KinkiUniversityNo.442010,pp.9‑14
防 汚 機 能 を もつ 含 フ ッ素 ポ リ ウ レ タ ン コ ー テ ィ ン グ剤 の 調 製
川 上 達 也 料 ・白 石 浩 平 幻 ・久 永 直 克 親 ・杉 山 一 男 判
Preparation of Fluorinated Polyurethanes Having an Antifouling Ability
Tatsuya KAWAKANII*1, Kohei SHIRAISHI*1, Naokatu HISANAGA*2, and Kazuo SUGIYAMA*1
Abstract
With the aim of preparing the novel antifouling paint, polyurethanes including fluoro-substituted methyl- or methylene groups in the main chain were obtained from a typical surface polyaddition of fluoro-substituted bisphenol A and various diols to diisocyanates using tetrabutylammonium bromide (TBAB) as a phase transfer catalyst . Fluoro-substituted compounds used were 2,2-bis(4-hydroxyphenyl) hexafluoropropane (BHPHFP) , 2,2,3,3-tetrafuluoro-1,4-butanediol (TFBDO) , 2,2,3,3,4,4- hexafluoro-1,5-pentanediol (HFPDO) and 2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7- dodecafluoro-1,8-octanediol (DFODO), whereas diisocyanates used were phenylene-1,4- diisocyanate (1,4-PDI), tolylene-2,4-diisocyanate (2,4-TDI) and tolylene -2,6-diisocyanate (2,6-TDI). Polyaddition with a molar ratio of 0.5 0.5 for the diol in NaOH aqueous solution and diisocyanate in carbon tetrachloride gave the twelve kinds of fluorinated polyurethanes . From the solubility test to some organic solvents, polyurethanes consisting of aliphatic diol dissolve in dimethyl sulfoxide, dimethyl formamide and tetrahydrofuran. The measurements of contact angle to water and colza oil confirmed that the introduction of fluorine atoms into polyurethane results in preventing from the air pollution .
Key Words Antifouling Ability / Fluorinated Polyurethanes / Fluorinated Diols / Aromatic Diisocyanates / Surface polyaddition / Phase Transfer Catalyst / Contact Angle
近畿大学工学部生物化学工学科
*1近畿 大 学大 学 院 システ ム工学研 究科
*2サ ンユ レ ック株 式会社
*'Graduate School of Systems Enginee
ring, Kinki University : Takaya-umenobe, higashihiroshima, Hiroshima, 739-2116
*2SANYU REC Co . Ltd: 3-5-1 Doucho Takatsuki Osaka 569-8558
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1.緒 言
フ ッ素樹 脂 コー テ ィング に使 用 され るパ ー フル オ ロポ リマ ーには ポ リテ トラ フル オロエチ レン(PTFE:θ;104°), フ ッ素化 エ チ レンプ ロ ピ レンコポ リマ ー(FEP:0=114°), ポ リテ トラフル オロエ チ レ ン ・パー フル オロ アル キル ビニ ル エー テル(PFA:e=110°)な どが ある.こ こに θは水 に対 す る接 触 角 で あ る.例 え ば,PTFEの 結 合 エ ネ ル ギ ー
(414‑424KJ!mol)は 紫 外線 のエ ネル ギ ー(411KJ/mol) よ り大 きい ので,耐 候 性試験 におい て も優 れ た成 績 を示 す.
PTFE塗 装 の場 合,5000時 間の 塗膜 の光沢 保 持 率 は 約 85%で あ るが ア ク リル ウ レタ ンで は10%を 少 し超 え る程 度 に まで低 下 す る.ま た,暴 露20年 経 って も白亜化 は起 こ らない な ど優 れ た耐候 性 と耐紫外線 性 を示 す.こ れ は, C‑F結 合 は強 固で かつ原 子 中で最 も電 気 陰 性度 が大 きいF が緻 密 にCの 周 りを覆 ってい るため であ り,温度 が高 くな っ て も酸 化 され に く く高 い 耐熱 性 ・耐 寒 性(‑240℃ 〜 260℃),低 摩擦 性,不 燃 性,耐 薬 品性 も大 きい理 由で あ る.
一方,水 の接触角(0)の 大 きい値 は擾水 性 を示 して い る.
