群論を用いたタイリング問題の判定
2
0
0
全文
(2) 3 論文の構成. また、彩色アルゴリズムというタイリング間題の判定 方法も紹介する。第1章で紹介した古典的な半1」定方法. 以下、修士論文の構成について詳しく述べる。. が彩色アルゴリズムを用いた判定方法の一例となって. 第1章「タイリングについて」では、最初にセルや格. いることや、タイルホモロジー群H(Σ)も彩色アルゴ. 子図形、タイルT、格子領域五、タイルタイプ集合Σ、. リズムの1種であることを述べ、彩色アルゴリズムの. そしてタイリングについての定義を行う。格子領域のタ. 中でも、タイリング可能であるための最も強い必要条. イルタイプ集合によるタイリング可能性を、可能であれ. 件を与えるものがタイルホモロジー群H(Σ)であると. ばその例示、不可能であれば不可能性の証明を行うこと. いうことも述べている。ところが、実際にはタイリング. をタイリング問題という。本論文ではタイリングが不可. 不可能であるにも関わらず、タイルホモロジー群H(Σ). 能である場合の不可能性の証明に焦点を置いて論じて. を用いてもタイリング可能性が否定されないこともあ. いる。. るとして、第3章へつなげている。. タイリング不可能であることを示す方法としては、総. 当たり的に場合分けをしながらタイルの置き方を考え る方法やタイルの面積と格子領域の面積との関係から 示す方法がある。しかし、総当たり的に考える方法は格 子領域の面積が大きくなった場合には現実的な方法とは 言えない。面積による方法もあまり効果的でないことが 多い。そこで、面積が大きくなっても容易に判定出来る. 古典的な方法の中から、市松アルゴリズムと、セルに数. 字の1と5を規則的に割り当てる方法を紹介している。. 第3章rタイルホモトピー群」では、1990年に J.H.Conway,J.C.Lagariasの2人が考えた、群を用い る新しい半1」定法であるタイルホモトピー群π(Σ)につい. て述べている。論証を簡単にするために、第1章での 状況設定から少し変えた状況でタイリング問題を考え ることにしている。最初にその状況について整理し、次 に・Σによるタイルホモトピー群π(Σ)を導入するため. の準備として自由群アについて述べている。その後タ イルホモトピー群7r(Σ)を定義している。タイルホモト ピー群π(Σ)はタイリング可能であるための必要条件を. 第2章rタイルホモロジー群」では、第1章の最後で. 与える。次に正方格子上に三角形状にセルが配置された. 述べた古典的な判定方法がどういった理由で導かれる. 格子領帆と・タイルタイプ集合Σ一F間によ. のかということを、Σによるタイルホモロジー群∬(Σ). るタイリング問題を考え、これを三角タイリング間題と. を用いて示している。タイリングの条件を少し緩めて、. 呼ぶことにしている。三角タイリング問題では、タイリ. タイリングの過程においてはタイル同士が重なること、. ング可能であるための肌に関する必要十分条件を求め. 重なっている部分からタイル単位で1層ずつ取り除く. ている。. ことを許すことにする。そうして最終的に格子領域が. タイルホモトピー群π(Σ)による判定を行う際に、四. 1層のタイルで隙間なく埋め尽くされている状態になっ. 元数体、群の半直積といった知識を用いた。その結果、. たとき、符号付タイリング可能であるという。この符号. タイルホモロジー群∬(Σ)では否定出来なかった三角. 付タイリング可能であるという条件は、タイリング可能. タイリング間題のタイリング可能性が、タイルホモト. であるための必要条件となっている。. ピー群π(Σ)によって否定出来た。つまり、タイルホモ. 符号付タイリングは自由アーベル群を用いて定式化. トピー群π(Σ)の方が・タイリング可能であるための真. することが出来る。この自由アーベル群を用いてタイル. に強い必要条件を与えている。. ホモロジー群H(Σ)を定義し、タイルホモロジー群の. 計算に必要な整数行列の基本変形や行列の単因子論を 紹介した後で計算方法を一般化し、さらに具体的な計算 例を紹介している。実はこのタイルホモロジー群∬(Σ). は、符号付タイリング可能であるための必要十分条件を 与えるものである。. 一321■. 主任指導教員 清中 裕明. 指導教員濱中裕明.
(3)
関連したドキュメント
睡眠を十分とらないと身体にこたえる 社会的な人とのつき合いは大切にしている
問についてだが︑この間いに直接に答える前に確認しなけれ
厳密にいえば博物館法に定められた博物館ですらな
現実感のもてる問題場面からスタートし,問題 場面を自らの考えや表現を用いて表し,教師の
不変量 意味論 何らかの構造を保存する関手を与えること..
ヒュームがこのような表現をとるのは当然の ことながら、「人間は理性によって感情を支配
凡例及び面積 全体敷地 2,800㎡面積 土地の形質の変更をしよ うとする場所 1,050㎡面積 うち掘削を行う場所
15 校地面積、校舎面積の「専用」の欄には、当該大学が専用で使用する面積を記入してください。「共用」の欄には、当該大学が