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駒澤大学佛教学部論集 32 003石井 修道「『四禅比丘』考」

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(1)

NII-Electronic Library Service 『

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は じ め に

『 四 禅 比 丘 』 の 研 究 の 動

  周 知 の ご と く 、 十 二 巻 本 『 正

』 ( 出 家 功 徳 ・ 受 戒 ・ 袈 裟 功 徳 ・ 発 菩 提 心 . 供 養 諸 仏 . 帰 依 仏 法 僧 宝 . 深 信 因 果 . 三 時 業 . 四 馬 . 四 禅 比 丘 ・ 一 百 八 法 明 門 ・ 八 大 人 覚 ) は 前 世 紀 に 発 見 さ れ て 以 来 、 注 目 ・

さ れ て

日 に 及 ん で い る 。 本 論 文 で 取 り 上

る 第                                                                                         ア   十 『 四

丘 』 は 、 従 来 十 二 巻 本 の

で も

究 が な さ れ て き た も の と い え る か も し れ な い 。 筆 者 も い さ さ か 「 『 深 信

』 『 三 時 業 』 考 」 ( 『 駒 澤 大 学 仏 教 学 部 研 究 紀 要 』 第 五 八 巻、 一 一 〇 〇 〇 年 三

に お い て 、 卜 二 巻 本 の 最 重 要 な 巻 々 に つ い て 考 察 し て き た 。   そ の 続 き と し て 十. 一 巻 本 の 第 九 「 四 馬 』 の 巻 を 、 『 駒 澤 大 学 仏 教 学 部 研

』 第 五 九 号 ( 二 〇 〇 一 年 三

に お い て 、 「 『 四 馬 』

」 の

で ま と め て み た 。 そ の 中 で 、 冒 頭 の 「 外 道 問

」 の 話 が

の 公 案 と し て 有 名 で あ る が ゆ え に 、 そ の 内 容 を ど の よ う に 位 置 づ け る か は 、 検 討 さ れ た こ と が

な か っ た の で は な い か と い う 結 論 に

達 し た 。 そ れ は 『 四 馬 』 の 構 成 が 次 の 荊 渓

然 の 『

決 』 巻 二

五 で あ る こ と が 明 ら か に な っ た か ら で あ る 。     (

A

 

初 明 悪 機 中 。 云 如

馬 等 者 根 利 如 快 馬 起 悪 如 僻 路 。

説 如 鞭

如 正 路 。     (

B

 

雑 阿 含 云

丘 、 有 四 種 馬 一 者

便

随 御 者 意 。 二

触 毛 便 能 如 上 。 = 者 触 肉 、 然 後 乃 驚 。     四 者

然 後 方 覚 。 経

云 、

如 聞

、 即 能 生 厭 。 次 馬 如 聞 己

無 常 、 即 能 生 厭 。 三 者 如 聞 己 親 無 常     即 能 生

。 四 者

如 己

病 苦

生 厭 。     (

C

 

大 経 十 六

調 御

以 四

生 老 病 死 。 故 知 二 経 並 喩 三 蔵 中 意 。

喩 此 以

四 教 。 快 馬 即 是 円 機 。 貪

即     是

也 。 若

意 僻

浪 行

欲 、

四 数 。 若 機

者 、 次 用 別 教 。 乃 至

如 余 三 馬 。 於 円 機

、 仍 須

機 宜 善 宜 悪 。       駒 澤 大 學 佛 教 學 部 論 集 第 二 卜 二 號   夲 成 十 三 年 十 月                                                     四 一

(2)

NII-Electronic Library Service 『 四 禅 比 丘 』 考 ( 石 井 ) 四 二                                                                                               ( 十 ハ 止 囲 凵 ⊥ パ ー . 、 , 一 二 ab )   こ こ に い う (

B

> (

C

) か ら

易 に 「 四 馬 』 は 構 成 さ れ 「 大 経 』 つ ま り 「 涅

』 は 原 典 に さ か の ぼ っ て 、 道 元 は 引 用 し た の で あ る が 、 『

阿 含 』 は 「

伝 弘 決 』 巻 二 之 五 を そ の ま ま 引 用 し て い た の で あ る 、 最 も 注 目

べ き こ と は 、 (

A

) の 部 分 で あ り 、 こ れ は 「 外 道 問 仏 」 の 話 で 知 ら れ る 禅 宗 の 公 案 と し て の 展 開 で は な く 、 あ く ま で も 『 四 馬 』 に 引 用 さ れ る 『 法

玄 義 』 巻 一

の 「 龍

日 、 為 人 説 句 、 如 快 馬 見 鞭 影 即 入 正 路 」 ( 岩 波 文 庫 本 ( 四

三 . 頁 ) 、 大 正 巻 三 一.

ハ 八 七 a 参 照 ) が 主 題 で あ り 、 そ れ は 『 輔 行 伝 弘 決 』 巻 二 之 五 の (

A

) の 箇 所 を 問 題 と し た も の で あ っ た 。 こ の 新 た な 視 点 は 、 『 四 馬 』 の 撰 述 意 図 を 明

に し 、 「 こ の 牛 老

死 を 為 説 す る に よ り て 、 一 切

生 を し て

耨 多 羅 三 藐

の 法 を え し め ん が た め な り こ れ 「 如 来 肚

、 調

衆 生 必 定 不 虚 是 故 号 仏 調 御 丈 夫 」 な り 」 ( 同

 

二 九 頁 V の 結 語 と な る の で あ る 。 こ こ は 天 台 教 学 で 言 う な ら ば 、 四 悉 檀 の 第 .

の 問 題 と

連 す る こ と が 明 ら か に な っ た の で あ る 。   こ こ に 取 り 上

よ う と す る 『 四

比 丘 』 が 「 摩 訶 止 観 』 及 び そ の 注 釈 書 の 『

訶 止 観

行 伝 弘 決 』 と 深 い 関

に あ る こ と は                                   ハ し 既 に 指 摘 さ れ 、 そ の 研 究 成

て い る 。 た だ 明 ら か に 『 四 馬 』 が 天 台 典

と 深 い 関 係 に あ る こ と が 判 明 し た 現 在 そ の ほ と ん ど は 確 認

業 に 終 わ る に し て も 改 め て そ の 連 関 性 を 検 討 す る 必 要 を 感 じ こ こ に 整 理 す る も の で あ る 。 あ わ せ て 試 訳 の 現

語 訳 を 従

と 同 じ

載 す る も の で あ る 。   さ て 前 回 の 論 文 で は 、 『 四

比 丘 』 ( 同

二 四 〇

二 七 ハ 頁 ) と 天 台 典 籍 の 関 係 は

し て お い た が 、 ま ず 、 『 四 禅 比 斤 』 が い か な る 引 用 経

成 さ れ て い る か を 全 資 料 に つ い て 次 に

げ て お く こ と に し よ う 。 『 四 禅 比 丘 』 の 構 成 は 前 篇 と 後

の 二 つ に 分 け

一 〇

に 分 け た も の で あ る 。 ( 内 容 項 目 の 下 の 数 は 岩 波 文 庫 本 の 頁 数 で あ り そ の 出 典 は 大 正 大 蔵 経 の 頁 数 等 を 示 し て い る 。 )

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  前 篇

 

四 禅 比 丘 に つ い て 、 四 禅 比 丘 の 謗

の 話 ( イ ) 龍 樹

の 言 葉 三 四 〇 頁 「

度 論 』 巻 十 七 ( 大 正 巻 一 五 ー . 四 之 一 ( 人 正 巻 四 六

 

二 五 七 b ) の 合 糅 八 九 a ) と 『

行 伝 弘 決 』 巻

(3)

