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分譲集合住宅ストックの改善と建替

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Academic year: 2021

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分 譲 集 合住 宅 ス トックの改善 と建 替

松本恭治

Study

on Improvement

and Renewal

of Apartment

Housing

Stock

Sold

in Lots

Kyoji Matsumoto

口 は じめ に 近 年,長 期 経 過 した分 譲 集合 住 宅 ス トック が増 加 す る につ れ て,建 物 の維 持 管 理 に関 す る関心 が社 会 的 に高 ま りつ つ あ るが,同 時 に 維 持管 理 問題 の延 長 上 に あ る改 善建 替 問題 も 急 速 に社 会 的 関心 を呼 び起 こ しつ つ あ る よ う で あ る。 特 に 公 的 機 関 に よっ て分 譲 され た 集 合 住 宅 で は,全 般 的 に現状 の建 物 容 積 率 が 低 い こ とか ら,増 築 に よ る改善 が具 体 的 可 能 性 を持 ち,ま た一 部 の古 いア パ ー トで は,老 朽 化 と相 ま っ て,周 辺 の 地 価 が極 め て高 くな っ て い る こ と か ら,建 替 さえ も検 討 さ れ て い る。 今後 古 い分 譲 集 合 住 宅 が,急 速 に累 積 して く る に従 っ て,こ れ らの改 善,建 替 の 必 要性 は ま す ます 高 ま っ て く る こ と が 予 想 さ れ る 。 従 って本 報 告 で は,分 譲集 合 住 宅 の 改 善 を特 に共 同 増 築 や 建 替 え問 題 が生 じて き た経 過 及 び背 景 を述 べ る と と も に,そ れ ら改 善 手 法 の 期 待 され る効 果,問 題 点 を整 理 す る こ とか ら, これ ら事 業 を進 め る た め の参 考 資料 を提 供 す る 。 これ らが古 い分 譲 集 合 住 宅 ス トッ クの改 善,建 替 事 業 の み な らず,新 規 に供 給 す る住 宅 の た め に も参 考 とな れ ば幸 い で あ る。

分譲集会住宅の共同増築

(1)共 同増 築 運 動 の 経 緯 と その 背 景 昭 和40年 代 に大 都 市 圏 に建 て られ た公 的 分 譲 集 合 住 宅 で は,近 年,急 速 に共 同増 築 を実 現 す る ため の運 動 が活 発 に な っ て き た が,こ れ らの運 動 が 生 じて きた背 景 と して,次 の事 柄 が考 え られ る。 ① これ ら住 宅 の う ち,特 に3DKの 住 宅 は, も と よ り小 規 模 で あ っ たた め,入 居 後 の 家 族 人 数 の増 加 や,子 供 の成 長 に対 して充 分 耐 え 得 な くな って き た 。 ② 住 まい方 に対 す る要 求 の変 化 も,住 民 に 対 す る不 満 を強 め た 。 た と え ば,だ ん らん, 接 客 の で き る広 い リ ビ ン グル ー ム に対 す る要 求 の高 ま りは,狭 いDKを,よ り魅 力 の無 い もの に感 じ始 め た 。 ③ 新規 に供 給 さ れ る住 宅 の規 模,設 備 等 の 水 準 が 向 上 す る につ れ て,古 い集 合 住 宅 は相 対 的 に低 水 準化 して き た 。建 物 の老 朽 化,陳 腐 化 が 低 水 準化 を加 速 し,そ れ らに よっ て, 居 住 者 の 困 窮 感 も増 した 。 ④ 拡 大,変 化 した住 要 求 を満 足 させ るた め 既 に 多 くの人 々が 住 み 替 え を行 って き たが, 一 方,住 み替 え困 難 な人 々 も多 く蓄 積 され て 102

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き た 。 こ れ らの人 々 は,耐 え忍 ぶ生 活 に訓 れ る か,あ る い は,住 み 替 え な い で問 題 を解 決 で き る何 等 か の方 策 を見 い 出 す必 要 に迫 られ て い た。 ⑤ 小 規 模,低 水 準 分 譲住 宅 は,中 古 住 宅 流 通 上 も魅 力 を失 って き た。注一1低価格 化 が進 行 す る一 部 の 団 地 で は,近 年 に な る程,中 古 取 得 入 居 者 の 階 層 低 下 が 著 し く,維 持 管 理 費 の値 上 げが 困 難 とな った ば か りで な く,未 納 者 さ え も増 加 して い る。居 住 者 の高 齢 化 も間 近 か に予 想 さ れ,何 等 か の改 善 を しな い 限 り, 団地 の活 力 が 失 わ れ る恐 れ が 出 て き た。 永 住 を 考 え る一 部 の 居 住 者 は危 々感 を感 じ始 め た。(図 一1参 照) 小規模分譲 住宅 ↓ 需要構造の変化 →中古価格の低下 ↓ 活力あ る人的資源の転出 不在家主の増加 ・借家入の頻繁な転 出入 持家入居者階層の低下 高齢者層の蓄積 ↓ 費用負坦能力の欠除 ・負坦感の増大 コ ミュ・ニテ ィー活動 の不活性化 維持管理意識の低下 1 管理費 ・修繕積立金値上 げ困難及び滞納増加 ↓  大規模修繕 の見送 り ↓ コ ミュニテ ィーの衰退 ・老朽化,ス ラム化 図1郊 外 に立 地 す る小 規 模低 水 準分 譲 集 合 住 宅 の ス ラム 化 の 危 険 性 *都 心部小 規模 分譲 住宅は もとよ り頻繁 な転 出入 で コミ ュニテ ィー形成 が されに くい。 さらに事務所化 ・店舗 化 ・セ カ ン ドハ ウス化 ・空家化で雑居 ビル化する。経済的 基地 とな りやす い ことか ら中古価格 は一 定程度維持 され るものの維持管理 が 円滑 にゆかない ことか らス ラム化の 危険性 は高 い 以 上 の 様 な 状 況 か ら,住 宅 改 善,特 に 共 同 増 築 に 対 す る 潜 在 的 要 求 が 高 ま っ て き た 様 で あ る 。 と こ ろ で,こ れ ら共 同 増 築 に 対 す る 潜 在 的 要 求 が 顕 在 化 して き た の は,次 の 様 な 契 機 を み る こ と が で き る 。 初 期 の契 機 と して 挙 げ られ る 出来 事 は,① 公 団 賃 貸 住 宅 テ ラス ハ ウス の 増 改 築 事 業 化 (昭 和51年 度)② そ れ に続 く公 営 住 宅 中層 団 地 の増 改 築 事 業 化(神 戸 市 営 森 団 地 昭和52年 竣 工,ほ か)③ 川 崎 富士 見 町 分 譲 団地8号 棟 増 築 竣 工(昭 和52年)等 で あ る。①,② はい ずれ も公 共 賃 貸住 宅 の増 築 で あ り,第 三 期5 力年 計 画 で ス トック の改 善 が政 策 目標 と して 打 ち出 され た の を受 け て実 施 され た もの で あ る。 住 み 手 の や む に や まれ ぬ増 築要 求 が事 業 実 施 の 最 大契 機 と な っ た こ と は言 うま で も無 い こ とで あ る 。以 上 の事 業 の刺 激 を受 け て, その 後 大 都市 圏 に あ る い くつ か の 団地 で は管 理 組 合 レベ ル で共 同増 築 を検 討 す る動 き が見 え始 め た が,こ れ らの殆 ん どは 旧 区分 所 有 法 の も とに於 け る 「全 員 の 合 意」 が得 られ ず に 具 体 的 着 工 に は至 らなか っ た。 注2増 築 に対 す る合 意形 成,諸 手 続 きが公 共 賃 貸 住 宅 と基 本 的 に異 な っ て い たの で あ る。 分 譲 住 宅 で あ る川 崎 富士 見 町 は,増 築 を実 施 しなか っ た他 の棟 は全 て社 宅 で あ り,棟 別 に管 理 して き た 特 殊 な状 況 下 だ か ら こそ例 外 的 に可 能 だ っ た と 了解 され た。 しか しな が ら,そ れ に も め げ ず執 拗 に取 り組 み続 けた管 理 組 合 が あ っ た。 大 阪堺 市 にあ る下 野 池 第2住 宅(昭 和45年 公 団分 譲15棟410戸)管 理 組 合 で あ る 。(表一1, 図一2参 照) 表1堺 市下野池第2住 宅増築工事概要 (イ)所 在 地 大 阪府 堺 市 長 曽根 町545番 地 (ロ}敷地 面 積34,165.93㎡ (ノ¥)用途 地 域 第2種 住 居 専 用 地 域 (二)建物 規模 鉄 筋 コンク リー ト造5階 建15棟410戸 (ホ)住居 面 積3DK48.85㎡(,・ ㎡) (へ)入居 年 月 日 昭 和45年10月 (ト}建築 主 体 住 宅 ・都 市 整 備公 団 (チ)管理 形 態 下 野 池第2住 宅管 理 組 合 自主 管 理 増 築 工 事 の 概要 (イ)建築 規 模 鉄 筋 コ ン ク リー ト造5階 建 1p)建 築 構 造 壁 構 造 (/¥)築 面 積 各 戸24.92㎡(7.84坪) (=一)工事 方 法 在 来 工 法 (ホ)工 期6カ 月 (チ)増築 工 事 第1期1棟20戸58年/1∼6月 第2期3棟80戸59年/1∼6月

