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中 性 子 発 生 装 置 に つ い て

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(1)

Vo 1.2

, 

(1963) 

〔 資 料 〕

中 性 子 発 生 装 置 に つ い て

一 木 良 太 , 荒 木 等

The  Neutron  G e n e r a t o r  

I

緒 言

1920年,イギリスの壬立学会でE.Rutherfordが 原子核内に中性粒子の存在を予言して10年後の 1930 年, ドイツの W.BotheとH.Beckerが,軽い元 素,特に Li,Be, Bなどに

P O

のα粒子をあてる と,極めて透過力の強い放射線が発生する乙とを見出 した。その後1932年に,イギ、リスの Chadwickによ って,乙れが中性子であることが確められた。

中性子は電荷をもたないため,原子核内に容易に入 りとみ,核反応を起すことができる。中性子による原 子核人工変換は, 1934年,イタリアの

E .

Fermiらに よって発見されて以来,多くの元素に対して精力的な 研究が行われ,今日の原子力利用の基礎となったウラ

ンの核分裂反応の発見へと発展したのである。

中性子による核反応の実験には,当初

P O

やRaな どの天然放射性物質から出るα粒子を用いて中性子を 発生させる方法が用いられていたが,荷電粒子を人工 的に加速して原子核の人工変換を行おうとする実験も 間もなく開始され, 1931年にはアメリカの Vande  Graaff によってベソレト式静電高圧発電機が,1932年 にはイギリスのCockcroftとWaltonによっていわ ゆる Cockcroft‑Walton型加速装置が発明され,

その後も数多くの種類の加速器が考案され,原子核反 応の研究に用いられている。

一方化学の分野でも,中性子による核反応は放射化 分析という新しい分析の手段をもたらした。放射化分 析は, HevesyとLeviが1935年に, Ra‑Be中性子 源を用いて, Y酸化物中のDyおよびGd中のEuを 分析したのが最初であるが,従来の化学的分析法では 極めて困難な微量元素の分析が,迅速かっ高感度で行 える可能性が注目された。しかしながら強力な中性子 源が当時は容易にえられなかったため,放射化分析法 が実用的に行われるようになったのは,原子炉の出現

Ryota Miki  and  Hitoshi Araki 

以降のことである。

1942年,シカゴ大学の校庭の一隅につくられた最初 の原子炉は,その後短時日の聞に飛躍的に強力な中性 子源をわれわれに提供してくれた。乙の強力な中性子 源を利用して,中性子物理をはじめ,放射化分析,中 性子の生物学的作用などの研究は,画期的に発展し,

多くの新しい知識をもたらすに至った。

原子炉は,中性子源として今日えられる最も強力な ものであり,その利用価値も極めて大きいが,本質的 に,あるいは実用的に都合の悪い面も少くない。すな わち原子炉内では,中性子と共に強力なY線が存在し ている。 中性子のエネノレギーが熱中性子領域から数 Mevの広い範囲にわたり,エネノレギー・スペクトルも 炉の種類,炉内の位置で大幅に異なる。建設・運転・

管理に巨額の経費を要する。任意の場所で随時手軽に 利用するととができないといった短所も算えられる。

乙うして原子炉の出現によって本格的となった中性子 利用の需要が,今度は新しい中性子源,すなわちγ線 を伴わず,必要があれば単一エネルギーの中J性子を比 較的高出力で発生させることができ,しかも設置・運 転・利用が簡単で経費もそれほど要しない中性子発生 装置を要求することになった。

幸い戦時中の原子力開発に伴って,重水素と三重水 素が手軽に入手できるようになっていたので,以前か ら知られていたT‑dおよびD‑d反応による速中性子 の発生を利用した低加速電圧 (T‑d反応の反応断面積 は後述のように約100KeVのと・乙ろに共鳴ピークがあ り,約5barnという大きな値をもっている)の中性 子発生装置が, 1950年ごろから開発され, 1958"‑'9年 には実用化された製品が市販された。おもなものとし て,次の3つのタイプのものが良く知られている。

(1) Cockcroft‑Walton型。 TexasNuc1ear  Corp.

, 

Kaman Nuc1ear  Corp. (米国)。

(国産に東芝,目立など)

(2)

(2) Van de Graaff型。 High‑Vol tage  Engineering Corp. (米国〉

( 3) Electrosta tic型。 SAMES.(仏国) その他,中性子出力の低い点には眼を閉じ,小型可 搬性,価格の低廉に重点をおいた SealedTube型 のものも,海外では数社から市販されている。

これらの開発により,放射化分析を各工場での生産 ラインのコントローノレにさえ使用できるようになりつ つあるし,原子炉ではできなかった純粋の速中性子に よる軽元素の放射化分析も可能になった。また,乙れ らの加速器で手近に短寿命の核種をっくり出す乙とが 可能なため, Tracerとして従来長寿命の核種を用い ていたことによる手続のわずらわしさや最終製品中の RIの処置の問題なども解決された。また,乙の種の 加速器の開発によってパノレス中性子が容易にえられる ため,炉物理方面において中性子の新しい利用法も生 ずるに至っている。乙れらの新しく開発された装置は 中性子の出力,価格,大きさ,その他の点、において天然 の放射線源と原子炉との中間的な性質をもっている。

近畿大学原子力研究所年報

である。以下ζl本器を中心として中性子発生装置につ いて簡単に説明する。

I 中性子発生装置の原理

最近一般に使用されている中性子発生装置は,本研 究所が今度購入したTNCの中性子発生装置と同じく D‑d反応かT‑d反応を用いたものがほとんどである ので,とれを中心にして中性子が発生するまでの過程 を簡単にのべる。各装置によって部分的には異なると ころもあるが,その各部の役割はすべて同じである。