NII-Electronic Library Service   ( ロ ) 四

丘 は

聞 比 丘 と も い う 一 、 四

比 丘 (

11

無 聞 比 丘 ) の 三

の 誤 り    @A    @  @  @     A

A

  A チ ト ヘ ニ ハロ イ )  ))  )  ) )   )

 

、 阿 蘭

る 誤 り       一 . 一 四 三 頁 第 二 、 四

と 思 い 込 誤

 

 

三 四 四 頁 優 婆 毬 多

丘 の 弟 子 の 話 の

 

 

  三 四

頁   『 輔 行

弘 決 』 巻 五 之 四 ( 同 ⊥ 〇 二

c

⊥ 二 〇 三

a

) こ の 比 丘 は 聖

を 習 学 し て い た の で

禅 比 丘

  三 四 七 頁 聖 教を

学 す る 者 は

11

占 徳

は 荊 渓 湛 然   三

八 頁 『 輔 行 伝 弘 』

五 之 四 ( 同 つ づ き ) 教 相 を 知 る に よ っ て 誤 ら

か っ た 話   三 四 九 頁     『 輔 行 伝

』 巻 五 之 四 ( 同

き )

一 の ま

め 口

禅 比

よ り 優

多 の

良 い 点   三

三 、 命 終 時 の 誤 り             三

頁 、 二 、

 

) 舎 利 弗

合                       三 五 一頁   (

孔 老 に

の 功 徳 な し 後

説     三 五

頁     へ

け 四

僻 計 生

四 禅 比 丘 の

と め           五 二 頁

 

  三 教 一 致 に つ い て 五

  ( イ

代 の 三 教 . 致 説

 

   

 

 

 

    一 、

五 三 頁   ( ) 雷 庵 正 受 の 『

燈 録

致 説 ( ハ

庵 正 受 説 の批 判      

 

 

 

 

 

頁 六 古 徳 の 説 く 一 一 、 教

致 批 判      

 

    三 五 五 頁 七 、 孔 子 ・

薩 と

う 説 批 判   ( イ ) 『 清 浄 法 行 経 』 説  

 

 

 

        三 五 六 頁 『 四 禅 比 丘 考 (

  『 輔 行 伝 弘 決 』 巻 六 之 一 ( 同 ⊥ 壬 四

c

)   『 輔 行 伝 弘 決 』 巻 四 之 . ( 一 の ( イ ) の つ づ き ) 三 コ . 頁  

 

『 普 燈

』 「 進 ヒ 書 」 ( 続 蔵 経 巻 三 七

左 上 )   輔行 伝 弘 決

三 之 四 同 − 四 七a)   『輔行 伝 弘 決 』六之一一 、 (.西 三c)

(4)

NII-Electronic Library Service   『 四 禅 比 丘 』 考 ( 石 井 )   ( ロ )

徳 の 『 清

経 』

経 説   ( ハ ) 兼 ね て 智 円 ・ 正 受 を 再 び 批

八 、 儒 教 は 一 世 ・ 仏 法 は 三 世 九 、 諸 仏

薩 は 無 量 劫 を 知 る 十 荘 子 は 自 然 見 の 外 道 十 一 、

代 禅

の 自 然 見 十 二 、

一.

の 振 旦 の 二 福 説 十 三 十 四 十 五   ( イ ) 孔 子 の 書 と 仏 教 の 生 知 の 有 無   ( ロ ) 『

語 』 の 生 知 説 卜 六 孔 老 は 流 転 の 凡 夫       ろ う た ん 十 七

は 害 親

原 と

  ( イ ) 「 漢 書 列 伝 』 の

胡 説   ( ロ ) 老 駒 と 仏 法 は ひ と つ に あ ら

十 八 、 十 九、 論 力 外 道 韋 陀 の 法 を 発

る 見 孔 老 は 仏 法 に 及 ぼ ず と 知 れ る 者 な し 孔 子 の 生 知

は 仏 教 に な し 四 四 三 五 七 頁

 

『 輔 行

弘 決 』 巻 六 之 = ( 同 ) = 五 七 頁 三 土 八

  『 輔 行 伝 弘 決 』 巻 十 之 二 ( 同 … 四 四 〇

b

) 三 五 九

    「 大 智 度 論 』 巻 五 ( 同   九 八

b

} 一 二 亠 ハ

O

    『 摩 訶 止 観 』 巻 ト ( 大 正 巻 四 六 ー . 一 二 五 a ) 、 二 六 〇

、 一 六 二

  『

訶 止

』 巻 十 ( 同 一 三 四

b

) と 「 輔 行 伝 弘 決 h ( 同 − 四 四 〇 a ∀ 三 六. 一

  『

訶 止

』 巻 十 之 卜 ( 同   = 二 四

b

) 一 二 亠 ハ : 一 頁 = 六 四 頁 三 六 四 頁 三 六 五

二 祖 慧 可 の 孔 老 を 捨 て て 達 磨 に 入 門 し た 話 二 十 三 教 一 致 説

の ま と め 出 典 不 明 後 註 (

34

) 参 照 「 輔 行

弘 決 』 巻 一 之 一 ( 同 − 一 四 三 ・ ) 一 エ ハ 七 百 ハ     『

伝 弘 決 』 巻 五 之 亠 ハ (冖 岡   二 二 五 b ) 三 六 八

 

経 』 巻 下 ( 大 正 巻 二 四 − 一 〇

C

四 a )     三 六 九

 

『 景

』 巻 三 ( 禅 文 化 本

. 頁 ∀ 三 七 一 頁

 

行 伝 弘 決 』

十 之 二 ( 前 掲 書 ー 四 四

Cb

) 巻 卜 八 ( 同 ー 一 九 一. 一

b

) = 七 四 頁 巻 卜 之 と 「 大 智 度 論 』 N工 工一Eleotronlo  Llbrary  

(5)

NII-Electronic Library Service   こ の 『 四

丘 』 の 巻 が い か に 『

行 伝 弘 決 』 に 基 づ い て

開 し て い る か は 、 引 用 が

く し か も そ の 注 釈 書 の 全 体 に 及 ん で い る こ と か ら

る の で あ る 。 本

の 前 半 で は 、 冒 頭 の 四

比 丘 の 謗 仏 の

が 『 大 智 度 論 』 だ け で は な く

に 関

る こ と

中 心 に

摘 す る こ と に し た い 。   ま た 、 趙 宋 天 台 に お け る 山

・ 山

派 の

の 中 で 、 天 台 の 正

の 山

の 四 明 知

と 異 端 派 の 山 外 派 の

係 は 、 こ の 『 四 禅 比 丘 』 に も 見 ら れ る の で あ る 。 山 外 派 の 孤 山 智 円 の 批 判 が 『

普 燈 録 』 の 「 進

h

」 を め ぐ っ て 展 開

る こ と が 知 ら れ て い る 。 そ こ で 、 本 論 の 後 半 で は 、 『 嘉

普 燈 録 』 の 撰 者 の

正 受 を

に 問 題 と し 、 孤 山 智 円 の 批 判 と 天

関 係 の 典 籍 の 引 用 が

す る 問 題 は 、 後 に 訳 注 で 検

す る こ と と し よ う 。 と り あ え ず 『 四

比 丘 』 と 天 台

と 密 接 に 関 係 し て い る こ と だ け を 、 ま

は 指

す る に と ど め て 『 四 禅 比 丘 』 の 試 訳 を 紹

し て お き た い 。     二   試 訳 『 四 禅 比 丘 』 「 四

丘 』 の

は 、 次 の よ う に

と 後 編 の 二 つ に 分 け さ ら に 全 体 を . ○ 段 に 分 け る 。 ( 下 段 の 数 は 岩 波 文 庫 本 ( 四 ) の 頁 数 )

