原 著 〔東女医大誌 第56巻 第2号頁 221∼231昭和61年2月〕
完全大血管転位症におけるJatene手術の
位置づけに関する臨床的検討
東京女子医科大学 日本心臓血圧研究所循環器小児外科 イシ ハラ カズ ァキ 石 原 和 明 (主任 今井康晴教授) (受付 昭和60年11月21日)Clinical Research of the Indication of Jatene Procedure for Complete Transposit量o皿of the Great Arteries
Kazuaki ISHIHARA
Department of Pediatric Cardiovascular Surgey(Director:Prof. Yasuharu IMAI, M.D.) The Heart Institute of Japan, Tokyo Women’s Medical College, Japan
From 1978 to June,1985,81 patients with complete transposition of the great arteries with intact ventricular septum(1)and ventricular septal defect(II)underwent Jatene or Senning procedure. Among 39cases with Jatene and 42 cases with Senning procedure, hospital death were seen in 5(13%)and 3 patients(7〔%), respectively. The clinical data showed that preoperative left ventricular performance and pulmonary hypertension were important for selection of surgical procedure. Two staged Jatene procedure was suitable for the patients with TGA(1), left ventricular posterior wall thickness more than 5.5mm and the left/right ventricularかressure ratio more than O.8. However, the patients whose left ventricle was not sufficiently prepared had better to undergo Senning procedure, Jatene procedure was preferable for the case with TGA(II)because of anatomical and functional reasons. However, the patients with subaortic obstruction due to anterior displacement of the infundibular septum, hypoplastic ascending aorta and the coarctation or interruption of the aortic arch might be a candidate for the Damus−Kaye−Stansel procedure. In the case with both moderate pulmonary hypertension and left ventricular outflow obstruction due to mild posterior displacement of the infundibular septum, surgical procedures, such as Jatene, Senning, and Rastelli depend on severity of left ventricular outflow obstruction, how to approach the obstruction, the type of ventricular septal defect and how to approach ventricular septal defect. The patients with more than 10 units・m20f pulmonary vascular resistance were preferred to Senning procedure rather than the Jatene procedure, because the left ventricle could tolerate better as hypertensive pulmonary ventricle.
