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智山學報 第56 - 034伊藤 尚徳「法寶の一乗観 : 『一乘佛性究竟論』「一乘顕密章」を中心に」

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(1)

NII-Electronic Library Service

『 一

』 「 一

」 を

N工工一Eleotronlo  Llbrary  Servloe

 

 

 

法寶の一乗 観 (伊藤 〉 一 、

  五 世

の は じ め 、 イ ン ド よ

中 国 に 伝 え ら れ た

識 思

は 、 ほ ぼ 同

期 に 伝 え ら れ た 如 来

の 影 響 を

け た た め 、 両 思 想 が 融 合 さ れ た か た ち で

化 し

容 さ れ て い っ た 。 す な わ ち 、 中 国

識 思 想 は あ ら ゆ る 衆 生 に は 如 来 藏 ・

が 内 在 す る と い

一 般 的 理

を 基 盤 と し て 、 発 展 ・ 形 成 し て い っ た の で あ る 。   『 十 地

論 』 を 所 依 と し て 発 達 し た 「 地 論 学 派 」 で は 、 現

世 界 を

り 出 す 阿

識 を 如 来 蔵 と 同 一 視 し て 真 妄 和

と し た 。 ま た 、 地 論 学 派 の 説 を 継 承 し て 『

』 ( 以 下 『 攝 論 』 ) を

依 と し て 発 展 し た 「

学 派 」 で は 分

り 出 す 阿 頼 耶 識 は

な る

在 と し て 、 そ の

対 清

な る 阿 摩 羅 識 を 立 て た 。 こ の よ

に 阿

識 と 如 来

び つ け る 理 論 が 展 開 す る 傾 向 が 中 国 仏

思 想

を 特 徴 づ け て い る 。   い

れ の 学 派 も 、 『

伽 經 』 、 『 勝 鬘

』 、 『 涅

』 な ど に 説 か れ た 如

思 想 を

承 し て 、 そ れ ら を

ら の 教 理 の

り 込 ん で い き 、 そ し て 衆 生 に 内

す る

性 を 認 め る 立 場 で 、 如 来 蔵 に 傾 く 心 識 説 を 作 り 上 げ 、 自 ら の 学 説 一

569

(2)

智 山 学報第五 十 六輯 を 形 成 し て い っ た の で あ る 。   こ う し た 如 来 藏 を 基 本 と す る 理 解 は 、

に 如 来 蔵

典 の

響 と い

だ け で は な く 、 天

や 道 性 と い っ た 何 ら か の 真

性 が 自 己 に

す る と 考 え る 中 国 人 の 伝 統 文 化 を

慮 し て み て も 、 不 自 然 な 理 解 で は な い 。  

荘 思 想 な ど の 理 解 の あ っ た 中 国 の 人 々 に は 佛 教 が 異 民 族 の 宗 教 で あ っ た に せ よ 、

と い

本 来

淨 で あ る 何 ら か の 実

が あ ら ゆ る 衆 生 に 具 わ っ て い る と い う 理

は 、 む し ろ 自 然 な も の で あ っ た と

え ら れ る 。 反 対 に 、 そ う し た 中 国 人 の 気 質 か ら い え ば 、 自 己 の 中 に あ る は

の 真 実 の

在 を 疑 う 仏 教 的 見

は 、 あ ま り 好 ま し

な い も の と し て 受 け 取 ら れ る で あ ろ

。   七 世 紀 前 半 、 玄 奘 ( 六 〇 ニ ー 六 六 四 ) は イ ン ド よ り 新 来 の 唯 識 思

を 伝 え た 。   こ の 新 来 の 唯 識 思 想 は 、 こ れ ま で 中 国 で

来 蔵 的 に

釈 さ れ 、

容 し た 唯 識 思 想 と は 異 な り 、 イ ン ド の 純 然 た る 唯 識 思 想 で あ

、 如 来

と は 明

に 切 り 離 さ れ た も の で あ っ た 。 す な わ ち 、 如 来

を 頼 り と し て 苦 し み か ら の 解 脱 を 説 く の で は な く 、 衆 生 に 内 在 す る 佛 性 の 存

に つ い て 疑 問

し 、 雑 染 の 阿 頼 耶 識 を

視 し 、 そ の 轉 依 に よ っ て 衆 生 は 苦 し み か ら 解

で き る と い

唯 識 思 想 で あ る 。   さ ら に 、 こ の

来 の 唯 識 思

は 、 イ ン ド の 階 級 社 会 を 反 映 し た も の で あ っ た た め 、 衆 生 に は そ れ ぞ れ 持 っ て 生 ま れ た 種 姓 が 備 わ っ て お り 衆 生 の 一 分 に は 成 佛 で き な い

性 有 情 も い る と す る 「 五 姓 各 別

」 を 提 示 し た 。 こ の 五 姓

別 説 は 、 そ れ ま で 一 般 的 で あ っ た 『

槃 經 』 の 「 一 切 衆 生 悉 有

」 説 に

す る も の で あ り 、 佛

の 存

を 当 然 視 し 、 そ こ に 一 切 衆 生 の

を 面 日 と し た 佛 教 の 有 用 性 を 見 出 し て き た 中 国 の 佛 教 徒 に と っ て は 容 易 に は

け 入 れ 難 い も の で あ っ た 。  

に 『

厳 經 』 や 『 涅 槃 經 』 を 信 奉 す る

た ち は 、 す べ て の

生 が 一 様 に 成 仏 で き る と す る 一

真 実 の 立

か ら

有 情 の 存 在 を 認 め る 唯 識 学 派 の 教 理 を

教 と し て 見 做 し た の で あ る 。 一

570

(3)

NII-Electronic Library Service 法の 一乗観 (伊 藤)   し か し 、 唯 識 学 派 の

意 は 、

陀 の 入 滅

に 展 開 し て き た ア ビ ダ ル マ や 般

を 統 合 し た 非 有 非 空 の 中 道 の 教 え こ そ が 大 乗 仏 教 の

で あ り 、 そ の 教 え が 無 性

に 限 ら な い 一 切 の 衆 生 に 開 か れ た も の で あ る と い う こ と を 宣 揚

る と こ ろ に あ っ た 。 す な わ ち 唯 識 学 派 は 一 切 の

生 に 開 か れ た 教 え

」 と し て の 一

を 主 張 し て い た の で あ る 。   唯 識 学 派 が 所 依 と

る 『

経 』 で は 、 現 実 的 社 会 に 存 在 す る 衆 生 は

々 に

別 さ れ る こ と を 認 め な が ら も 、 非

非 空 の

理 は 一 切 の

生 に

か れ た も の で あ る こ と か ら 「 密 意 に 一

を 説 く 」 と し て い る 。   唯 識 学 派 で は こ の 『 解 深

』 の 一 乗 説 を 最 了

と し 、 他 学 派 の 一 乗 説 と 会 通 を 図 っ た の で あ る 。 し か し 一 乗 を 主 張 し な が ら も 、

性 有

の 是 非 に つ い て の 問 い は 残 さ れ た ま ま で あ っ た 。 そ の 問 題 に 関 わ る 佛 性 観 や 成 佛 論 、 さ ら に 一 乘 三