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  前 篇

 

四 禅 比 丘 に つ い て 、 四 禅

丘 の 謗 仏 の

  ( イ ) 龍

祖 師 の

葉   ( ロ ) 四

比 丘 は

聞 比 丘 と も い う . 、 四 禅

丘 (

11

無 聞 比 丘 ) の 三

の 誤 り   ( イ ) 第 、 、 阿 蘭

に 独

る 誤 り   ( ロ ) 第 二 、 四 禅

四 果 と 思 い 込 む

り   ( ハ ) 優 婆 麹

の 比 丘 の

子 の 話 の

  ( 二 ) こ の 比 丘 は 聖

を 習

し て い た の で 四

比 丘 と は

な る こ と 『 四 禅 比 丘 』 考 ( 石 井 V 三 四 〇

三 四 三

三 四 三 頁 三 四 四 頁 三 四 四 頁 三 四 七 頁 四 五

(6)

NII-Electronic Library Service   『 四 禅 比 丘 』 考 ( 石 井 )   ( ホ ) 聖

を 習 学

解 易 し

11

と は

然   ( へ ) 教

を 知 る に よ っ て 誤 ら な か っ た 話   ( ト ) 第 二 の ま と め

11

丘 よ り 優

毬 多 の 弟 子 の 良 い 点   ( チ ) 第 =

終 の 時 の 誤 り 三 、 四 果 と 仏

と の

違   ( イ )

利 弗 の 場 合   ( ロ ) 孔 老 に

果 の

な し

11

後 に 広

    へ き け 四 、 僻 計 生 見 の 四

比 丘 の ま と め     後 篇   三 教 一 致 に つ い て 五 、 . . 一 教 一 致 説

  ( イ ) 宋 代 の 三 教 一

説   ( ロ ) 雷 庵 正 受 の 『 並 日 燈 録 』 「 進 上 書 」 の 三

一 致 説   ( ハ ) 雷 庵 正 受 説 の

判 六 占 徳 の 説 く 三 教 一 致

孔 子 ・ 老 子

も 菩

と い う

批 判   ( イ ) 『 清 浄

行 経 』 の 説   ( ロ ) 古

の 『 清

法 行

』 偽

  ( ハ )

ね て 智 円 ・ 正 受 を 再 び

八 、 儒

は 一

・ 仏 法 は 三 世 九 、 諸

菩 薩 は 無 量 劫 を 知 る 十

子 は

然 見 の 外

十 ] 、 宋 代

者 の 自 然 見 = 四 八 頁 三 四 九 頁 コ 四 九 頁 三 五 〇 頁 五 五 五 頁 頁 頁

五 五 五

五 四 ∠

E

頁 頁 頁 貞 三 五 六 頁 三 五 七 頁 三 五 七

三 五 八 頁 三 五 九 頁 三 六 〇 頁 三 六 〇 頁 四 六 N工 工一Eleotronlo  Llbrary  

(7)

NII-Electronic Library Service 十 二 、

諦 三

旦 の 二

十 三 、 韋 陀 の

を 発 得 す る

十 四 、 孔 老 は 仏 法 に 及 ば ず と

れ る 者 な し 十 五 、 孔 子 の 生 知 説 は

教 に な し   ( イ ) 孔 子 の 書 と 仏 教 の 生

の 有 無   ( ロ V 『

語 』 の 生 知

十 六

老 は 流 転 の 凡 夫       ろ う た ん 十 七 老 聴 は 害

を 化 原 と す   ( イ ) 『 漢 書

伝 』 の 化 胡 説   ( ロ ) 老 聴 と 仏

は ひ と つ に あ ら

十 八 、 二

慧 可 の 孔

を 捨 て て 達 磨 に 入 門 し た 話 十 九

道 二 十 . 二

一 致 説

判 の ま と め 一 二 亠 ハ ニ 百 ハ 三 六 二

一 二 亠 ハ 二 酋 貝 一 一 六 四

三 六 四

三 六 五 頁 三 六 七 頁 三 六 八

三 六 九

三 七 一

三 七 四

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正 法 眼

 

四 禅 比 丘 ( 一 ) ( イ ) 第 十 四 祖 龍 樹

師 都 、

有 一 比 丘

四 禅

謂 得 四 果 。

得 初 禅 謂 得 須 陀 潭 。 得 第 二

時 、

得 第 三 禅

、 謂 是 阿 那

果 、

謂 是 阿 羅 漢 。

不 復 求 進 。

欲 尽 時 、 見 有 四

中 陰

便

生 邪 見 、 謂 無 浬

欺 我 。 悪 邪 見 故 、 失 四

便

阿 毘 泥

中 陰

終 即 生 阿 毘 泥 梨 中 。 諸 比 丘 問 仏 「 阿 蘭

比 丘 、

終 生

処 」 。

言、 「 是 人 生 阿 毘 泥

中 」 。 諸 比 丘 大

、 「 坐

便

耶 」 。 仏 如 前 答 言 「 彼

因 増 上

。 得 四 禅 時 謂 得 四 果 。 臨

終 時 、 見 四 禅 中

便 生 邪

無 涅 槃 我 是 羅 漢 ム , 還 復 生 、 仏 為 虚 誑 。 是 時 即 見 阿

相 、 命 終             ロ ぎ 即 生 阿 毘

中 」 。 是 時 仏

偈 言       『 四 禅 比 丘 』 考 ( 石 井 )                                                                               四 七

(8)

NII-Electronic Library Service 『 四 禅 比 丘 』 考 ( 石 井 ) 四 八 多

尽 法 。 雖

此 功

難 可 信                     ド ヨ ソ

獄 由 謗 仏

第 四 禅                                                                                             お も

                                              た の い 、 第 四 禅 を 得 し

是 れ を 阿 羅

と 謂 え り 。 是 れ を 恃 ん で 自 ら 高 ぶ り 復 た 進 ま ん こ と を 求 め

命 尽 き な ん と す る 時 四 禅 の 申 陰 の

り て 来 る

て 、 便 ち 邪 見 を 生 じ 涅 槃 無 し 、 仏 為 に 我 を 欺 く と 謂 え り 。 悪 邪 見 の 故 に 四 禅 の 中 陰             あ   び                 な い り を 扶 ひ 、

便

ち 阿 毘

の 中

粉 相 を 見 、 命 終 し て 即 ち

毘 泥 梨 中 に 生 ぜ り 。 諸 の 比 丘 、

に 間 う 「 阿 蘭 若

終 し て

れ の 処 に か 生 ぜ し 」 。 仏 言 わ く 「 是 の 人 は

毘 泥 梨 中 に 生 ぜ り 」 。 諸 の 比 丘 大 い に 驚 き 「 坐 禅 持 戒 し て 便 ち 鰍 る に 至 る や 」 と い う 。 仏 、 前 の 如 く 答 え て

わ く 「 彼 は 皆 な

に 因 る 。 四 禅

得 し 時 四 果 を 得 た り と 謂 え り 。 臨 命 終 の

四 禅 の

陰 の 相 を 見 て 便 ち 邪 見 を 生 じ て 謂 え ら く

無 し 、 我 れ は 是 れ 羅 漢 な り 今 ま 還 っ て 復 た 生 ず 仏 は 虚 誑 せ り と 。 是 の

ち 阿 毘 泥

の 中 陰 の 相 を 見 、

終 し て 即 ち 阿 毘 泥

の 中 に 生 ぜ り 」 。 是 の 時 に 仏 偈 を 説 い て 言 わ く     多 聞

戒 、 禅 も 、 未 だ 漏 尽 の 法 を 得 ず     此 の

有 り と 雖 も 、 此 の 事

ず べ き こ と 難 し 。                             あ ず か     墮 獄 は 謗 仏 に 山 る 、

四 禅 に 関 る に 非 ず 。

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[ 訳 ]

 

蔵 第

 

四 禅 比 丘   第 十 四

龍 樹 祖 師 言 っ た 、 仏

r

に ひ と り の 比 丘 が い て 、 第 四

を 得 て 、 増 上 慢 を 生 じ て 、 四 果 を 得 た と 思 い 込 ん だ .