中性子発生装置は次の6つの基本的な部分からでき ている。

1 )イオン発生装置 2)加 速 管 3)ターゲット 4)高電圧電源 5)真空ポンプ 6)遠隔制御装置

まず重水素ガスがイオン発生装置でイオン化され重 それらの比較を Table

IL:示す。 水素核となる〈とのイオン化の方法にはいろいろある

Table 1  中性子発生装置並びに他の中性子源の特性

Neutr

十 m l …

I A(pI prox‑Cost 

Type  Source  (kv)  or  Yield  EnMeerVg) y  Flux  nstalled)  Souru Kindl  Reaction  (n/sec) 

(Mev)  l(n/cm2

sec) 10$) 

Sealed Tube Source  100‑150  T(d, n)4He  107‑10 '"'‑'14  104‑106  '"'‑'3.5‑12.0  SAMES  Electro‑static  Generator  150  //  6x 10 //  21 

400  // 1010  // 10 20  Van  de  Graaff  // 1010  // 10

1300  38.5 

tlBe(d, n)IOB  '"'‑'5まで 5 10

Cockcroft‑Wa1ton  150  T(d, n

He '"'‑'14  5 10 22.5  Small  Reactor  Fission  1012  150 

Ra‑Be 

Be(α,n)12C  17x 106 

13まで 1 10 /curie 

Po‑Be  1/  3x 106 

(平11均ま4で)  2 104  O.8/curie  Radioactive Source  /curie 

RaD‑Be  1/  2.5×/1c0u6 

le 

Pu‑Be  1/  1.4×/10 0.7/curie 

lp. 

最近,近畿大学原子力研究所では, Texas Nucle‑ がこれについては後節でのべる)。 乙の重水素核は引 ar Corp.製のパノレス中性子発生装置を購入した。こ き出し電圧により加速管へと引きだされ,静電レンズ れは Cockcroft‑Wal ton型の加速器をコンパクト でfocusされ,ビームとなって加速管中を走り, ドリ に改良した Plate1および Fig.31乙示すようなもの フト管を通ってターゲットにあたる。この加速管の両

‑104‑

(3)

mwu

EFihhNVEEEl 

←←1J9 

pj'‑ト

F

レ~:庖

111

~J,

ト ト11 l

〆〆 ト1‑1‑1‑111l

和のグラフを Fig.1, Fig.2 !(示す。

30 

ORU 

J ω

 

目 中性了発生装l司の概要

一般IYjなrlJ'ド1:.寸充':I

: i t

i?i:の主な*Jl

i

成要来ζlは,イ オン充 ~I.:出t 加:Ìili{ì"fゲッ ト,~'+j'電圧電源 真空 談iF[,遠隔i;1l附ILL‑iFl'などがある。 Plate.1に TNC 中性子充生装i円の本体を.Fig.3!とその断面図を示 す。?キ豆i主についての一般的な説明を以下に簡単に 述べる。

200  300, "Ed.Kev  400  500 

D‑d rcactio11 cross sectio11.は〉

ot i∞ 

Fig.2. 

~;MIζ は ドリフト管側をアースとして高電圧電源によ

り (TNCの中性子発生装置ではO"‑'150kv)加速電圧 がかかり,加速系は真空ポンプで"‑'10‑5mmHg(動作

nの に な る ように排気されている。

ターゲッ 卜にあたった主水素岐Dは,ターゲット中 の三宝水系核Tまたは宝水系核と次の反応を起し,中 性子を発生する。 なお,小型のSealedTube加速{~

も動作原理は全く同じである。また中性子から運転者 を守るために操作はすべて遮蔽ぽの外から速隔制御装 前で行われる。

(1) T+d→11十品目e十17.577MeV  (2) D+d→113He+3.267MeV

乙の中性子エネノレギーはエネルギー及び、運動量保存 則[とより次の式で与えられる。

(1)では,

一 ̲v

" ̲ ̲ ̲ n

/2Ed̲̲̲.r.  41'1'¥ 

v&;

一一 一 一COSθ+1.'V /←25 CO‑‑拘‑.. 5 十 (~ 2 E'l)  Vo1. 2, (1963) 

l. ARGET  2. SUPPRESSO 3. BELLOWS  4. CHOPPING SU T  5.  DEUTERIUM SUPPLY GAUGE 

CONTROLS  6.  DEUTERIUM SUPPLY BOTTLE  7ACCELERA TING TUBE AND RESISTER RACK  8. TERMINAL DOME  9.  PUMP OUT VALVE  10ATER MANIFOLD  11. ION PUMP 

Plate 1.  NEUTRON GENERATOR  ( 2)では,

̲ v

京マ Ert ~~r.2'LL 3 ((¥ .l. 1  V E"一 一 一COSIJ

...'V 8 /.G~t cos‑‑.. 2H+ ~ 4('~' ~ Eυ 

中性子エネルギー.E" 力11辿屯水系核エ 不ノレギー

"

,性寸ーのJj!l.i'1¥jJJ.Q;反応エネノレギー 残りのエネルギーは He核{ζ与えられる。尖!漂{ζ

は,力IlJiliビーム白身[とエネノレギーの拡がりがあるし,

また

m

水系肢がターゲッ に入って減辿されるまでの すべてのエネノレギーに対して反応が起るので,発生す

111'tt.J'のエネルギーには,ある程度の拡がりが生ず

る。 T‑d反応の場合{ζは反応断面杭が 106KeV什近 で勾なピークをイIしているので比較的単色[ζ近いl仲:.1

干のq~Jられる。

その他水やパラフィンのような適当な減辿材でター ゲッ卜の四りをかとむと,熱中性子としてとりだすこ

ともできる。 T‑d反応,

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出 品 川 二

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)~ .nn  ,、,、内 d、,、内 .nn  onn 

Terminal  r‑f Source 

Drift  t ube  D‑d反応の入射エネルギ一対反応断面

一山4 w4WCO

ん 駆的

"

ω

OU

5

︒ ︒

J

今 ︐

Lι

From i011  source to target. 

