年次経済財政報告
(経済財政政策担当大臣報告)
令和元年7⽉
内閣府経済財政分析担当
令和元年度
-「令和」新時代の⽇本経済-
【説明資料】
⽬次
■
第1章 ⽇本経済の現状と課題・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P1
■
第2章 労働市場の多様化とその課題・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P6
■
第3章 グローバル化が進む中での⽇本経済の課題・・・・・・・・・・・P10
当資料は、「年次経済財政報告」の説明のために暫定的に作成したものであり、引⽤等については、
直接「年次経済財政報告」本⽂によられたい。
第1章 日本経済の現状と課題
日本経済は、内需を中心に緩やかな回復が続いているが、中国経済の減速などから輸出や生産活動の一部に弱
さがみられることに留意が必要。
輸出の減少は、世界的な情報関連財需要の一服や中国経済の減速などにより、中国向け輸出が2018年以降低下
していることが主な要因。それに伴い生産も一部で弱含んでいる。世界の半導体出荷は2019年は減少が見込ま
れており、情報関連財需要の調整は当面続く見込み。
中国経済減速の影響は、海外向け出荷比率の高い生産用機械、電子部品・デバイスなどの生産に現れている。
(備考) (1図)内閣府「国民経済計算」により作成。 (2図)・(3図)財務省「貿易統計」、経済産業省「鉱工業指数」により作成。内閣府による季節調整値。3か月移動平均。 (備考) (4図)WSTS「半導体市場予測」により作成、 (5図)経済産業省「鉱工業出荷内訳表」により作成。2015年の値。 (6図)経済産業省「鉱工業出荷内訳表」により作成。季節調整値。3か月移動平均値。 1図 実質GDP成長率 3図 日本から中国向けの輸出動向 2図 日本の輸出・生産の動向 4図 世界の半導体の出荷見通し 5図 業種別の海外向け出荷比率 6図 主な業種の国内向け出荷・海外向け出荷の推移 (1)生産用機械 (2)電子部品・デバイス 0 10 20 30 40 50 (%) ▲12.1% +5.4% 0 1000 2000 3000 4000 5000 6000 2016 17 18 19 20 (億ドル) (年) その他 (マイコン、ロジック、アナログ等) メモリ 予測 -4 -3 -2 -1 0 1 2 3 4 5 2012 13 14 15 16 17 18 (前年度比寄与度、%) 純輸出 公需 実質GDP成長率 (折線) 個人消費 設備投資 住宅 民間在庫変動 (年度) -5 0 5 10 15 20 25 30 1 4 7 10 1 4 7 10 1 4 7 10 1 5 2016 17 18 19 (前月比累積、%) (月) (年) 情報関連財 その他 全体 90 100 110 120 130 1 7 1 7 1 7 1 2016 17 18 19 海外向け 国内向け (2015年=100) (月) (年) 4 85 90 95 100 105 110 1 7 1 7 1 7 1 2016 17 18 19 海外向け 国内向け (2015年=100) (月) (年) 4 95 100 105 110 115 1 4 7 10 1 4 7 10 1 4 7 10 1 5 2016 17 18 19 (月) (年) (2015年=100) 鉱工業生産 輸出数量指数 全体1
(備考) (7図)・(8図)財務省「法人企業統計季報」、内閣府「2019年1-3月期四半期GDP速報(1次速報値)」により作成、 (9図)日本銀行「全国企業短期経済観測調査」により作成。 (10図)財務省「法人企業統計」、日本銀行「実質輸出指数」、日本銀行「全国企業短期経済観測調査」により作成。なお、***、**印は、1%、5%水準 で有意であることを示している。 -100 0 100 200 300 400 500 2013 14 15 16 17 18 65歳以上 15~64歳(女性) 15~64歳(男性) 総数 (2012年平均差、万人) (年) 8図 企業収益の動向 10図 設備投資に対する輸出影響度 卸・小売 運輸・郵便 電気・ガス 対個人サービス 宿泊・飲食サービス -15 -10 -5 0 5 10 15 20 25 0 20 40 60 80 人手不足感が高いほど 投資は高い伸び (雇用人員判断DIの変化幅、逆符号) (設備投資額の平均伸び率) y = 0.2192x - 1.9608 (2.03) (-0.51) R² = 0.1636 →不足感の高まり 9図 人手不足感と設備投資動向 60 65 70 75 80 85 90 20 0001020304050607080910111213141516171819 (兆円) (年、四半期) 00 7図 設備投資の動向 11図 総就業者数 (備考) (11図)総務省「労働力調査(詳細集計)」により作成。 (12図)・(13図)総務省「労働力調査」、内閣府「国民経済計算」、 厚生労働省「毎月勤労調査」等により作成。 (14図)総務省「家計調査」により作成。二人以上世帯のうち勤労者世帯の値。 12図 実質総雇用者所得の推移 302 294 296 296 299 300 280 285 290 295 300 305 2013 14 15 16 17 18 (兆円) (年度) 13図 実質民間最終消費支出の推移 60 65 70 75 80 2012 13 14 15 16 17 18 (%) (年) 50~59歳 40~49歳 39歳以下 14図 世帯主の年齢別の平均消費性向
設備投資の緩やかな増加傾向の背景として、高水準の企業収益、人手不足感の高まりなどがある。
ただし、輸出の減少は、製造業を中心に設備投資を下押しするため、海外経済の動向には注意が必要。
生産年齢人口が減少する中、女性や高齢者の活躍推進により就業者数は増加を続けており、実質総雇用者所得
も増加を続けている。こうしたことを背景に、消費は持ち直しを続けている。ただし、若年層で消費性向が低
下しているなど、雇用・所得環境全体の改善に比べると消費の伸びは緩やかにとどまっている。
-4 -2 0 2 4 6 8 10 12 14 16 20 05 10 15 (兆円) 非製造業 製造業 (年、四半期) 00 -0.1 0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 全産業 製造業 非製造業 (係数) *** ** 輸出との 相関なし 輸出の相関強い 96 98 100 102 104 106 108 1 7 1 7 1 7 1 7 1 7 1 7 4 2013 14 15 16 17 18 19 (月) (年) (2011年=100)2
(備考) (15図)~(20図)内閣府「消費者の行動変化に関するアンケート調査」により作成。 (17図)実際の回答区分と一部異なる点があるため、詳細は本編図表を参照。 (18図)***、**印は、1%、5%水準で優位であることを示している。 15図 消費額を増やすために求められる 環境変化(回答者の割合) 17図 完全自動運転搭載車や家事代行ロボットの購入意向 0 10 20 30 40 50 60 70 80 給与 所得 の 増加 社会 保障 の充 実 雇用 の 安定 教育費 の低下 株価 等の上 昇 各種ロ ーンの 金利の 低 下 労働 時間の短 縮 (%) 0 5 10 15 20 25 20代30代40代50代60代 (%)
消費を持続的に増加させるためには、現在だけでなく将来を含めた雇用・所得環境の安定が重要。また若年層
の消費喚起には、教育費の負担軽減、労働時間の短縮も効果が見込まれる。
若者を中心に完全自動運転搭載車の購入意欲は高く、また働く女性を中心に家事代行ロボットの購入意欲は高
い。Society 5.0に向けた取組みを一層強化することで、消費を刺激する効果が期待される。
キャッシュレス化は消費者の利便性を高め、事業者の生産性向上に資する。半数近くの者でキャッシュレス決
済の利用頻度が高い。現在キャッシュレス決済を利用していない層にもキャッシュレス化のメリットについて
周知を図ることが重要。
0 5 10 15 20 20代 30代 40代 50代 60代 (%) (1)消費増加のために教育費の 低下が必要と回答した割合 16図 2.2 9.3 34.1 31.0 26.2 39.5 37.5 20.3 完全自動 運転搭載 車 家事代行 ロボット (%) 積極的に 購入したい どちらでもない どちらかといえ ば購入したい 購入したくない ** -0.5 0.0 0.5 1.0 1.5 パート 自営業 フルタイム 就業状態 (専業主婦との比較) (%) 18図 (1)完全自動運転搭載車の 購入意欲 (2)家事代行ロボットの 購入意欲 (女性回答者の分析) 19図 キャッシュレス決済の動向 20図 キャッシュレス決済の利用頻度が 高い者の割合 (2)消費増加のために労働時間 の短縮が必要と回答した割合 *** *** -4 0 4 8 20 代 30代 40代 50代 年齢 (60代との比較) (%) 24.0 21.6 29.2 22.3 3.0 全体 (%) ほぼ常に 現金で決 済する キャッシュレ ス決済の手段 を持っていな い ほとんど 現金で決 済しない たまに現 金で決済 する 比較的現金 で決済する 低い 高い キャッシュレス決済の利用頻度 0 10 20 30 40 50 60 70 男 性 女 性 2 0 代 3 0 代 4 0 代 5 0 代 6 0 代 ま っ た く 知 ら な い あ る 程 度 は 知 っ て い る 中 身 も 含 め よ く 知 っ て い る 全体 性別 年代別 駆け込み需要抑制の 取組の認知 (%) たまに 現金で決済する ほとんど 現金決済を 利用しない3
