気象庁の情報を使って
災害から身を守ろう
気象庁 東京管区気象台
本日のお話
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大雨から身を守るために
1. 大雨をもたらす気象現象
2. 気象庁が発表する情報と対応⾏動
3. 急な大雨から身を守るために
4. 情報の入手方法
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地震から身を守るために
1. 地震とは
2. 緊急地震速報とは
3. 緊急地震速報を⾒聞きしたときは
4. 緊急地震速報の入手方法
大雨から身を守るために
東京管区気象台
[⾝を守る⾏動] ・危険な状況になる前に 安全な場所(避難所など)へ ・外に出るのが危険であれば 家の中の少しでも安全な場所へ ・危険な場所に近づかない 3 平成25年10月台風第26号による 伊豆大島の土砂災害2013/9/16
1.大雨をもたらす気象現象
・狭い範囲で 数時間で終了 ・早くからの予想は難しい ・広い範囲で ⻑い時間続く ・早くからの予想が可能 2011/7/29 前線 台風や低気圧 2014/9/10大気の状態が不安定 ・気象庁の情報を活用し 早めに準備し 速やかに避難 ・天気予報に注意し 安全な場所へや注意報、空の様子2013/9/16
1.大雨をもたらす気象現象
・狭い範囲で 数時間で終了 ・早くからの予想は難しい ・広い範囲で ⻑い時間続く ・早くからの予想が可能 2011/7/29 前線 台風や低気圧 大気の状態が不安定 ・気象庁の情報を活用し 早めに準備し 速やかに避難 ・天気予報に注意し 安全な場所へや注意報、空の様子 初めに、 「台風や低気圧、前 線による大雨」から 身を守る方法 についてお話します 2014/9/102.気象庁の発表する情報と対応⾏動
必要に応じて速やかに避難
非常事態!
直ちに避難
または家の中の安全な場所へ
特別警報
広範囲で 数⼗年に⼀度の⼤⾬ 重大な災害が起こるおそれが著しく大きい警報
土砂災害警戒情報 数時間〜2時間前 重大な災害が起こるおそれがある注意報
半⽇〜数時間前 災害が起こるおそれがある気象情報
大雨の約1日前 大雨の可能性が高くなる気象情報・空の変化に注意
災害に備えた早めの準備
大雨だけでは災害になりません。災害が発生しやすいところ
に⼤⾬が降ると災害になります。事前に、
ハザードマップで
地域の性質を知っておきましょう。
文京区ハザードマップ 文京区ハザードマップ (文京区公表:東海豪雨を想定) 我が家は浸水しやすい 地域にあるから 早めに避難しよう!2.気象庁が発表する情報と対応⾏動
注意報や警報、特別警報は
区市町村ごとに発表されます。
区市町村の中の
より危険な地域を知るには・・・
注意報・警報・特別警報(区市町村毎)メッシュ情報の活用
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⾼解像度降⽔ナウキャスト(250m格子*) 5分毎に1時間先までの降⽔量を予想 土砂災害警戒判定メッシュ情報(5km格子) 30分毎に⼟砂災害発⽣の危険度を表示 *30分以降の予想は1km格子 メッシュ情報を⾒ると 区市町村の中のより危 険な地域がわかります実例
平成25年台⾵第18号による大雨
広範囲で総⾬量400〜500ミリを
超える大雨となり、土砂災害や
河川のはん濫など発⽣、
福井県、
滋賀県、京都府に大雨特別警報が
発表されました。
9月15∼16日 の総雨量 河川の被害(京都府福知山市) 台風経路図 平成25年台⾵第18号による土砂被害 (滋賀県栗東市)レーダーエコー (9月16日3時)
このときに、福井県⼩浜市の⾬量経過と気象台が発表した情報を
⾒てみましょう。
気象情報⇒ ② 注意報 11:37 ③④ 警報 17:50 土砂災害警戒情報⇒ 1:00 5:14 ⑤⑥ 特別 警報 記録的短時間大雨情報⇒ 5:05 ⑦⑧ 8:12 ⑨⑩ 警報 10:56 ←福井県小浜市(上図×印)の 雨量状況と警報等の発表状況大雨の1日以上前から気象情報で注意を呼びかけ、その後は時間
を追って
注意報
や
警報
、
特別警報
などを発表しています。
実例
平成25年台⾵第18号による大雨
気象情報①は 9/14に発表2013/9/16