はじめに 完全大血管転位症(以下TGA)は新生児期或い は乳児期早期よりチアノーゼと心不全を伴い発症 する代表的な先天性心疾患である.その予後は極 めて不良であり治療をうけなけれぽ生後1週以内 に38%,1ヵ月以内に58%,6ヵ月以内に70%, 1年以内に90%が死亡すると言われている1).さ らに合併する心内奇形によりその病態が様々に修 飾され早期診断,早期治療が困難な症例もある. このような複雑な先天性心疾患には従来より各種 の姑息手術が行なわれ症状の改善に有効であっ た2).最近では新生児期でも積極的に根治手術を 施行し良好な成績を得る施設が増加しつつあ る鋤.根治手術の中でも解剖学的根治手術である Jatene手術は心房内血流転換術であるSenning 手術の欠点5>6)を補う新しい術式である7).しかし ながらJatene手術は他の根治手術に比べ歴史が 浅いため未だTGAの外科治療の上で適応,手術
手技,治療成績,合併症などに関して不明な点が 多い.そこでTGAに対するJatene手術とSen・ ning手術の成績を合併する心内奇形を中心に形 態学的,血行動態的及び臨床的に比較検討し TGAの外科治療体系におけるJatene手術の位 置づけを明らかにすることを本研究の目的とし た. 対 象 対象は当教室で1982年から1985年6月までに TGA I型及びII型に対して行なったJatene手術 例39例と1979年から1985年6月までに行なった Senning手術例42例の合計81例である(表1). 1.TGA I型 Jatene手術は17例で男12例,女5例,年齢は3 ヵ月から25ヵ月,平均13.1±5.8ヵ月,体重は3.8 kgから11.2kg,平均7.2±2.1kgであった. Sen− ning手術は33例で男24例,女9例,年齢は3ヵ月 から24ヵ月,平均10.9±5.1ヵ月,体重は4.2kgか ら10.2kg,平均7.2±1.8kgであった.年齢,体重 ともにJatene手術例とSenning手術例との間に 有意差はなかった. 2.TGA II型 Jatene手術は22例で男15例,女7例,年齢は2 ヵ月から80ヵ月,平均12.3±15.9ヵ月,体重は3,0 kgから20.Okg,平均7.0±3.3kgであった. Sen− ning手術は9例で男7例,女2例,年齢は1ヵ月 から9歳,平均35.0±40.4ヵ月,体重は3,1kgから 16.8kg,平均7.0±3,3kgであった.年齢ではSen− ning手術例がJatene手術例より有意に高く(p< 0.05),体重では有意差はなかった. 表1 完全大血管転位症1型,II型に対するJatene 手術,Senning手術の症例数,年齢,体重(平均値± 標準偏差)
Type Procedure Case Age(mα) Weight(Kg) Jatene 17 3−25 i13.1±5.8) 3.8−11.2 i7.2±2.1) 1 Senning 33 3−24 i10.9±5.1) 4.2−10.2 i7.2±1.8) Jatene 22 2−80 i12.3±15,9) 3.0−20.0 i7.0±3.3) II Senning 9 1−118 i35.0±40.4) 3.1−16.0 i9.8±4.4) 3.手術術式 A.Jatene手術 中等度低体温併用体外循環下に大動脈遮断, Young氏液, GIK液で心筋保護を行ない両大血管 を切離する.冠動脈移植は冠動脈口を含むバルサ ルバ隠すべてをカフ状に大動脈壁より切離し,肺 動脈に単純な縦切開を入れそこに縫着する8)9).両 大血管の再建はLecompteらの変法lo)を用いて大 動脈の前方で肺動脈を再建する.VSD合併例では VSD閉鎖は大動脈を可及的に遮断せずに経右二 又は右室町に行なった.またTGA I型で左室が 体循環を十分に維持できない症例には予め左室収 縮期圧が大動脈収縮期圧の8σ%となるように肺動 脈絞拒術(以下PAB)やBlalock−Taussig手術を 行ない左室が十分発育した後,本術式を施行し た11). B.Senning手術 体外循環併用表面冷却にて直腸温12∼15℃で循 環遮断とし心房中隔を切開し,それを用いて肺静 脈と僧帽弁の問に隔壁を作製する.次に右房壁で 肺静脈心房腔を作り最後に右二丁を肺静脈出口に 縫合する.VSD閉鎖は同様に几右房的に行なっ た12).本文中でSenning変法と述べているのは有 茎自家心膜により機能的左房を拡大する術式であ る. 心内奇形の合併はTGA I型では動脈管二二症 (以下PDA)12例,並列心耳(以下JXT)1例で あり,II型ではPDA 12例,大動脈縮窄症(以下 Co/A)2例,大動脈弁狭窄及び大動脈離断症(以 下IAA)1例, JXT 1例であった.根治手術前に 施行された姑息手術は1型で15例,II型では12例 であった. 方 法
1.TGA I型及びTGA II型に対して行なった Jatene手術, Senning手術の治療成績を術後早期 と遠隔期に分け比較した. 2.さらにJatene手術例, Senning手術例の病 院死及び遠隔死症例について形態学的,血行動態 的に調査した. 3.生存例の血行動態の指標としてTGA I型 及びII型に対するJatene手術, Senning手術の術