に つ い て の

は 、 唯 識 学

内 部 に お い て も 、 多

の 学 匠 た ち の

で 論

さ れ た の で あ る 。   初 期 の 唯 識 学

に お い て 、 『 攝 論 』 の 学

で あ り 、 か つ 『 涅 槃 經 』 を

奉 し て い た 霊 潤 は 五

説 を 批 判 し た 。 こ れ に 対 し て 玄 奘 門 下 の 神

が 反 論 し 新 羅 僧

栄 も 無

説 を 批

し た と い

。   そ の 後 に

が 出 て 『 一

佛 性 究 竟 論 』 ( 以 下 『 究 竟 論 』 ) を 著 し 、 一 切 皆 成 論 の 立 場 か ら 、 唯 識 学 派 の 「 密

」 は あ く ま で

便 の 説 で あ る と し そ れ に

し て 『

華 經 』 や 『 勝 鬘

』 で 説 か れ る 一

義 を 「 了

一 乗 」 と し て 唯 識 学 派 の 教 理 を 批 判 し た 。 こ れ に 慧 沼 は 『 能 顕

慧 日 論 』 ( 以 下 『 慧 日 論 』 ) を 著 し て 反 論 し て い る 。   法

は 『 浬

』 を 信

す る も の と し て は 霊 潤 の 立

を 継 承 す る 人

で あ り 、 『 究 竟 論 』 は

国 に お け る 涅

師 の 一 乗 仏 性 に 対

る 見

が よ く 示 さ れ た 著

と い え よ

。 ま た 、 そ の 後 の 日 本 に お い て

都 と 天 台 の

で 展 開 し た 一 乘 三

の 権

争 は 、 法

と 慧 沼 の

釈 に 拠 る と こ ろ が 大 き い と い わ れ る 。 す な わ ち 、 法 相 の

一 は 『

』 の 注

を 著 し て 三 乗 五 性 の 立

を 明 ら か に し 、

最 澄 は ま た 『 究 竟

』 に 依 り な が ら

一 を

し た 。   こ の こ と は

の 『 一 乗 要

』 に 述 べ ら れ て い る と こ ろ で あ る が 、 源 信

そ の 中 で 頻

に 『 究

』 を 引 用 し て 一 571 一 N工工一Eleotronlo  Llbrary  

(4)

智山学報 第五十六輯 一 乗 義 を

明 す る の で あ る 。   中 国 か ら 日 本 へ と 繋 が る 仏 教 史 の 展 開 を 考 え る に あ た っ て 、 仏

の 有

や 一 乗

に つ い て の 議 論 は 最 も 基

的 な 課 題 で あ り 、 仏 教 と 人 間 性 と の 関 わ り に 深 く 根 ざ し た も の で あ る 。 五 姓

別 と 一 切 皆 成

と い う 思 想 の 狭 間 で 、 中 国 の 仏 教 徒 は ど の よ

な 視 点 で 仏 教 を

人 間 性 を 捉 え た の で あ ろ

か 。

回 は

を 取 り 上

、 『

』 か ら 、 そ こ に

さ れ た 一 乘

の 特 徴 を ま と め て み る こ と に す る 。 二 、

つ い

 

( 六 二 七 p 七 〇 三   の 生 没 年 に つ い て は 明 確 で な い が 、 『 宋 高 僧 伝 』 巻 第 四 に 彼 の 行

に つ い て 略 述 さ れ て い る 。 法 寶 は 、 玄 奘 の 譯

に 参 加

る も 、 『 大 毘 婆 沙

』 の

出 時 に は 、 既 に そ の 譯 出 方 法 に つ い て 玄 奘 に 意 見 し て い た と あ る 。 聖 言 量 と い う 佛 陀

の 教 え を 重

視 し

分 の 信 念 に

沿

わ な け れ ば 、 た と え 師 で あ っ て も 対 抗

る 気 概 を 備 え た 人 物 だ っ た よ う で あ る 。

 

 

釋 法 寳 。 亦 三 藏 奘 師 學 法 之 神 足 也 。

靈 敏 利 最

焉 。 奘 初

婆 沙 論

。 寳 有 疑 情 。 以 非 想 見 惑 請

之 。 奘 別

 

 

以 十 六 字 入 乎

中 。 以 遮 難 辭 。 寳

日 。 此 二

四 句

梵 本

。 奘 日 。 吾 以

耳 。

日 。 師 豈 宜 以

 

 

凡 語 増

聖 言 旦 里 乎 。 奘 日 。 斯 言 不

之 矣 。 自 此 包 … 烋 頡 頏 于

之 門 。 至

六 離 合 釋

。 倶

宗 以 寳

定 量

 

 

光 師 往

同 迦 濕 彌 羅

師 禮 記 衍 字

光 寳 二 法 師 若 什 門 之 融 叡

。 後 越

義 學 令 問

膠 。 長 安 三 年 於

 

 

 

                                         

 

 

 

 

            ( 1 )

 

 

西 明

。 預

淨 譯 場 。 寳 與 法 藏 勝 莊

。 證 義 。 于 時 頗 露 頭 角 。

之 與

 

こ の 中 で 「

舍 宗 以 寳

定 量 矣 。 」 と あ る よ

に 、 彼 の 註

で あ る 『 倶

論 疏 』 は 玄 奘 門 下 の

『 倶 舎 論 疏 』 、 普

「 倶 舎 論

』 、 な ど と 共 に 『 倶 舎 論 』 の 三 大 註 疏 と し て

い 。 し か し 、

の 宗 と す る と こ ろ は 唯 識 学 派 の ぞ 一

572

 一

(5)

NII-Electronic Library Service れ で な く 、 専 ら 「

經 』 を

し 、 一 切

成 の 立 場 に 立 つ も の で あ っ た 。 『 倶

』 に

っ て 次 の よ う な

判 を 立 て て い る 。    

親 論 主 。 意

執 。 依

一 時

造 此

。 同

一 時 。

第 二

造 般 若 論 説 諸 法

空 。 の 中 で 、 世 親 の 著 作 年 代 同

二 時

。 依

三 時 釋 法寶の一乗観 (伊藤)    

。 旨 趣 同

深 密

。 依

四 時 述 法 華 論 。 明 二

無 滅 。 與

三 教 別 。 依 如 來 藏

諸 大

述 佛    

論 。

經 中 説 一 分 決

了 。 依 涅

造 涅

論 云 。 法

前 經 總 爲 一 教 云 。 以 生 死 度

生 爲 船 。                    

 

 

 

 

                        ( 2 )    

