部交通企画課長

〃 東京都都市整備局都市基盤部交通企画課副参事

江戸川区 江戸川区都市開発部長

道路管理者 国土交通省東京国道事務所交通対策課長

〃 東京都第五建設事務所補修課長

〃 江戸川区土木部長

交通管理者 警視庁交通部管理官 交通規制課課長代理(交通技術担当)

〃 警視庁小松川警察署交通課長

〃 警視庁小岩警察署交通課長

〃 警視庁葛西警察署交通課長

〃 警視庁亀有警察署交通課長

〃 警視庁葛飾警察署交通課長

東京バス協会 社団法人 東京バス協会専務理事

公共交通事業者 東京都交通局自動車部計画課長

〃 京成バス株式会社常務取締役

〃 京成バス株式会社営業部長

〃 京成タウンバス株式会社常務取締役営業部長

沿線区 葛飾区都市整備部街づくり計画担当課長

〃 足立区土木部参事 事務取扱 計画調整課長

事務局 江戸川区都市開発部地域整備第二課長

江戸川区土木部計画課長

江戸川区土木部街路橋梁課長

(8)

2.魅力ある区内南北基幹公共交通軸の整備実現に向けて

2-1 江戸川区地域公共交通総合連携計画の位置づけ

2-1-1 江戸川区長期計画

利便性の高い交通ネットワークの整備として、南北交通を充実し、利便性の高い交通網を形 成する新たな交通手段として、メトロセブンの導入を積極的に進めることが位置づけられ、あ わせて楽しく快適に移動できる交通の整備として、多様化する利用者の実態を踏まえ、区内交 通を支えるバス交通網の充実を図ることが位置づけられている。

2-1-2 江戸川区街づくり基本プラン(都市マスタープラン)

道路・交通体系の整備方針として、公共交通の充実を図るため、新規鉄道の導入、区民生活 の利便性を高めるバス交通の充実を図ることが位置づけられている。 出典:江戸川区街づくり基本プラン(都区マスタープラン) 都市構造図

(9)

2-1-3 江戸川区地域公共交通総合連携計画の位置づけ

利便性の高い交通ネットワーク整備としての公共交通の充実を図る上で課題となっている 区内南北交通改善に向けて、基幹公共交通軸として走るシャトルバス導入実現および速達性・ 定時性向上に向けた取組みおよび平行して走る一般バス路線との連携、さらには結節駅でのバ スからバスへの乗り継ぎ、バスから電車への乗り継ぎ等の利便性向上を図っていく必要がある。 引続き調査・検討を行い、効果的な取組みをしていく上から、江戸川区シャトルバス導入調 査委員会を江戸川区地域公共交通活性化協議会とし、この間調査検討してきた内容を基本とす る地域公共交通総合連携計画に基づき、バス輸送を対象に関係機関の協力を得ながら、より具 体的に取組んでいく。

2-2 基本的な方針

環状七号線に導入を計画する本シャトルバスは、南北方向に長い地形と公共交通整備状況に よる区内南北交通の課題(複数回の乗り継ぎによる時間的・経費的な負担等)解決にとって効 果が期待できる。 本シャトルバスによって、通勤・通学利用、買物・レクリエーション利用はもとより、交通 弱者のモビリティ向上に効果が期待でき、現在の道路空間とバス交通システムを有効に活用で きる。 人と環境にやさしい公共交通として機能し、南北交通改善に効果が期待され、自動車からバ ス利用への転換による自動車事故削減にも効果が期待されるなど、導入意義のある公共交通シ ステムである。 環状七号線の交通施設現況や交通量等からみて、地上系交通システムとしてシャトルバスを 通すことは物理的に可能であり、交通処理上支障はないと考えられる。 運行にあっては、速達性、定時性を確保するとともに、既存の公共交通システムとも連携し、 区民を始めとする人々が注目し、区民の足となる魅力的なシステムとする。

2-3 計画区域

計画区域は、通勤・通学利用、買物・レクリエーション利用状況を考慮し、江戸川区全域と する。

2-4 目標

利用者と沿線住民の視点に立って、運賃、停留所、車両、情報提供といったサービス水準を 改善することにより、魅力ある利便性の高い南北基幹公共交通の実現を目指す。 具体的には、環状七号線等を走行空間とする、人と環境にやさしい環七シャトルバスの導入 を図るとともに、速達性、定時性向上に効果的な走行環境整備を目指す。 ・区内南北交通の課題である複数回の乗り継ぎによる時間的・経費的な負担等の軽減

●南北交通軸にふさわしい機能を有する公共交通としてのシャトルバスを導入

(10)

2-5 計画期間

本計画の期間は、平成 20 年度~平成 22 年度の3年間とし、計画を実効あるものとするため、 交通事業者や各関係機関と密接な連携を図り、節目ごとに計画の検証や新たな展開を図る。

2-6 目標を達成するために行う事業

平成20年度の取組み

○運行継続(一部実証運行)(実施主体:江戸川区、京成バス)

→・平日72便→100便程度(通勤・通学利用を意識)

・土休日は平成19年度と同規模

※平成19年度に実施した利用実態調査結果に基づく取組み

○バス停環境整備検討継続(実施主体:京成バス、江戸川区)

→モデルバス停整備

(機能:ハイグレード、情報発信型)

※平成19年度に実施した利用実態調査結果に基づく取組み

○走行環境改善検討継続(実施主体:区内運行バス事業者、江戸川区)

→事業者から東京バス協会を通して関係機関に改善を要望

(バスレーン、PTPSなど)

※速達性、定時性向上に向けた取組み

○バス車両研究(機能)(実施主体:京成バス、江戸川区)

→環境や長時間乗車にやさしいバスの導入など

※平成19年度の実証運行から明らかになった課題・ニーズに対しての

取組み

○利用促進PR(実施主体:江戸川区、京成バス)

※一層の利用促進に向けた取組み

平成21年度の取組み

○本格運行(実施主体:京成バス)

○バス停整備(実施主体:区内運行バス事業者、江戸川区)

○専用車両購入(実施主体:京成バス、江戸川区)

○走行環境改善検討継続(実施主体:区内運行バス事業者、江戸川区)

○利用促進PR(実施主体:江戸川区、京成バス)

(11)

平成22年度の取組み

○本格運行(実施主体:京成バス)

○バス停整備(実施主体:区内運行バス事業者、江戸川区)

○専用車両購入(実施主体:京成バス、江戸川区)

○走行環境改善検討継続(実施主体:区内運行バス事業者、江戸川区)

○利用促進PR(実施主体:江戸川区、京成バス)

■全体事業スケジュール

事業内容

平成20年度

平成21年度

平成22年度

実証運行

ラッピング

モデルバス停整備

走行環境改善検討・取組み

バス車両研究

調査委託

周知広報(ポスター・チラシ)