後の心係数を熱希釈法により測定した. 4.TGA I型に対するJatene手術の適応を決 定するために二期的Jatene手術を施行した症例 の初回手術からJatene手術に至る左室後壁の発
育及び一期的Jatene手術例の左室後壁厚
(LVPWT)を心エコーにより測定した.同時に TGA I型に対するJatene手術の術前の左室右回 圧比を二期的Jatene手術と一期的Jatene手術で 比較した. 5.TGA II型ではVSDの形態によりその外科 解剖や血行動態が異なる.そこで手術術式の選択のためにVSDをaligned VSDとmalaligned
VSDに形態学的に分類し,両者の肺動脈大動脈径 比,肺高血圧,心機能の推移について比較した. 6.TGAに合併する肺門血圧(以下PH)は外科 治療成績に影響するだけでなく,著者は手術術式 にも関係する因子と考え,Fick法により肺血管抵 抗値(以下Rp)を求め肺体血圧比(以下Pp/Ps) や心機能と共に術式により比較した.さらに高度 PH(Rp 10単位・m2以上)症例については術後の 残存するPHと術式について検討した. 結 果 1.治療成績(表2) 1.TGA I型 病院死亡はJatene手術例3例(18%), Senning 手術0例(0%)であり遠隔死亡はJatene手術0 例(0%),Senning手術5例(15%)であった. 2.TGA II型 病院死亡はJatene手術2例(9%), Senning手 術3例(33%)であり遠隔死亡はJatene手術4例 (20%),Senning手術1例(17%)であった。 II.死亡原因 表2 完全大血管転位症1型,II型に対するJatene 手術,Senning手術の治療成績Type Procedure Case Hospitalр?≠狽 р?≠狽Late Tota1 Jatene 17 3(18%) 0(0%) 3(18%) 1 Senning 33 0(0%) 5(15%) 5(15%) Jatene 22 2(9%) 4(20%) 6(27%) II Senning 9 3(33%) 1(17%) 4(44%) 1.TGA I型 A.Jatene手術 1)病院死症例の死亡原因 症例1 左心不全:PDA及びPHの非合併例 で3ヵ月時にPABとBlalock−Taussig手術を行 ない7ヵ月時にJatene手術を施行した.二期的 Jatene手術例であるが,術前の左室右室圧比0.63, LVPWT 5.Ommであり二期的Jatene手術例中, 左室右室圧比は最も下値であった. 症例2 頻脈発作:第1例と同様にPDA及び
PHの非合併例で6ヵ月時にPABとBlalock−
Taussig手術を行ない2歳1ヵ月時にJatene手 術を施行した.二期的Jatene手術例であるが,術 前の左室右室圧比0.79,LVPWT 4.1mmであり二期的Jatene手術中LVPWTは最:も二値で
あった. 症例3 呼吸不全:生後13ヵ月でPDAの合併 はないがPp/Ps 1.25のoversystemic PH症例に 一期的Jatene手術を施行したが,術後もPHが 残存しICU入室後も肺動脈圧は常に動脈圧より 高かった. B.Senning手術 1)遠隔死症例の死亡原因 症例1 肺静脈狭窄:11ヵ月時にSenning変 法を行い9ヵ月後図静脈狭窄のため死亡した. 症例2 肺静脈狭窄:1歳8ヵ月時にSenning 変法を行い12ヵ月後肺静脈狭窄のため死亡した. 症例3 肺静脈狭窄:11ヵ月時にSenning変 法を行い4ヵ月後肺静脈狭窄のため死亡した. 症例4 右心不全:6ヵ月時にSenning変法 を行い6ヵ月後肺静脈狭窄のため再手術を施行し たが再手術後8ヵ月に右心不全のため死亡した. 症例5 突然死:2歳時にSenning変法を行 い8ヵ月後突然死した. 2.TGA II型 A.Jatene手術 1)病院死症例の死亡原因 症例1 低拍出量症候群:生後1ヵ月,体重3.7 kgのIAA, PDA合併例で4日前にBlalock− Park変法だけを行なった症例であった.術前の Pp/Psは0.85, VSDはmalaligned VSDで経右室的にVSD閉鎖を行なった. 症例2 肺高血圧発作:生後4ヵ月時のRpが 12単位・m2で,10ヵ月時の検査で軽度肺動脈狭窄 と並列心耳を認めPp/Psは0.59であった. VSD はaligned VSDで経右房的に閉鎖し左室流出路 筋束切除と肺動脈弁交連切開術を行なったがPH. が残存した. 2)遠隔死症例の死亡原因 症例1 上気道感染:生後3ヵ月にPABを他 院で施行された症例で11ヵ月時にJatene手術を 行なった.VSDはmalaligned VSDで経学二丁に VSD閉鎖したがPABの位置が低く肺動脈弁輪 にかかっていてバルサルバ洞の変形を来たしてお り冠動脈移植に際し吻合口狭窄によると思われる 左前下行枝領域の術中心筋梗塞を併発した.その 後心不全が続き術後6ヵ月に肺炎を併発し死亡し た. 症例2 感染性心内膜炎:生後7ヵ月の術前 Pp/Ps O.96, Rp 10.2単位・m2の高度PH症例で VSDはaligned VSDで経右房的に閉鎖した.術 後5ヵ月に死亡した. 