まなび・ささえ・つなぐ
−
【
素
案
】
平成26年(2014年)12月
東京都北区教育委員会
目 次
第1章 「北区教育ビジョン2015」の位置付け・・・・・・・・・・・1
第2章 「北区教育ビジョン2010」の総括・・・・・・・・・・・・・2
第3章 「北区教育ビジョン2015」の基本的な考え方
1 北区の教育を取り巻く環境の変化・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8
2 北区が目指すべき教育の方向・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 22
3 施策展開の3つの視点と5つの柱・・・・・・・・・・・・・・・・ 24
第4章 「北区教育ビジョン2015」の施策展開・・・・・・・・・・・30
Ⅰ 学校教育の充実
取組の方向1 0歳からの育ち・学びを支える・・・・・・・・・・32
取組の方向2 確かな学力を保証する・・・・・・・・・・・・・・37
取組の方向3 豊かな心を育む・・・・・・・・・・・・・・・・・41
取組の方向4 健やかな体を育てる・・・・・・・・・・・・・・・45
取組の方向5 個に応じた教育を推進する・・・・・・・・・・・・48
取組の方向6 グローバル社会で活躍できる子どもを育てる・・・・52
Ⅱ 教育環境の向上
取組の方向7 学校の教育力・経営力を高める・・・・・・・・・・59
取組の方向8 安全・安心な教育環境を整備する・・・・・・・・・62
Ⅲ 家庭・地域の教育力向上の支援
取組の方向 10 家庭の教育力の向上を支援する・・・・・・・・・70
取組の方向 11 地域の教育力の向上を支援する・・・・・・・・・74
Ⅳ 生涯学習の振興
取組の方向 12 一人ひとりの主体的な学びを支援する・・・・・・79
取組の方向 13 文化・芸術活動を振興する・・・・・・・・・・・83
Ⅴ スポーツの推進
取組の方向 14 スポーツ参加機会を拡充する・・・・・・・・・・86
取組の方向 15 スポーツ活動の充実を図る・・・・・・・・・・・89
第5章 「北区教育ビジョン2015」の推進に向けて
1 推進体制の整備・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・93
2 計画の進行管理・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・93
3 情報の収集及び発信の充実・・・・・・・・・・・・・・・・・・・94
4 学校・家庭・地域との協働・・・・・・・・・・・・・・・・・・・94
5 国・東京都への要望・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・94
<参考資料>用語解説・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1)
北区基本計画2015 北区中期計画(27-29)
北 区 基 本 構 想
教 育 目 標
北区教育ビジョン2015 (北区教育振興基本計画)
・北区立学校改築改修計画 ・第二次北区特別支援教育推進計画 ・東京都北区スポーツ推進計画 ・第三期子ども読書活動推進計画 等 【関連計画】
●北区経営改革プラン2015 ●北区子ども・子育て支援計画2015 ●北区ヘルシータウン21(第二次) ●北区情報化基本計画2015 ●北区環境基本計画 等
北区教育ビジョン2015の位置付け
第 1 章
「 北 区 教 育 ビ ジ ョ ン 2 0 1 5 」 の 位 置 付 け
○ 北区基本構想を踏まえ、北区基本計画と常に整合性を図りながら、時代 の要請に応えつつ、「教育先進都市・北区」の更なる充実・発展を目指す ものです。
○ 北区教育委員会が掲げる「教育目標」を実現するための実施計画として 策定します。
○ 10年程度の将来を視野に入れて、今後5年間に北区教育委員会が重点 的に取り組むべき学校教育分野、生涯学習分野、スポーツ分野の基本的 な方向性と主な施策を示すものです。
○ 教育基本法第17条第 2項において、教育の振興に関する施策の総合的 かつ計画的な推進を図るため、その策定が地方公共団体の努力義務とさ れた教育振興基本計画に位置付けます。
第 2 章
「 北 区 教 育 ビ ジ ョ ン 2 0 1 0 」 の 総 括
平成22年(2010年)2月に策定した北区教育ビジョン2010では、「教 育先進都市・北区」の更なる発展を目指すため、「『教育先進都市・北区』にふ さわしい学校教育を展開する」、「家庭・地域の教育力向上を支援する」、「生涯 を通じた学びを応援する」という3つの視点から取組の方向を設定し、施策展 開を図ってきました。各視点における主な取組の総括については、以下に述べ るとおりです。
視点1
「教育先進都市・北区」にふさわしい学校教育を展開する
(1)確かな学力を保証する
「北区基礎・基本の定着度調査」により、北区立小・中学校の児童・ 生徒の学力の実態を把握するとともに、小・中全校への「学力パワーア ップ非常勤講師」・「学級経営支援員」の配置、中学校における「中学校 スクラム・サポート事業家庭学習アドバイザー」・「本気でチャレンジ教 室」の実施など、指導体制や学習の機会の充実を図ってきました。
また、平成24年度(2012年度)から全校で実施した「小中一貫 教育」において、異校種間の連携・交流による「小・中の系統性」を意 識した授業の推進を図るとともに、「理科大好きプロジェクト事業」・「新 聞大好きプロジェクト事業」の実施により思考力、判断力、表現力や問 題解決能力等の育成を図ってきました。
平成26年度(2014年度)北区基礎・基本の定着度調査では、教 科によっては、おおむね良好な結果でも、目標値を超えている児童・生 徒の層と目標値を超えていない児童・生徒の層の二極化が見られます。 これらの課題を解決するため、授業の改善を図るとともに、毎日の家庭 学習等を通して、子どもたち一人ひとりの学習上におけるつまずきの解 消を図ることが必要です。併せて、目標値を超えている子どもたちに対 しても、一人ひとりの希望する進路の実現に向けて、個々の学力を引き 上げ、伸ばしていくことも必要です。
(2)豊かな心を育む
道徳授業地区公開講座や道徳教育推進教師研修を実施し、各学校にお ける道徳教育の推進体制の整備と充実を図ってきました。
人権課題に関わる差別意識の解消を図ってきました。
平成25年度(2013年度)からはQ−Uを全小・中学校で実施し、 いじめのないよりよい学級集団づくりに活用しています。
さらに、移動教室、夏季施設など自然体験活動や中学校における職場 体験の充実など、豊かな心の育成を図ってきました。
平成26年度(2014年度)全国学力・学習状況調査では、北区の 子どもたちは、全国の子どもたちと比べて、規範意識に課題があります。
また、いじめについては、どの学校でも起こり得ることを意識し、そ の兆候のいち早い把握と迅速な対応ができる体制づくりが必要です。
(3)健やかな体を育てる
体力調査等から児童・生徒の体力や運動習慣、生活習慣、食習慣等の 課題を把握し、体育科の授業改善・充実を図りました。
しかし、文部科学省「体力・運動能力調査」によると、北区の子ども は、身長や体重など体格は向上しているものの、体力・運動能力は、全 国を下回る結果であり、体力向上が喫緊の課題となっています。
また、食育リーダーと学校栄養士が中心となり、学校給食を活用した 食育を推進し、健やかな心身の育成を図ってきました。
(4)個に応じた教育を推進する
平成25年(2013年)3月に「第二次北区特別支援教育推進計画」 を策定し、特別な支援を必要とする児童・生徒に対して、学校内の関係 者や関係機関との連絡調整を行い、校内での協力体制の充実を図ってき ました。
