目 次
平成 26 年度の浜名湖分場メンバー紹介
・・・1
平成 25 年度シラスウナギ採捕結果 ・・・3
平成 25 年度トラフグ漁を振り返る
・・・3
県下のウナギ及びアユ養殖における魚病発生状況
・・・4
新たな水産王国の構築-水産振興のビジョン策定について- ・・・6
遠州漁協漁業士がワカメ育成試験を行いました
・・・7
体験学習施設『ウォット』より
・・・8
はまな
No.546 平成 26 年 5 月
静岡県水産技術研究所浜名湖分場
〒 431-0214
静岡県浜松市西区舞阪町弁天島 5005-1
TEL 053-592-0139 FAX 053-592-0906
http://fish-exp.pref.shizuoka.jp/hamanako
e-mail:[email protected]
このたびの人事異動により、浜名湖分場に着任しま した岡本です。浜名湖分場には、平成 8 年度から 10 年度までの 3 年間在籍していましたので、今回が 2 度 目の勤務となります。その頃の庁舎は、現在の渚園で はなく乙女園にありました。当時担当していた主な業 務は浅海資源関連で、ガザミ等の市場調査をはじめ関 係漁業者、漁協職員の方々には大変お世話になりまし た。その頃から比べると、甲殻類漁獲量の減少が著し いのが目立ちます。近年、アサリ、ウナギをはじめ浜 名湖の水産資源は大変厳しい状況にある中で、分場と しても気を引き締めていかなければなりません。 水産行政の西部の拠点―チーム浜名湖分場―として、 海の恵みを確保しながら魅力ある水産物づくりを目指 し、研究・普及両面から総力をあげて取組みます。今 後の分場への皆様の御指導、御協力をお願いするとと もに、どのようなことでも気軽に分場に御相談してい ただければと思います。漁業者にとって、県民にとっ て、地域にとって、価値ある分場であることを念頭に、 着任の挨拶とさせていただきます。
平成 26 年度の浜名湖分場メンバー紹介
平成 26 年度となり、浜名湖分場も新しいメンバー で新年度をスタートしました。26 年度最初の広報誌と<新分場長 着任のご挨拶>
浜名湖分場長 岡本 一利
なる本号で、本年度のメンバーを紹介します。1 年間、 よろしくお願いいたします。<新メンバー自己紹介>
研究員 上原 陽平
この度、4月の人事異動により浜名湖分場の研究員 として着任しました上原と申します。よろしくお願い 致します。静岡県職員に採用されて3年目であり、以 前の業務は、県庁にて漁船登録、TAC 業務等を行って おりました。研究員としての仕事は今回が初めてです。 また、私の出身地は長野県の上田市であり、静岡県民 としても3年目で、まだまだ浜名湖の漁業はおろか、 静岡県全体の事についてもわからないことばかりです。 これからもいろいろと勉強していきたいと思います。 当分場の業務ではアサリを担当させていただくこと になりました。アサリの事に関しては知識がなく、ま だまだ勉強中の身ではありますが、地域の皆様の御協 力と共に業務を行っていきたいと思っておりますので、 皆様よろしくお願い致します。主査 田辺 晃世
この度、人事異動で浜名湖分場へ参りました。水産 関係の職場は初めてで、不慣れな点も多々あると思い ますが、よろしくお願いいたします。 (浜名湖産クルマエビと撮影)本年度は、ご覧のメンバーで業務を進めていきます。 業務分担は、表のとおりです。地区の漁業、養殖業、 および水産全般に関して、お気軽にご相談ください。
平成 26 年度 業務担当表
なお、26 年 3 月 31 日で、以下の 3 名が転出しました。 森 訓由 浜名湖分場長→ 漁業高等学園長 阿久津哲也 浜名湖分場主査→ 水産資源課主査 金子博之 浜名湖分場主査→ 西部県民生活センター主査“チーム 浜名湖分場”
です!