また,油 の接触 角 も大 き く撲油性 も示 す.こ の ように表面 自 由エ ネル ギーが小 さい1)ことが フ ッ素 樹脂 コー テ ィング の非粘 着性 の原 因 とな る.ち なみ に,我 々 は,低 粘着 性 と 低 毒性 幻に注 目 して生体適 合 性のあ る含 フ ッ素 ポ リエ ー テ ル ウ レタ ンウ レアを合成 した と ころ,こ の ポ リマ ー フ ィル ム表 面 には血 清 タ ンパ ク質 は単 層 に しか接 着 しない こ と を明 らか に した3).PTFEの 場合,非 粘 着性 は分 子 間凝集 力 が低 い こ とに起 因す るため,分 子 量 を500万 〜800万 と 大 き く して分子 間 の絡み合 い で機 械 的強度 のを補 ってい る が,そ の長 い分子 鎖 は結 晶内 に綺麗 に折 りたた まれ てい て, 分 子 間凝集 力 は弱 い.こ の ようにパ ーフル オ ロポ リマ ー は 高 い 非粘着 性 と離 型性 を もってい るた め,接 着力 は な く, 強 固 に接 着 で きる接 着剤 もな い.こ の ため,密 着性 の 優 れ た ピ ンホ ール の少 ない 塗料 と して パ ー フル オ ロポ リマ ー を用 いる ときは,パ ー フルオ ロポ リマ ー と高 性能有 機 バ イ ンダー樹脂 か らな る変 性 塗料 として基 材 に塗布 した の ち, 焼 成 に よ り有機 バ イ ン ダーが基 材 との強 い密 着 を生 み だ し,コ ーテ ィング膜 の表面 は フ ッ素樹 脂 の特 性 を示 す とい う2層 構造 を形成 させ な ければ な らない.従 って,金 属 や セ ラ ミック表面 をコー テ ィングす ると き,PTFEは 熱可 塑 性 の プ ラ イマ ー とと もに ポ リマ ー粒 子 を基 材 表 面 に乗 せ た後 に融点327℃ 以 上 の400℃ で(焼 成温度:溶 融接 着温 度)焼 き付 け一溶 融 ・レベ リ ングす る.こ の ため,フ ッ素 コー テ ィング は金 属,ガ ラス,セ ラ ミックな どの 耐熱性 の あ る基材 に限 られ る.な お,こ の とき,ア ル ミナ研 削材 に よる ブラス ト処理 す る こ ともあ る.
この よう に,フ ッ素樹 脂 塗料 は非 粘着 性,紫 外線 遮断効 果(下 地保 護)な どの特 徴 があ るため多 方面 で使用 され て い るが 塗布 す る基 材 とコーテ ィング法 が 限定 され ,ま た, 塗料 自体 の 多 くが 乳 白色 の ため 透 明性 に欠 け るな どの難 点が あ る.
一 方 ,2007年 度の電気エネルギーの生産は,天 然 ガス ・ 石炭 ・石 油 を原料 とす る火 力発電 が64.5%を 占め,原 子 力 発 電 が25.6%,水 力発 電7.6%,そ の他2.3%で あ る.近
年,化 石燃 料資 源 の枯 渇 を防 ぐ とともに温暖 化防止 観 点か らCO2の 削減 が求 め られ てい るため,原 子 力発電 や風 力 発 電 ・太 陽光発 電 な どの比率 を大 き くす る努 力が行 わ れ て い る.特 に,無 尽蔵 の太 陽光 エ ネルギ ー を利 用 した太 陽電 池 に よる発 電 が広 く推 奨 され,太 陽 電池 の利 用や 開発 が活
発 化 してい る.こ の太 陽電 池用 の発 電 シス テ ムは屋外 に設 置 す るこ とか ら,パ ネル カバ ー表 面 の大気 汚染 に よる塗膜 の汚 れは発 電効率 を下 げ る.そ の ため,耐 候 性や接 着性 に優れ,防 汚機能 を有 す る透明 な塗料 が求 め られてい るが 市 販 のパ ー フル オ ロポ リマ ー は 上述 の よ うに基材 が限定
され,接 着性 が低 く,透 明性 に欠 け る.
本 研究 で は,汎 用 は勿論,太 陽発 電装置 の プラスチ ック カバ ー用 防汚 塗料 とな り得 る新 規 な含 フ ッ素 ポ リウ レタ ン素材 を相 間移動 触媒 を用 い た界面 重付 加 法5)で合 成 した.
その物 性 を明 らか にす る とと もに防 汚機 能 は水 と油 に対 す る接触角 か ら評価 した.