症例3 呼吸不全:生後7ヵ月の術前Pp/Ps O.85,Rp 12.7単位・m2の高度PH症例でVSDは malaligned VSDで経右房的に閉鎖した,術後6 ヵ月に死亡した. 症例4 神経芽細胞腫:術後約6ヵ月に遠隔死 した. B.Senning手術 1)病院死症例の死亡原因 症例1 敗血症:1歳2ヵ月にSenning変法 を行なったが創部感染より敗血症となり死亡し た. 症例2 肺動脈破裂:9歳時に姑息的Senning 手術を行なった症例であるが拡大した右肺動脈が 上大静脈を圧迫していたので,右肺動脈の縫縮術 を行なった.術後2日にその部位が破裂し緊急手 術で修復したが術後10日で死亡した. 症例3 低拍出量:症候群:大動脈縮窄症合併例 で1ヵ月に大動脈弓再建とSenning手術を同日 に行なったが低拍出量症候群のため術後6日で死 亡した. 2)遠隔死症例の死亡原因 症例1 三尖弁閉鎖不全症:11ヵ月にSenning 変法を行ない,術後2年4ヵ月後三尖弁閉鎖不全 のため死亡した. III.心係数(図1) 1型Jatene手術例は4.65±0.161/min/m2で, 1型Senning手術例3.69±1.161/min/m2(p< 0.02),II型Jatene手術例3.56±1.001/min/m2 (p〈0.001),II型Senning手術例3.11±0.611/ min/m2(p<0.005)より有意に高値であり,他の 3群間には有意差はなかった.また1型Jatene手 術の一期的Jatene手術例と二期的Jatene手術例 の心係数を比較すると前者は4.74±0.541/min/ m2C後者は4.61±0.681/min/m2で有意差はな かった.II型Jatene手術のPAB施行例とPAB
非施行例の心係数を比較するとPAB施行例
3.64±1.001/min/m2, PAB非施行例3.95±0.95 1/min/m2で有意差はなかった.IV. TGA I型の左室後壁厚及び左室右室圧比
(図2,3) TGA I型のうち一期的Jatene手術を行なった 症例は6例で病院死1例,二期的Jatene手術を行 なった症例は11例で病院死2例であった.手術時 年齢は一期的Jatene手術例では9.2±5.6ヵ月,二 期的Jatene手術では15.3±4.8ヵ月と有意に二期 的Jatene手術例が高かった(p〈0.05).二期的 Jatene手術の初回手術よりJatene手術までの期 間は4ヵ月から8ヵ月までで平均6.5±1.5ヵ月で 6 ぐ ξ5 ξ ) 4 益
23
塞。 是 6, 05enning Jatene Senn扉日9 Jatene
図1 完全大血管転位症1型,II型に対するJatene 手術,Senning手術後の心係数
宕 ε 茎 睾 8 7 6 5 3 2 1 至
一
P〈0.㎝ L P〈0、0〔6 TWO STAGE ONE STAGEPAB Jatene Jatene 図2 完全大血管転位症1型に対する二期的及び一期 的Jatene手術前の左室後壁厚
9
}一 1.6 < α: 14 田 α:: 1.2 ⊃ の 1.0 の U」 0.S 匡 Ω一 〇.6 > 0.ら 些 ヨ。・2 } 歪L■
N.S い エム ヨ ム Jatene Jatene 図3 完全大血管転位症1型に対する二期的及び一期 的Jatene手術前の左室右室圧比 あった,左室後壁厚(以下LVPWT)は初回手術 前3.2±0.7mmからJatene手術前には5.8±1.2 mmに有意に増加した(p<0.001).また一期的 Jatene手術の術前のLVPWTは3.6±0,4mmで 二期的Jatene手術例の術前値より有意に低値で あった(pく0.005).二期的Jatene手術例の2例 の病院死例のLVPWTは4.1mm,5.8mmと最も 低値であった.左室右室圧比は二期的Jatene手術 例では0.63∼1.67で平均1.08±0.29,一期的 Jatene手術例では0,74∼1.31で平均1.04±0.25 で有意差はなかった.二期的Jatene手術の2例の 病院死例の左室右室圧比は0.63,0.79と最も低値 であった.二期的Jatene手術例のLVPWTと右 室左室圧比との間に有意な相関関係はなかった. 二期的Jatene手術例のLVPWT,左室右室圧比 と術後の心係数とは一定の傾向は認められなかっ た.V.TGA II型のaligned VSDとmalaligned VSDとの比較(図4)
TGA II型のVSDをaligned VSDと
