各所属長 各位 医療法人 八重瀬会
災害時及び暴風時勤務取扱要項
平成 4年8月29日作成 平成 9年3月 3日改訂 平成13年9月29日改定 平成19年4月 1日改定 平成29年 8月 1日改定 第 1条 「災害時」の判定基準。 消防署防災課より発表の災害情報にもとづくものとする。 第 2条 「暴風時」の判定基準。 台風が発生し、気象台から暴風域突入の発表後、バスが運行を停止した時刻から 運行再開又は、気象台から暴風域解除の発表があるまでの時間を「暴風時」とする。 第 3条 「災害時及び暴風時」の勤務。 (1) 職員の出勤に関しては、当院が入院設備を有する医療機関であることをふまえ、 医療人としての職責から災害時及び暴風時においても基本的に出勤とする。但し、 出勤に際し、著しく困難、あるいは気象情報及び災害情報から大きな危険が予想さ れる場合はそのかぎりではない。 (2) 勤務時間内に暴風及び災害が発生した場合、勤務体制につき各所属長は管理局と 協議し了解を得たうえで、臨機応変に対処するものとする。基本的に必要最少人数 体制とし、危険回避を最優先に勤務体制を組む事とする。従って、平常時と異なり、 勤務についての不均衡が発生する事はやむを得ないものとする。 (3) 各部署における出勤者及び自宅待機者の調整は各所属長の判断において決定する ものとし、自宅待機者の休暇の取り扱いに関しては、特別休暇とする。 但し、期間中に年休・週休・指定休などがあるときは「災害時」「暴風時」である 事を理由に特別休暇に振り替えることは出来ないものとする。 上記の他、例外的な事例が生じた場合は、その都度協議し決定する。 また、時間給者の短時間勤務者においては無給とする。 (4) 第三条一の理由により出勤が不可能な場合は、前もって各所属長に連絡を取り自 宅待機の了解を得るものとする。また、同様に出勤時間が遅れる場合も事前に各所 属長の許可を得ることとする。 (5) 各所属長は管理局の了解を得たうえで、業務の状況及び暴風・災害の状況から非 勤務の職員に出勤の命令、勤務終了者に継続勤務の命令、勤務中途者に帰宅命令を 出すことができる。また、他施設において火災・人身事故等が発生し、人名救助活 動の依頼がある場合等においても、同様の業務命令が行使できるものとする。 (6) 三条五の条項により業務命令を受けた職員は、正当な理由なくしてこれを拒否す ることはできない。第 4条 「災害時及び暴風時」の業務連絡。 (1) 「暴風時」及び「災害時」であっても、出勤者が正当な理由なくして、出勤時間前 の連絡を怠った場合は、「事後」及び「欠勤」、「遅刻」の扱いとなる。 第 5条 「災害時及び暴風時」の勤務手当。 (1) 「暴風時」及び「災害時」に勤務した職員には、勤務時間1時間に付き250円の 「緊急時勤務手当」を割増支給する。 (2) 「暴風時」及び「災害時」に勤務のため止むを得ずタクシ-を使用した場合は支払 ったタクシ-賃の実費(領収書分)よりバスの運賃を差し引いた額を支給する。そ の場合、基本的に管理局又は所属長の事前許可を必要とする。 第 6条 外来診療に関する取り決め。 (1) 基本的に第三条一の条項から一般診療に関して休診とせず平常もしくは規模を縮 小しての診療体制をとることとするが、電話対応に関してはバスの運休及び暴風時突入を 目途に休診とする。 (2) 外来患者様の診療に関してのお問い合わせがある際は、基本的に受け入れること とし、その来院にかかる安全性については御本人の判断のもとに対応してもらうこ ととする。 第 7条 浦添医院に関する規定。 (1) 管理局の判断により決定する。 第 8条 その他の取り決め。 (1) その他上記にない事項に関しては、院長の承認を得て決定する。
連絡関連についてのフローチャート。 災害時及び暴風時の発生 ・気象情報及び災害情報より確認 管理局会議 外来診療の規模の決定 院長の承認 ・管理局会議の後、院長の承認を得て 各所属長に通知。(管理局) 病棟職員の勤務状況確認 病棟 管理局 ・病棟より被害状況を報告。(病棟) 入院患者様の安全確認。 ・病棟より職員の勤務状況報告 及び連絡状況を報告。(病棟) 職員の出勤状況確認 各部署 管理局 ・病棟以外の部署より職員の出勤状況 及び連絡状況を報告。(各所属長) 管理局会議 以後の方針決定 各部署通知 ・方針の通達。(管理局) ◎ 災害時及び暴風時等の緊急時には全職員が積極的に協力し、入院患者様の安全確認とすべての 危険回避を第一優先とする。