1.  オング[~I.:;'lj;[

ζれは加辿しようとする気休をイオン化して原子核 Fig.3. 

‑105‑

EιK

T‑d reactio11 cross section. (

Fig.1. 

(4)

を作る装置であるが,イオン化の方法には次のような 種類がある。

Cold‑ca thode  canal  ra y tu be(5¥  Hot‑ca‑

thode arc  ion  source(6¥  Capillary  arc ion  source(7)  Magnetic ion source(8), Spark dis‑ charge  ion  source(9¥  Duoplasmatron  ion  source(10)

, 

Electron  oscillation  ion  source  (P. 1. G or  Penning  source)(l1)  Radiofre‑

quency discharge ion  source(12). 

イオン化は,電子が原子または分子の軌道電子をは じきだす乙とによって生ずるのであるが,気体の圧力 が低い場合には,乙の衝突までの距離が非常に長くな る。したがって圧力の低い加速管内でイオン化を起す ためには気体をイオン発生源の中に圧縮し,外部から なんらかの手段で電子を振動させたりスパイラノレ運動 させたりして,電子の実際的な飛程を長くするように している。またイオン化によって生じた正イオンの中 には原子イオンと分子イオンとが共存するので,加速 粒子として有効な原子イオンの成分をます工夫もしな ければならない。このような点から中性子発生装置の イオン発生源としては,上にあげた Sourceのうち 終りの3つが一般的に用いられている。乙れらについ て簡単な説明を加える。

( 1) Duo‑plasma tron ion source 

乙れは Fig.4~L示すように Ho トcathode 型に磁 場を加えて改良したものである。

Water ー +

cooling 

Filamentleads  ( ー100volts) 

(70 volts) 

Brass  (Ovolts) 

Fig.4.  Duo‑plasmatron ion source. (0)  フィラメントから出た電子は磁場によりExithole  の付近に集中されそこでは低電圧でアーク放電が生ず る。したがってプラズマは有効な領域においてのみ形 成されイオンの密度が大きい。

近畿大学原子力研究所年報

動作条件としては,アーク電圧70"‑'120V,陰極電 圧120"‑'750V,磁場5000"‑'16000Gauss,加速器にと りつけて使用するとビーム電流は1"‑'10mAがとれ,

そのうちの60%以上が原子イオンであり,ガス効率も 60~ち以上である。しかしフィラメントの消耗があり,

数百時間の運転後にはとりかえが必要である。

(2) Electron oscillation ion source  F. Penning によってその原理が考えだされ,最初 にPhilipsLa bora tories Ioniza tion Ga uge に よって利用されたためP.1. G ion sourceともいう。

Fig.5からわかるように円筒形の陽極の上下に各々陰

Gas 

Cathode  Anode 

i scharge  chamber  Cathode  Probe 

Fig.5.  Electron oscil1ation ion source. (l!)  極があり,電子は磁場によりその聞をスパイラノレ運動

しながらかっ上下運動する。その際に電子はイオン化 して5........10個のイオン対をつくるが,できたイオン対 のうち二次電子はエネノレギ{が小さくてイオン化作用 はなく,正イオンが加速されて陰極に衝突し,その際 数個の電子をたたきだす。この電子がまたイオン化の 働きをする。

動作条件としては磁場 1000Ga uss,陰陽両極間電 圧数百V,ビーム電流は連続運転で200μA,また乙れ はパノレス運転に適しておりピーク電流5"‑'50mAがと れる.しかし原子イオンの比がやや悪く50%以下であ る。ガス効率は次のR‑Fsourceよりややよい程度 であるが,陰極は熱陰極でないのでとりかえの必要が なく,かっ全体が金属で回路も簡単であるためトラブ ノレが少く最も確実性がある。

‑106‑

(5)

Vo

I .  

2, (1963) 

(3) Radio frequency discharge ion  容量結合された 20""'‑'100Mcの高周波電場lとよりイオ source  ン化される。すなわち Bottleの囲りにおいたソレノ 乙れは電極を用いず高周波電場で気体をイオン化す イド・コイノレによる磁場の作用も加わって,電子は上 るものである。 Fig.6はTNC中性子発生装置に用い 下かっ円運動を行い,従って衝突の確率が増加しイオ PROBE 0‑5KV (POSITIVE)  ン化が効率良く行われる。乙のときの原子イオン濃度

TO OSCILLATOR  PLATE COIL 

LENS lFOCUSl  O‑12KV (NEG"ATIVE) 

Fig.6.  Radiofrequency discharge ion 

は 90~ちと非常に高い。分子イオンが多いとビーム電流

の浪費になるのみならず,ターゲットをいたずらに熱 して三重水素の損失をまねしこの分子イオンをイオ ンビームからとりのぞくために特別に磁場を加えたも のもある。 Bottleをpyrexガラスで作ったのは,器 壁の再結合係数を小さくして原子イオン濃度をますた めである。 しかし数百時間運転後には, Bottle内の 金属部から,金属がガラス壁に sputterして,再結 合係数が増す傾向があるから清浄する必要がある。

