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税理士職業賠償責任保険における免責 条項の適用における課題

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税理士職業賠償責任保険における免責 条項の適用における課題

⎜⎜ 東京高裁平成21年1月29日判決を素材にして ⎜⎜

高 岸 直 樹

■アブストラクト

税理士職業賠償責任保険約款には,加算税・延滞税及び納税者が納付すべ き本税を免責とする条項があり,この設定趣旨については説が分かれている が,平成15年最高裁判決は設定趣旨を納税申告の不正の助長を防止するため と解し,設定趣旨に反しない場合に免責を否定した。しかし,保険者と保険 契約者の意図は一律の免責にあり,平成16年に免責条項を改訂した。この経 緯にもかかわらず,本稿で素材とした東京高裁平成21年1月29日判決は改訂 後の免責条項適用を否定した。そこで,本稿は,約款文言を重視する立場か ら,まず,改訂の効力について検討し,平成15年最高裁判決は保険者と保険 契約者の合意による免責条項設定を否定したものではなく改訂は有効と解し た。そのうえで,税理士の過誤と免責事由該当事実との因果関係の必要性に ついても約款文言に沿った解決を求め,また,免責条項における 税額 の 意義につき平成19年改訂にも触れ,考察したものである。

■キーワード

税理士職業賠償責任保険,免責条項,約款文言

*平成22年12月17日の日本保険学会関東部会報告による。

/平成23年3月31日原稿受領。

(2)

一、はじめに

税理士職業賠償責任保険(以下, 税賠保険 という)は,税理士の業務 遂行に過誤が生じたことにより損害賠償責任を負担したときに填補する専門 家賠償責任保険である。

この税賠保険には,賠償責任保険普通保険約款における故意免責等に加え,

税理士としての業務の特殊性から生じる免責条項として,法定納期限までに 納付すべき本税等を免責とする規定が置かれている。しかし,税理士の職務 遂行に過誤があったときに顧客等に発生する損害は納付すべき本税等である ため,免責条項の適用につき争いがあった。

この問題では,後述する最二小判平成15年7月18日(民集57巻7号838頁,

以下 最高裁平成15年判決 という)が著名であるが,この最高裁平成15年 判決を契機として免責条項が改訂された後,免責条項の適用を否定した事例 として東京高裁平成21年1月29日判決(判時2049号73頁)がある。この事案 では,税理士が受任した更正の請求手続の過誤に先立ち,期限後納付等があ った場合における税賠保険の免責条項の適用が争われた。本稿では,この裁 判例を素材として,最高裁平成15年判決後の免責条項改訂の効力,税理士の 過誤と免責事由該当事実との因果関係の必要性の有無,免責条項における

税額 の意義の三点について検討することとしたい 。

二、税賠保険における免責条項を巡る経緯

1.税賠保険の内容

税賠保険は,日本国内において税理士の資格に基づいて遂行した業務に起 因して,職業上相当な注意をしなかったことに基づき,損害賠償請求を受け

1) 本裁判例の分析については,別稿(拙稿 判批 ひろば63巻6号

p.57(2010

年))で検討したが,紙幅の関係から約款文言を重視すべきという理論的課題 について十分な整理を行うことができなかった。本稿は理論的課題の整理を目 的としたものである。

(3)

た場合に,法律上の損害賠償責任を負担することによって被る損害を填補す る職業専門家賠償責任保険であり,賠償責任保険普通保険約款を主契約とし,

税理士特約条項が適用される。

税賠保険は,昭和62年に発売された保険であり,専門家賠償保険のひとつ である。専門家賠償保険は,医師賠償責任保険(昭和38年発売),公認会計 士賠償責任保険(昭和46年発売)等,各専門家分野において発売されている が,税賠保険は比較的後発の保険である。

専門家賠償保険は,専門家としての業務の同質性から,保険者と専門家団 体との間に保険契約が締結され,専門家団体に所属する専門家が被保険者と して加入する。税賠保険では,税理士が加入を義務付けられている税理士会 及びその会員に対する指導,連絡及び監督に関する事務を行い,並びに税理 士の登録に関する事務を行なうことを目的として税理士法で設立が義務付け られている日本税理士会連合会が契約者となり,税理士が任意で税理士事務 所単位で加入している。

専門家賠償保険では,保険事故発生時に査定の困難性がある。業務の専門 性から,保険者において的確・公正な査定が甚だしく困難であるとされる 。 このため,損害調査会,審査会などが設置され,保険者はそれらの結論を尊 重し,保険金の支払いがなされる。税賠保険においても,保険事故の査定に ついては,日本税理士会連合会,弁護士,保険会社で構成される調査委員会,