malaligned VSDに分類すると前者は11例で病院 死1例,遠隔死1例,後者11例で病院死1例,遠 隔死2例であった.肺動脈大動脈径比はaligned VSDでは1.4±0.1, malaligned VSDでは1.8± 0.3でありmalaligned VSDで有意に大きかった (p<0.005).肺高血圧については術前,術後の Pp/Psはaligned VSDでは0.82±0.19,0.40± 0.13,malaligned VSDでは0.88±0.09,0.44± 0.20であり両者間で術前,術後のPp/Psに有意差 はなかった.同様に術前,術後のRpはaligned VSD 5.9±2.9単位・m2,2.7±1.6単位・m2, malaligned VSD 7.0±3.4単位・m2,5.1±2,9単 位・m2であり両者間で術前,術後のRpに有意差 はなかった.術後の心係数はaligned VSD 3.94± 1.101/min/m2, malaligned VSD 3.63±0.801/ min/m2で有意差はなかった.さらにaligned VSDを軽度肺動脈狭窄合併例と非合併例に, malaligned VSDをCo/AやIAA合併例と非合 併例に分け,4群間で手術時年齢,Pp/Ps, Rpを 比較した.年齢ではaligned VSDに軽度肺動脈狭 窄合併例が10.3±1.9ヵ月,aligned VSD 5.8± 1.3ヵ月,malaligned VSD 8。3±8.1ヵ月,malaligned VSDにCo/A, IAA合併例1.5±0.71
ヵ月であった.症例数が少ないため統計学的解析 が不十分であるが肺動脈狭窄例の手術時年齢が高 く,Co/A, IAA合併例で年齢が低い傾向であっ Ω30 を α: 2.0 窪 話10 む malaligned a[igned VSD VSD 図4 完全大血管転位症II型のmalaligned VSD, aligned VSDの肺動脈大動脈径比
た.同様にPp/Psを比較するとそれぞれ0.78± 0.17,0.85±0.23,0.98±0.09,0.81であり,Rpは それぞれ4.84±2.14単位・m2,7.05±3.37単位・ m2C6.92±:3.87単位・m2でありCo/A, IAA合併 例は測定できなかった. VI. PH合併例のPp/Ps, Rp及び心機能(図 5)
TGA I型ではPp/Ps O.6以上, TGA II型では
Pp/Ps O。8以上及びPAB後の症例をPH症例と すると全体でPH合併例は31例であった, PH症 例の病院死3例,遠隔死5例であった.PH症例の Pp/Psは術前0.87±0.09から術後0.41±0.08に 有意に低下し(p〈0.001),Rpは術前72±1.9単 位・m2から術後3.4±1.4単位・m2に有意に減少し た(p<0.005).PH合併例の心係数をJatene手術 とSenning手術例で比較すると前者3.99士0,86 1/min/m2,後者3.59±0.591/min/m2で有意差は なかった.また手術時年齢と術後のPp/PsやRp との相関関係を検討したが有意な相関関係はな かった.術後も肺高血圧が存続した症例は7例 あった.TGA I型ではPDA合併例2例, PDA非 合併例4例,TGA II型では1例であった. TGA
I型のPDA合併例では3ヵ月時にJatene手術を 施行した症例と,生後16日でPDA結さつ術と
PAB,6ヵ月にBlalock−Hanlon手術,12ヵ月で Jatene手術を施行した症例であった. TGA I型
のPDA非合併例は5ヵ月,17ヵ月にそれぞれ Jatene手術を施行した症例と,14ヵ月,15ヵ月に 1.O 0,5 0 王 Pp/Ps 王
L■
P〈0.001 10・ 5 Rp(Um2) } {一
Pζ0.DO5 Preop postop preop Postop図5 肺高血圧を合併した完全大血管転位症の術前後 の肺野血圧比と肺血管抵抗 それぞれSenning手術を施行した症例であった. TGA II型では術後短絡のある症例を除くと,5 ヵ月時にPABを行ない20ヵ月でJatene手術を 施行した症例であった.術前のRpが10単位・m2 ・以上の症例は9例あり,病院死1例,遠隔死2例 であった.それらに行なわれた術式はJatene手術 が3例,Senning手術が6例(姑息的Senning手 術2例)行なわれ,死亡はJatene手術例で2例の 遠隔死,Senning手術例で1例の病院死であった. Jatene手術例の死因は呼吸不全と感染性心内膜 炎であり,Senning手術の死因は肺動脈破裂で あった.術後カテーテル検査を行なった術前Rp 10単位・m2以上の5例のPp/Psは0.39から1.00 までで平均0,73±0.27で術前Rp 10単位・m2以下 のPH症例の術後のPp/Ps O.40±0.13より有意 に高値であった(p<0.001). 考 察 TGAに対するJatene手術は解剖学的根治手 術であるため,他の機能的根治手術に比し理論的 には優れた術式である事は容易に理解できる.し かし手術手技の繁雑さやそれによる手術死亡率が 高いことが外科治療上の問題点であった.病院死 亡率の比較ではTGA I型においてはJatene手 術例の死亡率がSenning手術例のそれよりやや 高いが,TGA II型においてはJatene手術例の死 亡率はSenning手術のそれより低かった.遠隔死 亡率の比較ではTGA I型においてはJatene手 術例の死亡率がSenning手術例のそれより低く, TGA II型においてはJatene手術例の死亡率は Senning手術例とほぼ同様であった.したがって TGA I型に対するJatene手術例の病院死亡率及 びTGA II型に対するJatene手術の遠隔死亡率 を低下させる事がJatene手術の成績向上に役立 つと考えられた.