企業の人手不足の状況を年齢別にみると、若年層ほど人手不足感が高い。売上が伸びている企業、離職率が高
い企業ほど人手不足感が高くなっているほか、賃金水準が低い企業ほど人手不足感が高い。
人手不足への対応として、採用増や待遇改善による従業員確保が主であり、省力化投資を行う企業の割合は2
割程度と限定的。人手不足感がある企業は労働生産性が低く、資本装備率も低い。労働生産性を上昇させるこ
とにより、人手不足を緩和するとともに、賃金上昇にもつなげることが重要。
AI等の活用が進んでいる企業ほど柔軟な働き方が進んでいる。労働生産性への影響が大きいRPAを始め
Society 5.0に向けた取組を強化し、省力化投資や柔軟な働き方を積極的に進めることが重要。
(備考) (21図)~(25図)・(図27)内閣府「多様化する働き手に関する企業の意識調査」により作成。 (26図)内閣府「働き方・教育訓練等に関する企業の意識調査」により作成。 (22図)・(24図)・(25図)・(27図)***、**、*印は、1%、5%、10%水準で優位であることを示している。 0 10 20 30 40 50 60 70 若年層 (~34歳) 中年層 (35~54歳) 高齢層 (55歳~) 21図 年齢別の人手不足感 (%) やや不足 不足 適正 過剰 23図 人手不足への対応 -6 -4 -2 0 2 4 6 8 10 一人あたり賃金 離職率 売上高上昇率 (%) *** ** ** 22図 人手不足の要因 26図 AI等の活用とともに柔軟な働き方 の取組を積極化させている企業割合 *** * 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5 4.0 時間あたり 労働生産性上昇率 人手不足 (%) 賃金上昇と 強い相関 賃金上昇と 弱い相関 25図 一人あたり賃金上昇率 への影響 63.3 45.6 41.0 40.4 25.4 22.4 19.8 0 10 20 30 40 50 60 70 新卒 ・ 中途 採用 数 の増員 従業員の 待遇改 善 定年延長 ・ 定年 後の 再雇用制度 の拡充 従業員の育成 外注先の 開拓 新卒 ・ 中途 採用 条件 の緩和 省力化投資 (%) 24図 人手不足感ごとの労働生産性 及び資本装備率の水準 0 5 10 15 20 25 30 RPA WEB・IT関連の ソフトやシステム *** *** (%) 生産性上昇 27図 RPAなど省力化投資の 労働生産性への影響 人手不足 に寄与 人手不足 緩和に寄与 0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 AI・ 組織改編等 AI等活用 組織改編等 なし (%) (取組内容) フレックス勤務等働く時間を 柔軟に選べる取組 テレワーク等の働く場所を 柔軟に選べる取組 *** 0 20 40 60 80 100 120 適正 人手不足 労働生産性 (人員が適正=100) *** 0 20 40 60 80 100 120 適正 人手不足 資本装備率 (人員が適正=100)4
幼 児 教 育 の 無 償 化 、 社 会 保 障 の 充 実 に よ る 支 援 3.2兆円程度 の受益増 消 費 税 率 の 引 上 げ の 影 響 (軽減税率による負担減、たばこ税見直しなどを含む) 5.2兆円程度 の負担増 0.3兆円程度 (減税) 税制上の支援 住宅ローン減税の拡充、自動車の取得時及び保有時の税負担の軽減 予 算 規 模 等 2兆円程度 (国費) 消 費 税 率 引 上 げ に 対 応 し た 新 た な 対 策 臨時・特別の予算措置 ポイント還元、プレミアム付商品券、すまい給付金、次世代住宅 ポイント制度、防災・減災、国土強靭化 等 2.3兆円 程度の措置 2.3兆円程度 の措置 経済への影響を十 二分に乗り越える 対策 経済への影響を 2兆円程度に抑制
基礎的財政収支の対GDP比は、歳入の増加などにより赤字幅が縮小している。
消費税率引き上げの経済への影響は、幼児教育の無償化等の措置により2兆円程度に抑えられる一方、消費税
率引き上げに対応した新たな対策として2.3兆円程度を措置している。
先進国では、労働市場の改善にもかかわらず物価が上がりにくくなっており、世界経済の一部に弱さがみられ
