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在宅高齢障害者の公共交通機関の利用のためのリハビリテーションの実態と促進要因の分析

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Academic year: 2021

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(1)公益財団法人 在宅医療助成 優美記念財団 2016年度(後期)一般公募「在宅医療研究への助成」完了報告書. 「在宅高齢障害者の公共交通機関の利用のための リハビリテーションの実態と促進要因の分析」. 申請者:小川真寛 所属機関:京都大学大学院医学研究科 提出年月日:2017 年 3 月 29 日.

(2) 第1章. 研究の背景と目的. 1.都市部在住の高齢障害者への公共交通機関のリハビリテーションの意義 都市部に住む高齢者や障害者にとって公共交通機関の利用ができることは,買い物や病 院への通院,通勤といった生活に不可欠な作業から社交や趣味的活動といった楽しみ活動 につながる. 1,2). .大都市圏の高齢化や核家族化が進む中,電車やバスが利用できることは,. それらの人々の生活の自立を支え,長く地域で生活をするための支援につながる. 2007 年に発令された厚生労働省の医政局長通知. 3)の中で,作業療法の範囲として「外出. 等の IADL(Instrumental activities of daily living)訓練」が挙げられている.つまり,公共交通 機関の利用練習を含んだ外出等の練習は作業療法の役割の一部として認識され,地域で働 く作業療法士に期待される役割であると考える.Logan ら 4)は地域で暮らす脳卒中患者を対 象に外出を促すようにプログラムされた訪問形式の作業療法介入で,ランダム化比較試験 を実施した.その結果,介入から 4 ヶ月後フォローアップ時の介入群における移動能力の 有意な向上から,この介入の効果を証明している.また,澤田ら. 5)は回復期リハビリテー. ション病棟で働く作業療法士へのアンケートのテキストマイニングから公共交通機関の利 用練習の効果は, 「退院後の外出範囲の拡大」と「評価と実際の動作練習に有効」というこ の 2 点であることを示した.このように作業療法士にとって公共交通機関の練習は社会的 に必要な役割であり,その効果は質的にも量的にも証明されてきている. 2.都市部在住の高齢障害者への公共交通機関のリハビリテーションの問題 上述の状況と反するように,都市部の回復期リハビリテーション病棟では公共交通機関 の利用練習は効果があると考えられながらも約 3 割の病院で練習がされていなかった現状 があった 6).平成 28 年度の医療保険の診療報酬の改正で,疾患別リハビリテーションにお ける届出機関外でのリハビリテーション(以下,リハビリ) ,つまり病院入院中から外出等 の練習が診療報酬上で認められた.これにより,今後病院等での外出練習は発展していく ことが期待されている.その一方で,地域でのリハビリの現場ではどうであろうか.介護 保険法の第 8 条第 5 項において, 「訪問リハビリテーション(以下,訪問リハ)」とは,居 宅要介護者について,その者の居宅において,その心身の機能の維持回復を図り,日常生 活の自立を助けるために行われる理学療法,作業療法,その他必要なリハビリをいうとさ れている 7).つまり「その者の居宅において」という文言により,自宅外でのリハビリは訪 問リハでないと解釈できうる.そのため,訪問リハでの外出練習を行わない事業所がある と聞くことがある.この現状が事実であると,地域で継続した生活を送るという地域包括 ケアが提案するリハビリ,作業療法士等の役割は十分に発揮できないと考え,社会的な問 題があると考える. 1.

(3) 3.リハビリテーションにおける公共交通機関の利用練習の効果 高齢障害者に対して公共交通機関を利用した結果の効果について,検証した論文は数少 ない.Logan ら 4)は複数回の訪問形式の作業療法介入により,自信の欠如や情報不足等を改 善することで介入群がコントロール群に比べて移動範囲が拡大することでその効果を報告 している.また,本邦における公共交通機関の利用練習の実態調査から 9 割以上の回復期 リハビリテーション病棟ではそれらの練習は基本的に 1 回のみ実施されていることが報告 されている 6).この 1 回の実際の体験による練習の効果はどのようなものであろうか.これ らは運動機能等の変化を促すより,むしろ実体験による自己効力感の向上に起因するもの でないかと考えた.これらを検証し公共交通機関の利用練習の効果を明らかにすることで, 練習の実施目的や意義の明確化につながると考えた.そして,自己効力感の向上が退院後 の公共交通機関の利用,さらには生活範囲や QOL に影響を与える要因になると考えた.. 本研究の目的 以上のことから,本研究では以下の①~④の 4 点について明らかにすることとした. ①全国都市部の訪問リハビリテーション事業所において,外出や公共交通機関を利用した 練習がどの程度行われているかを明らかとする. ②①の事業所において,行われていないのであれば,なぜ行われていないのか,行ってい るのであれば,どのように工夫をして行っているのかを明らかとする. ③中途高齢障害者に対する公共交通機関の利用練習による効果を明らかにする. ④中途高齢障害者が公共交通機関を利用できることが生活範囲や QOL 等に影響があるか明 らかとする. 研究の目的①,②を達成するために研究Ⅰとして地域での公共交通機関の利用練習に関 する実態調査を実施する.そして,研究の目的③,④を達成するために回復期リハビリテ ーション病棟での公共交通機関の利用練習前後での心理要因の変化を調べ,退院後のフォ ローから練習や公共交通機関の利用が対象者の生活範囲や QOL に与える影響を分析する.. 2.