1.大雨をもたらす気象現象
・狭い範囲で 数時間で終了 ・早くからの予想は難しい ・広い範囲で ⻑い時間続く ・早くからの予想が可能 2011/7/29 前線 台風や低気圧 ・気象庁の情報を活用し 早めに準備し 速やかに避難 ・天気予報に注意し 安全な場所へや注意報、空の様子 大気の状態が不安定 次は、 「⼤気の状態が不安定によ る急な大雨」から身を守る 方法についてお話します 2014/9/103.急な大雨から身を守るために
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晴れの良い天気が、
30分〜1時間後には大雨に
⼤気の状態が不安定な⽇は、急に積乱雲が発⽣発達し、狭い範囲
に急な大雨をもたらします。
積乱雲予想の難しい「急な大雨」ですが、
天気予報や注意報、積乱雲の
近づくサインに注意すれば、身を守ることは可能です。
1. 天気予報をチェック 雷、急な⼤⾬、⼤気の状態が不安定 ⻯巻などの激しい突⾵ というキーワードがあれば注意 2. 注意報の発表を確認したら 3. ⾼解像度降⽔ナウキャストにより 危険な地域を把握3.急な大雨から身を守るために
__
安全な場所へ移動
積乱雲の近づくサイン を感じたら拡大 縮小
⾼解像度降⽔ナウキャストは、強い⾬となっている地域に加え、
これから強い雨となる可能性のある地域が簡単にわかります。
「雨の動き」を押すと 30分以内に強い雨 が予想される領域が、 ⻩線で囲まれて⽰されます アメダス⾬量 や道路などを 重ねて表示3.急な大雨から身を守るために
積乱雲が近づくサインは3つあります。
まっ⿊い雲が近づいてきた 雷の⾳が聞こえてきた 急に冷たい⾵がふいてきたまもなく、激しい⾬と雷がやってきます。⻯巻などの激しい突⾵
が起きる場合もあります。
すぐに安全な場所に移動しましょう。
このような変化は、積乱雲が近づくサインです。
3.急な大雨から身を守るために
「急な⼤⾬」は⻑くは続きません。
大雨が終わるまで安全な
場所で身を守りましょう。
実例
平成26年9月10日の東京での大雨
気象情報 ⇒ ② 15:38 ③ ④ 警報 16:18 17:49 ① 記録的短時間大雨情報⇒ 20:58 大雨警報・注意報 ⇒14:30
15:30
16:30
17:30
レーダーエコー ↑東京都千代田区の雨量状況 と警報等の発表状況実例
平成26年9月10日の東京での大雨
1. 天気予報でキーワード確認 (5時)曇り 昼過ぎから雨 所により 雷 (11時)曇り時々雨 所により昼過ぎから 雷 気象情報 ⇒ ② 15:38 ③ ④ 警報 16:18 17:49 ① 記録的短時間大雨情報⇒ 20:58 大雨警報・注意報 ⇒ 2. 15:38 注意報の発表を確認大雨の約30分前には強い⾬を予測し、⾝を守る⾏動が可能です。
3. 15:40のナウキャストで30分以内に 強い雨の予想を確認 千代田区 ↑東京都千代田区の雨量状況 と警報等の発表状況4.情報の入手方法
(パソコン・スマートフォン)
東京都版気象庁HPデータリンク集 東京都版気象庁HPデータリンク集 検索検索 東京都版気象庁HPデータリンク集 検索東京管区気象台HPの「東京都版気象庁HPデータリンク集」から
これまで説明したすべての情報にアクセスできます。
テレビ、データ放送やラジオでも入手できます。
4.情報の入手方法
(テレビ、データ放送、ラジオ)
【データ放送の⾒⽅】 ①テレビリモコンの dボタンを押す ②テレビ画面に 「気象情報」「地震 津波」といった メニューが現われ るので、同じ色の ボタンを押すラジオ
テレビ、データ放送
平成7年阪神淡路⼤震災による被害
(上):住居の被害(神戸市) (右):商店街の被害(神戸市)
地震から身を守るために
地震による揺れ(
単位は震度)地震は
・
地下で岩盤がずれて発生
・ずれ始めた場所(
★
)が震源
地震そのものの大きさが
マグニチュード
ある場所での地震による揺れの強さが
震度
★1.地震とは
(震度とマグニチュード)
震源に近く、地盤が軟らかい場所ほど強く揺れます。
震度2 震度4 震度5弱 震度6強 231.地震とは
(震度とマグニチュード)
P波「カタカタ」
S波「グラグラ」
1.地震とは
(P波とS波)
地震波にはP波とS波があり、次のような性質があります。