正イオンを加速管へと引き出すために, Bottleの 先からでているタングステンの Probeに 0""'‑'5KV の引き出し電圧をかける。との電圧により正イオンは Bottleの出口へと加速されるが, 乙のときアノレミニ source. (12)  ウムの Canaltipとその上にかぶせた石英スリープ られているイオン源で,この型は ORNLで開発され との聞には適当なレンズが形成されているため,ソレ た。とのタイプは性能,寿命,電力消費,大きさなど ノイドによる圧縮効果も加わって,正イオンは Ca‑

の点において加速器用としては他のイオン源よりすぐ nal に平行なビームとなり,有効にひきだされる。ま れているので最近よく用いられている。 た石英スリーブは,レンズの役目の他にアノレミニウム 正イオン発生から加速管への引き出しまでの過程を をおおって,再結合係数を小さくするとともにアノレミ 簡単に説明する。まず気体を Fig.7 ~と示すパラジウ ニウムがBottle中へ sputterするのをふせぐ。ー ム・リークに導く。ノfラジウムは加熱するとH2,D2, 方引きだし電圧により逆方向へ加速された電子がPr‑

TO  POWER 

SUPPLY  ENVELOPE 

obe電極をとわすおそれがあるの で,その前方に pyrexガラスの Shieldがおいてある。

GLASS  INSULATOR 

TUBE  イオンビームは Ionbottleか ら引きだされた後 Focuslens 

L . L ‑ . J ムHEATING COIL  'TO GAS RESERVOIR 

(0""'‑'10kv)により適当にしぼら れ,ターゲットにおけるビーム径 は5mm""'‑'25mmとなる。 Bottle 内の圧力は,‑...,1O‑3mmHgで,毎 時 "‑'20ccの重水素を消費し,ビ ーム電流は 0"‑'1.5mAが得られ (AT EARTH GROUNO) 

Fig 7.  Palladium leak assembly. 

T2などに対しては多孔質となるので,その温度を変 える乙とによって通過する気体の量を容易に調節する 乙とができる。気体の供給方法としてはこのパラジウ ム・リークによる以外に,金属にあらかじめその気体 を吸収させておいてそれを熱したり(13),またはspa‑

rkをとばしたりしてゆ)放出する方法もある。

このようにしてpyrexガラス製の Ionbottleへ 導かれてきた気体は 2つのアノレミニウム・リングで

る。この時の加速管内の真空度は"‑'lO‑ommHgであ る。

2. 加 速 管

T.N.Cの加速管は Fig.8に示すように外径 11.5  cm,内径7.3cm,長さ46.5cmの円筒で, Cup状 の10個のアルミニウム電極とそれぞれの聞にはさまれ た11個の円筒形磁器とからなっている。そして各電極 はFig.9 ~と示すような 20個の抵抗(各 10Mil , 10W) 

‑107

(6)

近畿大学原子力研究所年報

ALUM¥NUM ELECTRODES  lとすると各電極はビームの一 様な加速作用の他に集束作用 も行う乙とができるoすなわ ち電極間隙の横方向の電界の ために,入口では集束され,

出口では発散されるが,入口 の方の速度がおそいので,結 局全体では集束されるのであ る。

ー 一 一

TOPFLANGE  BOTTOM  FLANGE

一一+

また電極が絶縁物をおおう

ような形状にしておくと,放 電やビームを曲げる原因とな るような電荷が,絶縁物の表 面につくのを防ぐこともでき る。

Fig.8.  Accelerating  tube. 

Fig. 9.  Resistor  rack.  の各連結点とつながっており,両端に150KVをかけ た場合,ビーム電流は各電極を通過する毎に15KVの 電位圧により加速される。

加速管でまず問題となるのは耐電圧で一般の加速器 の到達エネルギーは加速管の耐圧できまるといっても よい。絶縁体の耐圧は局部的lζ電界の強いと亡ろがあ ると,そこだけで全体の耐圧がきまってしまうから,

加速管の外壁に沿った絶縁破壊を防ぐには数個のフー プを適当な間隔でならべて外壁の電圧分布が一様にな るようにしてやらねばならない。乙のフープの数は,

普通内部の電極数に等しいか 2倍になっており,各 々の対応する電極と同電位につないである.また各フ ープの聞にはコロナ放電をとばすための適当な針をつ けるか抵抗で連結する。

一方,加速管の内部は真空であるから,耐圧は電極 間の電圧によってきまる。従って電極数を多くすると ともに,電極の形状はFig.8のように絶縁物をおおう ようにする。

絶縁物の絶縁破壊は,種々のよごれによっても起る のはいうまでもないから(乙れらは後にのべる二次電 子発生の原因ともなる),組立てる前に加速管の内外壁 ともよくふきとらなければならない。加速管を多段式

PLEX¥GLASS  D¥V¥DER 

加速管の Topflan~e は

Gap lensとIonbottleと につながっており, Bottom  flange はBaseplate ζ と1

りつけられている。Basepl‑ ateとターゲットの聞には,

排気口,ゲートパノレブ,偏向管,

Beam viewer, Bellow,  Electron  suppressorなどがある (Fig.10)。 ゲ ートパノレプはターゲットの部分を本体ときりはなして

Fig.10.  Neutron generator assembly  accelerating tube‑target. 

作業する場合に用いられ,偏向管にはパルス中性子発 生のための偏向電極がは入っている(後述)0 Beam  viewerは45。のChupper面にタンタル板をはり,

ビームがこの面にあたって発する光から,ビームの大 きさ,位置,強度を見る装置で,このChopperは前 後の出入, 3600 回転が自由にでき ,beam による熱 は水で冷却するようになっている。 Suppressorri‑ ngは,ビームがターゲットに衝突する際に発生する

‑‑108

(7)

あいてしまうおそれがある(高々数μAまでしか流せ ない)。このビームによる熱を冷却して,ビーム電流を ますためlζ窓を二重にし,その聞に冷却用の気体を流 す方法もとられている(14)。気体ターゲットには乙れら の本質的な欠陥がある反面,いろいろな長所もそなえ

8 10  12  16  20  0.4 

h r目、¥ト¥

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P . T  

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~2/β てトートー

¥ 、

PROTON ENERGYMev  Molecular stopping  cross  section  per  deuteron  f or  various type of deuterium  (ortritium) targe

t .  