学識経験者で構成される保険事故審査会の審議を受けるものとされている。

また,専門家賠償保険の特色として,専門家の業務は広範であり,その全 てを専門家賠償保険の対象とすると保険開発が困難であるため,専門家の賠 償責任の全てを担保しているものではなく,免責条項を定め合理的な範囲で 担保している点があげられる。税賠保険においても,担保される業務は特約 条項3条で定められ,税理士法2条1項に規定する税務代理,税務書類の作 成および税務相談,同条2項に規定する税理士業務に付随して行う業務のう

2) 平沼高明 専門家責任保険の理論と実務

p.11(信山社,2002年)。

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ち,財務書類の作成または会計帳簿の記帳の代行,同2条の2に規定する裁 判所における補佐人としての陳述に限られている 。会社法で設けられた会 計参与は,公認会計士(監査法人)または税理士(税理士法人)のみが就任 できるが,税理士が就任し過誤が生じ賠償責任を負ったとしても,税賠保険 では担保されない。

さらに,税賠保険では,過少申告加算税,無申告加算税,不納付加算税,

延滞税等(特約条項5条1項),及び,本税等に相当する損害(同5条2項)

を免責とする条項(免責条項)を設けている。しかし,税理士の業務に過誤 があり顧客等に発生する損害は,過少申告事案では不足した本税及びこれら の加算税・延滞税,過大納付事案では納付した本税相当額となる。このため,

この免責の可否が問題となるのである。

2.免責条項5条2項の趣旨

免責条項5条2項は,1号の加算税,延滞税等の免責,2号の本税等に相 当する損害の免責規定から構成されている。税理士の過誤により過少申告と なり,過少申告加算税を依頼者が負担した場合,この過少申告加算税は依頼 者の損害となり,税理士は損害賠償責任を負うことになるが,この損害は1 号免責となり,税賠保険では担保されない。これは税賠保険の開発段階にお いて,国税庁より 加算税・延滞税は,日本税制の根幹である申告納税制度 を確保する役割を果たしており,このようなペナルティー的性質を有するも のについて,これを損害として把握し保険によりてん補することは,税務行 政上問題があると指摘 があり,これに配慮したもの といわれており異論 はないようである 。

3) 株式会社損害保険ジャパン 税理士職業賠償責任保険適用約款 2010年7月 現在による。

4) 石田満 税理士賠償責任保険 山川一陽=根田正樹編 専門家責任の理論と 実際

p.

368(新日本法規,1994年)。

5) 裁判例では東京地判平成10年4月30日判タ1016号

p.202に見られるほか,平

沼直人 税理士賠償責任保険 川井健=塩崎勤編 専門家責任訴訟法

p.338

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これに対し,2号の本税等に相当する損害の免責の趣旨については,①い わゆる 駄目もと で過少申告を行い,発覚すれば税賠保険で填補を受ける という,不正助長の防止と理解する見解 と,②専門家としての注意義務違 反について,損害賠償責任という抑止が,専門家賠償保険の填補により機能 しなくなるという点からのモラルハザードを防ぐものと理解する見解 ,さ らには,③もともと納付すべき税額である以上,そもそも損害となり得ない という見解 がある。①説によると,免責条項の文言によっては,不正を助 長しない場合にはこの2号免責の適用が否定されるのに対し,②説によると,

不正助長の有無にかかわらず,この2号免責が適用されるという差異がある。

なお,③説では,もともと納付すべき金額であるか否かにより結論が左右さ れることになる。

②説に対しては,税理士が税賠保険で填補されることを前提に納税者の求 めに応じて過少申告を行うことは考えられないが,税賠保険の補填の可能性 を念頭に税法が定めている個々の趣旨・目的を逸脱した申告処理や,税法適 用にあたり十分な検討もせずに申告処理をする可能性は否定できないものの,

このような問題は専門家賠償責任保険に常に与えられた課題であり,免責条 項の役割とすることには疑問との指摘ができる。また,③説に対しては,損 害になり得ないというのであれば,そもそも税理士の損害賠償責任が存在し ないにもかかわらず免責条項で定める必要はない,と指摘できる。①説に対

(青林書院,2004年)など。

6) 裁判例では東京地判平成11年12月22日判タ1057号

p.