参考資料 ◆台風(typhoon)〔気象用語〕 熱帯海域に発生する低気圧を熱帯低気圧 (tropical cyclone)という。日本では、北西 太平洋の、域内の最大風速が一七メートル以上の熱帯低気圧を台風、一七メートル未満のも のを弱い熱帯低気圧(tropical depression)と呼んでいる。国際的には、域内の最大風速 が一七メートル以上、三三メートル未満の熱帯低気圧をトロピカル・ストーム(tropical storm)、三三メートル以上で北西太平洋にあるものをタイフーン(typhoon)と区別する。 また、域内の最大風速が三三メートル以上で東太平洋、大西洋にある熱帯低気圧をハリケー ン(hurricane)という。インド洋の熱帯低気圧はサイクロン(cyclone)と呼ばれる。 ◆台風の「暴風域にはいる確率」〔気象用語〕 気象庁では一九九二(平成四)年四月一日から、台風接近時に日本の主な二九の地点につ いて「二四時間以内に暴風域に入る確率」を発表している。台風予想図に示されている暴風 警戒域は、暴風域に入り得る範囲を示しているのに対して、特定の場所が暴風域に入る可能 性がどの程度かを○から一○○%まで一○%きざみの数値で表したものである。暴風域を持 った台風の中心が日本からおおむね三○○キロメートル以内にある場合に、三時間ごとに発 表される。 ◆台風の大きさと強さ〔気象用語〕 大きさの階級分け 強さの階級分け 基準 15m/s以上の半径 最 大 風 速 ごく小さい 200km未満 弱い 17m/s~25m/s 小型(小さい) 200~300km未満 並の強さ 25m/s~33m/s 中型(並の大きさ) 300~500km未満 強い 33m/s~44m/s 大型(大きい) 500~800km未満 非常に強い 44m/s~54m/s 超大型(非常に大きい) 800km以上 猛烈な 54m/s以上 気象庁では「大型で並みの強さ」など「大きさ」と「強さ」のそれぞれに階級をもうけて表の ように台風の特徴を表現している。
気象庁は、「台風の接近」を予報用語として次のように定義し、一九九一(平成三)年 三月から使いはじめた。(1)ある地点への台風の接近=台風の中心がその地点を中心と する半径三○○キロメートル以内の領域にはいること。(2)ある広がりをもった地域へ の台風の接近=台風の中心がその地域の地理的な境界線(海岸線や県境など)から半径三 ○○キロメートル以内の領域にはいること。ちなみに、各地における台風の年間の接近数 の平均は東京二~三個、鹿児島二~八個、那覇三~七個である。 ◆地震の震度(国土交通省・気象庁) 階級 説明 震度0 人体には感じない。地震計に記録される程度。 震度1 静止している人や、特に注意深い人のみが感じる。 震度2 大勢の人が感じる程度、戸障子がわずかに動く。 震度3 家屋が揺れ電灯等の吊下げものは相当揺れる。 震度4 家屋の揺れは相当激しく花瓶などは倒れ多くの人は戸外に飛び出す。 震度5 壁に亀裂が走り、煙突/石垣等が破損する程度。 多くの人が強い恐怖を感じ、行動の支障を感じる。棚においてある物、食器、本、 TVが落ちたり、家具が倒れたりする。耐震性の低い家屋は壁、柱に破損を生ずる。 中程度の地震。 震度6 家屋の倒壊は30%以下で多くの人は立っていることができない。 固定していない重い家具が殆ど移動、転倒する。耐震性の低い家屋は倒壊する。 極めて大きい。関東大震災:震度6。 震度7 家屋の倒壊は30%以上で山崩れ/地割れ/断層を生ずる。 耐震性の高い建物でも傾いたり、大きな破壊を受ける。自分の意思では行動でき ないほど揺れる。阪神淡路大震災:震度7 600~800ガル 400ガル以上 ◆マグニチュード 地震計の記録から求めた地震の規模を表す単位。(一つの地震について、各地の 震度がさまざまな値を示すのに対して、マグニチュードは一つの値を示す。)地 震そのものの大きさを表わす尺度。Mという記号で表わす。Mが1増加すると地 震波エネルギーは約32倍になる。マグニチュードは震度のように直接観測でき ないので、各地の揺れの大きさなどから推定される。 1から3までを微小地震、3から5までを小地震、M5~7を中地震、M7以上 は大地震、M8以上は巨大地震、というように分類している。 以上