パネルディスカッション「その研究って音楽の必要あるの?」
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(2) Vol.2012-MUS-95 No.6 2012/6/2. 情報処理学会研究報告 IPSJ SIG Technical Report. はかなり人によって幅があるように思える.たとえば,音. かったり,わざわざ手をあげて発言するほどでもないと考. 楽だけでなく音声やそれ以外の様々な音に適用できる,何. えて発言を控えたりというケースや,逆に議論の流れを止. らかの汎用的な情報処理技術を開発したとして,評価実験. めるような質問をする聴講者がいるようなケースが多かっ. に音楽を使えば,それだけで「音楽を対象とした研究」と. たように思う.そこで,Twitter を使ってコメントや質問. 呼べるのだろうか.あるいは,楽器の音響解析や特徴抽出. などを幅広く集め,そこから面白そうな意見を積極的に取. に関する研究は,確かに音楽を奏でるための道具に対する. り上げるという方式を採る予定である.このパネルディス. 研究であることは間違いないが,単にそれだけで「音楽の. カッションは,インターネット上で生中継される予定なの. 研究」と言っていいのだろうか.さらには,そもそも音楽. で,会場に来ていない中継視聴者からもコメントや質問を. とは何なのか.音という存在のうち,どこからどこまでが. 募ることができる.. 音楽なのか.本人が音楽の研究だと思って扱っているその. この企画が,両コミュニティの研究者が研究の視野を広. 研究対象は,そもそも他の人は音楽だと思っているのだろ. げ,交流を促進し,研究を深化させる一助となることを切. うか.そういうことを考えていくと,「音楽を研究対象と. に願う.. する」といったときの「音楽」の位置づけに,その人の研. (文責:北原鉄朗). 究の立場や考え方がにじみ出てくると考えることができそ うだ.音楽以外にも適用できる汎用的な技術研究を重視し ている人もいるだろうし,音楽そのものの発展を願い,音 楽の本質をとらえる研究にアイデンティティを見出してい る人もいるだろう.今回のパネルディスカッションでは, 「その研究って音楽の必要あるの?」をテーマに,両コミュ ニティで行われている様々な研究における音楽の位置づけ について見ていくことにしたい. 先に断っておくと,このテーマは我々 2 人から生まれた テーマではない.我々と丸井淳史氏(東京芸大) ,大出訓史 氏(NHK 技研)との打ち合わせの過程で生まれたテーマ である.ご議論いただいたお二人に心から感謝申し上げる 次第である. この原稿を書いている 5 月 6 日の段階では,多くのこと がまだ未定ではあるが,現時点である程度決まっているこ とをいくつか述べていきたい(以下で述べている内容は, 当日までに大幅に変更になる可能性があるので,その点は ご了承いただきたい). まず,パネリストは音情研と MA 研から 2 人ずつ,計. 4 人を予定している.音情研側は,北原の他,馬場哲晃氏 (首都大)にお願いする予定である.馬場氏は,インタラク ティブアートなどの作品制作をご専門としており,北原と は専門分野が離れているという点で適していると考えてい る.MA 研側に関しては,現在調整中である. また,今回はディスカッションの進め方に関しても,新 たな試みを行いたいと考えている.その 1 つが,ポジショ ントークを一切(あるいはほとんど)行わないというもの である.いままでに,ポジショントークが長引き,ほとん どディスカッションの時間が取れないパネルディスカッ ションを見たことがないだろうか.そのような事態を避け るため,ポジショントークの時間を取らず,必要な自己紹 介や研究紹介もすべてディスカッションの流れの中で行う ようにしたいと考えている.もう 1 つが,Twitter で質問 を受け付ける点である.これまでのパネルディスカッショ ンでは,聴講者が面白いことを考えても発言する機会がな. c 2012 Information Processing Society of Japan. 2.
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