218等に見られるほか,

吉澤卓哉 税賠保険の適用対象範囲と免責事由 税理40巻5号

p.56(1997年),

山本哲生 最高裁平成15年判決判批 民商130巻6号

p.198(2004年)など。

7) 永井和之 税理士職業賠償責任保険適用約款における免責条項の意義 平出 慶道先生=高窪利一先生古稀記念 現代企業・金融法の課題

p.603(信山

社,2001年),平沼大輔 税理士職業賠償責任保険につき,約款改訂前に生じ た税制選択上の過失に関し,改訂後の税理士特約条項5条2項が適用されると して保険者が免責された事例(名古屋高判平成20年10月31日判批) 損害保険 研究71巻4号

p.216(2010年)。

8) 平沼高明・前掲(注2),p.77。

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しても,どのような場合をもって 不正を助長しない場合 というのか明ら かでないとの批判が可能である。しかし,免責条項5条2項を全体から考察 し,同項を申告納税制度の確保という趣旨・目的で規定したものであり,そ の趣旨を①説の不正助長の防止とし,1号で加算税・延滞税を,2号で本税 の免責を具体的に定めたものと解することができよう。

3.免責条項を巡る裁判例の動向

⑴ 平成15年最高裁判決に至るまでの下級審裁判例

平成16年改訂前の免責条項には,納税申告書を法定申告期限までに提出せ ず,または納付すべき税額を期限内に納付せず,もしくはその額が過少であ った場合において,修正申告,更正または決定により納付すべきこととなる 本税等の本来納付すべき税額の全部または一部に相当する金額につき,被保 険者が被害者に対して行う支払については填補しない旨を定めていた。

この平成16年改訂前免責条項に関しては,適用を肯定した下級審裁判例と して,①相続税につき農業相続人の納税猶予の申請を失念した事例において,

免責条項の設定趣旨を国民の適正な納税意識や円滑な徴税行政の支障となる ような行為を税賠保険の填補対象から除外するものとして,不正目的の有無 にかかわらず一律に免責していると解し,猶予を受けられなかった相続税は 一定の要件のもとで一定の手続きにより猶予されているにすぎないから本来 納付すべき税額にあたるとしたもの(東京地裁平成10年4月30日判決・判タ 1016号203頁),②法人税につき受取配当金の益金不算入の取扱いを誤った事 例において,免責条項の設定趣旨を,過少申告の助長を防止するものと解し,

修正申告により受取配当金を益金としたものであって,確定申告書に益金不 算入のための申告をしなかったために益金不算入の適用を受けられなかった ものであるから本来納付すべき税額にあたるとしたもの(東京高裁平成10年 7月14日判決・判タ1050号246頁)などがある。これに対して,適用を否定 した下級審裁判例としては,③居住用財産を譲渡した場合の特例の適用年度 を誤った事例において,免責条項の趣旨を違法な納税申告行為の誘発等の防

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止と認めつつ,本来負担する必要のない税額にあたるとしたもの(東京地裁 平成11年6月4日判決・判タ1031号207頁),④消費税につき課税事業者選択 届出書の提出を失念した事例において,適時に選択届を提出していれば受け ることができた還付金を失ったもので,その還付を受けるための申告は,違 法な還付申告を誘発するものではなく,過少申告と同視できず,また,免責 条項は限定的に解釈すべきであり,拡大解釈できるとしても合理的範囲内に 限るべきであるとしたもの(東京高裁平成11年12月22日判決・判タ1057号 218頁)などがある。

このように,免責条項5条2項の設定趣旨については,概ね,納税申告の 不正の助長を防止するためと解しつつ,免責条項に該当する事実があるとき に,一律に免責を認めるか否かでは見解が分かれていた。

⑵ 最高裁平成15年判決とその後の裁判例の動向

消費税申告に係る課税期間前に行なう 簡易課税制度選択不適用届出書 の提出を怠ったという税理士の税制選択上の過誤により生じた損害に関して,

最高裁平成15年判決は,平成16年改訂前免責条項を,不正な過少申告等にか かわった税理士が申告に係る税額と本来納付すべき税額との差額を依頼者に 賠償し,その賠償に係る損害を税賠保険により填補されることによって生じ 得る納税申告に係る不正の助長を防止するものと解し,形式的にみて過少申 告があったとしても,この趣旨・目的に反するものでないとして,免責条項 の適用を否定した 。

平成16年改訂前免責条項の適用にあたり,一律に免責を認めるものではな く,免責条項設定の趣旨及び目的を斟酌するという,この最高裁平成15年判 決は,その後,相続税の納税猶予の特例の適用を受けるための書類の添付を 失念した事例において,免責条項の適用を否定したもの(大阪高裁平成17年

9) 同判決の評釈として,山本哲生 最高裁平成15年判決判批 民商130巻6号

p.191(2004年),武知政芳 最高裁平成15年判決判批 リマークス30号 p.

98

(2005年),飯田秀総 最高裁平成15年判決判批 法協122巻7号

p.