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図2 当管 理組 合 に於 ける第1期 共 同増 築 の竣 工 は,昭 和58年7月 で あ りわず か20戸 で あ っ た。 そ の後 さ らに第2期,第3期 の共 同増 築 が引 き続 き,現 在 もな お 増築 運 動 は継 続 さ れ て い る。 ご く標 準 的 な,ど こに で もあ りそ う な 中 層 分 譲 住宅 で,し か も旧 区分 所 有 法 の も と で 団 地 住 民全 体 の 合 意 を得 た こ とは,増 築 に 関 心 を持 つ,他 団 地 住 民 を,大 い に 勇気 づ けた 様 で あ る。 東 京 か ら見 学 者 が 今 な お,あ とを 絶 たな い とい うの で あ るか ら,そ の衝 撃 は極 めて 大 きい もの と推 察 して 良 か ろ う。 尚,下 野 池 第2住 宅 に於 け る共 同 増 築 へ の 合意 は, 棟 単 位 あ るい は階 段 室 単 位 で 全 員 の 賛成 が得 られ れ ば,管 理 組 合 と して,そ の 増 築 を 認 め る と い う もの で あ る。 下 野 池 第2住 宅 の共 同 増 築 で 勇 気 づ け られ た人 々 を さ らに勇 気 づ け たの は,59年1月1 日の新 区分 所 有 法 の施 行 で あ ろ う。 既 に施 行 前 に そ の概 要 は関 係 者 に知 られ て い たが,そ の 中 で人 々 を 勇気 づ け た点 は,規 約 の 改 定 が 容 易 に な っ た こと に あ る 。全 員 の合 意 が 得 ら れ な くと も増 築 即 ち共 用 部 分 の変 更 を可 能 と す る道 が開 け た の で あ る 。 首 都 圏 に於 け る公 的分 譲 集 合 住 宅 で は59年 度 の各 管 理 組 合 の総 会 で,管 理 規 約 の改 定 に 取 り組 ん だ の は,か な りの数 に達 す るが,共 同増 築 が念 頭 に置 か れ,進 め られ た所 が 少 な くな い よう で あ る。共 同増 築 運 動 は これ らを 契 機 と して,狭 小住 宅 を抱 え る管 理 組 合 で現 在 盛 ん に な りつ つ あ る が,注 一3この 運 動 に側 面 か ら活 力 を 与 え て い る の は,一 部 の リ フ ォ ー ム産業 で あ る 。住 み手 と の共 同 事 業 で 成 り立 つ分 野 で あ る だ け に リフ ォ ー ム産 業 の 新 しい展 開 と して注 目 され る。 と ころ で,盛 ん に な っ た共 同増 築 運 動 の成 果 につ い て言 え ば,下 野 池第2住 宅 以 降 に具 体 化 した例 は無 い 。住 民 の 合 意 を得 て,着 工 が 日程 に の ぼ り始 め て い る例 は あ る もの の, 運 動 の殆 ん ど は具 体 化 に ま だ まだ 時 間 を必 要 と して い る よ うで あ る。 運 動 が 開 始 され て か ら,さ ほ どの 時 間経 過 が な い現 段 階 で,将 来 を見 通 す の は危 険 で あ る が,運 動 に取 り組 ん だ どの 管 理組 合 も,か な り多 くの 難 問 に遭 遇 して い る よ うで あ る 。全 て の世 帯 で 増築 が必 要 緊 急 な課 題 とい う訳 で な く,ま た増築 を し た くと も経 済 的 負 担 に耐 え られ な い世 帯 も少 な くな い。 さ ら に建物 状 況,施 設 配 置 状 況, 地 質 の状 況 に よ って は,共 同増 築 が不 可 能, あ る い はか な りの 費 用 を要 す る場 合 も少 な く な い 。 自治 体 に よ って は確 認 申請 を受 理 す る 体 制 が整 って お らず,手 続 き上 も様 々 な問 題 点 を残 して い る。 居 住 し続 けな が ら工 事 を実 施 す る と い う点 で は,こ れ らを考 慮 して新 築 時 と異 な っ た技 術 と建設 計画 を持 つ 必 要 が あ ろ う。検 討 課 題 は以 外 と多 い の で あ る 。 しか し,こ の 中 で最 大 の 課 題 は,住 民 の合 意 形 成 と言 え よ う。 増 築 不 可 能 な状況 に あ る人 々, 不 必 要 と して い る人 々 を含 め て,一 部 の人 の 共 同増 築 を許 容 す る合 意 が 果 して得 られ る か 否 か で あ る 。共 同増 築 が それ を実 施 す る人 々 だ けの利 点 と な っ て は,合 意 を得 に くい の が 当 然 で あ る。従 っ て,こ れ らの 合 意 を得 て ゆ く ため に は,共 同増 築 が 地 域 社 会 の 中 で どの 様 な意 義 を持 つ か につ い て も確 認 す る必 要 が 生 れ て い る。 次 に,こ れ迄 実 施 され た公 的 賃 貸 住 宅 の増 築,分 譲 集合 住 宅 の増 築 実 施 例 か ら,共 同 増 築 の 可 能 性 を さ ぐ って み よ う。 104

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(2)共 同 増 築 を行 い得 る条 件 行 い得 る条 件 を整理 す る と次 の様 にな る。 物 理 的 条 件一一 ① 建 物 が低 層 あ る い は中 層 で あ る こと ② 敷 地 に ゆ と りが あ る こ と ③ 増築 方 向 に地 下 埋 設 共 同 配 管 あ る い は共 同施 設 が な い こ と,あ るい は 少 な い こと ④ 増 築 方 向 が建 設 上 安 全 な こ と ⑤ 既 存 建 物 の耐 用 年 数 が ま だか な り残 って い る こと等 で あ る 。 通 常,増 築 建 物 はそ れ が 極 め て小 さい規 模 の もの で あ れ ば既 存 構 造 物 と一 体 に 計画 す る こ と も可 能 で は あ るが,低,中 尺 の 増築 の 場 合,既 存 建 物 へ の構 造 的 影 響 を与 え な い よ う それ 自身 が 自立 す る様 に計 画 され る。個 々の 住 居 へ の 増築 とい う点 を考 慮 す る と高 層 建 物 へ の増 築 は無理 と言 っ て も良 い 。 これ に② の 条 件 を加 え る と,ほ ぼ郊 外 型 低 中層 団地 に限 定 さ れ る。 ③ の 条件 は絶 対 的 な もの で は無 い が,埋 設 物 が あ る場 合,そ の移 動 費 用 あ る い は配 管 等 の切 り廻 し費 用 の 負担 につ い て合 意 が得 に く くな る。 原 因 者 負 担 とな る場 合,増 築 費 用 は割 高 と な る。 ④ につ いて は,そ の 団 地 が 丘 陵地 に あ る場 合 しば しば問 題 とな る。 大 型 の 杭 の打 ち込 み が必 要 と な る場 合,莫 大 な費 用 を要 す る ば か りで な く,既 存 建 築 物 に 与 え る影 響 も無 視 で き な い 。⑤ につ いて は当 然 の こ とで あ り,既 存 建 物 の余 命 わ ずか で は 無 駄 な投 資 とな る可 能 性 が 高 い 。 社 会 的 条 件亠 一① 増 築 を希望 す る者 が 多数 い る こと,② 管 理 組 合 の 活 動 が 活発 で住 民 の 意 思 疎通 が普 段 よ り図 ら れて い る こ と,③ 増 築 を検 討 す る人 物 は多 くの住 民 か ら信頼 を得 て い る こ と。 ① につ い て は合 意 を得 る た め の基 本 的 条 件 で あ る。 従 って,長 期 経 過 した 団地 で居 住 者 の 多 くが 高 齢 化 小 世 帯化 した段 階 で は合 意 を 得 る こと は よ り困 難 とな る。② 及 び③ に於 け る意 思 疎 通 及 び信 頼 は共 同 事業 を成 功 さ せ る た め の徹 則 で あ る。 管 理 組 合 あ るい は増 築 検 討 委 員 会 が独 断 先 行 し,住 民 の 信頼 を失 う よ うで は,こ れ迄 築 い て き た コ ミュニ テ ィー を 壊 わ す 恐 れ さ え 出て 来 よ う。 (3)共 同 増築 の期 待 さ れ る効 果 と問 題点 1一 共 同 増築 に よ る資 産 増 共 同 増 築 に よる資 産 増 は,中 古 住 宅 の 価 格 形 成 が 戸 建 の よ うに土 地 価 格+建 物 価 格 と な らず 土地,建 物 が 一 体 と して評 価 さ れ る こ と で よ り有 効 とな る。 容 積 率 が 引 き上 げ られ る こ とで 土 地効 用 の回 復 効 果 が 現 わ れ る 。大 規 模 化 す る こ とで需 要 を把 握 す る点 も有 利 と な る条 件 で あ る。以 下 に示 す 事 例1,事 例2は 3DKに つ いて共 同増 築 した場 合 の 資産 増 試 算 で あ る 。 事 例1千 葉H団 地 昭 和43年 公 団 分 譲5階 建3 DKを 共 同 増 築 し た 場 合 現 状3DK47.99㎡(専 有)時 価 相 場750万 円 床 ㎡ 単 価15.6万 円 3LDK68.85㎡(専 存)時 価 相 場1350万 円 床 ㎡ 単 価19.6万 円 増 築 後 増 築 部 分 建 設 ㎡ 単 価 を15万 円 と す る25㎡ 増 築 す る と 床 専 有 面 積 は72.99㎡ と な る 。 そ の 時 点 で の 時 価 相 場 は 床 ㎡ 単 価19.6万 円 と す る 。 増 築 後 の 資 産 は72.99×19.6=1431万 円 資 産 増 は15×25=375万 円 の 投 資 に対 し て1431-750=681万 円 と な る 。 従 っ て 投 資 効 率 は681÷375=1.81.8倍 と な る 。 事 例2都 下T団 地 昭 和44,45年 公 団 分 譲5階 建3DKを 共 同 増 築 し た 場 合 現 状3DK60.78㎡(専 有)時 価 相 場1670万 円 床 ㎡ 単 価27.5万 円 3LDK78.92㎡(場 不)時 価 相 場2550万 円 床 ㎡ 単 価32.3万 円 増 築 後 増 築 部 分 建 設 ㎡ 単 価 を15万 円 と す る 。25㎡ 増 築 す る と 床 専 有 面 積 は85.78㎡ と な る 。 増 築 後 の 資 産 は85.78×32.3=2771万 円 資 産 増 は15×25=375万 円 の 投 資 に 対 し 2771-1670=1101万 円 と な る 。 従 っ て 投 資 効 率 は1101÷375=2.92.9倍 と な る 。 但 し,共 同 増 築 に よ っ て 隣 棟 間 隔 が 建 て 詰 る 。 間 取 り も 一 部 無 理 が 生 じ て く る 。 こ れ ら に よ る 資 産

