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Q−techniqueによる
幼児の適応に関する研究(D
教育心理学研究室 中 原 弘 之
問 題
幼児期における性格特性は,生物祉会的理論(bio−social theory)にあえて固執するま でもなく,家庭のsyntalityによってその大部分が支配されるといえよう。このような syntalityを規定している諸要因のうち,親の性格・態度が他の文化的・社会的要因とな
10
轤 で幼児の性格形成にきわめて大きな影響を与えるものである。仮りに,親が不適切な 性格を有しているならば,子供の性格形成にとって好ましくない家庭のsyntalityが形づ
くられ,さらに子供の同一化(identification)の機制と協扶することによって,適応を欠 く性格特性を具備した幼児へと発展させる可能性が大であるといえよう。そこで本研究で は,幼児の適応に関する指標として,幼児のリアルな行動傾向に対する母親のperceptの 度合とacceptの度合という2つの指標を設定した。
適応という概念はきわめて多義的であるが,ここでは幼児が家庭及び幼稚園での行動の 場に対し,彼なりに自己の行動をうまく調和させたり,或は調和させるために必要な性格 を有している場合を適応児,これと反対の性格特性を有し,不調和な行動を示す場合を不 適応児とみなすことにし,security, control, sociabilityの三側面からとらえることにした。
Thurstone, Holzinger, Cattellらによって発展させられた因子分析は,今日個人のパ 一ソナリティ研究に重要な手法として導入されていることは周知の通りである。これは主 としてR−techniqueによってなされてきたが,同じく個人の内面的特性の研究において
1 16
近年注目されてきたテクニックにBurtやStephensonらによって提唱されたQ−technique がある。本研究では,このQ−techniqueを用いて上述したような幼児の適応の問題を,
特に母親と幼児の入間関係の面から追求することにした。
なお紙面の関係で,本研究を(1),(皿)とし,今回はこのうち(1)について報告 6
することにしたい。
目 的
母子関係と幼児の適応との関係を解明するために,幼児の行動傾向に対する母親の perceptの程度が,幼児の適応に関する指標として有効であるかどうかを追求し,あわせ
てこの指標によって類別される適応児と不適応児が,どのような適応の因子構造及び類型 によって規定されているかをQ−techniqueにより分析する。
方 法 被験者
茨城県水戸市A幼稚園における4クラスから,ほぼ同数ずつ担任教師によって選出され た園児50名(男女各25名)を被験者とした。年令は5才8ケ月から6才8ケ月の幼児であ る。この選出にあたって特に次の二つの点が考慮された。i)保育年数による適応への影 響を考えて,2年保育の園児に限定した。ij)囚子分析によって心理学的により有意義な 因子を抽出するために,あらかじめ適応の概念に関する説明を受けた4人の担任教師によ って,その日常の観察に基づき適応の両極に位置すると思われる園児群の中からそれぞれ 選出してもらった。
手 続
Q唱ort:本研究では,幼児の行動傾向に関する母親の報告が中心となるが,母親の報 告の客観性を決定する基準として,幼稚園教師の協議に基づく報告を用いることにした。
17
シ者の報告はStephensonによって考案されたQ−sortによって行われた。 Q−sortで用 いられたstatementsは,幼児の適応に関する記述を母集団とする標本であり,この標本 抽出にあたっては,実験計画として考えられた要因をすべて含むように人為的に抽出しな ければならないであろう。そのためにTable 1のようなbalanced block designによる 構造化の手続きで,母集団からの標本抽出を行った。
13 g, 12, 14,
母集団に当る幼児の適応に関する項目は「適応性診断テスト」及びその他の資料
15.20
から収集された。これ Table l Tbe Factorial Design in Question
らの項目の中から修正を加え 1・d・p・nd・n・i・・l L・v・1s l
つ》Tab】e 1に従ってac, ad, X 適応の状態 (a)良適応 (b)不適応
Y 行動の特性 (c)安定性 (d)制御性 (e)社会性
ae, bc, bd, be(7)6つの組合 駒・u・ity ・・nt・・1 …iability」
せに該当する標本をそれぞれ
10項目ずつ抽出し,60のstatementsが作成された。 この一部を示せば次の如き内容の ものである。
(ac)とても無邪気で少しもかげがない
(ad)悪いとわかっていることには,たとえ誘われても手を出さない
(ae)友だちをまとめて上手に率いていくことがうまい
(bc)どことなくひねくれている
ρ
中原:Q−t㏄hniqueによる幼児の適応に関する研究(1) 33
(bd)すぐ調子にのって悪ふざけの仲間につりこまれる
(be)いつも友だちのいいなりになって,あとに従っている Tab畳e 2 Frequency Distribution
非常によくあてはまる まったくあてはまらない
S。。re l+4+3+2+1 0 _1_2_3_4
F・eq・…y」356… 2・・653(・−6・)
このような60のstatementsを一項目ずつ記したカード(Q−cards)を用いて, 母親及 び教師は幼児の行動傾向について強制分類(forGed distribution)を行った。強制分類は Table 2のような「非常によくあてはまる」から「まったくあてはまらない」に至る9パ イルに,分布が正規型に近づくような方法で行われるのであるが,母親及び教師にはそれ それ次のような教示が与えられた。
−so〃…「あなたのお子様の日常の姿を思い浮べながら,これらの60枚のカードを
?ネたのお子様に非常によくあてはまる ものから あなたのお子様にまったくあては まらない にいたる9つの段階に指定枚数にあうように分類して下さい」 (このようにし て行われた母親のQ−sortをM−sortと呼ぶことにする)。
