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黄河の水資源管理問題

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(1)

はじめに

年にはじまり,

年にピークに達した黄河の断流は,

年に解消した。 例年より少ない年 間径流量であったにもかかわらず, 黄河の水は一年を通して渤海に達し, 水不足の天津に水を送るこ とができたのであった。1) これは黄河の水資源管理体制の整備が進んだためと考えられる。 しかし, 黄河の水需要は, 今後も増加を続けていくことになるだろう。 限られた水資源を有効に活用するため には, どのような問題を解決していかなければならないのか。 本稿は, 黄河流域の水利問題の歴史的 背景から説き起こし, 流域全体を視野に納めた管理体制構築の必要性とその阻害要因, 取水許可制度 や用水価格をめぐる諸問題等を法制面, 経済面, 環境保護などの視点から考察する。 これらを最近の 中国における研究成果に拠りつつ取り上げ, それぞれがもつ問題点について論じ, 水資源問題をめぐ る諸課題の解決の可能性について述べたい。

1, 黄河水資源管理体制の成立

中国における用水権については, 漢から唐代までの国家法を主体とするものから, 明清時代の郷規 民約など非公式な規約を主体とするものに変化した。2) その用水権は, 土地所有権と緊密に結びつい たものであったが, 中華民国期に至っても用水権の優先順位などに影響していた。 民国期には全国的 な 「水利法」 が制定されたが, 現実には地方管理が中心で, 黄河流域の寧夏平原, 河套地区, 汾河流 域には清朝の旧例が依然として存続していた。 民国時代の 「陝西省径恵渠管理規則」 では, 農田灌漑 の方法を詳細に規定するとともに, 罰則についても各種違法行為にたいする懲罰措置を明記してい た。3) このように地方独自の管理が中心であったため, 国家による管理体制は名目的なものに近かっ た。 民国政府は

年に黄河流域の統一管理機構として黄河水利委員会を成立させたが, その権限は 洪水等の河患を治理するという面にとどまり, 流域水資源の統一的管理にたいする権限はなかった。

李儀趾が径恵渠の修復を指導したとき, 資金はいくつかの慈善団体と陝西省が集めたもので, 国庫か らの資金提供は僅かに過ぎず, 事業自体も陝西省の地方が管理して黄河水利委員会とは関係がなかっ た。4)

黄河の水資源管理問題

小 林 善 文

(2)

中華人民共和国建国後,

年に定められた黄河流域総合利用計画で, 全河の長期水資源利用に向 けての分配が初めておこなわれた。 ついで年, 水利電力部の主催した黄河上流水資源利用分配座 談会において, 黄河上流の寧夏回族自治区, 甘粛, 内蒙古自治区三省区の用水順序権と水量分配権の 規定を作った。 用水順序権では, まず包頭鋼鉄公司の用水を優先し, 農業灌漑用水がこれに次ぐこと になった。 水量分配権では, 寧夏回族自治区と内蒙古自治区の党委員会の間で前年に定めた4:6の 配分比を守り, 包頭鋼鉄公司の用水は内蒙古より供給することになった。5) こうした決定は, 断流現 象が表面化する前のものである。 断流の深刻化とともに, 水資源の管理と用水費の徴収が検討され始 めることになる。

月に発布された 「山西省水資源管理条例」 が用水費徴収をうたった最初のものである。 そ の第条において 「各級水資源主管部門は, 自ら水源工程を有する単位にたいして, 取水量の多少に 応じて, 水資源費を徴収する。 徴収の標準は1㌧当たり3〜6分である」 として, 水資源費の徴収を うたいあげた。 ついで第条で 「収費の標準は, 情況によって異なっており, 工業と都市生活用水は,

1㌧当たり6分から1角, 農田灌漑用水は1㌧当たり8厘から1分5厘, 動力電気灌漑はエネルギー

源の消費に応じて増加させる」 と規定し, 工業用水・生活用水と農業用水との間で格差を設けた。 さ らに同年

月には 「山西省徴収水資源費暫行

法」 を発布し, 「計画を超えた用水は, 累進制による 水資源費の追加徴収をおこなう」 と規定した。6) こうした用水費の徴収にあたっては, 水量計測装置 の不備から利用土地面積に応じて徴収する方法を取らざるを得なかったし, 用水費の価格を定めても, 徴収を実行するためには多くの障害があり, 問題解決までの道は険しかった。

年8月には, 国務院の手になる南水北調工程成立以前の黄河可供水量の省別分配方案が成立し た。7)

年の省別用水配分権とは異なり, 下流域の取水権を規制するものであった。 ついで国務院 が公布し,

年7月より実施された 「水利工程水費の考察決定, 収費計画と管理

法」 は, 第4条 で 「供水原価には工程の運行管理費, 大修理費と減価償却費およびその他の規定に従い原価に入れな ければならない費用を含んでいる」 とし, 第5条では分野別の用水費標準を規定した。 農業用水費の うち食糧作物については供水原価と同等, 経済作物については供水原価より少し高くする。 工業用水 費は供水原価に4〜6%の利子を加えたものとする。 都市生活用水費は工業用水費より安く設定する。

水力発電用水費は, 水力発電所の売電価格の%か電力網平均売電価格の8%とする。 以上のような 基本線に加え, 第6条では農業用水に季節浮動水費の規定を設け, 第

条では用水費標準が供水原価 を上回る場合には一定額を上納し, 残余を留用する方針を立てている。8)