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評 価 減 は既 存 建 物 と増 築 建 物 を合 わ せ た建 物 の 平 均 経 過 年 数 が 既 存 建 物 の経 過 年 数 が よ り縮 小 す る こ と に よ っ て生 ず る 評 価 増 に 匹敵 す る もの とみ な した 。時 価 相 場 は昭 和59年10月 時 点 の も の で あ る。 の子 供 が い る家 族 で は団 地 内 住 み 替 え は過半 数 を超 え,特 に第1子 が 高 校 生 の場 合約6割 に達 して い る。(図 一3参 照) 事 例1.2を み る と いず れ も投 資 以上 の資 産 増 が期 待 さ れ るが,時 価 相 場 の 床 面 積 単価 が高 い程,増 築 の 資 産 増 に与 え る影 響 が 大 き い こ とが わか る。 尚,昭 和58年 に増 築 工 事 が 竣 工 した下 野 池 第2住 宅 の場 合,昭 和45年 公 団 分 譲,5階 建 て3DK増 築 前 面積48.85m2, 増 築 後 面積73.77㎡,増 築 費 用330万 円/戸, 増 築 前 時 価 相 場950万 円,増 築 後 実 際 の 取 引 き事 例 価 格1500万 円 で あ っ た 。 これ に よ る と 増 築 前 の 床 面 積 当 り時 価 単 価 は19.44万 円 /m2で あ り,増 築 後 は20.33万 円/m2と な っ て い る 。増 築 時期 が一 般 中 古 価 格 市 場 で は安 定 も し くは値 下 りを示 して い た期 間 で あ るか ら,土 地 効 用 の 回復 効 果,大 規 模住 宅 化 に よ る需 要 把 握 効 果 は実 際 に あ た っ もの とみ な し て も良 か ろ う。 2一 家 族 生 活 に及 ぼす効 果 ① 住 生 活 の 快 適 さが 増 す 。親 子 関係,兄 弟 関 係,夫 婦 関 係 の 向上 が期 待 され る 。 ② 自 ら の 住 宅 に ほ こ り を もて る よ う に な る。 接客 が楽 し くな る 。 ③ 永 住 意 識 が高 ま る 。 ④ 共 同増 築 を検 討 す る過 程 で住 居 に対 す る 共 同学 習 が行 わ れ る 。 これ らを通 じて住 生 活 全 般 に対 す る意 識 向揚 が期 待 さ れ る。 ⑤ 大 規 模 住 宅 と な る こ とで 老 親 扶 養 の 可 能 性 を増 す 。 自 らの老 後 に於 いて 子 供 との 同 居 の可 能 性 を用 意 す る こ とが で き る。 ⑥ 増 築 しな い住 戸,増 築住 戸 が 混 在 した場 合,住 宅 規 模 が 多 様 化 し,団 地 内住 み 替 え が 可 能 と な る。即 ち,地 域 内定 住 型 が増 加 す る。 ち なみ に,昭 和55年 実 施 の筆 者 に よる公 団定 期 調 査 分析 に よ る と3LDKに 於 け る 中古 取 得 者 の 前住 地 は,最 近 入 居 者 程,同 一 団地 内 が増 加 し,ま た入 居 時 の家 族 状 態 で 中 ・高 生 図3 ⑦ 同 様 に混 在 に よ って住 宅 規 模 が 多様 化 し た場 合,将 来親 子 の近 接 居 住 が実 現 しや す く な る もの と思 わ れ る 。筆 者 の調 査 に よ る と同 潤 会 アパ ー トで は同 一 団地 内 に親 族 近 接 居 住 の 住 ま い方 が 多 く,〈 江 戸 川〉 〈清 砂 〉 と もそ れ ぞ れ%に 達 して い る 。世 帯 分 離 をす る際 に 若 夫 婦 世 帯 が 団地 内 の小 規 模 住 宅 を確 保 す る 例 が 多 く,ま た借 家 化 した小規 模 住 宅 の存 在 も近 接 居 住 の 実 現 に寄 与 して い る の が確 認 さ 106

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れ て い る。 共 同増 築 が将 来 住 ま い方 に与 え る 影 響 は強 い もの と思 わ れ る 。 3一 コ ミュニ テ ィ形 成 に 与 え る効 果 ① コー プ住 宅 の 建 設 と同 様 に共 同事 業 を企 画,調 整実 施 す る過 程 で 近 隣 同 士 の結 びつ き は よ り強 固 な も の に な る も の と予想 され る。 即 ち,共 同 意識 が芽 ば え,近 隣生 活 が 意義 深 い も の と な る。 ② さ らに積 極 的 な 永住 意 識 が助 長 され るか ら,そ の後 の 維 持 管 理,改 善 に積 極 的 に な る もの と予 想 され る。 ③ 高額 所 得 層 及 び活 力 あ る人 的 資源 が居 住 し続 け る こ と,過 度 の転 貸 化 の 進 行 が 阻 止 で き る こ と,転 売 価 格 が上 昇 す る こ とで,維 持 ・管 理 費 用 の 負 担能 力 の無 い 人 の入 居 が 減 る こ と で,維 持 管 理 上 の 障害 が 生 じる の を防 ぐこ と が期 待 さ れ る。 ④ 増築 した人 が 土 地 使 用 料 を毎 月 支払 い, そ れ を修繕 積 立 金 に充 当 す れ ば,増 築 を しな い 人 の修 繕積 立金 負 担 額 が軽 減 され る。 駐車 場 収 益 と同 様 に修 繕 計画 の経 済 基 盤 を確 保 す る こ とも可 能 で あ る。 m資 源 利 用 か らみ た 効 果 ① 住 宅 全 体 の耐 用 性 が 伸 び,ス クラ ッフ ・ ア ン ドビ ル ドの 資 源 の 無 駄 使 い が 排 除 さ れ る。 5一 マ イナ ス効 果 ① 隣棟 間 隔 が短 くな る こ とで1階 の 日照 条 件 が悪 くな る。緑 が 減 少 す る。圧 迫 感 が 強 ま る恐 れ が あ る が,但 し下 野 池第2住 宅 で は さ ほ ど気 に され て い な い よ う で あ る。 ② 建 替 が遠 の く こと で,将 来 に ドラス チ ッ ク な効 果 を期待 で き な い 。 ③ 建 替 を通 じて な され る住 宅 供 給 は全 くな い。 ④ 既存 部 分 と新 設 部 分 の 残 され た 耐用 年 数 が異 な っ て くる。 以 後 の修 繕 サ イ クル が 複 雑 化 し,過 少修 繕 あ る い は過 剰 修 繕 と な る部 分 が 生 じや す い こと が考 え られ る 。 ⑤ 住 宅 規模 が 多様 化 す る こと で 団地 全 体 の 統 一 修繕 計 画 は困難 と な る。 増 築 の 実 施 時 期 が 棟 に よ って い くつ か に分 け られ るが,そ の こ と も統 一 修繕 計画 を 困難 に す る原 因 と な ろ う 。 以 上 が共 同増 築 の 期待 され る効 果 と問題 点 で あ る。住 ま い と周 囲 の 環 境 は資産 で あ る。 そ れ らを 良好 な状 態 に維 持 改 善 す る活 力 ある 人 間 関係 及 び 人 的資 源 も同 時 に資 産 で あ る。 共 同 増 築 を検 討 す る に 当 っ て,こ れ ら を相 互 に不 可 分 の もの と して位 置 付 け て お く必 要 が あ ろ う。 (4)共 同増 築 実 現 まで の プ ロ セ ス 大 阪界 市 に ある 下 野 池 第2住 宅 の共 同増 築 竣 工迄 の経 過 の概 略 を表一2に 示 す 。増 築 専 門 委 員会 が発 足 し,第1期 増 築 棟 が 竣 工 す る 迄8年 以 上 が経 過 して い る。8年 間 も経 過 し た理 由 は,共 同増 築 の模 範 とす るべ き前 例 が 乏 し く,住 民 の合 意 形 成 を進 め る に当 り,無 理 強 い を避 け,慎 重 に事 を運 ぶ必 要 が あ っ た た め と言 わ れ て い る。 住 民 の コ ンセ ンサ スが 得 られ た背 景 は更 に 次 の 事柄 が挙 げ られ て い る。 ① まず 第 一 に住 民 相 互 ・理 解 を深 め る ため 様 々 な ク ラ ブ活 動 ・行 事 等 を盛 ん に した こ と 。 ② 入 居5年 目(昭 和55年)に 自主 管 理 に移 行 し,共 有 物 管 理 へ の 関 心 を高 め た こ と 。 ③ 居 住 者 の 中 に い る各 種 専 門 家 の知 恵 を結 集 し た こ と。 ④ 建 設業 者,ミ ニ コ ミ新 聞 の 積 極 的 協 力 が 得 られ た こ と等 で あ る 。 と こ ろで,下 野 池 第2住 宅 の場 合,建 築 協 定,組 合 規 約 の変 更 を終 え,総 会 に よ っ て全 員 の賛 成 が得 られ た棟 の 増築 を承 認 した 。各 戸 の 区 分所 有 土 地 面 積 は増 築 に よる変 更 をせ ず 旧 来 の ま ま と した 。 これ に よ って極 め て繁 雑 で しか も殆 ん ど不 可 能 に近 い所 有 権 登 記 変 更 を しな いで す ま せ た の で あ る。 これ は極 め て現 実 的 な解 決 策 で あ り,今 後 の 共 同増 築 を 進 め る管 理 組 合 に と って極 め て参 考 と な る。

