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繰返し荷重を受けるH形断面梁の非線形挙動1 : せん断パネルの基本的履歴特性

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Academic year: 2021

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日本建築学会大会学術講演梗概集 (中国) 2017年 8 月

繰 返

荷重を受ける

H

形断面梁の非線形挙動

せん断パネルの基本的履歴特性

日形 断 面 梁 繰返し荷重 せん断パネル 鋼材の歪硬化 円形環補強 弾塑性履歴 1.はじめに 逆対称曲げを受ける梁に関する研究に於いて繰返し載荷 での実験は普通に行われるが、学問的背景について検証 されることは殆どない。繰返し履歴性状の基本的仕組みが 判れば一方向載荷の力学的挙動の情報から繰返し履歴に ついて予測でき、梁の設計上利することは大きいと考えた。 梁の力学的挙動に大きく関わるウェブについて、正負交 番に繰返し加わるせん断力とこれを受けるウェブ、の動きを把 握する。まず、初期不整のない状態でH形断面部材に対 しその長手方向を縦スティフナーで区分した正方形領域に ついて、 一方向載荷と繰返し載荷とを並べて解析をした。 図-1は板厚を替えたせん断パネノレ 3例の結果であるが、 前者を実線で,後者を点線で示したもので、縦軸をそれぞ れのせん断降伏荷重で無次元化して重ねて示している。 振幅を徐々に上げての繰返しで、せん断降伏後比較的早 い段階で降伏荷重を上回るせん断耐力にまで上昇する。 2. 繰返し載荷に伴う基本的な力学性状の把握 下段左右の図は第一象限を拡大表現しているが、図-2 は振幅の大きさを2%と一定にした正負交番の繰返しとその 後の一方向載荷の結果で、繰返し回数を変えた5ケース の荷重変形関係をを重ねて描いたものである。1回の繰返 しとその後の一方向載荷、 2回, 3回 5回, 8回の各 繰返しとその後の一方向載荷による結果で見ると、 ・印実 線で示す一方向載荷の結果から順次離れて上昇していき、

/Qy 2 一定振幅繰返し議荷 1911l1lx60伽町x60011l1l 1.5 0.5 0.03 0.06 0.09 /L 図 3 図-2 正会員。 薩川 恵一*1 正会員 鈴 木 敏 郎*2

/Qy 2 漸 増 振 幅 繰 返 し 載 荷 tlTll1x6∞ITII1x6001Tll1

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0.03 0.06 0.09 占/L 図-1 繰返し5回程度の少ない回数で一定の状態に落ち着く。 図 3では正負振幅の大きさを1%~ 3%の聞で複数選択 し且つ降伏後の塑性変形量の総和を同じとなる回数を決め、 正負一定振幅の繰返し後の最終の動きだけを実線で示し た。

o

はこの実線群の平均値を表しているが、耐力上昇値 は最初の降伏荷重に比べ略1.2倍ある。その後推移する耐 力上昇勾配は一方向載荷の荷重変形関係から見て半分程 度になっている。

/Qy 2 定娠中E繰返し餓荷 1911l1lx600l1l1lx60伽町 1 .5 0.5 0.03 0.06 0.09 d /L

NonJinear Behayiors of H-Section Members under Cyclic Shearing Load Partl

SATSUKA WA Keu'chi. SUZU!(f Toshirou

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(2)

(kN) 2000 -2000 Qy=Z, 369kN : 圃 圃 ー- ーーーー・・骨ーー副・ー... 1.0%協 :2.0同角3.0事 , 4 変 形 各2回線返し -4000 0.03 0.06 5t/L ( a ) 図 4 漸増振幅繰返し戴荷 19rrmx60伽膚lx60伽開 σ U一ε 関係 中 ー ーー マ -;'Qy.~? ,. ~.4~.~N 60 a =43.2kN/ cm:...ー ニコニコ."・コニコー窃・ 2