1282(2005 年)などがある。

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1月20日判決・判時1905号139頁)など,下級審で踏襲された。

4.東京高裁平成21年1月29日判決の概要

最高裁平成15年判決を契機として平成16年に免責条項は改訂されたが,本 稿で素材とする東京高裁平成21年1月29日判決は,その改訂された免責条項 の適用を否定した事例として注目される。

⑴ 事案の概要

税理士X(原告,被控訴人)は,平成15年1月22日に開始した訴外Aの相 続に係る相続税申告手続をAの相続人訴外B及びCから受任し,同年11月25 日に申告書を提出した。その際,Aの相続人間では遺産分割協議が成立して おらず,将来遺産分割協議が成立した場合には更正の請求あるいは修正申告 を要することが想定されていたため,Xは,遺産分割成立後Bに適用されう る配偶者の税額の軽減の特例(相続税法19条の2第1項)及び小規模宅地等 の特例(租税特別措置法69条の4第1項)による減額をせずに相続税額を計 算して当該申告を行なった。

本件相続税の法定納期限は平成15年11月25日であったが,Bは期限後に納 付,さらに,この期限後納付の後に所轄税務署より申告漏れの指摘を受け,

修正申告書の提出及び納付がなされた。

平成18年3月17日に,B,Cを含むAの相続人全員の間で遺産分割協議が 成立した。相続税の申告期限から3年以内に遺産を分割した場合には,配偶 者の税額の軽減の特例及び小規模宅地等の特例の適用を受けることが可能で あり,相続税法32条1号により遺産分割協議の成立した日の翌日から4か月 以内に更正の請求をすれば,Bが既に納付した相続税の全額の還付を受ける ことが可能であった。Xは本件遺産分割協議の翌月にBから更正の請求手続 を受任したが,期限内に更正の請求をしなかった。

そこで,B及びCは,Xに本来であれば還付を受けることができた相続税 の還付金相当額の損害賠償を求め,Xは損害賠償を負担したことから,本件 契約の保険者であるY(被告,控訴人)に対し,一請求当たりの填補限度額

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の範囲内で,保険金及びこれに対する遅延損害金の支払いを求めたところ,

その過誤に先立ち納税者に期限後納付や修正申告があったことを理由にYが 免責を主張したものである。

すなわち,Yは,①納税者が法定納期限までに納税をしなかったことから,

本件において争われている免責条項5条2項2号所定の 法定納期限までに 全部を納付しなかった場合 に該当し,②納税者が修正申告により納付した 税額については,この免責条項5条2項3号所定の 納付すべき税額を過少 に申告した場合に修正申告により納付する本税 に該当する,と主張した。

また,この免責条項が,最高裁平成15年判決の後,平成16年に,税制上好ま しくない行為を抑制する趣旨・目的を徹底させるため,理由の如何を問わず,

不納付・不申告・過少申告が介在した場合には,保険による填補を行なわな いことを明確にする趣旨で改訂された経緯からみても,この免責条項が適用 されると指摘した。

これに対し,Xは,更正の請求の法定期限を途過した点に税理士の過誤が 存在し,その過誤と納税者の法定納期限内に納付がなかったこととは何らの 因果関係も存在せず,また,相続税の申告業務と本件期限後納付以後に行っ た更正の請求にかかる業務とは全く別の業務であり,この免責条項の該当性 の判断に際しては更正の請求手続に関する業務のみを対象とすべきとして,

この免責条項の適用はないと主張した。

⑵ 本件第一審判決(東京地裁平成20年7月22日判決・判タ1297号256頁)

この免責条項5条2項2号及び3号の適用について,条項の文言の解釈に つき,期限後納付又は過少申告がなされ,納税者が本来納付すべき税額と納 税者による当初の納税額との差額につき,税理士が納税者に対して支払を行 った場合に適用されると解されるのが相当とした。また,最高裁平成15年判 決による免責条項改訂について,徴税行政上望ましくない行為を排除するた め,税理士の過失等を問うことなく,免責事由に該当することを明確にした ものと解し,本件においては,保険金をもって納税者の損害を填補しても本 来納めるべき税金部分を保険で填補することにはならず,結果として保険金

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が徴税行政上望ましくない行為を行った納税者本人に帰してしまうことにな るわけではなく,免責条項を定めた趣旨には反しないとした。さらに,税賠 保険制度の本来の目的が税理士の過失による損害賠償を填補することにある ことからすれば,期限後納付及び過少申告などの徴税行政上望ましくない行 為が本件保険事故の発生に先だって存在したとしても,それらの事実と本件 保険事故との間に特段の因果関係が認められない以上,本件保険事故に基づ く損害の填補を肯定するのがむしろ上記趣旨に合致することとなると述べ,