(4) 第2章. 研究Ⅰ. 地域での公共交通機関の利用練習の実態調査. Ⅰ.方法 1.調査対象 対象施設は全国都市部にある訪問リハ事業所とした.対象者の抽出は以下の手順で実施 した.まず,全国都市交通特性調査 8)を参照し休日における鉄道の交通分担率が 5%以上の 地域を抽出した.この結果,首都圏(東京都,神奈川県東部,埼玉県東南部,千葉県北西 部,茨城県南部),中京圏(愛知県西部,岐阜県南部),近畿圏(大阪府,奈良県北部,京 都府南部,滋賀県南西部,兵庫県南東部)の三大都市圏,および札幌市,仙台市,広島市, 福岡市を中心とした地方中枢都市圏を対象地域が選択された.次に,この選択した地域に 限定して各都道府県が提供する介護サービス情報公表システムから訪問リハを行っている 事業所を抽出した.そして,ここまで抽出された施設が平成 27 年度日本作業療法士協会会 員名簿. 9)に載っているか確認し,確認できた事業所を対象施設として抽出した.抽出され. た事業所の作業療法士代表者宛てにアンケートを送付した. 2.調査方法 調査方法は郵送によるアンケート調査とした.平成 28 年 4 月中に回収期間を 3 週間程度 設け実施した.アンケートの締切り前後に届くように調査対象者全員に,返信を促す内容 を含んだ礼状を送付し,回収期間を 3 週間延長した. 3.調査内容 アンケートの説明の中で,記入前の注意点として,2 つの言葉の操作的定義を以下のよう に記載し説明した.1 点目は本研究における公共交通機関は,鉄道・バスを意味し,タクシ ーは除外すること,2 点目は公共交通機関の利用練習は,利用者が実際にそれらの機関に乗 車する練習のこととした. 1) 対象者・所属事業所の一般属性 対象者の情報として,性別,臨床経験年数,訪問リハの経験年数,職種の情報収集をし た.所属事業所の情報として,所在地(都道府県)について情報収集した. 2) 外出練習と公共交通機関の利用練習の実施状況 外出練習と公共交通機関の利用練習の実施状況について,ニーズがあり練習の行える見 3.

(5) 込みがある対象者にどの程度行っているかに関して,5 段階のリッカート尺度を設け質問し た.回答の内容は,「全て行っている」「ほとんど行っている」「半分は行っている」「ほと んど行っていない」 「全く行っていない」の 5 段階とした. 3) 自由回答 自由記載指摘のアンケートとして以下の 2 点を質問した.1 つは,公共交通機関の利用練 習を行っていないと答えた回答者には, 「公共交通機関の利用練習を行っていない理由を教 えて下さい?」 (以下,理由質問)という自由記載にて回答を求めた.2 つ目の質問として は,公共交通機関の利用練習を行っていると答えた回答者に対して, 「公共交通機関の利用 練習で工夫している点がありましたら,教えて下さい.」(以下,工夫質問)という質問を し,自由記載による回答を求めた. 4.分析方法 対象者/所属事業所の一般情報,練習の実施状況は回答をまとめ度数分布表を作成し相 対度数(%)を算出した.不適切回答や無回答は相対度数からは除外した. 理由質問と工夫質問の自由回答に関しては質的手法による分析を行った,分類は澤田ら 5), 籔脇ら 10)の報告を参考にした.自由回答のデータを 1 内容ごとにラベル化し,質的分析手 法により,カテゴリに分類した.ラベル化とカテゴリ化は第 1 筆者が行い,質的分析の研 究経験者の第 2 筆者が確認するという手順で行い,修正点や疑問点がなくなるまで検討し た. 5.倫理的配慮 倫理的配慮として,研究対象者へアンケートを送付する際に対象に選ばれた理由,研究 の目的や意義,個人情報の管理等の説明の書類を添付した.そして,回答は無記名とし, アンケートの返信をもって研究参加へ同意したと見なした. この点に関しても,アンケートの説明文章に記載をした.本研究は,京都大学大学院医 学研究科. 医の倫理委員会の承認を受けて実施した(承認番号. R0507).また,日本作業. 療法士会会員名簿の本研究での利用に関しては,日本作業療法士協会の許可を得て実施し た.本研究に関して,利益相反にあたる事象はない.. 4.