また、八幡小学校に言語障害学級・難聴学級を整備するとともに、平 成24年度(2012年度)から26年度(2014年度)にかけて、 東京都の特別支援教室モデル事業の実施に取り組んできました。
さらに、通級指導学級の入退級基準の明確化を進めるとともに、専門 家を交えた通級判定システムに変更し、より有効な通級指導に取り組み ました。
特別支援学級の在籍児童・生徒数は年々増加しており、今後も支援が 必要な児童・生徒一人ひとりに合わせた適切な指導を行っていくことが 課題です。
(5)教員の資質・能力の向上を図る
力や専門性の向上を図りました。
また、校務支援システムの導入により、教員が児童・生徒と向き合う 時間を増やすとともに、情報教育アドバイザーを各校に年1回派遣し、 教員がICTを活用した分かりやすい授業を実施するため、電子黒板の 活用等の研修や学校ホームページの作成等の支援を行いました。
しかし、ベテラン教員の大量退職に伴い、経験年数の浅い教員の割合 が高くなっており、教員の指導力と対応力の育成が課題となっています。
また、区立学校においても体罰事案が発生しており、体罰の根絶に向 けた取り組みを推進する必要があります。
(6)社会で活躍する子どもを育てる
ALTの配置により、小学校における外国語活動を1年生から実施す るとともに、「イングリッシュ・サマーキャンプ」・「中学生海外交流」 等 を 通 じ て 国 際 理 解 教 育 を 推 進 す る と と も に 、「 情 報 教 育 」・「 環 境 教 育」・「キャリア教育」等の推進により、社会で活躍する人材の育成に取 り組んできました。
平成26年度(2014年度)北区の基礎・基本の定着度調査では、 中学校英語は目標値を上回っていますが、さらに目標値を達成した生徒 の割合を増やすことが課題です。一方、特に中学校の理科については、 目標値を達成していない分野があり、理数教育の更なる充実が望まれま す。
また、2020年開催予定の東京オリンピック・パラリンピックを見 据え、義務教育段階からグローバル化に対応した教育環境づくりや社会 環境の変化に対応した教育を推進していくことが必要です。
(7)特色ある学校づくりを推進する
児童・生徒、保護者へのアンケート結果を踏まえた学校の自己評価や、 学校評議員等による学校評価を学校経営に生かし、開かれた学校づくり を推進し、学校経営力の強化を図ってきました。
また、コミュニティ・スクールの指定を推進し、西ケ原小学校に加え て平成26年度(2014年度)から赤羽台西小学校を指定し、地域と ともにある学校づくりを進めています。
視点2
家庭・地域の教育力向上を支援する
(8)家庭教育を支援する
ブックスタートや3歳児絵本プレゼントなど、子どもと保護者を本や 図書館と結びつけ、家庭教育の基盤づくりに努めてきました。
また、就学前の子どもをもつ保護者に対する家庭教育に関する講座の 開催や子育てグループの形成・活動支援を行ってきました。
学校のPTA活動においては、PTA会員を対象として教育に対する 見識の高揚や、資質の向上に向けた研修会や講習会を区と共催で実施し ており、その活動を支援してきました。
全 て の 教 育 の 出 発 点 で あ る 家 庭 教 育 に つ い て 、 保 護 者 が 子 ど も の 教 育に第一義的責任を有していることを踏まえ、家庭教育の自主性を尊重 しつつ、家庭における教育の基盤づくりを支援していく必要があります。
(9)就学前の教育機能の向上を図る
「 北 区 版 保 幼 小 接 続 期 カ リ キ ュ ラ ム 」 を 作 成 す る と と も に 、 コ ー デ ィネーターを派遣し、普及・啓発を図ってきました。また、保幼小の交 流事業、5歳児および4歳児担任の指導力向上を目指した研修会の実施 により、幼稚園・保育園と小学校教育との円滑な接続を図ってきました。
少子化のなかで、就学前教育・保育の重要性が増しており、保護者の 就 労 の 有 無 に よ ら ず 全 て の 子 ど も を 対 象 と し た 就 学 前 教 育 の 実 施 が 課 題となっています。そのため、「子ども・子育て関連3法」にもとづく 「子ども・子育て支援新制度」に沿った、新たな教育施策の推進が期待 されています。
(10)地域ととともに子ども、学校を支援する
北 区 で は 「 学 校 支 援 ボ ラ ン テ ィ ア 活 動 推 進 事 業 」 と し て 様 々 な 技 能 や知識を持つ地域の人が学校を支援する活動を進めており、平成26年 度(2014年度)には全小・中学校にスクールコーディネーターを配 置しました。
また、地域住民の参画を得ながら、放課後の子どもの安全・安心な居 場所として「放課後子ども教室」と「学童クラブ」等の機能を併せ持つ 「放課後子どもプラン(わくわく☆ひろば)」事業を、平成26年度(2 014年度)現在10校で実施しています。
視点3
生涯を通じた学びを応援する
(11)学習、文化・芸術、スポーツ活動を振興する
生涯学習分野では、区民大学や KITAKU スーパーサイエンススクール をはじめとして、様々なニーズを持つ区民を対象とした各種講座や講習 会を開催し区民の学習意欲に応えられるよう努めてきました。また、区 民や団体等が主体となって企画運営する学習の場づくりの支援を進める など、多様な学習機会の拡充に努めるとともに、総合的な学習活動の拠 点として、中央図書館のサービスの充実、利用者の利便性等の向上を図 っています。
今後は、区民がこれまで培ってきた知識や技術を地域や学校で生かせ る仕組みづくりが必要です。
スポーツ分野では、地区体育館の整備や校庭夜間開放の充実など、地 域で身近にスポーツ活動をできる場所の整備を図るとともに、ナショナ ルトレーニングセンター(NTC)と連携しトップレベルのスポーツ選 手との交流やスポーツの指導を通じ、小・中学生にスポーツの楽しさや 継続することの大切さを体得してもらう「トップアスリート交流教室」 を開催するなど、スポーツ活動の振興を図ってきました。
今後は、身近でスポーツ・運動ができる仕組みづくりと東京オリンピ ック・パラリンピックを契機とした、スポーツ参加機会の拡充とスポー ツ活動の充実を図る必要があります。
文化・芸術分野では、国史跡中里貝塚の貝層剥ぎ取り標本の飛鳥山博 物館への常設展示や無形民俗文化財を保存・継承していくための補助金 交付等の支援など、文化財の保護・活用と保存・継承を行いながら、魅 力的な文化・歴史学習の推進を図ってきました。
一方、グローバル社会が進展するなか、ふるさと北区への愛着を深め、 その魅力を発信する事が課題となっています。今後も、区民との協働を さらに推進するとともに、区民の郷土への愛着や関心を深めていく多彩 で魅力的な事業を展開していく必要があります。
(12)安全・安心な教育環境を整備する
26年(2014年)4月に滝野川第一小学校と滝野川第七小学校を統 合し、田端小学校を開設しました。
学校改築をはじめとした教育環境の整備については、桐ケ丘中学校の 新校舎開設を皮切りに、平成26年度(2014年度)までに8校の改 築事業を終えました。当面の間、改築時期を迎えるに至らない学校につ いては、施設の長寿命化や教育環境の充実を図るため、大規模な改修工 事(リフレッシュ改修)に着手しました。
一方、トイレの洋式化や災害に強い施設づくり等、施設・設備面での 対応が求められている課題があります。
安全・安心な教育環境を目指し、計画的に施設や設備を整備するなど、 ソフト・ハード両面で教育環境を向上させていくことが必要です。
まとめ
「北区教育ビジョン2010」については、既に述べたように3つの視点か ら「取組の方向」を示し、数多くの事業を実施してきました。
十分な成果を得られなかったものもありましたが、全体的には、計画に沿っ た推進が図れたものと考えます。
第 3 章
「 北 区 教 育 ビ ジ ョ ン 2 0 1 5 」 の 基 本 的 な 考 え 方
1.北区の教育を取り巻く環境の変化