つぎにTGA I型, II型に対するJatene手術と Senning手術の死亡原因について検討した. TGA I型に対するJatene手術死亡例は3例で一期的 Jatene手術1例,二期的Jatene手術2例であっ
た.一期的Jatene手術例は生後13ヵ月の
oversystemic PH例でJatene手術を行なうには PHが進行しており手術時期が遅すぎた症例と三えられる.現在ではoversystemic PHの1型では 術後のPHの改善が期待できないので後負荷に 強い解剖学的左室を静脈側心室とするSenning 手術の方が理論的に優れ,またこれらの遠隔成績 も比較的良好であるのでJatene手術よりSen− ning手術の適応であった症例と思われた.二期的 Jatene手術例の死亡した2例は術前のLVPWT, 左室右室圧比が二期的Jatene手術下中最:も低く, 現在考えている適応(LVPWT 5.5mm以上,左室 右室圧比0.8以上)となっていない症例であった. すなわち3例の死亡例はいずれの症例もJatene 手術の適応を満たす症例ではなかったと考えられ た.TGA I型に対するSenning手術例の遠隔死の 原因は左房拡大に使用した自家心膜萎縮による肺 静脈狭窄3例であり現在では心膜による左房拡大 は行なっていない.他の1例は肺静脈狭窄解除後, 洋室前壁が胸骨に癒着し右心不全となり死亡し た.突然死した症例は術後の不整脈も認められず, その原因は不明であった.TGA II型における Jatene手術例の病院死亡は2例で肺高血圧発作 と低下出量症候群であった.肺高血圧発作で失っ た症例は生後4ヵ月時は高度PH症例であった が,10ヵ月のJatene手術時には左室流出路狭窄及 び肺動脈弁変形が認められた.これは漏斗部中隔 の軽度後方偏位にその肥厚が加わって左室流出路 狭窄が進んだためと考えられ,合併する肺動脈弁 の変形程度によりJatene手術よりSenning手術 の適応となる症例もあることを示している.低拍 出量症候群で失ったIAA合併例は上行大動脈の 低形成と大動脈弁下狭窄を伴っていた.そのため Jatene手術後,上行大動脈,右三流出路及び肺動 脈狭窄が残存し低拍出量症候群になったと思わ れ,むしろDamus−Kaye−Stansel手術の適応で あったと考えられる.TGA II型に対するSen− ning手術例の病院死亡は3例であった.敗血症で 失った症例は術後経過から検討しても感染と直接 結び付く原因は認められず,残念な症例であった. 肺動脈破裂で失った症例の術後の血行動態を含め た経過は非常に良好であったが,術後の偶発的な 続発症が原因となり死亡した症例であった.手術 時期が遅すぎたこと以外には手術適応,手術術式 に問題はなかったと考えている.Co/A合併例は 準一期的に根治手術を行なったが,現在では手術 侵襲が大きいため二期的根治術が有利と考えられ ている.しかし大動脈三下狭窄を合併する症例で は大動脈弓再建のみでは心不全が改善されないた め,救命率が低くても根治手術を施行せざるを得 ない.またこの症例のように漏斗部中隔の前方偏 位を伴う症例ではVSD閉鎖による右回腔の狭小 化は避けられず,Senning手術後低拍出量症候群 になるためJatene手術の適応であったと思われ た.TGA II型に対するJatene手術例の遠隔死は 非心臓死を除くと3例であり上気道感染で失った 症例は術前のPABの位置が不適切なため術後心 筋梗塞を併発した症例であり冠動脈移植にとって PABはむしろやや主肺動脈遠位側分岐部近くが 良い.感染性心内膜炎と呼吸不全で失った症例は
手術時期が遅れたPDA合併の高度PH症例で
あった.TGA II型にPDAを合併した症例はこの 2例の他に3例の生存例があるがそれぞれ3,4, 6ヵ月でJatene手術を行なっており, PDA合併 のTGA II型では6ヵ月以前にJatene手術を行 うべきと考えられた.TGA II型に対するSen− ning手術例の遠隔死因は三尖弁閉鎖不全である が,TGA II型ではVSD閉鎖に殆んどの症例で三 尖弁を使用する.このためSenning手術ではその 三尖弁が術後に動脈側房室弁となるため閉鎖不全 をおこしやすく,しかも三尖弁閉鎖不全は二二不 全,左心不全を助長する.従って形態学的な理由 からTGA II型にはSenning手術よりJatene手 術が良い適応であることが示唆された.以上の検 討よりTGA I型及びII型に対するJatene手術 にとってはそれぞれ,術前の左室の発育,術前の PHが重要な因子であることが考えられたので, さらにその点につき検討を加えた. 術後の心機能を心係数でJatene手術とSen− ning手術を比較した. TGA I型ではJatene手術 例がSenning手術例より有意に高かったが, TGA II型では両者間に有意差はなかった.また これらの症例について,Jatene手術とSenning手 術後の左右心室容積及び駆出率を計測した結果に室駆出率は正常範囲であるのにSenning手術の 三二駆出率は正常範囲以下であった.以上のこと よりJatene手術の生存例の心機能はSenning手 術例の心機能より良好であることが認められた. さらにJatene手術例の各症例における心係数を 比較検討するとTGA I型に対する一期的Jatene 手術例と二期的Jatene手術例の心係数に有意差 はなかった.TGA I型の二期的Jatene手術例の 術前の左室右室圧比やLVPWTと術後の心係数 との間に一定の関係はなかった.TGA I型の Jatene症例においてもPAB施行例と非施行例の