め は 初 禅 を 得 て 、 須 陀 滬

た と 思 い 込 ん だ 。

二 禅 を 得 た 時 に 是 れ を

陀 含 果 と 思 い 込 み 第 三 禅 を 得 た 時 に 是 れ を 阿 那 含 果 と 思 い 込 み 第 四

を 得 た

に 、 是 れ を 阿 羅 漢 と 思 い 込 ん だ 。 是 の 自 ら の 高 慢 を 鼻 に か け て 、 二 度 と

上 を 求 め よ う と は し な か っ た 。

が 尽 き ん と し た 時

の 中 陰 の

る の を 見 て そ こ で 邪 見 を 牛 じ て

は 無 い の に 、 仏 は じ ぶ ん

(9)

NII-Electronic Library Service を 欺 さ ん と し た と 思 い

ん だ 。 悪

見 の た め に 、 四 禅 の 中

を 見 失 い 、 そ こ で 地 獄 ( 阿 毘 泥 梨 ) の

陰 の 相 を 見 て 、 命 終 し て そ の ま ま

梨 の 中 に 生 ま れ か わ っ た 。 諸 の 比 丘 は 仏 に 問 う た 、 「 僧

( 阿 蘭 若 ) の 比 丘 は 命 終 し て ど こ に 生 ま れ か わ っ た の で し ょ う か 」 。 仏 は 言 わ れ た 「 是 の 人 は 阿 毘 泥

の 中 に 生 ま れ か わ っ た 」 。 諸 の 比 丘 は 大 い に 驚 い て 聞 い た 「 坐 禅 持 戒 す れ ば そ の よ う な 所 に 行 く の で し ょ う か 」 。 仏 は

と 同 じ よ う に

え ら れ た 、 「 彼 は す べ て

し て い る 。 四 禅 を 得 た 時 に 四 果 を 得 た と 思 い 込 ん だ 。 臨 終 の 時 に 、 四

の 中

の 相 を 見 て 、 す ぐ に 邪

を 生 じ て 、 涅 槃 は

い の に 、 ま た 、 我 は 羅 漢 な の に 、

さ ら に 生 ま れ か わ ろ う と

る の は

が だ ま そ う と し て い る と 思 い 込 ん だ 。 是 の 時 す ぐ に 阿 毘 泥 梨 の

陰 の 相 を み て

終 し て た だ ち に 阿 毘 泥

の 中 に 生 ま れ か わ っ た の だ 」 。 是 の 時 、

は 偈 を

い て 言 わ れ た 、     多 聞 と

戒 と 禅 と は 、 未 だ

の 法 を

て は い な い 。     此 の

徳 を も っ て い る と 言 っ て も 此 の 事 は

ず る こ と は 難 し い 。     地 獄 に 堕 ち た の は 仏 を 謗 っ た こ と に よ る そ れ は 第 四

の こ と と 関 わ る も の で は な い 。

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                                                          へ こ ( 一 ) ( ロ ) こ の

丘 を 称 じ て 四 禅 比 丘 と い ふ 、 ま た は 無 聞

丘 と 称

。 四

を え た る を 四 果 と 僻 計 せ る こ と を い ま し め 、 ま た 謗 仏 の 邪

い ま し む 。 人 天 大

み な し れ り 。 如 来 在 世 よ り 今 日 に い た る ま で 、

西

天 東 地 と も に 是 に あ ら ざ る を 是 と 執 せ る を い ま し む と し て 、 四

を え て 四

と お も ふ が ご と し と あ ざ け る 。 [ 訳 ]

 

こ の 比 丘 を 称 し て 四

比 丘 と い う ま た は

丘 と

。 四

を 得 た の を 四 果 と 間 違 っ て 思 っ た こ と を い ま し め ま た

を 謗 っ た

見 を い ま し め ら れ た も の で あ る 。 人 間 界 天 上 界 の 法 座 に 居 た も の た ち は み な 知 っ て い る こ と で あ る 。 如 来 が こ の 世 に お ら れ た

よ り 今 日 に 至 る ま で 、 イ ン ド ・ 中 国 と も そ う で な い こ と を そ う だ と 執 著 し た の を い ま し め ん と し て 「 四

て 四 果 と 思 い

む が ご と し 」 と あ ざ け り 笑 う の で あ る 。                                                       ヲ (一 一 ) ( イ )

 

こ の 比 丘 の 不 是 、 し ば ら く 略 し て

す る に 一. 一

あ り 。 第 一 に は 、 み つ か ら 四

と 四 果 と を 分 別 す る に お よ ば ざ る 無 聞 の 身 な が ら い た づ ら に

を は な れ て 、 む な し く

若 に 独 処

。 さ い は ひ に こ れ 如 来

世 な り つ ね に 仏

に 詣 し て 『 四 禅 比 丘 』 考 ( 石 井 ) 四 九

(10)

NII-Electronic Library Service       『 四 禅 比 丘 』 考 ( 石 井 )                                                                               五 〇              さ 常 恒 に 見 仏 聞 法 せ ば 、 か く の ご と く の あ や ま り あ る べ か ら ず 。 し か あ る に 阿 蘭

に 独 処 し て 仏 所 に 詣 せ ず 、 つ ね に 見 仏 聞 法 せ ざ る に よ り て か く の ご と し 。 た と ひ 仏 所 に 詣 せ

と い ふ と も 、

大 阿 羅

の 処 に い た り て 、 教 訓 を

ず べ し 、 い た づ ら に 独 処

る 、

⊥ 慢 の あ や ま り な り 。 [ 訳 ]

 

こ の 比 丘 の よ く な い と こ ろ は 、 と り あ え

略 し て 挙 げ れ ば 一、

あ る 。

. は 、 自 分 か ら 四 禅 と 四 果 と を 区 別

る こ と が で き な い

知 の

そ の ま ま で あ り な が ら 、 む や み に

の 下 を 離 れ て 、 む な し く

院 ( 阿 蘭 若 ) に 独 り で 住 ん で い る こ と で あ る 。 幸 い に こ の 時 は 如 来 が こ の 世 に お ら れ た の で 、 常 に 仏 の 所 に 行 っ て 、 い つ も 仏 に 見 え 、 そ の 法 を 聞 く こ と が で き れ ば こ の よ う な 誤 り は な か っ た の で あ る 。 だ が 、 こ の 比 丘 は 僧 院 ( 阿 蘭 若 ) に 独 り 住 ん で 、 仏 の 所 に 行 か ず 常 に 仏 に 見 え 、 そ の 法 を 聞 か な か っ た こ と か ら こ の よ う に な っ た の で あ る 。 た と い 仏 の 所 に 行 か な い と い っ て も 諸 の 大

羅 漢 の 処 に 行 き て 、 教 訓 を 聞 く こ と を 願 う べ き で あ る 。 む や み に

り 住 ま い

る の は

上 慢 の 誤 り で あ る 。 ( 一 ) ( ロ )