華 經 爲 一 教 。 以 萬 行 爲

。 涅

經 爲 教 。 以 無 生 滅

船 。  

以 来 の 唯 識 学

で は 、

の 教 え の 内 容 を 三 段 階 に

け 、 小 乗 を

一 時 教 に 、 般 若 思 想 を 説

空 教 を

二 時 教 に 、 そ し て 非 有

空 の 中 道 を

く 『 解 深

経 』 な ど の

経 典 を 究 極 と す る 三 轉 法 輪 説 が 唱 え ら れ 、 そ れ に よ っ て 仏

教 理 の 統 合 が 図 ら れ て い た 。   法

は こ の 三 轉

説 を 自 ら の 信

に 基 づ い て 会 通 し 、

識 学

依 と す る 『 攝 大 乘

』 な ど は

で あ り 、 さ ら に 第 四 時 に 『

論 』 、 さ ら に は 教

を 示 さ な い も の の 、 『 如

』 、 『 無 上

經 』 な ど に 依 っ て 『 佛

論 』 を

い た 時 代 、 そ し て 最

に 『

槃 論 』 を 立 て る 。 こ れ は 『

槃 論 』 こ そ が 、 世 親 の 円

し た

階 お い て 造 ら れ た

で あ る と い

釈 を

も の で あ る が 、 『

經 』 を 信 奉

る 彼 の 主

を よ く

し て い る 一 例 で あ る 。 聖 言 量 を 重 要 視 す る

な 教 学

つ 法

は 、 唯 識 の

に つ い て 否 定 し な い ま で も 、 『 涅 槃 経 』 を 深

と す る 教 判 を 明

に 打 ち 立 て て い た の で あ る 。  

は 長 安 三 年 に 義 浄 〔 六 二 五   七 一 三 ) の 譯 場 に 参 加 し 、 同 門 の

羅 僧 勝 荘 ( 七 〇 三

1

) や 、

厳 学 派 の 法

( 六 四 三 − 七 一 二 ) と 共 に 証 義 の 任 に 当 た っ て い る 。 『 金 光 明

』 が 譯 出 さ れ た そ の 場 に は 、 慧 沼 ( 六 五 〇

1

七 一 四 ) も 参 加 し て い た こ と が 『 宋 高

』 の 慧 沼 の 記

か ら

ら れ る が 、 法

『 究

論 』 も 慧 沼 『 慧 日 論 』 も 、 お よ そ 、 そ の 頃 に 相 次 い で 書 か れ た と

え ら れ る 。 一 切

成 説 を

と す る

寶 は 唯 識

派 で 説 く 一

を ど の よ

に 解

573

一 N工工一Eleotronlo  Llbrary  

(6)

智山学 報第五 十 六輯 た の か 。 以 下 、 『

竟 論 』 の 一

に つ い て 見 て み る こ と に す る 。

、 『 一

  法

の 一 乘

の 特 徴 は 『 究 竟 論 』 巻 三 = 乘 顕

六 」 の 中 か ら 伺 い

る こ と が で き る 。 法

は 、 は じ め に 真 諦 譯 『 攝 大 乘

』 に 引 か れ る

々 の 一

を 示 し な が ら 「 究

」 と 「 密 意 一

」 に つ い て 言 及 し て い る 。    

攝 論 云 。 摩 訶 般 若 説

有 三 義 。

又 引 中 辺 論 。 乘 有 五 義 。 ・

又 有 二 種 。 . 了 義 一 乘 。 二 密 意 一

。     又 有 二 種 。 一

定 性 菩 薩 説 一 乘 。 二

不 定 性 聲 聞 菩 薩 説 一

。 准 此 論

體 以

。 爲 三 煩 悩 覆 故 。

   

二 乘 不

見 。 以 福

因 除 其 三 惑 。 引 真 如 出 。 究 竟 證 得 大 菩 提 果 。 此 是 正 乘

。 如 其

求 爲 説 餘

名 方 便

。     此 即 佛 乘 是

。 二 乘

方 便 。 又 法 華 ・ 涅 槃

經 云 。 方 便

三 乘 。 究 竟

性 論 云 。 入 聖 道 已 。 生 究

    涅

心 。 爲

如 此 増 上

心 故 。 説 大 乘

等 眞

法 教 。 准 此

經 論 。 一

究 竟 。 三 乘 爲 方 便 。 ・

                                 

 

 

 

 

                                    ( 3V    

二 。 一 密 意 一 乘 。 二

一 乘 。 有 差 別 故 。 深

等 是

意 一

。 法

是 究 竟 一

。   こ こ で は そ の

「 定 性 の

薩 の た め に 説 か れ た 一

」 と 「 不

の 声 聞 と 菩

に 対 し て

か れ た 一

」 と を 示 す が 、 こ れ ら は そ れ ぞ れ 「 了

一 乘 」 と 「 密 意 一 乘 」 に 対 応 し て い る と 考 え ら れ る 。   『

深 密 経 』 で 説 か れ た 「 密 意 一 乗 」 は 、 現 実 に

根 差 別 の

生 に 対 し て 、 仏 が 何 ら か の 意 図 を も っ て 開 い た 唯 一 の 教 え で あ る 。 あ ら ゆ る 衆 生 は こ の 一 乗 に よ っ て 無 ヒ 安 穏

を 證 得 で き る と さ れ る 。 し か し

際 に 成 仏 で き る の は 発 心 し て 大 乗 に 廻

す る 不 定

性 と 菩

種 性 だ け で あ り 、 大 乗 に 回

し な い 決 定

性 は 成 仏 で き な い と さ れ る 。 こ れ は 不 定

の 聲 聞 と

薩 の た め に 説 く 一 乗 と 見 做 さ れ よ

。   そ れ に 対 応 す る

菩 薩 に 説 く 一 乗 は 、 決

性 の

聞 や 縁 覚 も

べ て 成 仏 で

る と 説 く と い

意 味 で

、 具 一

574

(7)

NII-Electronic Library Service 法寶の一乗観 (伊藤) 体 的 に は 『 涅 槃 経 』 や 『 法 華

』 で 説 か れ る 一

義 が

え ら れ る 。   こ れ は 「 密 意 一

」 と 比 べ れ ば 、 す べ て の

が 成 仏 で き る と い う 点 に お い て 、 教 え を 開 き そ の 意

を つ く し た も の で あ る こ と か ら 、 「

意 一 乗 」 と

的 に 「 了 義 一 乗 」 、 さ ら に は 「

一 乗 」 と し て 扱 わ れ る の で あ る 。   そ れ は 「 准 此 論

」 以 下 、

が 正 乘 と 方

便

を 分 け 、 『 法 華 經 』 ・ 『 涅

』 な ど が 正 乘 た る 「 究

」 で

る と し 、

定 種 姓 の

を 認 め る 『 解 深 密 經 』 ・ 『 攝 大

論 』 等 を 方 便

た る 「 密 意 一 乘 」 と し て 、 そ れ ぞ れ を 対

さ せ て

別 し て い る と こ ろ か ら も 明 確 で あ る 。 「

意 一

」 を 「 方

便

」 と い

釈 し 、 「 了 義 」 と

称 化 さ せ 、 『

華 経 』 や 『 涅

経 』 に 基 づ い た 自 説 を

す る の は

の 一 乗 観 の 特

で あ る 。 法 寶 は こ の 二 つ の 一

に つ い て 具

的 に 九 つ の

違 点 を 挙

、 さ ら に 明

に 区 別 し て い る 。   深 密

等 是 密 意 一

。 法

是 究 竟 一 乗 。

釋 二

。 更 作 二 門 分 別 。 一 述 異 。 二 引 両 文 對 顕 。 一 述 異

。 於 中 有 九 。 一

三 破 二 異 。 二 説

異 。 三

不 同 異 。 四 滅 別 道 同 異 。 五 分 同 全 同 異 。 六 有 会 無

。 七 合 三

 

・ 八

人 勝 劣 異 ・ 九

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

]   一 、

三 破 二 の 異 : 三

が そ れ ぞ れ の 證 果 を

る か

も 成 佛 で き る と す る か の 相 違   二 、

前 後 の 異 : 早 い 段 階 で 説 か れ た 教 え で あ る か 、

に 説 か れ た 教 え で あ る か の 相 違   三 、

同 の 異 : 教 え を 説 か れ た 衆 生 が 三

の 立

つ か 、 一

す る か の 相 違   四 、

道 同 の 異 : 三

そ れ ぞ れ に 得 ら れ る 證 果 が 異 な る か 、 同 じ で あ る か の 相 違   五 、

全 同 の 異 :

と 衆 生 が あ る 部 分 で

じ か 、

べ て 同 じ で あ る と

釈 す る か の 相 違   六 、

無 会 の 異 : 一

と 三

便 と し て 会 通 す る か 、 会 通 し な い か の 相 違   七 、

一 の 異 : 一 二

を 一

に 合 わ せ て

く の か

を 開 い て 三

を 説 く か の

違   八 、

劣 の 異 : 所

の 衆 生 の 機 根 の 相

N工工一Eleotronlo  Llbrary  

(8)