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表2下 野 池 第2住 宅 第1期 増 築 工 事 竣 工 迄 の 経 過 管理組合資料 よ り 居 室 増 築 関 連 活 動 *計 画 修 繕,居 室 増 築 専 門 委 員 会 発 足 。 49 (5/19通 常 総 会 にて 設 置 提 案) 年 *6月 公 団 を 訪 問,増 築 に 対 す る公 団 の 態 度 を 確 認 。 52 年 *し もつ 池 の 将 来 を 考 え る会 発 足 。 (5/15通 常 総 会 に て提 案) *9/23第1回 委 員会 *1月 ・将 来計 画 の た め の ア ンケ ー ト調査 実施 。 居 室 増 築 に 関 す る結 果 。(増築 す る方 向 で砥 究59 53 00,多 数 意見 に従 う18%,増 築 しな い23%,そ 年 の 他7°o) *2/2400建 設 よ り1室 増 築 案 見 積 提 出 され る。 (自 主 的 提 案) *2/12棟 全 戸 の 要 望 として増 築 同 意 書 提 出され る *2月 ・伊 藤 委 員 よ り居 室 増 築A・B案,計 画, 54 見 積 り概 算 資 料 が 出 され る。 年 *5/13通 常総会に居室増築計画資料を提出居室 増築推進 決議採択。居室増 築のための作業手順 検討 。大 和銀行 の紹介により業者 選定手続に着手。 *5月 ・考 え る会 が 解 散 し,組 合 内 に 「基 本 問題 審 議 会 」 設 置 。 *5/18通 常 総会 「建 築 協 定 」 を 改訂 ,増 築 禁 止 を ζ総 会 の承 認 を得 た場 合 は こ の 限 りで な い" 55 条 項 を 設 け可 能 にす る。 年 *4/30長 谷 工 内外 装 よ り大 江 イ メージ プ ラ ン(2 室 増 築)見 積 書 出 る。 *9/18長 谷 工 内外 装 サ ー ビ スへ 正 式 に書 面 で 設 計 等 につ いて 委 託 。 *11月 ・A,B,C増 築 計 画 案 作 成 。 *5/31通 常 総 会,組 合 規 約 第26条2号 の"全 員 賛 成 条 項"を 法 第8条 但 し書 きを 採 用 し"5分 の4以 上"に 改 訂 。 56 年 *6/9堺 市 宅 地 開 発 に 関 す る事 前 相 談 書 提 出 。 *9月 ・居 室 増 築 に 関 す るア ンケ ー ト調 査 。 (可能 階段2,1戸 の み反 対 階段10) *12月 ・各 棟 増築 確 認 委 に ア ンケ ー ト結 果 報 告 。 増築案 はA案 に決定。増築 に関連 す る各 棟会議 開 催 。 *2/27臨 時総 会,居 室 増 築 希 望 棟 に対 す る増 築 を 承 認 す る決 議 。 *5/31建 築 行 為 に 関す る判 定 書 受 理 。(日影 不 適 合) *7/4建 築 予 定 の公 告 表 示 板 設 置 。(3カ 所) 57 *7/18建 築 説 明 会 公 告 。 正 式 設 計 図 作 成 。 見 積 年 書 作 成 に 着 手 。 日照 に関 す る同 意 書 取 付 。12棟 有 志を含 めた設計,見 積 り検討会議数回。 *12/8法86条 に 基 く「一 団地 の建 築 物 承 認 申 請 」 '承 認 され る 。 *12月 ・12棟 建 築 確 認 申請 書 提 出 。 *12/25基 本 設 計3,330,000円 に 決 定 。 58 年 *1/812棟 増 築 地鎮 祭 。 *7月 ・完 成 。 *11月 ・13,15,16棟 計80戸 の 増 築 工 事 着 手 。 結 果 的 に増 築実 施 ず みの 棟 は共 有 敷 地 を無 料 で 使用 す る こ とと な っ た。 現在 共 同増 築 を 検 討 中 の管 理 組 合 の中 に は,増 築 を しな い棟 の居 住 者 に対 し工 事 実 施 に 対 す る迷 惑 料 を支 払 う ことが 必 要 とす る考 え を示 して い る例 も 見 られ るが,筆 者 は共有 敷 地 利 用 料 を月 々 支 払 うの が 適 当 と判 断 して い る 。仮 り に100分 の 団 地 で20戸 が共 同増 築 し,1万 円/戸 ・月 の 利 用料 を 支払 うと すれ ば,増 築 しない住戸 は2000円/戸 ・月 の 収 入 を得 る こ と が で き る 。一 方 増 築 住 戸 の実 際 負担 額 は 自 らの共 有 敷 地 持 分 ユ/100の 返 還 を2000円/戸 ・月 を 受 け て8000円/戸 ・月 とな る。 増 築 住 戸 が 増 加 し,仮 り に それ が80戸 に達 した場 合,増 築 しな い住 戸 の収 入 は8000円/戸 ・月 とな り, 増築 住 戸 の実 際負 担 額 は2000円/戸 ・月 と な る。即 ち,増 築 住 戸 が 増 加 す るほ ど負担 金 が 減 る こと に な る。 相 方 に と って,増 築 推 進 は 利 益 に な る。 増 築 を済 ま せ た住 棟 居 住 者 も, 負 担 金 軽 減 の ため に は積 極 的 に'協力 す る可 能 性 が 高 くな る と考 え られ る 。尚,徴 収 す る1 万 円/戸 ・月 を土地 持 分 に応 じた各 戸 に対 す る返 還 をせ ず修 繕 積 立 金 に繰 り入 れ る場 合 も 考 え られ る 。 そ の場 合,共 同 増築 を推 進 す る こと で,大 規 模 修iの ため の管 理 組 合 の経 済 的基 盤 を整 備 す る こ と にな るわ けで,ス ラ ム 化 防 止 に極 め て有 効 とな る と考 え られ る。 以 上 が 共 同 増 築 実 現 迄 の プ ロ セ ス で あ る が,下 野 池 第2住 宅 の事 例 紹 介 で 前 述 した よ う に企 画 か ら工 事 着 手 迄 は,か な り期 間 を要 す る恐 れ が高 い 。下 野 池 の 例 で は全員 の合 意 を得 た 場 合 で も,工 事 着 手 迄 経 過 時 間 が 長 か っ た た め,そ の間 に権 利 者 の 変更 が しば し ば生 じて合 意 が 崩 れ た棟 も存 在 した と言 われ て い る 。増 築 棟 決 定 の 合 意 確 認 か ら工 事 着 工 迄 は,で き る限 り短 縮 した い もの で あ り,そ れ だ け に行 政 庁,さ らに は 公 団,金 融機 関等 関 連 機 関 と の事 前 協 議 が重 要 と な ろ う。(図 4参 照)尚,合 意 形 成 後 で かつ 共 同増 築 工 事 着 工迄 に個 人 的事 情 の変 化 か ら転 居 せ ざ る を 108