年7月に 「中華人民共和国水法」 が実施に移された。 その第3条では 「水資源は国家所有, す なわち全民所有に属する」 とし, 第9条では 「国家は水資源にたいして統一管理と級別, 部門別管理 の相結合した制度を実行する」 と定め,9) 水資源の管理については全流域を視野に納め, 地域や部門 の利害に配慮しながら進める方針を明らかにした。 「中華人民共和国水法」 の実施を承け, 山西省の 条例に倣う形で流域各省区の立法が進められた。

山東省では 「山東省水資源管理条例」 (年) 公布の後, 「山東省取水許可管理

法」 (年) 第

4条で取水許可証を必要としないケースを, 家庭生活のための取水, 農業灌漑で1カ月の取水量が

(3)

以下のもの, 非経営的活動で1カ月の取水量が

以下のものと規定した。) 内蒙古自治区 では 「内蒙古自治区水資源費徴収標準・管理と使用の暫行規定」 (年) の第7条で用水量の節約に たいする用水費の減免規定を盛り込み, 第

条では水資源費の旗, 県 (市) の自留分と自治区への上 納分を規定した。) 陝西省では 「陝西省水資源費徴収, 管理と使用暫行

法」 (年) で水資源費の 主要な支出項目を定め, 「陝西省取水許可証制度実施細則」 (

年) の第3条で, 取水許可証の申請を 必要としない農業用水の年間取水量を陝北で

以下, 関中地区で

以下, 陝南地区で1万

以下と定めた。) 青海省では 「青海省取水許可制度実施細則」 (

年) の第3条で, 家庭生活など のための取水で,

1カ月

以内のものは取水許可証の申請を必要としないと定め, 「青海省水資源 費徴収管理暫行

法」 (

年) の第7条で, 工業用水費は1

当たり

元, 都市生活用水費は1

当たり

元, 養魚池は1畝につき年間4元, 他省への導水は1

当たり

元をそれぞれ徴収する と規定した。 ) 甘粛省では 「甘粛省取水許可実施細則」 (

年) の第3条で, 家庭生活, 家畜の飲用 のための取水, 農業用水で年間1万

未満のもの, その他の取水で年間

未満のものは, とも に取水許可証の申請を必要としないと定めた。 さらに 「甘粛省水資源費徴収と使用管理暫行

法」

(年) の第7条で用水費の徴収については, 工業用水は1

当たり〜

元, 都市生活用水は

当たり

元, それ以外は

元と定め, 第9条で超過分についての累進価格の設定を規定した。

)

寧夏回族自治区では 「寧夏回族自治区取水許可制度実施細則」 (年) の第条で, 都市用水につ いては自治区水行政主管部門が地質鉱産行政主管部門や都市建設行政主管部門と共同して画定し, 自 治区人民政府に報告するとしている。 また第条で取水許可申請書に節水措置や汚水処理措置の具体 的方策を盛り込むよう規定している。)

以上のように, 主要省区の法的規制は, 基本方向を共有しながらも, 地域的特性をふまえ, 時代の 要請を反映しつつ改良されてきているといえる。 また 「中華人民共和国行政復議法」 (

年) の制定 を承けて 「水利部行政復議工作暫行規定」 (年) が定められ, 第6条2項では, 「省, 自治区, 直轄 市の水利庁がおこなった具体的な行政行為に不服があれば, 省, 自治区, 直轄市の人民政府にたいし て行政再審査を申請することができ, また水利部にたいしても行政再審査を申請することができる」

と規定した。) その一方で, 「中華人民共和国行政処罰法」 (

年) を承けて 「水行政処罰実施

法」

(年) が制定され, 第3条で処罰と教育を結合させて遵法精神を養い, 第8条で非経営活動中の罰 金は

元以内, 経営活動中の違法行為のうち所得があれば3万元を限度とする罰金, 所得がなけ れば1万元を限度とする罰金をそれぞれ規定した。) 「中華人民共和国水法」 を機軸として, 各省区 の独自性を生かした立法措置がとられ, それらにたいする不服申し立ての道も開かれ, 罰則規定も設 けられた。 これらが相互の連携を保ちつつ有効に機能すれば, 黄河の水資源管理は軌道に乗ることに なるであろう。 しかし, 「中華人民共和国水法」 を含めた現行法律には, 流域管理機構の水行政上の 地位や行政監督権, 処罰権についての明確な規定がなく, その水管理部門は管轄範囲内の違法行為に たいして必要な制裁手段をもっていないという現状があるのである。)

(4)

2, 取水許可制度の成立と展開

黄河流域の農業灌漑用水使用量は

に達し, 全消費量の

%を占めているが, 有効利用率が 低く, 渠 (用水路) 系輸水で〜%に過ぎない。 節水灌区の用水量は1畝 (約

) 当たり

前後であるが,

1畝当たりの用水量が

に達する大水漫灌地域も少なくない。 ) 黄河の水資源 利用率は既に%を超えており, これは世界の大河川でも少ない) が, 有効利用率の低さが大きな 課題となっている。 黄河流域における現状での灌漑用水規定量は1㌶当たり平均