智 山学報 第五十六輯   九

不 同 の

: 所 説 の 一

義 の 相 違  

寶 の 一 乘 観 の

徴 は 以 上 の よ う に 詳 細 に

違 点 を 挙 げ 、 両 者 の

別 を 明 確 に す る と こ ろ に あ る 。 そ の

で 最 も 主 張 す る

は 、 第 一 に あ げ ら れ た 「

三 破 二 」 に つ い て で あ ろ う 。  

寶 は 一 切 皆 成 の 立 場 で あ る か ら 、 五 性

別 で 説 か れ る よ う な 声 聞 と 縁

の 不 成 仏 を 劣 っ た 教 え と す る こ と を 論 証 す る 必 要 が あ っ た 。 そ こ で

定 二 乗 の 寂 滅 を 認 め る 唯 識 教 理 と 、

定 二 乗 も 成 仏 す る と い う 一 切 皆 成 説 と を 比 較 す る こ と を 通 し て 「 密 意 一 乗 」 と 「 究 竟 一 乗 」 の 峻 別 ず る の で あ る 。 そ れ は 三

の そ れ ぞ れ の 證 果 を 認 め る 『 解 深 密 經 』 ・ 『

大 乘 論 』 と 、 反 対 に 、

聞 ・ 縁 覚 の 一 . 乘 も 成

で き る と

る 『

』 の 相 違 に 集 約 さ れ る 。 こ れ は 他 の 相 違

に も 関 連 し て い る が

九 「 説 義 不 同 」 の 中 で 、 『

』 の 一 乘 義 と 『

』 の 一 乘 義 に つ い て 示 す の も 結 局 の と こ ろ 、 「 存 三 破 二 」 を 具 体 的 に 説

す る た め で あ る 。

は 密 意 一

の 異 な り に つ い て 、 比 喩 を あ げ て 説 い て い る 。    

三 破 二 異 者 。 密 音 三 乘 。 三 乘

有 究 竟

槃 。 因 果

別 。 同 法

等 。 密 説

一 。 如 説

鹿 牛 車 。 小 大 不 同 。 流     處

別 。 同 水 等 故 。 密 説

一 。

竟 一 乘

。 如

説 。 門 外 有 羊

鹿

車 。 破 前

説 。 云 無 二 滅 。 究 竟 同 一 牛 車 。 亦     如 江 河 海 水 。 流 處

別 。 江 河 究 竟 。 皆 帰

海 。 此 破

有 二 滅 也 。 (

中 略

)                                                                                 ( 5 )     九 説 義 不 同 異 者 。 攝 論 一

依 十

説 。 法

一 乘 依 四

。 廣 如 下 釋 。 説 義 不 同 。 明 知

異 。   す な わ ち 、 密 意 一 乘 は 、 羊 ・ 鹿 ・

車 の よ

に 、 三 乘 が そ れ ぞ れ

の 修 因 を

え 、 別 々 の 證 果 に 趣 く と さ れ 、 さ ら に 河 の 支 流 の よ う に 、 流 れ の 行 き

く 所 は

な る け れ ど

、 流 れ て い る

は 同 じ と い

に お い て 一

を 説 く も の と 喩 え る の で あ る 。   一 方 、 究 竟 一 乘 は 三 車 を

便

と し 、 二

は そ れ ぞ れ の 證 果 に 至 る の で は な く

で み な 同 一 の

え に の っ と

、 河 の 流 れ は 支 流 を

り な が ら も 、

極 的 に は

べ て 同 じ 大 海 に い た る こ と が あ ら ゆ る 衆 生 が 同 一 の 佛 一

576

(9)

NII-Electronic Library Service 果 を 成 ず る こ と に

え ら れ る 。   以 下 、 具 体 的 な

が 列 挙 さ れ る が

九 の 説

不 同 を 展 開 し つ つ 『 解 深

』 と 『 攝 論 』 の 一

の 証 文 に つ い て そ れ ぞ れ を 解

し 、 唯 識 の

典 が

意 あ る こ と を 示 し 、 後 に 『

華 經 』 の 一 乘

と 区 別 さ れ る こ と が 説 か れ る の で あ る 。

N工工一Eleotronlo  Llbrary  Servloe

、 『

』 一

つ い

法寶の一乗観 (伊藤)  

は 具

的 に 『

深 密

』 ・ 『

論 』 ・ 『

大 乘

』 に 説 か れ る 一

の 証 文 を あ げ 、 こ れ に つ い て

す る が 、 そ の

徴 に つ い て 見 て み る こ と に す る 。 は じ め に 『

密 経 』 で あ る が こ の 經 は 経

と 名 づ け ら れ る も の の 、 形

的 に は

書 の

を も っ て お り 、 心 識 説 や 三 性 説 と い っ た 唯 識 教 理 が

細 に 説 か れ て い る 。 そ れ だ け に

識 学 派 の 所 依 の 経 典 と し て

一 に 挙 げ ら れ る が 、

は こ の 『

深 密 経 』 の

了 義 を 証 明 す る こ と で 、 『 法 華 経 』 や 『

槃 経 』 が 了 義 で あ る こ と を 明 ら か に し 、 「

意 一 乗 」 と 「 究 竟 一 乗 」 を

別 す る の で あ る 。 『

経 』 の 一 乗 義 は

二 の 「 無

品 」

五 に 説 か れ て い る 。     『

密 経 』    

來 爲 彼 更 説

。 謂

性 。 及 勝

自 性 性 。

其 於 一 切

能 正

故 。

・ 乃 至 諸 聲 聞

   

。 亦 由 此

跡 故 。 證 得

上 安 隱 涅

。 諸 獨 覺

性 有 情 。 諸 如

情 。

由 此 道 此

。 説

 

上 安 隱 涅

。 一 切 聲 聞

薩 。 皆 共 此 一

清 淨 道 。 皆 同 此 一 究 竟

無 第 二 。 我 依 此 故 。

意 説 言 唯                      

 

 

 

 

                                         

 

  ( 6 )

一 乘 。 非 於 一

有 情 界

有 種

性 。 或 鈍

性 或 中 根 性 。

利 根

有 情 差 別 。 こ こ で は 、 唯 識

理 の 中

と も 言

べ き 三

に つ い て

さ れ た

、 そ の 実 体

を 否 定 し 、 真 実 と い

点 か ら 一 

577

(10)

智山学 報第五 十 六 改 め て 三 無 性 説 が 説 か れ る 。   言 い

え れ ば そ れ は 円 成

と い う 空

体 験 に 基 づ い た 世 界 観 で あ り 、 二 空

顕 に よ っ て 示 さ れ る 体 験 的 な 場 で あ る 。 「 由 此 道 此 行 跡 故 」 と は 、 三

の 実 践 修

、 す な わ

で あ り

聞 乘 、 独 覚 乘 、 如

も す べ て 、 こ の 三

性 の 教 え を 実 践 す る こ と に よ っ て

上 安

を 證 得 で き る と い

。   つ ま

『 解 深 密 經 』 は 、 . 二

の す べ て は 本 来 空 で あ る と い

拠 に よ っ て そ れ ぞ れ が

な る も の で は な い コ 妙

淨 道 」 を 主 張 す る も の で あ る 。 し か し 、 そ れ に よ っ て 世 俗 に お け る 衆 生 の 差 別 を 否 定 す る わ け で は な い 。 衆 生 の 分 別 に よ っ て 構 築 さ れ る 現 実 世