サポーター取組み

シャトルバス導入(本格運行)

バス停整備

専用車両購入

(12)

バス停環境整備イメージ図

【現況】

(13)

3.計画の進め方

3-1 計画推進のための協議・調整体制

本計画の実施に当たっては、行政だけでなく交通事業者など関係機関等が連携・協働し一体とな って、総合的に取り組んでいく必要がある。このため、本計画を推進する体制づくりを進める。

3-1-1 本計画推進のための協議・調整体制

本計画の目標に向けた取り組みを実現していくため、利用者の意見を反映しながら、協議 会を構成する各関係機関との協議・調整を図っていく。

3-1-2 適正な役割分担による取り組みの実施

本計画における取り組みの実施は、本区をはじめとする行政機関、交通事業者、その他の 機関が実施主体となって実施することになるため、各取り組みは、それぞれの実施主体の権 限の範囲において、適正な役割分担のもとに実施するとともに、関係機関等と十分な調整を 行い、連携を図って進める。

3-2 推進方策

3-2-1 効率的かつ効果的な計画の推進

本計画の取り組みは、財政環境の大幅な改善が望めない現在の状況下においては、限られ た財源の重点的かつ効果的な投資に十分配慮し、計画の推進を図る。

3-2-2 情報提供の実施

交通施策の実現に向けては、区民の理解と参加が必要。そのため、施策の取り組み状況な どを区民に報告し、区民の意識向上や合意形成を図るための取り組みを推進する。

3-2-3 広域行政の推進

区をまたがる新たな公共交通などの交通施策は本区単独での対応が難しく、広域的な視点 に立って施策の展開を進めていくことが重要。したがって、本区周辺区とこれまで以上に連 携を強化していく。

(14)

3-3 進行管理・評価・定期的な見直し

3-3-1 取組みの進捗状況と検証・評価(PDCAサイクルの活用)

本計画で提案した取り組みの実施に当たっては、定期的に進捗状況、導入効果等を確認し、 必要に応じて見直しを行う。 そして、それらの情報を広報紙などで区民に報告していく。

3-3-2 総合的・弾力的な計画の推進

さまざまな取組みを的確に進めるためには、今後の社会・経済情勢や区民ニーズ等の変化 に弾力に対応していくことが重要であり、計画期間中に環境が大きく変化した場合は、見直 すことも必要である。 ■PDCAサイクル

参 考

4 これまでの取組み

4-1 江戸川区シャトルバス導入調査委員会構成

(割愛)

【計画(Plan)】 ●実施計画の策定 【実行(Do)】 ●事業実施 ●各主体の参加と行動 【評価(Check)】 ●整備効果 ●事業進捗状況 【見直し(Action)】 ●課題整理 ●計画の見直し

(15)

4-2 江戸川区シャトルバス導入調査委員会開催経過

年度

開 催

議事内容

17 年度 第1回 平成 17 年 7 月 19 日 ・委員会の進め方について ・区内南北交通の現状と課題について ・課題解決に向けた取り組みについて ・環状七号線交通実態調査について 第2回 平成 17 年 10 月 17 日 ・環状七号線交通実態調査結果について ・シャトルバスの走行環境整備について ・シャトルバスの運行内容について 第3回 平成 17 年 12 月 20 日 ・シャトルバス運行内容について ・事業性について ・シャトルバス運行による効果について 第4回 平成 18 年 3 月 20 日 ・基本運行区間の考え方について ・実施手順について ・まとめについて 18 年度 第1回 平成 18 年 7 月 25 日 ・シャトルバス実証運行調査の取組み ・実証運行計画(提案) ・PR、周知活動、利用促進に向けた取組 み提案 ・走行環境整備に向けた取組み提案 ・利用実態調査の企画提案 第2回 平成 19 年 1 月 30 日 ・シャトルバス実証運行調査の取組み ・実証運行計画(案) ・PR、周知活動、利用促進に向けた取組 み提案 ・利用促進に向けた魅力づくりの取組み提 案 第3回 平成 19 年 3 月 28 日 ・実証運行の開始について ・利用促進に向けた取組みについて ・利用実態調査・走行環境整備調査につい て ・次年度の委員会運営について 19 年度 第1回 平成 19 年 5 月 31 日 ・調査実施について ・利用促進に向けた取組みについて 第2回 平成 19 年 10 月1日 ・調査結果について ・課題整理と解決方策の検討について 第3回 平成 20 年 1 月 21 日 ・運行及び利用状況について ・追加分析結果について ・今後の取組み(方向性)について 第4回 平成 20 年 3 月 14 日 ・平成19年度実証運行のまとめについて ・平成20年度取組みについて

(16)

5.区内公共交通の現状と課題

5-1 区内公共交通の現状

①鉄道 江戸川区は、京成本線、JR総武本線、都営新宿線、東京メトロ東西線、JR京葉線の5つ の鉄道路線があるが、そのいずれもが東西方向の路線であり、南北方向の鉄道路線はない。 各駅の1日あたりの平均乗降人員は、総武本線の小岩駅が平成 18 年で約 13 万人と最も多く、 東西線葛西駅、西葛西駅の乗降人員も比較的多い。 区全体の鉄道乗降人員の推移は概ね横ばいであるが、東西線葛西駅と都営新宿線各駅では増 加傾向となっている。 出典:江戸川区 鉄道の状況 区内駅の1日平均乗降客数の推移 日平均乗降客の推移 0 20,000 40,000 60,000 80,000 100,000 120,000 140,000 平成13年度 平成14年度 平成15年度 平成16年度 平成17年度 平成18年度 (人) 平 井 駅 小 岩 駅 葛西臨海公園駅 江 戸 川 駅 京成小岩駅 東 大 島 駅 船 堀 駅 一 之 江 駅 瑞 江 駅 篠 崎 駅 西 葛 西 駅 葛 西 駅 小岩駅 葛西臨海公園駅 京成江戸川駅 一之江駅 葛西駅

(17)

②バス交通 江戸川区のバス交通は、区内の鉄道各駅間を結ぶ路線を中心にバス路線が設定されている。 新小岩駅から船堀駅、西葛西駅、一之江駅方面や小岩駅から篠崎駅、瑞江駅方面に多くの 本数が運行されている。一方で鹿骨地区、大杉地区、環状七号線と船堀街道の中間にあたる 地区などでは、運行本数が尐ない路線も多い。 現在、区のバス路線は都営バス、京成バス、京成タウンバスの 3 社で運行されており、基 本的に新中川を境に区西部が都営バス、東部が京成バスのエリアとなっている。このため、 両エリア間を跨ぐバス路線は尐ない。 区の南北方向への公共交通軸はバスが担っているが、小岩・新小岩駅から葛西臨海公園駅 方面まで区を縦断するバス路線の設定はなく、乗り継ぎが必要な状況である。 図 バス路線の状況 図 小岩駅を起点とした乗り継ぎ回数 (既存バス路線を利用した場合) 新小岩 小岩 船堀 西葛西 葛西 葛西臨海公園 一之江 瑞江 篠崎 京成小岩 平井 東大島 京成江戸川