表 1 平成 25 年度シラスウナギ採捕結果
平成 25 年度シラスウナギ採捕結果
霜村胤日人
平成 25 年度におけるシラスウナギの採捕は、 例年同様に 5 ヵ月間、25 年 12 月から 26 年 4 月 末まで行われました。その採捕量は 1,129kg で、 過去最低を記録した 24 年度の 326kg を大きく 上回り、20 年度以来の 1 トン超えとなりました。 しかし、過去 10 年間(15 ~ 24 年度)の平均値 1,338kg、並びに 21 ~ 24 年度の不漁期前の 10 年間(11 ~ 20 年度)の平均値 1,965kg には及 びませんでした。(図 1、表 1) 24 年度と比較して、25 年度の採捕量の回復は、 静岡県に限ったものではなく、東アジア全体で同 様の傾向がみられています。次年度の採捕量につ いても期待したいところです。 図 1 平成 3 年度以降のシラスウナギ採捕量の推移平成 25 年度トラフグ漁期を振り返る
今中 園実
平成 25 年度(平成 25 年 10 月~ 26 年 2 月)の トラフグはえ縄漁期が終わりました。今期も漁獲量 や単価を振り返り、過去の動向と比較をしてみたい と思います。 まず、漁獲量を見ると、平成 25 年度の漁獲量は 約 10.5 トンであり、漁獲統計が残っている平成 5 年度以降では、平成 8 年度(約 8.9 トン)に次ぐ 2 番目の不漁年となりました(図 1)。平成 23 年度以降、 静岡県のトラフグ漁獲量は 20 トン以下と低迷が続 いていますが、今期も不漁傾向が継続しました。私 たちが市場調査を行っている舞阪市場(浜松市)で は、漁獲したトラフグを漁船別、サイズ別に分けて 図 1 静岡県のトラフグ漁獲量と平均単価の推移解禁直後の 10 月の全長組成を見ると、不漁年の特 徴が良く分かります。図 3 は、平成 25 年度と、比較 的豊漁だった平成 21 年度の 10 月漁獲物の全長組成を 比較したものです。豊漁年には、10 月は比較的小型の 1歳魚が漁獲物の大半を占めますが、25 年度は 1 歳 魚が少なく、2 歳魚以上の割合が高くなっています。 不漁が続いている平成 23 年度以降でも、今期は特に 1 歳魚が少なかったようです。静岡県のトラフグはえ 縄漁は、漁獲サイズ(700g 以上)に新しく加入した 1 歳魚がどのくらいいるか、にその年の好不漁が左右さ れると言われており、新しく1歳魚となった資源量が 極めて少ない状態が継続していると考えられます。 不漁を反映し、漁獲金額の合計は約 88 百万円と、 平成 5 年以来最低となりました(24 年度は約 93 百万 円)。一方で、平均単価は 8,760 円 /kg と、比較的高 値であった 24 年度(7,250 円 kg)と比較しても、大 幅に上昇しました(図 1)。月別の平均単価を見る と、年末で需用が高まるとされる 12 月が特に高く、 11,442 円 /kg となりました(図 4)。 不漁が続く静岡県のトラフグですが、漁業者は継続 的な種苗放流や漁獲サイズ制限など、資源回復への取 組みを続けています。浜名湖分場も市場調査などを通 して協力しています。今後の漁獲量回復を期待したい ところです。 セリ用の水槽に入れるのですが、今年度はそれぞれの 水槽に入ったフグが少ない、やや寂しい光景がシーズ ン終了まで続き、不漁を目でも実感しました(図 2)。 図 2 25 年度の舞阪市場の様子(26 年 2 月撮影) 図 3 平成 25 年と豊漁年(平成 21 年 ) 10 月の全長組成 図 4 平成 25 年度のトラフグ月別単価
県下のウナギ及びアユ養殖における魚病発生状況
霜村胤日人
平成 25 年のウナギ及びアユ養殖における魚病発生状 況を把握するために、養殖業者を対象としたアンケー ト調査を実施しましたので、結果をお知らせします。 アンケートの回収率は、ウナギ養殖 88%(37 / 42:回収数/配付数)、アユ養殖 83%(5 / 6)でした。 各項目の引用元又は算出方法を表 1 に示しました。ま た、アンケート調査による数値は、回収率で割り戻し て算出しました。なお、平成 23 年以降のアユ養殖に 関しては、養殖実態をより正確に捉えるために、アン ケート対象を主要な経営体に絞り込み、各項目を算出 しました。1 養殖生産状況 養殖生産状況を表 2 に示しました。 ウナギの養殖経営体 数は、ウナギ養殖組合 傘 下 の 実 稼 動 数 と し て、42 経営体でした。 平 成 25 年 は、 生 産 量 が 1,113 ト ン、 生 産 金 額 が 4,540 百 万 円、 1kg 当 た り の 単 価 が 4,078 円となりました。 アユ養殖組合傘下の 経営体数は、6 経営体 で し た(25 年 途 中 に 廃業の経営体を一部含 む)。平成 25 年は、生 産量が 221 トン、生産 金額が 271 百万円、単 価が 1,225 円でした。 2 魚病発生被害状況 平成 15 年以降の魚 病被害の経年変化を表 3 に示しました。平成 25 年の魚病被害は、ウ ナギ養殖では、被害量 47.8 トン(前年の約 6 割 )、 被 害 額 183 百 万 円(前年の約 8 割)で