この免責条項の趣旨を実質的にみてもこの免責条項の適用が否定されるとし て,Xの請求を認容した。

⑶ 本件控訴審判決

これに対し,本件控訴審判決は,Xの損害賠償は,本税に相当する額につ いて支払ったものではなく,還付を受けられなかった税額に相当する額を支 払ったものであるとし,この免責条項5条2項においても,1号ないし3号 が本税に相当する額の支払について,本税の納税手続に問題がある場合に免 責されることを定めているのに対し,4号は還付を受けられなかった税額に 相当する支払について,還付の手続に問題がある場合に免責されることを定 め,両者を明確に区分しており,還付を受けられなかった税額に相当する額 を損害賠償として支払っている本件については,本税に相当する額の支払に ついての免責を定めるこの免責条項の2号及び3号の適用はないというべき と判示して,免責条項の適用を否定した 。

三、最高裁平成15年判決後に改訂された免責条項の効力

最高裁平成15年判決は,形式的に過少申告である場合であっても,免責条 項5条2項の設定趣旨を納税申告に係る不正の助長の防止と解し,税理士の 申告手続前に行われる税制選択上の過誤により生じた損害について,免責条 項の適用を否定した。

10) 同判決の評釈として,黒木松男 判批 判時2069号

p.

196(評論615号

p.34)

(2010年)がある。

(11)

しかし,保険者と保険契約者の意図は,形式的に過少申告があった場合に は,一律に免責条項の適用を否定するものであったようである 。これは,

納税申告に係る不正の助長の防止という観点に加え,保険制度設計上の問題 があったのではないかと推察される。過少申告が介在した場合の一部に保険 金を支払うとなると保険事故の原因を詳細に調査しなければならないが,税 賠保険での保険事故の審査にあたっては税理士が作成した申告書等の書面と ヒアリングにより検証するしかなく,後知恵が働く余地がある。つまり,保 険事故の原因が,税理士の過誤によるものか,納税者と税理士との通謀によ る過少申告か,さらには,納税者が意図的に不都合な情報を隠匿した結果の 過少申告か,客観的な区別がつかない。したがって,この一律免責を否定し た場合,違法な過少申告や無申告等が誘発される危険性があり ,また,保 険金の支払いが増大し,保険制度の維持が困難になる可能性もある。

そこで,最高裁平成15年判決を受けて,税賠保険の免責条項は,平成16年 7月に,理由の如何を問わず,不納付,不申告・過少申告が介在した場合に は保険による填補は行なわないことを明確にするために改訂された。

前掲東京高裁平成21年1月29日判決は,この平成16年改訂後の免責条項に よる免責の可否が争われた事案であるが,この改訂の効力が最高裁平成15年 判決との関係で問われることとなる。もし,最高裁平成15年判決が,不正助 長の防止という免責条項の趣旨,目的への妥当性に鑑みて免責条項適用を判 断すべきと判示した,つまり,一律な免責条項を否定したものであって,平 成16年改訂前免責条項の一部を無効と判示したと解すると,この免責条項改 訂は一律免責を定めたものであるから,この改訂は最高裁平成15年判決を否

11) 平沼直人 重要判例担当弁護士からの実務的コメント 建築家賠償責任保険 につき設計ミスにより構造強度を欠いた建物であっても物理的な 滅失もしく はき損 が発生していない以上保険金請求は認められない−建賠保険金請求事 件(名古屋高裁平成20年6月24日判決・金融・商事判例1300号36頁) ほうむ 55巻

p.69(2009年)

12) 永井和之 税理士賠償責任保険の免責条項 平沼高明先生古稀記念論集 損 害賠償法と責任保険の理論と実務

p.345(信山社,2005年)。

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定する改訂となり,この改訂後の免責条項の有効性に問題が生じることとな る。

しかし,最高裁平成15年判決は,税制選択上の過誤による納税者の損害に ついて,形式的にみて過少申告があったとしても 免責条項の適用はないと 解すべき と述べている。平成16年改訂前免責条項の制定時には,消費税額 の計算にあたり複数の制度から選択することができ,選択により税額が変わ るという事態があることが十分に認識されていなかった点を考慮し,平成16 年改訂前免責条項の趣旨を広範に解することの十分な裏付けがない こと からこの判決は導き出されたものと考えられる。平成16年改正前免責条項は,

一律に免責するか否かを明文化しておらず,かような状態のもとでは,被保 険者にとっては免責条項の適用範囲が不明確であり,保険者と保険契約者の 合意をもって一律免責とするには無理があったといえよう 。したがって,

この判決は,平成16年改訂前免責条項の有効性を前提として,特約条項の曖 昧さを埋めるための努力をしたものであり,免責条項のように被保険者の重 要な利益に関する事項については,約款文言を重視する必要があることを考 慮したものと理解すべきであろう 。

したがって,最高裁平成15年判決は,保険者と保険契約者との間の合意に よる免責条項設定を否定したものではないといえよう。保険契約においても 契約自由の原則は機能すべきであり ,保険者と保険契約者が合意のうえ免

13) 太田晃詳 最高裁平成15年判決判解 法曹時報58巻4号

p.1341(2006年)。

14) 甘利公人 税理士賠償責任保険の免責条項における 本来納付すべき税額 上智法學論集45巻1号

p.133(2007年)は, 保険においててん補できない危

険があるならば,やはりそれをはっきりと約款に明記すべきである と指摘す る。

15) 山下典孝 損害保険契約における団体保険に関する一考察 立命304号

p.