T−s碗…「選出された園児一人一人について,4人の先生方が相互に意見をかわしなが ら, 非常によくあてはまる ものから まったくあてはまらない にいたる9つの段階 に,指定枚数にあうように分類して下さい」 (このようにして行われた教師の協議による Q−sortをT−sortと呼ぶことにする)。
以上のようにして,幼児の現実像に関する母親と教師の資料が昭和36年11月に収集され
た。
T−rate:4人の担任教師に対しては, Q−sortと同時に5段階評定尺度を50人の園児の 現実像に基づいて協議杓に評走するよう依碩した(これをT−rateと呼ぶ)。この評走尺 度は,先に作成した60のstatementsをTab!e 1の(a),(b)の水準によって対応さ せて構成したもので,30対の対応項目について +2 から −2 までの5段階に評定 するようになっている。このT−rateは, T−sortの信頼性を検討することを意図して試 みられるものである。
20
bAT:本研究での幼児の適応基準を得るために幼児・児童用絵画統覚検査を実施した これは同時にT−sortの妥当性を検討する基準としても用いられる。このCATの実施対 象は,後述の31名の園児であり,昭和37年1月に筆者が幼稚園で実施した。
仮 説 本研究において吟味される仮説は次のように記述されよう:
1. 4人の教師による協議的分類(T−sort)は,幼児のリアルな行動傾向を把えている であろう。
2.幼児の現実像に基づく母親の分類(M−sort)と教師の協議的分類(T−sort)間の相 関(rMT)は,幼児に実施したCATプロトコルのblind analysisによる適応基準と 強い正の連関を示すであろう。
3.rMTによって類別された適応に関する上位群と下位群は, T−sortによる相関行列 に基づく因子分析の結果,異った因子構造によって特徴づけられるであろう。
結 果 rMTと幼児の適応
前述の如く,母子関係と幼児の適応の関係を追求せんとする本研究の構想は,幼児に対 する母親のperceptの程度が,母子関係の適切さ,ひいては幼児の適応の程度を反映する であろうという考えに基づいている。母親のperceptの程度は,幼児の現実像に関する M−sortと基準値として仮定されたT−sortとの相関rMTによって示される。従って「MT は,母親が幼児のリアルな行動傾向をいかに客観的にperceptしているかを示す値であ ると同時に,幼児の適応指標としての役割をも負荷されている値である。これらの点を検 討するために以下順を追って結果を記述することにしよう。なお50人の母親によるM−sort のうち,分類の誤りのため処理できない資料が5件あったので,これらを除外した45名の 資料に基づいて報告される。
H,L両群の比較:まず45名の園児について得られたT−sortとM−sortの偏差積相関 係数を求め,分布を正規化するためにフィッシャー(R.A. Fisher)の方法によってZ変 換して各園児のrMTを算出する。得られた45名のr町は.432を平均として最高.950か ら最低一.322の間に分布した。次にこのrMTの上位20%及び下位20%の園児をそれぞれ 9名ずつ抽出してH群,L群とした。
このようにして決定されたH,L両群に関する母親及び教師の分類結果を比較するため に,M−sort及びT−sortからこれら18名の個人得点(それぞれM−sort得点・T−sort得 点と呼ぶ)を算出した。これは60のstatementsのうち適応をあらわすカードをTable 2 の + の段階に,不適応をあらわすカードを 一 の段階に分類している場合にそれぞ れ +1点 を与え,これと反対に不適応をあらわすカードを + の段階に,適応をあ
中原:Q−techniqueによる幼児の適応に関する研究(1) 35 Table 3 rMT and Scores らわすカードを 一 の段階に分類してい
of 18 Subj㏄ts
る場合にはそれぞれ −1点 を与えて算 Subjects Zノ Scores
G.。uplNα (rMT) M−、。.t巨卜鋤.t 出した。この際, 0 の段階に分類され
・1,95・ 28 32 た12枚のカードは得点算出に無関係である
2 1 .885 46 40
3 。869 39 44 ため,とりうる得点は ±48点 の間に分 4 .768 34 42
き 。761 42
D755 1−14 │2444 布することになる。
H ζ …D728 30
D686 26
30
Q8 以上の方法によってM−sort, T−sort別
9 .686 18 40
に算出されたH,L両群の得点を示すと
Tot. 249 276
M 27.66 30.66 Table 3のようになる。
SD 7.81 20.15
37 R8 R9
r.・87144!一・・
Fll1口1「−1塁
この得点に基づいてH,L両群の比較を sったところ(t検定),M−sort得点では
L
珪?42震
・080[26 1−10
@.039 1 38 −10
F811121…一器一・103 … 24 旨 一26
両群の平均に有意差が認められなかったが,
oT蝋徽では1%樺でH群がL群よ
45 一.322 32 旨 一40
@ __」 り高い平均得点を示すことが知られた。ま
I i
sot. 197 1−102
l l 21.8gl−11.33 た,H群のT−sort得点の平均はM−sort 一
SD i 14・49125・55 得点の平均より高く,反対にL群ではM一
『
FDif. §:謝躍 sort得点の平均がT−sort得点の平均より
tP 勘鋸1軌瑚 一 童 A煖ヌくなっている。これらの結果から次の ことが考察されうる。