心係数に有意差はなく,aligned VSDと
malaligned VSDとの間にも有意差はなかった. すなわちJatene手術の術後心係数は術前の因子 に無関係に均一であった. 次にTGA I型に対するJatene手術の適応と 左室の発育について検討した.TGA I型の新生児 例あるいはPDA合併などのPH例を除けば, TGA I型の左室圧は低くJatene手術後,左室は 動脈側心室として体循環を維持するのは困難であ る.そのため左室を発育させる目的でPABと Blalock・Taussig手術を行い二期的Jatene手術 を施行したが,この際心エコーによりPAB前と Jatene手術前の左室後壁厚を測定した. PABに より左室後壁厚は全例増加したが壁厚が4.1mm 及び5.Ommと最も薄かった2例を失った.一期 的Jatene手術例の壁厚は平均3.6±0.4mmであ り二期的Jatene手術例より有意に薄く4.1mm 以上の症例はなかったにもかかわらず,術後左心 不全を起した症例はない.これは一期的Jatene手 術例の年齢が低いことから年齢や急激な圧負荷増 大に対する心筋微細構造の違い等が関連するのか もしれない.さらに二期的Jatene手術例の術前の 左室二二圧比を計測すると0.63,0.79と最も低 かった2例,即ち左室後壁厚が最も薄い2例と同 じであるが,その2例を失った.従って,TGA I 型に安全に二期的Jatene手術を行なうには左室 後壁厚5.5mm以上,左室三二圧比0.8以上の症例 が適応と考えられた.ところでJatene手術を目的にPABを施行したがJatene手術が行なえず
Senning手術となった症例が2例あった.1例は PABとBlalock・Taussig手術後に低酸素血症が 進行したため翌日PABを解除したが症状が改善 せずSenning手術を施行した.心房中隔欠損は心 房間交通を保つのに十分な大きさであることが術中確認された.他の1例はPABとBlalock−
Taussig手術後8ヵ月で著明な血小板減少が起り Rpが15単位・m2になり後述する理由でSenning 手術を施行した.この症例は心房中隔欠損が小さ く,そのためBlalock・Taussig手術により肺うっ 血がおこり肺高血圧になったと考えている.これ を防ぐには有効なBASを行なうことと,心エ コーにより術後の経過を観察し時期を失うことな しに手術を行なうことが大切である.これらの症 例のようにPAB, Blalock・Taussig手術により低 酸素血症が進行したり,高度PHに移行してし まった症例はJatene手術の良い適応にならない. TGA II型はVSDを伴うため,その形態は TGA I型に比べ複雑である. VSDをaligned VSDとmalaligned VSDに分類し両者の肺動脈 大動脈径比を比較すると後者で有意に大きかっ た.それは漏斗部中隔が前方に偏位することによ り肺動脈が心中隔に騎乗し大量の血液が肺動脈に 拍出されるためである.しかしaligned VSDと malaligned VSDで術前の肺高血圧を比較する と,Pp/Ps, Rp共に有意差はなく,術後のPHの 改善も同程度であった.形態学的にはmalaligned VSDを右室側より閉鎖すれぽ右二三の狭小化は 避けられず,このような症例に動脈側心室に二野 を用いるSenning手術は不利であり,Jatene手術 の良い適応である.またどちらかの型のVSDで も殆どの症例でVSD閉鎖に三尖弁を利用する. この場合三尖弁はSenning術後に動脈側房室弁 となりTGA II型のSenning手術例の1例を遠 隔期に三尖弁閉鎖不全で失ったことから考えても Senning手術よりJatene手術が良いと考えられ る.つまりTGA II型にはVSD閉鎖により動脈 房室弁の障害をきたさないという形態学的理由か らJatene手術がより良い適応となる.しかし TGA II型のJatene手術例の2病院死例はCo/A の合併例と肺動脈弁狭窄を伴う症例であった. TGA II型でもCo/AやIAAの合併例で大動脈弁下狭窄と上行大動脈が極度に低形成で
malaligned VSD閉鎖後一室狭小化をきたす症例 では大動脈と右室流出路の再建を必要とするため Damus−Kaye−Stansel手術の適応となる.また,肺 動脈弁下狭窄と肺高血圧の両者を軽度ないし中等 度に合併した症例は狭窄の程度,狭窄解除の到達 法,VSDの型, VSD到達法によりJatene手術, Senning手術, Rastelli手術のいずれも不十分な 適応となる症例があり,問題のある中間型(II∼III 型)となっている.また肺動脈弁輪狭小例及び弁 狭窄例にはJatene手術は適応とならずSenning 手術や.Rastelli手術の適応であり,漏斗部中隔が 後方偏位する定型的III型はRastelli手術の良い 適応となる16). TGAに合併するPHは以前から注目され数多 くの報告がある17)∼22)がその詳細は不明な点が多 く外科治療上重要な問題である.PH合併例の死 亡率はPH非合併例に比し高かった, PH合併例 の術前後のPp/Ps, Rpを比較すると術後は術前 に比し有意に低下するものの,中には肺動脈圧が 正常範囲まで低下しない症例もあった.