412(2005年)は,本件免責条項は旧免責条項の 曖昧さを是正したものに過 ぎず,契約自由の原則に従い塡補範囲の明確化を図ったに過ぎない として本 件免責条項への最高裁平成15年判決の法理の射程は及ばないとする。

16) 平沼直人・前掲(注5)p.331は,旧免責条項を前提としてはいるが,団体 保険という特徴は 税賠保険の解釈・運用において十分考慮されるべきもの

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責条項を設定したのであれば,原則として有効と解すべきである。そもそも,

前述の通り,税賠保険は広く一般に募集される保険契約ではなく,税理士と いう特定の専門家の賠償責任を担保するために,保険者と保険契約者との間 で綿密な調整がなされて開発された保険である。この税賠保険の特殊性を前 提とすれば,税賠保険約款の解釈にあたっては,普通取引約款の解釈の原則 である作成者不利の原則は適用されず,保険開発の基礎を重視した解釈がな されるべきである。

他の裁判例でもこの理解はなされており,名古屋高裁平成20年10月31日判 決(金判1312号50頁)は,同判決の原審判決(名古屋地裁平成20年2月26日 判決・金判1312号55頁)を引用し,各条項につき契約者と保険者双方が協議 して定めたと推認される上,個々の税理士が被保険者として保険に加入する のは自由であることから, どのような損害をてん補するかしないかを決定 するのは基本的に当事者の合意次第というべき とし, およそ損害保険の 基本的趣旨ないし正義公平に著しく反するなどの特段の事情がない限り,無 効と解することはできない としている。

以上の理解に対しては,被保険者が置き去りにされているとの指摘が可能 である。しかし,税賠保険の法的性質は,他人のための責任保険契約であり,

原則として約款は被保険者である個別の税理士を拘束するものと考える。も っとも,税賠保険が団体保険であり,その担保範囲を限定する免責条項を含 む保険契約が,被保険者が直接関与することなく,保険者と保険契約者との 間で締結されているという特殊性を検討する必要があろう。保険料を実質的 に負担し,保険利益の享受者である被保険者の意向が明確ではないとして疑 問とされる余地はあるが,保険契約者は税理士会・会員への指導・連絡・監 督のための団体であり,被保険者が会員であることに鑑みれば,被保険者の

と述べる。また,永井和之・前掲(注12)p.344は,同じく旧免責条項を前提 としているが, 免責上の適用要件をどのように解するかは,本来,団体保険 において,どのように理解されていたかどうかということも問題となる。 と 指摘する。

(14)

利益を無視して免責条項を設定するとも考えられない 。

したがって,平成16年の免責条項改訂には最高裁平成15年判決の射程は及 ばず,税賠保険の募集にあたり,必要な情報を開示する限りは,被保険者に 対しても約款の拘束力が認められよう。

四、遂行業務と免責事由該当事実との因果関係

前掲東京高裁平成21年1月29日判決の事例では,保険者は当初の相続税申 告に係る納付が期限後納付となったこと,及び修正申告があったことをもっ て保険金の支払いを拒絶したが,税理士の過誤は更正の請求の法定期限を経 過した点にあり,Xは税理士の過誤と納税者の期限後納付とはなんらの因果 関係も存在しないと主張している。

このように,免責条項適用にあたり,税理士の過誤と免責事由該当事実と の間に因果関係は必要とされるのか否かが問題となる。

この点,免責条項設定の趣旨を,モラルハザードを防ぐもの(前述におけ る②説)と理解する見解を基礎として,包括的に委任された,または継続的 に委任された業務を一体として扱い,税理士の過誤と免責事由該当事実との 間に直接的な因果関係が認められなくても免責とすべきであるという見解が ある 。しかし,前述の通り,モラルハザードの問題は専門家賠償責任保険 に常に与えられた課題であり,税賠保険独自の課題ではなく,税賠保険の特

17) 山下典孝 最近の専門家賠償責任保険に関する裁判例の動向 ほうむ56号

p.64(2010年)は, 専門家賠償責任保険に適用される各特約条項の内容は,

保険者が一方的に作成するものではなく,保険契約者である各専門職業人の団 体やその下部組織にあたる各都道府県の団体等がその構成員である各専門職業 人の全体の利益等を考慮し,その内容を検討して作りあげたものである。 と いう。