母親のQ−−sortが教師のQ一釧)rtと高い一致を示したH群の園児に対して,教師は一般 に高い得点を与え,しかもそれは母親の与えた得点よりも高い値である。これに対して母 親のQ−sortが教師のQ−sortと低い一致を示したL群の園児に関しては,教師は一般に 低い得点を与えているが,母親の与えた得点はH群の値に接近した高い値である。以上の 結果から,もし仮説1が後の吟味によって支持されうるならば,H群の母親は幼児の行動 傾向をやや過小評価するのに対し,L群の母親はきわめて過大評価するといえよう。また M−sortでは両群に有意差が認められないが, T−sortではH群を高くL群を低く得点づけ ている(t検定)ことから,rMTの高低は, T−sortの値にかなり支配されているといえ よう。従ってT−sortが幼児のリアルな行動傾向に関する基準とみなしうるかどうかとい うことが,適応指標としての恥丁の有勤性を検討する上に極めて重要なキーポイントと なるであろう。
H,L両群に関する以上の一般的傾向性から脱逸する例外的事例として幼児6,39が存 在する。幼児6はM−sortとT−sort共に低く得点づけられたことによってH群に該当
し,幼児39はM−sortによって低くT−sortによって高く得点づけられたためにL群に該 当したケースである。これらの点については後にふれる機会があるので,こ〜では単に例 外的事例のあることを指摘するにとどめたい。
T.sortの検討:而項での考察によって, T−sortが幼児の適応指標として仮定されて いる「M値に,極めて大きく関与していることを知ったが,もし仮説1が支持されうる ならば,高いrMTを示すようなM−sortを行った母親は,幼児のリアルな行動傾向をあ りのままにperceptしている母親であるといえよう。従ってreliabilityとvalidityの面 からT−sortの検討を行うことにしよう。
まずT−sortのreliabilityについて述べることにする。 reliabilityの検討は・T−rateと の連関係数C(coefficient of contipgency)を安定度係数(coefficient of stability)と みなすことによってす》められた。T−rateからの個人得点(T−rate得点と呼ぶ)は・30対 の対応項目に対する5段階評定値の総和を用いたが,前述のように,T−rateの5段階評 定は・・+2 から 一一2 までのdouble scaleであるため, T−rate得点は +60点 か
ら・L60点 の範囲に分布する。このようにして求められた45名の幼児に関するT−rate 得点に基づいて,上位から30%,下位から30%のところで3区分し・一方T−sort得点に ついても同様に行われた3区分とによってTable 4の分割表を作成した。2つの変数間の 連関の有無を検定した結果,κ2・二43,178 Table 4 Contingency Table
for T−sort and T−rate
1%水準で両変数問にIEの連関
に\ T−rate \ 3 \のあることが知られた・このκ2値によ iT−s・・♂\\
一ヒi上位30%)
i
@ 中
P
下 1(下位30%)1 i
〔.Vl〕 1
チて得られた連関係数Cは0.700であり, 1上(上位30%) ・2i・ 1
〔註2〕 [ 1
この場合のとりうるCの最大値0.816と i中 2 1 12 3 の比較から明らかなように,両変数間の 下(下位30%) 1 3 11 連関はかなり強いことが確認された。
T.sortのreliabilityはT−rateとの連関係数によって確かめられたが, validityの検 討は本研究での適応基準として31名の園児から得られたCATプロトコルによる判定(C AT判定と呼ぶ)を用いて行った。このCAT判定はTable 1のbalanced block design に従って,security, control, sociabilityの3つの観点から行われた。まずこれらの観点 毎にblind analysisによって適応・不適応が判定され,次にこれらの判定に基づく綜合判 定が行われ,31名の幼児を適応群(W)と不適応群(M)に分類した。
〔註・〕c−》。輪一…
一
k註・〕Cの最大値一》m孟1 m・級数の細胞の大きさ
一
中原:Q−techniqueによる幼児の適応に関する研究(1) 37 この31名をそのT−sort得点によって50%ileで2分し, C A T判定と関連づけるこ とによってTable 5が得られる。この両変数間の連関の強さはφ=0.878であり,κ2=・
23.881であることから,0.1%水準で有恵であるこ Table 5 Contingency Table とが知られた。従ってT−sort得点は幼児の適応基 for T−sort and CAT
準としてのCAT判定と高い一致を示し,ここに
1漏じ一一鰻IW Ml l
T−sortのvalidityが確かめられた。
1上e踏、 ㎏)・
1
「P3 │一ヱ
以⊥の分析によって仮説1を支持するための必要 夙惣沁)「一0 16
条件が満足され・T−sortは幼児のリアルな行動傾向をとらえていることが失正された。
「MTの検討:T−sortが幼児のリアルな行動傾向に関する基準として確認されること
一一
A.よって局いrMTを示すようなM−sortを行った母親は,幼児のリアルな行動傾向をと e・えている母親であるとみなすことができよう。そこでrMT値が適応基準としてのCAT 判疋とどのような関係を有しているかを明らかにしておく必要がある。従ってここでは仮 説2の検韮が試みられる。
rMTの高い園児と低い園児とが,先にH, L群として各々9名ずつ抽出されたが,これら 両群の園児に対して与えられたCAT判定は, Table 6のようになる。この二分割表によっ てφ係数を算出したところ,φ=0.667,κ2=8.001 Table 6 Contingency Table であり,これは0.5%水準で有意であった。即ち, for rMT and CAT
rMTによって類別されたH群は, CAT判定によっ 「面一£細wlMl1
て適応のよい幼児群であり,L群は不適応の幼児群
I H 18 kと1
L 1 8 1 であることが示された。従って,母親が幼児のリア 1
ルな行動傾向を,ありのままperceptしている場合, その幼児は適応がよいか,或は将 来適応がよくなっていくであろうという構想に基づいて設定された仮説2は,ここにおい て支持されうることになろう。