表1 各項目の引用元または算出方法
* 1 農林水産統計年報の数値 * 2 アンケート調査の数値 * 3 平成 16 年のアユを除く。平成 16 年のアユはアンケート調査の数値 * 4 生産量及び生産額ともに農林水産統計年報の数値 * 5 生産量は農林水産統計年報の数値、単価はアンケート調査の数値表 2 ウナギ及びアユ養殖の生産状況
表 3 魚病被害量及び被害額の推移
・農林水産統計年報による。(括弧内の数値は独自調査による) ・* 印は概数値 ・平成 18 ~ 25 年の生産額に関しては、農林水産統計の生産量から再推定
表 6 水産用医薬品の使用状況
表 4 ウナギ養殖における疾病別被害量
表 5 アユ養殖における疾病別被害量
新たな水産王国の構築―水産振興のビジョン策定について―
岡本 一利
水産業の振興に関する施策を推進するための実施計 画として、「経済産業ビジョン(水産業編)」が策定さ れましたので、その概要について簡単にご紹介します (次ページ)。これは、平成 26 年度から 29 年度までの 4 年間の静岡県総合計画 後期アクションプランを実 現するための基本計画を推進するためのものです。詳 細につきましては、下記 HP をご覧ください。 http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/ sa-420/23suisan-vision.html した。一方、養殖アユでは、被害量 4.9 トン(前年の約 2.3 倍)、被害金額 7.9 百万円(前年の約 3 倍)でした。 ウナギ養殖における疾病別の魚病被害量を表 4 に示 しました。平成 25 年の被害量が前年から大きく減少 した主な要因として、感染症のウイルス性血管内皮壊 死症(通称「棒状」)及び発症原因が不明な骨曲がりに よる被害量が、それぞれ対前年比で 28%(11.6 トン減) 及び 57%(19.3 トン減)に止まったことが挙げられ ます。 アユ養殖における疾病別の魚病被害量を表 5 に示し ました。平成 25 年の被害量が前年から増加した主な 要因として、原因不明の被害量が前年の約 8.6 倍(2.6 トン増)であったことが挙げられます。 3 水産用医薬品使用状況 平成 15 年以降のウナギ及びアユ養殖における水産 用医薬品使用状況を表 6 に示しました。抗菌剤の使用 量は、ウナギで 373kg(前年の約 5 割、327kg 減)、 アユでは 83kg(前年の 2.3 倍、47kg 増)でした。水
産業編
水
産業編
【
【
基
本
方向
基
本
方向
豊か
さを
支
え
る
水
産業
の
強化
】
】
1
新
た
な
水産王国静岡の構築
(
1
)魅力
あ
る
水産物
づ
くり
・水産物の価値を磨く取組など水産業の6次産業化の促進
・県産水産物のブランド化や魚食普及の推進
(
2
)海・川の恵みの持続的利用の確保
・法的規制や漁業者の自主的取組による資源管理の推進
・栽培漁業による資源の維持・増大
・資源管理に関する研
究
(
3
)次世代
を
担
う
人・
組
織
づ
くり
・漁業高等学園での後継者育成
・漁業士の認定や活動支援等による意欲ある担い手の確保
(
4
)漁業
を
支
え
る
基盤整備
・漁港施設の充実・長寿命化、衛生管理対応施設の整備
・地震・津波対策の推進による災害に強い漁業地域づく
り
4年後
(2
9
年
度
)
の目標
●漁業生産量全国シェア
4
.2%
、
全国
5
位以内
←
4
.0
%
、
全国
6
位
(22
年
)
●新規漁業就業者数
毎年度
100
人以上
←
97
人
(23
年度
)
○水産物の価値を磨く取組件数
取組件数累計
6
件
(
26
~
29
年度)
←
(新規
)
○「しずおか食セレク
ショ
ン」認定数
36
品
(3
品
/
年度
)
←
24
品
(25
年度
)