(18)

5-2 問題点及び課題の整理

■問題点の整理 ■課題の抽出

○移動ニーズの高い南北方向に対する公共交通利用の不便さの改善

○公共交通サービスにおける地域格差の是正

①東西方向には5本の鉄道が走り、鉄道駅を中心にバス路線が効果的に配置されているが、 南北に長い地形をもつ中で、区の骨格を形成する南北方向の幹線的公共交通がない。 ②区民にとってバスが重要な役割を担っているものの、区北部、中部地域から南部方向へ のバス利用が不便と感じている意識が高く、この方向へのバス路線設置のニーズが高い。 ③環状七号線沿道等の一部地域に交通利便性の低い地域が存在する。 ④南北方向のバス移動は、地域によって乗り継ぎ回数が多くなり、利便性、速達性、経済 性ともに低い傾向にある。

(19)

6.課題解決に向けた取り組み

現状においては、南北方向に対する公共交通の不便さの改善や公共交通サービス水準の地域 格差の是正等が重要な課題となっており、その対応の方向として南北の公共交通軸を強化し、 利便性、速達性、定時性を向上させることが最も効果的であると考えられる。 【問題点】 ・区の骨格を形成する南北方向の幹線的公共交通がない。 ・南北移動のバス利用が不便で、この方向へのバス路線ニーズが高い。(区民意識) ・一部地域に交通利便性の低い地域が存在する。 ・南北方向のバス移動は乗り継ぎが多く、利便性・速達性・経済性が低い。 課題を改善し、より便利 な公共交通体系を確保 するために 【課題】 ・移動ニーズの高い南北方向の公共交通利用の不便さの改善 ・公共交通サービスにおける地域格差の是正

【公共交通の改善方向】

●南北交通軸にふさわし

い機能を有する公共交

通としてシャトルバス

を導入する。

【走行空間の整備】 バスレーンを設置し、定時 性・速達性を向上 【需要に対応した運行の機能分担の確保】 ①長トリップの需要はシャトルバスで対応し、南北方 向の所要時間短縮(速達性向上)を図る。 ②短距離トリップは現行の路線バスを活用 機 能 特 徴 ①速達性 現行の路線バスに比べて、早く到達できる。 ②定時性 時間どおりに来る。 ③認知性 路線のわかりやすさ、乗りたくなる車両デザイ ン ④期待度 鉄軌道並みの期待度、注目度 ⑤経済性 わかりやすく、リーズナブルな料金設定

(20)

7.シャトルバス導入可能性の検討

7―1 走行環境実態調査

(1)交通実態調査のねらいと内容

視点 ねらい・確認事項 調査内容 (1)シャトルバ ス走行環境 に関して ①物理的導入可 能性 ●バスレーンやバス停を設置できる物 理的空間があるかどうか道路構造・車 線構成を把握する。 現地調査 図面確認調査 ②容量的導入可 能性 ●道路交通容量にバスレーンを設置で きる余裕があるかどうか。 ●バスレーンを設置することで自動車 交通へどの程度の影響があるか。 車線別自動車交 通量調査 ③速度・定時性 向上効果 ●バスレーンを設置することで現況の バス表定速度がどの程度向上するか。 プローブカー調 査 ④バス運行の阻 害要因 ●既存バス路線の遅れの要因把握 ●シャトルバスの円滑な運行に支障と なる渋滞・混雑箇所の把握 渋滞長調査 (京葉道路) ●歩道側車線に路上駐車等の支障がな いか。 道路上駐車台数 調査 路上駐車の駐車 特性調査 ⑤バスレーン上 の 路 上 駐 車 排 除の可能性 ●バスレーン設置により排除される路 上駐車車両の受け入れ先の駐車場容 量の確認 沿道地区内駐車 場実態調査 (2)シャトルバ ス運行に関 して ⑥将来需要量 ●環状七号線区間の既存バス路線利用 者がどの程度いるのか、需要予測のベ ースとする。 バス利用者数調 査(事業者デー タの活用) ⑦バスレーンの 設置時間帯、効 果 ●既存バス路線のバス停間所要時間変 化を把握し、レーン設置の必要時間帯 を確認 ●バスレーンを設置することで現況の バス表定速度がどの程度向上するか。 バス所要時間調 査 ( イン タ ーネ ッ ト活 用) 交通実態調査 ※交通実態調査日 平成17年 9月 平日 : 8日(木) 休日 : 11日(日)

(21)

(2)環状七号線の道路構成

図 江戸川区内の代表的断面構成

(葛西橋通り~総武線)

3.25

1.0

3.25

27.0

3.25

3.25

3.25 3.25 3.25 3.25

(国道357号~葛西橋通り)

C断面

3.25 3.25

2.5

5.5

3.25 3.25

1.5

5.5

40.0

3.25

1.5

3.251.5

2.5

図 葛飾区内の代表的断面構成

4.00

1.5

4.00

25.0

3.25

0.5

3.25 4.00

0.5

4.00

・江戸川区内は6車線、葛飾区内は4車線構成となっている。 ・主要な交差点は立体交差構造となっており、円滑な交通処理が行われている。 ・環状七号線沿道に位置する葛西臨海公園、葛西、一之江、亀有の各駅には駅前広場が整備 されている。

(22)
(23)

⑨ ⑩

(24)