・P波の方がS波より早く伝わる
*実際に強い揺れが到達するまでの時間は数秒〜数十秒 *震源に近い地域では、強い揺れに間に合わない *予想した震度には±1階級程度の誤差を伴う P波 S波 地震計 (弱い揺れ) 気象庁 データ P波:早い(約7km/s)が弱い揺れ S波:遅い(約4km/s)が強い揺れ
2.緊急地震速報とは
震源に近い地震計が揺 れ(P波)をキャッチ地震による強い揺れを、事前に知らせるための情報
震源の位置、規模(マグニチュード) 震度を瞬時に予測 S波 P波 揺れてる!! 緊急地震速報 (強い揺れ) 気象庁 強い揺れが来る前に 緊急地震速報発表最大震度5弱以上が予想された場合に、震度4以上の地域に発表
されます。
発表されたら、1分程度は強い揺れに備えて⾝を守って下さい。
気象庁
初期微動
主要動
地震計 地震計緊急地震速報(イメージ)
イメージ P波 S波 地震発生 緊急地震速報(気象庁) 緊急地震速報です。 物が「落ちてこない」 「倒れてこない」 「移動してこない」場所に 身を寄せましょう。P波
S波
家庭内や職場では
頭を保護し丈夫な机の下などに隠れ、 あわてて外へ飛び出さない人が多く集まる施設では
係員の指示に従う あわてて出口に殺到しない3.緊急地震速報を⾒聞きしたときは
街中では
ブロック塀から離れる 看板や割れたガラスの落下に注意山やがけ付近では
落⽯やがけ崩れに注意電⾞やバスなどに乗⾞中は
つり皮や手すりにしっかりつかまるテレビ・ラジオ
防災行政
無線
携帯電話
スマートフォン
緊急地震速報 ○○県で地震発 生。強い揺れに 備えて下さい。 (気象庁) NHKの緊急地震速報(イメージ)4.緊急地震速報の入手方法
まとめ
大雨から身を守るために
台風や低気圧、前線の大雨の場合は、前日には気象情報を発表し、 その後は段階的に注意報や警報など発表します。これらを活用して 早めに準備し速やかに避難することが⼤切です。 ⼤気の状態が不安定で発⽣する急な⼤⾬は、早くから注意の呼びか けはできません。しかし、天気予報や注意報、積乱雲の近づくサイ ンに注意することで、「急な大雨」から身を守ることは可能です。 特別警報が発表された時は、重大な災害の危険性が著しく高まった 非常事態です。直ちに避難又は家の中の安全な場所へ移動を! 災害が発⽣しやすいところに⼤⾬が降ると災害になります。事前に、 ハザードマップで地域の性質を知っておきましょう。 ⾼解像度ナウキャストなどのメッシュ情報を利⽤すると、区市町村 の中のより危険な地域がわかります。まとめ
地震から身を守るために
緊急地震速報は、地震による強い揺れを事前(揺れる前)にお知ら せするための情報です。 緊急地震速報は震度5弱以上の揺れを予想したときに、震度4以上 の揺れを予想した地域に発表します。 テレビ・ラジオ、携帯電話・スマートフォン、防災⾏政無線などで 聞くことができます。 揺れを感じたり、緊急地震速報を⾒聞きしたら、まず身の安全を守 る⾏動をとってください。 日本では大きな地震が突然おきてもおかしくはありません。ふだん から地震への備えをしましょう。参考資料(パンフレット)
2014年2月発⾏今日のお話しは、下のパンフレットに詳しく説明されています。
気象庁ホームページからダウンロードできます。
気象庁 パンフレット 気象庁 パンフレット 検索検索 気象庁 パンフレット 検索 2013年8⽉発⾏ 2013年6月発⾏ 2014年3月発⾏ 2014年3月発⾏おわり
参考資料
・⾬の強さと降り⽅
・関連ホームページ
• 高解像度降水ナウキャスト http://www.jma.go.jp/jp/highresorad/ • 東京都版気象庁HPデータリンク集 http://www.jma-net.go.jp/tokyo/fukyu/datalink.html • 気象庁パンフレット http://www.jma.go.jp/jma/kishou/books/index.html • 東京管区気象台 http://www.jma-net.go.jp/tokyo/ • 気象庁 http://www.jma.go.jp/jma/index.html • 東京管区気象台防災教育支援ポータルサイト(本資料掲載) http://www.jma-net.go.jp/tokyo/fukyu/index.html