る中で、金融緩和が継続されている。
(備考) (28図)・(30図)内閣府「2017年度国民経済計算年次推計」、内閣府「中長期の経済財政に関する試算(平成31年1月30日経済財政諮問会議提出)」により作成。 (29図)経済財政諮問会議(2018年12月20日)により作成。 (31図)日本銀行、FED、ECB、Bloombergにより作成。(32図)総務省「消費者物価指数」、Bureau of Labor Statistics "Current Employment Statistics" "Consumer Price Index"、Eurostatにより作成。
-5 -4 -3 -2 -1 0 1 2 3 2002 05 10 15 17 (%ポイント) (年度) 歳入 社会保障 関係歳出 その他歳出 名目GDP 基礎的財政収支(国・ 地方)の対名目GDP 比の前年度の変化幅 (折れ線) 赤字 縮小 赤字 拡大 30図 基礎的財政収支対GDP比の 変化幅の要因分解 -3 -2 -1 0 1 2 3 4 5 6 Ⅰ Ⅲ Ⅰ Ⅲ Ⅰ Ⅲ Ⅰ Ⅲ Ⅰ Ⅲ Ⅰ Ⅲ Ⅰ Ⅲ Ⅰ Ⅲ Ⅰ Ⅲ Ⅰ Ⅲ Ⅰ Ⅲ Ⅰ 2008 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 (前年同期比、%) 日本 アメリカ ユーロ圏 (期) (年) 各国・地域とも物価は緩やかな 上昇にとどまる -1 0 1 2 3 4 5 日本 ユーロ アメリカ (年) (%) 31図 政策金利の推移 28図 国・地方の 基礎的財政収支対GDP比 -6.3 -5.5 -2.2 -2.8 -2.6 -8 -7 -6 -5 -4 -3 -2 -1 0 1 2 2002 05 10 15 19 (%) (年度) 29図 消費税率引上げによる影響と対応 32図 消費者物価(総合)の国際比較
5
0 10 20 30 40 50 労務管理が複雑化 教育訓練が必要 コミュニケーション が困難 人件費が増加 特に課題を感じない 0 10 20 30 40 50 業務量拡大に対応可 新しい発想が生まれる 専門的知識の活用 需給に応じた雇用調整 特に利点を感じない
33図
妊娠・出産を機に退職した理由
0 10 20 30 40 50 仕事内容が変わり やりがいがない 夫の転勤等 結婚、出産等には関係なく 解雇・退職勧奨 続けたかったが 両立が難しい 家事育児に専念するため 正社員 非正社員 0 10 20 30 40 50 60 女性 正社員 女性 管理職 中途採 用 者 外国 人 限定正 社 員 65歳以上 障害者第2章 労働市場の多様化とその課題
多様な人材が働ける環境を整備することは、雇用者の観点からは、働く意欲のある女性や高齢者の活躍を
促すとともに、価値観の多様化に対応するために重要。
多くの企業において、女性、高齢者、外国人、障害者等の多様な人材の活躍が進んでいる。多様な人材の
活躍が進む背景として、企業側の観点からは、人手不足が深刻になっているとともに、新しい発想や専門的
知識を持った人材等が求められていることがあるが、労務管理の複雑化などに対する懸念もみられる。
(備考)内閣府「多様化する働き方に関する企業の意識調査」、「就業期間の長期化に関する意識調査」、厚生労働省「仕事の家庭の両立支援に関する実態把握のための調査研究事業報告書」により作成。37図
多様な人材の雇用に関する利点と課題
36図
企業における各雇用者数の増減
34図
何歳まで働きたいか
(現在雇用者の者)35図
価値観の多様化
(生活費関係以外の就業している理由) <利点> <課題> (%) (%) (増加と回答した企業割合)-(減少と回答した企業割合) (%pt) (%) 0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 60歳以下 61~65歳 66~70歳 71歳以上 (%) 30代 40代 50代 回答者年齢 60~64歳 0 5 10 15 20 25 30 35 40 60~64歳 50代 30~40代 (%) <働き続けたい年齢> 中途・ 経 験 者採用6
実施内容 全般的な 多様性 女性 正社員 女性 管理職 中途 採用 外国 人材 限定 正社員 高齢者 柔軟な働き方の実施 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 WLBの促進 〇 〇 〇 〇 評価制度の見直し 〇 〇 〇 教育訓練制度の強化 〇 マネージメント研修の強化 〇 〇 〇 中長期計画・ビジョン 〇 〇 〇 〇 女性比率の目標 〇 〇 〇 〇 〇 専任部署の設置 〇 〇 〇 〇 〇 〇
企業による多様な人材の活躍を推進するためには、柔軟な働き方やワーク・ライフ・バランスの改善等の働