(3)交通状況の把握

①交通量特性

表 地点別交通量調査結果 表 平日における車線別12時間交通量及び車線別占有率 表 ピーク時車線別通量及び混雑度 ・環状七号線の交通量は、 平日で21,800台/12 時間~41,000台/12 時間 休日で20,300台/12 時間~32,900台/12 時間 となっており、平日に比べ休日の交通量がやや尐なくなっている。また、南側より北側の 交通量が多くなっている。 ・大型車混入率は平日が25~30%、休日は極端に低く6~7%となっている。平日は貨 物・業務等の物流交通、休日は観光・買物といった私用目的交通が主体となっていると考 えられる。 ・時間変動では、平日は大きな変動はないが、朝と夕方にピークを持ち、ほとんどの地点で 17:00~18:00 に最も交通量が集中(ピーク率9%)するが、休日では、昼間に交通量が 多くなり 15:00~17:00 に集中(ピーク率 10%)する。 ・車線別にみると、中央寄りの第 2・第 3 車線を多くの車両が利用しており、歩道寄りの第 1 車線では、駐停車車両の影響や立体交差による本線の絞込みなどにより、利用する車両が 極めて尐なくなっている。 表  車線別12時間交通量及び車線別占有率 第1車線 第2車線 第3車線 第3車線 第2車線 第1車線 北行き 南行き 計 交通量(台/12時間) 532 5,351 4,557 5,232 5,333 861 10,440 11,426 21,866 占有率 5% 51% 44% 46% 47% 8% 48% 52% 100% 交通量(台/12時間) 259 6,367 7,161 5,913 5,683 3,514 13,787 15,110 28,897 占有率 2% 46% 52% 39% 38% 23% 48% 52% 100% 交通量(台/12時間) 359 8,236 7,506 7,583 8,977 672 16,101 17,232 33,333 占有率 2% 51% 47% 44% 52% 4% 48% 52% 100% 交通量(台/12時間) 3,646 7,844 8,462 7,726 9,620 3,783 19,952 21,129 41,081 占有率 18% 39% 42% 37% 46% 18% 49% 51% 100% 交通量(台/12時間) 6,501 9,399 8,876 8,478 15,900 17,354 33,254 占有率 41% 59% 51% 49% 48% 52% 100% NO.5 青戸6丁目交差点付近 NO.1 仲町会館入口付近 NO.2 江戸川6丁目交差点付近 NO.3 一之江4丁目北交差点付近 NO.4 松本連続陸橋南側 北行き 南行き 合計 12時間交通量 大型車混入率 ピーク時交通量 ピーク時間 平日 21866台 29.8% 1926台 17~18時 休日 20328台 7.9% 2072台 14~15時 平日 28897台 25.9% 2677台 17~18時 休日 25754台 6.5% 2647台 15~16時 平日 33333台 24.7% 2964台 17~18時 休日 29236台 6.1% 2928台 16~17時 平日 41081台 25.8% 3776台 7~8時 休日 32919台 6.5% 3099台 16~17時 平日 33254台 28.7% 3000台 17~18時 休日 26110台 6.8% 2461台 16~17時 調査地点 NO.1 仲町会館入口付近 NO.2 江戸川6丁目交差点付近 NO.3 一之江4丁目北交差点付近 NO.4 松本連続陸橋南側 NO.5 青戸6丁目交差点付近 江戸川区 葛飾区 第1車線 第2車線 第3車線 第3車線 第2車線 第1車線 交通量(台/時間) 50 524 473 388 424 67 1,926 混雑度 0.06 0.59 0.54 0.44 0.48 0.08 0.39 交通量(台/時間) 35 713 709 474 420 326 2,677 混雑度 0.04 0.81 0.80 0.54 0.48 0.37 0.54 交通量(台/時間) 48 806 752 614 691 53 2,964 混雑度 0.05 0.91 0.85 0.70 0.78 0.06 0.59 交通量(台/時間) 192 645 829 754 999 357 3,776 混雑度 0.22 0.73 0.94 0.85 1.13 0.40 0.76 交通量(台/時間) 612 837 844 707 3,000 混雑度 0.69 0.95 0.96 0.80 0.90 混雑度:ピーク時交通量/可能交通容量 NO.2 江戸川6丁目交差点付近 NO.3 一之江4丁目北交差点付近 NO.4 松本連続陸橋南側 NO.5 青戸6丁目交差点付近 合計 北行き 南行き NO.1 仲町会館入口付近

(25)

葛飾区 青戸6丁目付近 蔵前橋通り 小岩駅 新小岩駅 京葉道路 形容 新大橋通り 葛西橋通り 葛西駅 一之江駅 NO.1 NO.2 NO.3 NO.4 NO.5 図 調査地点図

(26)

②自動車旅行速度特性

表  平均旅行速度の比較(葛西臨海公園~亀有間 約14km) (km/h) 本線 側道 本線 側道 本線 側道 本線 側道 平日 24.9 21.5 26.4 21.2 23.6 23.4 25.0 22.0 休日 37.7 31.5 30.7 24.2 24.3 19.0 30.9 24.9 平日 21.0 18.9 27.0 21.9 31.0 27.1 26.4 22.6 休日 33.7 26.6 24.9 22.2 28.9 23.4 29.2 24.1 平均 17時 北行き 南行き 8時 14時

③主要交差点渋滞状況(京葉道路)

・東西方向の主要幹線道路となっている京葉道路交 差点の南行きの朝のピーク時において、亀有方面 から千葉方面への左折交通の増大による影響に より、最大で 400m前後の渋滞が発生している が、他の時間帯においては、ほとんど渋滞は発生 していない。 【平日】 ・旅行速度は、平均して平日で22~31km/h、休日では朝の時間帯は平日より速いものの、 昼間や夕方では平日と比べても変わらない。 ・朝は北行き、夕方は南行きの速度が速くなる傾向にある。 ・とくに渋滞は生じていないが、立体交差部以外の平面部における葛西駅周辺や葛飾区内の青 戸付近で速度低下が生じている。 スリーエフ 至 亀有 至   亀 戸 至   市 川 A B 京 葉 陸 橋 N 流入方向 A 流入方向 B 滞留 渋滞 滞留長 渋滞長 滞留 渋滞 滞留長 渋滞長 観測時間 車線 原因 (m) (m) 観測時間 車線 原因 (m) (m) 7時00分 2 6,7 500 420 7時00分 2 - 40 0 7時10分 2 6,7 360 300 7時10分 2 - 30 0 7時20分 2 7 200 20 7時20分 3 - 30 0 7時30分 2 6,7 500 400 7時30分 2 - 30 0 7時40分 2 6,7 480 380 7時40分 2 - 30 0 7時50分 2 6,7 400 270 7時50分 2 - 30 0 17時00分 2 2,5 90 10 17時00分 1 - 50 0 17時20分 3 - 30 0 17時20分 1 2,6,9 80 30 17時40分 1 2,5 170 40 17時40分 1 - 40 0 18時00分 2 2 160 30 18時00分 1 - 30 0 18時20分 2 - 40 0 18時20分 2 - 50 0 18時40分 3 - 40 0 18時40分 1 - 40 0 最 大 - - 80 30 最 大 - - 500 420 0 100 200 300 400 500 滞留長(m)渋滞長(m) 滞留長 渋滞長 0 100 200 300 400 500 滞留長(m)渋滞長(m) 滞留長 渋滞長 渋滞原因    1:車線減尐      2:信号現示不適    3:踏切        4:橋梁        5:右折、対向直進   6:左折車    7:大型車       8:二輪車       9:歩行者      10:駐車車両     11:バス停、バスレーン12:工事、事故   13:沿道出入車両   14:道路線形     15:交差点形状    16:先詰まり     17:その他

