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世界経済の展望と中央銀行への課題

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Academic year: 2021

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(1)経済・産業・実務シリーズ. 経済・産業・実務シリーズ. 世界経済の展望と中央銀行への課題 長 井 滋 人 目. 次. 1.世界経済の構図 2.中央銀行への課題―米国編 3.中央銀行への課題―中国編 本日は、今後の世界経済を展望する上で重要な「米国の消費主導の回復」対「中国における投資の調整」とい う大きな構図を示した上で、鍵を握る両国における中央銀行が直面する課題をお話しする。. 1.世界経済の構図. としない成長”が続くリスクに警鐘を鳴らした。 IMFのWEOはこれまで下方修正を繰り返して.  鍵を握る米国の消費と中国の投資. きた。例えば、14年については12年4月時点で. IMF(国際通貨基金)の世界経済見通し(WEO、. は4.4 %と予測していたが、回を追うごとに下方. 1月時点)によると、1980 ~ 2013年の世界経済. 修正し、実績は3.3%に止まった(図表1)。同様. の成長率は平均3.5 %であったが、国際危機前の. に、15年、16年についても下方修正を重ね、長. 04 ~ 07年は平均5.4 %という例を見ない高成長. 期平均成長率3.5 %への復帰実現は逃げ水のよう. が4年間続いた。危機後に大きく落ち込んだ後は. に先送りされてきている。その内訳をみると、先. 徐々に回復してきているが、足元でも3.5 %をや. 進国は漸く下げ止まりつつあるが、新興国につい. や下回っている。こうした状況を見て、昨年10. ては相変わらず下方改定が繰り返されている。. 月のWEO発表時にラガルドIMF専務理事はNew. 今後の先進国と新興国の先行きについては、そ. Mediocre( 「並の」 「凡庸な」の意)という言葉を. れぞれ米国と中国の2国を見ていれば大きく見誤. 用いて、今後、長期にわたって世界経済の“ぱっ. ることはない。危機後の先進国の成長率を見ると、. 長井 滋人(ながい しげと) 日本銀行 国際局長。1986年東京大学経済学部卒業後、日本銀行入行。92年タフツ大学 フレッチャー法律外交大学院卒。93年5月国際通貨基金へエコノミストとして出向。. 2001年3月企画室調査役、04年8月国際局企画役、07年7月国際局参事役、09年7月鹿 児島支店長、11年4月企画局参事役、12年5月欧州統括役を経て14年6月より現職。 (本稿は2015年3月26日に日本証券アナリスト協会で講演された講演会の要旨である。 ). 48. 証券アナリストジャーナル 2015. 8.

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