(1)教育をめぐる環境の変化
今、地球規模で、社会は激しく急速な変化を続けています。
経済のグローバル化や情報通信技術(ICT)の発展などを背景として、環 境問題や食糧・エネルギー問題など、様々な課題に国際社会は直面しています。
これに加え、少子・高齢化の進展をはじめ日本固有の課題も山積しており、 地球規模の課題と相まって私たちの生活に大きく影響し、今日の教育を取り巻 く切実な諸課題へとつながっています。
また、平成23年(2011年)3月11日に発生した東日本大震災は、教 育環境を含む社会全体のあり方を「安全・安心」の視点で見直すことや、地域 の絆づくりの重要性の再認識など、その後の日本社会に大きな影響を与えてい ます。
平成32年(2020年)に東京でオリンピック・パラリンピックを開催す ることが決定し、多くの国民に夢と希望を与えてくれました。ナショナルトレ ーニングセンター(NTC)や、東京都障害者総合スポーツセンターがある北 区にとって、世界最大のスポーツイベントの開催は、スポーツや文化の振興、 生涯学習の充実などを進める絶好の機会であり、地域の活性化や産業振興の面 からも期待が高まっています。
国は、このような社会状況を踏まえ、平成25年(2013年)6月に「第 2期教育振興基本計画」を定め、「自立」「協働」「創造」の3つの理念と、① 社会を生き抜く力の養成、②未来への飛躍を実現する人材の養成、③学びのセ ーフティネットの構築、④絆づくりと活力あるコミュニティの形成、という4 つの基本的方向性、そして8つの成果目標を掲げ、未来を担う人づくりの指針 を示しました。
ク機能の強化と会議の透明化を図る、③すべての地方公共団体に「総合教育 会議」を設置する、④教育に関する「大綱」を首長が策定すること、の4点 です。平成27年度(2015年度)から施行されますが、これまでにも増 して、地域の実情等を踏まえた地方教育行政を、区長部局と一体となって推 進していくことが大切です。
このほか、文部科学大臣の諮問機関である「中央教育審議会」は、平成2 6年(2014年)10月、学年の区切りを自由に設定できる「小中一貫教
育校(仮称)」と別々の小学校と中学校が統一したカリキュラムで学ぶ「小中
一貫型小・中学校(仮称)」の制度化をとりまとめました。さらに、幼児教育
の無償化について段階的に進めることや、小・中学校で行われている「道徳 の時間」の教科化なども、現在、国において検討が進められています。
これらの動向を注視しながら、今後適切な対応を図る必要があります。
東京都は、平成25年(2013年)4月に、「東京都教育ビジョン(第3
次)」を策定し、この中で、社会全体で子どもの「知」「徳」「体」を育み、グ ローバル化の進展など変化の激しい時代における、自ら学び考え行動する力 や社会の発展に主体的に貢献する力を培うという基本理念を示しました。そ して、この基本理念を実現するため、①一人ひとりの個性や能力に着目し、
最大限に伸ばすとともに、自己肯定感を高める、②「知」「徳」「体」の調和
のとれた生きる基盤を培う、③変化の激しい社会を生き抜く思考力・判断力・
表現力や創造力等を育てる、④社会の一員としての自覚と行動力、社会の発 展に貢献しようとする意欲を高める、⑤学校、家庭、地域・社会が相互に連 携・協力して子どもを育てる、という5つの視点を重視して教育施策を展開 するとしています。
本ビジョンを推進していくこれからの時代は、かつて経験したことのない、 より一層変化の激しい時代になることが予想されます。
人口減少社会の進展による社会活力の低下、さらなるグローバル化と経済・
産業構造及び雇用環境の変化、ICTの進歩・発展に伴う生活様式の変容、知
識基盤社会への移行、地球規模の課題の深刻化等々、今後の日本そして地域に
は、変化に伴い乗り越えなければならない困難な課題が次々に出現することと
思われます。
これからの教育には、このような変化に対応し、他者と力を合わせて困難な
課題に取り組み、地域を支え社会に貢献していくことのできる人材の育成が求
(2)北区の教育を取り巻く状況 ①人口の推移
少子高齢化が進む中で、日本はいわゆる「人口減少社会」に入りました。 北区の人口についても、平成25年(2013年)に318,884人とな っているものが徐々に減少し、平成45年(2033年)の推計値では30 0,580人となっています。
また、年少人口(0∼14歳)については、平成25年(2013年)に 31,493人となっているものが、平成30年(2018年)には32,1 77人、平成35年(2023年)には32,285人と増加傾向が続いた のち、平成40年(2028年)には29,557人、平成45年(203 3年)には26,314人となっており、現在の年少人口を割り込む推計と なっています。
地域の活力を維持・発展させるため、ファミリー世代の定住化が北区の大
きな課題であり、教育の充実による定住化の促進が期待されています。人口
の推移に適切に対応し、将来の人口を見通した施策展開や、学校をはじめと
する施設整備を行う必要があります。
②施設の老朽化
区立小・中学校の校舎については、全49校中改築を終了したのが8校で
す。残りの41校をみると、昭和30年代に建築されたものが15校で、そ
の内の13校は建築後50年を経過しています。また、北区における校舎の
建築ラッシュとなった昭和41年(1966年)までを含めると、改築校を
除く約8割の学校が建築後45年を超えています。このため、「北区立小・
中学校改築改修計画」に基づき、計画的な改築改修を進めていますが、財政 上の負担が大きく、財源の確保が大きな課題です。
また、平成25年(2013年)7月に策定した「北区公共施設再配置方 針」では、学校施設をコミュニティ活動の拠点として位置付け、学校の建替
えや改修時には、可能な範囲で周辺にある施設の集約化・複合化を図るとし
ています。
学校は、児童・生徒の学習の場、生活の場であり、また、地域のコミュニ
ティ活動の拠点でもあります。安全・安心で快適な教育環境を確保するとと
もに、学校施設を多機能化し、他施設との共有、共用を進めることが重要な 課題となっています。
③全国学力・学習状況調査の結果
平成26年度(2014年度)に実施された「全国学力・学習状況調査」
の小学校6年生及び中学校3年生を対象とした調査の結果をみると、小学校
6年生は、国語、算数とも全国平均を上回っています。東京都平均と比べて も、「算数A」が若干低くなっていますが、それ以外は全て上回っています。
中学校3年生は、全国平均に比べ「国語A」と「数学 A」は低く、「国語
B」と「数学 B」はほぼ同じとなっていますが、東京都平均と比べると国語、 数学とも下回っています。
今後も、学力・学習状況の調査結果の分析を行い、課題を正しく把握して、 正答率の低い分野を中心に、全体の向上を図っていく必要があります。
④いじめの認知件数
近年、いじめに 起因す る深刻な事件が 大きく 報道され社会問 題とな って います。
北区における平成23年度(2011年度)以降の推移をみると、中学校 については、減少傾向が顕著となっています。一方、小学校については、Q
−Uの実施による早期発見や、「いじめ」が疑われるケースは「いじめ」と
判断した場合が多いことなどの要因もあり、平成25年度(2013年度) の認知件数は前年度に比べ2倍近くの増となっています。
いじめの発生を減らすことはもとより、発生したいじめを確実に認知しそ
の解消率を高めること、すなわち「いじめの早期発見と早期解消」が大切で す。
⑤不登校児童生徒数
区立小・中学校の不登校児童・生徒の年度別の人数をみると、小学校につ いては、平成21年度(2009年度)∼23年度(2011年度)は30 人台で推移していましたが、平成25年度(2013年度)には、50人台 となっています。中学校については、平成22年度(2010年度)をピー クに以降は、減少傾向でしたが平成25年度(2013年度)は若干増加し ています。