そこで retrospectiveに術後PHが残存した症例より至 適手術時年齢と術式について検討した.TGA I型 のPDA合併例では3ヵ月以内であれぽ術後PH は低下するため一期的Jatene治手術を行なうか, PDA結さつ術とPAB, Blaock−Taussig手術を 行ない,二期的Jatene手術の適応を満たした時期 にJatene手術を施行する.4ヵ月以上の症例では PHが術後も存続した症例があり術前のRp値に よりJatene手術か, Senning手術が決定する. TGA I型のPDA非合併例では3ヵ月以内であ れぽPAB, Blalock−Taussig手術を行ない二期的 Jatene手術の適応を満たした時期にJatene手術 を施行する.4ヵ月以上で12ヵ月以内の症例では すでにPHになっている症例があり, Pp/Ps O.8 以上のPH症例であれぽ一期的Jatene手術, PH 症例でなけれぽ3ヵ月以内同様に二期的Jatene 手術を施行する.13ヵ月以上の症例では高度PH 症例となるため術前のRp値によりJatene手術 がSenning手術かを選択する.TGA II型のPDA 合併例では6ヵ月以内であれぽPHは可逆的な ので一期的Jatene手術か, PDA結さつとPAB を行いその後Jatene手術を施行する. TGA II型のPDA合併例で6ヵ月以上の症例では術後PH が残存した症例があるため術前のRpにより Jatene手術かSenning手術か決定する. TGA II
型のPDA非合併例ではPABを5ヵ月に行なっ
た症例のPHが残存したのでPABを行なうには 3ヵ月以内が適応である.PDA非合併例で12ヵ月以内ならぽ術後PHは低下するので一期的
Jatene手術の適応である.しかし13ヵ月以上の症 例ではPHが残存する症例があったため,術前の RpによりJatene手術かSenning手術か決める. 次に術前のRpが10単位・m2以上の9症例につい て検討すると術後のPp/PsはRp 10単位・m2未満 のPH合併例の術後Pp/Psより有意に高かった. 術前のRpが10単位・m2以上の症例では術後も PHが存続した,これらの症例ではJatene手術例 が3例中2例が遠隔死したのに対し,Senning手 術例では6例中1例を肺動脈破裂で失ったにすぎ なかった.術前のRpが10単位・m2以上の生存例 に対する術後検査が未だ十分に行なわれていない が,治療成績をJatene手術とSenning手術で比 較すると術後PHが存続する症例には静脈側心 室に左室を用いるSenning手術が有利と考えら れた. 結 論1.TGA I型, II型に対するJatene手術は形態 学的にも機能的にも従来の機能的根治術より優れ
ているが,TGA I型では術前の左室機能, TGA II
型では術前のPHが本術式の適応にとって重要 である. 2.TGA I型に対する二期的Jatene手術の適 応曝PHのない症例で, PAB, Blaiock・Taussig 術後に左室後壁厚5.5mm以上,左室右二二比0.8 以上となった症例である. 3.まれではあるがTGA I型の中には二期的 Jatene手術のために左室を発育させることが困 難な症例もあり,そのような症例にSenning手術 の適応がある. 4.VSD閉鎖を行うTGA II型では三尖弁,右 室機能からみてJatene手術がより良い.
5.TGA II型の例外として漏斗部中隔の前:方 偏位が高度で大動脈弁下狭窄,上行大動脈の低形 成を伴うCo/A, IAA合併例はDamus−Kaye− Stansel手術の適応である.逆にTGA II型であ りながらaligned VSDに軽度肺動脈弁狭窄を合 併したり,漏斗部中隔が軽度後方偏位してPHと 左室流出路狭窄の両者を合併するIII型との中間型 はJatene手術, Senning手術と必ずしも良い遠隔 成績ではなく問題のある中間型である. 6.PH症例の肺血管病変を正確に把握するこ とは困難であるがTGA I型でRp 10単位・m2以 上の症例は術後もPHが残存するため静脈側心 室に左室を用いるSenning手術が有利である. 7.PDA合併のPHを伴うTGA I型では3カ 月以内であれぽJatene手術,4ヵ月以上でRp 10 単位・m2未満であれぽJatene手術,10単位・m2以 上であればSenning手術の適応である. PDA非 合併のTGA I型では原則として,二期的Jatene 手術の適応であるが3ヵ月以上でPp/Ps O.8以上 であれぽ一期的Jatene手術,12ヵ月以上でRp 10 単位・m2以上ならSenning手術の適応である. 8.PDA合併のTGA II型では6ヵ月以内であ れぽ一期的Jatene手術,7ヵ月以上でRp 10単 位・m2未満ならぽJatene手術,10単位・m2以上で あれぽSenning手術の適応である. PDA非合併 例のTGA II型ではPABを行なうのは3ヵ月以 内が有効で,生後12ヵ月以内ならぽJatene手術の 適応であり,13ヵ月以上でRp 10単位・m2未満な らぽJatene手術,10単位・m2以上であればSen・ ning手術の適応である. 稿を終えるにあたり,ご懇篤なるご指導とこ校閲を 戴いた東京女子医科大学循環器小児外科学教室今井 康晴教授に深甚なる謝意を捧げるとともに,直接ご指 導いただいた同教室黒沢博身講師及び教室の諸先生 方に心から感謝致します. 文 献
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