(6) Ⅱ.結果 郵送対象事業所は 548 件であった.宛て所に届かず 2 通が返送された.234 通のアンケー トの返信があり,42.8%の回収率であった.回収されたアンケートのうち 2 通は訪問リハを 休止等で実施していないことを理由に全て未回答であったため,分析対象からは除外した. 1.対象者/所属事業所の一般情報 本研究の分析対象者の性別は男性 97 名,女性 126 名,未回答 9 名であった.分析対象者 の臨床経験年数の平均は 11.0±5.1 年(未回答 7 名)で,訪問リハ経験年数の平均は 5.1±3.7 年(未回答 9 名)であった.分析対象者の職種は作業療法士 144 名,理学療法士 81 名,そ の他 2 名,未回答 2 名であった. 分析対象者の所属事業所は三大都市圏 170 名(首都圏 95 名, 中京圏 11 名, 近畿圏 64 名) , 地方中核都市圏 49 名(札幌市 15 名,仙台市 6 名,広島市 10 名,福岡市 18 名)未回答 13 名であった. 2.練習の実施状況 外出の利用練習の実施状況に関する回答は, 「全て行っている」が 62 名(27.2%) , 「ほと んど行っている」が 115 名(50.4%) , 「半分は行っている」が 42 名(18.5%) , 「ほとんど行 っていない」が 8 名(3.5%), 「全く行っていない」が 1 名(0.4%) ,未回答が 4 名であっ た. 一方,公共交通機関の利用練習の実施状況に関する回答は, 「全て行っている」が 30 名 (13.4%), 「ほとんど行っている」が 41 名(18.4%), 「半分は行っている」が 28 名(12.6%), 「ほとんど行っていない」が 40 名(17.9%), 「全く行っていない」が 84 名(37.7%) ,そ の他・未回答が 9 名であった. 1) 理由質問 練習の実施できない理由に関しての自由記載を回答した対象者は 134 名であった.回答 の中で,「 (現在練習をしていないが,)本人の意欲,家族の協力に合わせようと,頃合いを 見計らい(練習を行う)予定(に)している. 」のように,質問に対して的確な回答でない と判断した 2 名分は分析対象からは除外した.残りの 132 名の回答を内容によって区分し 253 枚のラベルが抽出された. ラベルをカテゴリ化した結果,大グループが 3,中グループが 9,小グループが 20 に分 類できた(図 1).以下より大グループは【】,中グループは「」で表記する. 【練習に対する 対応】 , 【課題に関わる要因】 , 【ニーズの無さ】の 3 つであった. 5.

(7) 【練習に対する対応】の大グループは,事業所として行わないという「事業所の規制」と 他の代替方法をとる「代替方法」から構成された. 【課題に関わる要因】は,「提供時間の 問題」 , 「システムの未整備」, 「リスクの高さ」および「屋外環境の問題」の 4 つから構成 された. 【ニーズの無さ】は, 「ニーズの低さ」 ,能力/年齢や疾患が練習の対象として適さな いという「対象が不適」 ,そもそもの地域性が合わないという「自動車の利用者が多」とい う 3 つから構成された.. 図1. 公共交通機関の利用練習が行えない理由. 6.

(8) 2) 工夫質問 練習を実施するための工夫に関しての自由記載を回答した対象者は 73 名であった.うち 4 名の回答は,「練習は行わないが,介助方法や注意事項を家族に伝達し行ってもらってい る. 」のように質問に対して的確な回答でないと判断し,分析対象からは除外した.その他 69 名の回答を内容によって区分し 141 枚のラベルが得られた. ラベルをカテゴリ化した結果,大グループ 4,中グループ 11,小グループ 25 に分類され た(図 2).大グループは【練習全体】 , 【事前準備】, 【練習実施】 , 【事後作業】の 4 つに分類 された. 【練習全体】では「練習期間全体を通して目標達成に向けて戦略的に練習を進める」と いう中グループから構成された.この小グループとして練習期間全体を通して工夫して実 施されるものとして,期間を設定した目標設定し,多職種での目標共有,練習の段階付け を行うこと等が挙げられていた. 【事前準備】は練習に向けての事前の準備に関する工夫として, 「練習の目標を本人/家族 と協働し立案する」 ,リスクや事故対応,そして交通経費の精算方法に関して「本人/家族へ 事前説明し,同意を得る」 ,ケアマネジャーや主治医の「関係者に相談,報告し許可を得る」, 鉄道やバス会社と連携をとり,事前に下見や情報収集等をし,さらに類似環境を準備,繰 り返し模擬練習をするというような内容を集約した「事前に情報収集や下見,模擬的練習 やシミュレーションを行う」という 4 つの中グループで構成された. 【練習実施】は移動手段の変更や現地集合,練習の実施日のみ訪問リハの時間を延長す るようなする等し「リハビリ実施時間に配慮する」こと,課題に関係する能力低下の影響 や問題の起こりうる工程に対して「評価の視点を持つ」こと,リスク,注意点や介助方法 等を「介護者に同行してもらい指導する」こと, 「動画を撮り今後に活かす」ことという 4 つの中グループから構成された. 【事後作業】は「課題を分析し次回以降の計画を立てる」と報告書作りや家族への介助 方法を連絡する「チームで練習の結果を共有する」の 2 点から構成された.. 7.

(9) 図2. 公共交通機関の練習を行う上での工夫点. 8.