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④駐停車車両の特性

・環状七号線における路上駐車は、江戸川区内では、北行きでの駐停車車両が多く、とくに国 道357号から一之江駅までの平面区間に分布し、昼間時間帯に多い。葛飾区内では4車線 で停車帯もほとんどないため、本線上にはなく、主に側道部分に集中して駐車しており、と くに南行きでの駐停車車両が顕著である。 ・駐停車車両の多くが小型乗用車である。 ・休日も概ね同様の傾向を示している。 ・一之江駅や葛西駅周辺の車両は平均して20分~50分程度の駐停車時間であり、とくに荷 さばきと思われる大型貨物車両は1時間を越える長時間駐車が目立つ。 ・駅周辺の時間貸し駐車場の利用状況は、平日休日とも60~70%前後の利用率であり、路 上駐車車両を受け入れる余裕を有している。 区間別瞬間駐車台数(平日) 0.0 5.0 10.0 15.0 20.0 25.0 葛西南高東交差点 仲町会館入口交差点 東葛西七丁目 中葛西五丁目 葛西駅 中葛西三丁目交差点 長島町交差点 側道 新川大橋 西瑞江五丁目南 葛西工業高校前 側道 今井街道 側道 一之江高速入口 側道 京葉道路 側道 側道 松本弁天前 鹿本中学校前 側道 総武線陸橋 側道 奥戸陸橋下 側道 青戸橋 側道 青戸八丁目 側道 (台) 南行き平均 北行き平均

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図 沿道土地利用状況と路上駐車特性図 一之江駅平日路上駐車特性 0 50 100 150 200 250 乗用車 小型貨物車 バ  ス 大型貨物車 台 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 分 平日 台数 平日 平均駐車時間 葛西駅南側平日路上駐車特性 0 50 100 150 200 250 乗用車 小型貨物車 バ  ス 大型貨物車 台 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 分 平日 台数 平日 平均駐車時間 葛西駅南側休日路上駐車特性 0 50 100 150 200 250 乗用車 小型貨物車 バ  ス 大型貨物車 台 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 分 休日台数 休日平均駐車時間 葛西駅北側平日路上駐車特性 0 50 100 150 200 250 乗用車 小型貨物車 バ  ス 大型貨物車 台 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 分 平日 台数 平日 平均駐車時間 葛西駅北側休日路上駐車特性 0 50 100 150 200 250 乗用車 小型貨物車 バ  ス 大型貨物車 台 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 分 休日台数 休日平均駐車時間 凡例(建物) 商業系施設 業務系施設 工業系施設 一之江駅休日路上駐車特性 0 50 100 150 200 250 乗用車 小型貨物車 バ  ス 大型貨物車 台 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 分 休日台数 休日平均駐車時間

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⑤路線バス停留所間表定速度(葛西臨海公園駅~上一色コミュニティセンター)

・時間や曜日によって、表定速度が大きく変動することはないが、平日より休日の速度が速い傾 向にある。休日では夕方の葛西臨海公園からの帰りの車の集中により混雑が生じ、速度が低下 している。 ・平日で約14km/h、休日で約15km/h 程度であり、東京都内平均11km/h を上回っている。 バス停間時間帯別表定速度の変化 10.0 11.0 12.0 13.0 14.0 15.0 16.0 17.0 18.0 7:00 8:00 9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00 (km/h) 北行き 平日 北行き 休日 南行き 平日 南行き 休日 図 大都市におけるバスの表定速度の推移 出典:国土交通省

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7―2 シャトルバスの走行環境整備の検討

7-2-1 シャトルバス走行環境上の課題と対応方針

■シャトルバス走行環境上の課題整理

●沿道の駐車車両の影響により、第1車線(キープレフト)を有効に利用できず、バス停停 車による車線変更が必要となり円滑な運行がしにくくなっているため、駐車車両の排除が 必要である。 ●駐車車両の影響により第2車線の利用が多くなり、他の一般交通の影響を受けやすく、速 達性・定時性の確保が必要である。 ●既存バスとの機能分担により、速達性・優位性を図るため、既存バスがバス停に停車して いる際に、円滑に追い越しできるような仕組みが必要である。

■シャトルバス走行環境向上のための対応方針

●環状七号線の第一車線の効率的運用と安全かつ円滑なバス運行を確保するため、違法駐車 車両の取締りとともに、ソフト・ハード両面からの総合的駐車対策を図る。 ●駅周辺の信号の多い混雑区間については、バスの速達性・定時性を確保するためバスレー ンの設置や交差点でのバス優先方策等の導入を段階的に図っていく事が望ましい。 表 対応方策イメージ 駐車対策 違法駐車の指導・取締り 荷さばきスペースの確保 駐車場案内システム 道路空間 車線運用の見直し バスレーン 交通管理 信号系統の見直し PTPS

(31)

7-2-2 法的制約条件の整理

(1)違法駐車対策について 図 違法駐車の対応方策(出典:警視庁ホームページ) 道 路 交 通 法 の 改 正 使用者責任の拡充 1 放置違反金制度の新設 運転者の責任追及ができない場合にお いて、使用者に対して放置違反金の納付 を命じることができることとされまし た。 2 車検拒否制度の新設 放置違反金に係る督促を受けたことが あるときは、当該放置違反金を納付した こと等を証する書面の提示がなければ車 検証の返付を受けることができないこと とされました。 3 車両使用制限の強化 車両の使用者が6か月以内に同一の車 両について一定回数以上繰り返して放置 違反金納付命令を受けた場合、3か月を 超えない範囲内で車両の使用が制限され ることとなりました。 確認事務等の民間委託 1 放置車両確認事務の委託 警察署長は、放置車両の確認及び標章の取付 けに関する事務の全部又は一部を公安委員会 の登録を受けた法人に委託することができる こととされました。 2 現場において放置車両の確認等に従事する 者については資格者証制度(駐車監視員)を導 入 放置車両の確認等は、公安委員会から駐車監 視員資格者証の交付を受けた者から、放置車両 確認機関が選任した駐車監視員が行うことが できることとされました。 3 放置違反金関係事務の委託 放置違反金に関する事務の全部又は一部を 会社その他の法人に委託することができるこ ととされました。 (2)バスレーンについて 表 バス専用・優先レーン

区 分

規制内容

標識等

備 考

○バス専用レーン ・バス以外の自動車(小特は 除く)は右左折等をすると きを除き、専用レーンを通 行すると違反となる。 (道路交通法第二十条) ・この場合路線バスは専用レー ンしか走行できないため、先 行するバス車両を追い越す ことができなくなる。 (道路交通法第二十条二項) ○バス優先レーン ・後方からバスが接近してき たときは、バスの正常な運 行に支障を及ぼさないよ うに、すみやかに他の通行