とされてい るが, 年に1㌶当たり平均

に減少させても, 農業灌漑面積の拡大により〜億

を 必要とし,

年に1㌶当たり平均

に減少させても

が必要になるといわれてい る。 さらに工業用水や都市生活用水の増加分を考慮すると, 年の総需水量は〜億

,

年にはそれが

になると予測されている。 これを補うべく期待されているのが, 長江流域 の水を黄河流域に導く南水北調である。 計画では西線工程で億

, 中線工程で 億

弱, 東線工 程で 〜

といわれている。 ) この南水北調計画が予定通り完成しても, 黄河流域の水資源欠乏 状態は完全には解消されないし, 地下水の今以上の汲み上げは地下水位の急激な低下と広範な地盤沈 下を招いている現状を考えれば推進できない。

黄河水資源の有効利用のためには, 取水許可制度の整備に加えて, 既に法制化されている用水費徴 収に経済原理を取り入れ, 節約を促すことが基本方針と考えられている。 年には国務院が 「取水 許可制度実施

法」 を制定し, 翌年にはその細則が制定された。 また同年には水利部が黄河水利委 員会に取水許可管理権限を与えると通知した。) さらに水利部が

年に制定した 「取水許可監督管理

法」 では, 第 条で工業用水の重複利用率の低いものは新規の取水量増加を承認せず, 第条では 県級以上の水行政管理部門は所轄区内の水資源統計資料の信頼性, 合理性について全面的な審査と系 統的な分析を進めるとする。 第条ではこうした報告統計に虚偽があれば行政処分に処するとしてい る。) また

年の 「黄河取水許可水質管理規定」 の第8条では, 取水許可申請に際し工程環境影響報 告書 (表) の提出を求め,) 環境アセスメントへの配慮も示している。

年には水利部が, 消費水量 が黄河供給可能水量の分配指標を超えることになった省区は, 原則的に新たな取水工程の建設を認め ないことを通告する他に, 計画用水指標を拒否して執行しないこと, 量水装置の設置を拒否すること, 取水資料の提供拒否と虚偽申告などには処罰を与えると通知した。) このように 年代には取水許 可をめぐる法制面での整備が急速に進んだことがわかる。

取水許可証は, 国務院水行政主管部門とそこから権限を委ねられた流域管理機構が審査の上発行す るのであるが, 正本と副本とがあって, 正本は申請人が所有し, 副本は審査機関か監督管理機関が保 存し, 有効期間は5年以内となっていた。) この取水許可証の発行に関して, 地方人民政府の水行政 主管部門で取水許可証の発行責任を負っているものは, 取水許可申請を受理するとき, 黄河水利委員 会に報告して総量平衡審査による同意を得た後に発証すべきであるとする提言がある。) しかし, 黄 河上中流の取水許可管理は省区間の発展が不均衡で, 内蒙古・寧夏回族・甘粛三省区での申請が多く, 許可証の数は全体の

%を占め, 許可水量は全体の %となっているが, 対照的に青海・山西・陝西

(5)

三省の申請は遅れている。 とくに寧夏回族・内蒙古両自治区の取水量と消費水量が多く, 国務院の批 准した可供分配水量に近づいている。 さらに〜年の申請水量は年率

%の増加で, 許可量 を超えての取水もみられるのである。 )

これら黄河の上中流の各省区では,

年より取水許可の登録, 審査, 証明書の発行という作業が 進められ,

年末までに発行された取水許可証は

通, 批准された取水量は

となって, 上中流の実際の使用量の%を占めるようになった。) 黄河上中流域の多数の取水単位では, 法人代 表か経理を組長とし, 関連部門の責任者も参加し, 専属部門を作り, 法にもとづく取水と用水の節約 や水資源保護をめざす監督管理体制が成立しつつあるとの報告もある。 しかしその一方で, 省区間の 発展は不均衡で, 証書なく取水し, 権限なく証書を発行するという現象が依然として続いているので ある。) このように個別地域の水管理が全流域の統一管理方針に従わず, 取水許可の総量規制や水資 源の優先配当の面で困難な情況を生んでいることは事実である。) 黄河の取水許可監督管理制度の確 立のためには, 国務院, 水利部, 黄河水利委員会の一連の法的措置の下に, 厳格な審査を経て取水許 可証を発行し, その許可証の年度毎の検査, 計画用水の審査, 取水計量施設の監督管理, 黄河取水許 可に関する統計月報・年報の発行, 水質検査体制の強化などが不可欠となる。 しかし, 実際には行政 罰の適用が不明確で, 取水計量施設の監督管理が比較的弱く, 用水量節約を促進する体制も不十分な 状態が続いているのである。) 小型の揚水站のなかには, 黄河水を汲み上げる揚水機に計量設備を取 り付けなかったり, 老朽化して誤差の大きいものもあるといわれている。) 黄河の取水口の多くは河 沿いに分布しているが, 監督部門の所在地から離れているものが多く, 道路も未整備で, 経費・車両・

人員ともに不足している。 取水戸は非協力的で, 量水施設の不備の結果から当然のこととして時間毎 の取水状況を報告することもない。) 取水許可証が本来の効果を生むためには, 省区や地方の協力体 制のあり方の根本的な検討や量水施設の整備などに加えて, 既得権化している可能性が大きい省区や 地域の用水権配分の再検討という重い課題にまで踏み込む必要が生じてくるだろう。

3, 用水価格をめぐる問題

用水価格の適正化も節水効果に直結する方法として注目されている。 水の無償使用や低水価政策は, 用水需要を急激に増やし, 水資源の利用効率を高め, 浪費を防ぐことにはつながらない。) 年の 資料が示しているように, 黄河下流の用水費は1