⑥全国体力・運動能力、運動習慣等調査
小・中学校の男 子・女 子ともに、東京 都の数 値を下回ってい る項目 が、 多い結果となっています。
また、小・中学校の男子・女子ともに、平成26年度(2014年度)は
平成25年度(2013年度)よりも東京都の数値を下回る項目数が増加し
ている結果となっています。
子どもの体力・運動能力等の低下は全国的な傾向ですが、北区においても
大きな課題であり、取り組みの充実が強く求められています。
⑦学校のICT機器整備状況
北区では、平成19年度(2007年度)から他の自治体に先駆けて、学
習用パソコンを各学校のパソコン教室に配置し、電子黒板は、全小学校へ1
台ずつ、中学校は、平成27年度(2015年度)までに全教室に配置する 予定です。また、小学校の全教室にデジタルテレビの配備を進めてきました。
平成24年度(2012年度)から校務の効率化と教員の負担軽減を図る
ため、校務用パソコンの導入も図りました。今後は、豊かな教育環境の整備 に向けて、既に導入してきた機器・設備の更新を行うとともに、タブレット パソコン等の新たな機器・設備の導入を推進していく必要があります。
ICTは、今後一層社会に浸透し、国民生活等を支える社会基盤になって
いくと考えられます。ICT機器の整備に併せて、子どもたちの情報活用能
力の向上や情報モラルに関する教育の充実が求められています。
平成26年度 各小・中学校のICT機器整備状況
校務用
パソコン
学習用
パソコン
デジタル
テレビ
電子黒板
プロジェク
ター
実物投影機
ブルーレイ
レコーダー
小学校 37 校
868台 2,806 台 659 台 45 台 37 台 567 台 424 台
中学校 12 校
363台 857 台 164 台 196台 12 台 120 台 152 台
計 1,231 台 3,663 台 823 台 241台 49 台 687 台 576 台
※電子黒板の台数には、デジタルテレビと組み合わせて使用する後付電子黒板も含む。 後付電子黒板の台数:小学校 5 台/中学校 126 台
【導入ソフトウェア】
マイクロソフトオフィス、eライブラリ、スカイメニュー 等
【ネットワーク】
⑧外国人児童・生徒数
区立小・中学校に通っている外国人児童・生徒は、平成21年度(200 9年度)は163人でしたが、平成25年度(2013年度)には290人 となり、127人、77.9%の増となっています。
今後も、グローバル化の進展などにより、外国人児童・生徒の増加が見込 まれます。帰国児童・生徒、外国人児童・生徒の実態に即した指導を行うと ともに、グローバル教育の視点をもって対応していく必要があります。
⑨教員の世代交代
小・中学校ともに、ベテラン教員の大量退職にともない、若手教員の割 合が増加しています。しかし、中堅教員の数が少ないことから、経験豊かな ベテラン教員のもつ知 識や技術指導等のノウ ハウを若い世代の教員 に確実
に継承し、多様化する教育課題に的確に対応できる教員を育成することが喫
緊の課題となっています。
⑩「北区教育ビジョン2015」策定に関するアンケート調査報告書から
【家庭における教育意識の希薄化】
「他人を思いやるなどの豊かな心を身に付けさせる担い手」および「忍
耐力、我慢すること、あきらめない心を身に付けさせる担い手」について、
前回調査と比較すると、小学校では、「家庭」と回答した割合は横ばいと
なっていますが、小学校就学前と中学校では大きく減少し、家庭における
教育の意識が薄くなっている傾向が見られます。
保護者に「教育の第一義的責任を有する」ことの自覚を促し、生活習慣
や し つけ な ど家 庭 にお け る教 育 の重 要 性を 様 々な 方 法で 発 信す る ととも
に、その支援策の充実を図ることが重要です。
他人を思いやるなどの豊かな心を身に付けさせる担い手
忍耐力、我慢すること、あきらめない心を身に付けさせる担い手
57.9 61.9 53.9 61.1 61.0 60.5 62.1 68.9 4.6 6.1 4.8 7.2 4.9 5.8 3.7 3.0 34.2 28.5 38.3 29.0 30.4 30.5 31.5 23.2 1.3 1.8 1.5 1.5 1.3 2.0 0.9 2.4 家庭 地 域
学校・ 幼稚園 ・保 育園
わ からない
2.4 1.8 1.3 2.3 1.2 1.5 1.7 2.1 無回 答
全体/ 今回 (n=1156)
前回 (n=1167)
就学前/ 今回 (n=545)
前回 (n=596)
小学校/ 今回 (n=385)
前回 (n=400)
中学校/ 今回 (n=219)
前回 (n=164)
単位:%
44.5 50.6 40.0 51.5 50.4 47.0 45.7 56.7 1.0 1.4 0.6 1.8 1.8 0.8 0.9 1.2 49.9 43.1 55.4 43.0 43.6 47.5 47.9 34.1 2.1 2.5 2.4 2.2 1.8 2.8 1.8 4.9 家庭 地 域
学校・ 幼稚園 ・保 育園
3.0 わ からない 無回 答
2.5 2.5 1.7 1.5 2.3 2.0 3.7 全体/ 今回
(n=1156)
前回 (n=1167)
就学前/ 今回 (n=545)
前回 (n=596)
小学校/ 今回 (n=385)
前回 (n=400)
中学校/ 今回 (n=219)
前回 (n=164)
単位:%
【生涯学習の振興】
「自分ができることを地域や学校で活かしたいか」との設問について、
肯定的な回答(そう思う+どちらかというとそう思う)が64.4%である
のに対し、「生涯学習活動への参加状況」についての設問では、84.2%
が「参加していない」と回答しています。今後は、参加意欲があるのに実
際に参加していないことの原因を明らかにして、生涯学習活動へ参加しや
すい仕組みづくりを進めることが必要です。
自分ができることを地域や学校で活かしたいか
生涯学習活動への参加状況
19.1 23.9 20.4 28.0 17.1 18.0 19.6 22.0 45.3 40.3 44.4 39.8 49.1 41.0 41.1 40.9 11.0 8.2 11.9 6.9 10.6 9.8 9.6 9.1 7.0 7.6 6.1 5.4 6.5 10.0 10.5 10.4 16.4 18.5 16.0 18.1 15.8 20.3 17.8 16.5 そう思 う
どちら かとい うとそ う思う
どちら かとい う とそう 思わな い
そう思 わない わから ない
1.2 1.4 1.0 0.8 1.8 1.3 1.5 1.1 無回 答
全体/ 今回 (n=1156)
前回 (n=1167) 就学前/ 今回 (n=545) 前回 (n=596) 小学校/ 今回 (n=385) 前回 (n=400) 中学校/ 今回 (n=219) 前回 (n=164)
単位:%
14.8 14.0 11.4 10.1 19.7 17.0 14.2 20.7 84.2 84.7 87.3 88.3 79.5 81.8 84.9 78.7
参加 してい る 参加 してい ない 無 回答
1.0 1.4 1.3 1.7 0.8 1.3 0.9 0.6
全体/ 今回 (n=1156)
前回 (n=1167) 就学前/ 今回 (n=545) 前回 (n=596) 小学校/ 今回 (n=385) 前回 (n=400) 中学校/ 今回 (n=219) 前回 (n=164)
単位:%
⑪スポーツに関する北区民アンケート調査報告書
【スポーツの推進】
「 地 域 に お け る ス ポ ー ツ 振 興 の た め に 北 区 に 力 を 入 れ て 欲 し い こ と 」
として、「初心者対象のスポーツ教室・行事の開催」が40.3%と最も多
く、次いで 「高齢 者が 参加しやす いスポ ーツ 教室・行事 の開催」 が 36.