(32)

7-2-3 交通規制の状況

・大型貨物車に関しての規制はあるが、シャトルバスの走行に関して、影響のある交通規制 は現時点ではない。 表 速度規制 区 間 規制速度 江戸川区内(6車線区間) 50km/h 葛飾区内(4車線区間) 40km/h 表 駐停車規制 区 間 規制内容 全線 駐車禁止 表 大型貨物自動車の通行帯規制 区 間 規制内容 全線 大型貨物自動車のみ最も中央よりの車両 通行帯の走行 (ただし右折レーンを除く) 表 大型貨物自動車の都心部の通行禁止 区 域 規制内容 環状七号線以内都心全域 土曜日22時から日曜日7時まで環七通り以内都心全域 通行禁止

(33)

7-2-4 バスレーン整備可能性

・現況道路交通特性からみて、歩道寄り第1車線の交通量が極めて尐ない状況において、路 線バス・シャトルバスの速達性、定時性を高めるうえで、バスレーンの整備効果が期待で きるものと考えられる。 ・導入空間的な制約はなく、事例や交通管理者の設置目安から判断して、バスレーン設置が 可能と考えられる。 ・バスレーンを設置する場合は、立体交差部以外の平面部歩道側第1車線に設置することが 望ましい。 ・主に通勤通学需要を対象とするため朝夕のピーク時間の実施により、定時性・速達性を確 保することが考えられる。 ・都市の装置として認知性を高め、利用者にわかりやすく、違法駐車車両の抑制等に考慮し、 バスレーンのカラー舗装化等を図ることが望ましい。 表 東京都内におけるバス専用・優先レーン設置例のバス運行本数 区間 規制内容 バス系統数 日運行台数 (往復) ピーク時運行台数 (往復) ①平和橋通り (江戸川区) バス専用レーン (片方向) 2 406 38 ②明治通り (豊島区) バス専用レーン (両方向) 2 458 44 ③葛西橋通り (江戸川区) バス優先レーン (片方向) 2 116 20 ④環状七号線 (板橋区) バス優先レーン (両方向) 1 98 7 環状七号線 (葛西~一之江) 4 400 46 表 バスレーン設置の目安(警視庁)と適用性 設置の目安 対象地区への適用性 ① ・片側2車線以上の道路(歩道整備済 み) ・江戸川区内6車線、葛飾区内4車線であり、 全て歩道整備済みである。 ② ・交通量が多く、路線バスの運行に支 障をきたしている道路 ・路線バスの運行に支障をきたしている状況 にはない。しかし、バス運行の多い区間の 交通量は 29,000 台/12 時間と多くなってい る。 ③ ・バスの運行がピーク1時間当り1方 向20~30台以上運行されている ・バスの運行がピーク 1 時間当り 1 方向23 台となっており、目安の枠内である。

(34)

表 環状七号線道路空間 区 間 区 分 標準道路幅員 車線数 第1車線幅員 江戸川区内 27~40メートル 6車線 3.25m以上 葛飾区内 25メートル 4車線 3.25m以上

7-2-5 PTPSの導入可能性

・一之江駅及び葛西駅周辺における信号密度が高い平面部においては、信号停止による速度 低下が生じているため、シャトルバスの定時性・速達性確保のため、PTPSの導入必 要性が高い。 ・主要な幹線道路の交差部は立体交差構造になっているため、交差方向の交通流に大きな影 響は生じないと考えられることから、PTPSの導入可能性は十分に考えられる。 ・PTPSの導入効果は、事例から10~20%の時間短縮効果が期待できるものと考えら れる。

■公共車両優先システム(PTPS) : Public Transportation Priority Systems バスなどの公共車両が、優先的に 通行できるように支援するもので、 路上に設置した光ビーコンがバス 車載装置からの信号を受信すると、 進行方向の交通信号機をバス優先 (赤の短縮、青の延長など)としバ スを通過しやすくするシステム 出典:西武バスホームページ

(35)

7-3 シャトルバスの運行内容の検討

7-3-1 運行区間の検討

シャトルバスの運行区間は、所要時間短縮・鉄道駅との接続等の観点から、次の3ケース を設定した。その中で区内南北交通改善、利用者需要確保、将来のメトロセブン構想を見据 えた短期的な取り組み等の観点から、案3を基本案とする。 なお、利用者ニーズへの対応と需要拡大の観点から、土休日においては葛西臨海公園駅か ら舞浜駅(東京ディズニーリゾート)への延伸について検討する。 案1:葛西臨海公園駅~小岩駅南口(千葉街道、フラワーロード経由) 案1-1:亀有駅南口へのフィーダー路線による接続あり 案1-2:亀有駅南口へのフィーダー路線による接続なし 案2:葛西臨海公園駅~亀有駅南口 案2-1:小岩駅南口へのフィーダー路線による接続あり 案2-2:小岩駅南口へのフィーダー路線による接続なし 案3:葛西臨海公園駅~小岩駅南口 及び葛西臨海公園駅~亀有駅南口 の2系統共存 案3-1:各15分間隔で運行 案3-2:各30分間隔で運行 (1)基本運行区間の考え方 シャトルバスの運行区間は、区内南北交通改善、利用者需要確保、将来のメトロセブン構 想を見据えた短期的な取り組みという運行目的を踏まえ、次の6つの基本要件を満足する区 間となる案3(葛西臨海公園駅~小岩駅間、葛西臨海公園駅~亀有駅間の2系統共存)を基 本案とする。 ①江戸川区の主要拠点を連絡し南北軸を形成する区間 環状七号線に係る主要な拠点を連絡し、江戸川区の南北都市軸を形成するためには、小 岩駅に接続させることが望まれる。 ②所要時間の短縮が見込まれる区間 既存鉄道路線を利用するよりも時間短縮が見込まれるのは、亀有駅~葛西臨海公園駅間 である。 ③鉄道駅に接続する区間 葛西臨海公園駅から環状七号線を北に向かうと、総武線の駅と直結しないため、小岩駅 あるいは亀有駅までとなる。 ④支障なく運行できる区間 環七は、立体交差や連続陸橋等の走行環境が活かせ、江戸川区内は6車線を有し、十分 な駐車対策を実施することにより、シャトルバスが支障なく運行できる。 ⑤利用が見込まれる(事業性が期待できる)区間 環七沿線(江戸川区・葛飾区)に位置する公共施設(総合病院・スポーツ施設・公園等) や大型ショッピング施設への利便性を図ることにより区を越えた新規需要が期待できる。 ⑥公共交通利便性の向上が図れる区間 上一色地区(総武陸橋付近)の公共交通利便性が向上できる。