き方を変革すること、長期雇用と年功序列等を特徴とする日本的な雇用慣行を見直すこと、職場において
管理職が適切にマネジメントを行うこと等が特に重要である。
多様な人材がいる職場で働く際に雇用者が必要と思う制度として、柔軟に働ける制度、仕事範囲の明確化
等を求める声が多く、企業側でも必要と考えられる改革とおおむね一致。
多様な人材の活躍には、新卒の通年採用の導入等、企業における採用制度の見直しも求められる。
38図
多様な人材の活躍のために実
施していること(企業)
39図
取組内容別にみた多様性との関係性
(多様性との関係性が統計的にみられたものに〇)40図
日本的雇用慣行と多様性
41図
多様な人材と働く際に
必要と思う制度(雇用者)
42図
新卒の通年採用
の導入状況
0 10 20 30 40 取組なし 専任部署の設置 女性比率の目標 中長期計画・ビジョン マネージメント研修の強化 教育訓練制度の強化 評価制度の見直し WLBの促進 柔軟な働き方の実施 (%) (備考)内閣府「多様化する働き方に関する企業の意識調査」、「就業期間の長期化に関する意識調査」により作成。 0.20 0.25 0.30 0.35 0.40 0.45 0.50 0.55 弱い やや弱い 普通 やや強い 強い 日本的雇用慣行の度合い (多様性の高さを示す指数) 0 10 20 30 40 柔軟に働ける制度 仕事範囲の明確化 社員交流 評価制度の明確化 気軽な相談部署 研修機会 特にない (%) 30~ 49歳 50~64歳43図
通年採用のメリット・デメリット
33.3 % 22.4 % 28.7 % 15.6 % 導入を検討中 導入済み 導入 予定なし そもそも 新卒採用 をしてい ない 0 10 20 30 40 50 60 70 特にメリット はない 留学生等の幅広い 学生が採用できる 閑散期に採用 活動ができる 自社にマッチした 人材が獲得できる 予定人員を 確保しやすい 導入済の 企業 0 10 20 30 40 50 60 70 特にデメリット はない 同制度の採用 企業が少ない 学生のすべり止め に利用される 採用コストが高い 採用後の研修・ 配属が困難 未導入の 企業 導入済の 企業 <メリット> <デメリット> (%) (%) 未導入の 企業 日本的雇用の 度合が強いと 多様性が低下7
-0.6 -0.4 -0.2 0.0 0.2 0.4 0.6 8時間×5日間 8時間×3日間 4時間×3日間 ▲70% ▲50% ▲30% 大いにある 普通 あまりない 現在と同じ職業 現在と異なる職業 1週間の労 働時間 賃金 変化率 仕事の やりがい 職業
65歳以上の雇用者の活躍については、定年年齢や継続雇用制度のあり方についての見直しが必要。特
に、賃金の大幅低下や長い労働時間は高齢者の就業に対する意欲を大きく低下させる可能性が高い。
企業側としても、高い専門性を持つ者、健康で働く意欲が高い者等は65歳以降も雇用したいと考えている。
また、必要な取組として、柔軟な働き方、職務の明確化、キャリアモデルの再構築等を挙げる企業が多い。
44図
65歳以降で就業する場合に重視する条件
46図
65歳以降の者を雇用する際に
求める資質・条件(企業)
45図
望ましい定年制度
(雇用者)
<コンジョイント分析による満足度(効用値)の変化> <重要度> 低い ← <満足度> →高い 29.2% 30.7% 29.3% 29.1% 28.8% 33.6% 31.7% 30.1% 31.7% 31.3% 32.5% 27.2% 19.2% 18.0% 19.8% 19.3% 18.1% 17.2% 19.9% 21.1% 19.2% 20.3% 20.5% 22.0% 0% 20% 40% 60% 80% 100% 男性 女性 30代 40代 50代 60~64歳 (備考)内閣府「多様化する働き方に関する企業の意識調査」、「就業期間の長期化に関する意識調査」により作成。 0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 60~64歳 50代 30~40代 (%) 0 10 20 30 40 50 60 70 これまでの高い業績を保有 幅広い人脈を持つ 賃金の引き下げに合意する 適切なマネージメントができる 他の職員の教育・指導ができる 働く意思・意欲が高い 健康上支障がない 高い専門的な技術を保有 65歳以上の 雇用制度なし 65歳以上の 雇用制度あり (%)47図
65歳以降の雇用促進に
必要な取組(企業)