9%、「年齢層にあったスポーツの開発普及」が29.3%の順となってい
ます。初心者・高齢者向けのスポーツ教室や行事の開催が求められていま
す。
地域におけるスポーツ振興のために北区に力を入れて欲しいこと
2.北区が目指すべき教育の方向
(1)北区教育委員会の教育目標
北区教育委員会は、平成22年(2010年)1月に、次に掲げる教育目標
を定め、これを達成するために様々な施策を総合的に推進しています。
北区教育委員会の教育目標
「教育先進都市・北区」の教育は、教育基本法に則り、人権尊重の精神
を基調とする。
地域社会の一員としての自覚のもと、ふるさと北区に誇りをもち、自ら
の力で人生を切り拓き、広く国際社会に貢献することのできる、心身とも
に健康で文化的な資質をもつ人間を育成することを目指す。
教育基本法の第1条では、教育の目的を「人格の完成を目指し、平和で民主
的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民
育成」とし、第2条以降で、目的を実現するための基本的な考え方が定められ
ています。
このような教育基本法の考え方を踏まえ、人権尊重の精神を基調としつつ、
「教育先進都市・北区」の教育は、上記の教育目標に示した人間の育成を目指
します。
(2)これからの北区の教育
上記の教育目標を達成するためには、教育を取り巻く環境が激しく変化す
る中、これに伴う諸課題の一つひとつに適切に取り組んでいかなければなり
ません。それには、行政の力だけでなく、今まで以上に家庭や地域、関係機
関や関係団体など、まさに地域社会が一体となって取り組みを展開していく
ことが重要です。また、限りある財源や人材等を有効かつ効果的に活用する
ことも重要です。
北区教育ビジョン2010では、「義務教育の9年間は将来を生き抜いてい
く力を養うために最も重要な時期」であり、「知識基盤社会の中で生きる力を
身につけるため、基礎となる力の育成を保証していくことは、公教育の大き
な使命」であるとの認識から、「生涯学習社会の構築を目指しつつも、その基
となる学校教育に重点を置く」こととしていました。
向上」に重点を置くこととします。
教育基本法第10条において「父母その他の保護者は、子の教育の第一義
的責任を有する」とされており、教育の原点は親子の絆とも言われています。
しかし、核家族化等の進展から家庭の教育力は依然として低下の傾向にあり
ます。先にみたアンケート調査結果(P19参照)から分かるとおり、家庭教
育に関する認識が、特に就学前の子どもをもつ保護者において希薄化している
ことは憂慮すべきことです。全国学力・学習状況調査の結果からも、基本的生
活習慣と学力等との相関関係が認められます。
「家庭の教育力の向上」は「古くて新しい」重要な課題であり、各自治体に
おいても有効な手だてを模索している状況ですが、あえてこの困難な課題に正
面から取り組むこととします。
また、北区教育ビジョン2010では、「北区学校ファミリー構想をもとに、
地域や学校の特性を生かした取り組みを推進していく」こととしていました。
本ビジョンでは、この方向性の中で各施策の拡充を図り、学校ファミリーを
基盤として、学校、幼稚園、保育園、児童館(子どもセンター、ティーンズセ
ンター)などの関係機関、町会・自治会、青少年地区委員会などの地域団体等
が、公私立や官民の垣根を越えて連携・協力し、育ちや学びを核とした地域づ
くり、絆づくりを目指していくこととします。
そして、「つながり」を重要視した教育、すなわち「0歳から発達段階に応
じた学び・育ち」を切れ目なく実現するために、「きらきら0年生応援プロジ
ェクト」をはじめとした就学前教育と小中一貫教育の充実、将来を見据えたキ
ャリア教育の推進などを図っていきます。
なお、各施策の実施にあたっては成果指標の設定に努め、実施状況等の客観
的な把握と評価につなげていきます。
2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催決定は、日本にとっ
て陽光が降り注ぐような大変明るいニュースとなり、多くの国民を元気づけま
した。
北区には、日本のトップアスリートが日々自己研鑽に励むナショナルトレー
ニングセンター(NTC)があります。また、東京都障害者総合スポーツセン
ターもあります。オリンピアン、パラリンピアンの存在を身近に感じながらス
ポーツにいそしむことのできる「トップアスリートのまち・北区」を内外に発
信するとともに、スポーツ環境の充実に努め、スポーツの振興を図ることが、
今こそ求められています。
また、オリンピックは、スポーツの祭典であるばかりでなく、主催する都市
の文化や芸術を世界に発信する場でもあります。
を迎えるためのボランティアの育成、各種講座や関連イベントの充実など、生
涯学習の振興を図ることも重要です。
このような認識から、本ビジョンでは、「東京オリンピック・パラリンピッ
クを契機とした生涯学習・スポーツの振興」を目指し、施策の充実を図ります。
3.施策展開の3つの視点と5つの柱
(1)3つの視点
先にみたとおり、経済・産業分野におけるグローバル化の進展や情報通信
技術の目覚ましい進歩などに伴い、まさに地球規模で、変化の激しい先行き
不透明な社会状況が出現しています。
このような時代にあって、少子高齢化をはじめとする日本及び地域の様々な
課題に対処しつつ、たくましく生き抜いていく力を持った人間を育むことが、
これからの教育に期待されています。
そのためには、何よりもまず、子どもたち一人ひとりが、確かな学力、豊か
な人間性、生きるための健康や体力とともに、自ら学び、考え、行動する力を
身につけることが求められます。
そして、足もとの地域から地球規模にいたるまでの様々な課題に対処し、多
様な価値観が共存するこれからの社会の中で、他者と手を携え、地域を支え社
会に貢献できる人材となることが求められます。
そしてまた、自立して社会の一員としての役割を果たしつつ、その成果を次
代につなぎ、次世代を育成していくことが求められています。
「教えられた者が教える側へ」。この考え方は、教員や地域活動の担い手と
して直接的に次世代の育成に携わることだけではありません。大人が子どもた
ちに範を示すことはもとより、北区で育った子どもが将来ノーベル賞を受賞し
たり、オリンピック・パラリンピックで金メダルを獲得するなど、国際的に認
められる実績を残すことも、次世代にとって大きな希望や励みとなります。こ
の意味で、地域を支え社会に貢献することは、直接的、間接的に次世代を育成
する力となります。
大切なことは、先人に学び、学びから得た成果を次代へつなげ、次世代を育
てつつ、自らも生涯学び続けるといった、世代を超えてつながる学びを創造す
る意識を醸成し、そのための環境を整えることです。
このような認識から、「北区の教育を取り巻く環境」と「北区が目指すべき
えで、本ビジョンの施策全体を貫く視点として、以下の3つの視点を掲げます。
視点1 個の成長 ≪自ら学び・考え・行動する力の育成≫
変化が激しく、多様化・複雑化する社会にあって、自立し生き抜いてい