当たり3〜5銭であり,

1本3元以上するミネラ

ルウォーターは

の黄河水に相当することになる。) 年に水利部が公布した 「黄河下游引 黄渠首工程水費受け渡しと管理

法 (試行)」 では, 用水費を生産された食糧をもって計算する方法 を定めた。 引黄渠首工程の供用する農業用水価格は,

4〜6月の枯水季節は1万

の水と

㎏の 中等小麦とを等価とし, その他の月は1万

の水と

㎏の中等小麦とを等価とした。 工業用水お よび都市生活用水については,

4〜6月の枯水季節は1

当たり

厘, その他の月は1

当たり

厘と規定した。) 既に述べた各省区の用水費規定と同様に, これはきわめて低く抑えられている。 そ のため常雲昆氏は問題点を以下のように指摘する。 )

(6)

第一に, 黄河水資源をめぐる所有権, 経営権, 使用権の境界が不明確である。 市場経済の下では, 水行政の管理部門は経営企業 (事業) と分離すべきであるという。 ただし, 市場原理の貫徹という姿 勢は, 多くの問題を生んでいるが, それについては後述する。 第二に, 用水価格がきわめて低く, 水 管理部門の負担が重く, 関連事業の運営効率が低いことである。 その背景には供水価格にもとづいて 用水価格を決めず, 水資源利用に市場原理が導入されないことがあり, 結果として黄河水資源の稀少 性が反映されていないことがある。 それは黄河水資源の有効利用に道を開くことができない状況を生 んでいる。 第三に, 黄河流域が広く, 各地の自然条件, 降水状況や灌漑様式の相違などもあって, 地 域ごとの需水量が異なるが, その調整が難しいことである。 第四に, 水事法制が完備していないこと である。 罪刑法定主義の原則を守る以上, 違反にたいする明確な罰則規定が不可欠と常道昆氏はいう が, 取り締まり体制すら整っていないことは既に述べているところである。

氏は上述の諸問題を解決する手段として, 南水北調工程の完成による供水量の増加と用水の節約と 効率化を促す水利権交易制度の採用をあげている。 前者のうち有力な西線工程は完成まで多くの日時 を要するので, 後者の制度に期待する。 それは市場の形成した交易水価が供水価格より高くなれば, 使用者の用水節約への刺激が高まり, 黄河水資源にたいする価格弾力性を高めるのに有効で, 節水技 術などの採用を促進するという考えである。) 要は用水価格の引き上げによって, 節水を促すという 方法である。 しかし, その有力な手段として採用されてきた取水許可制度には, これまで述べてきた ように少なからぬ課題が残されている。 では, 用水価格に市場原理を導入して, 使用水量の節減をは かろうとする試みはどうか。 以下に具体例をあげながら, その実態を見ていきたい。

現在, 寧夏回族自治区は自流引黄灌区のなかで用水価格が最も低い省区である。 そのなかの中衛県 は独立引黄灌区で, 用水価格は供水価格の5分の1である。 資金の欠乏から老朽化した用水路の補修 もおこなわれず, 用水路の支線では水量計測もおこなわれていない。 各方面から圧力を受けた灌区の 管理部門は, 先に配水をし, 用水費を後納させる方法を採用したが, 滞納が長期化した。 しかし, 大 衆の突き上げもあって, 用水費の滞納にたいする配水の中止という措置をとることができない。 これ が用水費の滞納現象をいっそう蔓延させている。 それでも灌区の管理部門には立法調査権があるだけ で処罰権がなく, 重大な水事関係の違法行為にたいしても厳格な処分ができない。) このような状態 の中衛県であるが, 県内の河南揚黄灌区では中国政府と世界銀行が共同で開発への投資をおこない, 揚水工程と灌漑用水路のコンクリート化を進めて, この灌区における用水利用の権利関係を明確にし ている。) これは重点的な投資をおこなえば, 状況は一気に好転する可能性があることを示している。

年, 寧夏回族自治区の自流灌区の用水価格は1

当たり

元, 内蒙古河套灌区では用水価 格が1

当たり 元であり, こうした低価格のために節水意識は比較的低い。 一方, 甘粛省の揚 水灌区の用水価格は1

当たり

元, 白銀市の工業, 生活用水は1

当たり

元で, 大衆の節水意 識は比較的高い。 ) たしかにこのことは事実であろうが, 問題は人々にこの負担に耐えられる経済力 があるかどうかである。

河北省の自流灌区では, 主要灌漑用水路から分岐した支渠, 斗渠, 農級渠の用水使用量権があいま いで 「大鍋の水を飲む (喝大鍋水)」 ようなことがあり, 用水費の徴収も平均主義の方法であった。

(7)

多数の用水路はコンクリートで固められていないために滲漏が大きく, 幹線用水路にしか量水施設が なく, 大きな面積の調整ができるだけであった。 枝分かれした支渠, 斗渠, 農級渠には量水施設がな く, 郷 (鎮), 村ごとの用水量も正確に測られることもなく, 大まかな用水量にともなう費用を, 一 戸ごとの耕作面積に応じて割り当てするだけであった。 用水量を平均して割り当てるだけでは, 人々 に節水意識が生まれようがないのである。)