(ω15

ている。すなわち1原子あたりの阻止断面積が小さい ため乙lに (Fi培g.l1ο),ビーム電流あたりの中性子収量が 大きく (Fig.12) ,したがってビーム電流が小さな加 速器に適しているし,加速粒子が500KeV以上の時に は固体ターゲットより中性子のエネノレギーの拡がりも 小さい。またBackirigplateがないために,中性子 の散乱吸収がなく,.熱によるターゲツιトからの Tや Dの損失やターゲツlト中にもぐったDに由来する D (d,n)反応からのbackground中性子も発生しな

団体ターゲットには D20または T20を冷却して 氷にしたものと,金属中に吸着させたものとがある。

アイス・ターゲットは, D20またはT20を真空系 内へ蒸発させ,液体窒素などで冷却した金属板の上に 凍結させてつくる(17)。アイス・ターゲットはビームの 熱により‑1000C以上になると蒸発し始めるので,流

0.2 

Fig.11. 

DEUTERON ENERGY, Mev 

︒ 針 ︒

0 0 0 0 8 6 5 4 3 2 8 6 5 4 3

ph u'

旬 ︑J S H 4JιhE

nu nu nv nu

U

N E U

﹀白山

{! o‑ LO

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Z2‑50

︿

zg

FU o zu cz

一 門

E

D

O .  0.1 

二次電子が,逆方向へ加速されるのをふせぐための電 極で, ‑90Vがかけられている。もしこの二次電子が そのままIonbottleの方へ逆に加速されれば,衝突 によって真空内部の装置の損傷を生ずるとともに強い

x

一線を発生する。 乙のX一線は人体に危険であるのみ ならずIonsource付近 の気体のion化を起こし,更 に二次電子発生の原因ともなる。

3.  ターゲット

中性子発生装置用としてのターゲットの一般的に望 ましい特性には次のような事柄が考えられる。

1 )中性子収量が高いこと。

2)良い中性子の角度分布が得られるようターゲ ット自体の大きさが小さいこと。

3)放出角による中性子エネノレギーの差が小さい 乙と。

4)別の核反応lとより中性子を生ずるような原子 核を含んでいないこと。

5)発生した中性子をみだす物質がなるだけ近く にないこと。

6)寿命が長い乙と。

7)取替え,取扱いが容易なこと。

今までにいろいろな種類のターゲットがつくられて いるが,その状態から分類すると一般に用いられてい るのは気体と国体で,液体ターゲットは蒸発が大きい ためにあまり用いられていない。中性子の発生にあず かる原子核の種類から考えると,加速粒子を重水素核 とすれば

T

D

,Li,

C

,Be, 

N

,などがあげられるが,

加速粒子のエネノレギー,反応断面積,発生中性子のエ ネノレギー,製作上の問題なと、の点から,小型の加速器 には, T と D をのぞく他の原子核はあまり利用され ていない。ここでは T(d,n)4He, D(d, n)3He反応 による中性子発生装置用のターゲットについて簡単に のベる。

Tや D を気体ターゲットとして用いるには, 真空 の一部にこれらの気体をなんらかの方法でとじ乙めな ければならない。 その方法として Differential pump により真空部へ拡散するのをふせいだり,気 体をジェット流として流すととなどが考えられている が,高収量の中性子発生装置のターゲットとしてはあ まり適当ではない。実際的なのはうすい窓でしきる方 法で,その窓の材料としては Al,Ni, Moなどがあ

り,厚さは1O-1~数 mg/cm2である。乙の窓の種類 や厚さによって中性子収量に大きな差があるのはいう までもない。あまり厚いとビームが阻止されて収量が へるし,反対にうすすぎるとビームの熱によって穴が

Vol. 2, (1963) 

(8)

近畿大学原子力研究所年報

げだすのでBackingpla teの背面に冷却材を流して 冷却する),またなるべく中性子の backgroundを 発生しない材質がのぞましい。

TiまたはZr層をBackingplate上に作るのに は,一般に蒸着法を用いるが,その他に溶融したり,

懸濁液から作ったりする方法もある。加速重水素核が 500kev以下ではZrはTiより阻止断面積が小さいが,

製作上Tiを用いる場合が多い。 T.2またはD.2を乙の 層中に吸着させるには, 蒸着層を施した Backing plateをあらかじめ真空中でよく排気してから, T2 . またはD.2ガ〉スをその真空中に満たし, Backing pl‑ ateを 4000C以上に熱した後冷却すると, だいたい Tiまたは Zr1原子あたり TまたはDl原子の割合 で吸着される。

この金属ターゲットの長所及び短所を2,3次にあげ 20 

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る。

1 )熱伝導率が高くかっ安定しているのでこわれや すい窓のある気体ターゲットや蒸発しやすいアイ ス・ターゲットより大きなビーム電流が使用でき 石。

2)  1原子あたりの阻止断面積は氷の約3倍,気体 の約9倍主高いので(Fig.l1)ビーム電流あたり の収量が少い (Fig.12)。

3) Backing plate により中性子が散乱し,吸収 されるのでターゲット面に対して接線方向の中性 子束は10‑‑‑.:...20必も少い。

4) T(d,n)反応の場合,ビーム中のDイオンが ターゲット中のTと入れかわって TiまたはZr 層中に入り乙み, D (d, n)反応が起るようにな

る(Fig.13)。長時間使用したターゲットでは約 10%ぐらいのDがTとおきかわっている。ビー ムは Tiまたは Zr層中で散乱されるので T (d,n)反応が起る時にDイオンの入射方向が変 わって,ある方向に放出される中性子のエネルギ ーに拡がりが生ずる。