2.実 験 2・1.試 薬
1,4一フ ェ ニ レ ン ジ イ ソ シ ア ナ ー ト(1,4‑PDI),2,4一 トル イ レ ン ジ イ ソ シ ア ナ ー一 ト(2,4‑TDI),2,6・ トル イ レ ン ジ イ ソ シ ア ナ ー ト(2,6‑TDI),2,2一 ビ ス(4一 ヒ ド ロ キ シ フ ェ ニ ル)プ ロ パ ン(B且PP) ,2,2一 ビ ス(4一 ヒ ド ロ キ シ フ ェ ニ ル)ヘ キ サ フ ル オ ロ プ ロ パ ン(C1"),22,3,3一 テ ト ラ フ ル オ ロ ー1,4一 ブ タ ン ジ オ ー ル(TFBDO),2,2,3,3,4,4一 ヘ キ サ フ ル オ ロ ー1,5一ペ ン タ ン ジ オ ー ル(HFPDO),2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7・
ドデ カ フ ル オ ロ ー1,8・オ ク タ ン ジ オ ー ル(DFODO),テ ト ラ ブ チ ル ア ン モ ニ ウ ム プ ロ ミ ド(T8AB)は 東 京 化 成 製 を そ の ま ま 用 い た.
2‑2含 フ ッ素 ポ リ ウ レ タ ン の 合 成1:ビ ス(4一ヒ ドロ キ シ フ ェ ニ ル)ヘ キ サ フ ル オ ロ プ ロパ ン(BHPHFP)と2 ,4一
トル イ レ ン ジ イ ソ シ ア ナ ー ト(2,4‑TDI)の 界 面 重 付 加 か き混 ぜ 装 置,玉 付 き冷 却 管 を備 え た500mLの 四つ ロ フ ラ ス コ に8HPHFP5.00gの 水 酸 化 ナ トリ ウ ム水 溶 液 250m1を 入 れ,相 間 移 動 触 媒(PTC>と してTBABα489
を加 え る.そ れ に2,4‑TDIの 四 塩 化 炭 素 溶 液250mlを 静 か に加 え,室 温 で3hか き 混 ぜ る.反 応 終 了 後,四 塩 化 炭 素 を留 去 して,生 成 し た ポ リ ウ レ タ ン(1a)を ろ 別 す る.1a の 収 量 は 乾 燥 重 量 か ら求 め た.同 様 に して,BHPHFPと 2,6‑PDIあ る い は1,4‑PDIと の 重 付 加 か ら ポ リ ウ レ タ ン1b
と1cを 得 た.ま た,比 」較 の た め,BHPPと3種 の ジ イ ソ シ ア ナ ー トの 重 付 加 か ら ポ リ ウ レ タ ン1a・cを 得 た.
2‑3含 フ ッ素 ポ リ ウ レ タ ン の 合 成2:2,2,3,3一 テ トラ フ ル オ ロ・1,4一ブ タ ンジ オ ー ル(TFBD)と2,4・ トル イ レ ン ジ イ ソ シ ア ナ ー ト(2,4‑TDI)の 界 面 重 付 加
か き混 ぜ 装 置,玉 付 き冷 却 管 を備 え た500mLの 四 つ ロ フ ラ ス コ にTFBD1.Ogの 水 酸 化 ナ トリ ウ ム 水 溶 液100 mLを 入 れ,相 間 移 動 触 媒(PTC)と してT8AB929を 加 え る.そ れ に2,4‑TDI1。30gの 四塩 化 炭 素 溶 液250mL
を静 か に加 え,室 温 で3hか き混 ぜ る.反 応 終 了後,四 塩 化 炭 素 を留 去 して,生 成 し た ポ リ ウ レ タ ン(3a)を ろ 別 す る.
3aの 収 量 は乾 燥 重 量 か ら求 め た.同 様 に して,TFBDと 2,6‑PDIあ る い は1,4‑PDIか らポ リ ウ レ タ ン3b,3cを 得 た .
ま たHFPDOあ る い はDFODOと2,4‑PDI,2,6‑PDIあ る い は1,4‑‑PDIと の 重 付 加 か らそ れ ぞ れ ポ リ ウ レ タ ン4a‑c
と5a‑cを 得 た.