く力を育みます。⇒『まなび』
視点2 協働と貢献 ≪地域を支え社会に貢献する人づくり≫
個の成長により活躍の場を広げ、他者と協働し地域を支え、社会に貢献
する人材を育成します。⇒『ささえ』
視点3 継承と循環 ≪世代を超えてつながる学びの創造≫
教えられた者が教える側へ、世代を超え、生涯を通じた学びのつながり
(教育循環型社会)を創造します。⇒『つなぐ』
「個の成長」、「協働と貢献」、「継承と循環」をそれぞれ「学ぶこと」、「支え
ること」、「つなぐこと」と捉え、3つの視点に込められた本ビジョンの基本的
な考え方を「まなび・ささえ・つなぐ」と象徴的に表現します。
また、この3つの視点は、国の「教育振興基本計画」が掲げる3つの理念「自
立」「協働」「創造」と、「東京都教育ビジョン(第3次)」が掲げる基本理念「社
会全体で子供の知、徳、体を育み、グローバル化の進展など変化の激しい時代
における、自ら学び考え行動する力や社会の発展に貢献する力を培う」の趣旨
を包含するものです。
グローバル化の激流の中で、いわゆる「人、モノ、カネ、情報」が激しく行
き交い、まさに混沌とした社会状況が出現しています。しかし、それはまた、
多様な文化や価値観が出会い、刺激し合いながら新たな価値を生み出していく
場でもあります。
激変の時代を一人ひとりが豊かに生きるために「まなび・ささえ・つなぐ」、
これが3つの視点に託した本ビジョンの主題です。
(2)5つの柱
教育目標の実現に向けて、今後、取り組むべき施策を、以下に掲げる5つの
柱により体系化し総合的な展開を図ります。
Ⅰ 学校教育の充実
学校教育の使命は未来を担う人づくりです。まず、何よりも、子どもたちの
ある学校ファミリーを基盤として、就学前教育とともに義務教育9年間を通し
た小中一貫教育をさらに充実させ、学習での「つまずき」の解消を図るととも
に、学校、家庭、地域が一体となって特色ある教育を推進します。
また、豊かな心の育成に向けて、道徳教育や人権教育、体験活動の充実を図
るとともに、いじめ防止条例を踏まえ、いじめの早期発見と解消に努め、その
根絶を目指します。
食育や学校保健の充実を図るとともに、子どもたちの体力・運動能力の向上
を図る施策の充実に努めます。
特別な支援を必要とする児童・生徒や帰国子女、外国人児童・生徒、不登校
児童・生徒等について、個に応じたきめ細やかな教育の充実に努めます。
グローバル化が進むこれからの時代をたくましく生き抜き、社会に貢献でき
る人材を育成するために、子どもたちの語学力・コミュニケーション能力、幅
広い視野、論理的思考力等の資質や能力を育みます。
【取組の方向】
1「0歳からの育ち学びを支える」
2「確かな学力を保証する」
3「豊かな心を育む」
4「健やかな体を育てる」
5「個に応じた教育を推進する」
6「グローバル社会で活躍できる子どもを育てる」
Ⅱ 教育環境の向上
ベテラン教員の大量退職に伴い、経験年数の浅い教員の資質や能力の向上
が緊急の課題です。各種研修の充実と教育アドバイザーによる訪問指導の充
実を図ります。また、体罰の根絶をめざし、部活動指導におけるコーチング
手法の導入や、教員の指導力の向上に努めます。
児童・生徒が安全・安心で快適に過ごせるよう、老朽化した学校施設の改
修・改築をはじめ、トイレの洋式化や特別教室への空調機の設置、防犯カメ
ラの設置などを計画的に進めます。
教育相談体制の充実に向けて、スクールソーシャルワーカーを拡充するとと
もに、スクールカウンセラーの活用の充実を図ります。
子どもたちに豊かな教育環境を整備するために、区立小学校の適正配置やI
CT学習機器の整備、さらには地球環境に配慮した学校施設整備を進めます。
【取組の方法】
7「学校の教育力・経営力を高める」
8「安全・安心な教育環境を整備する」
9「豊かな教育環境を整備する」
Ⅲ 家庭・地域の教育力向上の支援
都市化や核家族化、地域の連帯意識の希薄化等を背景として、家庭・地域の
教育力の向上が大きな課題となっています。
ことに、家庭における生活習慣の確立は、子どもたちの成長に大きく影響す
ることから、乳幼児の段階での家庭への働きかけを充実させることが大変重要
です。ブックスタート事業をはじめ乳幼児家庭を対象とした事業の充実を図り
ます。また、生活習慣形成のための新たな事業をスタートさせます。さらに、
PTA活動や家庭教育学級の充実を図るとともに、相談体制や家庭の支援に関
連する事業間の連携を強化していきます。
学校と地域との連携を強化するため、学校支援地域本部事業を核として、学
校支援活動の一体的な推進を図るとともに、青少年委員やスポーツ推進委員の
活動の充実を図ります。
放課後子ども総合プランの全小学校での実施を計画的に進めるとともに、地
域の人材の協力を得て、内容の充実に努めます。
【取組の方向】
10「家庭の教育力の向上を支援する」
11「地域の教育力の向上を支援する」
Ⅳ 生涯学習の振興
区民一人ひとりが、自己を磨き、心豊かに生きていくためには、生涯にわた
って自主的に学び続けることが重要です。特に、23区の中で最も高齢化率の
高い北区では、高齢者を対象とした施策の充実を図る必要があります。
区民の主体的な学びを支援するために、学習機会の充実を図るとともに、身
近な学習の場の整備、学習情報の提供や相談体制の充実を進めます。
図書館は、生涯学習を支える主要な施設であり、区民との協働により、区民
のニーズに見合った事業の推進に努めるとともに、ボランティアの育成と、高
齢者サービスの向上に努めます。
また、学習の成果を地域に生かし、還元する、生涯を通じた学びのつながり
グローバル化が進み、世界の様々な文化との出会いが日常化していく中で、
ふるさと北区の魅力を発信し、北区への愛着を深める事業の推進が求められ
ています。北区は文化財の宝庫であり、その保存・継承とともに、地域の魅
力として活用を図ることが重要です。
また、飛鳥山博物館と小・中学校の連携充実に努め、子どもたちにふるさと
北区への愛着を深める機会を提供していきます。
【取組の方向】
12「一人ひとりの主体的な学びを支援する」
13「文化・芸術活動を振興する」
Ⅴ スポーツの推進
誰もが、生涯を通じて健康・体力づくりを進めることのできるよう、個人の
ニーズに見合ったスポーツ活動が、いつでも、どこでも、気軽に行うことがで
きる環境づくりを進める必要があります。スポーツ事業の充実を図るとともに
体育施設の確保や整備を進めていきます。
2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催を大きな契機ととら
え、ナショナルトレーニングセンターや東京都障害者総合スポーツセンターな
どの関係機関等と連携を図り、「トップアスリートのまち・北区」にふさわし
いスポーツ活動を展開していきます。
また、「おもてなし」の心で来訪者を迎えるボランティアの育成や、障害者
がスポーツに参加しやすい環境を整備するために、区内スポーツ施設等のバリ
アフリー化を推進していきます。
【取組の方向】
14「スポーツ参加機会を拡充する」