二 に は 、 初 禅

え て 初 果 と お も ひ 、 二 禅 を え て 第 二 果 と お も ひ 、 三 禅 を え て 第 三 果 と お も ひ 、 四

を え て 第 四 果 と お も ふ 第 二 の あ や ま り な り 。

. 三 四

の 相 と 、

二 四 果 の 相 と 比 類 に 及 ば ず 。 た と ふ る こ と あ ら ん や 。 こ れ 無 聞 の と が に よ れ り 。 師 に つ か へ ず 、 く ら き に よ れ る と が な り 。 [ 訳 ]

 

第 二 は 、 初 禅 を 得 て

果 と 思 い 込 み 二 禅 を 得 て 第 二 果 と 思 い 込 み 三 禅 を 得 て 第 三 果 と 思 い 込 み 、 四 禅 を 得 て 第 四                                               ケ が た                           す が た 果 と 思 い 込 む の が 、 第 「 の 誤 り で あ る 。

二 四 禅 の

初 二 二 四 果 の

と は 、 比 べ る こ と は で き な い の で あ る ど う し て 比 較

る こ と が で き よ う か 。 こ れ は 無 知 の 誤 り か ら 生 じ た も の で あ る 。 師 に 仕 え

、 も の の 道 理 を 知 ら な い こ と か ら く る 誤 り で あ る 。                   バ リ   ( 二 ) ( ハ )   優 婆 麹

弟 子 中 有 一 比 匠 。 信 心 出 家 、 獲 得 四 禅

。 毬

方 便 令 往

処 。 於 路 化 作 群 賊 、 復 化 作 五 百 賈

。 賊 劫 賈 客 、 殺

藉 。

生 怖 即 便 自 念 、 我 非 羅 漢 応 是 第 三 果 。 賈

有 長 者 女 、 語 比 丘 言 「 唯 願 大 徳 与 N工 工一Eleotronlo  Llbrary  

(11)

NII-Electronic Library Service

去 」 。

丘 答 言 、 「 仏 不

女 人 行 」 。 女 言 「 我 望 大 徳 而

其 後 」 。

丘 憐 愍

望 而 行

者 次 復 変

大 河 。 女 人 言 「 大

、 可

我 渡 」 。 比 丘

下 、

。 女 便 堕 水 、

言 、 「 大 徳 済 我 」 。

手 接 而 出 生 細 滑 想

欲 心 即 便 自 知

阿 那

。 於 此

生 愛 着 将 向 屏 処 、

共 交

是 師 生 大 慚 愧 、 低 頭

立 。 尊 者 語 言 「 汝 昔 自

是 阿 羅 漢

如 此 悪 事 」 。

至 僧

、 為 説 法

得 阿 羅 漢 。                                                                   え                         お も     く

の 弟 子 の

に 、 一 の 比 丘 有 り き 。 信 心 も て

し 、 四

得 て 四

と 謂 為 え り 。 麹 多 方 便 し て 他 処 に 往 か                                                                   お び や                                                 お そ                   す な     し む 。

に 於 て 群 賊 を

し 、 復 た 五 百 の 賈 客 を 化 作 せ り 。 賊 、 賈

劫 か し

害 狼 藉 す 。

丘 、 見 て 怖 れ を 生 じ 、 即     ラ                                                                                                                                   に                           む す め     便 ち 自 ら 念 え ら く 我 れ は 羅 漢 に

、 応 に 是 れ 第 三 果 な る べ し 、 と 。 賈

亡 げ て 後 、 長 者 の 女 有 り

丘 に 語 り て 言 く                                   ゆ     「

わ く は 大 徳 我 れ と 共 に 去 く べ し 」 。 比 丘 答 え て 言 く 、 「 仏

れ と 女 人 と 行 く こ と を 許 し た ま わ ず 」 。 女 言 く     「 我 れ 大

を 望 ん で 而 も 其 の 後 に 随 わ ん 」 。 比 丘

愍 し て 相 い 望 ん で

く に 、 尊

た 大 河 を 変 作 せ り 。 女 人 言 く     「

、 我 れ と

に 渡 る べ し 」 。 比 丘 は 下 に 在 り

は 上 流 に 在 り 。

便

ち 水 に 堕 し 、

し て 言 く

徳 、 我 れ を

う     べ し 」 。 爾 の

比 丘

し て 出 し 、 細

の 想 を 生 じ て

の 心 を 起 し 、 即 便 ち 自 ら 阿 那

に 非 ず と 知 り ぬ 。 此 の 女    

に 於 て 極 め て

着 を 生 じ

い て 屏 処 に 向 い て 共 に 交

せ ん と 欲 う に 、

て 是 れ

な る を 見 て

愧 を 生 じ

頭                                                                                                     む     し て 立 ち た り 。

者 語 り て

「 汝 、 昔 し 自 ら 是 れ 阿 羅 漢 な り と

え り 云 何 が 此 の 如 き の 悪 事 を 為 さ ん と 欲 る や 」 。

    い て

中 に 至 り 、 其 れ

し て 懺

せ し め 為 に 法 要 を 説 き て 、

羅 漢 を 得 し め き 。

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[ 訳 ]

 

子 の

に ひ と り の

丘 が い た 。 信 心 を も っ て 出 家 し

を 得 て 四 果 と 思 い 込 ん だ 。 麹

は 方 便 を も っ て 他 処 に 往 か せ た 。 麹 多 は 路 す が ら 群

に 姿 を

復 た 丘 百 の 商 人 に

姿

え た 。 賊 は 商 人 を 強 奪 し 、 殺 害 を 加 え 狼 藉 に 及 ん だ 。 比 丘 は こ の 様 を 見 て 怖 れ を い だ き

ぐ に 自 ら 思 っ た 、 「 我 は 羅 漢 で は な く 第 三 果 に 当 た る 」 。 商 人 が 逃 げ て 後 に 、 長

そ の 比 丘 に 語 っ た 、 「 ど う か お 願 い し ま

大 徳 よ 、 わ た し と 一

っ て 下 さ い 」 。 比 丘 は 答 え た 「 仏 は わ た し が

人 と .

に 行 く こ と を お 許 し に は な り ま せ ん 」 。

は 言 っ た 「 わ た し は 大 徳 と 一 緒 に そ の 後 か ら つ い て 行 き た い と 思 い ま

」 。 比 丘 は 憐 ん で 一

に つ れ だ っ て 行 っ た 。 尊 者 は

に 復 た

に 変 化 し た 。

は 言 っ た 、 「 大 徳 よ 、 わ た し と 一 緒 に 渡 る こ と が で き ま

か 」 。

丘 は ド

に 居 り 、 娘 は 上

に 居 た 。 た ち ま ち 娘 が 川 に

ち て

し ⊥ げ た 「 大 徳 よ 。 わ た し を 『 四 禅 比 丘 』 考 ( 石 井 ) 五 一

(12)

NII-Electronic Library Service 『 四 禅 比 丘 』 考 ( 石 井 ) 五 . お 救 い 下 さ い 」 。 そ の 時 、 比 丘 は 手 で つ か ま え て 救 い

し て 、 娘 の 肌 に

れ て 、 細 か く す べ す べ と し た 感 触 が 生 じ て 、 わ が も の に し よ う と い う 心 が 起 き た. す ぐ さ ま

分 は 阿 那

で は な い こ と が 知 ら さ れ た 。 こ の 娘 に 強 い

着 心 を 生 じ 、 囲 い の 向 こ う に 引 き 連 れ て 、 一

に 愛 欲 を 交 わ そ う と し て 、 こ れ が

で あ る こ と を 見 て 、 大 い な る 慚 愧 の 心 を 生 じ 頭 を う な だ れ て 立 ち す く ん だ 。

者 は 語 り か け た 、 「 君 は 昔 し 自 ら 阿 羅 漢 で あ る と 思 い 込 ん だ の に 、 ど う し て こ の よ う な 悪 事 を し よ う と 思 う の か 」 。 僧 団 の