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(2)舞浜駅(東京ディズニーリゾート)への延伸について ・休日のシャトルバスは、主にレクリエーション、観光等の目的での利用が多くなると想定さ れる。 ・江戸川区に隣接する東京ディズニーリゾート(TDR)は、日本を代表する観光拠点であり、 ここへのアクセスニーズは高いため、休日のシャトルバスは、葛西臨海公園駅から舞浜駅(東 京ディズニーリゾート)まで延伸することも検討する。 (3)シャトルバス運行ルート基本案の設定 ・案3を基本案として設定する。 ルート概念図 特性 案 3 葛 西 臨 海 公 園 駅 ~ 小 岩 駅 + 亀 有 駅 葛 西 臨 海 公 園 駅 か ら小岩駅までと亀有 駅までの2系統で運 行。 側道経由 小岩駅 亀有駅 葛西臨海公園駅 青砥駅 葛西駅 一之江駅 松本連続陸橋 高架経由 大杉

(37)

7―3-2 停留所の配置

シャトルバスの対応需要は主に平日の通勤・通学・業務目的利用者であるが、休日には買物・ レクリエーション目的利用者も対象と考えられることから、これら利用者の利便性確保及びシ ャトルバスの速達性向上の観点から、シャトルバス停留所の配置は、平日はA案またはB案、 土休日はC案を基本とする。 A案:基本として鉄道駅にシャトルバス停留所を配置。一之江駅北側には既存バス路線 との乗り継ぎ地点として中間バス停留所を配置。 (シャトルバス停留所間隔は概ね2km以上) B案:鉄道並の停留所間隔とし、鉄道駅及び駅間に1箇所程度配置 (シャトルバス停留所間隔は1~2km。「区部周辺部環状公共交通に係る 調査」で検討されている案) C案:鉄道駅及び主要な公共施設周辺にシャトルバス停留所を配置。 ①A案:鉄道駅にシャトルバス停留所を配置 ・速達性を確保するとともに、既存の路線バスとの違いを明確化するため、シャトルバス停 留所を鉄道駅に限定する。ただし、駅間に距離のある一之江駅北側地域では、大杉4丁目 付近に既存バス路線との乗り継ぎ地点としてバス停留所を配置する。 ・この場合、シャトルバス停留所間隔は2km以上で鉄道駅間よりも長くなり、速達性が高 いことから、通勤・通学・業務等の目的利用が期待される。 ②B案:鉄道並の停留所間隔とし、鉄道駅及びその中間にシャトルバス停留所を配置 ・シャトルバス利用者の停留所までのアクセス利便性を考慮し、鉄道駅間程度のバス停留所 間隔として、鉄道駅間に1箇所程度のシャトルバス停留所を設置する。 ・「区部周辺部環状公共交通に係る調査」(平成 17 年 3 月 区部周辺部環状公共交通都区連 絡会)において検討されている。 ・公共交通利便性の向上を図るため上一色地区に中間バス停留所を配置する。 ・鉄道駅間の中間駅の利用者需要が見込まれる。 ③C案:鉄道駅及び主要な公共施設周辺にシャトルバス停留所を配置 → 土休日型 ・休日の需要に対応する案として、鉄道駅及び広域的な利用の多い東京ディズニーリゾート (TDR)のある舞浜駅まで延伸し、「総合レクリエーション公園」前に停留所を配置す る。

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鉄道駅と接続する停留所(既 存バス路線と接続) 鉄道駅中間の停留所 駅入口バス停留所(京成青砥 駅) 葛西臨海公園駅 一之江駅 大杉 小岩駅 葛西駅 3.0 (2.8)* 2.7 2.8 距離(km) 亀有駅 2.6 .5 葛西臨海公園駅 一之江駅 大杉 上一色 小岩駅 葛西駅 総合レクリエーション 公園 江戸川6丁目 1.6 1.0 (1.8)* 2.7 1.7 距離(km) 1.1 1.4 亀有駅 A案:平日型 鉄道駅を基本にシャトルバス停留 所を配置。ただし鉄道駅間に距離の ある小岩~一之江間は追加配置。 *小岩~大杉間路線長 B案:鉄道並の停留所間隔とし、鉄道 駅とその中間にシャトルバス停 留所を配置。 *小岩駅~松本間路線長 青砥 青砥 奥戸 青戸 7 丁目 4.9 .9. 5 1.5 9.9 .5 1.1 .9. 5 1.4 .5 2.5 松本 図 シャトルバス停留所の配置(案)

(39)

7-3-3 シャトルバス走行環境

7-3-3-1 総合的な駐車対策

・シャトルバスの走行環境を向上させるためには、交通の阻害要因となっている路上の駐停車 車両を排除することにより、歩道側の第1車線の有効活用を図り、道路本来の交通処理機能 を担保していく必要がある。 ・そのためには、以下のような総合的な観点から路上駐車対策の実施を図る必要がある。 表 総合的な駐車対策の実施項目 駐車対策の実施項目 道路施設等の改善 交差点改良 停車区画の整備 バスベイの整備 荷さばきパーキングメーターの整備 駐車場等の有効利用 駐車場誘導案内の拡充 企業等駐車場の一般利用促進 路外荷さばきスペースの確保促進 違法駐車の排除 赤系舗装による駐停車禁止区域等の明示 駐車抑止テレビシステムの整備 交通指導員等の配置(緊急地域雇用創出特別基金事業) 違法駐車取締り 渋滞対策の普及・啓発 渋滞対策等支援要員の配置 (緊急地域雇用創出特別基金事業) 駐停車禁止表示の拡大 周知・広報キャンペーン 地元との連携体制の整備 ※「スムーズ21」より引用し、一部編集。

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7-3-3-2 バスレーンの設置

・実態調査等から把握された、路上駐車や交差点信号の影響によりバス停の寄り付きや発進時 の合流、側道からの本線合流などの走行環境が著しく損なわれている区間において、総合的な 路上駐車対策の実施を前提として、シャトルバスの停留所周辺を対象にバスレーンの設置を検 討していくことが望ましい。 (1)導入箇所 ①葛西駅周辺 ・駅に隣接した区間で駐停車車両が多く、交通流のタイミングによってはバス停への寄り付き や発進に支障をきたしているとともに、信号も多く速度低下の一因となっている。 ・このため、駅を挟んだ主要交差点区間をバスレーンとすることが望まれる。 【葛西駅南側の状況】 ②一之江駅周辺 ・バス停が側道部分にあるため、バス停前後の駐停車車両が多く、バス停への寄り付きや発進 に支障をきたしている。このため、バス停の前後一定区間をバスレーンとすることが望まれ る。 路 上 駐 車 に よ り 車線減尐 路上駐車により 車線減尐