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イ 改正区分所有法 によ る建築 協定,規 約改正実施 (3/4以 上の集会の決議) ↓ 増築委員会(考 え る会)発 足 ロ 増築に関す る総会議事録作成(3/4以 上 の特 別 多数決) ↓ 増築棟決定 ハ 各行政庁 に対す る事前相談 ↓ 二 公 団に対 して増築願い書提 出 1 ホ 各行政庁 に対す る事前協議及 び一 団地認定変更 申 請(日 照指導要項 と法86条) ↓ ヘ ー団地 認定変更後増築棟 の確認 申請提 出 ↓ ト 確認 々可取得 ↓ チ 工事本契約 1 リ 工事着手 長谷工サ ービス提供 図4共 同増 築 工 事 確 認 認 可 及 び 工 事 着 手 迄 の流 れ 得 な い権 利 者 が 生 じた は あい に,該 当住 戸 を 団地 内他 棟 に住 む 増 築 希 望者 に管理 組 合 か ら 斡 旋 す る か,も しく は,工 事 業 者 に購 入 の肩 替 り を して も ら うの も次 善 の 策 と考 え られ る 。 この ほ か,個 人 的 に借 家 経 営 して い る権 利 者 へ の対 応 指 導 問 題 ・増 築 を要 しな い者 へ の 団 地 内他 住 棟 へ の住 み替 え斡 旋 問 題 な ど あ り,残 され た研 究 課 題 は極 め て多 い。

分譲集合住宅の建替

q)今 日の 建替 運 動 の状 況 と背 景 我 国 に 於 け る 分 譲 集 合 住 宅 の 最 初 の 建 替 は,昭 和31年 に公 団 に よっ て建 て られ た 渋谷 区 に あっ た宇 田 川 町 アパ ー トで あ る。 注4昭 和42年 に第1回 の 建 替 に 関 す る権利 者 集 会 を 行 っ た あ と,9年 を経 て 昭和50年 に 建替 工事 を完 了 した 。 周 辺 地 価 の高 さ と出 来 得 る限 りの 容積 率 引 き上 げに依 拠 した,権 利 者 主 体 の 建 替 事 業 で あ っ た。折 り しも,昭 和50年 は,昭 和40年 代 に急 増 した分 譲 集 合 住 宅 の欠 陥 住 宅 問 題,維 持 修 繕 問題 が社 会 的 関心 を集 め始 め た頃 で あ り,分 譲 集 合住 宅 の将 来 に不 安 を持 つ 人 々 に 強 い 関心 を与 えた よ うで あ る 。 これ を契 機 に 分 譲 集 合 住 宅 の 建替 問題 が,社 会 的 関心 を呼 ぶ よ う に な っ たが,そ れ を さ らに 強 め た の は, 同 潤 会 アパ ー トの動 向 で あ る?f-5。 戦 前 に建 て ら れ た これ らアパ ー トは,建 物 全 体 の 老 朽 化 が 著 しく,狭 小低 水 準 な住 宅 の う え,さ ら に 〈江 戸 川 アパ ー ト〉 で は,基 礎 抗 の腐 触 と い う,偶 発 的 な出来 事 か ら,建 物 の一 部 の傾 き さ え生 じて い たの で あ る 。宇 田川 町 アパ ー トと 同様,都 心 に立 地 し,同 辺 地 価 の極 め て 高 い アパ ー ト即 ち,〈 鶯 谷 〉 〈江 戸 川 〉 〈青 山 〉 〈代 官 山〉 〈三 田〉 の 各 ア パ ー トは,既 に40 年 代 初頭 に,居 住 者 の 一 部 か ら,建 替 を望 む 声 が 出 始 め て い た よ う で あ る 。 宇 田 川 町 ア パ ー トの 建替 が具 体 性 を滞 び始 め た40年 代 半 ば に な る と,こ れ に刺 激 され て 各 ア パ ー トの 建 替 論 議 は,急 速 に全 住 民 的 課 題 に 拡 大 し, さ らに宇 田 川 町 の建 替 が完 成 したあ と は,よ り具 体 的 な運 動 が展 開 して き た よ うで あ る 。 こ の運 動 の波 紋 は,地 価 の 値 上 りと,都 市 再 開発 を手 が け よ う とす る不 動 産 及 び 建 設 業者 の積 極 的 働 きか けの高 ま り等 と に よ って 近年 で は,下 町 に ある 同潤 会 アパ ー トの み な らず, 昭和30年 代 に都 心 近 くに公 的 な機 関 か ら分 譲 され た 団地 に迄 拡 が って い る よ うで あ る。 同 潤 会 アパ ー トの持 家集 合 住 宅 団地 の 中 で 〈三 田〉 は既 に昭 和51年 に取 り壊 わ され た た め注 一6 ,現 在 活 発 な 建 替 運 動 が 継 続 され て い る の は 〈青 山〉 〈代 官 山〉 の ほか に下 町 の 〈中 之 郷〉 〈住 利 〉 〈三 輪〉 等 の アパ ー ト等 が あ げ られ る。特 に く中之 郷 〉で は住 民 の要 請 に よ っ て 区 そ の もの が強 い関 心 を持 ち,若 干 の周 辺 を含 めて 都市 再 開発 事 業 を実施 し よう と して お り,建 替 の具 体 性 を よ り増 して い る よ うで あ る。 一 方,30年 代 に公 的 に分 譲 され た 団地 の 中 で,兵 庫 県 住 宅供 給 公 社 に分 譲 され た芦 屋 翠 ケ丘 住 宅 は,表 一3に 示 す よ う に昭和59年 に 建 替 完 了 に至 って い る 。さ らに都 内,H団 地, Sハ イ ツ,S住 宅 等 の公 団分 譲 住 宅 で具 体 的 な検 討 が続 け られ て お り,建 替 の具 体 的 可能 性 が 高 ま っ て い る。 業 者 の積 極 的 働 きか けに

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表3芦 屋 市 パ レ ロ ワイ ヤ ル翠 ケ 丘 建 て替 え工 事 の概 要 兵庫県住宅供給公社 芦 屋 翠 ケ 丘 南 団 地 パ レ ロ ワ イ ヤ ル 翠 ケ 丘 所 在 地 芦 屋 市 翠 ケ丘 町19-5 丶同 左 敷地面積 1781.36㎡(523,86坪) 同 左 用途地域 第2種 住 居 専 用 地 域 容 積200%建 ペ イ率60% 同 左 建物規模 鉄 筋 コ ン ク リー ト造3階 建2棟12戸 RC5階 建29戸 延べ面積 746㎡(231.5坪) 駐 車 場4076.02㎡(1,232.99坪 駐 車 場 面 積 含) 住戸面積 平 均63.7㎡(19.3坪) 平 均112.97㎡(34.2坪) 工 期 10カ 月 59年5月 末 引渡 し 分譲価格 285万/戸 3.880万 ∼6,500万 築 年 数 24年 長 谷工 サ ー ビス 提 供 よ っ て管 理 組 合 レベ ル で建 替検 討 に入 っ た団 地 は さ ら に 増 え て い る の が 現 状 と な っ て い る。 と こ ろで,か な り多 くの 団地 が建 替 を検 討 す る こ とに な った もの の,建 替 工 事 が 竣 工 し た わ ず か な 事例 を除 き,多 くは,そ の 長 期化 に 苦 悶 して い る と い っ て過 言 で は な い。 一 時 建 替 運 動 が 活 発 で あ っ た 〈鶯 谷 〉 〈江 戸 川 〉 の両 アパ ー トは そ の熱 も現 在 は さめ,住 民 の 活 力 を失 い,コ ミュニ テ ィー の 衰 退 と と もに, 建 物 の老 朽 化 が一 層 激 しく及 ん で い る よ うで あ る。 さ ら に,現 在 活 発 に建 替 運 動 が 進 め ら れ て い る他 の同 潤 会 アパ ー トで さえ,そ の論 議 は既 に転 出 した人 々 に よ って し ば しば進 め られ て い る状 態 で あ り,残 留 す る居住 者 の活 力 低 下,コ ミュニ テ ィー の 衰 退,建 物 の老 朽/ 化 は前 述 の アパ ー トと同様 に起 き始 め て い る の で あ る。 建物 の 老朽 化 ・空 家化 の進 行 そ の もの は,建 替促 進 の客 観 的状 況 を創 り出 して き た か に見 え る が,一 方 で住 民 の 対 立 を深 め, 活 力 を失 い,コ ミュ ニ テ ィー が衰 退 して き た 事 実 に,建 替 そ の も のが,よ り困難 に な る恐 れ を見 る こ と が で き る。 昭 和59年 ユ月1日 に 改 正 区分 所 有 法 が施 行 さ れ,権 利 者 全員 の 賛 成 を得 ず と も,特 別 多 数 決 で 建 替 に踏 み切 る 道 が一 応 開 か れ たが,そ の 効 果 は現在 に至 る 迄,殆 ん ど見 え て い ない の が 現 状 で あ る。建 替 問題 の 発 生 が 単 に アパ ー トの ス ラム化 を促 進 し ただ け に終 る とす れ ば,事 態 は極 め て深 刻 と言 え よ う。 次 に,こ れ ら建 替 住 民 及 び建 替 運 動 が 生 じた アパ ー トで の筆 者 の ヒヤ リン グ及 び調 査 か ら,建 替 の可 能 性 を整 理 し たの が以 下 の如 くな る 。 (2)民 間 企 業 協 力 を含 む 自主 的 建 替 の 可 能性 現 状 に お い て建 替 の 可 能 性 を持 つ 条件 は以 下 の通 りで あ る。 ① まず 第1に 権 利 者 全員 の 費用 負担 が小 さ い ほ ど良 く,で きれ ば 負担 ゼ ロ で建 替 前 よ り 住 戸 拡 大 が 見 込 ま れ る こと が良 い 。即 ち,中 古 価 格 の地 価 割 れ率 注7が 高 く,か つ 想 定 更 地 の絶 対 額 が 高 い程 有 利 と な る 。容 積 率 引 き 上 げが可 能 な ほ ど良 い 。以 上 を総 合 す る と, 都 心 に あ る,も し くは近 い場 所 に立 地 す る郊 外 型 団地 型 式 に可 能 性 は限 定 され る。容 積 率 の高 い高 層 集 合 住 宅 及 び地価 の 安 い郊 外 団地 は,現 状 で は殆 ん ど不 可 能 で あ ろ う。 ② 居 住 す る所 有 権者 に働 き盛 りが 多 く,住 宅 困 窮感 が 強 く,か つ,企 画 力,行 動 力,判 断 力 を持 つ 居住 者 が 多 い程 良 い 。建 替 運 動 が 始 ま った 当 初,同 潤 会 アパ ー トで は,そ の運 動 が 山 の 手 の ホ ワ イ トカ ラ ー層 が 多 数 を占 め るアパ ー トで始 ま っ たが,そ れ は単 に周 辺 地 価 が高 い とい う こと だ けで な く,住 民 の側 に 不 動 産 業 者 等 外 部 企 業 か らの 勧 誘 を受 け止 め る だ け の能 力 が あ っ た ため と考 え られ る 。経 済 的,肉 体 的,精 神 的 にお とろ え,か つ 住 宅 困 窮 感 が 減 じた老 人 及 び 老 人 世 帯 が 増 え る 程,自 主 的 建 替 の 合 意 形成 は 困難 と な る。 ③ 分 譲 住 宅 内 に社 宅,借 家 が 多 い程,権 利 者 の 反 対 数 は減 少 す る 。但 し,借 家 人 と所 有 110