山東省東明県には, 東明黄河供水有限責任公司があり, 黄河水利委員会, 省黄河河務局, 東明県地 方政府が合同で発足させた。 この公司は県城の工業, 生活用水の需要を日量3万

前後と予測して1

当たり

元という価格設定をおこなった。 しかし, 実際の需水量は日量

前後で, 予定の用 水費は徴収できず, 職員

余人の月給

余元の支給も滞ることになり, 供水事業にも支障をきたす ことになった。)

供水価格に較べて用水価格が低すぎることは事実である。 山東省に例を取れば,

年の引黄渠首 工程の平均供水価格は1

当たり

元で, 平均用水価格は1

当たり

元, 灌区工程では平 均供水価格が1

当たり

元にたいして平均用水価格は1

当たり

元に過ぎなかった。) 黄 河より青島市に供水する引黄済青工程の供水価格は, 原価に6%の剰余金を上乗せして1

当たり

元となるが, 青島市の受け入れ能力と用水路の維持費用等を考慮して,

年に1

当たり

元という用水価格を暫定的に設定している。)

年に山西省で工業用水費を1

当たり

元から

元に, 生活用水費を1

当たり

元から

元にそれぞれ値上げした) ように, 引き上げ方針 は水資源対策の基本となっている。 しかし, その方針が流域全体で統一されているわけではない。 山 西省や陝西省では小規模農田の灌漑用水費は事実上徴収されない。 ただ内蒙古自治区は農牧業用水費 は徴収しており,) 寧夏回族自治区を合わせた寧蒙灌区の農業用水費を年に1

当たり6厘値上 げしたので, 全年で6億

の節水ができた。 ) その一方, 用水費の徴収率は低く, 下流のある省区で は徴収率が%に過ぎないといわれている。) 以上の例から考えても, 水資源費の大幅な値上げをお こなうより, 徴収率の向上を図る方が現実に節水効果を生むことができるのではないだろうか。

4, 全流域管理への道

水資源の管理と水汚染の防止は, 水環境を保護する二つの要素である。 水の汚染は, 水資源の質を 低下させ, その利用価値に影響する。 さらに水資源の枯渇は, 水の希釈作用を低下させ, 自然浄化能 力を削り, 汚染度を高めることになる。) 「中華人民共和国水法」 に先立って に制定され, 年 に修正された 「中華人民共和国水汚染防治法」 は, 第8条で 「国務院環境保護部門と省, 自治区, 直 轄市の人民政府は, 水汚染防止の要求と国家の経済, 技術条件にもとづき, 適時に水環境品質標準と 汚染物排出標準を修訂しなければならない」 として, 国と地方の協力関係の上に水汚染防止にたいす る現実的対応を求めた。 また同法第

条で重大な水環境汚染をおこした小型企業は市, 県あるいは上 級の人民政府が閉鎖を命じ, 第条では重大な水環境汚染をおこした中央が直轄する企業の停業・閉 鎖命令は国務院の批准を経るよう明記した。) 水環境汚染対策への中央政府の取り組み姿勢を反映し

(8)

た立法と考えられるが, 現実の汚染は立法措置で解決できるような容易なものではない。 例えば, 洛 陽煉油廠は黄河の北岸に位置する精油工場であるが,

年の工業用水使用量は万㌧で, 廃水の 排出量は

万㌧。 このうち処理を経て排出基準を満たしているのは

万㌧と約

%に過ぎず, 廃 水中には石炭酸, 懸濁物,

, 硫化物などが含まれていた。

年に同工場は生産規模を

倍に 増やす予定で, 排水には石油, ガソリン, 硫化物, シアン化物, 懸濁物などが含まれていた。 山西省 に源を発し, 河南省に流れる丹河の水は, 水中の亜硝酸塩が基準値の倍, マンガンが基準値の

倍, 大腸菌が基準値の

倍をそれぞれ超え, 河水は黒く臭気を放ち, 魚影は見られなくなった。

青龍潤の河流は三門峡市を過ぎた後, 黄褐色に変わり, 臭気は耐え難く, 泡沫が立ち, 毎年6〜7月 に黄河流入口では死魚が無数に上る。) こうした汚染された廃水の流入は, 当然, 黄河本流に深刻な 影響を与える。

年1月, 黄河の潼関より小浪底に至る河段ではかつてない重大な汚染が発生し, 三門峡ダムから小浪底ダムに至る水は灰褐色を呈し, 鼻を突く異臭が発生し, 小浪底ダムの2号,

号の導流洞下流に大量の白い泡が出現して数㎞に及び, 河面を覆ったのである。) 本流の主要汚染物 としては,

・アンモニア・窒素・リン・石炭酸・シアン化物・石油・水銀などがあげら れている。) それらの流入防止のために, 黄河全流域でカ所余りの水質観測地点を設け,

項目 余りの観測項目について継続した監視がおこなわれている) が, 汚染事故は絶えないのである。 黄 河の本流と支流の

万㎞の河長のなかで良質なⅠ, Ⅱ類の水質に属するものは河長の%に過ぎず, 飲用水源となりうる可能性をもつⅢ類は河長の

%にとどまる。) 黄河流域では

年代初めに1年当 たりの汚水排出量は

億㌧であったが,

年代初めには1年に

億㌧となり,

年間に%以上 増加したのである。) 黄河の水汚染がもたらす経済的損失は毎年

億元以上といわれている。) さら に経済成長が続くなかで年には全流域の排汚水は億㌧を超えると予想されている。) 黄河の水 資源の有効活用を計り, 重複利用率を高めるためには, 汚水排出量の増加は絶対に避けなければなら ない。 汚染者負担の原則を早くから取り入れている中国であるが, 汚染処理のコストが処理しないと きに支払う汚染費よりも顕著に高い) という現状があるためかもしれない。 黄河の水汚染対策は, こうした逆転現象がおこらぬよう汚染者負担の原則を遵守させる厳正な態度で臨む必要がある。