に お い て

牛 の 機 根 は

々 に 存 在 す る の で あ り 、 「

意 一 乗 」 と は 、 こ の 世 俗 の 世 界 に

し て 何 ら か の 意 図 を

っ て 一 乘 を

く と い う 意 味 で あ る 。   こ の

意 の 解 釈 に 基 づ い て 、 唯 識 学 派 の 教 理 に 対 し て 「 三 乘

実 一

便 」 と い

見 方 が 生 じ た の で あ る 。 法 寶 は こ の 証

に つ い て 以 下 の よ う に い

。    

文 。 三

同 無 性 道 故 。

之 爲 一 。

. 二 乘 唯 用 無

道 故 。 名 之

一 。 此 是 等 二 時 教 。 一

乘 説 。 第 二 時 教                                                                       ( 7 )    

。 又 是

昔 説 故 。 此 之 一

。 攝 論 不

。 説

一 故 。 是 密 意 也 。   こ こ で

寶 の 特 徴 的 な 解 釈 は 、 こ の 一 乗 説 を

二 時 空 教 に 配 当 し て い る 点 で

る 。 先 に 述 べ た よ う に 唯 識 学 派 の = 轉 法

で は 、 小 乘 の 教 理 を 有 教 と し て 第 一

教 に

思 想 を

く 中 観 の

理 を 第 二

教 に 、 そ し て 三 性 三 無 性 に よ っ て 、 あ ら ゆ る 機 根 の も の に

有 非 空 の

道 を 説

識 の 教 理 を 第 三 時 教 と し 、 特 に 『 解 深 密 經 』 が そ れ に 相 当 す る も の と さ れ た 。   玄 奘 の 正 系 の 弟

で あ る 慈 恩 大 師 基 は さ ら に 『 解 深

』 以 外 の 『 法

經 』 や 『 涅

』 と い っ た 大

經 典 の 中 に も 唯 識 説 を 読 み 込 み な が ら 第 三

教 に 配 当 す る が

は 基 と 同 じ

門 下 に あ り な が ら も 、 『 解 深 密 經 』 の 三 無 性

を 第 三 時 教 と は せ ず に 、 空 經 と し て 第 二 時 教 に 入 れ 込 む の で あ る 。 そ の 上 で 一 乘 の 教 理 は

来 、

578

(11)

NII-Electronic Library Service よ り も

に 説 か れ る も の で あ る と い

を 重 ね る こ と に よ っ て 『 解 深

』 の 一 乗 説 は 第 三

の 了 義 の 教 え で は な い と い

を 導 い て い る と

え ら れ る 。   し か も 、 『

論 』 の 一 乘

が 不 完 全 で あ る こ と を 示 す た め に 、 「

經 』 の 一

義 が 『

論 』 に は 説 か れ て い な い こ と を あ げ て お り 、 こ の 三

二 二

を 認 め な が ら も 一

を 説 く 点 に お い て 『 解 深 密 經 』 の 一 乗

は 『 法

經 』 に 比 べ て 未 了

で あ る こ と を 示 し て い る 。

N工工一Eleotronlo  Llbrary  Servloe

、 『

』 の 一

法寶の一乗観 (伊 藤)   『 顯 揚 聖 教 論 』 ( 以 下 『 顕 揚 論 』 ) は 唯 識 学 派 の 所 依 の 論 書 で あ る 『 瑜 伽 師 地

』 の 主

な 部 分 を

し た も の と さ れ る 。 こ の 論 の 中 で は 如 来 が 一 乘 を 説 い た 理 由 に つ い て 六 つ の 根 拠 に よ っ て 説 明 し て い る 。 六 因 の 概 略 を 述 べ れ ば

 

に 基 づ く 諸 法 の 無 差 別

 

 

分 別 を 離 れ た 心 の あ り

 

人 法 二 無 我 、 つ ま り 空 性 に お け る

生 の 平

  衆 生 が

し た 成 果 と し て 得 ら れ る 解

が 平

で あ る こ と

 

 

如 来 が

夫 に 変 化 し て 悟 り を

こ と に よ っ て 、 衆 生 を

く と い う

便 を

拠 と し た 如 来 と

生 と の 平

 

  行

の 究 極 性 の 六 つ で あ る 。     『 顯

聖 教 論 』     問

如 來 宣 説 一 乘 。 答 由 六 因

 

彼 諸

別 相 説

 

二 約

分 別 行 相

 

我 及 法     無

等 故 。

 

四 解 脱 平

故 。 謂 差 別 求

虚 妄 分

煩 惱 對 治 所 縁 法 性 不 相 違 故 。

 

五 善 能

。   六         ( 8 )    

故 。   以 上 の 六 因 は 前 の 『

深 密

』 の 一 乗 義 と 比 較 す る と 、 三 無 性 説 の よ

な 具

的 な 実 践

理 を 示 さ な い 。 し か し 、

別 か ら

れ た 空

体 験 に 基 づ

ば 、 衆 生 も

来 も

差 別 で あ る こ と を

拠 と し て 一 乗 が

か れ る と い う こ と を 表

(12)

智山学 報 第五十六輯 明 し た も の で あ る 。 こ れ ら が 一 乗 の 説 か れ た 理 由 と し て 挙 げ ら れ る が 、 法

は こ の 文 を 「 密 意 一 乗 」 と し て 引 証 し て い る 。    

差 別 相 説

。 此 同

界 。 二 約 無 分 別 行 相 説 故 。 此 就 平

。 三 無 我 及

無 我 平 等 故 。 四 解

平                                                                     ( 9 )     等 故 。 五

住 故 。 六 行 究 竟

。 此 六 之 是

二 滅 。 説

別 位

也 。  

寶 は

 

諸 法 の

差 別 に つ い て 、 「

界 を 同 じ

る 」 と い

こ と で あ る と い

 

分 別 を 離 れ た 心 の あ り

に つ い て は 「 平

い て 」 で あ る と い

。 ど ち ら も 空 性 に よ っ て 顕 さ れ る

の 境 界 に お け る

差 別 を い う の で あ ろ

。   し か し 、 法 寶 は 「 此 六 之 是

二 滅 。

差 別

也 。 」 と い

に 、 六 因 は

提 と し て 、 衆 生 の 差 別 を 認 め て お り 、 そ の 上 で . 乗 を 説 い て い る と い

理 由 で 『 顕 揚 論 』 の 一

義 も 「 密

一 乗 」 と し て い る の で あ る 。   た だ し 、 『

揚 論 』 の 文 か ら は 、 現

世 界 に お け る 衆 生 の 差

提 と し て あ る と い

こ と は 推 測 で き て も 、 決 定 二 乗 の

滅 を 認 め て い る と い

こ と ま で 読 み 取 る こ と は で き な い 。   お そ ら く 法 寶 は 、 「 顕 揚 論 』 の 六 因 の

 

無 分 別 行 相 以

は す べ て 、 次 に 示 す 『 攝 論 』 の 一 乗 十 義 に 含 ま れ て い る こ と か ら 『 攝 論 』 の 一 乗 義 を 「

意 一 乗 」 で

釈 す る の と 同 じ 理 由 で 『 顕 揚 論 』 を 解 釈 し て い る と

え ら れ る 。  

は 『 攝 論 』 の 一 乗 義 を に つ い て 、 不

を 大 乗 に 誘 引 す る 爲 に 説 か れ た 一 乗 義 と し て

釈 し

ら も 決 定 二 乗 の

滅 は 否 定 さ れ て い な い と い う の で あ る 。

580

(13)

