新宮凉庭「血論」の研究 (1) 自筆草稿にみる翻訳 過程
著者 クレインス フレデリック
雑誌名 科学医学資料研究
巻 297
ページ 1‑8
発行年 1999‑05‑15
URL http://doi.org/10.15055/00000002
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︒:曾碗・の喜異道噸目⁝・冒唾からの抄訳本
であろうと推測していた︒この推測はこれまで学界の中
でも広く受け入れられてきたが︑﹁血論﹂とぎの蔦§○胃の
を比較したところ︑﹁血論﹂と内容的に一致する部分を
冒切豊昌さ君の︑の中に見つけることができなかった︒そ
の後︑﹁血論﹂の新宮涼庭自筆草稿︵京都大学附属図書
︵2︶
館︑請求番号7103/ヶ/1︶の存在を知胴ソ︑この草
稿から得られた情報を手掛かりにオランダ語の原書を探
し当てることができた︒
本稿︵1︶では︑新宮涼庭自筆草稿をもとに︑原書の
解明および内容の分析を行う︒報告︵2︶では自筆草稿
の翻刻をし︑草稿と原文との比較並びに同時代の他の蘭一
イ上
学資料との比較を通じて使用用語と医学思想の分析を行一
いたい︒ 第一節﹁血論﹂の原書
京都大学附属図書館所蔵の﹁血論﹂の自筆草稿は九丁
から成る小冊子で︑巻頭に﹁血論﹂と題され﹁新宮涼庭
碩著﹂と書かれている︒本文には新宮涼庭自筆の和文下
科学医学資料研究第297号1999年5月15日(毎月1回発行)
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〔ppCUMENTRESEARCHINSClENCEANpME□ICINE〕
内容●新宮涼庭「血論」の研究(1)。………・………・…クレインス・フレヂリツク…1
一 一
﹁血論﹂は︑京都の蘭学者新宮涼庭︵一七八七〜一八
五四︶が文化十年︵一八一三︶から文政元年︵一八一八︶
にかけて長崎に留学していた時に著わしたものである︒
日本における系統的な顕微鏡医学が明治時代に始まると
考えられている中で︑﹁血論﹂はそれより半世紀も前に 顕微鏡による血液分析の記録を紹介したものである︒そ
の意味で︑実に興味をそそられる資料である︒
現存する写本が少なくないことから︑江戸時代にある
程度流布していたはずであるが︑﹁血論﹂が翻訳である のか︑編著であるのか︑あるいは部分的に新宮涼庭が自 ら顕微鏡観察を行なって書いたのかはこれまで明らかに
されていなかった︒阿知波五郎氏は﹁血論﹂がブールハ
ーフェのぎの註昌§のmの蘭訳本である○.目の房冒ぐの︶
はじめに
新宮涼庭﹁血論﹂の研究︵1︶
l自筆草稿にみる翻訳過程I
)
クレインス・フレデリック
︵京都大学人間・環境学研究科︶
ISSNO385‑471X
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