黄河水資源管理 は, 全流域管理に向けての問題点を以下のように述べている。 第一に, 流域機 構の法律上の地位が不明確であるということで, それは 「中華人民共和国水法」 が流域機構の法律上 の地位について明確な規定を作っていないためである。 第二に, 流域立法の遅れがある。 国家レベル の立法は手続きが複雑で成立が遅い。 一方, 地方の水行政法規は成立が早いが, 全流域管理の方向性 と矛盾することがある。 第三に, 管理体制が整わず, 管理権限が不明確なことである。 地域間だけで なく, 水利, 環境保護, 電力, 鉱工業, 農業, 都市生活などさまざまな分野との利害調整が必要であ るが, 流域機構にそれらを総合する管理権限は与えられていない。) 水資源管理を担当する人材の不 足も問題である。 市や県では1人の専門家だけが水資源管理の業務を担当するなど不十分な対応しか できていない。) また流域の雨量自体が不確定なものであり, 地球温暖化の影響によりその傾向が強 まりつつあるが, 流量調整のためダムから放流した後で降雨があって貴重な水資源が計画を超えて大 海に流れ込むこともある。) しかし, 泥沙を河床に堆積させないためには年間

もの水を渤海

(9)

に流し込む必要があるといわれており, 渤海の漁業資源の涵養のためにもこうした余剰部分の確保は 不可欠である。 さまざまな問題を抱えながらも, 降雨量の少なかった年に断流を生まなかったこ とは, 黄河全流域の水資源管理体制が整備されてきたことを証明しているといえよう。 中国水利部の 汪恕誠部長が, 黄河水利委員会の工作にたいして与えた 「堤防が決壊せず, 河道が断流せず, 水質は 基準を超えず, 河床は高くしない」 という四つの目標は, 現在のところ達成への歩みを続けているよ うにみえる。

おわりに

水資源管理の最終目標は, 最小の水資源, 資金と人力の投入によって最大の社会効果, 経済効果と 環境効果を得て, 水資源の持続的な利用と経済社会の持続的発展を実現することであるといわれてい る。) 伝統的に地域の用水権が重視されてきた黄河流域で, 断流の深刻化を承けて国家による流域統 一管理への取り組みがようやく本格化し,

年には断流現象をいったん終息させた。 しかし, 今後 の流域の水需要増大を考えるとき, より強力で実効ある対策が求められることになる。 この点に関す る諸々の問題点について考察し, 本稿の締めくくりとしたい。

まず用水量の%以上を占める農業用水の節約に関して, 用水路の補修と管灌, 噴灌, 微灌という 先進的な技術導入の必要性を説く提言がみられる。) 用水路の補修・整備の効果については, 年間の 引水量4億

の山東省韓

引黄灌区で用水路の漏水防止の工事を進めた結果

が節約できた という事実) が示すように, 明らかである。 しかし, 噴灌, 微灌といった先進技術は大量の泥沙を 含む黄河の水に耐えられるだろうか。 巨額の資金を投入して設備を建設しても, 維持管理の困難さを 考えればそれに見合うだけの節水効果を生み出せないのではないだろうか。 南水北調計画のなかで最 も期待を集める西線工程は, 長江上流の通天河・雅

江・大渡河の水を黄河上中流に導くもの) だ が, 難工事が予想され, 工事費も膨大なものになるだろう。 年間

と予想される送水量は, 地 球温暖化の影響で西蔵高原の氷河がやせ細りつつある状況の下ではたして確保できるのであろうか。

年間径流量

を超える長江の水量からすれば南水北調の流量は決して多いとはいえない。 し かし, 海水遡上の可能性がある長江最下流の淡水資源の活用を含めて, 流域の水資源利用に悪影響は 起こらないのであろうか。 また莫大な南水北調の工事費や維持費が受益者負担という形で黄河流域の 住民に課されるとすれば, いかなる結果を生むことになるのか。 現在も黄河流域の各地で用水価格を 引き上げることによって供水価格に近づけようとする努力が続けられている。 しかし, 用水費の引き 上げは不払いを増やし, 徴収率を低下させていることも事実である。) そこに南水北調などの負担が 追加されれば, 中国のなかでも貧困県が多いことで知られる黄河流域の住民が負担できないことは自 明である。 伝統的な地域エゴが今までにも増して表面化し, 水利部や黄河水利委員会の統一的管理に 支障を来すことになるであろう。 流水量の計測は強調されているが, その基本となる量水装置は大き な灌漑用水路には設置すべきであるが, 枝分かれしたすべての用水路に設置するのはコスト的に問題 があるのではないだろうか。 地域・部門の自己責任下での用水路の規模に応じた時間配水制が採用で

(10)