2・4溶 解 度 試 験
ポ リ ウLタ ン11̲を10mLの 有 機 溶 媒 に入 れ て 溶 解
度 を 検 討 し た,用 い た 溶 媒 は ジ メ チ ル ス ル ポ キ シ ド (DMSO),ジ メ チ ル ホ ル ム ア ミ ド①MF),テ トラ ヒ ドロ フ ラ ン(THE),ク ロ ロ ホ ル ム,メ タ ノ ー ル で あ る.
2‑5接 触 角 の 測 定
含 フ ッ素 ポ リ ウ レ タ ン を太 陽 光 発 電 装 置 の カ バ ー パ ネ ル の 防 汚 剤 と し て 塗 布 した と き の 効 果 を水 と油 に 対 す る 接 触 角 か ら評 価 した.こ の とき,ポ リ ウ レタ ン に はTHE に溶 解 す る5aと5cを 用 い て ス ピ ン コー テ ィ ン グ法 で ア ル
ミ ニ ウ ム パ ン に 塗 布 し た.ス ピ ン コ ー テ ィ ン グ 法 は 2000rpmで100sec行 っ た,接 触 角 の 測 定 は,測 斐調 節 器 付 きの エ ル マ 製 ゴニ オ メー タ ー 式 ・接 触 角 測 定 機G・1型 を 用 い て,室 温 で基 板 上 に15,uLの 水 あ る い は ナ タネ 油 の 液 滴 を 置 き,液 滴 の 画 像 上 の 左 右 の 接 触 角 を 測 定 した, 測 定 は 計5回 の うち,最 大 値 お よ び 最 小 値 を除 い た 平 均 を 接 触 角 と した,
2‑6機 器 分 析
冊IRの 測 定 は 島 津 製SH‑MADZUFTIR‑8140Aを 用 い て行 っ た.熱 重 量 分 析(TG)と ガ ラ ス転 移 点(丁曾測 定 は, そ れ ぞ れ リガ ク 社'IR,i.gakuThermoplusTG$120と
R,igakuThermoplusDSC8230を 用 い て行 っ た.試 料 量 5.Omg,昇 温速 度5℃1min,25℃ 〜500℃ の 範 囲 で 測 定 し
た.
3結 果 と考 察
3‑1含 フ ッ素 ポ リウ レタンの合 成
太陽光発 電パ ネル用 防汚 コー テ ィン グ材 と しての含 フ ッ素 ポ リウ レタンは含 フ ッ素脂肪族 ジ オー ル の芳香族 ジ イ ソシア ナー トへ の界面 重付加 か ら合成 した.重 付加 は含
フ ッ素脂肪 族 ジオールの プ ロ トンが ジイ ソシアネー ト基 のN原 子 に付加 して重合 が進行す る水 素移 動 型重付加 で ある.本 重合反応 を副反応 の起 こ りに くい室 温付近 の温度 で行 うため に水 不溶 の含 フ ッ素脂 肪族 ジオー ル をNaOH 水 溶液 に溶解 し,ジ イ ソシアネ ー トを溶解 した 四塩 化炭素 溶液 に加 える界面重合 法 を採 用 した.こ の 不均一 系におけ る重付加 は水 相 と四塩 化炭 素相 の界面 で起 こるが静置 し た場 合は反応 速度 が遅 い.そ こで相間移 動触 媒(PTC)を 用 い た.こ の反 応 のメカ ニズム を低 分子反 応 で説 明す る、
NaOH水 溶液 中のアル コールR‑OHの ナ トリウム塩 R‑ONaはPTCに よって界 面か ら四塩 化炭 素 に移動 してイ
ソシアネ ー トR'‑N=C=0と 反応 す るが,こ の とき,反 応 系 を激 しくか きまぜ る と両者 の接触 面積 が大 き くな り反 応 が速や か に進 行す る.四 塩 化炭 素相 で生成 したNaOH は水相 に戻 る,TBABを 用い た付加反 応 は次 の よ うに進行
して ウ レタンR'‑NHCOO・Rが 生成す る.
R,R':ア ル キ ル,ア リ ー ル 基
SchemelReactionmechanismforthesynthesisofurethaneinthepresenceofphasetransitioncata}.yst.
Scheme2
匪 PolyadditionofdiolstodiisocyanatesusingTBABasaphasetransfercatalyst.