10.家庭の教育力の向上を支援する 11.地域の教育力の向上を支援する
Ⅳ 生涯学習の振興
12.一人ひとりの主体的な学びを支援する 13.文化・芸術活動を振興する
Ⅴ スポーツの推進
14.スポーツ参加機会を拡充する 15.スポーツ活動の充実を図る
Ⅲ 家庭・地域の教育力向上の支援
「教育先進都市・北区」の教育は、教育基本法に則り、人間尊重の精神を基調とする。
地域社会の一員としての自覚のもと、ふるさと北区に誇りをもち、自らの力で人生を切り拓き、広 く国際社会に貢献することのできる、心身ともに健康で文化的な資質をもつ人間を育成することを 目指す。
(平成22年1月28日北区教育委員会決定)
Ⅰ 学校教育の充実
1.0歳からの育ち・学びを支える 2.確かな学力を保証する
3.豊かな心を育む 4.健やかな体を育てる 5.個に応じた教育を推進する 6.グローバル社会で活躍できる子どもを育てる
Ⅱ 教育環境の向上
7.学校の教育力・経営力を高める 8.安全・安心な教育環境を整備する 9.豊かな教育環境を整備する
教
育
目
標
「教育先進都市・北区」の教育目標を実現するための3つの視点
施策の展開の5つの柱と取組の方向
自ら学び・考え・行動する 力の育成
地域を支え 社会に貢献する
人づくり
世代を超えて つながる 学びの創造
視点1 「個の成長」
まなび
視点2 「協働と貢献」
ささえ
視点3 「継承と循環」
第4章 「北区教育ビジョン2015」の施策展開
≪5つの柱≫ ≪取組の方向≫ ≪重点施策≫
◆(50)パラリンピックへ向けた障害者スポーツの普及啓発 Ⅴ
ス ポー
ツ の 推 進
◆ 14
スポーツ参加機会を拡充 する
◆(47)生涯を通じた健康・体力づくりの推進
◆(48)身近なスポーツ環境の整備
◆ 15
スポーツ活動の充実を図る
◆(49)ナショナルトレーニングセンターなど関係機関・団体との連携 文化・芸術活動を振興する
◆(44)ふるさと北区への愛着を深める事業の推進
(45)文化財の保護・活用と保存・継承
(46)魅力的な文化・芸術活動の推進
Ⅳ 生 涯 学 習 の 振 興
◆ 12
一人ひとりの主体的な学び を支援する
(40)学習機会の拡充
(41)身近な学習の場の整備
(42)学習情報提供、相談体制の充実
(43)区民との協働による図書館事業の推進
◆ 13
(34)教育情報の発信
(35)家庭教育に関する講座等学習機会の充実
◆ 11
地域の教育力の向上を支援 する
(36)学校と地域の連携
(37)人材の育成・活用 Ⅲ
家 庭 ・ 地 域 の 教 育 力 向 上 の 支 援
◆ 10
家庭の教育力の向上を支援 する
(33)子どもの読書活動の充実
◆(38)青少年団体および指導者への支援
◆(39)サークル・団体活動への支援 Ⅱ
教 育 環 境 の 向 上
◆ 7
学校の教育力・経営力を 高める
◆(22)教員の指導力の向上・体罰の根絶
◆ 9
豊かな教育環境を整備する
(28)区立小学校の適正配置の推進 8
安全・安心な教育環境を 整備する
◆(29)ICT環境の整備
◆(30)地球環境に配慮した学校施設整備
◆(31)高校・大学との連携
◆(32)企業・NPO等との連携 ◆(23)教員の指導環境の充実
◆(24)学校の経営力の強化
◆(25)学校改築・リフレッシュ改修の実施
(26)安心して学べる環境づくり
◆(27)教育相談体制の充実 ◆
6
グローバル社会で活躍でき る子どもを育てる
◆(16)ふるさと北区への愛着を育む事業の推進
◆(17)命を守る・救える人材の育成
◆(18)科学技術を社会に活かす人材の育成
◆(19)情報活用能力の育成
◆(20)国際理解教育の推進
(21)社会の変化に対応できる力の育成 (11)保健指導・食育の推進
5 個に応じた教育を推進する
◆(12)個に応じたきめ細かな指導
(13)特別支援教育の推進
◆(14)不登校の防止
◆(15)部活動の充実 Ⅰ
学 校 教 育 の 充
実
◆ 1
0歳からの育ち・学びを 支える
◆(1)地域と一体となった教育の推進
(2)就学前教育・保育の充実
◆(3)将来を見据えた小中一貫教育の推進
2 確かな学力を保証する
(8)体験活動の充実
◆(9)いじめの根絶
4 健やかな体を育てる
(10)体力の向上
(4)基礎的な知識及び技能の確実な定着
(5)問題解決能力の育成
◆(6)学校図書館の充実による読書活動の推進
3 豊かな心を育む
(7)心の教育・道徳教育の推進
≪推進計画≫
◆132)「トップアスリートのまち・北区」PRプロジェクト 133)トップアスリート直伝教室 134)北区スポーツコンダクター事業の充 実 ◆135)2020チャレンジアカデミー(フェンシング) 136)東京オリンピック・パラリンピックボランティア育成事業 137)障害者 スポーツ交流イベント 138)障害者スポーツの理解促進事業 139)東京都障害者総合スポーツセンターとの連携 ◆140)2020チャレン ジアカデミー(車いすフェンシング)
124)北区体育協会との連携 125)シルバースポーツウィーク事業 126)スポーツ推進委員活動の充実 ◆127)総合型地域スポーツクラ ブの設立 128)(仮称)赤羽体育館の建設 129)桐ケ丘体育館の改築 ◆130)「ランニングステーション」機能の提供 ◆131)東京オリン ピック・パラリンピックに向けたバリアフリー整備
116)北区の部屋事業 117)文化財を活用したふるさと学習事業 118)飛鳥山博物館の講座・企画展の充実 ◆119)「史跡の まち・北区」のPR 120)継承者の育成支援 121)文化・スポーツ等優良児童生徒表彰 122)北区文化振興財団との連携 123)北区の文化・芸術に触れる事業の開催
105)区民大学 106)あすか教室 107)ことぶき大学 108)高齢者の学習支援の充実 109)文化センターの充実 110)飛鳥 山博物館の利用促進 111)子育て情報支援室保育事業 112)生涯学習情報提供の充実 113)学習相談体制の充実
114)区民とともに歩む図書館委員会の運営 115)北区図書館活動区民の会との協働による事業実施
82)ブックスタート 83)ブックスタートフォローアップ 84)3歳児絵本プレゼント 85)おはなし会等の充実 ◆86)子育て 情報支援サービスの充実 87)教育広報紙「くおん」の発行 88)子育て応援サイトの構築・運用 89)PTA活動支援 ◆90)家庭教育力向上プログラム 91)家庭教育学級
92)地域交流活動支援 93)学校公開講座 ◆94)学校施設の多機能化 ◆95)学校施設の地域開放 96)学校支援ボランティア 活動推進事業 97)放課後子ども総合プラン(わくわく☆ひろば)の推進 98)青少年委員活動の充実 ◆99)ティーンズ・セン ターへの移行促進 100)青少年団体指導者講習会 101)ジュニアリーダー研修会 102)シニアリーダー研修会
103)生涯学習講座支援事業 104)社会教育団体への支援
75)区立小学校の適正配置の推進 ◆76)ICTを活用した教育の充実 77)エコスクールの整備 78)駅伝交流事業 79)往還 型教育実習 80)教職実践演習 81)大学図書館との連携