その他乙のターゲットには老化現象という重要な問 題がある。中性子収量が1桁下がるまでの時間を通常 ターゲットの寿命と呼んでいるが, Total neutron  γieldで表わすと寿命は1013""'1015neutronsであ る。 1例を Fig.14に示めす。乙れによると最初の収 量は表面効果のために大きいが,ビーム電流と時間の 積が 1mA‑hrまでは急速に減少して約巧となる。そ の後 50~ぢ/mA-hr の割合でゆるやかに減少する。乙 の減少はビームの熱による T.2の放出, TとDとのお さかわりなどのためである。そこでターゲット寿命を 600 

Comparison of D (d

n)  and  T (d,n)  neutron yield at 90  degrees from three types of  thick targets;  gaseous, ice,  and hydrogen‑in‑zirconium. (16) 

500  100  200  300  400 

DEUTERON ENERGY  Kev  Fig.12. 

せるビーム電流に制限がある。乙のためビームをぼか したり,磁場でふらせたり,アイス・ターゲット自体 を回転させたりしてなるだけ温度が上らないようにす る。しかし長時間連続運転でなくパノレス運転するのに は適している。またT.20アイス・ターゲット(18)は他 の気体による汚染を受けやすく,かっ Tの戸線で分 解も早く,それに蒸気などにするので取扱いは慎重を 要する。

取扱い易いターゲットとして最も広く利用されてい るのは,金属にT.2または D.2を吸着させた型の固体 ターゲットで, Graver等によって開発された。われ われも乙れを使用している。その構造はBacking金 属板上にTiまたはZrを蒸着し,その蒸着層にT.2ま たはD.2を吸着させたものである。 backing金属円 板としては,厚さ 0.lmm"'‑'0.6inm,直径約30mmの Mo, Pt, staInless stee ,lCu, W, Niなどが用いら れ,その上の蒸着層の厚さは10μg/cm.2""'10mg/cm.2 で,その直径はBackingplateよりやや小さい。吸 着させるT2またはD.2の量は, Tの放射能強度から いうと 0.1""'1.5curie/cm.2,われわれが使用してい るのは1個当り約5curie (有効直径約2.5cm)であ る。

Backing plateは,ビームによる熱をすみやかに とりのぞくために熱伝導率が高いものがよく(2500C  以上になると吸着した T.2または D.2が蒸着層から逃

‑110

(9)

15に加速電圧と透過距離の関係を,

Fig.16 1乙加速電圧と中性子収量の 関係、を示す。また泊拡散ポンプを使 用している場合にはとれによる不純 物がターゲットの表面に附着して収 量が早く減少することがある。その ようなときには表面をCrocusc1o‑ thでふくと再び収量が回復する。

4.  高電圧電源

中性子発生装置を含む加速器類で 最も重要な部分の一つは,粒子を加 速するためのエネルギー源である。

TNC中性子発生装置ではPlate2.  に示す泊絶縁タンクの中におさめら

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300 

20  Vol. 2, (1963) 

Fig.13. 

4

1

.0  15  COU LOM BS 

Neutron yield versus accumulated  deuteron beam current for several  thick  Zr targe

t .  

The beam was  composed of monatomic deuterons  having 250 KeV energy. (19) 

Zr TARGET.  D‑D YJELD  ZrTTARGET. D‑D YJELD 

2.5  2.0  0.5 

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Penetration and accelerating  vo

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age or  relation of deuteron  beam for tritium in Ti target (21) 

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Fig.16.  20 

T a r g e t  

Target depletion with 150 KV  power supply is  50%/ma‑hr  after  initial  sudden decrease. (20) 

Fig.14. 

増すためにターゲットを回転させて使用したり(20),重 水素核と三重水素核の混合イオンを加速して,ターゲ ツトのTの量を一定に保つ方法などもとられている。

ターゲット寿命は現在数時間であるが,前者の方法に よると20時間以上となり,ターゲットの利用率は40'"'‑' 70必改良される。われわれは加速管の出口の所に円筒 形の磁石をおいてビーム通路をかえてターゲット面の 効率良い利用を計っている。一方ビームの加速エネル ギーや排気ポンプなどもターゲット寿命に影響を及ぼ す。すなわちビームのエネルギーが大きいと,それだけ 層の中にもぐる距離は長くなり,利用される層中のT または Dの量が多くなるからで 100"'‑'400KVの範囲 では寿命はビーム・エネノレギーに比例している。 Fig.

(10)

Plate 2. H1GH VOLTAGE POWER SUPPLY  れた組めてコンパク トな Cockcroft‑Wal ton型の

r'JJ電圧電泌を用いている。 CockcrofトWalton型と はFig.17 Iζ示すような倍電圧回路を杭みかさねたも

CR2  (v 2

Fig.17.  Full‑wave doubler circuit.  ので,CockcroftとWaltonは乙の方法を用いて19 32年はじめての原子核人工破壊に成功している(2)nH

+~Li → ~He+~He) 。

Flate 3. 1NTERNAL COMPONENTS OF  POWER SUPPL Y 

近畿大学原子力研究所年制

絶縁タンクの内部の政子をPlate3 ζI示す。とζで 用いている回路は Fig.18ζ1示すように倍電圧回路1

l l q   戸 川 ⁝

5 7

山川

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Fig.18. 

