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算数文章題の学習指導における絵図の活用について

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Academic year: 2021

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(1)「算数文章題の学習指導における絵図の活用について」              教育実践高度化専攻           小学校教員養成特別コース.                  P09071E                   葛原祥太  本研究は、算数文章題の解決過程に図の利用過. とが明らかになった。. 程を挿入することで、「算数文章題の解決過程に.  3章では、実践の概要とその結果を示した。実. おける絵図活用モデル」を構築し、その指導法の. 践は、①算数文章題の解決における絵図活用の有. 考案を目指すものである。. 効性の確認と分析②r算数文章題の解決における.  1章では、先行研究から、算数文章題の解決過. 絵図活用モデル」の構築、③モデルを用いた指導. 程(変換過程、統合過程、プラン化過程、実行過. 法の考案という目的で行った。実験の対象は、第. 程)を明らかにし、その中で児童がっまずきやす. 4学年の児童23名である。このクラスの実態をア. い過程は「統合過程」であることを示した。「統. ンケートから分析すると、計算問題はできるが、. 合過程」とは、文単位のスキ]マと算数に関して. 文章問題は不得意であると感じている児童が多. 学習者が有するスキーマを統合し文間の関係を. いという結果がでた。そのクラスに行った指導の. まとめ上げ、問題状況についての意味有るメンタ. 概要は以下のようなものである。. ルモデルを構成する過程である。そこで、多鹿 (1996)の研究からr統合過程」を詳しく分析する. と、統合過程の下位過程として、「課題要求の把. I.P正eテスト・アンケートの実施 皿.絵図の指導(1時間):. ㎜.宿題で毎日2間、絵図を活用して問題に取り組ませる。 1V.1O問解いた時点での中間指導・小アンケート(1時間) V.Postテスト・アンケート. 握」r問題タイプの識別」「対応するスキーマの活.  そして、Pre,Postテストで出題した問題は以. 性化」があり、それらの過程は前後過程に渡って、. 下のようなものである。. 重層的に進行することが考えられた。更に、上の. 私と弟で25本の鉛筆を、私の方が3本多くなるようにわけます。. 3過程のうち、認知的負担を考えると、最も負担. 私は鉛筆を何本もらえますか。. が大きいのは「問題タイプの識別」である事がわ.  4章では上記実践を①Pre/Postテストの結果比. かった。よって、絵図は、この部分に働かせなけ. 較②POStテストにおいて児童が書いた絵図の分. ればならないと言える。そこで、絵図の特性を伊. 析という観点から分析し、1.「算数文章題の解決. 藤ら(1993)の研究から見出すと、それは①保持性. における絵図活用の有効性の確認と分析」1r.「統. (作業記憶の補助)②操作性(推論を補助する)③全. 合過程の下位過程分析」I1.r算数文章題の解決に. 体性(対象の全体像をしめす)という特性があるこ. おける絵図活用モデルの構築」皿.一「モデルを用い. とがわかり、それを使うためには、問題文を読ん. た指導法の考案」を員指した。. で図にし、図にしたことからヒントを得、更にそ.  まず1.「算数文章題の解決における絵図活用. れを図に書きこむという、内的表象と外的表象の. の有効性の確認と分析」では、統合過程における. 循環が重要であるとわかったO.. 誤りは、15人から6人に減り、他過程の人数変化.  2章では、絵図表現についてまとめた。その結. は見られなかったため、絵図効果は、統合過程に. 果噸域図」「連結団」「座標図」「行列図」「形象. 現れることがわかった。更に、絵図の効果が統合. 図」の5つ図が見出され、それらはその表現内で. 過程の促進に現われた児童は12人であり、その. 「変形」でき、さらに表現間で「翻訳」できるこ. うち正答にまで至った児童は、8人であることか. 一1221.

(2) ら、絵図による統合過程促進の効果は高いことが. これは各過程において表彰される可能性がある、. わかった。. 児童の内的表象を示していると解釈することも.  lI.「統合過程の下位過程の解明」では、結果統. 出来る。. 合過程の下位過程には、r要素の抽出」r要素を具.  そして最後に皿.「モデルを用いた指導法の考案」. 体的表現によって構造化」「要素を抽象的表現に. では、このモデルを児童に使わせるための指導法. よって構造化」の3過程があることがわかり、1. を考案し、4つの指導を見出すことが出来た。 表4−5 「絵図活用 モデル」を活用させるために必要な指導. 章において示した、解決過程の重層的進行イメー. 必要な指導. ジに挿入することで、その進行をより詳細に捉え. 絵図化の機能と 目的に関する指. ることができるようになった。  表44児童の絵図分析で明らかになった解決過程の重層的進行イメーソ プラン化過程 変換過程       統合過程. 導. 1文毎の理解 課題要求の. その内容 絵図は、問題理解のために使用するの であり、図を描く際は、. 問題構造がよく分かるように図化す る必要があることを理解させる。 問題文に出てくる要素(手がかり)を、. 絵図化のプロセ.  把握. スに関する指導. 要素の抽出 具体的橋迫化 抽象的構造化 対応した問題スキーマの活性化.. 構造化段階にお いて描くべき図 的表現の特徴に.  そして、lI.「算数文章題の解決における絵図活. 関する指導. 指導する。. 用モデルの構築」では、前節で明らかになった統. 合過程の下位3過程において、どのような絵図を. 絵図化に行き詰 った場合の対処. 利用することができるのかという点について、出. 課題要求を意識しながら抜きだし、絵 にする。そしてそれを問題文にそって 図化するというプロセスを伝える。 構造化段階において、使用することが できる図表現(領域図、連結団、座標 図、行列図)の特徴と描き方について. に関する指導. 絵図化に行き詰った場合は、何度も絵 図にアプローチするべきであり、その 方向性には、図の変更と洗練がある。. そして、何度もアプローチすること. 図のようなモデルを構築することが出来た(図. で、目指すべき絵図は、r統合過程2」 のr具体的図」、つまり、r領域図」と 瞳結団」である。. 4・10)。このモデルは統合過程の下位3過程におい.  今後の課題としては、①効果的な絵図に必要な. て利用できる絵図とその変化過程を示している。. 条件を見出し、モデルを洗練する②絵図をより効. 原(1985)の研究を参考に考察した。その結果、下. 果的に用いることができる教具を模索するどい 洗練:_..→。変更:……・一レ          う2点がある。 変換過程 一  一  .  .  一  一  一  ■  i  i. 統合過程1. し...竺讐三... 一  一  i  ■  一  ■  ■  一  一  一  一  一  一  一  一  一  一  I  ’. 統合過程3. プラン化過程. ■  I  ■  ’  一  ’  一  一  一  一  一  ,  ■  一  一  一  ’  一  一  一  一  一  一  一  ‘  一  ’  一. 一 一 一  一 ・ 一 ■ ‘ ■ 一 一  I  一.   領x   一’  領X. ^.    ■                               ■ 黶@       1                          ● E        ■   ■                  ・   ■   ■    ●                     ■    ■. ■   ■                  ■   ■. 1 1      1 1. ▼ l        l. ●. ■. 領丈 ㌻’’一’I’’一’一. 座x  ・一  座X    ■          ・    ■         .1▲  、 !  l. P1木喜1 11    ■             ●. 問題文. 式. メモ    絵 、. 連X’ I’’’..一. 行x  ’一  行X. ぺ 1…  1… .・ =1    =1. 連x   I’  連X 要素の抜き出し. 構造化1. 構造化2. (具体的表現). (抽象的表現). 図4−1O算数文章題の解決における絵図活用モデル. 修学指導教員 吉川芳則. 一123一.

(3)

参照

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