61)指導力向上を目指した各種研修の充実 62)教育アドバイザーの活用 63)部活動指導者の育成 64)校務支援システムの推 進 65)学校評議員等による学校評価の充実 66)コミュニティ・スクールの推進
67)学校の改築 68)リフレッシュ改修工事の推進 69)通学路等の防犯カメラの設置 70)トイレの洋式化 71)特別教室への 空調機導入 72)スクールカウンセラー・スクールソーシャルワーカーの配置 73)(仮称)教育総合センターの設置
◆74)(仮称)子どもプラザの整備
◆42)ふるさと北区への愛着を育む事業 43)小・中学校と飛鳥山博物館の連携 44)防災・安全教育の充実 45)中学生地域防 災力向上プロジェクト 46)子ども防災プロジェクト 47)科学環境スクール 48)理科大好きプロジェクト 49)スーパーサイ エンススクール 50)理科教育備品の整備 51)CST・理科教育推進教師の活用 ◆52)海育科(海洋教育)の推進 53)情報 教育の充実 54)新聞大好きプロジェクト ◆55)国際理解教育の推進 56)イングリッシュ・サマーキャンプ 57)中学校生徒 海外交流事業 58)英語が使える北区人事業 59)環境教育の充実 60)キャリア教育の充実
17)人権教育の充実 18)道徳教育の充実 19)自然体験活動の充実 20)社会体験活動の充実 21)北区社会福祉協議会との連 携 ◆22)(仮称)北区いじめ防止条例の周知・徹底 23)北区サポートチーム 24)いじめ相談ミニレター 25)Q−Uの実施
26)体育・健康に関する指導の充実 27)学校保健の充実 ◆28)全小・中学校共通記録会 29)キッズアスレティックスの推進 30)学校教育における食育の推進 ◆31)「給食から学ぶ食事の力」プロジェクト
32)日本語適応指導教室 ◆33)特別支援教育システムの充実 34)保育園・幼稚園・療育機関等との連携による就学児支援 ◆35)LD(学習障害)児への指導の充実 36)副籍制度の推進 ◆37)特別支援教室の推進 38)不登校対策の充実 39)学校 と家庭の連携推進事業の充実 40)新設部活動の支援 41)部活動指導員への地域人材の活用
◆1)サブファミリーによる特色ある教育の推進 2)きらきら0年生応援プロジェクト 3)「子どもたちの育つ姿(家庭版)」の 作成・配布 ◆4)区立認定こども園の整備 ◆5)子どもセンターへの移行促進 ◆6)教育委員会事務局と子ども家庭部との組織 再編の検討 7)小中一貫教育の推進 8)「小中一貫教育カリキュラム」の活用 ◆9)小中一貫校の検討
◆10)学力向上サポートチームによる学習支援・つまずきゼロプランの実施 11)学力パワーアップ事業 ◆12)中学校スクラ ム・サポート事業及び学力フォローアップ教室 ◆13)夢サポート事業 14)言語活動の充実 15)魅力ある学校図書館づくり事 業 16)学校図書館支援
重点施策に基づく具体的な推進計画
「北区教育ビジョン2015」では、施策展開の5つの柱に基づき、15の取組の方向及び 50の重点施策を掲げ、その実現に向け140の具体的な推進計画を示しています。
取組の方向1
0歳からの育ち・学びを支える
≪現状と課題≫
北区では、「小1プロブレム」及び「中1ギャップ」の解消や未然防止を図る ため、きらきら 0 年生応援プロジェクトの実施や学校ファミリーを基盤とした 小中一貫教育を推進してきました。しかし、学校教育のなかだけで課題の解決 を図ることは困難であり、家庭・地域との更なる連携が必要となっているため、 地域に根ざした教育を推進し、地域社会全体で子どもを育てる取り組みの実施 により、子どもの発達段階に応じた支援を推進していく必要があります。
平成24年(2012年)8月に公布された「子ども・子育て関連3法」に もとづく、新たな子育て支援の仕組みである「子ども・子育て支援新制度」を 見据えて、新たな教育施策を推進していく必要があります。特に、幼児期の教 育は、義務教育及びその後の教育の基礎を培う重要なものであることを踏まえ、 家庭・地域との連携を図り、幼児一人ひとりが生きる力の基礎を培い、健全で 心豊かに成長するため、認定こども園の設置等、就学前教育・保育のより一層 の充実が求められています。
小中一貫教育については、「教育ビジョン2015策定に関するアンケート調 査報告書」のなかで、「中1ギャップ」の解消が最も関心が高く、次いで学力向 上について重点的に取り組むべき活動との回答があり、小中一貫教育の更なる 充実により、区民ニーズに対応することが求められています。義務教育9年間 を円滑に接続させることで、確かな学力の定着を図るとともに、「中1ギャップ」 から生じる学習意欲の低下や不登校問題等、児童・生徒の指導上の課題解決に 取り組み、「知・徳・体」の調和のとれた「生きる力」の育成を図り、中学校卒 業後の将来を見据えた教育活動を推進していく必要があります。
今後は、就学前教育から小学校教育へ、小学校教育から中学校教育へ、子ど もたちがスムーズに移行できるよう、0歳から中学校卒業までの子どもたちの 「育ち」・「学び」についての連続性を図り、子どもの発達段階に応じた切れ目 のない支援を推進していきます。併せて、教育委員会と区長部局の双方で子ど も関連の事業が実施されている現状を改め、区民にとってわかりやすく、効率 的な事業執行体制を構築していく必要があります。
■重点施策■(1)地域と一体となった教育の推進
◆1)サブファミリーによる特色ある教育の推進
北区独自の教育システムである学校ファミリー構想を基盤として、地域と 一体となった特色ある教育を推進し、その成果を他のサブファミリーへ拡大
していきます。
年度 事業名
27 28 29 30 31
5年後の 到達目標
サブファミリー(SF)による特色ある教育の推進
新聞教育(王子桜中 SF)
検証 拡充
サ
ブ
フ
ァ
ミ
リ
ー
に
お
け
る
特
色
あ
る
教
育
の
推
進
と
成
果
の
共
有
化
言語活動を中心とし た学力向上(十条 富士見中 SF)
実施 推進 検証 拡充
キャリア教育を中心 とした学力向上(明 桜中 SF)
実施 推進 検証 拡充
ICT機器を活用した 学 力 向 上 ( 堀 船 中 SF)
実施 推進 検証 拡充
オ リ ン ピ ッ ク 教 育 (稲付中 SF)
推進
防災教育(赤羽岩淵 中 SF)
検証 拡充
道徳教育(桐ケ丘中 SF)
推進 検証 拡充
学び体験のコラボレ ー シ ョ ン ( 神 谷 中 SF)
実施 推進 検証 拡充
情 操 教 育 ( 浮 間 中 SF)
推進 検証 拡充
地 域 学 習 ( 田 端 中 SF)
実施 推進 検証 拡充
国際理解教育(滝野 川紅葉中 SF)
実施 推進 検証 拡充
学校図書館活用教育 (飛鳥中 SF)
推進 検証 拡充
※各特色ある教育の詳細は、用語解説(学校ファミリー構想)に掲載しています。
【関連事業】66)コミュニティ・スクールの推進
【関連事業】96)学校支援ボランティア活動推進事業