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権 者 の利 害 が 対 立 す る こと もあ り,そ の場 合 調 整 に は時 間 を要 して い る 。 ④ 住 宅 の物 理 的 条 件 が そ ろ う程,ま た住 戸 数 が少 な い程,利 害 の 調整 は楽 に な る 。宇 田 川 町 アパ ー ト,芦 屋 翠 ケ 丘 住 宅 が建 替 に至 っ た の は この点 の寄 与 す る所 が 大 きか っ た と思 わ れ る。改 正 区分 所 有 権 法 に於 け る建替 決議 は棟 毎 に4/5以 上 の賛 成 を得 な けれ ば な ら ず,同 一敷 地 内 に そ の決 議 を得 られ な い 棟 が 存 在 す る場合,建 替 は事 実 上 不 可 能 とな る。 従 って 同 一敷 地 内 に住 棟 数 が多 い ほ ど,建 替 は困 難 と な る。 以 上 を総 合 す る と,現 段 階 に於 いて 建 替 の 可 能 性 が最 も高 い の は,30年 代 に都 心 に公 的 機 関 に よ っ て分 譲 され た,低 容 積 率 の小 規 模 の低 中層 団地 で あ り,そ の典 型 が宇 田川 町及 び翠 力丘 住 宅 で あ っ た と言 え る。 (3)自 主 的建 替 に協 力 す る行政 援助 の可 能 性 行 政援 助 の可 能 性 と して 次 の 事柄 が挙 げ ら れ る 。 ① 現 行 の容 積 率 を緩 和 し引 き上 げ る。 建替 の 経 済 的 裏付 けと な り,促 進 要 因 と な る。 し か し過 度 の 緩和 措 置 は周 辺 環 境 を悪 化 させ る だ け で な く,地 区 内 そ の も の の外 部 環 境 を悪 化 さ せ る恐 れ が 高 い 。 尚,江 戸 川 アパ ー トに つ い て は昭 和48年11月 都 の建 築 審 査 会 が 当 ア パ ー トの 申請 に対 して 高度 規 制 の一 部 を緩 和 し,11階 建 を可 能 と し た。 しか し,合 意 形 成 に は この措 置 も及 ば なか っ た。 ② 都市 再 開発 事 業 と して周 辺 も含 めて 再 開 発 を す る こと で助 成 金 を 出 す 。 こ れ に当 る例 と して 同 潤会 中之 郷 アパ ー ト及 び そ の周 辺 を 墨 田 区 の 事 業 と して再 開発 す る計 画 が存 在 す る。 但 し該 当 す る団地 周 辺 が,特 に老 朽 化, 密 集 化 し不 良 環 境 化 して い な い 限 り,共 同事 業 化 す る の は困 難 で あ る と言 え よ う。 ③ 公 共 賃 貸 住 宅 を工 事 中 の 仮 住 居 と して 提 供 す る。 以 上 が現 行 の行 政 の 中で 可 能 性 の あ る主 な 措 置 で あ る。極 め て限 られ て お り,特 に① に つ い て は周 辺 との摩 擦 が 生 じる恐 れ が 高 く, 容易 に認 め難 い措 置 で あ ろ う。 住 居 法 が 無 い 今 日,不 衛 生 な建 物,安 全 性 を欠 いた 建 物, 極 度 に居住 水 準 の低 い建 物 で あ って も,共 同 建 替 を勧 告 す る こ とが で き な い のが 現 状 で あ る。 (4)自 主 的 建 替 困 難 な場 合 の行 政 主 導 型 建 替 方 式 の提 案 現 行 制 度 の 中 で は,自 主 的建 替 が成 功 す る ア パ ー トは極 め て限 られ る。 等価 交換 に よ っ て経 済 的 に成 立 す る基 盤 に あ る アパ ー トで す ら,建 替 を見 送 り,ス ラ ム化 して ゆ く可 能 性 は高 い。 従 って,こ こで はSア パ ー トを例 に と り以 下 の 行 政 的 手法 に よ っ て建 替 を行 う こ と を提 案 す る もの で あ る 。 江 東 区Sア パ ー トの 場 合 現 状290戸,平 均2K,敷 地 面積9坪/戸 現状 中 古価 格=250万 円/戸 周 辺 敷 地実 勢 土 地 評 価 額180万 円/坪 現状 中 古 総 評 価格=72500万 円 更 地 に した 場合 の土 地 価 格=469800万 円 開 発 主 法 ・20年 計 画 を た て売 却 希 望 の 所 有 権 者 か らJl頁次 時 価 で 自治 体 が住 宅 を買 い上 げ る。 ・%の 住 戸 を買 い 上 げた あ と%の 所 有 権 者 に対 し建 替 え交 渉 を行 う。%の 所 有 権 者 に は そ の 時 点 で それ ぞ れ の想 定 更 地 価 格(更 地 に した 場 合 の 土 地 価 格)に 基 づ い て等 価 交 換 す る こ とで建 替 執 行 に結 びつ け る。 ・約200戸 を20年 間 の 間 に1戸 平 均250万 円 で 買 収 す る。建 替迄 の残 存 期 間 を平 均10年 と して そ の買収 に要 す る費 用を 利息 を含 めて概 算400万 円 /戸 とす る。 ・建 物 を取 り壊 わ し土 地 を整 地 す る費 用 を100万 円/戸 と し買 収 戸 数 分 の 土 地 を デベ ロ ッパ ー (自治 体 建 設 部 局 で も良 い)に 買 却 し た と す れ ば,事 業 利 益 は {180万 円/坪 ×9坪/戸 一(400万 円/戸+ 100万 円/戸)}×200戸=約22億 円 とな る(但 し自治 体 人 件 費 を差 し引 か な い) 建 替 住 戸 計 画

