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家庭科教育分科会

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Academic year: 2021

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家庭科教育分科会

O はじめに

家庭科教育分科会では,昭和44年度は,家庭科の内容の研究,即ち教材の構造化をはかり,教 材のもつ基本的な要素を明確にしようとつとめてきた。本年度は教材の構造化の上に立って,全 体の課題である「授業研究」即ち,方法の研究を中心課題とし,児童・生徒ひとりひとりの学力

を高めるための学習指導法の研究ととりくみ,学習指導のための構成・展開組織とそのくふうに ついて,附小・中の授業を通して,学部教官と合同の研究を進めてきた。

1.家庭科教育とその基盤

家庭科教育は,家庭生活事象の学習を通し   知識 技術の増大

て・窮極には家族の幸福をはかり・家庭生活 豪の改善向上をはかる実践的能力を有する人間   政

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2.授業研究

一能力育成のための授業の構成一

(D家庭科における基礎的能力

○家庭生活の課題をとらえて解決する能力

調和のあるよい家庭生活を創造的に築きあげていくもとになる力を育成するためには,その基

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礎的能力をっぎの諸項にとらえてみることにした。

○衣・食・住などの仕事に関する知識や技能 O家庭生活の意義の理解と家庭のしあわせを願う心情 0家庭生活の課題を適切に把握する能力

これらは,主体的な生活感と生活意欲に支えられ,課題を解決する能力としていくっかの因子

ともいうべき力をそれぞれ高めることによって,総合的な結果として培われていくものと考えら      ■

れる。

(2)学習指導

⑦学習過程

児童・生徒が積極的に教材と対決し,能動的に思考し活動することを通して本時のねらいを獲

(2)

102      教育研究所紀要第三号

得しなければならない。しかしその対決においては,指導し援助を必要とするが,児童・生徒が 能動的な自己活動を鼓舞し,組織し,発展させる意味の指導・助言であってこそはじめて教材は 真に子ども自身のものとして課題解決されていくのである。

しかも,授業は一回的な行為ではあり得ない。ある期間一連の組織的段階的な活動(思考と作 業)によって完成ざれていく過程である。

④基礎的な能力を育てるための指導の構成

教科の特質に応じた学習指導を考えるとき,日常の衣・食・住に関する生活のしかたが素材と なるが,それは家庭生活をよりよくするための児童の実践的態度を中核とした学習でなければな らない。さらに現代的・今日的課題でもある家庭生活を大事にする考え方,いわゆる人間性に根 ざしたものにしていくことこそその考えの基盤としたい。

そこで,指導構成にあたっては,次のような項を基本的な柱として組織してみることにしたわ けである。

●衣・食・住などの領域の学習の基盤に,家庭の領域をふまえる学習であること。

●創造的に処理しようとする態度づけをねらう基礎技能の位置づけを明確にすること。

●児童の主体的・意欲的なはたらきをたいせつにしていく学習であること。

⑰学習指導のくふう

学習指導の上で,効果的に学習活動を進めようとするとき,主体的活動によって本質的・価値 追求的な構えができるとすれば,家庭科の指導では,児童が生活の中から,具体的な問題点をは っきりとらえて意識化できるときであると考える。そして課題解決の過程では単純なものから複 雑なものへ,しかも具体的な生活の場から新旧の知識・技能をもとにして解決の方向性を明らか

にするよう意義づけていきたい。

(3)効果的な授業の形態

●グループ学習での学習

●グループ学習における個人学習

●用具・用材の管理

授業形態は,課題解決への特性によっていろいろあろうが,結果的には,児童・生徒ひとりひ とりの学習の質的獲得の効果につながるための考慮でなければならない。

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家 庭 科 教 育 分 科 会       103

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104       教育研究所紀要第三号

4.授業研究考察

学習過程,児童・生徒の認識,思考の問題集団過程と個の問題などの立場と方法から授業を 行なってきたのであるが,授業を構成する教師・教材・子どもの三者が,真に有機的に把握され るためには,更にそれぞれの分析視点をくわしく確め合い検討しなければならないことの必要感 を強くした。

そこで,具体的な研究授業実践から次のような問題点をあげて今後の授業研究の視点の再認識

のための一考としたい。

o児童・生徒の発想の尊重と時間的,人員的処理要求のかねあい O問題解決に関する児童・生徒の要求と教師の教育内容の問題

・時間的制約

・児童・生徒の人数や技術の発達

・施設・設備など

○技術の基礎としての技能習得をはかる練習の機会

○家庭生活の近代化と初歩的基礎的能力育成との関連       ○家庭における実践への働きかけのくふう

○家庭における実践および集団実習中の客観的評価について

5.おわりに

授業研究の研究対象とする「授業」は,授業の社会的背景を授業研究に並行させて研究してい く必要性があることも家庭科の授業に於いては特に痛感し,これからの問題として残された。

今回は,授業研究でありながら授業実践例が記載できなかったが,附小・中と学部教官が再度 教科教育について論じ合うことができたことは,今後の研究の上に大きな方向づけができたこと

は有意義であった。

(家庭科教育分科会)

参照

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