(10) Ⅲ.考察 本研究では訪問リハにおいて,外出練習は多くの都市部の事業所でされているが,公共 交通機関の練習は比較的行われていない現状を明らかにした.この点が本研究の一つの意 義であると考える.また,今まで公共交通機関の利用練習に関して,諸家ら. 11-14). による臨. 床での経験則による報告がされてきた.その一方で本研究では,訪問リハの分野で現状を 把握し,練習が行えない理由を明らかとし,練習に対する工夫点を一定の系統的手順に基 づきまとめた.このことが,本研究のもう一つの意義であると考える. 本研究でのテキストデータを用いた分析に質的分析を用いた.質的研究ではインタビュ ー調査が多く利用されるが,本研究のテーマのように,都市部に限った地域で,練習を行 っているかどうか分からない状態でサンプリングを行うことは,多くの時間と費用が必要 と想定された.そのため,郵送による全数調査という形をとり本研究は実施した.郵送で は一方的な調査となり,回答内容に対して疑義が生じた際に解決できない問題があると考 えられる.しかしながら,都市部に限った地域での全数調査という形式を取ったことで, これ以上は調査が困難と想定される最大量のデータ収集が行え,妥当性を高めた形でのデ ータ収集ができたと考える. 本研究の質的分析の結果から,公共交通機関の利用練習ができない理由として,訪問リ ハの時間調整が困難,手続きの面倒さといった訪問リハのシステムに関して理由も挙げら れた.これらに関しては,実際行っている事業所の工夫点等が,後に続く事業所に対して 有用な情報になりうると考える.本研究結果から例を挙げると,練習前後の移動時間の削 減に向けて,移動手段の変更や現地集合,練習の実施日のみ訪問リハの時間を延長するよ うな工夫がされていた.このような時間調整を例に挙げたようなシステムの情報共有は, より多くの事業で公共交通機関の利用練習が可能になるのでないかと考える. 他にも,本調査による工夫点からは多くの示唆を与える情報が得られた.過去の報告で は,事前の練習や実施の際の評価や課題の難易度調整のポイントに関して主に述べられて きた. 11-14).一方,本研究では練習の事前準備として目標や内容を本人や家族との協業の中. で設定・共有し,多職種や地域のバスや鉄道会社との連携し,そして実施するための時間 調整・確保等が挙げられた.この結果は,今までの報告にはなかった公共交通機関の利用 という課題に係る動機的,社会的,制度的側面等に対する配慮すべきポイントを抽出でき たものと考える.これらの事項は地域に根付いた作業療法実践のためには必要不可欠な工 夫と言え,とりわけ地域の実践の中心的役割を担うべき訪問リハにおいては重要になって くる点であろう.本研究のこの結果は良質な公共交通機関の利用練習を実施する上で考慮 されるべきポイントとなる情報と考え,今後実践に活用されることが望ましい. 今回の実態調査の結果から,都市部の訪問リハにおいて,自宅から外出する練習はほと んどの事業所で行われているという実態が明らかになった.これに関しては,研究仮説と して示したような外出練習が制限されている実態はなく,比較的多くの事業所で外出を手 9.

(11) 段や目的としたリハビリが実施されていることが確認できた.しかし一方,公共交通機関 の利用練習は 4 割程度の事業所でしか行われておらず,比較的実施している事業所は少な かった.この理由は,本研究の結果では,課題に関わる特有の問題だけでなく,ニーズの 少なさや優先すべき課題があること,対象者として合致しないという理由が挙げられた. つまり,訪問リハビリでは高齢者が対象であること,高齢になれば公共交通の利用者が減 少すること. 15). がその理由の背景に挙げられるであろう.今回は都市部での調査とはいえ,. 都市圏の中でも様々な交通ニーズがあるのは当然のことである.三大都市圏に住む 65 歳以 上の鉄道とバスの代表交通手段分担率はそれぞれ 14%,6%であり,必ずしも利用者が多い と言える割合でないことも練習実施を必要としない理由と考える 16). しかし今後,本邦において大都市圏を中心とした高齢化や核家族化が進むことを考える と,公共交通機関の利用に対するは需要を増してくる可能性は高く,これらの介入は地域 でのリハビリにおいて必須の課題となってくると推察される.そのため,本研究での課題 として挙げられた制度やシステムを整えること,そして対象者に合わせて協業の中で目標 を立案し必要なリハビリを実施していくことが作業療法士に求められる課題と考える.. Ⅳ.本研究の限界と将来への展望 本研究では郵送による調査から,訪問リハにおける公共交通機関の利用練習の実態を明 らかにした.本研究の実態が都市部から抽出したデータであるため,全国の訪問リハの外 出練習に関するものにはならないと考える.そのため,都市部以外の地域,そして公共交 通機関以外の交通手段に対する調査も含め,外出のリハビリの実態に関してはさらなる調 査が必要と考えられる. また,本研究から明らかになるような実態は制度改訂や社会的なニーズによって変化に よって,変動していくのも現実であり,この点も本研究の限界とも言える.そのため,そ の時代背景に沿って,地域毎に特有の問題が生じ,解決方法がそれに合わせて立案されて いくことが必要と考える.したがって,繰り返し実態を評価し,問題の解決方法を提示す ることが,長期的な視点から見た時に今後の課題として挙げられるであろう.. 10.