防 汚 コ ー テ ィ ン グ 材 と し て の 含 フ ッ 素 ポ リ ウ レ タ ン は 含 フ ッ 素 脂 肪 族 ジ オ ー ル の 芳 香 族 ジ イ ソ シ ア ナ ー トへ の 界 面 重 付 加 か ら 合 成 し た.用 い た ジ オ ー ル は,2,2・ ビ ス(4・
ヒ ド ロ キ シ フ ェ ニ ル)プ ロ パ ン(B且PP),2,2・ ビ ス(4・ ヒ ド ロ キ シ フ ェ ニ ル)ヘ キ サ フ ル オ ロ プ ロ パ ン(BHPHFP), 2,2,3,3一 テ ト ラ フ ル オ ロ ・1,4・ブ タ ン ジ オ ー ル(TFBDO), 2,2,3,3,4,4・ ヘ キ サ フ ル オ ロ ー1,5・ペ ン タ ン ジ オ ー ル
1・!・),2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7・ ド デ カ フ ル オ ロ ー1,8・オ Table1
ク タ ン ジ オ ー ル(DFODO)で あ る.ま た,ジ イ ソ シ ァ ネ ー トに は1
,4一フ ェ ニ レ ン ジ イ ソ シ ア ナ ー ト(1,4・PDI),2,4・
トル イ レ ン ジ イ ソ シ ア ナ ー ト(2,4‑TDI),2,6・ トル イ1/ン ジ イ ソ シ ア ナ ー ト(2,6・TDI)を 用 い た.こ の 界 面 重 付 加 で は 相 間 移 動 触 媒 と し て テ トラ ブ チ ル ア ンモ ニ ウ ム プ ロ ミ ド (TBAB)を 用 い た 。 重 付 加 の 反 応 式 をScheme2に 示 し, 界 面 重 付 加 の 結 果 をTable1に ま とめ る.
Preparationandcharactarizationofvarious且uoro‑substitutedpolyurethanesa) .
Diolg(mmol)Diisocianateg(mmol) yieid(91%)Tdec(℃)Tg(℃)Abbr
a)Reactioncondition23°C,3h,PTG(C4Hs)4NBrinNaOHaq.
各 ポ リ ウ レ タ ンは 白色 あ る い は 黄 白 色 の 非 結 晶 体 で あ っ た.収 率 は62〜83%で あ っ た.含 フ ッ 素 ポ リ ウ レ タ ンの 構 造 はFT・IRの 測 定 か ら行 っ た.5aと5cの 場 合 をFig.1
とFig.2に 示 す.い ず れ の 場 合 も ウ レ タ ン結 合 に 基 づ く 吸 収 が1690〜1740cm‑1,CF2とCF3に 基 づ く吸 収 が そ れ ぞ れ1050〜1250cm1と680〜780cm・1に 認 め られ た.ま た,CH3の 吸 収 が2960cm‑1に 認 め られ た.
1‑NIIC'OC}‑CF:一.
TabletSolubilityoffluorinated
polyurethanestovariousorganicsolvents.
So董ventP olyurethaneI)MSODMFTHE
CHClMeOH
la 1b
1ρ
O 0
n X
x
v
XX
xx
X
x
○ は可溶,xは 不 溶 を示す.
XOOO.43000.42044.11100,01441}.4×00,0 W樋 、'響n闘mh哩・喰m'1♪
Fig.2FTIRspectrumofpolymer5c.
3‑2溶 解 性 鐡
含 フ ッ素 ポ リ ウ レ タ ン は 防 汚 塗 料 と して 開発 した の で, 塗 布 す る と き に 必 要 な 良 溶 媒 を探 す 目 的 で 有 機 溶 媒 に 対 す る溶 解 性 を検 討 した.用 い た溶 媒 は,ジ メ チ ル ス ル ポ キ シ ド(DMSO),ジ メ チ ル ホ ル ム ア ミ ド(DMF) ,テ トラ ヒ ドロ フ ラ ン(THF),ク ロ ロ ホ ル ム(C且C】3),メ タ ノ ー ル(MeOH)で あ る.結 果 をTable2に ま とめ る.含 フ ッ素 ポ リ ウ レ タ ン はDMSとDMSOに 溶 解 す る.ま た, 4b,5a,5cはTHEに も溶 解 した が ク ロ ロ ホ ル ム と メ タ
ノ ー ル に は不 溶 で あ っ た.従 っ て,皮 膜 を形 成 す る場 合 の 溶 剤 に は沸 点 あ るい は 蒸 気 圧 の 関係 か らTHEが 最 適 で あ る こ とが 分 か っ た.