きないのであろうか。 さらに

年に施行された 「節水灌漑技術規範」) にあるような農地の整備や

「薄・浅・湿・晒」 の灌漑方式の普及が必要と考えられる。 このようにさまざまな面での条件整備が 必要であるが, それを受益者負担の名で農民に負わせることはできない。

(世界貿易機関) の 農業自由化の動きのなかで, 生産環境に恵まれない黄河流域の農民に過大な負担を強いて農産物の価 格競争でこれ以上の劣勢に追いやることはできないからである。

泥沙の流入と堆積で, 流域のダムは予定の有効貯水量を確保できていない。 また全河の水量統一の ための放水で, ダムは発電能力を低下させている。) 近年の降水量の減少傾向もあり, 年間径流量を 上回る貯水能力をもつダム群を擁しても, その機能が十分に発揮されず, 黄河の水資源管理の不安定 要因は消え去ることはないであろう。 水資源管理における地方主義の克服と統一管理の実行, 妥当な 用水価格の設定と徴収率の向上, 全流域管理下での取水許可証交付と監査体制の確立, 総合的で実践 的な黄河法の制定と罰則の厳格な適用等々取り組まなければならない課題は多い。 さらに流域住民に たいする宣伝工作や環境教育, 計画的な緑化事業 ) もまた長期的な水資源問題解決のために欠かせ ないことである。 とりわけ緑化事業の組織的な推進によって泥沙の流入抑制に成功すれば, ダムの有 効貯水量の回復, 先進的灌漑技術の採用を可能にする水質の改善などに結びつくことになるだろう。

中国政府が目標として掲げる西部開発を本格的に推進するためには, 水資源の問題は避けて通れない 問題であり, とりわけ黄河流域の水資源管理の成否は大きな意味をもっているのである。

[註]

1) 拙稿 「黄河の断流―中国の環境と水資源の問題―」 ( 神戸女子大学文学部紀要 第巻, 年)。

2) 常雲昆 黄河断流与黄河水権制度研究 (中国社会科学出版社, 年, 以下 水権制度研究 と略す)頁。

3) 同前書, 〜頁。

4) 同前書, 〜頁。

5) 同前書, 〜頁。

6) 孫広生・喬西現・孫寿松主編 黄河水資源管理 (黄河水利出版社, 年, 以下書名のみ示す) 〜頁。

7) 黄河水量の省区別分配量 (年度と年度との比較:単位は億)

( 黄河水資源管理 頁頁) 8) 黄河水資源管理 〜 頁。

9) 同前書, 〜頁。

) 同前書, 〜頁。

) 同前書, 頁。

) 同前書, 頁。

) 同前書, 〜頁。

) 同前書, 〜頁。

) 同前書, 頁。

) 同前書, 〜頁。

地区 青海 四川 甘粛 寧夏 内蒙古 陝西 山西 河南 山東 河北・天津 計 年 ― ― 年

(11)

) 同前書, 〜頁。

) 張格鉞・劉友営・王宏耀 「三門峡水庫水資源管理現状及存在問題」 (孫広生・孫寿松・陳連軍主編 黄河水資 源管理研究論文集 黄河水利出版社, 年, 以下 研究論文集 と略す) 頁。

) 水権制度研究 9頁。 趙建国・楊忠理・胡毅 「実現黄河流域統一管理的途径」 研究論文集 頁では, 農 業灌漑用水を 億で全消費量億の%とする。 また馮有連・劉永強・董戈英 「黄河水資源管理問題 分析及対策探討」 研究論文集 頁では, 寧夏・内蒙古の寧蒙灌区の渠道水利用系数は〜で, 灌漑用 水は1畝当たり〜, 多いものはを消費し, 1の水で〜㎏の食糧を生産できるだけ と述べている。

) 水権制度研究 頁。

) 同前書, 〜頁。

) 同前書, 頁。

) 同前書, 〜頁。

) 同前書, 頁。

) 同前書, 〜頁。

) 黄河水資源管理 頁。

) 薛長興 「黄河水資源分配与水量調度的回顧」 研究論文集 頁。

) 劉英強・李欣・杜榜清 「重視基礎工作研究推進取水許可管理」 研究論文集 頁。

) 王敏捷 「黄河上中游流域水資源管理体制探討」 研究論文集 頁。

) 張孝親・楊崗民・馮有連 「黄河上中游流域取水許可監督管理存在的問題及対策」 研究論文集 〜頁。

) 杜榜清 「黄河上中游取水許可管理実践及探討」 研究論文集 頁。

) 盛兆文・李相軒 「黄河水資源管理措施浅析」 研究論文集 〜頁。

) 趙安平・張光森・劉曜文 「黄河河口水資源現状及管理手段探討」 研究論文集 頁。

) 郭芳・任福啓・郭文・蘇衍豪 「黄河水資源開発利用与管理中存在的問題与建議」 研究論文集 頁。

) 黄河水資源管理 頁。

) 程振川 「如何加強流域機構在黄河水資源管理与保護工作中的地位和作用」 研究論文集 頁。

) 水権制度研究 頁。

) 同前書, 〜頁。

) 同前書, 〜頁。

) 同前書, 〜頁。

) 同前書, 頁。

) 蒋秀華・王玲・李東 「黄河上游用水計量監測, 監督管理模式探討」 研究論文集 頁。

) 水権制度研究 〜頁。

) 任福啓・郭芳・蘇衍豪 「黄河水資源統一管理問題探討」 研究論文集 頁。

) 水権制度研究 頁。

) 同前書, 頁。

) 同前書, 〜頁。

) 同前書, 〜頁。 黄河上中流域は経済が発展していないために, 水資源費の徴収は困難であるといわれ ている (前註 () 研究論文集 頁)。

) 前註 () 研究論文集 頁。 前註 () 同前書, 頁。

) 水権制度研究 頁。 また同書 頁では, 年の黄河下流の渠首水費徴収率は %で, 河南省はわず か%と述べている。 同省の現行の用水費は, 供水価格の%に過ぎず, 実際の徴収率は %。 用水路も老 朽化して渠道輸水能力は〜%, 灌漑用水の利用系数は〜といわれている (李雄飛・申家全・張啓宇