(12) 第3章. 研究Ⅱ. 回復期リハビリテーション病棟における公共交通機関の利用練習による効果 ―心理的側面に着目した効果検証― Ⅰ.方法 1.対象者 対象者は東京都 23 区内にある 150 床の回復期リハビリテーション病棟に入院中の患者で, 退院後に電車・バスの利用がしたいというニーズがある患者とした.当病棟の入院患者は 一部隣県にまたがるが大半が病院所在地近隣の住民であり,その地域は鉄道およびバスの アクセスに優れ,便数も多くインフラの整備整っている地域である.したがって,自家用 車等のプライベートな交通手段があくとも強硬交通の利用で日常的な所用は問題なく行え る地域である. 対象者の選択基準として,以下の7点とした. 1.. 病前に鉄道の利用が自立している. 2.. 発症後,介助なしで鉄道の利用をした経験がない. 3.. 退院後に鉄道交通の利用したい希望がある. 4.. Mini-Mental State Examination(MMSE)で 24 点以上である. 5.. 著明な高次脳機能障害がない. 6.. 回復期病棟入院時の移動能力が Functional Independence Measure (FIM)で 4-6 レベル. 7.. 退院後,自宅に復帰する予定である また場外基準は以下の 2 点とした.. 1.. 退院後のフォローアップが困難な場合. 2.. 退院後に生活環境の変化や体調不良等により入院等をした場合(子供宅へ同居も含む) 対象者には研究の目的や方法,意義,個人情報の保護等に関して説明をし,同意を得て. 実施した.本研究は京都大学医の倫理委員会(E2229)およびイムス板橋リハビリテーショ ン病院の倫理委員会(B010)の承認を受け実施した. 2.調査方法 調査は,入院中の調査と退院後のフォローアップ調査の 2 つの期間に分けて実施した.. 11.

(13) 1)入院中の調査 入院中の能力評価として Functional Independence Measure(以下,FIM;参考資料 1) の運動,認知,全スコアの合計,全力 10m 歩行時間,Functional Balance Scale(以下, FBS;参考資料 2) ,Mini-mental State Examination(以下,MMSE) ,改訂版長谷川式知 能スケール(以下,HDS-R)を評価した. 利用練習の前後に公共交通機関の利用に対する自己効力感(どのくらい自信があるか), 作業閾値(どのくらい日常的に行うか)の継時的変化を Visual Analog Scale(以下,VAS) を用い聴取した.VAS は 100 ㎜のスケールを準備し,自己効力感については, 「退院後,電 車(またはバス)に一人でのることにどのくらい自信がありますか?」について,「全く自 信がない」~「かなり自信がある」の間で該当の箇所に印を記載してもらった.作業閾値 に関しては「退院後,電車(またはバス)に乗ることを日常的にやりますか?」という質 問に対して「日常的にやらないと思う」~「日常的にやると思う」の間で該当する箇所に 印を記載してもらった.これらの聴取は練習 1 週間前,練習前日,練習翌日,練習 1 週間 後の 4 回実施した. 2)退院後のフォローアップ調査 回復期リハビリテーション病棟退院後 3 ヶ月後に郵送にて,退院後の公共交通機関の利 用の有無,老研式活動能力指標(以下,老研式;参考資料 3) ,Life-Space Assessment(以 下,LSA;参考資料 4) ,SF-8(参考資料 5)を調査した.これらの質問紙は自記式で回答 できるが,その妥当性を高めるため,対象者が回復期リハビリテーション病棟入院してい る時に,一度書面でサンプルを提示して,内容を説明しておいた. 老研式活動能力指標は,自記式の評価法で,高次の生活能力を評価するために開発され た 13 項目の多次元尺度である.これらの尺度は,「手段的自立」「知的能動性(状況対 応の語を内容に即して改変)」「社会的役割」の 3 つの活動能力で構成される.「はい」, 「いいえ」で回答し,単純に加算して後継得点を算出する.13 点満点で点数が高いほ ど,生活能力が高いことを示す. LSA は,生活空間を自分の寝室から町外までの 5 段階のレベルに分けて,それぞれの生 活空間に移動した頻度,自立の程度を評価する. 17).この評価結果を積算することで,対象. 者の生活範囲の広さが最低 0 点から最高 120 点で示される.これまでに米国にて LSA は地 域在住高齢者において信頼性と妥当性が検証されており,点数が高いほど生活範囲が広い ことが示される. SF-8 は健康関連 QOL(HRQOL: Health Related Quality of Life)を測定する尺度であ る.8 つの健康概念を測定するための複数の質問項目から構成され,それぞれの項目を 1 点 から 5 点あるいは 6 点で評定する質問紙評価であり,点数が高いほど QOL が高いことを示 す.. 12.

(14) 3.統計学的分析 公共交通機関の利用練習の心理的側面への効果を探るため,入院時の練習前後の自己効 力感と作業閾値の変化を繰り返しのある一元配置分散分析にて分析をした.分散分析にて 有意差が認められた場合,多重比較には対応のある t 検定を用い,Bonferroni の補正を行 った. 練習実施による退院後の効果を探るために,退院後の公共交通機関の利用の有無で分け た 2 群で,入院中の最終評価時の自己効力感と作業閾値を比較した.公共交通機関の利用 が生活範囲や QOL に与える影響を調べるため,公共交通機関の利用の有無で分けた 2 群間 で,老研式,LSA,SF-8 の比較した.これらの 2 群間比較には Mann-Whitney の U 検定 を用いた. 全ての統計は SPSS 22 を用い,有意水準は 5%とした. Ⅱ.結果 入院中の調査が行えた対象者は 13 名,フォローアップ調査まで実施できた対象者は 11 名であり,それらの対象者を分析対象者とした.脱落の理由としては,1 名は体調悪化によ る入院,1 名はフォローアップ調査時の回答が未記入の項目が多いためであった.分析対象 者の年齢は 72.0±8.3 歳,男性 2 名,女性 9 名で,主疾患は下肢骨折 4 名,脳血管疾患 3 名,脊椎疾患 2 名,その他 2 名であった.全対象者の退院時の FIM 運動項目は 80.4±8.0 点,認知項目 33.6±3.0 点,全項目合計 114.0±9.0 であった.全力 10m 歩行は 12.6±8.0 秒,FBS44.4±9.6 点,MMSE28.8±1.6 点,HDS-R28.8±2.0 点であった. 練習前後の自己効力感は,練習 1 週間前 54.0±35.1 点,練習前日 58.6±32.1 点,練習翌 日 76.0±24.7 点,練習 1 週間後 79.0±21.5 点で分散分析の結果,練習前後で有意差が見ら れた(p=0.001) .多重比較の結果,練習 1 週間前と練習前日の間,練習翌日と練習 1 週間 後の間を除き,有意差が確認された(図 3) .一方,作業閾値は,1 週間前 77.5±22.5 点, 前日 76.1±24.1 点,翌日 70.7±30.8 点,練習 1 週間後 74.3±26.7 点で分散分析の結果, 練習前後で有意差はなかった(図 3) .. 13.