NII-Electronic Library Service 法寶の一乗観 (伊藤)

』 の 一

  唯

学 派 が 一

説 の

拠 と

る 『 攝 論 』 で は 一 乘 を

い た 理 由 と し て 十 義 を

て い る 。

に 述 べ た よ

に 、 法 寶 は 『 攝 論 』 の 一

義 を 不

を 大 乗 に

引 す る

に 説 か れ た も の で あ り 、

性 の 衆 生 の 存

を 認 め て い る と し て 「 密 意 一

」 と 解

る の で あ る 。   ま た

寶 は こ の 『 攝 論 』 の 一

義 が 、 諸 經

に 説 か れ た 一

攝 す る も の で は な い こ と を 証 明 す る

図 が あ る よ

え ら れ る 。 『

論 』 の 一

は 二

を も っ て 示 さ れ る 。     『 攝

』      

一 偈

 

 

攝 一 類

 

 

及 任 持

     

二 偈

 

由 不 定

 

諸 佛 説 一

      第 三 偈

 

 

 

無 我

 

 

等 故

 

不 同                

 

 

 

 

          ( 10 )       第 四 偈

 

 

 

二 意 樂

 

 

 

一 乗                

 

 

 

 

                      ( 11 )   こ の 頌 に つ い て 、

は 『

性 釋 』 を 引 い て 解 説 す る 。 そ れ に よ る と 第 一

 

一 類 を 引 攝 し 、

 

所 餘 を

持 す る た め に 諸 佛 は 一 乘 を

く と さ れ る こ と に つ い て 、 「 一 類 」 と は

定 種 性 の

聞 で あ り 、 「

餘 」 と は 不

の 菩 薩 で

る と い う 。 そ の 意 義 は 不 定

聞 が 大 乗 に 回

で き る よ

に 引 攝 す る こ と と 、 大 乗 の 教 え に 精

す る こ と を

し よ う と

る 不 定 種

の 菩

が 退

る こ と を

ま ら せ る と い

こ と で あ る 。 し た が っ て 「 不 定

性 に 由 り て 」 と あ る よ

に 、 彼 ら を

入 す る た め に 一

が 説 か れ た こ と が

示 さ れ る の で あ る 。   次 に

 

 

 

法 ・

我 ・

に つ い て で

る が 、 こ れ ら は 前 の 『 顕 揚 論 』 の 六 因 と 同 じ も の で あ る 。 た だ

寶 一

581

一 N工工一Eleotronlo  Llbrary  

(14)

智 山学報 第五 十六輯 が

示 す る 『 無 性 釋 』 に よ る と

 

法 と は 「 真 如 」 で あ る と 解 釈 さ れ 「 顕 揚

』 で 「 法 界 」 と

し た も の と 異 な る 。 し か し 、 言 わ ん と す る こ と は 三

に 差 別 が あ り な が ら も 、 そ れ ぞ れ の 證 果 を 得 る の で は な く 、 み な 同 一 の 真 如 に 趣 く と い う こ と で あ り 、 意 義 と し て は 異 な る も の で は な い 。 同 様 に

生 の 無 差 別 の 根 拠 と し て

 

( 『 無 性 釋 』 で は 補 特 伽 羅 の 平 等 を 説 く 。 ) 、

 

解 脱 す る こ と に お い て も 、 衆 生 に 差 異 は な い と い

こ と を 示 し て い る 。  

 

は 種 性 に 区 別 が あ る か ら こ そ 一 乘 が

か れ た と す る も の で あ り 、

 

 

は 佛 と

生 の

差 別 を 示

た め に 同 じ 意 楽 を 持 つ こ と さ ら に 授 記 す る こ と で 衆 生 が 佛 と 同 じ 意 楽 を 得 る こ と の 二

に お い て 平

を 説 き 一

拠 と す る も の で あ る 。

 

で は 諸 佛 が 所

の 衆 生 と 同 じ

性 に 変 化 し て

根 に 一 様 に 般 涅

を 示 す か ら 一

を 説 く と い

も の で あ る 。

 

で は 究 竟 の 教 え に は 、 唯 一 で あ り 、 そ れ 以 外 に

る も の は な い こ と か ら 一

を 説

と い

も の で あ る 。   こ の よ

に 第 . 頌 に お い て は 、 衆 生 の 区 別 を 認 め て お り 、 「 三

実 一

便

」 と 解 釈 さ れ や す い 内 容 が 色 濃 い よ

に 見

け ら れ る が 、 そ の よ

に 三

を 認 め る 立 場 か ら 、 不 定

の 成 佛 の た め に 開 か れ た 教 え と し て の 一 乘 が 『 攝 論 』 の 説 き 明 か す も の で あ る 。  

寶 は こ の 『 攝

』 の 一 乘

に つ い て 以 下 の よ う に

釈 し て い る 。     唯 此

文 。 大

至 究 竟 最 勝 名 一 。 二 乘 不 至 究 竟 而 滅 劣 故 非 一 。 不 同 法 華 二

皆 同 佛

名 一 。 八

一 乘 並     不 同

華 遮 二

滅 。 故 知 。 不 是 法 華 一 乘 。 此 八 一

不 攝 深 密 經 同 一 道 。 及 顕 揚 第 二 無 差 別 行 相 。 及 同

    ( 12 )     出 生 。   法 寶 は 『 攝 論 』 の 一 乘 義 を 八

と し て ( 卜 義 の う ち 、       を 無 差 別 義 と し て 一 つ に ) 数 え て い る よ

で あ る 。 そ し て

性 の

佛 を 説 く 『 攝

』 で は 、 決 定 二

・ 縁 覚 が 成 仏

る こ と な く 、 小 乗 の

っ た 涅

に 至 る と い

点 が 、 二 乘 も 同 じ く 成 佛 す る 『 法 華 經 』 と 異 な る こ と を 説 い て い る 。 582 一

(15)

NII-Electronic Library Service   こ れ は 前 に 示 し た 『

深 密 經 』 の 三 無 性

に よ る 一

、 も し く は 『 顯 揚 聖 教 論 』 の 無 差 別

、 さ ら に 二

の 出 生

ま な い 点 に お い て 、

一 乘 と は 区 別 さ れ る こ と を い っ た も の で あ ろ う 。 出 生 義 と は 、 い わ ゆ る 二 乘 の 寂

定 し 、 あ ら ゆ る 衆 生 が 一

に 出 生 す る と い う 意

と し て 解

で き る と 思 わ れ る 。

N工工一Eleotronlo  Llbrary  Servloe

つ い

  法

竟 一 乘 の 証 文 と し て 『

鬘 經 』 の 「 二

入 一

。 一

即 大

。 」 、 『 涅

』 の コ 切

生 皆 帰 一 道 。 一 道 者

也 。 」 な ど を

げ る 。 い ず れ も 決 定 二 乘 も 大

の 教 え に よ っ て 成 佛 す る こ と を

も の で あ る 。 ま た 『 法 華 玄

』 を 引 用 し て 次 の よ う に い

。     「 法 華 玄 論 』     『 法 華

』 云 。

世 界 中 尚 無 二 乘 。

三 。 無 二

所 得 涅

。 唯

證 大 菩 提 究

満 足 一     切

名 大 般 涅

。 非 諸

支 佛 等

槃 法 。 唯 一

乘 故 。 一 佛

者 依 四 義 説 。 応 知 。

此 論

説 四 義                     ( 13 >     即

開 示 悟 入 四 種

也 。   こ こ で 『 法 華 經 』 の 一 佛

と は 「

・ 示 ・

・ 入 」 の 四

で あ る と 解 釈 さ れ る 。 開 示 悟 入 の 四

は 『 法

経 』 の 中 で 、 如 来 は 世 に 現 れ て 衆 生 を 教

す る こ と の 目 的 で あ り 、 四 義 の そ れ ぞ れ に 対 し て 「 無 上 義 」 、 「 同 義 」 、 「 不 知

」 、 「

退 轉 地 」 の 四 つ の 理

が 示 さ れ る の で あ る 。

は こ の 四 つ の 理 由 の そ れ ぞ れ が 二

滅 を 否 定 し て い る こ と を 挙 げ 、 究 竟 一

の 証

と し て 解

る の で あ る 。     一

「 無 上 義 」 。 除 一 切

更 無 餘

。 如 經 欲 [

生 始 得 清 淨 故 出 現

世 。        

准 此

文 。

此 欲

一 切 聲 聞 。 自 知

證 大

提 也 。 非 唯 不

。 一

583

一 法寶の一乗観 (伊 藤)