以⊥の考察によって仮説1,2が支持されたが,ここで先に指摘しておいたように,一 般的傾向から脱逸する例外的事例(幼児6・39)について説明を加えておくことにしよう。
しかし・もしも当研究で扱っている適応の概念が,本来CAT以外の基準で測るべきもの であるならば,これらの事例の存在は, rMTがCAT基準での適応指標として,十分な有 効性を欠いている ということを示唆しているとも考えられる。また45名の幼児群を対象
として検i寸されたにすぎず,さらに多くの他の幼児集団を対象として検討が行われたとき に,理論上の飛躍が指摘されて,適応指標としての有効性を失うことになるかもしれな い。しかし現段階では,これらの諸点を吟味するための十分な資料を欠いているので,こ こではrMTがCAT基準での有効な適応指標であるという前提に基づいて,例外的事例に
次のような説明を与える。
即ち,幼児6は過去において経験した不適切な家庭のSyntalityによって,現在もなお 不適応行動が持続しているが,rMTが示す如く,彼の母親が幼児の不適応行動をリアルに perceptしていることから,母子関係は適切な状態にあり,他に大きな原因のないかぎり 幼児6は漸次r遭の示すような適応状態をとりもどす可能性を有していると考えられる。
幼児39については,母親のQ−sortにおける分類上の偏りや,不適応行動面に対する何 等かの懸念による故意の過大。{価或は幼稚園と家庭とにお1ナる幼児の二面断働特性な どの原囚が考えられるが,幼児39のM−s・・tとT−s・・tとを,行動特性の3水準別に検討 して、みると,sociability及びsecurityにおいて両分類はよく一・致しているが・controlに関 してはまったく正反対の分類が行われている。例えば 何回いわれても仲々いわれた通り に守れない というカードを,母親は 1−3 の段階に,教師は 一一4 の段階に分類し, い い出したら人に反対されて琶喪してあとへひかない というカードを・母親は +4 激 師は −1 に分類している。このようにcOIltrolに関して母1紗孟は低く得点づけ,教師は高 く得点づけている。また幼児39のCATプ・トコルによると・攻撃Nま全くなく従順で他 人への親和・養育・救助の欲求がみられ,無邪気でおとなしく,わがままなところもみら れない。いじわるな友人からの攻撃を圧力として意識し,不女と怖れを示している。CA T実施時の観察記録では,日語は小さく,はにかむ傾向がみられ,やべ些戒心があるが,温 和な性格である。これらのことから幼児39は,controlに関して家庭と幼稚園とで異った 行動傾向を示し,母親は主として家庭内での行動傾向に基づいて,教師は幼稚園での行動 傾向に些ついて得点づけをそfったか,或は母親がC・nt・・1に関して・誇張的得点づけを行っ
たかのいずれかに原因するものと考えられる。仮りに前者の原因によるとすれば,幼児39 は幼稚園でかなりの抑圧経験を有し,臨床的に問題を内含していることが推測されるであ ろう。後者の場合ならば,母親の幼児に対する偏見的態度が,幼児の自己不満を誘発し,
不適応行動へと発展させる可能性を予想することができよう。いずれにしても幼児39に対 しては,rMTの示す如く不適応の行動傾向が高まる危険匪があると解釈しておきたい。
因子分析
以上の考察によって,r柳がCAT基準による幼児の適応指標として,かなり有効であ ることを知ったが,さらにrMTによって類別された適応の上・下1両群の因子構造をQ一 techniqueによって把握し,母子関係と幼児の適応との関係を因子面から6察してみよう
と思う。なお多少,記述の簡潔さを欠く結果になるとも思うが,Q−techniqueについての 説明をいささか付加しつ㌧稿をす㌧めることにしたい。
Q4echn⑩ueとパーソナリティ研究:人間は独自な有機的全体であり・分析するこ
中原:Q−t㏄hniqueによる幼児の適応に関する研究(1) 39 とは不可能であるという考えに対し,個体を多くの量的変数の集合体であるという立場か ら,因子説を心理学分野に導入したのは,知能の二因子説で知られるSpearmanである。
この考え方がThurstone, Holzinger, Cattellらによって発展させられ,今日では因子 分析がパーソナリティ研究での重要な手法となっている。この因子分析の考え方はR一
. techniqueについていえば次のように言うことができよう。
n個のテスト(変数)を集団に実施して得られた個人得点によって,n個の変数の相互 相関を求めるとTable 7の相関行列(correlatlon matrix)が得られる。この行列の各要 素は,行列 Table 7
Correlation Matrix Factor Matrlx Transposed Matr ixの基本的性
質から因子
lhl・、2 r、3・一・、。[ 旨 i・na・2 a・3……alml i・・1a・・a・r…・…一「
@ i
r21 h量 r23・・・… r2nl
a21 a22 a23匿 …°a2m a12 a 22 a 32 °° an 2 i
行列(factor ・、、r32 h§……r,。i l
= a31 a32 a33……a3m
@ し
i
撃≠P3 a23 a33−a。,{ i
matrix)と 1
サの転置行 1
ii:… 封・・1r・・r・ぎ一血2・} i i i ii: i i 三II
′撃P a{ユ2 auユ3・・・… ㎞ユ1
1iii ilIEalm a2m a3m°°°anmI n
列(transp一
osed matrix)の積で表わされる。実際には相関行列の対角線の要素一共通性(commu一 nality)一の値は未知数であるため,その列の最高値を推測値として用いるのであるが,
このようにn個の変数間の相関行列から,因子行列に示されているnよりも少いm個の因 子を抽出する方法が因子分析である。
3battellは変数(variables),個人 1
(persons),時点(occasions)の三つ ! ?