(15) 図3. 練習前後の自己効力感と作業閾値の変化. 退院後の郵送調査から公共交通機関の利用者は 8 名で,未利用者は 3 名であった.利用 群と未利用群の 2 群間で,自己効力感,作業閾値の最終評価,老研式,LSA,SF-8 の比較 した.その結果,自己効力感,老研式,SF-8 に有意差が見られた.作業閾値と LAS に関し ては,有意差は認められなかった. 自己効力感は利用群では 86.6±16.6 点で,未利用群で 58.7±22.1 点であり,利用群で高 い値を示した(p=0.047) .老研式は利用群では 12.8±1.2 点で,未利用群で 7.30±1.2 点で あり,利用群で高い値を示した(p=0.004) .SF-8 は利用群では 20.9±5.2 点で,未利用群 で 32.3±3.5 点であり,利用群で低い値を示した(p=0.007) .作業閾値は利用群では 82.3 ±26.6 点で,未利用群で 53.3±13.3 点であった.LSA は利用群では 69.8±34.2 点で,未 利用群で 48.0±27.5 点であった.. 14.

(16) Ⅲ.考察 本研究結果から利用練習は自己効力感を向上させる効果が明らかとなった.そして自己 効力感の高さが退院後の公共交通機関の利用に影響し,そしてそれらの利用が退院後の活 動能力や QOL に影響を及ぼす可能性も示唆された.先行研究からも自己効力感や転倒恐怖 感の存在が公共交通機関の利用を阻害する因子であることが言われている. 18).これらのこ. とから,本研究結果で示されるように練習に伴う自己効力感に着目した評価や介入が重要 であると言える. 本研究では,練習前後の効果を検証するために心理的な面の変化が存在することを研究 仮説として実施した.その結果,練習前後で自己効力感の有意な向上が認められた.一方 で,作業閾値については向上する変化は認められ,練習後に日常的に行いたいという気持 ちになる者もいるが,統計学的に有意な向上は認められなかった.この心理的な変化の違 いがなぜあるかに関しては,今後検証が必要であり,一部の対象者では練習後に作業閾値 が低下する者も認められており,練習によって公共交通機関を利用したくないと考えるよ うになった者が存在することが考えられる. 本研究結果から,3 名の対象者が練習のニーズがあったのにもかかわらず,退院後に公共 交通機関は未利用であった.これらの対象者にも,このように心理的な側面に着目し評価 し,その向上をするような介入をしておけば,公共交通機関の利用につなげられた可能性 もあり,練習の効果に関して心理的側面を評価することの重要性も示されたと考える.今 後はより詳細に退院後に未利用であった対象者を後方視的に分析することで,今後の練習 内容の改善,練習前後での評価項目の策定を行っていきたい.これらを実施することによ り,より効果的な練習が行え,これからより社会問題になりうる高齢者や障害者の地域で の外出の効果的支援につながると考える. また,退院後に公共交通機関を利用している者としていない者では活動能力や QOL で差 が生じていた.公共交通機関を利用できることが,生活等に波及する効果が示唆された結 果であると考える.しかしながら,本研究ではこれに交絡する因子として,身体機能等と の関係を分析しておらず,この点に関しては今後の検証が必要と考える.. 15.

(17) Ⅳ.本研究の限界と将来への展望 本研究は退院後に公共交通機関を利用していない群が 3 名であり,統計学的有意差は認 められる変数も存在するが,研究としては十分なサンプル数に達していないと考える.今 後もサンプル数を増やし,練習による自己効力感の向上が退院後の公共交通機関の利用に つながることをより強く効果を示していく必要があると考える.また,本研究では入院中 の身体機能や活動能力について調べているが,分析に用いていない.実際,心理面と退院 後の公共交通機関の利用の有無の交絡する因子として,身体機能や活動能力は考えられる. そのため,退院後の利用にこれらの関与に関しても,サンプル数を増やし,共分散構造方 程式モデリング等の統計手法を用いて,その因果関係を分析することが必要と考える.. 16.