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σ =36.0kN/cm' ③ 20 シ云Fウ 『 Qy=2,843kN

0.03 0.06 0.09 E 図 4は同じ 19mm板厚のせん断パネノレに関する繰返し 載荷の解析結果であるが、繰返しに伴う鋼材の硬化特性を 組み込んだ (a)図に対し (b)図は繰返し履歴での耐力上 昇から換算される降伏点鋼とする結果である。両国の最外縁 の動きは殆ど同じであり、繰返し荷重を受ける構造体への負 荷として降伏荷重に対し2割増の耐力上昇分を見込むことが 必要で、降伏荷重を確保するだけでなく更に耐力の上乗せ を図る必要がある。付図は、解析で設定した鋼材の性質で ①は ay=36kN/cm2標準的鋼材,②はσy=43.2kN/cm2と1.2 倍に換算し且つ降伏後の耐力上昇を1/2に抑えた鋼材で、 それぞれの背景にある点線は真応力一真歪の関係である。 3. 初期不整のない状態での力学的釣合 図-5は付図③で示す歪硬化勾配を0とする鋼材の解析 結果で、 図-1と同じ 3例に関するこれら両図の比較から繰 返し載荷に伴う耐力上昇が同じ程度の大きさで起きている。

/Qy 2 荷 。 載 mT t E i -﹃ し ∞ 一 m 勾 匡 -E 6 一 / ヒ 困

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則 氏 一 3 歪 制 剛 ﹁ l U 漸 t 寸

0.03 0.03 0.06 _ 0.09 d/L 図-5 ( b) 0.06 t5/L 付 図 しかし、歪硬化勾配の無い鋼材の結果に見られる降伏荷 重到達後の更なる耐力上昇については、初期不整が無い とし座屈変形が生ずることなく基本的な釣合い応力が保持 されたとしても降伏荷重を超えることの説明はつかない。こ のことの整合性をとるには、繰返し載荷では鋼材の歪硬化 とは別の耐力上昇に関わる要因があると考えるのが自然で ある。初期不整のないせん断パネルに於ける耐力上昇が 生み出される仕組みが如何なるものか、これを知ることが安 定した繰返し履歴を確保するための解決の糸口となろう。 一般に構造体に力が作用すると釣合う応力と直接 ・間接 の様々な歪が生ずるが、変形が拡大進行してして過程で 初期不整の無い状態では基本的な応力と変形での釣合い 関係とは異なる力が発生し、即ち変形を抑えようとする構 造体内部で新たな抵抗力が生じて初期に設定された荷重 に関係する応力とは別の応力が加わったと考えられる。即 ち、この新たに発生した応力が構造体に作用する力に抵 抗することで、強度の上乗せになっている。従って、安定し た繰返し履歴とするためにはこのような状況を作り出せば良 く、力を受けて生ずる変形を完壁に拘束しなくても変形の 進行を遅らせ乃至は力と直結する変形の推移を若干ずらす ことでも抵抗力は発生するのではないか。これまでとは逆 に座屈変形の進行を許容し且つ利用して力を創りだすこと で繰返しに伴う耐力上昇に追随できるものと考えた。 [本研究で使用した鋼材の繰り返し特性は、文献(山田 哲他 :パウシンカ守一効果を考慮した構造用鋼材の簡潔な履 歴モデ、/レ,日本建築学会構造系論文集,第559号, 2002 年9月掲載された実験資料に基づきモデル化を試み、加 えて複数の繰返し加力に伴うせん断パネノレの実験結果と解 析結果との照合を行って最終的に履歴則を決めております。 従って、本論文の結果についてはここで、取扱った解析例題 の相対的な関わりを調べる上で有効と考えています。] AichiInstitute of Technology SuzukiLaboratory of Material and Structure

*

1 愛 知工業 大 学

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2 構 造 材 料 研 究会

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90-6

8

参照

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