の次元からなるFigure 1の相関立方
体によって,6種のtechniqueを図示 ,魔̀l日IA8LES しているが,このうち本研究で用いる
P姻、i l
侵♂riqりe
のはQ技法である。Q−techniqueは ,へ1 睾
1 16
aurt, Stephensonらによって提唱さ 宣 @ ,Cρρ 、、@、A 、
ξ
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れ,近年注目をあつめているもので, 0噸 SlOκS
黛. 葱
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、@、
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ある一つの時点において多くの変数を
少数の個人に実施し,得られた個人間 0
Figure l Covar三ation Chartの相関行列を因子分析するのである。
このためRとは逆の関係にある技法と呼ぶ人もある。このQ−techniqueの特徴としては,
テストの数が多く被験者の数が少い場合に有効であり,異った実験条件のもとにおける同 一個人についても適用しうることである。このようなQ−techniqueによって得られた因
子についてGuilforδは・・人格の型ないし症候群であり,顕吾な特性の組合せを共通に有 6 キる個人は,これらの特性を因子として示すことになる といっている。従ってEysenck
が指摘しているように,ごく少数の個人間の相関行列に基づくQ−t㏄hniqueでは,心理学 的に意味のある因子を見出すために,被験者を人為的に選んでおくことが必要である。
2・4・18
Q.techniqueの利用が増すにつれて,それに対する批判もかなり行われている。即ち Q−sort.における分類者の独断的解釈の介入, Q−sortから導かれる相関の過大評価又は過 小評価に偏る危険匪,Q−sortの実用性の欠如, simplest structureという軸の回転規準 の不自然さ,得られた因子を解釈する場合の困難さ,得られた結果の一般化に関する制約 などである。しかし,Q−techniqueに関する多くの研究に基づいてなされたStephenson のノ∫法論的考察・ The study of behavioち1956押は,パーソナリティ研究に多くの示唆 を与えるものといえよう。
セントロイド因子の抽出:先に決定されたrMTの高い園児(H群)と低い園児(L群)
おのおの9名を対象にし,彼等に関するTsortを用いて18名の園児相互間の相関係数を
Table 8 Correlation Coefficients for 18 Subjects(n=60 Statements)
Subj㏄ts ・2 34 ・ §78 937・39如 娼娼覗妬
羽 一F爵.。3
4 ,634 .547 .654
H 5 。575 .677 .752 。559 6 一.268 −.343 −.209 −.220 −.311
.594 .394 .299 .449 。409 −.315
億 ,496 .575 ●5〔}4 .465 .547 −.417 .516
__L旦. .760 .709 .579 .5S7 畢661 −.358 .681 .669 37 。165 幽173 −,071 −.067 −.063 .024 .1 )2 9157 .283 38 一516_.323−.489−.449−.299 .114−・185−・079−・283 ・236 39 .173 .150 .531 .4認 .508−.173 ・幅 205 ・063}・639一374 t40
E毘
_.618_.614_.223−.脇一.350 .器5−・291一272一610−・4°6 ・217 ・脳
@ .346 .、。2_.。43 .・89−.・47 .2娼 .・83一〇47 ・25Z ・374−・142−・認3一315
@ ,224.、46.5研 .366.4・3−.・42.0肥 ・・89・2・い・165−・339・512・2覗一・°31
@−.272−.珊_492−.394−.492.2艦一2・9−.29・−22・・鰯 ・366−・65°一・°51・413一4°2
@−.3。3−35、..32卜.224−.・・6.5偲一.・・3−.2・8−・詔・・器・・4・卜・236・185・236−・177 339 P45i−.24・一.36・一.・・一.獅一・5・・闘一・1・。一…−362・2−228一・563・訂3・認6−・327 働細
Table g Factor Matrix(1st factoring)
偏差積法により算出する。Table 8は ._一一 一一
}
セられた欄行脈ある。次にT㎞一\ ___一一一____一一一一巾…鼈黶Q____一 一一一一一−−1 一
@I H 皿 w Commu−獅≠撃奄狽奄?刀@ 7『
一_㎝
1 .693 .496 。177 −.286 .839
stoneの完全セントロイド法(com− 2 .703 .422 −.079 。118 .692 19 3 。801 .055 .288 .247 。789 plete centroid method)によって因子 4 5
フ抽出鮒うと・T・bl・9のような4 引
.713 .224 。282 −.046
│:§ll:講:器書:lll l .542 .329 −.140 −.230 {
.640
@.748
@.521 個の因子が得られた.これら4で[酎鰍[ 慧1 .622 .318 −.204 .258 [
D717 .581 −.141 −.027
.596 D872 37 一.185 .685 −.173 .166 。561
縦搬黙糖謙器に難§1繍… 1轍8瑚囎値)とかなりll廉講一;llに1磐 .533
D794 B571 D563 D435 D651
44のずれがある。 このことは,真の 一.580 .203 .316 .354
S5レ・銘5 ・315 ・147−・21°
.603
D634
中原:Q−techniqueによる幼児の適応に関する研究(P 41 communalitiesとくらぺて差の大きな推測値によって因子を抽出したことになるので,正
8
オい結果が得られないことを意味するGuilfordが指摘しているように, communalityが 過大評価された場合には,実際にあるより以上の多くの因子が現われることになり,過小 評価された場合には虚数が取扱われることになる。従って実際に得られたcommunalities
と推測値との間に±0.1以上の差があるときは,もう一度抽出をやりなおす必要があると されているo
T・bl・10 F・u・th曲・t・・R・・id・al・ (・e−fact・・i・g) 一一一
馳・」鴫1・ 2 3 ・ 5°「『78 9㎝r認一394。、14243翼…45. 一 『rr
1 2 一.023 3 一.027 −.014 4 一〇43 一〇22 −.003 H 5 一〇12 .023 .OO3 −.065
6 一.013 。013 .031 −.0ユ3 .030
翼 il:;i;i襯撫一
37 .〔〕26 −.024 。042 −.040 −.044 −.〔}38 −.022 −.027 −.005 認 一。017 −.062 −。071 .014 .040 −.02⑪ .1e3 臨049 .015 −,C26 39 『・009}・°26一〇61 ・028 ・037一(鵬 .043 .053 .C。2−.1。6 .052 40 一〇69−・124−・鵬一・024−・051 ・G53 .165 」30 .030一〇59 .083 .017 L 41 一・Ot1 ・004一〇〇2 ・029 ・014−・007−.。69−.006 .㎝5 .鰯一.011_.025 rG48
42 ・0°6−・050 ・078 ・脳 ・021−・110 ・030 .035 .。80 .114−.027−.似3 d33 .。66 43 一・0駆一〇57 ・074}・010 ・031−・。59−・049 ・Ol4 .003 .。00 .0娼 .019 .OlO ,052 .033 44 ;°56−・°43−・°弼 ・・75一・73・鵬一・・53・・221−・… .。・・.・能 .・62−.㈹ .。4卜.。52−.。55 145 ・OC°・°21−・°46一・080 ・°娼 ・α・9・・18 ・・59−』3・re3・一.・21一〇12.・59.0。7.。2。.029一〇51
そこでTable 9のcornmu一
Table ll Factor Matrix (2nd factoring)二 一 一一一一…一 一一 一一一一一一一一一 _一=_一= 一二=τ一= 一 一
Obtainedr Gues.