に つ れ て 行 っ て そ の こ と を 懺 悔 さ せ 、 比 丘 の 為 に

を 説 い て 、 阿 羅

を 得 さ せ た 。

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一 ) ( 二 )   こ の 比 丘 は じ め 生 見 の あ や ま り あ れ ど

の 狼

を み る に お そ り を 生 ず と き に わ れ 羅 漢 に あ ら ず と お も ふ 、 な ほ 第 三

な る べ し と お も ふ あ や ま り あ り 。 の ち に 細

の 想 に よ り て

欲 心 を 生

る に

含 に あ ら

と し る さ ら に 謗

の お も ひ を 生 ぜ ず 、 謗 法 の お も ひ な し 、 聖 教 に そ む く お も ひ あ ら

。 四 禅 比 丘 に は ひ と し か ら ず 。 こ の

丘 は 、 聖 教 を 習 学 せ る ち か ら あ る に よ り て 、 み つ か ら 阿 羅 漢 に あ ら ず 、 阿

含 に あ ら

と し る な り い ま の 無 聞 の と も が ら は 、 阿 羅

は い か な り と も し ら ず 仏 は い か な り と も し ら ざ る が ゆ ゑ に 、 み つ か ら 阿

に あ ら

仏 に あ ら ず と も し ら ず み だ り に わ れ は 仏 な り と の み お も ひ い ふ は 、 お ほ き な る あ や ま り な り 、 ふ か き と が あ る べ し 。 学

ま つ す べ か ら く 仏 は い か な る べ し と な ら ふ べ き な り ⊂ [ 訳 ]   こ の

丘 は 、 は じ め に 身 勝 手 に 生 じ た 見

が 誤 り で あ る た め に 、

害 の 狼 藉 を み て 恐 れ を 生 じ た 。 そ の 時 に わ た し は 羅 漢 で は な い と 思 っ た が 、 そ れ で も な お 第 = 果 ( 阿 那 含 ) で あ ろ う と 思 う

り が あ っ た 。 後 に

人 の 肌 の 細 か く す べ す べ と し た 思 い に よ り て 愛

の 心 を 生 じ て 阿 那 含 で は な い と 知 っ た 、 さ ら に 、 仏 を 誹 謗 す る 思 い を 生 じ な い し 、 法 を 誹 謗

る 思 い も な く

の 教 え に

く 思 い も な か っ た. そ の こ と は 四

比 丘 と は 同 じ で は な い 。 こ の 比 丘 は 聖 教 を 習 い 学 ん だ 力 が あ る こ と か ら 、 自 ら 阿 羅 漢 で は な い し 阿 那 含 で は な い と 知 っ た の で あ る 。 い ま の 法 を 聞 き か な い 輩 は 、 阿 羅 漢 が ど の よ う な も の と も 知 ら な い し 、 仏 が ど の よ う な も の と も 知 ら な い か ら 自 ら 阿

で は な い し 仏 で は な い と も 知 ら ず 、 勝 手 に わ た し は 仏 で あ る と の み 思 い 込 む の は 、

な る 誤 り で あ り 深 い 罪 が あ る こ と に な る 。 学 仏 道 は ま

仏 が ど の よ う な も の だ と 習 わ な け れ ば な ら な い 。

(13)

NII-Electronic Library Service                 あ ( 一 一 ) ( ホ )

 

徳 云

聖 教 者 薄 知 次 位 縦 生 逾

亦 易

解 」 。                                                   ち ゅ う ら ん     〈 古

云 く 、 「 聖

を 習 う 者 、

く 次 位 を 知 る は 縦 い 逾

を 生

れ ど も 亦 た 開 解 し 易 し 」 〉 。   ま こ と な る か な 、

の 言 。 た と ひ 生 見 の あ や ま り あ り と も 、

こ し き も 仏

を 習 学 せ ら ん と も が ら は 、 ら れ じ

人 に も 欺 誑 せ ら れ じ 。 み つ か ら に

誑 せ

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[ 訳 ]

 

古 の す ぐ れ た 指 導 者 が 言 っ て い る 「 仏 の

え を 習 っ た 者 は 、 う す う す 到

し た 境 界 の 順 序 を 知 っ て い る の で 、 た と 沿 ろ く じ ゅ ざ い     は ら   い   そ う ざ ん   は い つ だ い   ち ゅ う ら ん し のコ   だ い し ゃ に     と き ら 六 聚 罪 ( 波 羅 夷 ・ 僧 残 ・ 波 逸 提 ・ 逾 濫 遮 ・ 提 舎 尼 ・ 突 吉 羅 ) の 一 つ の

罪 ( 大 障 善 道 ) を 生 じ て も 、

き 放 ち 易 い 」 。   本 当 の こ と で あ る こ と よ 古 徳 の

は 。 た と い

勝 手 に 生 じ た 見 解 に 誤 り が あ っ た と し て も 、 少 し で も 仏 法 を 習 い 学 ん だ 仲 間 は 、

ら に だ ま さ れ る こ と は な い し 他 人 に も だ ま さ れ る こ と は な い 。               へ け   ( 二 ) ( へ )

 

曾 聞 、

人 自 謂

。 待 天 不

謂 為 魔

。 暁 已 不 見

王 請 説 、 自 知 非

。 自 謂 是 阿 羅

他 人 罵

心 生

自 知 非 是 阿 羅 漠 。 乃 謂 是

也 。 又 見

人 起 欲 想 、 知 非 聖 人 。 此 亦 良 由 知 教

乃 如 是 也 。                                     お も                                                             お も     〈 曾 て 聞 く 人 有 り て 自 ら 仏 と 成 る と

う 。 待 つ に 天

な ら ん と

為 え り 。

け 已 る に 梵 王 の 請 説 を 見 ず 、 自     ら

に 非

と 知 り ぬ 。

ら 是 れ 阿 羅

な り と 謂 え り 。 又 た

人 の 之 を 罵 る こ と を

り て 心 に

念 を 生

自 ら 是 れ 阿 羅 漢     に 非

と 知 り ぬ 。 仍 て 是 れ

ご 果 な り と 謂 え り 。 又 た 女 人 を 見 て

想 を 起

聖 人 に 非 ず と

り ぬ 。 此 れ 亦 た 良 く

相 を     知 る に 由 て の 故 に 乃 ち 是 の 如 し 〉 。 [ 訳 ]

 

昔 こ ん な 事 を

い た 、 有 る 人 が

し た と 思 い 込 み 、 待 っ て い て も 空 が 明 け な い の で 、 悪 魔 に 妨 げ ら れ た と 思 い

ん だ 。

明 け が 終 わ り

天 王 が 説

を 願 う こ と に 会 わ な か っ た の で 、

ら 仏 で な い こ と を 知 り 自 ら 阿 羅 漢 で あ る と 思 い 込 ん だ 。 さ ら に

人 に こ の こ と を 罵 ら れ て 、 心 に

っ た 思 い が 生 じ 自 ら

羅 漢 で は な い と 知 っ て 第 三 果 ( 阿 那 含 ) で あ る と 思 い 込 む に 至 っ た 。 さ ら に

人 に 愛 欲 の 想 い を 起 こ し て 、 聖 人 で な い こ と を 知 っ た 。 こ れ ら も ま た 確 か に ( 仏 ) の 教 え ら れ た 有 『 四 禅 比 丘 』 考 ( 石 井 ) 五 三

(14)