に溶 解 す る5aと5cを 用 い て ア ル ミニ ウ ム板 に塗 布 した . 材 料 へ の 塗 布 は ス ピ ン コ ー テ イ ン グ法 で2000rpm,
100sec行 っ た.比 較 の た め,ア ル ミニ ウ ム板 とテ フ ロ ン シ ー トの 場 合 も接 触 角 を測 定 した.結 果 をTable3に ま と め る.
Table3Contactangleofwaderandcolza oilfor5aand5c.
Materiais
Contactangledeg)
WaterColzaoil
3・3接触 角 測定
含 フ ッ素 ポ リウ レタ ンを太 陽光発 電装 置の カバ ーパ ネ ルの 防汚剤 と して塗布 した と きの効 果 を水 と油 に対す る 接 触角 か ら評 価 した.こ の と き,ポ リウ レタ ンに はTHE
AlminiumbOard Teflonseat
Sa Sc
79 103 93 94
23 66 44 46 水 や油 に対 す る接触 角が大 きい こ とは擬 水作用 も擾 油作
用 も大 きい こ とを意味 す るので 防汚剤 と して優 れ てい る こと になる.5aと5cの 接触 角 は アル ミニ ウム板 よ り大 き くテ フロ ンに次 ぐ値 で あっ た.こ こに,テ フ ロ ンは有機 溶媒 に溶解 しないの で溶液 に して塗布 す るこ とはで きな い.こ の こ とか ら,含 フ ッ素 ポ リウ レタン5a ,5cは 溶液の 塗布 に よって塗 膜 とす るこ とが で き,雨 水 や空気 中 の油 滴 を撲 ね るこ とに よって防汚機 能 を発揮 する こ とが わか る.
この結 果 は簡易 な試 験で ある こ とか ら,実 際の使用には耐 候 性試験 を要す るこ とは言 うまで もない.
3・4TG測 定
含 フ ッ素 ポ リ ウ レ タ ン1a〜5cま で の15種 類 の 塗 膜 と し て の 性 能 の 基 礎 的 デ ー タ ー を集 積 す る 目的 で 熱 分 解 温 度 を 測 定 し た.そ れ ぞ れ の サ ー モ グ ラ ム をFig3〜Fig7に 示 す.ま た,熱 分 解 開 始 温 度(Tdec)をTable1に ま と め
る.
010(》20030040()50{:) Tempera加ro(℃) Fig.6TGthermogramof4a〜c.
0
Fig.3
1QO2QQ3QQXO4SQQ Tcmpera嘘e(℃) TGthermogramsoflac.
0
Fig.7
10020⑪3004005⑪ ⑪
Temper煎 鵬(℃) TGthermogramof5a〜c.
TG測 定の結 果 か ら,含 フ ッ素 ポ リウレタ ンの耐熱 性が高 い ことが確 認 で きた,
0
Fig.4
0
Fig.5
10020030040050⑪ Temperature(℃) TGthermogramsof2a〜c.
10020030⑪400500 TemperatUfe(℃) TGthermogramof3a〜c.
4.結 言
PTC触 媒 を用い た界 面重 付加 で合成 した含 フ ッ素 ポ リ ウ レタンは耐薬 品性 を示 した.ま たTHFに 溶解 した5a と5cに つ いて水 とナ タネ 油 に対す る接 触 角 の測定 か ら良 好 な機水性 と擾 油性 を確 認 したTG測 定か ら,芳 香族 ポ リ ウ レタ ンの ほ うが脂 肪 族 ポ リウ レタン よ りも耐熱 性が あ る ことを確 認 した、当該 ポ リウ レタ ンを太 陽電 池カバ ーパ ネル の 防 汚 コー テ ィ ング剤 と して 用 い る には耐 候性 試験 の結果 を待 た なけれ ばな らないが,現 時点 にお いて も屋 内 用備 品類 の防汚 コー テ ィ ング剤 と して使 用 が 可能 で ある.
5.文 献
1)D.J.Lyman,K.G,Klein,Thromb.Diath,Haemorrh . 23,120(1970).
2)C.A.Homsy,J.Biomed.Mater.Res,4,341(1970) . 3)杉 山 一 男,秋 田 修 平,友 井 陽 子,花 木 香 織,白 石 浩 平,
上 田 健 司,β 本 危 学 会 講1997,139.
4)山 下 岩 男,r‑i17,776(1979).
5)C.Li,J.Kohn,Macromolecules22,2029(1989).