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7-3-4 利用者需要予測

利用者需要は、葛西臨海公園駅~小岩駅間及び葛西臨海公園駅~亀有駅間の場合で、シャ トルバス停留所の配置別に次のように予測される。 表 ルート案3における検討ケースごとの利用者需要 停留所配置 日利用者数 (人/日) 最大断面利用者数 (人/日) 葛飾区内バス停なし A案 10,630 5,564 B案 15,368 6,643 葛飾区内バス停設置 A案 13,654 5,564 B案 20,480 6,652 ■予測方法 運輸政策審議会答申第 18 号(平成 12 年)の需要予測モデルを基本に、平成 12 年国勢 調査、H10 東京都市圏パーソントリップ調査データを用いた需要予測が別調査で行なわれ ている。(「区部周辺部環状公共交通に係る調査」(平成 17 年 3 月 区部周辺部環状公共 交通都区連絡会)、以下「別途調査」) この予測結果を活用し、本区間のみ整備された場合について、次の条件で集計した。 シャトルバス停留所案は、別途調査の駅配置計画と類似しているため、この別途調査の 結果を用いた。別途調査のなかで、本調査とほぼ同様の地平と高架を組み合わせたシス テムの予測結果(別途調査ではデュアルモードのD-2ケースとしている)を用いた。

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7-3-5 運行計画案の検討

(1)運行本数及び運行間隔 ・ピーク時片方向需要を最大断面利用者需要(往復)の 10%と想定する。 表 ルート案3における片方向ピーク時運行本数 バス停配置 A案 B案 最大断面需要(往復) 5,564人/日 6,652人/日 ピーク時需要(片方向) 556人/時 665人/時 バ ス タ イ プ 一般路線バスタイプ 【定員約80人】 7本/時 9本/時 連節バスタイプ 【定員約120人】 5本/時 6本/時 (2)運行ダイヤ ・シャトルバスの運行ダイヤは、わかりやすいラウンドダイヤ(等間隔ダイヤ)を基本と する。 (3)運賃 ・現行のバス路線と同じ運賃(200円)を基本とする。 ・シャトルバスと既存バス路線との乗り継ぎを支援する必要があるため、乗り継ぎ割り引 き等について検討する。 ・乗降の円滑化を図るため、混雑時の臨時のラッチ方式の可能性、ICカードによる精算 方式もあわせて検討する。

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図 運行イメージ (平日) (土休日) シャトルバス 亀有駅 大杉 小岩駅 一之江駅 葛西駅 葛西臨海公園駅 常磐線 j y o u b a n n sen 京成線 総武線 都営新宿線 メトロ東西線 京葉線 小岩駅~葛西臨海公園駅間 片道 40 分 亀有駅~葛西臨海公園駅間 片道 45 分 シャトルバス 亀有駅 大杉 小岩駅 一之江駅 葛西駅 葛西臨海公園駅 常磐線 j y o u b a n n sen 京成線 総武線 都営新宿線 メトロ東西線 京葉線 亀有駅~葛西臨海公園駅間 片道 45 分 小岩駅~葛西臨海公園駅間 片道 40 分 総合レクリ エーション 公園 舞浜駅 TDR 葛西臨海公園 お台場 延伸の検討 片道10 分 上一色 上一色

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7―3-6 車両の検討

(1)導入すべき車両の条件 ・需要に合った輸送力 ・一般のバスと異なるデザイン ・バリアフリー ・低公害 (2)車両の比較と選定 多くの利用者を期待することから、話題性に富んだ車両とする。ボディデザインに配慮 するとともに、低公害あるいは軌道並の輸送力など、通常の路線バスとの違いがはっきり とわかる車両を用いるものとする。 表 バス車両の比較 通常のバス 次世代型バス 連節バス 特徴 現行の一般的なバス 全長11m 電気バス(タービンEV バス)、全長11m 2連節車両のバス 全長18m 定員 60~80人 60名程度 約120人 通常のバス 連節バス 次世代バス

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7―4 事業性の検討

(1)支出(維持管理経費)の算定 図 支出の算定方法 (2)事業採算性の算定 ・運賃収入から維持管理費用等支出を差し引き、事業損益を算出する。 表 年間運賃収入の算定方法 項目 数値 備考 ① 年間利用者数 需要予測結果より ② 運賃 200 円 路線バス並み ③ 定期利用率 25% 大都市交通センサスより ④ 定期割引率 40% 年間運賃収入 ①*(②*(1―③)+②*③*(1-④))*365 ・事業性については、「区部周辺部環状公共交通に係る調査」結果をもとに算出した将来需要予 測により算定する。 ・この需要には新規需要のほか、既存バス利用からの移転も含まれているものと考えられる。実 際の需要の把握及び事業採算性の算定については、導入条件を検討し、実証運行を行う事によ り検証することが必要である。 B.ルート延長 C.一日当り運行本数 D.年間日数(365 日) E.年間走行距離 (km) B×C×D A.維持管理経費原単位 ●運送費 (人件費、燃料油脂費、車両 修繕費、車両減価償却費、 自動車税、重量税、損害保 険料、その他経費) ●一般管理費 ●営業外経費 年間維持管理費用(円) A×E+減価償却費 減価償却費 乗 合 バ ス 標 準 原 価 表 ( 日 本 バ ス 協 会 資 料 ) 《運行ルート案ごと》 運行ルート別年間運賃収入 運行ルート別年間維持管理費 運行ルート別利用者需要 事業損益

図  環状七号線の道路構造
図  環状七号線(葛飾区内)の道路構造
図  沿道土地利用状況と路上駐車特性図  一之江駅平日路上駐車特性 050100150200250 乗用車 小型貨物車 バ  ス 大型貨物車台 0.0 10.020.030.040.050.0分 平日 台数 平日 平均駐車時間 葛西駅南側平日路上駐車特性 050100150200250 乗用車 小型貨物車 バ  ス 大型貨物車台 0.0 10.020.030.040.050.0分 平日 台数 平日 平均駐車時間 葛西駅南側休日路上駐車特性050100150200250乗用車小型貨物車バ  ス 大型貨物車台
表  環状七号線道路空間  区  間  区  分  標準道路幅員  車線数  第1車線幅員  江戸川区内  27~40メートル  6車線  3.25m以上  葛飾区内  25メートル  4車線  3.25m以上  7-2-5  PTPSの導入可能性  ・一之江駅及び葛西駅周辺における信号密度が高い平面部においては、信号停止による速度 低下が生じているため、シャトルバスの定時性・速達性確保のため、PTPSの導入必 要性が高い。  ・主要な幹線道路の交差部は立体交差構造になっているため、交差方向の交通流に大きな
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