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■稀覯書運用から生まれた「発信型図書館」

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Academic year: 2021

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オフィス・インフォメーション●

作シリーズ」には、初回であるのにも拘わらず

『ブリタニカ百科事典』の初版本(1768-1771年 刊行)が書誌解題(解説)を付して使われてい ることなど、外見の質素さとは異なり内容は本 学図書館ならではの豪華さを示しています。

■稀覯書運用から生まれた「発信型図書館」

 このように創刊号から稀覯書が紹介され、第 2号以降も続けられて館報の特徴に発展してき た背景には本学の独特の図書館活動がありま す。森田館長は就任直後から収集した稀覯書を 公開する展示会と稀覯書コレクションの冊子 目録化を精力的に行っています。同館長の3期 12年にわたる在任中に作られた冊子目録を大別 すると、展示会を開催した際の出展目録と一定 の主題に基づくスペシャルコレクションの所蔵 目録との二つの形態があります。前者の出展目 録には書誌解題が付けられています。また、後 者の所蔵目録の中の主要な資料にもこれが付さ れています。この書誌解題とは稀覯書一点ごと に装丁やその材料、あるいは著者や成立事情な どを説明するもので、資料の内容を知るために は不可欠であります。このことから、当時の研 究員スタッフを交えた経験豊かな図書館職員か らすると、創刊された館報のために書誌解題を 作ることは大きな労を要することではなかった ということが窺い知れます。

 この書誌解題を付した展示目録と所蔵目録が 学外へ配布されることによって、本学図書館の 稀覯書の所蔵が知られていきます。そこに、新 しく発刊された館報が加わり蔵書構成が一層認 識されるという効果が生まれます。その結果、

他大学からの相互協力はもとより、博物館や美 術館における展示会への出展、学校教科書への 写真掲載が増え、さらには、テレビ番組の典拠 資料としても稀覯書が使われるなど、社会への貢 献も頻繁に行われるようになりました(平成24 年度実績は15頁と22頁参照)。このように性格 の異なる刊行物が有機的に繋がって付加価値を 発生させる、所謂、「発信型図書館」の仕組みは 森田館長のもとに形作られたものであります。

■内容が変遷する中で一貫した稀覯書の紹介  さて、この創刊号に続き、4月に第2号が、6 月に第3号、9月に第4号、11月には第5号と一年 間に5回刊行されました。その後も表紙に稀覯 書の写真を用いる工夫がなされ、行事予定や利 用統計など利用者に向けた事務的な情報発信も 強化されていきました。

 執筆原稿についても教職員、そして学生から 寄稿していただく形が次第に定着し、一般市民 の皆様から寄稿していただくことも頻繁になり ました。特に、多くの教員の協力によって様々 な分野の原稿が寄せられ、連載のコラム形式で 英詩が掲載されたこともありました。また、外 国人教員の母国語による論文が毎号継続して誌 面を飾っていたこともあり、執筆スタッフの側 面から外国語大学の図書館報としての特徴が発 揮されています。

 さらに、館報の頁数は創刊号の全4頁と比較 して次第に多くなっていきました。中でも図書 館関係の教員による論文を収録していた昭和55

(1980)年10月の第52号や翌年1月の第53号など は、総頁数が56頁に及んだこともありました。

32

No.

1976

50

No.

1980

55

No.

1981

70

No.

1984

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