(16)

智山学 報 第五 十六 輯     二

「 同 義 」 。 聲 聞 辟 支 佛 法

。 如 經 欲 [

衆 生

知 見 故 出 現

世 。        

准 此

文 。 説 聲 聞 人 。 當 證

也 。 二 乘 時 不 名 法

。     三

「 不 知 義 」 。 謂 二 乘 人 不 知 究 竟 唯 一 佛 乘

。 如 經 欲 開 圃 佛 知 見 出 現 於 世 。        

解 品 。 長 者 自 知 将 死 不

。 窮 子 掌 財 。 窮 子 不 知 財 是 已 有 。

       

滅 。 聲 聞 自 知 當 得 成

。     四 者 「

令 證 不

退

轉 地 示 現 」 。 與 無 量 智 業 故 。

經 欲 令

佛 知 見 故 出 現 於 世 。 」                                                 ( 14 )        

此 同

鬘 經 云 。 二 乘 入 一 乘 。 一

即 大 乘 也 。   す な わ ち 、   「

上 義 」 と い う の は 佛 の 一

智 よ り 勝 れ た も の は な い と い

こ と で あ る が 、 佛 は

生 を 清 淨 に す る た め に 、 そ の

を 開 く の だ と い う 。

は 、 こ の 文 に つ い て 不 定

性 に 限 ら な い 、 す べ て の 聲 聞 が

ら 大 菩 提 を 證 す る と い う こ と を 表 し て い る と 解 釈 す る 。 こ れ に よ っ て 唯 識

派 で

く よ

な 、 成 仏 せ

に 、 た だ 解 脱 す る だ け で あ る よ う な 二

の 寂 滅 を 否 定 す る の で

る 。   ま た 、

 

「 同 義 」 は 佛 が 衆 生 に 知 見 を 示 す こ と の 根 拠 で あ り

・ 辟 支 佛 が

で は な く 、 仏 と 平 等 の 法

ら れ る と い う こ と か ら

の 寂 滅 を 否

る も の と し て 解 釈

る 。  

 

「 不

義 」 は 、 二

は 自 ら 成 佛 で き る こ と を 悟 ら せ る た め に 、

は 世 に 出 現 す る の で あ り 、

解 品 の 「 長 者

子 の 喩 」 と 同 義 で あ る と す る 。 こ れ に よ っ て 二

も 成 佛 が 可 能 で あ る こ と を 証 明 し て い る 。   そ し て

 

「 爲 令 證 不 退 轉 地 」 は 、 佛 が そ の

に 衆 生 を 引 入 す る 理 由 で あ る が 、 こ れ は 『 勝 鬘

』 の 「 二 乘 入 一 乘   一 乘 即 大 乘 」 と 同

で あ る と す る 。 す な わ ち 法 寶 は す べ て の 衆 生 は 一

に 帰 す る と い

立 場 で 、 『

經 』 と 『 勝 鬘

』 を 同

に 並 べ て い る 。   し か し 先 に 述 べ た 『

論 』 の 十 義 の

ち 、 『 法 華 經 』 の 一 乘

ま れ な い こ と か ら 、 『 攝 論 』 の 一 乘 義 が 不

全 一

584

(17)

NII-Electronic Library Service で あ る こ と を 併 せ て 、

 

 

法 華 經 以 四

説 一

一 乘 と 明

別 を す る の で あ る 。                        

説 一 乘 。

既 不 同 。 如

是 一 。 故 知 攝

華 。

謂 攝 論

經 一

盡 者 。     何 故 不

一 道 一

。 顕 揚

二 無 差 別 行 相 一 乘 。 若 謂

。 八 中 何 攝 。

論 中 尚 不

異 時 説 同 一

盡 。 如                     ( 15 )     何 即

同 時 説 一 一

。   以 上 の よ

は 、 『 攝

』 の 一

義 の

に 、 密 意 一

で あ る 『 解 深 密 經 』 の コ 道 一

( 一 妙 清 淨 道 ) と 『 顯

聖 教 論 』 の 「

二 無

相 」 に つ い て 言 及 さ れ て な い こ と に つ い て 、 『

』 の 一 乘

の 経

で 説 か れ る 一

義 を 攝 め な い

の 一

で あ る と し て 、 究

の 一 乘 と

し て い る こ と が 理

で き る 。

N工工一Eleotronlo  Llbrary  Servloe

法寶の 一乗 観 (伊 藤)

、   士 ロ 五 ロ ノ    

ニ コ ロ

 

こ れ ま で

て き た よ

に 、

寶 の

点 は 唯 識 学

依 と

る 經 典 に 説 か れ た 密 意 一

に つ い て 、 そ れ ぞ れ が

内 容 に お い て 異 な る

の で あ る こ と を 証 明 す る こ と に お か れ て い る 。

 

識 学 派 で

三 時 の 顕 了 の 教 え と さ れ る 『 解 深

經 』 は 、 三

と い

空 性 を

拠 に し た 一

義 を 説 く の で あ る か ら 、 そ れ は 原 理 的 に

空 教 で あ る と 法 寶 は 解 釈 す る 。 そ れ 故 唯 識

で は 了

と 主 張 さ れ る と

寶 は

と す る の で あ る 。

 

同 じ く 唯 識

派 に お い て

る と こ ろ が 大 き い 『

論 』 の 一 乘

性 を 攝 入

る た め に 説 か れ た も の で あ る こ と に

は 注 目 し て

を 展 開 す る 。 そ こ に 決

二 乘 の 不 成 佛 を 読 み

む こ と で 、 こ ち ら も

完 全 で あ る こ と を 示 し 、 密

一 乘 は 未 了

で あ る こ と を

明 す る の で あ る 。

 

、 究 竟 一

に 『 勝

』 ・ 『 法 華 經 』 ・ 『 涅 槃

』 を

げ 、

に 『

華 經 』 の 開 示 悟 入 の 四

を も っ て 、 決

585

(18)

智山学 報 第五十六輯

の 成

の 根

と し 、

を 示

。 る 。 こ れ が 法

の 一 乘

の 特 徴 で あ る 。 ◎ 法

の 一

究 竟 一

經 』 ( 一 切 皆 成 仏 )

『 涅

経 』 『 勝

經 』 こ う し た 比

に よ っ て 、 法 寶 は 明 確 に 密 意 一

と 究 竟 一 乘 を 区 別 を 強

調

す 「 開 示 悟 入 」   = = 切 衆 生 皆 帰 一 道 。 一

者 大

也 。 」   ニ 「 二 乘 入 一

。 一

即 大

。 」    

 

   

 