nalitiesをTable 8の対角奏素 一i−一「「一一.一一一
@ 一一一「 一一一一・
Values Values
としてrefactoringを行った結 h21 h2j
罠轍1・の因子行列が得ら 1 1 :ヲ8} :量身8 _:占;多 一:釜?毒
.857
B691 .839D692
3 1 .804 .061 .291 .251 .798 .789 れた・なおT・bl・10は第姻 言子抽出後の残差行列であり,そ 夢 「 .711 .230 .284 −.047 .812 .150 .e85 。247「一.508 .069 .499 .0761 .522 .335 −.133 ….218
.642
@.750
C .5181 ,450
。640 B748 B521 D475
一蜘魁・晦 c霧i墓に;lll繧騨 .596D872
値となり,これ以上の因子抽出 38[『・517 ・072−・329 ・395 ・537 D561.533 39 1 .602 −。542 .379 .124 。815 .794
は鰭味であると思われる・ 智 「一。350 −.581 .259 。203 1 。568−.125 .584 .351 −.311 1 .577
.571
軸の回転:当研究のデーター 蜷 D563
ノついての回転を行揃に,軸 1念
.438 −.229 .392 .149i−.662 .419 −.059 −。173
.420 P .647
@.619
@。625
.435 B651 B603 B634
の回転の必要肱関して説明を濫 6.4296 2。8755 1.2923 0.9007
var.
t加することにしよう。詳細に 35.72%15.98 7.18 5.00 ついては文献19を参照されたい。
今Table 12のような2変数j,kに関する相関行列から,完全セントロイド法によっ てTable 13の因子行列が得られ,変数j,kの有する2つの因子の因子負荷量がそれぞれ
aゴ1,aゴ2, aκ1, a砲であったとする。先にも示 Tab正e 12 Table 13
@ 一皿 = 一一一一r−一一=『;
した如く,この相関行列と因子行列との間には ll k EII 皿 一一、 一一一一
1。、、a、, li
°L1 a砲
a,、a、−rガr躍
P×ll−h−!
jk 。 .、北 jl ゑノ1a,2
P吻・肋 kla・・a硬 } L−一
(1)式のような関係が成立するので,変数j,k の相関r鈎は,(2)式のようになる。
・炉・、、a・、+・・,a・・…・一………(2) 1
第1因子をX軸,第2因子をY軸にとり・
因子負荷量を各変数の座標の値とみなすなら
」
ば,変数j,kをFigu・e 2のよう1・幾艀 匂 _一一■■一■r−0
@ 3 的に位麗づけることができよう。従って②式
Il
に1/h轟を乗ずると・ 嚇 i
議一塾謡・+竪睾 α麺 =C・SφパC・Sφ・1+Sinφブ1 Slnφ幻
1砺k k_ ___」 _一__一一一一一一
@ 略,l l
@ l 匹k l 馳 l I
=COS(φブ、一φκ1) o 傷 αh
∴。、、−hブh、c・・φゴ・・…・・……・…・………・一(3>
となり,変数」,kの相関は,ベクトルの長さ(hヵhのとその角度(φゴのとによって 決定され,直交軸(reference axis)とは無関係であることが知られよう・従ってTable 12の相関行列からTable 13の因子行列が得られたとしても・それはFigure 3aの如き
テストベクトルの布置(configuration)が示されるのみである。それ故に直交軸の方向を Figure 3bのように決定するか,或はFigure 3cのようにするかは・それによって心理 学的に意味のある因子が得られるかどうかによって決定されるわけである。そこでベクタ
一の布置を変えることなく,変数j,kの特性を心理学的に考慮しながら,直交軸によっ て示される因子が意味をもっように軸の回転が行われる。
@ し
@ 」
1
@ j・
梶@ k
k k
Figure 3a Figure 3b Figure 3c
中原:Q−techniqueによる幼児の適応に関する研究(1) 43 さて,この回転に際して何を基準として行うかにっいて,いくっかの説がある。Thur一
19 5
stoneは simple structure を,Eysenckは criterion analysis を, Stephensonは 唐奄高垂撃?唐煤@structure をそれぞれ提唱している。これらの基準のいずれが妥当であるかと 7