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Schematie diagram of high  vo1tage supply. 

段であって TransformerTlの inputは 115 VAC, Out put はContro1 panelのCoarsecon t‑ ro1 により,0~135VAC , T5のOutputは75 KVACである。 したがって Highvoltage out‑ putは0'"'‑'150KVDCとなるが,Fig.18からわかるよ

うに2本の Highvoltage ou tpu tの Cab1eの うち1本には,1: 1の絶縁トランス T6により 115 VACがのっており,乙れは Highvol tage termi‑

nal上の 10nsourceの電源となる。 TableI Iζ  Sorensenの Mode12150‑5の特性を示す。乙の 電掠には Overvoltage& Overcurren t relay,  Zerostart interlock, Door interlock, Auto‑

ma tic voltage shortingその他種々の安全装白が ほどとされている。

Ta ble O. Model 2150‑5特性

MODEL  2150‑5  1NPUT  Vo1tage  117VAC 60 cps.  POWER  Current  15A 

OUTPUT  Voltage  0‑150KV  POWER  Current  5M A   1NTERNAL1MPEDANCE  7 Meg  R1PPLE (RMS)  3. 5 

一一一一一一一一一一 一一一

W  22  CONTROL I (Inches)  23 

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SECTION 

D  18 

一 一ー1

Net (Lbs.)  140 

(11)

Vo1. 2, (1963) 

W  22 J1  H1GH  Size 

(Inches) H  27  VOLTAGE 

SECT10N  22 J1  Net (Lbs. )  1000  1NSULAT10N  Oil 

中性子発生装[内用の河電圧'電源、としては Cock‑ croft‑Walton 型以外にも 低電流だが,:.~電圧がねー

られる Vande Graaff型 Sealedtubeのバ ノレス中性子発止に適した Pulse transformer型, 比較的新しい SAMES型 (Fig.19)などがある。

しかし電圧は数百KVでよく (T‑d反応の最大断面 私は 106Kev付近),河電流が旬ーられ,しかも小型に できるなどの点から,中性子発生装間用としては普通 Cockcroft‑Walton型がよく用いられている。

4!圧調控訴 励電機

30kV

-:r;他 f'}~1(one polc pllch) を修鮎し人前向 I~Q jl1j回路 1-1且船占れ 人 的 ht111イ'fン化市 憾C回転寸・の 表 白 か ら止め ら れ る

Fig.19.  SAMES elcctrostatic gencrator 

5.212E袋 内

10n bottleからターゲットまでイオン ・ビームを 空気分子と衝突させるととなく加速するには,力

n

.iili竹

内を ~':JJT 空に保たなければならない。大気 '1-'では数百

Kevの主水系肢は数m mもとぶことができない。し たがって望ましい只空皮としては'"'‑'1O‑5m mHg以 上 が必要であるが,イオン・ビームを流しはじめるとイ オン化されなかった主水京ガスも10nbottleから流 出して真空度が下がる。従って.iD:水系ガスを入れる前 の其空度は'"'‑'lO‑'mmHg程度が必要となる。

n

空ポンプには従来のロータリー・ポンプや

J

広放ポ ンプの他ζl比較的新しいイオンポンフ。(22)などがある。

Varian社製のイオン ・ポンプ (Plate.4)について

次に簡単に説明する。

PIate 4.  VAcIoN H1GH VACUUM PUMP 

このポンプは Powersupply, Permanent mag‑

net, 2枚のCat hode pla te,その日J]にはさまれた Anode gridからなっており,その動作j京国は ion‑ ization, sputtering, chemical combination  の3つの現象をうまく利

m

したものでFig.20 にそ

の過程を示す。まず1'1 山電子は強い磁場と而J~ffi~ 'dの電

日 己

目 d 明

Fig.20. VacIon pump opcrating'  principle. 

圧により spiral迎到Jをするためその飛程が長くな りfE;子とガス分了ーとのig)f宍確率がjflす。乙のHji突でで きた二次屯了は,ド,}び同じイオンイじにj川、られ,一方 向fI!jに作られたlトionは Cathode pla te ~ζ 衝突 て Tiを sputterさせる。 乙の Ti原子はAnode gridの上にdepositし,そとでl校本や笠木のような 活 れjj'j京了と化作して,それらをとりのぞく。また 化午1:1守に不出性なガスはCathode'‑]1へイオンとして とらえられたり Anode上!とトラップされてとりのぞ かれる。

このイオン ・ポ ン プ は 到 述 民 生 皮 も 日 く ('"'‑' 10‑ mmHg),かつ火定していて,次のような利々の長所 をそなえている。

(12)

近畿大学原子力研究所年報

5)排気速度は広い範囲にわたって一定である。

(Fig.22)。

6) Elementの寿命は圧力に逆比例し.10‑6m m   Hgの連続運転で20,000時間となっている。この Elementは容易にとりかえられうる。

このPumpを初めてスタートさせるときには,ちょ っとやっかいで,内壁に吸着しているガスのため,か なり長い間過大電流が流れて,なかなかスタートでき ない。以下 startの手順を簡単に説明する。

1) Thermocouple power swi tchを"ON"に する。

2) Overload  by‑pass  smitchを"ON"にす る。

3) Mechanical  pumpをスタートさせ Fore‑

line valveをひらく。

4) Thermocouple moterが20μHg以下にな ったとき Foreline val veをとじ Mechani‑'‑c cal  pumpをうど、かしたままで Vacuum

selector swi tchを "5KV"にし,

Vo

c I

on pumpを "ON"にする。

1)拡散ポンフ。で必要であった油や水銀がいらない ため,ターゲットや他の部分をそれらで汚染する 心配がない。

2)また冷却剤, Baffle,  も不要である。

3)ロータリー・ポンプはイオン・ポンプ。がスター トする 20,uHgまで必要で,その後はValveをし めて,停止してよい。したがって運転中は振動も ないし,完全なclosedsystemであるから事故 で排気作用が止まった場合でも急に真空が悪くな