0 10 20 30 40 50 60 70 教育訓練の強化 雇用の流動性の高まり 長時間労働の是正 コミュニケーションの円滑化 省力化投資の促進 社内キャリアモデルの再構築 職務の明確化 柔軟な働き方の啓蒙 65歳以上の 雇用制度なし 65歳以上の 雇用制度あり (%) 大幅な賃金低下や 長時間の労働は 就業意欲を低下 労働時間、 賃金を相対的 に重視 労働 時間 賃金の 変化 仕事の やりがい 同じ職業か どうか8
-60 -40 -20 0 20 40 60 80 100 120 140 -10 0 10 20 30 日本人 従 業員 寄与 度 (% pt) 外国人従業員寄与度(%pt) 産業等調整後、両者に 有意な正の関係性が確認
多様な人材の増加は、生産性の向上、人手不足の解消等の効果が期待できる。ただし、多様な人材の活
躍に向けた取組とセットで行うことが非常に重要であり、多様な人材はいるが、それに対応した取組を行っ
ていない企業は、多様な人材がいない企業よりも生産性が低くなる可能性。
高齢者の増加については、他の世代から人手不足の緩和や助言が得られるといった評価する声がある一
方、賃金や昇進に影響があるとの指摘もある。ただし、分析結果をみると、高齢層の増加が若年層の賃金
や雇用(採用)を抑制するとの関係性は確認されない。
全体として雇用者が伸びる中で外国人労働者も増加している。
48図
多様性の増加が生産性に与える効果
49図
多様性の増加が未充足求人比率
(欠員率)に与える効果
51図
60歳以上従業員比率と30歳平均賃金
52図
60歳以上従業員比率と入職率
53図
日本人と外国人雇用
-8 -6 -4 -2 0 2 4 6 8 10 12 多様性の増加 多様性の増加× 計画・ビジョン 多様性の増加× 柔軟な働き方 多様性の増加× 取組なし ** *** *** * (13~17年度における生産性(TFP)の伸び、%ポイント)50図
65歳以上の雇用者の
増加に対する意見(正社員)
(%) (備考)内閣府「多様化する働き方に関する企業の意識調査」、「就業期間の長期化に関する意識調査」、東洋経済「CSR調査」により作成。 適切な働き方の見直し 等がない場合は生産性 が低下 -5.6 -7.0 -6.0 -5.0 -4.0 -3.0 -2.0 -1.0 0.0 多様性の増加 * 多様性の増加は 欠員率を低下 させる効果 0 5 10 15 20 25 0 5 10 15 20 入 職 率( %) 60歳以上従業員比率(%) 産業等調整後、両者に 有意な関係はみられない 12.0 12.2 12.4 12.6 12.8 13.0 13.2 13.4 0 5 10 15 20 3 0 歳 平 均 賃 金( 対 数) 60歳以上従業員比率(%) 産業等調整後、両者に 有意な関係はみられない 0 10 20 30 40 特に影響は無い 昇進の遅延 賃金圧迫 アドバイス取得 人手不足の緩和 30代 40代9
0 10 20 30 40 50 60 70(%) 0 50 100 150 200 2000 05 10 15 18(年) (兆円) 北米向け アジア向け EU向け その他
第3章 グローバル化が進む中での日本経済の課題
日本の経常収支は黒字で推移してきたが、その内訳は大きく変化し、貿易黒字が大幅に減少する一方、海
外からの投資収益など所得収支の黒字が着実に増加。こうした中、日本は、機械など複雑度の高い製品に
競争力を有してきたほか、国際的な技術取引やインバウンドの増加など、サービス貿易でも競争力を向上。
さらに、日本企業の海外展開が進む中で、海外企業の買収を含む対外直接投資が増加。財やサービスの
貿易面に加え、海外拠点や買収先企業からの投資収益等を通じても、世界で稼ぐ力を高めている。
(備考)財務省・日本銀行「国際収支統計」、Araújo et al. (2018)、日本政府観光局、総務省「科学技術研究調査」、経済産業省「企業活動基本調査」「海外事業活動基本調査」により作成。 -4 -2 0 2 4 6 8 1985 90 95 2000 05 10 15 18 第一次所得収支 サービス収支 第二次所得収支 貿易収支 経常収支 (年) (対名目GDP比率、%)54図
経常収支の内訳
55図
複雑度の高い製品の輸出額シェア
(2010年~15年)56図
国際的な技術取引と
インバウンド
57図
対外直接投資の動向
残高の推移 投資目的別の構成比(2017年)58図
日本企業における海外
との企業内取引
(61.1%) (0.8%) (26.9%) (6.3%) (4.9%) M&A 新規設立 事業拡張 財務体質 の改善 その他 0 1 2 3 0 1 2 3 4 5 2000 05 10 15 18 (兆円) (千万人) 国際的な技術取引 (知的財産権使用料等の受取) インバウンド (目盛右) (年) 生産工程が多様で、生産 できる国が限られる製品 の輸出に強み 0 10 20 30 40 50 2000 05 10 16 (兆円) (年度) 財・サービスの 輸出額 財・サービスの 輸入額 (注)サービスの取引額は2009年度 から調査されている。59図