「うことにっいて,藤原は,これらの基準のいずれが正しくいずれが誤っているかという のではなしに,いずれがより有効にして妥当な因子を見出すのに役立つかという観点から 検討すぺきだとし,simple structureについては,パーソナリティの領域で因子を一義的 に決定することの困難さを,criterion analysisについては,その方法上の矛盾を, simplest structureにっいては個人と個人との間に相互に独立な特性因子を仮定することの不自然
さをそれぞれ指摘している。しかしこの指摘は,一般的な立場から考えられるものであり,
取扱われるパーソナリティ特性の種類が少い場合には,それぞれの基準の有効性も自ずと 変ってくるはずである。
当研究では一応Stephensonのsimplest structureを基準に用いてrotationを試みる ことにした・Table 11の因子行列のうち・第1因子と第2因子について,18名の園児の位 置をその因子負荷量によってプロ
bトすると,Figure 4のようにな 1 、
Il.●
る。次に軸を回転するのである 1 ・書7 8
が,これら、8名の蹴が,T罰。t l .心 喫によってどのように特徴づけられ 謹 1
トいるかを知っておくことは,か 慧 1
.6
@ :1鴻 ■7●8 .42 , 一68 ,
●6 〆ノ百5「 ・3 工
なり回転に際して役に立つので, °°8 「6「4/3 遭 ・4 ・G .8 80
ノー〆 一
@ 一ρ U0のstatementsを構成している 〆
唐盾モ奄≠b奄撃奄狽凵C colltrol, securityの
040 R水準別に,各園児のT−sort得点
、 ♂1
E・
P 、
を算出した。Table 14にその結果 ェまとめられている。この得点は
、S、
モ1
強制分配における+4から一4の Figu「e 4 Showing the 18 Child「en Plotted for Factor I and H in Table 11
scoreによって,それぞれ分配さ
れたカードに重みづけを行って算出された。このようにして18名の重みづけられたT.sort 得点から・平均及び標準偏差を各水準別に求め,M±1SDの領域外の得点を+,一で符号 化した。これによると・Figure 4の第1,3象現に位置づけられている園児は, T.sortに おいて・sociability leve1が問題にされ第2,4象現に位置づけられている園児は, contro1 levelが問題にされたものと考えられる。従って, X軸の第1因子がsociabilityに関する
因子,Y軸の第2因子がcontrolに関する因子に Table 14 Weighted Scores culculated
from T−sort of the 18 children
なるようにrotationが試みられる。そこで直交 \ \ 、 、
@ Sub一
イを11.3°正の方向に回転して,新らしい直交軸 j㏄t 、\ So, Co, Se. So. Co, Se,
による両因子の負荷量を算出する。 1 麗}稲臥 +
例えば,第1因子鮒量がa・P第2因子鮒 葦 ハがa、,であるような変数jが,Figure 5のよう 1
蝿ll ll∵‡…37 −−22 − 3 1 一
17 43 3 26 [ +一
に位置づけられているとすれば調麟}鵬
した新らしい直交軸に対する変数jの新座標は, 峯 1P 1 −25 −2−12 −−20 −30 一一
@ア旧
それぞれ 葦1 10 43 25
│27 4 −21 十
@ ¶一
M一
aゴ1』。、、C。,θ+・箆・i・θ ll 一11 −14 9
@1 29 18 十
43 …23 …41 −−18 一一鼈鼈
… 一恥・翻}ξ・・C°Sθ@ 珪1 Fll:器三、9 一匿一胃一@一一}7一
である。この新座標の決定は,次の行列式によっ 一一
@ M
一一一一1團 −
@ 1
W.06 1.78 9.89旨
て求められよう。 SD 27.71 26.19 22.96i[ 1 .___
皿皿一一r
1ト1圃+・恥・ /× COSθ slnθ
㎞θ一C°Sθ@些 ・
そこで11.3。の正弦,余弦からなるTable \ 、
、
P5の変換行列(t一㎞㎜t㎞㎜姻を \詳、 o ノ
q〆 、、、
、 /
≠゚・T・b1・11咽子行列陳ずることに
@峡 \、、
、
謔チて,第1回転後の両因子の負荷量が得 、 、 、
、\ !イ ,、 ,
られる.以下同様の手続きによって洞転 \1 、 ,Cイ訂
、、
@,C
は4回行われた。 Table 16,17,18は, ,!
