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結果の要旨/金沢大学大学院医学研究科

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Academic year: 2022

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(1)

ポリメラーゼ連鎖反応性による新生児,乳幼児末梢 血液中のヒトサイトメガロウイルスゲノムの検出

著者 大野 一郎

著者別名 Ohno, Ichiro

雑誌名 博士学位論文要旨 論文内容の要旨および論文審査

結果の要旨/金沢大学大学院医学研究科

巻 平成3年7月

ページ 46

発行年 1991‑07‑01

URL http://hdl.handle.net/2297/14890

(2)

医博乙第1004号 平成3年3月25日 大野一郎

ポリメラーゼ連鎖反応法による新生児,乳幼児末梢血液中のヒトサイトメガロ ウイルスゲノムの検出

学位授与番号 学位授与年月日 氏名 学位論文題目

谷口 清木 中村

昂治一

元信論文審査委員主査 副査

教授 教授 教授

内容の要旨および審査の結果の要旨

極めて微量のDNAをinvitroで増殖し,検出することを可能にしたポリメラーゼ連鎖反応(PCR法)

を用い,末梢血液細胞におけるヒトサイトメガロウイルス(HCMV)ゲノムの保有状態を健康新生児,

乳児,小児を中心に検索し,併せて抗HOMV(IgG)抗体価をELISA法で測定し以下の成績を得た。

1.抗HCMV抗体は腐帯血,新生児では,本邦妊婦の抗体保有率を反映し,90%近くが陽性であったが,

生後次第に低下し,5-6カ月で最低になり,その後,年令の進むにつれ抗体陽性率は上昇した。

2.HOMVゲノムは臓帯血では検出されなかったが,生後5日目の新生児では既に約30%の例にゲノム が検出された。その後,特異抗体保有率の減少につれゲノムの陽性率は上昇し,生後5-6カ月では約 50%に末梢血液細胞にゲノムが検出されたが,抗体保有率が再び上昇するにつれゲノムの検出率は低下

し,2才以降には約15%,成人では5%以下の検出率であった。

3.母乳栄養中の経睦分娩児(生後5日目)と帝王切開分娩児(生後6日目)を比較すると,前者では約 30%,後者では5%以下のゲノム陽性率であり,HCMVの産道感染を示唆する成績が得られた。

HCMV自体の健康成人末梢血からの分離は多くの研究者により試みられているが,いずれも成功して いない。また,PCR法によっても成人末梢皿ではHCMVゲノムの検出率は極めて低いとする報告が多く,

本研究の成人についての成績も同様である。しかし,この研究により明らかにされた健康な乳幼児の末梢 血液細胞にはかなりの頻度で,感染を示唆するHCMVゲノムが検出されるが,児の成長に伴う免疫機構 の発達,特異抗体産生能の成熟などにつれ,PCR法による検出感度以下にまで減少する現象は注目に価 する所見である。また,本研究は,従来明確にされていなかったHOMVの母児感染の成立についても,

産道感染が主体であり,母乳を介する感染の成立は,従来考えられていたよりは少ないことを明らかにす

るなど,臨床ウイルス学に寄与するものと評価された。

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参照

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