日本企業の海外現地
法人の売上高
0 100 200 300 1980 90 2000 10 17 (兆円) (年度) 非製造業 製造業10
0 5 10 15
20 (%)
(備考)WTO、IMF(2019)、OECD「Inter-Country Input-Output Tables」「Trade in Value Added」(December 2018, December 2016)、Bloombergにより作成。
世界貿易量は、関税の低下をはじめとする貿易の自由化や、グローバル・バリュー・チェーン(GVC)の進
展とともに、2000年代まで急速に拡大。ただし、近年では、2017年に伸びが高まった後、2018年に入ってか
らは、中国経済の緩やかな減速や世界経済を巡る不確実性の高まりなどから、世界貿易の伸びが鈍化。
アジアでは、中国が部品等を輸入・加工して完成品を生産するサプライチェーンが構築されており、過去20
年で急速に拡大。こうした中、日本の生産は、情報関連財を中心に、中国の最終需要に大きく依存してお
り、今後の米中間の通商問題や中国経済の動向には留意が必要。
0.0 0.5 1.0 1.5 2015年 1995年 (兆ドル) 0.0 0.5 1.0 1.5 2015年 1995年 (兆ドル)63図
アジア各国・地域とアメリカの名目輸入額
中間財 最終財 中国は部品等の中間財 の輸入が大きい アメリカは完成品等の 最終財の輸入が大きい65図
日本の生産額の中国の最終
需要に対する依存度
情報通信機器の 生産の約15%が、 中国の最終需要 によって誘発 -30 -20 -10 0 10 20 30 1981 90 2000 10 18 (前年比、%) (年) 世界貿易量 (名目) 世界GDP (名目)60図
世界貿易量と世界GDP
62図
グローバルな不確実性の高まり
(経済政策不確実性指数)61図
平均関税率とGVC
への参加度
3 4 5 6 30 35 40 45 50 1995 2000 05 10 15 (%) (年) (%) 平均関税率 (目盛右) GVCへの参加度 0 50 100 150 200 250 300 2005 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 (2015年=100) (年) 現在 英国EU離脱 国民投票 欧州政府 債務危機 世界金融危機 輸 出 国 中 国 中国による 付加価値 1.6兆ドル (81%) 海外による 付加価値 0.4兆ドル (19%) 原料・ 部品の 輸入国 部品等を輸入 完成品を輸出 (2.0兆ドル) 海外による付加価値の内訳 日 本 韓 国 台 湾 (その他)・・・ (1.8%) (2.1%) (1.7%) (2.2%) アメ リ カ64図
中国が輸出する工業製品に
含まれる付加価値の構成
(2015年)11
0 20 40 60 80 100 非製造業 製造業 (%) 日本 ASEAN 香港 アメリカ 欧州 その他
(備考)JETRO公表資料、経済産業省公表資料、日本自動車工業会、OECD「Trade in Value Added」(December 2018)により作成。
米中間の通商問題によるアジアの日系現地企業への影響について、中国では中国国内向け販売比率が
高く、輸出先も日本向けが過半。中国と密接な関係のある地域ではマイナスの影響が指摘されており、通
商問題の動向には不透明感が高いことから、引き続き注意が必要。
英国はEUとの間で緊密なサプライチェーンを構築。英国のEU離脱に対し、日系現地企業では、一部に具体
的な取組を行う企業もみられるが、多くの企業では不確実性の高さから対応があまり進んでいない状況。
アメリカ・メキシコ・カナダの新たな協定(USMCA)について、自動車など一部ではマイナスの影響を懸念。
0 20 40 60 80 100(%) 中国国内向け 海外向け66図
中国の日系現地企業の活動状況
販売先の構成(2018年度) 輸出の仕向け先構成(2018年度)67図
米中間の通商問題の影響に対する
アジアの日系現地企業の見方
69図
英国のEU離脱に対する
日系現地企業の対応状況
70図
アメリカ市場での日本車の販売と
現地生産・輸入の状況
(2017年)71図
USMCA発効による日系現地企業の見方