, Q回以降の回転に関する変換行列である。
、、
Figure 5 Rotat{on of AxesTable19はこのようにして決定された因
子行列であり,そのCOmmUnalitieSが回 Table 15 Transformation Matrix for the First Rotation
転前のそれと殆んど同一値であることか 一一一 一 __一一一一一} 『一一一一了一一一
1 五
ら,回転が正しく行われたことが知られ 一一一一一 一一
1 .980 .196
る。なお,4個の因子の全分散に対する平 H .196 −.980
1
一一一一
均因子寄与率をみると,第4因子は5・75% Table 16 Transformation Matrix for th。
で,これは他の3つの因子にくらぺてかな S㏄ond Rotation
一一 ァ=…一 一一一一 り小さいことから,この因子の解釈は行わ iI 皿
ないことにした。 1ノ
M
.804 .595−.595 .804
中原:Q−t㏄hniqueによる幼児の適応に関する研究(1) 45 Table 17 Transformation Matrix Table 19の因子負荷量に基づいて,18名の園
for the Third Rotation
.._一一一 児を座標上にプロットするとFigure 6,7の如く
皿 皿
なる。
∬ .865 .502 皿ノ 。502 −。865
紫2略・
1.0
Table 18 Transformation Matrix .翁
for the Fourth Rotat量on .8
皿 ノ Wノ ・『甫
皿 .980 .196 ●40
]V 一.196 .980 一 暑 ■5
D2
, 憶 Table 19 Factor Matrix(rotated) 「o@、8の尊β 、4 畷 。・・ 4♂φ日 ・・詣
一一一一一1一 8
一 子
1 ∬ 皿 lv hl 2 沸
1 .526 .000 −.633 −.423 .856 :墨 、4
2 .665 −.043 −.496 。018 .690 ♂5
3 .470 .441 −.603 .135 。797 声 陶.6
4 .428 .262 −.601 −.168 .641 即
5 .613 。291 −.517 。148 .749 6 一.686 −.088 −.193 .039 .517 一8
7 .543 −。077 −.269 −一.276 .449
8 .655 −.050 −.345 .192 一仏oB586 9 .755 −.184 −.520 −.139 .893
37 .072 −.691 −.236 .114 .551 Figure 6 Showing the18 Ch量ldren plotted for 一.201 −.429 .311 .465
@.164 .859 −.208 。085
40 一.522 −.401 。261 .259 。567 41 1−D209 −.375 −.472 −.411 .576
42 1 .075 .541 −.338 .08443 1−.421 −.660 .095 −.157
.419 B646
第3函手 Lo
44 −一.624 −.302 −.171 .331 。618
45 −.574 −.503 .037 −.201 。624 .8
ΣK2
@ 4.5536 3.1730 2.7783 1.0356mean 25.30 17.63 15.44 5.75va「 1
.6
評●40 S
因子列:得られた3つの因子の .2
5 ●43 芋
解釈において,各因子毎にその 一⑳ 一・8 r6 −、4 「2 o 2 4 .6 8 10歯 子
負荷量の多い園児にあてはまる 6°嗣 弗㌶轟
@ ・7
statementsが,重要な手がかり 副 ●42 ●窟
S を提供してくれる○そのため因子
5・2・,馬6 6㌔3 斜
の解釈に先立って,各因子毎の因 一8
子列(factor array)を準備する oゆ
必要がある。 Figu「e 7 Showing the18 Children plotted for Factor I and皿 in Table 19 まず,Table 19の第1因子にっ
いて,負荷量の比較的多い園児2,
5,6,8,9,44の6名を抽出する。この6名のうち最小の負荷量(絶対値)を有する園児 5の重みw,を1、として,他の5名の重みWzを次式で求める。
w乞 f¢(1−f量)一一一一二w5 f5(1−f2の
f5:幼児5の第1因子負荷量 f乞:他の幼児の第1因子負荷量
このようにしてTable 20のw欄の値が得られる。次にそれぞれのw値を簡単な値
(apProximate w)に修正し,これらの値を,この6名にっいて教師がQ分類したstatements への重みづけの値とする。以上の手順を第2,3因子についても行い・Table21・22が得
られる。
Tablo 20 Weights for Tab1巳21 Weights for Table.22 Weights for
Factor I Factor H Factor皿
一
Sub−
鰍?モ狽 1 W __一一皿 W
一_一一一一冒「 『
@ APP・・恐 Sub−I
@ imate j㏄ts W 皿 W 一帽L−
nAPP「°rimate W 一
2 .665 1.21 1 3 .441 1。00、 1 1一一.633 一1。50 一1.5
唇 .613−.686 1.00−1.32 1 37−1.5 39
一一D691
@。859一1:珪 一書:l l 一.603−.601 一1。34−1.34 一1.5−1.5
8、2 .655
@.755−.624
1.17
@1.78−1.04
1 42
@2 43−1 45
.541−.660−.503一搬一・・231 一15 1−1 一。517
│.520
一1。00−1.01 一1
│1
今度はT−sortによって晶等化されている
Table.23 Scores ranked in Order
60のstatementsのscoresに,今得られた重 for Factor I
みづけを行うQまずTable 20の6名につい Secu.i・…C。。…一 1rociability
5
ト,各自のw値によって重みづけられた State−
Aments
ls㈱lScores ments
Sc°「es
s・・剣mente
Scores scoresが用意される。これら6名の合計を,
1 1 21 1 41 3 各statementsごとに求め,それをC得点化 2 1 22 2 42 3
3 3 23 0 43 4
するとTable 23が得られる。この表は,60 45 3 u 24O 25 1 1Q 44S5 41
の蜘酪㎝等段1辮点で,第・因子 頃 1 26
O 27
3 3 Q
46 S7
12
8 0 28 0 48 1
に働いている各statementsの重みとみなす 9 3 ・ 29 11 49 4 10 1 30 0 】 50 2 ことができよう。同様のことをTable 21,22 _一一F一π戸一一一■幽
@11 一一___一一一一冒一 rrF一一一一一冒一冒
@1 31 一一一阿一一一■一訂一
@3 r噌一一一一一一一■一冒
@51 一一■冒一一一一@2
12 1 32 2 52 3
を用いて行い,第2,3因子に関与するstate−@ 1 13P4 3 33Q 34 }1 53T4 §
m。nt、の品等段階徴を求めるとT。bl。24, 1 15
P6 lB暑 311 1 55T6
22
25が得られる。 17P8 1O 37
P 38 ll 57
T8
21
19 0 39 11 59 4
これら3つの表の中央点線以下のstate一 20 1 40 Oi 60 4
mentsは,すべて不適応の内容をもつもので Tota1 23 Total 」
25 1}恥・組 52