18) 永井和之・前掲(注7)p.605は,納税者と税理士の関係が深い場合であれ ばあるほどモラルハザードの危険性があり,免責条項の公益的性質から, 包 括的に委任された,または継続的に委任された業務を一体として扱うべき で あり,他の税であろうと,他の年度の納税義務であろうと,税賠保険では免責 されると解している。

(15)

約条項で免責条項を定める根拠にはならない。むしろ,この問題に対しても,

約款文言に従って解釈すべきところ,税賠保険特約条項1条が業務に起因し た損害賠償責任を負担することによって被る損害を填補することを定めてい る点に注目して解決すべきと考える。

この特約条項1条は,保険者の責任の範囲を明確にするため,税理士の遂 行業務と損害賠償責任との間の因果関係を前提としているものであるが,同 時に,保険者の責任を切り分ける基準としても機能すべきであり,税理士の 一の遂行業務において損害賠償責任を負う場合に,一の保険者の填補責任が 存在すると解すべきである。

例えば,前掲東京高裁平成21年1月29日判決の事例で保険者が主張した免 責事由は,相続税の申告代理という遂行業務において生じているが,税理士 の過誤が生じた更正の請求は,遺産分割協議の成立を受けて配偶者軽減特例 の適用を求めるものであって,一旦確定した課税標準等または税額等を自己 に有利に変更すべきことを税務署長に求めるものである。したがって,同一 の納税債務に係るものではあるが, 一旦確定した課税標準等または税額等 までの申告代理と, 変更すべきことを税務署長に求めるもの とは別個の 業務であるといえよう 。

このように別個の業務において,第一の業務に免責条項に該当する事実が 生じていたとしても,それは第二の業務において過誤があったときに,第一 の業務における免責条項該当事実をもって,第二の業務において税賠保険の 免責が肯定されることは考えられない。これは,当初の申告業務と更正の請 求を別の税理士が受任した場合を想定すれば,自ずから明らかである。別の 税理士が遂行していれば免責は問題とならず,同じ税理士が遂行した場合に は保険者の免責が肯定されるというのは理解しがたい。最高裁平成15年判決 の事例においても,申告前に行われる税制選択の届出書作成業務と申告業務

19) 黒木松男・前掲(注10)p.199(判例評論

p.37)も 特約1条の業務起因性

の業務はあくまでも個別的に判断すべきであり,別個の業務と解してその業務 ごとに免責事由の存否を検討すべきである という。

(16)

を別の税理士が受任することを想定することができる。この事例では,免責 条項該当性が問題となるのは第二の業務であり,過誤は第一の業務に生じて いるが,税制選択の過誤と,過少申告との間に因果関係は認められない 。 以上から,免責条項の適用には,税理士が遂行した各個の業務に,免責事 項に該当する事実が生じたことが必要であると解する。

五、免責条項における 税額 の意義

前掲東京高裁平成21年1月29日判決の事例では,第一審と控訴審はいずれ も保険者の免責を認めなかったが,その理由付けが異なる。すなわち,第一 審判決は,平成16年改訂免責条項5条2項2号及び3号の適用の可能性があ ることを前提としたうえで,その文言から,期限後納付又は過少申告がなさ れ,納税者が本来納付すべき税額と納税者による当初の納税額との差額につ き,税理士が損害賠償した場合に適用するものと判示し,2号及び3号の適 用を否定した。これに対し,控訴審判決では,この免責条項5条2項2号及 び3号は,本税に相当する額の支払について,本税の納税手続に問題がある 場合に免責されることを定めているとして,本件では還付を受けられなかっ た税額相当額の損害賠償を行なっていることから,2号及び3号の適用の可 能性を否定し,4号の問題であると指摘した 。

この免責条項5条2項3号では 納付すべき税額 を過少に申告した場合 の本税,4号では 還付を受けるべき還付金の額に相当する税額 を過大に 申告した場合の本税が免責とされている。そこで,この3号における 納付 すべき税額 ,4号における 還付を受けるべき還付金の額に相当する税額 の意義について検討したい。

20) 太田晃詳・前掲(注13)p.1349も同様の指摘をしている。

21) 第一審判決と控訴審判決では,納税者の損害が何かの理解が異なる。第一審 判決は,更正の請求の期限を徒過したことにより,本来納付すべき税額でない ものを過納付したものが納税者の損害と解している。これに対し,控訴審判決 は,還付が受けられるはずにもかかわらず還付されなかったものが納税者の損 害と解している。

(17)