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・現 住 地 は第2種 住 居 専 用 地 域 と近 隣 商 業 地 域 及 び 商 業 地 域 か ら成 立 して い る が 大 半 が第2 種 住 居 専 用 地 域 にか か る ため 容積 率 を200%で 計 画 して 試 算 す る。 戸 当 り平 均床 面 積25坪, 戸 当 り敷 地 面 積 を10坪 と し,209戸 が供 給 可 能, 建 設 費1250万 円/戸,土 地 代1800万 円/戸 と して 一 般 分 譲 価 格3050万 円/戸 で あ る 。22億 円 で72戸 を得 る こ と が で き る か ら,公 営 住 宅 72戸 を資 金 ゼ ロ で供 給 す る こ と が で き る。 尚, 容 積 率 を300%と した場 合 公 営 住 宅 分 は80戸 と な る。 買 収 の 方法 自治 体 が 買 い 上 る方 法 は 基 本 的 に強 制 せ ず, 相 続,住 み替 え 等 で 売 却 を した い 人 か ら購 入 す る。 但 し自治 体 に 売 却 さ れ た 者 は以 下 の特 典 で優 遇 す る 。 ① 買 い 換 え希 望 す る者 に対 して は長 期 大 型 低 利 融 資 を行 う。 ② 公 的 分 譲 住 宅 購 入 を希 望 す る 者 に は優 先 的 に譲 渡 す る。 ③ 売 却 して 借 家 に入 居 し た い者 に 公 共 借 家 を 斡 旋 す る。 ④ 自宅 を 売 却 して も建 替 に至 る迄 そ の ま ま低 家 賃 で 住 み 続 ける こと が で き る 。 ⑤ 売 却 者 に各種 免税 措 置 を と る 。 途 中 で 買 収 した住 戸 の処 置 100万 円/戸 程 度 の額 で 内装 を整 備 し,そ の 返 済 分(1万 円/月 ・戸)と 補 修 費(3000円/月 ・ 戸)と 管 理 費(2000円/月 ・戸)等 の必 要 経 費 に対 し公 庫 補 助 を与 え て 月1万 円程 度 の低 家賃 公 営 住 宅 と して活 用 す る。 買 収 資 金250万 円/戸 は建 替 時 に回 収 す る もの と して,こ の 中 の必 要 経 費 と しな い。 以 上 が行 政 主 導型 建 替方 式 の提 案 で あ る 。 建 替 事業 執 行 に は若 干 工 夫 を要 す る が,交 渉 相手 が 既 に少 な く,ま た各 種 優 遇 措 置 を取 り 得 る か ら,強 制 せ ず に合 意 形 成 を成 す可 能 性 が 高 い 。 こ の方 式 の特 色 は長 期 事 業 と す る も の の,途 中段 階 で低 家 賃 公 共 住 宅 を確 保 し, か つ建 替 竣 工 後 に事 業 利 益 でか な りの水 準 の 公 共 住 宅 を手 に入 れ る こ と で あ る。 公 共 住 宅 を確 保 す る こ と を減 ら す な ら ば,容 積 率 を下 げる こと も可 能 で あ り,周 辺 市 街 地 と調 和 を 図 る こと も で き る。ま た20年 計 画 で あ る か ら, 早 急 に売 却 で き な い人 に無 理 な く対 応 で き, 相 続 時 に多 い売 却 権 利移 動 を待 つ こ とが可 能 で あ る。 さ らに,250万 円 で 自治 体 に売 却 後 も リハ ビ リを施 した以前 よ り快 適 な住 戸 に, そ の ま ま住 み続 け る こ とが で き る の で あ る か ら収 入 の乏 し い老 人 に は具 合 の 良 い方 式 で あ る。 老 朽 分 譲 集 合住 宅 に は老 人 世 帯 の 占 め る 比 率 が 高 い だ け に効 果 は大 き い もの と思 わ れ る。 口 共 同増 築 ・建 替 以 外 の ス トック改 善 手 法 共 同 増築,あ るい は建 替 の具 体 的 可 能 性 を 持 つ 分 譲 集 合住 宅 は,現 状 で は極 め て限 られ て い る。 可 能 とす る物 理 的 条 件,あ る い は経 済 的 条 件 を備 え て い て も,所 有 権 者 の合 意 を 形 成 す るの は極 め て至 難 な努 力 を必 要 と して い るか らで あ る 。 ま して,上 記 の条 件 の いず れ か が 欠 けて い る場 合,殆 ん ど不 可 能 とな る。 不 可 能 な住 宅 の 方 が む し ろ一 般 的 で さ え あ る。 しか し,こ れ らが魅 力 を失 いつ つ あ る住 宅 で あ る とす れ ば,何 らか の改 善 が必 要 で あ る。以 下 に示 す改 善 策 は,共 同 増 築,共 同建 替,い ず れ もで き な い集 合 住 宅 に勧 め る もの で あ るが,一 方 共 同増 築,共 同 建 替 を実 施 す る に して も考 慮 す る価 値 の あ る対 策 で あ る。 ① 建 物,内 外 装 材,設 備 等 を新 た にす る か,も し くは付 設 す る こ とで 水 準 向 上 を 図 る 。 ② 集 会 所 等 コ ミュニ テ ィー施 設 を充 実 す る。 ③ ス トック ル ー ム ま た は レン タル ル ー ム を新 増 設 し,個 々 の住 宅 の 狭 さ を補 完 す る。 ④ 隣戸 を取 得 す る こ と を勧 め,取 得 した 住 宅 の2戸1改 造 を勧 め る。 ⑤ 同棟 内 あ る い は近 い別 棟 に別 宅 を 取得 す る こ とを勧 め る。 この 中 で最 も水 準 向 上 を図 り得 るの は④及 び⑤ で あ る 。但 し,い ず れ も住 戸 単 位 で 容積 率 を 引 き上 げ る もの で な く,従 って 土 地 の効 112

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用 を 回復 す る こ と に よ る価 格 の値 上 りは期 待 で き な い 。 そ れ ぞれ の手 法 の進 め方,効 果, 問題 点等 を整 理 す る と以 下 の如 くな る。 ま ず① につ いて は,快 適 さ,利 便 さが 増 す こと で一 定 程 度 の 住 み 良 さを確 保 し,か つ, 資 産 保 全 上 も好 ま しい 。原 型 維 持 の管 理 を継 続 す る と,次 第 に陳 腐化 も進 む,従 って,時 代 に対 応 した水 準 向上 も必 要 で あ る。しか し, 住 宅 の狭 さが 魅 力低 下 の主 原 因 と な って い る 場 合,こ の方 法 に よる魅 力 向上 も,お の ず と 限 界 が見 え て く る。 尚,内 装,内 部 設 備 の 変 更 は個 人 的 に も実施 可 能 な部 分 が多 いが,管 理 組 合 が率 先 して希 望 を と り,同 種 の 工 事 を ま と め て発 注 す れ ば,安 価 な上,様 々 な トラ ブル の発 生 を防止 で き る。 ② の施 設 はそ の活 用 の仕 方 に よ って,住 宅 機 能 の一 部 につ い て,外 部 化 を図 る こ とが 可 能 と な る。 しか し,一 時 的 専 用 使 用 が 可 能 と な る に過 ぎず,日 常 的 住 要 求 を補 完 す る こ と は不 可 能 で あ るか ら,住 宅 居 住 水 準 の 改 善 と ノ い う観 点 か ら は効 果 は小 さ い。しか し,コ ミュ ニ テ ィー形成 に は役 立 ち,共 同 生 活 と して の 魅 力 向上 に は貢 献 し得 る もの で あ る。 ③ の施 設 は 日常 的 に専 用 使 用 が 可 能 と な る か ら,狭 い住 宅 に住 む こ と に よ る困 窮感 を緩 和 し,居 住 す る こと の魅 力 を増 す 。 但 し,本 宅 と は一体 の権 利 と な らず しか も,そ の利 用 機 会 が 乏 しい場 合 あ る い は保 障 され な い 場 合 本 宅 の 中 古流 通 上 の魅 力 向 上 は,極 め て 小 さ な効 果 を得 るに過 ぎ な い。 ④ の 方 法 は極 め て 多額 の費 用 を要 す る 。 隣 戸 の 住 民 が 転 出 す る した時 の み,取 得 可 能 性 を持 つ 。 界壁 が あ る こ と で若 干 の不 便 さ が伴 うが,バ ル コニ ー の一 部 を屋 内 化 し通 路 と す れ ば よ り一体 感 が増 す 。 現 在,い ず れ の 団 地 で も バ ル コニ ー の屋 内 化 は共 有 部 分 の 変 更 に 当 り,禁 止 され て い る。 しか し,公 的 賃 貸 住 宅 で は積 極 的 に こ の種 の 改 造 を進 めて い る例 も多 い。従 っ て分 譲 住 宅 で もそ ろ そ ろ管 理 組 合 自 身 で基 準 を作 成 し,禁 止 を解 除 す る と と も に,積 極 的 に住 民 に勧 め る べ き で あ ろ う。 ⑤ の方 法 が 多 額 の 費用 を要 す る点 は④ の方 法 と 同様 で あ る。 隣戸 を得 る こと に こだ わ ら な け れ ば比 較 的 実 現 の機 会 は多 い 。管 理 組 合 が斡 旋 す れ ば,実 現 の機 会 は さ らに増 え る 。 空 間 的 に離 れ て い る こ とで,使 用 上 の不 便 さ を伴 うが,親 子 が世 帯 分 離 す る際 に は都 合 よ く,団 地 内 近接 居住 も可 能 と な る。 集 合 住 宅 が 古 く な る と,老 人 世 帯 だ けが 残 る傾 向 が 強 いが,コ ミュニ テ ィー の活 性 化,不 安 の 無 い 老 後 を実 現 す る た め に も管 理 組 合 が 率 先 して 取 り組 む べ きで あ ろ う。 江戸川 青 山 代官山 中 ノ郷 清 砂 柳 島 33.0(39.5)0.0(12.0)111.6(32.1)113.0(47.8)133.0(59.5)129.8(61.4) ()内 は 、 ア パ ー ト か ら15分 以 内 の 親 族 も 含 む 数 値 住 利 26°(52易) 図5 尚,図 一5は 同 潤会 アパ ー トに於 け る世 帯 主 年 齢 別 複 数 住 戸使 用 率 で あ る。 現 在40代, 50代 の最 も住 要 求 が拡 大 して い る時 に複 数 使 用 率 が高 く60代 で世 帯分 離 す る と と も に,複 数 使 用 を解 除 す る。 ま た70代,80代 に な る と 同居 世 帯 が増 え て い るか ら,複 数 使 用 率 が高 い状 況 を示 して い る。昭和58.59年 時 点 と47. 48年 時点 を比 較 す る と,以 前 で は,60代,70 代 で は現 在 よ りも同 居 世帯 が 多 か っ た た め, 高齢 化 す る と複 数 使 用 とな った よ うで あ る。 時代 と と も に家 族 の 住 まい方 も変 化 して い る が,年 齢 別 住 要 求 の 変 化,そ の 時代 そ の 時代