(18) 第Ⅳ章. 総括. 本研究は第一章で述べた以下の目的を達するために実施した.目的に対して,その結果 を目的に分けて説明し,総括したい. ①全国都市部の訪問リハビリテーション事業所において,外出や公共交通機関を利用した 練習がどの程度行われているかを明らかとする. 訪問リハビリテーション事業所において,外出練習が制限されている実態はなく,比較 的多くの事業所で外出を手段や目的としたリハビリが実施されていることが確認できた. しかし一方,公共交通機関の利用練習は 4 割程度の事業所でしか行われておらず,比較的 実施している事業所は少なかった. ②①の事業所において,行われていないのであれば,なぜ行われていないのか,行ってい るのであれば,どのように工夫をして行っているのかを明らかとする. 行っていない理由として【練習に対する対応】する際に様々な制度や多職種間での調整 の支障が挙げられ, 【課題に関わる要因】として交通機関に時間を合わせられないことや駅 などに行けず時間がかかること,リスクが高い等が理由であった,そして対象者が高齢で あり能力的に合わないことや,車中心で社会環境の要因である【ニーズの無さ】の 3 つ理 由が挙げられた. そして,行うための工夫として【練習全体】,【事前準備】,【練習実施】,【事後作業】と それぞれの工程において様々な工夫がなされていた.これらの情報共有が多くの事業所で の公共交通利用練習を促進させる可能性のあると考えられた. ③中途高齢障害者に対する公共交通機関の利用練習による効果を明らかにする. 回復期リハビリテーション病棟入院中の対象者に対して,練習前後で自己効力感の有意 な向上が認められた.このことから,練習を実施することで対象者が退院後に公共交通機 関を利用できるという自信をつけることが重要であること,それを練習の効果として評価 することが必要と考えられた. ④中途高齢障害者が公共交通機関を利用できることが生活範囲や QOL 等に影響があるか明 らかとする. 本研究の結果から,回復期リハビリテーション病棟退院後の対象者が公共交通を利用で きることが生活活動の拡大,QOL の向上につながる可能性が示唆された.これに関しては サンプル数を増やす,また心理面や運動機能面の影響も考慮して,今後の検証が必要と考 えられた.. 17.

(19) 第Ⅴ章. 今後の課題と感想. 本研究を終えるに辺り,今後の課題と感想を以下に述べる. 本研究の最初の動機は公共交通機関が利用できるように練習を行うことができれば,地 域で自分の足で買い物や病院に通うことができる患者様を何人も目の当たりにしたことが きっかけであった.その障壁は本研究でも挙がったような制度や周囲の環境の壁がどうし ても立ちはだかっていた.とりわけ都市部においては,地域で高齢者や障害者が活き活き と生活していくためには,公共交通機関が利用できるように支援していくことが社会とし て必要なことであると感じている.この研究がその現状を示し,打開案を提示し,より効 果的な練習の提案につながっていくようであれば,本望である. しかし,この研究だけでは効果検証という点ではまだまだエビデンスとして不十分であ り,今後もさらなる検証が必要であり,この研究結果の早期の発信や公開が不可欠と考え ている.これらのことを実施していき,さらに進展すると予測される高齢化社会において 活き活きと高齢者が地域で末永く暮らせることに貢献できるように努力していきたいと考 える.. 謝辞 本研究は,公益財団法人 在宅医療助成 勇美記念財団 2015 年度(後期)一般公募 在 宅医療研究への助成を受けて行われました.本研究への助成について,深くお礼を申し上 げます.また,本研究に協力頂きました先生方や患者様に深謝申し上げます.. 18.

(20) 参考文献. 1.. 小川真寛,澤田辰徳,三木有香里,林依子,真下高明:回復期リハビリテーション病 棟退院後の患者における公共交通機関利用の予後予測.作業療法 35:149-158,2016.. 2.. 青山信一,矢田かおり,松原麻子,森内康之,村上恒二,他:公共交通機関を利用し た外出訓練実施者における退院後の外出状況に関する追跡調査.総合リハ 40:187-191, 2012.. 3.. 厚生労働省医政局長:医師及び医療関係職と事務職員との間等での役割分担の推進に つ. い. て. .. (. オ. ン. ラ. イ. ン. ). ,. 入. 手. 先. 〈 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000025aq3-att/2r98520000025axw.pdf 〉, ( 参 照 2015-7-14). 4.. Logan PA. Gladman JRF. Avery A. Walker MF. Dyas J. et al: Randomised controlled trial of an occupational therapy intervention to increase outdoor mobility after stroke. BMJ 329: 1372-1374, 2004.. 5.. 澤田辰徳,小川真寛,三木有香里,渡邉祥平,豊冨静香,他:公共交通機関の利用練 習の効果とその判定に関する作業療法士の認識‐自由記述式アンケートの分析‐.作 業療法 33:508-516,2014.. 6.. 小川真寛,澤田辰徳,豊冨静香,林依子,渡邉祥平:回復期リハビリテーション病棟 における公共交通機関の利用練習の実態調査.作業療法 33:292-303,2014.. 7.. 電子政府の総合窓口:介護保険法(平成九年十二月十七日法律第百二十三号).-(オ ンライン),入手先〈http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H09/H09HO123.html〉(参照 2016-08-16) .. 8.. 国土交通省:都市における人の動き―平成 22 年全国都市交通特性調査集計結果から―. -(オンライン),入 手先〈http://www.mlit.go.jp/common/000223779.pdf〉(参照 2013-06-03) .. 9.. 一般社団法人日本作業療法士協会:平成 27 年度会員名簿.一般社団法人日本作業療法 士協会事務局,東京,2015.. 10. 籔脇健司,繁田雅弘,山田孝:我が国における高齢者の QOL に関連する環境要因の分 類―.総合リハ 35:911-918,2007. 11. 山嵜敏夫,神沢信行,尾嘉宗浩:屋外歩行と公共交通機関の利用.PT ジャーナル 30: 238-244,1996. 12. 佐々木葉子,熊沢辰義,青木昌子:公共交通機関を利用するための社会生活技術訓練. 総合リハ 22:563-569,1994. 13. 岡田真優,平澤麻理,今寺忠造:新しい暮らしを創る外出支援.OT ジャーナル 40: 875-860,2006. 14. 俵あゆみ,有馬恵子,遠藤佳子:高次脳機能障害がある人の外出支援.OT ジャーナル 19.