(12)

「河南省引黄灌区可持続発展問題分析」 研究論文集 頁)。

) 張梓太・呉衛星等編 環境与歴史法学 (科学出版社, 年) 頁。

) 黄河水資源管理 〜頁。

) 温彦 「黄河下游 (河南段) 水環境汚染態勢及対策」 (安生主編 黄土黄河黄河文化 黄河水利出版社, 年, 以下書名のみ示す) 〜頁。 なお黄河流域の主要な支流である渭河では, 郷鎮企業の1年当たりの排 水は2億で, ほとんど汚水処理が施されていない (史鑑・陳兆豊・大韋・司全印・韓天運等編 関中地 区水資源合理開発利用与生態環境保護 黄河水利出版社, 年, 頁)。 このように多数の郷鎮企業の未 処理排水も汚染を深刻化しているのである。

) 何金秀・申家全・控世忠・趙建鵬 「河南黄河水資源開発利用存在的問題和対策」 研究論文集 頁。

) 李玉洪・尚暁成・李明 「黄河幹流水功能区画分及管理」 研究論文集 頁。 なお紙幅の関係もあって黄河 の汚染に関して詳しく言及することはできないが, 専論の一つとして, 趙沛倫等編 泥沙対黄河水質影響及 重点河段水汚染控制 (黄河水利出版社, 年) がある。

) 黄河水資源管理 頁。

) 孫志遙・張光森・董偉 「黄河水資源管理存在的主要問題与対策」 研究論文集 頁。

) 王留栄 「黄河是中国心腹之害」 黄土黄河黄河文化 頁。

) 李雄飛・張経宇・王新波・楊桂栄 「浅談黄河水資源統一管理」 研究論文集 頁。

) 沈平偉・何暁琳 「強化黄河水資源管理的基本措施与対策」 研究論文集 頁。

) 李志東 中国の環境管理システム (東洋経済新報社, 年) 頁。

) 黄河水資源管理 〜頁。 ただし, 年に国務院の批准を経て 「黄河可供水量年度分配及幹流水量調 度方案」 と 「黄河水量調度管理法」 が実施され, 黄河水利委員会に黄河水量の統一調整の権限が与えられ た薛長興前掲論文 研究論文集 頁)。

) 前註 ( ) 研究論文集 頁。

) 申家全・方林牧・秦金虎 「黄河水量調度的問題和対策」 研究論文集 頁。 気象部門は黄河水量調節部門 に適切な気象情報を提供することを, この論文は求めている。

) 黄河水資源管理 頁。

) 前註 () 研究論文集 頁。 孟献頴・閻世鋒・鄭文君 「浅談強化黄河流域水資源統一管理的有効途径」

研究論文集 頁。 なお噴灌は 〜%, 微灌は〜%, 管灌は%の節水が可能であるいわれている。

しかし, 一次投資が大きく, 管理も大変で, 水質についても一定の水準を維持する必要がある (前註 () に引く李雄飛等論文 研究論文集 頁)。

) 水権制度研究 頁。

) 石勇・楊崗民・張孝親 「加強黄河上中游水資源統一管理与保護是実施西部大開発的重要保証」 研究論文集 頁によれば調水量を億とする。 またこの調水には導水トンネルの建設が必要で, 年月には水 利部の調査団が日本のトンネル掘削技術に注目し, 青函トンネルを2週間にわたって視察している (水利部 黄河水利委員会勘測規画設計研究会編 南水北調西線工程二十世紀大事記 (〜) 黄河水利出版社, 年, 頁)。

) 例えば, 寧夏回族自治区では地域により用水価格が異なっているが, 固海揚黄灌区では, 供水価格に用水費 を近づけることは非現実的で, 国家と地方が補填しなければ農民は負担に耐えられないといわれている (謝 新民・趙文駿・裴源生・秦大庸・于福亮・汪林 寧夏水資源優化配置与可持続利用戦略研究 黄河水利出版 社, 年, 頁)。 また用水費の納入遅延が供水工程の維持に悪影響を及ぼし, 管理体制の不統一が目標 達成を困難にしている (張継華・鄭文君・陳成威 「把引黄供水管理納入市場化軌道」 研究論文集 頁)。

) 黄河水資源管理 〜頁。

) 張冠軍・王桂娥 「三門峡水利枢紐在黄河水資源配置中的作用及存在的問題」 研究論文集 〜頁。 李会

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安 「黄河水市場初探」 研究論文集 頁。

) 左舜華・丁亜林・張加強・張振玉 「従山東黄河水資源開発利用現状談黄河水資源的管理与保護」 研究論文集 頁では, 黄河上中流で5万の森林を増やせば, 径流量を億増やせるという。

参照

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