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の住 ま い方 の変 化 を極 め て率 直 に表 わ したの が,複 数 住 戸 使 用 で あ っ た 。表 一4に 示 す よ うに 同一 団地 内親 族 居 住 世 帯 割 合 が極 め て高 い の も複 数 住 戸 使 用 が大 き く寄 与 して い る よ うで あ る 。 これ らの観 点 か ら も複 数 住 戸 使 用 は意 味 の あ る もで あ る 。 口 お わ りに 分 譲 集合 住 宅 の維 持 管 理 は,建 物 の 老朽 化 を防 止 し,快 適 な住 生 活 を保 障 す る に極 め て 大切 で あ る。 しか し,建 て た 時 の状 態 に回 復 す るだ けの維 持 管 理 で は,相 対 的 に低 水 準 化 す る こ と を避 け る こ とが で き な い。 住 宅 は, そ の 時 代 々 々 に適 合 す る よ うに改 善 を加 えて ゆか な けれ ば な らな いの で あ る 。 そ して建 物 の 寿 命 をで き る限 り引 き伸 ば しな が ら,次 の 世 代 に譲 りわ た して ゆ く こ とが大 事 で あ る。 い ず れ 建 替 を 避 け る こ と は で き な い に して も,資 源 の 無 駄 使 い を,で き る限 り避 け るべ きで あ る。 我 国 で は,急 速 に集 合 住 宅 ス トッ クが増 加 し住 宅 改 善,建 替 問 題 も社 会 的 関心 を強 く集 め る に至 っ た が,現 状 で は,こ れ らは,私 的 自治 の範 囲 と され て お り,行 政 的 に は殆 ん ど 援 助,介 入 す る体 系 を持 って い な い の で あ る。 こ れ ら事 業 が 成 功 す る の も,あ るい は失 敗 す る の も,何 も しな いで ス ラム化 して ゆ くの も, 資 源 が無 駄 使 い さ れ る の も,私 的 自治 の範 囲 な の で あ る。 住 宅 は本 来 社 会 的 資 源 で あ る。私 有財 産 で あ ろ う と,そ れ が不 良 化 して ゆ く こ と は,社 会 資 源 の損 失 と な る 。不 良 化 が 他 の 資源 を食 いつ ぶ して ゆ くと す れ ば,影 響 は極 め て 大 で あ る 。分 譲 集 合 住 宅 の改 善,建 替 が 緊 急 の課 題 と な りつ つ あ る現 在,行 政 も それ に対応 す る こと が必 要 で あ る 。 尚,最 後 に示 す 図一6は2つ の 同 潤 会 ア パ ー トの履 歴 の 事例 で あ る。 増 築,2戸1, 別 宅 使 用 等 の 住 宅 改善 を含 み な が ら,一 方 は 建 替 問題 をか か え,そ の長 期 化 に よ って 不 良 化 が さ らに進 行 し,一方 は共 同 増築 を行 っ て, む しろ コ ミュニ テ ィー形 成 と と も に管 理 状 態 も良 くな って き た事 例 で あ る。 運 動 の 選 択 が 異 な る こ と に よ って,こ れ ほ ど迄 に逆 の 方 向 を示 す こ と に な った 。将 来 の動 き を さ ら に見 極 め た い もの で あ る。 脚 注 注 一1生 活 科 学 研 究 第6集1984年 拙 稿 「中 古 分 譲 集 合 住 宅 の転 売 価 格 の低 下 にみ る問 題 点 と そ の対 策 」 を参 照 注 一2当 時共 同増 築 を検 討 し運 動 した 団 地 は以 下 の通 りで あ る。 大 阪市 金 剛 第 三 団 地46年 入 居320戸 船 橋 市 若 松 二 丁 目団 地44年 入 居576戸 和 光 市 南 大 和 団地46年 入 居390戸 注 一3現 在 共 同増 築 を検 討 中 の 団 地 で 筆 者 が 知 り 得 て い る 団地 は以 下 の 通 りで あ る。 多 摩 市 多 摩 ニ ュ ー タ ウ ン諏 訪 二 丁 目団 地44 年 入 居640戸 船 橋 市 芝 山 団地52年 入 居590戸 千 葉 市 西 小 中台 団 地41年 入 居990戸 高 州 団地48年 入 居1430戸 千 葉 幸 町 団地44年 入 居1060戸 松 戸市 小 金 原 団地44年 入 居900戸 横 浜市 左 近 山市 沢 住 宅44年 入 居820戸 町 田市 鶴 川 住 宅43年 入 居780戸 注 一4ジ ュ リス ト増 刊 総 合 特 集(有 斐 閣)集 合 住 宅1980年 拙 稿 「集 合 住 宅 の建 替 え」 参 照 注 一5ジ ュ リス ト増 刊 総 合 特 集(有 斐 閣)現 代 の 住 宅 問題1977年 拙 稿 「同潤 会 アパ ー トの現 状 と将 来 」 を参 照 注 一6注 一4と 同 じ拙 稿 参 照 注 一7注 一1と 同 じ拙 稿 参 照 114

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狭小住宅 戦 火7-→ 一一一 同 潤会 の解 散 払い下 げ 法体制 の欠 如 老朽化 家族の成長 ・所得上昇十 棚 的低下水靴 住 宅に対する不満増大 ト ー 転 出 ・一部借家化 住 宅改善へ の要求 代 官 山 一1単 独 増 築 住 宅 形 式 ・規 約 ・借 家 居 住 者 の 経 済 力 ・リー ダ ー の 不在

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一 隣戸 の転 出 一情報の得やす さ 本宅 より小規模な住宅の存在 1 一 単独 増築 がまん生活2戸1化 別宅使用1共 同増築

111

` 個 別 的 管理 ・ 借家化 ・空家化 { 借家若年単 身化 住宅規模 の多様化 ↓ 持家老年単 身化 ↓ の進行 地域 内世帯分離 高揚 1鏃 の呼 び寄せ ↓ 場当 り的小規模修繕 ↓ 共 同体意識 の希薄化 ↓ 共同維持管理意識 ・連 帯感の 一 清 砂 … …l

l

大規模修繕 の見送 り ↓ 老朽化進行 将来 への不安増 大 建替希望増大 地価 の上昇 一 ↓ 建替 問題発生 ←資産増大 ・住 まい改善意識 の拡大 金欠派 ・病弱派 ・相続問題 混乱派 の不安増大 現状満足派 ・条件闘争派の 抵抗 建替問題混乱の長期化 →建替派の転 出空家化の促進 見限 り派 の転 出 ・借家派の転売 増改築 ・大規模小規模修繕 の見送 り コ ミュニ ティ意識の衰弱 老朽化の進行 ↓ 親族近接居住累積 コ ミュニ テ ィ意 識 の芽 生 え'一'一" ↓ 計 画 的 大 規 模 修繕 の実 施'"… ↓ 日常 管 理体 制 の 強化 … …

現在囃 一汁

一 一+

修繕費増大 と負担増加 の限界 到達 将来への不安増大 地価の上昇一1 ㌔ 建替希望 の増大 ↓ 建替問題発生?←

÷

?9

麹 段

 ± ± 「7

建替成功 復帰居住 新規入居 ? 建 替 計 画 挫 折 断 念 ↓ 建 替 問 題 の ツケ 蓄 積 ↓ ス ラ ム化 ↓ 上 記 図 は 同 潤会2団 地 の事 例 増 築 を 禁止 しか つ 同程 度 の規 模 の み存 在 す る アパ ー ト で は 本 図 の が ま ん生 活 に位 置 し,借 家 化,空 家 化,借 家 の 若 年単 身 化 ・持 家 老 年 単 身化 の みが 進 行 し,全 体 と して 著 しい 老 朽化 に 向 って い る。 公 権 力 によ る ク リア ラ ン スの 期 待 増 大? 図6同 潤会 ア パ ー トの 履 歴 と そ の将 来(代 官 山 ・清 砂 の場 合)

参照

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