NII-Electronic Library Service 「 四 禅 比 丘 』 考 ( 石 井 〉 り

を 知 っ て い た か ら こ そ こ の よ う に な っ た の で あ る 。 五 四 ( 二 ) ( ト )   そ れ 仏 法 を し れ る は 、 か く の ご と く み つ か ら が

を 覚 知 し 、 は や く そ の あ や ま り を な げ す つ 。 し ら ざ る と も が ら は 一 生 む な し く 愚

の な か に あ り 。 生 よ り 生 を

く る も ま た か く の ご と く な る べ し 。   こ の 優 婆 麹 多 の 弟 子 は 、 四 禅 を え て 四 果 と お も ふ と い へ ど も さ ら に 「 我 非 羅 漢 」 の

あ り 。 無 聞 比 丘 も

命 終 の と き 、 四

の 中 陰 み ゆ る こ と あ ら ん に 、 「 我 非 羅

」 と し ら ば 、 謗 仏 の 罪 あ る べ か ら ず 。 い は ん や 四

を え て の ち ひ さ し な ん ぞ 四 果 に あ ら ざ る と か へ り み し ら ざ ら ん 。 す で に 四 果 に あ ら ず と し ら ば な ん ぞ 改 め ざ ら ん 。 い た づ ら に 僻 計 に と ど こ ほ り む な し く 邪 見 に し づ め り 。

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[ 訳 ]   そ も そ も 仏

を 知 っ て い る 者 は 、 こ の よ う に 自 ら の 非 を 覚 知 し 、 早 く そ の 誤 り を

て る の で あ る 。 知 ら な い 輩 は 、 一 生 む な し く 愚 か な こ と の な か に 埋 没 し て い る の で あ る 。 生 を

え て 次 の 生 を 受 け て も ま た こ の よ う に く り か え す の で あ る   こ の 優 婆 麹

子 は 、 四

を 得 て 四 果 と 思 い 込 ん だ と し て も さ ら に 「 わ た し は 羅 漢 で は な い 」 と 判 断 す

慧 が あ る 。 無 聞 比 丘 ( 四 禅 比 丘 ) も 命 終 に

ん だ 時 に 、 四

の 中 陰 に 出

っ た 時 に 、 「 わ た し は 羅 漢 で は な い 」 と 知 る な ら ば 仏 を 誹 謗 す る 罪 は 牛 じ る こ と に は な ら な い 、 ま し て い わ ん や 四 禅

て 後 に 時 間 が 経 過 し て い る の で 、 ど う し て 四 果 で は な い と 反 省 し な い こ と が あ ろ う か 。 四 果 で は な い と 知 っ て い る 以 上 、 ど う し て 改 め な い こ と が あ ろ う か 。 だ が 、 無 駄 に 誤 っ た 見 解 に

り 、 む な し く 邪 見 に 落 ち て し ま っ た の で あ る 。               ハ ほ ( 二 ) ( チ )  

三 に は 、 命

の 時 お ほ き な る 誤 り あ り そ の と が ふ か く し て つ ひ に 阿

地 獄 に お ち ぬ る な り た と ひ な ん ぢ 一                                                                                                 ド め 生 の あ ひ だ 、 四 禅 を 四

と お も ひ き た れ り と も 臨 命

の 時

の 中

み ゆ る こ と あ ら ば 、 } 生 の 誤 り を 懺 悔 し て 四 果 に は あ ら ざ り と お も ふ べ し 。 い か で か

わ れ を 欺 誑 し て 、 涅 槃 な き に 涅

あ り と 施

せ さ せ た ま ふ と お も ふ べ き 。 こ れ 無 聞 の と が な り 。 こ の つ み す で に

な り 。 こ れ に よ り て

現 じ て 命 終 し て

地 獄 に お ち ぬ 。 た と ひ 四 果 の 聖 者 な り と も 、 い か で か 如 来 に お よ ば ん 。

(15)

NII-Electronic Library Service [ 訳 ] 第 三 に は 、

終 の 時 に

き な 誤 り が あ り そ の

く し て 、 結

地 獄 に 墜 ち た の で あ る 。 た と い 君 が

の 問 、 四

四 果 と 思 い

ん で き た と し て も 、

ん だ

四 禅 の 中 陰 に

う こ と が あ る な ら ば 一 生 の 誤 り を 懺 悔 し て 、                                                             だ   ま 四 果 で は な か っ た の だ と 思 わ ね ば な ら な い 。 ど う し て 仏 は わ た し

し て 、 涅

は な い の に 涅 槃 は あ る と 教 え ら れ た の で あ ・ ろ う と 思 う に ち が い な い 。 こ れ は 仏 の

え の 無 知 に よ る 罪 な の で あ る 。 こ の 罪 は

で に 仏 を 誹 謗 す る こ と な の で あ る 。 こ の こ と に よ り て 、 阿 鼻 地 獄 の

が 現 わ れ て

終 し て

地 獄 に 墜 ち た の で あ る 。 た と い 四 果 の 聖 者 で あ っ た と し て も ど う し て 如 来 に 及 ぶ こ と が あ ろ う か 。

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( 三 ) ( イ )  

利 顛 は 久 し く こ れ 四 果 の 聖

な り 。 三

干 世 界 の 所 有 の 知 恵 を あ つ め て 、 如

を の ぞ き た て ま つ り て ほ か を 一 分 と し 、

の 智 恵 を 十 六 分 に せ る 一 分 と 、 三 千 大 千 世

所 有 の 智

と を 格 量

る に 、

弗 の 十 六 分 之 一 分 に 及 ば ざ る な り 。 し か あ れ ど も 、 如 来 未

を と き ま し ま す を き き て 、

の 仏

こ と に し て 、 わ れ を 欺 誑 し ま し ま

と お も は ず 。                                                                                     ハ ビ 「 波 旬 無 此 事 ( 波 旬 に 此 事 無 し ご と ほ め た て ま つ る 。 如 来 は

を わ た し 舎 利

は 福 増

わ た さ ず 。 四 果 と 仏 果 と 、 は る か に こ と な る こ と か く の ご と し 。 た と ひ 舎

び も ろ も ろ の

子 の ご と く な ら ん 十 方 界 に み ち み て た ら ん 、 と も に 仏 智 を 測 量 せ ん こ と う べ か ら

。 [ 訳 ]

は 久 く 四 果 の 聖

で あ っ た 。 如 来 を そ の 数 に い れ な い で 、 三 千

べ て の 智

を 集 め て 、 そ れ を

と し て 、

弗 の

を 十 六

に し た 一 分 と そ の 三 千

千 世 界 の

べ て の

恵 と を 格

る と 、 そ れ は

利 弗 の 十 六 分 の 一

に 及 ば な い の で あ る 。 だ が 、 ( そ の 舎 利 弗 が ) 如 来 が い ま だ

れ た こ と の な い

を 説 か れ た の を 聞 い て 、 前 と 後 の 仏 の 説 が

な っ て い る か ら と い っ て 、 わ た し を 賂 蘚 さ れ た と 思 わ

に 、 「 魔 波 旬 に 此 の 事 は な い 」 と

賛 さ れ た の で あ る そ れ で も 如 来 は

さ せ 舎 利 弗 は 福 増 を 出 家 さ せ る こ と は で き な か っ た 。 四 果 と 仏

と は 、 は る か に

な る こ と は こ ρ ほ う な の で あ る 。 た と い 舎 利

及 び も ろ も ろ の 弟 子 の よ う な

が い て 、 十 方

に 充 満 し た と し て も す べ て 合 わ せ て 仏 智 を 測 量 ろ う と し て も

る こ と は で き な い の で あ る 。 『 四 禅 比 丘 』 考 ( 石 井 ) 五 五

(16)