(マイナスの影響として指摘された項目の回答割合) 0 20 40 60 80 100 (%) 実施済み 実施中 実施予定 予定なし 検討中 不明 サプライチェーン の見直し 金融パスポートの 英国以外での取得 販売体制の見直し 為替リスクへの対応 0 200 400 600 800 供給 販売 (万台) 現地生産 日本から 輸入 メキシコ・カナダから輸入 0 5 10 15 20 25 (%) 全産業 自動車・二輪車・ 同部品産業 賃金条項(高賃金労働者 による製造)への対応 鉄 鋼 ・ ア ル ミ ニ ウ ム の 域内調達比率の達成義務 品目別原産地規則 の見直し 輸 出 国 英 国 英国による 付加価値 (71%) 海外による 付加価値 (29%) 原料・ 部品の 輸入国 部品等を輸入 完成品を輸出 (377億ドル) 海外による付加価値の内訳 中 国 日 本 (その他)・・・ (3%) (3%) (1%) (16%) アメ リ カ EU ( 除く 英国 )68図
英国を中心とする自動車の
サプライチェーン
(2015年) 0 10 20 30 40 50 60 (%) プラスの影響が あると回答した 企業の割合 マイナスの影響が あると回答した 企業の割合12
0.3 0.5 0.7 0.9 1.1 1.3 1.5 1.2 1.4 1.6 1.8 2.0 1995 2000 05 10 15 17 (倍) (年) (倍) 日本:平均年収の比 日本: 労働者数の比 (目盛右) アメリカ:平均年収の比 アメリカ: 労働者数の比 (目盛右) 0 5 10 15 20 25 30(全雇用者数に占める割合、%) 輸出企業 関連企業 0 2 4 6 8 10 海外との 共同研究・ 人材交流を実施 左記に加え、 海外展開も実施 *** (生産性<TFP>の変化率、%pt) (備考)経済産業省「企業活動基本調査」調査票情報、平成30年度内閣府委託調査「多様化する働き手に関する企業の意識調査」、OECD「Trade in employment」(March 2019)等により作成。
グローバル化の恩恵として、輸出や対外直接投資などを行う企業は少数だが、そうでない企業と比べて、
生産性や雇用者数、賃金の水準が平均的に高い。また、輸出を開始することや、海外企業との共同研究・
人材交流等を行うことで、企業の生産性が向上する可能性がある。
他方で、貿易を行うことで産業内での技能労働への需要が高まることで、高い技能を持つ労働者と技能の
低い労働者の賃金格差につながる可能性もある。グローバル化した経済で競争力を保ちつつ、格差拡大
への対処として、教育訓練の強化や雇用の流動性の確保、セーフティネットの整備を行うことも重要。
72図
日本企業の輸出企業の特徴
(2016年度) 輸出額上位の企業による輸出総額の占有率 輸出企業のプレミアム (非輸出企業との平均値の比)73図
グローバル化による日本企業の生産性の向上
輸出開始による効果 海外との共同研究・人材交流等の効果 輸出企業・関連企業の雇用者数の割合 日本企業の輸出開始による雇用増加74図
グローバル化による国内雇用への影響
75図
グローバル化と国内の賃金格差
大卒・高卒労働者の相対賃金・供給量 日本企業の賃金の分布(2016年度) 輸出額上位 1%未満 (61.4%) 輸出額上位 1%~5% (23.0%) 輸出額上位 5%~10% (6.9%) その他 (8.8%) 0.0 0.1 0.2 0.3 0 2 4 6 8 10 (確率密度) (一人当たり賃金、百万円) グローバル化 企業 非グローバル化 企業 輸出企業の平均値は非輸出 企業より高い -8 -6 -4 -2 0 2 4 6 -1 0 1 2 3 4 5 6 年後 (雇用者数の変化率、%pt) 輸出開始年 輸出を開始した企業 輸出を開始 しなかった企業 1.16 1.93 1.21 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 生産性 (TFP) 雇用者数 賃金 (倍) -4 -2 0 2 4 6 8 -1 0 1 2 3 4 5 6 年後 (生産性<TFP>の変化率、%pt) 輸出開始年 輸出を開始した企業 輸出を開始 しなかった企業13
繁華街 2.9 4.1 1.8 1.8 Ⓔ銀座 日中 前年比 Ⓓ丸の内 -2.3 1.0 夜間 前年比 前年比 昼夜差 Ⓕ西新橋 6.5 13.4 6.9 オフィス街 5.3 -1.9 4.2 -3.9 -1.2 Ⓒ大手町 Ⓑ内神田 Ⓐ西新宿 日中 前年比 14.4 8.2 7.2 夜間 前年比 前年比 昼夜差 13.1 0 100 200 300 400 500 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 (前年比、%) 2019年 滞在人口 (目盛右) (時間) (万人) 2017年 滞在人口(目盛右) 前年比