免責条項5条3項によると,この 税額 とは 当該申告の法定申告期限 において満たされている要件に基づき租税法により定められる税額 をいう が,この 法定申告期限に満たされている要件 の解釈については, 法定 申告期限の時点で納税者に租税法で定められた事実により満たされている要 件 と解するものと, 法定申告期限の時点で申告書により明らかにされて いる事実により満たされている要件 と解するものとが考えられる。しかし,

免責条項5条2項3号において後者と解すると,納税者が申告書に明らかに しなかった事実により課税される部分は免責とならず,まさに 駄目もと の申告を誘発することになる。また,免責条項5条2項4号において後者と 解すると,税理士の業務に過誤が生じた場合には,申告書にはその事実が明 らかにされていないのであり,本来過大納付事案となるものであっても,税 賠保険は機能しないこととなる。よって,前者と解するのが妥当であろう。

また,この免責条項5条3項では 当該申告の法定申告期限の時点 とあ り,通常はこの時点とは租税法の規定に基づく法定申告期限であることには 問題はないが,控訴審判決の事例のように,後発的事由による更正の請求が 可能な場合には,法定申告期限の時点の意義が疑問となる。第一審判決のよ うに,後発的事由による更正の請求の場合に,この免責条項5条2項3号適 用可能の立場からは,租税法が後発的事由による更正の請求を認めているこ とをもって,その後発的事由の発生が法定申告期限に遡及するものと考える ことになろう。これに対して,控訴審判決が述べるように,この免責条項5 条2項4号の問題と考える立場からは,更正の請求を申告 と捉え,法定 申告期限とは更正の請求期限をいうこととなろう。

平成19年7月に税賠保険の免責条項は再び改訂され, 納付すべき税額 を過少に申告した場合については修正申告等により 本来納付すべき本税 を免責とし, 還付を受けるべき還付金の額に相当する税額 を過大に還付

22) 更正の請求が免責条項5条2項4号で定める 申告 に含まれるのかという 点については,同号前段が 申告 ,後段が 還付申告 と区分して規定して いることから 申告 とは国税当局に対する意思表示と捉えることになろう。

(18)

請求した場合については 本来還付を受けられなかった税額 を免責とした。

そして,これら 本来納付すべき本税 本来還付を受けられなかった税額 とは,税制選択その他の事項に関する被保険者の過失がなかったとしても納 税者が納付義務を負う本税または還付を受ける権利を有しない税額をいうも のとされた。ここでは従前の 納付すべき税額 還付を受けるべき還付金 の額に相当する税額 の意義については直接の定めが置かれず, 本来納付 すべき本税 本来還付を受けられなかった税額 の意義を明らかにしてい るが, 被保険者の過失がなかったとしても とされている以上,納税者に 租税法で定められた事実により満たされている要件により,納税者が過失な く租税法を適用した場合に定められる税額を基礎として,過少申告または過 大還付請求に係る免責を決するものと解されよう。なお,この平成19年7月 改訂後免責条項では,従前の 法定申告期限において という文言が置かれ ていないため,どの時点の事実により納税者が納付義務を負う本税または還 付を受ける権利を有しない税額をいうのかという疑問が生じるが, 租税法 を適用した場合 とある以上,法定申告期限及び後発的更正が認められる場 合のその期限の時点をいうことになる。このように理解しないと,租税法が 後発的更正請求理由を限定している意義が失われるためである。

六、むすびにかえて

税賠保険は,税理士の職務遂行に過誤があった場合に損害賠償責任を適切 に履行することにより,税理士の社会的地位の向上に貢献するものである。

税賠保険が国民の納税意識の低下を招くようなことがあってはならず,不正 申告の助長しないよう免責条項を適用することは当然である。しかし,免責 条項に専門家としてのモラルハザード防止としての役割を期待し,填補範囲 を縮小することは,税賠保険の役割を制限する結果となる。今後も,税賠保 険の目的に沿った免責条項の設定が望まれるが,平成19年7月の免責条項改

(19)

訂では,税賠保険の支払総額の減少 にもかかわらず保険料が高額化 ており,今後,経済情勢の好転により税収増となった場合には,補填額が急 増し,税賠保険制度の維持が困難となることも予想される。この結果,保険 料の高騰を招くようであれば,免責条項の改訂でのカバーではなく,リピー ターといわれる繰り返し保険事故を発生する被保険者に対してリスクに応じ た保険料等の設定を検討するなど,税賠保険の設計を改善することで対応す る必要があろう。

(筆者は税理士,日本大学非常勤講師)

23) 株式会社日税連保険サービス 2010年度版税理士職業賠償責任保険事故事

p.

2によると,税賠保険の保険金支払総額は,2003年に1,339百万円であ ったが,2007年には644百万円と半減している。

24) この改訂に伴い,税賠保険の保険料は約1.4倍となった。

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