Fukushima Medical University
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Title Psychiatric Outpatients After the 3.11 Complex Disaster in Fukushima, Japan( 内容・審査結果要旨 )
Author(s) 堀, 有伸
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Issue Date 2019-03-22
URL http://ir.fmu.ac.jp/dspace/handle/123456789/993
Rights © The Author(s)
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Text Version ETD
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学位論文審査結果報告書
平成30年12月21日 大学院医学研究科長様
下記のとおり学位論文の審査を終了したので報告いたします。
【審査結果要旨】
氏名 堀 有伸
学位論文題名 Psychiatric Outpatients After the 3.11 Complex Disaster in Fukushima, Japan
(福島県における3.11複合災害後の精神科外来の受診動向について)
本研究は、2011 年に発生した地震及び原発事故による複合災害前後で、福島県内の精神 科・心療内科を気分障害や PTSD などで受診した新患者数を比較したものである。震災前 の2010年、震災時の2011年、震災後の2012年で比較した結果、ASD(急性ストレス障 害)やPTSD(心的外傷後ストレス障害)と診断された患者数が、他年と比較して2011年 に有意に増加したが、2010年との比較では有意ではなかった。適応障害は、観察期間で変 化は認められなかった。一方、うつ病もしくは抑うつと診断された患者数は、震災直後に 一旦減少したが、2012年に震災前と同水準にもどった。福島県では、震災後これらの患者 数が増加することが懸念されたが、実際には震災後初期の段階ではそのような状況は発生 していないという結果であったが、震災復興の高揚感が抑うつを表面上抑えていると考察 しており、高揚感が収まる今後を懸念するという結論であった。
審査会において、主に分析の方法や考察に関する質問がなされ、考察についての説明は ほぼ納得できるものであったが、分析方法については、いくつか加筆の必要性があるもの と判断した。まず3年間の総計における各年の内訳から期待値を求めて、各年の分布と比 較検討する手法について、なぜこれが本研究に適しているのか、用いた統計分析ソフトを 含め加筆を求めたい。次に、全県調査のため、浜通り、中通り、会津の 3 地域であれば地 域別の推移を比較することは可能と考えられ、医療機関の回答率に地域的な差がないかを 検討した上で分析を試み、結果と考察に加筆を求めたい。ただ、地域によっては医療機関 がある程度特定されることも懸念されるため、社会的影響を考慮して記載することを要望 する。
複合災害後の心のケアは重要な課題であるが、アンケートではなく実際の医療機関を受 診して診断された新患者数をもとにしたもので、震災直後の福島県民の精神的な健康状態 の実態をより正確にとらえようと試みた貴重な研究であり、学位に値すると判断した。上
記指摘した点を論文に加筆修正することでさらに論文の質が高まり、今後の複合災害時の 教訓により活かせるものになると考える。
論文審査委員 主査 福島 哲仁 副査 後藤 あや 副査 緑川 早苗