○資源管理計画カバー率
75%
←
70%
(24
年度
)
○漁場・増殖場の整備や漁場環境保全活動の箇所数
累計
3
箇所
(
26
~
29
年度
)
←
1
箇所
(24
年度
)
○漁業高等学園卒業後の新規漁業就業者数
10
人
/
年度(
26
~
29
年度
)
←
10
人
(24
年度
)
○新規漁業士の認定者数
毎年度
2
人
←
1
人
(24
年度
)
【魚食普及の推進】 【漁港施設の補修】 【漁業高等学園での実習 】 【ア サリ増殖のための採苗】 【マ ダイ の放流 】 【鮮度保持による価値 向上 】遠州漁協漁業士がワカメ育成試験を行いました
今中 園実
遠州漁業協同組合(磐田市)所属の漁業士により、 25 年 12 月末から 26 年 3 月にかけて、ワカメの育成 試験が行われました。同漁協が位置する磐田市福田地 区は、シラス船曳き漁業が盛んですが、シラスが休漁 となる冬季は収入源となる漁業がなく、新たな収入源 としてワカメ養殖の可能性を探るため実施しました。 育成試験は、福田漁港内で実施しました。25 年 12 月末に、ワカメの種糸を地頭方地区から取り寄せ、短 く切って 10m ほどのロープに挟んで漁港内の海面に 張り出して、約 2 ヶ月半ワカメを生長させました。 3 月上旬に最初の収穫を行いました。ロープをたぐっ て確認すると、ワカメは全長 70cm ほどに生長してお り、50kg 以上を収穫できました。3 月中旬に再び収穫 を行った結果、2 回の収穫で合計 100kg 以上のワカメ を育成できたことが分かりました。 今回の試験で、福田地区でワカメ養殖ができる可能ワカメ収穫作業の様子
体験学習施設「ウォット」より
今号より、浜名湖分場に隣接する体験学習施設 「ウォット」のお知らせコーナーを設けました。珍しい 魚の展示、体験教室などを紹介します。ご興味がある イベントがあれば、ぜひお越しください。なお、本コー ナーについては、ウォット(TEL:053-592-2880)に お尋ねください。★タッチプールでイカを展示しています★
「ウォット」では現在、タッチプールで、浜名湖に生 息するイカ類(カミナリイカ、ミミイカ)を展示して います。 カミナリイカはコウイカの仲間。浅い砂泥底に分布 している種類です。現在は、浜名湖産の個体がウオッ ト内で産卵した卵を展示しています(卵のみ)。可愛い ミミイカも展示中。ミミイカは小型で砂に隠れる名人 です。 皆様ぜひお越しください。 *イカに触ることはできません。ご了承下さい。 (ウォット職員 大竹 純也 ) 性があることが分かりました。地区の漁業士は、26 年 度冬季も育成試験を行うため、準備を進めています。カミナリイカと卵(右下)
○水中TVトーキング 大水槽にダイバーが潜り、魚に餌をあげる様子・ クイズなどを楽しめるイベント。 毎週日曜と祝日の 13:45 ~ ( 約 20 分間 ) ※ 6/8 ~ 7/13 の期間中は七夕版になります。 ○体験教室 ( 要予約 ) ・「ドッキドキ!うらがわ探検ツアー」 6/21(土) 10:00 ~ 11:00 ( 定員 20 名 ) クイズに挑戦しながら裏側を見学します。 ・「君の力で大へんしん!かいがらクラフト教室」 7/5(土) 10:00 ~ 11:00 ( 定員 15 名 ) 浜名湖の貝殻を使って工作します。 ・「海のゆりかご!アマモ場観察会」 7/12(土) 10:00 ~ 12:00 ( 定員 20 名、小学生以上 ) 浜名湖のアマモについて学びます。★★イベント案内★★
26 年 2 月 7 日 クドア研究会(東京) 県漁業士会総会(焼津) 12 日 定点観測(浜名湖) 17 ~ 18 日 鰻委託調査報告会(横浜) 19 日 新成長戦略研究成果報告会(静岡) 22 ~ 23 日 農芸品フェア(浜松) 24 日 放流種苗育成開発事業成果検討会(横浜) 27 日 クドア研修会(当場) 27 ~ 28 日 全国湖沼河川養殖研究会 アユの疾病研究部会(大分) 26 年 3 月 4 日 定点観測(浜名湖) トラフグ漁業者協議会(静岡) 7 日 種苗需給調整会議(静岡) 養殖衛生全国会議(東京) 11 日 浜名湖地区水産振興協議会講演会(舞阪) 地域水産業再生委員会(磐田) 17 日 魚病対策委員会(静岡) 29 ~ 31 日 日本水産学会(北海道) 26 年 4 月 12 日 舞阪水産祭り 15 日 6 次産業化事業担当者会議(静岡) 17 日 貝毒監視連絡会(当場) 22 日 定点観測(浜名湖) 24 日 事業概要説明会(静岡)