  『 解 深 密 經 』 「 一

清 淨 道 」    

 

 

 

・   密 意 一

 

 

 

『 攝 大 乘 論 』 コ

」   ( 決

二 乗 不 成 仏 )

 

 

 

 

≠    

 

『 顯 揚 聖 教 論 』 「

差 別 行 相 」   さ ら に 一

皆 成 を 主 張

寶 は 『 涅

』 の 佛

説 に 基 づ き 、 究 竟 一 乘 と

意 一 乘 を 比 し 、 唯 識 学 派 を 批

す る が 、 そ の 後 、 慧 沼 は 「

顕 中 邊 慧 日

』 を 著 し 、 法

説 に 対 抗 す る こ と に な る 。 『 究

』 は 頻 繁 に 武 則 天

字 が 使 用 さ れ て い る こ と か ら お よ そ 六 九 〇 年 以 降 に 書 か れ た も の で あ る し 、 『

日 論 』 は 慧

が 七 〇 五 年 の

浄 の 訳 場 に 参

し て 表 し た 「 金

明 最 勝 王

疏 』 の

に 引 用 さ れ て い る こ と を

慮 す る と 、 慧 沼 ・ 法 寶 の 論

は 七 百 一

586

(19)

NII-Electronic Library Service

前 後 に な さ れ た も の で あ ろ

。   慧 沼 の

、 唯 識 学 派 は

激 に 衰 退 し て い く が 、 そ の 兆 候 は

学 派 に よ る 唯 識 教 理 の

な ど に み ら れ る 。 そ れ は や は り 七

後 か ら 始 ま っ て い る と 思 わ れ る 。 『

』 で 表 さ れ た

沼 の 反 駁 は 、 ま

も っ て 、 法

が 区 別 し た 密

と 究 竟 一

通 に 始 ま る が そ の 周 辺 に つ い て の 確 認 は 期 を

め る こ と に し 、

後 、 慧 沼 と

問 の 妥 協 と 不 → 致 の 論 点 に つ い て は 稿 を 改 め て 論 じ た い 。

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法寶の 一乗 観 (伊藤)

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7

谷 曾 ? 曾 曾 丁

5

主 『 宋 高 僧 伝 』 大 正 藏 五 〇 巻 七 二 七 頁 上 段 二 〇 行 目 『 倶 舎 論 疏 』 大 正 藏 四 一 巻 四 五 八 頁 上 段 一 七 行 目 〜 二 六 行 目 『 究 竟 論 』 卍 続 藏 九 五 巻 七 四 二 頁 右 上 『 究 竟 論 』 卍 続 藏 九 五 巻 七 四 二 頁 右 下 『 究 竟 論 』 卍 続 藏 九 五 巻 三 七 一 頁 右 下 〜 『 解 深 密 經 』 巻 二 「 無 自 性 相 品 」 第 五   大 正 藏 一 六 巻 六 九 五 頁 上 段 三 行 目 〜 二 二 行 目 『 究 竟 論 』 卍 続 藏 九 五 巻 三 七 二 頁 右 上 『 顯 揚 聖 教 論 』 巻 二 十   大 正 藏 三 一 巻 五 八 一 頁 中 段 二 〇 行 目 〜 二 五 行 目 『 究 竟 論 』 卍 続 藏 九 五 巻 三 七 二 頁 右 下 『 攝 大 乘 論 一 大 正 藏 三 一 巻 三 七 七 頁 下 段 一 五 行 目 〜 一 入 行 目 『 無 性 攝 論 一 大 正 蔵 三 一 巻 四 四 七 頁 上 段 二 六 行 目 〜 中 段 二 七 行 目 釋 日 。 依 此 密 意 佛 説 一 乘 。 二 頌 顯 示 。 爲 引 攝 一 類 者 。 了 知 不 定 種 性 聲 聞 。 趣 彼 解 脱 方 便 引 攝 。 令 依 大 乘 而 般 涅 槃 故 説 一 乘 。 及 任 持 所 餘 者 。 爲 欲 任 持 其 餘 不 定 種 性 菩 薩 。 恐 於 大 乘 精 進 退 壊 。 故 説 】 乘 任 持 令 住 。 勿 彼 菩 薩 依 聲 聞 乘 而 般 涅 槃 。 法 等 故 者 。 法 謂 眞 如 。 諸 聲 聞 等 乘 雖 差 別 同 趣 眞 如 。 所 趣 眞 如 無 有 差 別 。 故 説 一 乘 。 無 我 等 故 者 。 補 特 伽 羅 無 我 同 故 。 若 一

(20)

智 山学報 第五 十六            A       15 14 13 12    )      )     ) 實 有 異 。 補 特 伽 羅 可 有 乘 別 。 此 是 聲 聞 此 是 菩 薩 。 既 無 實 異 補 特 伽 羅 故 説 一 乘 。 解 脱 等 故 者 。 謂 彼 三 乘 於 煩 惱 障 解 脱 無 異 。 如 世 尊 言 。 解 脱 解 脱 無 有 差 別 。 由 此 意 趣 故 説 一 乘 。 性 不 同 故 者 。 謂 諸 聲 聞 不 定 種 性 有 差 別 故 。 謂 迴 向 菩 提 聲 聞 身 中 。 具 有 聲 聞 種 性 及 佛 種 性 。 由 此 道 理 故 説 一 乘 。 得 二 意 樂 故 者 。 謂 得 二 種 意 樂 。 一 者 諸 佛 於 一 切 有 情 。 得 同 自 體 意 樂 言 彼 即 是 我。 我 即 是 彼 。 由 是 因 縁 此 既 成 佛。 彼 亦 成 佛 。 是 故 名 得 第 一 意 樂 。 二 者 世 尊 法 花 會 上 。 與 諸 聲 聞 舍 利 子 等 。 授 佛 記 別 。 爲 令 攝 得 如 是 意 樂 。 我 等 與 佛 平 等 無 二 。 又 此 會 上 有 諸 菩 薩 與 彼 名 同 。 得 授 記 別 故 。 佛 = 言 含 二 種 益 。 謂 諸 聲 聞 攝 得 同 佛 自 體 意 樂 。 及 諸 菩 薩 得 授 記 別 。 由 此 道 理 故 説 一 乘 。 言 化 故 者 。 如 世 尊 言 。 汝 等 葛 芻 我 憶 往 昔 無 量 百 返 。 依 聲 聞 乘 而 般 涅 槃 。 云 何 已 成 佛 復 依 聲 聞 而 般 涅 槃 。 是 故 此 中 有 別 意 趣 。 謂 爲 調 伏 聲 聞 種 性 。 所 化 有 情 自 化 其 身 。 同 彼 乘 類 現 般 涅 槃 。 由 此 義 故 若 聲 聞 乘 若 獨 覺 乘 。 即 是 大 乘 故 。 成 一 乘 究 竟 故 者 。 依 究 竟 理 故 説 一 乘 。 非 無 歸 別 。 由 過 此 外 無 別 勝 乘 。 唯 此 一 乘 最 爲 勝 故 。 佛 説 乘 。 『 究 竟 論 』 卍 続 藏 九 五 巻 三 七 二 頁 左 下 『 究 竟 論 』 卍 続 藏 九 五 巻 三 七 三 頁 右 上 『 究 竟 論 』 卍 続 藏 九 五 巻 三 七 三 頁 右 上 〜 右 下 『 究 竟 論 』 卍 続 藏 九 五 巻 三 七 三 頁 右 下 一

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〈 キ ー ワ ー ド 〉 中 国 唯 識 法 宝 、 一 乗 思 想

参照

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