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東北大学と鹿児島大学における歯学部創設期の思い出

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Academic year: 2021

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東北大学と鹿児島大学における歯学部創設期の思い

著者

伊藤 學而

雑誌名

鹿児島大学歯学部紀要

38

ページ

5-5

発行年

2018-03-25

URL

http://hdl.handle.net/10232/00030229

(2)

東北大学と鹿児島大学における歯学部創設期の思い出  鹿歯紀要 38:5~5,2018 5

東北大学と鹿児島大学における歯学部創設期の思い出

鹿児島大学名誉教授 伊 藤 學 而  父が石川県小松市で歯科医院を開業していたことが 切っ掛けで,私は東京医科歯科大学の歯学部へ進学し ました。すると予科の 2 年間は千葉大学に預けられた ので,オーケストラでフルートの演奏を教わったり, 田沢湖にある千葉大学の学生寮でヨットを覚えたり と,それなりに充実した学生時代を過ごさせて頂きま した。このフルートとヨットは,今も時々思い出して, 楽しんでおります。  処で,日本が豊かになるにつけ,う蝕の蔓延が社会 的な問題となり,「う蝕の洪水」と呼ばれる傍ら,そ れを乗り越えるための試みが広がって定着しつつあ る。そんな気がしております。  そして歯学部の増設が広がってきましたが,それと 共に,北海道大学や東北大学,新潟大学などが次々と 歯学部を新設し始めたことにより,歯科界に大きな広 がりが出てきた様に思います。そのお陰で私は東京医 科歯科大学から離れて東北大学へ移ることになり,そ の結果として大学紛争等の新たな経験を味わうととも に視野が広がり,事務官とも酒を酌み交わして彼らの 生きがいを知ることも出来たりして,医科歯科大学で は味わうことがなかった総合大学の生きざまを見るこ とも出来,それが切っ掛けとなって新たな歯学部の構 築を考える手掛かりを掴むことが出来た気がしており ます。  こうして得た喜びは,延々として培われてきた鹿児 島大学の学生気分や雰囲気だけではありません。新た に加えられた歯学部の運用経験を重ねることによっ て,更に発展しているのではないでしょうか。  確か昭和50年頃だったと思いますが,当時は虫歯の 洪水と言われるほどにう蝕が全国的に蔓延していて, 国会でも取り上げられて歯学部が増設されていったの です。  私は東京医科歯科大学の大学院で学位を習得した 後,翌年の12月中頃に東北大学の歯学部へ移籍して 3 年 4 か月を務めた頃,恩師の三浦不二夫教授のご推薦 もあって昭和53年 4 月から鹿児島大学歯学部,歯科矯 正学講座の教授に就任し,平成14年 3 月の定年退官ま で,アジア・太平洋の先生方とも連携して楽しく充実 した日々を過ごさせて頂きました。  然しながらその一方で,大きな反省点もあります。 それは,英語でのコミュニケーションの少なさでし た。英語の論文を書いて外国との交流を広めること, それが手薄だったのではないか,と悔やんでおりま す。

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