(21) 40:861-864,2006. 15. Ishizaki T. Kobayashi Y. Kai L: Functional transitions in instrumental activities of daily living among older Japanese. J Epidemiol 10: 249-254, 2000. 16. 国土交通省:都市における人の動き―平成 22 年全国都市交通特性調査集計結果から― (第 2 編).-(オンライン) ,入手先〈http://www.mlit.go.jp/common/001087037.pdf〉 (参照 2016-08-16) 17. 日本理学療法士協会:Life-Space Assessment の測定について.(オンライン),入手先 〈 http://jspt.japanpt.or.jp/esas/pdf/e-sas-s-lsa-sokutei.pdf#search='life+space+asses sment’〉 ,(参照 2015-7-14). 18. Logan PA. Gladman JRF. Radford KA: The use of transport by stroke patients. Br J Occup Ther 64: 261-264, 2001.. 20.

(22) 参考資料 参考資料 1 Functional Balance Scale (FBS) Functional Balance Scale は,座位や立位保持,立ち上がり動作,代表的な日常生活など 14 項 目からなる総合的なバランスの評価バッテリーである.0-4 点の 5 段階評価で,合計点は 56 点で ある. 14 項目の評価項目は以下の通りである.. 1.立ち上がり 2.立位保持 3.座位保持(両足を床につけ,もたれずに座る) 4.座り(立位から座位へ) 5.トランスファー 6.立位保持(閉眼での立位保持) 7.立位保持(両足を一緒に揃えた立位保持) 8.両手前方(上肢を前方へ伸ばす範囲) 9.拾い上げ(床から物を拾う) 10.振り返り(左右の肩越しに後ろを振り向く) 11.360°方向転換(1 回展) 12.踏み台昇降 13.タンデム立位(片足を前に出した立位保持) 14.片足立位 カットオフ値は以下のとおりである. ・46 点以上. 病棟内自立判定基準. ・36 点以上. 病棟内見守り判定基準. 21.

(23) 参考資料 2 Functional Independence Measure FIMとは機能的自立度評価表(Functional Independence Measure)の略で,従来の日 常生活に関わる評価法に比べ,より詳細な患者様の自立度を把握することができる.以下 のように日常生活に関する上図の 18 項目を下図の 7 段階に分けることで,その人の日常生 活の自立度を評価する.. 22.

(24) 参考資料 3 Life Space Assessment. この4週間の活動範囲について、項目ごとにそれぞれ一つだけお選びください。 ※該当する回答にチェックを入れ、最後に「合計を計算する」ボタンを押してください。 生 活 空 間 レ ベ ル 1. 生 活 空 間 レ ベ ル 2. 生 活 空 間 レ ベ ル 3. 生 活 空 間 レ ベ ル 4. 生 活 空 間 レ ベ ル 5. a.. この4週間、あなたは自宅で寝ている場所以外の部屋に行きまし たか。. b.. この4週間で、上記生活空間に何回行きましたか。. c.. 上記生活空間に行くのに、補助具または特別な器具を使いました か。. d.. 上記生活空間に行くのに、他者の助けが必要でしたか。. a.. この4週間、玄関外、ベランダ、中庭、(マンションの)廊下、 車庫、庭または敷地内の通路などの屋外に出ましたか。. b.. この4週間で、上記生活空間に何回行きましたか。. c.. 上記生活空間に行くのに、補助具または特別な器具を使いました か。. d.. 上記生活空間に行くのに、他者の助けが必要でしたか。. a.. この4週間、自宅の庭またはマンションの建物以外の近隣の場所 に外出しましたか。. b.. この4週間で、上記生活空間に何回行きましたか。. c.. 上記生活空間に行くのに、補助具または特別な器具を使いました か。. d.. 上記生活空間に行くのに、他者の助けが必要でしたか。. a.. この4週間、近隣よりも離れた場所(ただし町内)に外出しまし たか。. b.. この4週間で、上記生活空間に何回行きましたか。. c.. 上記生活空間に行くのに、補助具または特別な器具を使いました か。. d.. 上記生活空間に行くのに、他者の助けが必要でしたか。. a.. この4週間、町外に外出しましたか。. b.. この4週間で、上記生活空間に何回行きましたか。. c.. 上記生活空間に行くのに、補助具または特別な器具を使いました か。. d.. 上記生活空間に行くのに、他者の助けが必要でしたか。 回答をクリアする. 合計を計算する. 23. 合計 点.

(25) 参考資料 4 老研式活動能力指標. 24.

(26) 参考資料 5. SF-8. 25.

(27) 26.

(28)

図 2  公共交通機関の練習を行う上での工夫点

参照

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