ることもない。

4)ポンフ。の電、流はガス分子の密度lζ正比例してい るから,電源部のミリアンメーターを,適当に較 正する乙とによって直接真空計として用いられう る。ただし,乙れは20μHgまでは使えないので,

別に大気圧からlO‑SmmHgまではかれる熱電対 型真空計をとりつけている。真空度と電流との関 係を Fig.21に示す。

トラップ,ヒーターなど

5) Thermocouple meterが 20μHg に上って, Va

c I

on pumpがスタート しそ乙ねたときには(最初は殆んどそう であるが), Va

c I

on switchをきり,

Foreline  val veをひらき.Mecha‑

nical pumpで再び 20μHg以下にな るまでひく。イオン・ポンプがスタート するまでこれをくりかえす。(過大電流を 流した状態を長くっつ、けると Pump  elementを著しく消耗するから,注意 が必要である)。

6) Va

c I

on  switch  を入れた状態で Thermocouple meterが20μHgよ

り更に下がりはじめ, Vacuum gauge  の電圧が 500V以上にあがりはじめた ら,ポンプはスタートしたのである。

7) Selector  switch  を次々にきりかえ てゆき, 400mA以下になれば Over‑

load by‑passを"Off"にしてよい。

8) Thermocoupleをきり Mechanical pumpをとめる。(時々 Vacuumme‑

ter が 1~2KV の付近で止まるか,逆 に下がり始めるときがあるが,その時は 長くその状態をつづけないではじめから やりなおした方がよい。〉

6.  遠隔制御装置

発生する中性子線から運転者を守るために 加速器本体と制御装置との聞には厚い遮蔽壁 が設けられている。したがってすべての操作

刊明謝申南出国

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Fig.21. 

Fig.22. 

¥0/  10 Pr!ssure (lIIillimeters  01  mercury) 

Pumping speed vs pressure  (Ion pump). 

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(13)

Vo l.2, (1963) 

は Plate.5 Iζ 示す屯気!'(J な辿|塙fl;ljf~IJ込山でやj' われね ばならない。

乙の型社内のノマネノレ上のスイッチ並びに計器lζ は次の ようなものがある。 Ion pump switch とその Vacuum gauge, Palladiu1 leak, Pro be,  Focus lensの科Motorswi tchと科々のMeter, R‑F source switch, Solenoid switch, Deut‑ eron beam meter,日電圧電似の Control knob  とその Volt& Amp. meter, etc. 

Plate 1 IL示すドームの部分は150KVの而電圧に 保たれているからこのIIJに入っているIonbottle関 係の種々の装I!J:を零屯位から操作するには,それだけ の耐電圧をもった絶縁体などが必要である。ここでは Source bottleの直後で行う イオン似ノマノレス装置の 光バノレスによる操作をのぞいて, すべて直径1.3cm長 さ約 50cmのナイロン体で行っている。 ノマラジウム

・リーク,Probe, Focus lensなどの制節は,乙 のナイロン俸に述れli した 11f変抵抗~~や スライダック を Fig.23 I L7J~ す Synchronous Motorで回すよ

うになっている。 R‑F sourceや Solenoidの Switch  もやはりナイロン怖を屯隙石で動かすとと によって "ON","OFF"すーる。

との中性子)[~二装 11\'1: の q';J'色の一つは j栄作が非常に容 易であるということであるが以下にその探1'

: r

ilKiJJ::を簡 単lζ 説明する。

)イオン・ポンフ3で}'L空系を約 1O‑7mmHg程 度 に排気する (T12装LIl'多照)。

2)ロータリー・ポンプで約5分I¥IJぐらい Deute‑ r i um gas lineを封│去しする。

Fig.23.  Synchronous motor. 

3) Deuterium bottleのGaugeが約10p.s. i.  g.になるまでValveを聞く。

4) ConsoleのTerminalpower keyを"ON"

にする。

5)約1分後にパラジウム・リークの Motorswi‑ tchをおし,n;空計を約 2x 10‑l'im mHg Iとす る。

6) R‑F switchとSolenoidswi tchをおす。

7 )プラズマの色が亦色になってからFocusMo‑

torを約15回程まわす。

9) Control knob によりゆっくりと 150KVに あげる。

10) Extraction Motor をまわし,必要なビー ム電流をうる。との場合ExtractionとFocus とは互いに関連をもっているが適当に調節するこ とによってピーク電流がえられる。 ただし Fo‑

cus  lensであまりしぼりすぎるとターゲットに とって好ましくないので,直 径2cmぐらいにぼ かした方がよい。

7.  パノレス偏向装置

中性子をパルス状lと発 生させることができれば,利 用面が一 段と広くなる。その方法には,イオン源内で プラ、ズマ自身をノマノレス状に発 生させたり,加速の途中 でイオン ・ビームをパノレス状の電場により断続させた りするやりかたなどがある。ととではTNCの中性子

10SOijRC[PUlSlS D[FlECTOR  PlAl(

10SOUIIC[ BAS[ 

Flg.24.  Pre‑acceleration pulsing system. 

Fig 7 .   Palladium l e a k  assembly. 
Fig . 2 0 .  V a c I on pump  opcra t i n g '   p r i n c i p l e .  
Fig . 2 3 .   Sync hronous  moto r .  

参照

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