NII-Electronic Library Service 『 四 禅 比 丘 』 考 ( 石 井 ) 五 ノ 丶 ( 三 ) ( ロ )

 

孔 老 に か く の ご と く の 功 徳 い ま だ な し 。 仏 法 を

学 せ ん も の 、 た れ か 孔 老 を 灘 畷 せ ざ ら ん 。 孔 老 を 習 学 す る も の 、

法 を 測 量 す る こ と い ま だ な し 。 い ま 大 宋

の と も が ら お ほ く 孔 老 と

道 と 一 致 の 道 理 を た つ 。 僻 見 も と も ふ か き も の な り 。 し も に ま さ に 広

べ し 。 [ 訳 ] は

〜 や

子 に こ の よ う な 苙 、 行 に よ ・ て 積 み 重 ね ら れ た 力 は ま だ な い の で あ る 。 仏 法 を 習 い 学 ぶ 者 は だ れ が 孔 子 や 老 子 を 測 度 ら な い も の が あ ろ う か 。 孔 子 や 老 子 を 習 い 学 ぶ

仏 法 を 測 量 る こ と は い ま だ な い の で あ る . い ま 大 宋 国 の 輩 は 、 多 く 孔 子 や 老 〜 と

道 と は . 致 の 道 理 を 立 て て い る 。 そ れ は 誤 っ た 見 解 の 最 も 深 い も の で あ る 。 後 に そ の こ と は 広 く 述 べ る こ と に

る 。 ( 四 ) 四

み、

ら が 僻 見 を ま ・ と と し て 、 如 来 の 欺 誑 し ま し ま す と

な が く 仏 道 を 違 背 し た て ま つ る な り ・ 愚 癡 の は な は だ し き 、 六 師 等 に ひ と し か る べ し 。       か い   古 徳 云

師 在 世 、 尚 有 僻 計 生 見 之 人 、 況

後 無

禅 者 」 。                               な     〈

徳 云 く 「 大 師

世 す ら 尚 お 僻 計 生 見 の 人 有 り 況 ん や 滅 後 師 無 く 、

ざ る 者 を や 」 〉 。   い ま 大 師 と は 仏 世

な り 。 ま こ と に 世 尊

、 出 家

具 せ る な ほ 無 聞 に よ り て は 「 僻 計 生 見 」 の 誤 り の が れ が た し 。 い は ん や 如 来 滅 後 、 後 五 百 歳 辺 地 下 賎 の 時

誤 り な か ら ん や 四 禅 を 発 せ る も の 、 な ほ か く の ご と し 。 い は ん や 四 禅 を 発 す る に 及 ば ず 、 い た づ ら に

名 愛 利 に し づ め ら ん も の 官 途 世 路 を

る と も が ら 、 不 足 言 な る べ し 。                                                       だ   ま                                                                                                               コ [ 訳 ]   四

比 丘 は 、 自 ら が 誤 っ た 見 解 を

実 と し て 、 如 来 が 欺 誑 さ れ た と 思 い 、 永 く 仏 道 に 違 背 し て き た の で あ る 。

繕 さ の は な は だ し き こ と は

外 道

と 同 じ な の で あ る 。   古 の

ぐ れ た 指 導 者 が 言 っ て い る 、 「 仏 が 世 に お ら れ る

で す ら 誤 っ た 見 解 や

勝 手 に 生 じ た 見

を 持 つ 人 が い た の だ か ら 、 ま し て そ の 滅 後 に は

が 無 く て 禅 を 得 な い

は な お さ ら で あ る 」 。 N工 工一Eleotronlo  Llbrary  

(17)

NII-Electronic Library Service   い ま こ こ に 言 う 大

と は

世 尊 の こ と で あ る 。

か に 世

の 在 世 に 、 出 家 受 具 し た 者 で 仏 の 教 え に 無 知 で は 「 誤 っ た 見 解 や 身 勝 手 に 生 じ た 見

」 の 誤 り を 逃 れ る こ と は 難 し い 。 ま し て い わ ん や 如 来 滅 後 の 、 後 五 百 歳 に お い て 、

国 よ り 遠

劣 れ                    

 

   

 

   

 

   

 

                お こ る 者 の 時

と 場 所 に お い て 、 誤 り が

い こ と が あ ろ う か 。 四

を 発 せ る 者 で

ら 、 な お こ の よ う で あ る 。 ま し て い わ ん や 四 禅 を 発

こ と が で き

い た

ら に 貪

に 沈 ん だ で あ ろ う

高 級 官

や 世 間 の

い 地 位 を

は 、 言 う ま で も な い こ と で あ る 。 ( 五 ) ( イ )

 

い ま 大

国 に

聞 愚

の と も が ら 多 し 、 か れ ら が い は く 、 仏 法 と 老 ’ ・ 孔 子 の 法 と 一 致 に し て 異

あ ら ず 。 [ 訳 ]

 

い ま 大 宋 国 に は

え を 聞 く こ と が 少 な く 愚 鈍 の 輩 が 多 く て 、 は 、 一 致 し て 異 っ た 教 え で は な い 、 と 。 そ の か れ ら が 言 っ て い る 仏 法 と 孔 子 ・ 老 子 の 法 と

 

                ま   ( 五 ) ( ロ )   大 宋 嘉 泰

有 僧 正 受 。 撰 進 普 燈 録 三 十 巻 云

聞 孤 山

言 日 、 吾 道 如 鼎 也 、 一 一. 教 如 足 也 。 足 一 虧

鼎 覆 焉 。

其 人 稽 其

。 乃 知 、

之 為 教 、 其

在 誠 意 。

之 為 教 、 其

在 虚 心 。 釈 之 為 教 其 要 在 見 性 。

意 也 虚 心 也 見 性 也 、

同 。

無 適 而

与 此 道 会 云 云 。

 

  〈 大

中 に 僧 正

と い う も の 有 り 。 『

燈 録 』 、 二 十 巻 を 撰

る に 云 く 、 臣 孤 山

円 の   言 う を 聞 く に 曰 く 吾 が 道 は

 

の 如 し 、 三

は 足 の 如 し 。 足 一 も 虧 く れ

鼎 覆 え る と 。

嘗 て

の 人 を

い 、 其 の 説

つ 。 乃 ち 知 り ぬ 、 儒 の 教 た

 

  る こ と 其 の

は 誠 意 に

り 。 道 の

た る こ と 、 其 の

は 虚 心 に 在 り 、 釈 の

た る こ と 其 の 要 は 見 性 に 在 る こ と を 。 誠

 

                             

 

   

 

そ と ご ろ   ゆ く

 

  意 と 虚 心 と

性 と

に し て

同 じ 。 厥 の

る 攸 を 究 む る に 、

と し て 此 の

と 会 せ

と い う ふ こ と 無 し 云 云 〉 。 [ 訳 ]

 

の 嘉

中 ( 一 二 〇 一 ー 一 二 〇 四 ) の 間 に 正 受 と い う

が い て 、 『

燈 録 』 三 十 巻 を 撰

し て 、 皇 帝 に 献 っ て 言 っ た 「 わ

め は 孤 山 智 円 が

に よ う に 言 う の

聞 い て い ま す 我 が

の よ う な も の で 、

道 の 三 教 は 足 の よ う な も の で あ る 。    

 

   

 

   

 

                        わ た く し め 足 が . つ で も か け る と 鼎 は ひ っ く り か え る と 。

 

臣 は

っ と そ の 人 を 敬

し 、 そ の 人 の

を 考 え て き ま し た 。 そ こ で 次 の よ    

 

『 四 禅 比 丘 』 考 ( 石 井 )                                                                         五 七 N工 工一Eleotronlo  Llbrary  

参照

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